JP6022881B2 - 歪ゲージ - Google Patents

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Description

本発明は、検知材料(ゲージ材)として薄膜を用い、測定対象に貼り付けまたは密着させて使用するタイプの歪ゲージに関する。
歪ゲージは、一般に細線または箔形状のゲージ材の電気抵抗が弾性歪によって変化する現象を利用するものであるが、その抵抗変化を測定することにより、歪や応力の計測ならびに変換に用いられる。例えば、生産工業における歪計、重量計、加速度計、トルク計、流量計および各種力学量−電気量変換機器、土木工業における土圧計、建築業・エネルギー関連業における圧力計、流量計および撓み量計、航空・宇宙・鉄道・船舶関連業における加速度計、トルク計、流量計および各種応力・歪計等に広く利用されており、さらに民生用としての商用秤およびセキュリティ機器等にも多く利用されている。
従来の歪ゲージは、検知材料(ゲージ材)である格子状に成形されたCuNiやNiCr等の金属箔をポリイミド等樹脂製のベース(基材)に貼り付けた構造を有し、それを歪ならびに各種力学量の計測に利用する場合、さらに測定対象である起歪構造体表面に貼り付けて用いる。ベースは電気的な絶縁と形状保持を含む取り扱いの簡便さを提供するために必要とされる。また、ベースが歪を正しく伝達することも重要であり、そのためにヤング率が小さく伸びの大きい素材が要求され、最近では樹脂が多く用いられている。
しかし、細線形状の歪センサは、グリッド形成時の残留歪の影響および加工した細線材とベースを密着させるために用いる接着剤の影響等により特性にばらつきが大きく、しかもグリッドの形成や細線材と基板の接着といった特殊技術が必要なため、生産効率が悪くコスト高の原因となっている。また、箔形状の歪センサは、加工時の歪の影響はないが、接着剤の影響については細線材と同様であり、これも問題となっていた。
そこで、本発明者は、加工やベースに対する接着を必要とせずに高感度が得られる検知材料(ゲージ材)として、Cr−N薄膜を提案した(例えば特許文献1)。このような薄膜を検知材料として用いる場合、フォトリソグラフィー技術を用い、絶縁体膜を介して起歪構造体上に直接形成することが可能であるため、従来の歪ゲージのような手作業で行う「貼り付け」による位置誤差や、接着剤の存在によるクリープなどの影響も存在せず、超小型化が可能である。
しかし、測定対象の構造上、穴、菅、複雑形状等の内奥部など、薄膜形成が不可能な場所に歪ゲージを設置しなければならない場合は貼り付け方式を選択せざるを得ない。ゲージ材として薄膜を用いる場合、それ自体では形態を保持することができないため、基板上に形成せざるを得ない。このような薄膜ゲージ材の基板としては、ポリイミド等の樹脂が検討されている(例えば非特許文献1)。
特許第3642449号公報
丹羽英二,佐々木祥弘,荒井賢一,増本剛:「ポリイミドを基板としたCr-N薄膜の作製と微圧センサ応用」,電気学会研究会資料,フィジカルセンサ研究会PHS-11-03,pp.11-16(2011).
従来の金属箔のゲージ材は、箔が自己形態をある程度自身で保持できるので、歪を伝達しやすい十分柔らかいポリイミド等の樹脂製のベースを用いているが、ゲージ材が薄膜の場合、ポリイミド樹脂のような柔らかい材料を基板として用いると、薄膜そのものが形態的に不安定になってしまう。また、ポリイミド等の樹脂製の基板は、耐熱性が低く、形状が不安定であり、熱膨張係数が大きいため、薄膜を形成するための基板としては不利である。このため、基板として、形状安定性や耐熱性の高い金属やセラミックスを用いることも検討されているが、金属の場合には、絶縁膜が必要であるため製造が煩雑となるとともに、大きな反りが生じやすく、歪ゲージとしては不利である。また、セラミックスの場合には、絶縁膜が不要であり、薄膜形成には全く問題はないものの、硬くて脆く、延びが小さいため、歪伝達性が問題視される。
このため、Cr−N薄膜のような高感度の薄膜材を検知材料として用いた貼り付けタイプの歪ゲージは未だ実現されていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、検知材料として薄膜を用い、測定対象に貼り付けまたは密着させて使用する、高感度でかつ歪伝達性が良好な歪ゲージを提供することを課題とする。
本発明者は、検知材料として薄膜を用い、測定対象に貼り付けまたは密着させて使用する、高感度な歪ゲージを得るべく検討を重ねた。その結果、薄膜を形成するための基板としては適するが、従来、硬くて脆く、延びが小さいため、歪伝達性が問題視されていたセラミックスを基板として用いても、その厚さが所定値よりも薄ければ十分な歪伝達性を得ることができ、歪ゲージとして適したものとなることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、以下の(1)〜()を提供する。
(1)測定対象に貼り付けまたは密着させて使用する歪ゲージであって、
ジルコニアからなり、厚さが80μm以下の基板と、前記基板上に形成され、窒素を原子%で0.0001〜30%の範囲で含むCr−N薄膜からなる検知材料とを有することを特徴とする歪ゲージ。
(2)前記薄膜からなる検知材料は、ゲージ率が3以上であり、かつ抵抗温度係数が±100ppm/℃以内であることを特徴とする(1)に記載の歪ゲージ。
(3)前記薄膜からなる検知材料の厚さは2μm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の歪ゲージ。
本発明によれば、測定対象に貼り付けまたは密着させて使用する、基板と、基板上に形成された薄膜からなる検知材料とを有する歪ゲージにおいて、基板としてジルコニアからなり、厚さが80μm以下のものを用い、検知材料として、窒素を原子%で0.0001〜30%の範囲で含むCr−N薄膜を用いたので、高感度でかつ歪伝達性が良好な歪ゲージを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る歪ゲージを模式的に示す断面図である。 実験例1におけるジルコニア基板上にCr−N薄膜が形成された歪ゲージ試料を示す写真である。 実験例1におけるCr−N薄膜歪ゲージ試料の300℃での熱処理前後における抵抗歪曲線を示す図である。 実験例1におけるCr−N薄膜歪ゲージ試料の300℃での熱処理前後における抵抗温度曲線を示す図である。 実験例2の曲げ試験に用いた起歪体の歪ゲージの貼り付け位置を示す図であり、(a)は市販の歪ゲージの場合、(b)はCr−N薄膜歪ゲージの場合を示す。 実験例2における曲げ試験を行う装置の概略構成を示す図である。 基板厚さの異なるCr−N薄膜歪ゲージ試料と市販歪ゲージを0.2mm厚のステンレス板に貼り付けて行った実験例2における曲げ試験の結果を示す図である。 基板厚さの異なるCr−N薄膜歪ゲージ試料と市販歪ゲージを0.2mm厚のステンレス板に貼り付けて実験例2の曲げ試験を行った際におけるステンレス板の撓み量と歪量との関係を示す図である。 実験例2の曲げ試験において、6mmの撓み量における歪量を基板厚さに対してプロットした図である。 実験例2の曲げ試験において、ステンレス板を各撓み量に撓ませるのに必要な印加荷重を示す図である。 市販歪ゲージを貼り付けたステンレス板に対し6mmの撓みを印加して3時間保持した時の印加荷重とA試料(位置A)およびB試料(位置B)の出力を示す図である。 0.1mm厚ジルコニア基板Cr−N薄膜歪ゲージを貼り付けたステンレス板に対し6mmの撓みを印加して3時間保持した時の印加荷重とA試料(位置A)およびB試料(位置B)の出力を示す図である。 図10の撓み量6mmの時の結果および各試料における図11および図12と同様の6mm撓みの3時間保持前後(すなわち応力緩和前後)の印加荷重を基板厚さに対してプロットした図である。 応力緩和前の印加荷重に対する応力緩和前後の荷重変化量の割合を応力緩和(変化)率として算出し、基板厚さに対して示した図である。 基板の厚さと性能指数との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る歪ゲージを模式的に示す断面図である。図1に示すように、歪ゲージ10は、検知材料(ゲージ材)としての薄膜12を、金属および半金属の酸化物、窒化物または炭化物からなる電気絶縁性のセラミックスからなる厚さ80μm以下の基板11上に形成してなり、測定対象(起歪体)13に貼り付けまたは密着させて使用する。
検知材料としての薄膜を形成する際に、基板としてセラミックスを用いる場合には、歪伝達性が問題視されていたが、厚さが80μm以下であれば、十分な歪伝達性が得られることが新たに見出された。このため、本発明では、基板として金属および半金属の酸化物、窒化物または炭化物からなる電気絶縁性のセラミックスを用い、その厚さを80μm以下としている。基板の厚さは、薄膜である検知材料の形態を安定して保持する観点から、4μm以上であることが好ましい。また、基板としては、検知材料としての薄膜の熱膨張係数に近い値の熱膨張係数、具体的には薄膜の熱膨張係数の±7ppm/℃の範囲内の熱膨張係数を有するものを用いることが好ましい。
検知材料を構成する薄膜としては、厚さが2μm以下のものであることが好ましい。検知材料を構成する薄膜の厚さが2μmを超えると、抵抗値が減少して検知結果の出力が低下し、分解能や感度を損なうという不都合が生じる。検知材料を構成する薄膜の厚さは、特性が変化してしまうことのない連続膜になっていることが必要であることから、0.05μm以上が好ましい。
検知材料を構成する薄膜は、感度が高いことが好ましく、ゲージ率が3以上であることが好ましい。また、歪以外の物理量に対して敏感でないことが好ましく、特に温度に対する電気抵抗の変化量が小さいことが好ましい。したがって、検知材料を構成する薄膜の抵抗温度係数は、±100ppm/℃以内であることが好ましい。
検知材料は、Cr、Nおよび不可避不純物からなるCr−N薄膜で構成することが好ましい。Cr−N薄膜は、ゲージ率が大きく高感度であり、抵抗温度係数(TCR)が小さく安定性が高い。この場合に、Nの含有量が原子%で0.0001〜30%の範囲であることが好ましい。
上記特許文献1に記載されているように、Cr−N薄膜は、Crのbcc構造もしくはA15型構造もしくはそれら両者の混合組織からなっており、N濃度が小さい場合は、結晶構造はbcc構造となりTCRは正の値を示し、一方、適度に大きい場合は、結晶構造はA15型構造となりTCRは負の値を示すが、これらの薄膜のTCRは熱処理温度の増加に伴って増大し、熱処理温度で決まる。すなわち、成膜時に負のTCRを示す薄膜を適当な温度で熱処理することによって温度抵抗係数が±100ppm/℃以内の薄膜を得ることができる。このとき膜の結晶構造は、A15型構造から熱処理温度の増加にともなってbcc構造へと変化していくが、この過程において、bcc構造とA15型構造が共存する組織からbcc構造単独の組織に変化する熱処理温度領域において、ゼロ近傍のTCRが得られる。このため、N濃度を原子%で0.0001〜30%とすることにより、熱処理によってA15型構造をbcc構造へ変化させて、bcc構造またはbcc構造とA15型構造との混合組織として温度抵抗係数を±100ppm/℃以内という低い値とすることができる。
検知材料としてCr−N薄膜を用いる場合には、基板はセラミックス基板であればよいが、特にセラミックス基板としてジルコニア(ZrO)、好ましくは部分安定化ジルコニアを用いると、曲げ強度および圧縮強度が大きいため本発明の用途に好適であり、さらに熱膨張係数がCr−N薄膜と近く、基板の反りや、薄膜周囲における基板の部分的な変形が生じ難い。
検知材料からなる薄膜は、セラミックス基板上に、蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、気相輸送法、もしくはめっきを含む液相法等により形成することができる。検知材料としてCr−N薄膜を用いる場合には、純Crターゲットを用い、チャンバ内にArガスとともに微量の窒素ガスを導入して成膜を行う反応性スパッタリング法を用いることが好ましい。スパッタリングの際には膜中に不純物としてO(酸素)、C(炭素)が不可避的に取り込まれることが知られている。また、熱処理の際には薄膜表層部にO、Cが不可避的に取り込まれることも知られている。これらは不可避的不純物として許容される。これらの中でOは、不可避不純物として表層部でおよそ50%程度まで、膜中でおよそ20%程度までと、比較的多く取り込まれる場合もあるが、特性に悪影響を与えるものではない。むしろ、Oが取り込まれることにより、電気抵抗を増加させる等の効果を発揮することが予想される。
このようにしてセラミックス基板上に検知材料からなる薄膜を形成した後、マスク法などを用いて所望の形状および厚さとする。または適当な形状の薄膜を形成した後、ドライエッチング(プラズマエッチング、スパッタエッチング等)、化学エッチング(腐食法)、リフトオフ法、レーザトリミング法などのエッチングまたはトリミング加工などを施すことにより所望の形状に加工する。必要ならばこれらの薄膜を大気中、非酸化性ガス中、還元性ガス中または真空中の200℃以上1000℃以下の温度で、適当な時間、好ましくは1秒間以上100時間以下加熱後、適度な速度で、好ましくは1℃/時以上100℃/分以下の速度で冷却する。これにより、本発明の測定対象に貼り付けまたは密着させて使用するタイプの歪ゲージとする。
次に、本発明の効果を確認した実験例について説明する。
<実験例1>
ここでは、厚さ0.03mm(30μm)のジルコニア基板上に、図2の写真に示すパターンを有するCr−N薄膜が形成された歪ゲージ試料を作製した。Cr−N薄膜の成膜は、Arとともに微量の窒素ガスを導入して成膜を行う反応性スパッタリング法によって行った。スパッタリング装置にはキャノンアネルバ製の高周波スパッタリング装置SPF−312Hをコンベンショナル方式で使用した。窒素の添加量は、導入する窒素ガス流量を調節することにより制御した。ターゲットには公称純度99.9%のCr円盤を用い、成膜前真空度(背景真空度)、ターゲット−基板間距離(T−S距離)および入力電力をそれぞれ2×10−5Pa、70mmおよび100Wとして成膜を行った。ジルコニア基板としては、日本ファインセラミックス社製セラフレックスAを用いた。
図2に示す歪ゲージ試料において、Cr−N薄膜の受感部は5回の折返しからなる格子状とし、格子1本の線幅を0.05mm、長さを2mm、隣との間隔を0.05mmとした。その素子パターン形成には、レジストを塗布しフォトマスクのパターンをコンタクトアライナーによって露光、転写するフォトリソグラフィー技術とCrエッチング液による腐食整形技術を用いた。薄膜の厚さは約500nmとした。
熱処理は10−5Pa台の真空中において所定の温度で1時間保持して行った。作製した薄膜の所定の位置にCu薄膜をリフトオフ法により重ねて形成し、これを抵抗測定のための電極とした。この電極に、電源および電圧計につながるリード線をはんだ付けするが、その前にダイシング装置を用いて素子を個別に切り出した。
このようにして製造されたCr−N薄膜歪ゲージ試料について、以下のように抵抗測定およびゲージ率の測定を行った。
抵抗測定には直流四端子法を用い、0.1mAの定電流を流した時に得られる電圧値から抵抗値を算出した。抵抗温度係数(TCR)は、温度制御可能な恒温槽内において異なる温度での抵抗値測定から求めた。なお、本実験例では特に指定しない限りTCRは0〜50℃における値を示すものとする。
ゲージ率(Gf)は、50mm×250mm×1mm厚の寸法のステンレス鋼(SUS304)製の板に試料を貼り付けて曲げる連続片持ち梁方式を用いて歪を印加し、正から負にわたる約500με(=0.05%)までの歪印加時の抵抗変化からゲージ率を求めた。歪量は同じSUS板上の同様の歪が入る位置に貼り付けた市販の歪ゲージ(共和電業製,KFG−2−350−C1−11)を用いて測定した。
窒素流量比0.06%の条件で作製したCr−N薄膜歪ゲージ試料の300℃での熱処理前後における抵抗歪曲線および抵抗温度曲線をそれぞれ図3、図4に示す。図3から、歪に対する抵抗変化は直線性が良く、ヒステリシスもないことが確認できた。この図における熱処理後の試料の直線の傾きから約9のゲージ率が求まり、従来のガラス基板等において得られている値と同等であることも確認された。図4において熱処理前の試料は負に大きな傾きを示し、熱処理後の試料は僅かに正の傾きを示していることがわかる。それらの傾きから、抵抗温度係数はそれぞれ約−740ppm/℃および約+120ppm/℃と計算された。熱処理前後で負から正へ抵抗温度係数が変化する挙動は、これも従来と同様であった。したがって、ジルコニアを基板とする場合にもCr−N薄膜における大きなゲージ率と抵抗温度係数をゼロとする制御が可能であることが確認でき、実際、いくつかの異なる温度で熱処理した試料における測定結果から、約290℃で熱処理することによって、抵抗温度係数をほぼゼロとすることができた。
表1に各基板厚の試料の300℃での熱処理後における代表的なゲージ率と抵抗温度係数を示す。それぞれ値が異なるのは、バラツキの他に、成膜時の冷却効率の違いならびに測定時の厚さの影響によると考えられる。
<実験例2>
ここでは、貼り付けによる影響を調べるために、ジルコニア基板の厚さを0.03〜0.2mmと変化させ、実験例1と同様にしてCr−N薄膜を形成した歪ゲージと、市販の歪ゲージ(厚さ約0.013mm)とを、起歪体に貼り付けて片持ち梁曲げ試験を行った。起歪体としては、厚さがジルコニア基板の最大厚さと等しい0.2mmであり、長さが50mm、幅が12mmであるステンレス板(SUS304)を用いた。
起歪体の歪ゲージの貼り付け位置を図5に示す。Cr−N薄膜歪ゲージおよび市販歪ゲージともに、図5のA,Bの位置に貼り付けた。曲げ試験には、図6に示す装置構成を用いた。なお、図6において、符号1は起歪体であるステンレス板、2は支点保持治具(アルミ板)、3は押さえ板、4はXYステージ、5は引張試験機、6はロードセル、7は圧縮用プローブである。
曲げ試験に際しては、ステンレス板1の一端を、支点保持治具2を介して固定し、他端を圧縮用プローブ7の先端で押し込むことにより荷重(力)を印加し、梁であるステンレス板1を曲げて撓ませた。
その荷重印加時の電圧(抵抗)変化を、アクティブダミー法を用いたブリッジ測定によりセンサ出力(ΔVout/Vin,ΔVoutは力を印加した時としない時の電圧値の差、Vinは入力電圧)として測定した。曲げの度合いは荷重印加点(作用点)の撓み量、すなわち変位量を1mm単位で6mmまで変化させることで制御し、その時加わる荷重(力)は図6の装置に付設のロードセルで計測した。
図7に基板厚さの異なるCr−N薄膜歪ゲージ試料と市販歪ゲージを0.2mm厚のステンレス板に貼り付けて行った曲げ試験の結果を示す。撓み量に対する出力はいずれの試料も直線的に変化し、ジルコニア基板を用いた場合にも変位量計測が可能であり、市販歪ゲージよりも高感度であることがわかる。ここで、最も薄い0.03mm厚基板試料は市販歪ゲージの約4倍の最も大きな出力を示し、ゲージ率の違いとほぼ一致した。しかし0.2mm厚基板試料では大きなゲージ率を持つにもかかわらず、出力は市販歪ゲージの約2.5倍と小さかった。厚い基板の場合、薄い起歪体から歪を的確に検知できていない可能性がある。そこで次に各素子が受けている歪量について調べた。
歪量は出力をゲージ率で割ることによって求まる。その計算した歪量を撓み量に対してプロットした図を図8に示す。いずれの試料においても直線性良く歪が検知されているが、市販歪ゲージも含めて、同じ撓み量においても基板が薄いほど歪を多く検知していることがわかる。さらに6mmの撓み量における歪量を基板厚さに対してプロットした図を図9に示す。A位置の試料、B位置の試料ともに基板厚さの増大に伴って計測した歪量が減少し、基板の厚さが0.2mmの試料では市販歪ゲージの3分の1近くになってしまっている。これは、基板であるジルコニアと起歪体であるステンレス板のヤング率はほぼ同じであることから、ステンレス板と同じ厚さ0.2mmの基板を貼り付けることで曲げ剛性が増し、ゲージの受感部に本来生じるべき程には歪が発生しないことによると考えられる。
今後の高感度歪ゲージのより有効な活用には、高強度材の微小歪検知と各種力学量センサの超小型化・高感度化という2つの方向性が予測される。前者は起歪体の強度が高く形状安定性にも優れるので機械的には問題はなさそうであるが、微小歪に対しては歪伝達性の良い薄い基板を用いる方が有利と考えられる。また後者においても、その起歪部が薄く弱くなっていく方向に向かうため貼り付け強化は深刻な問題になると考えられる。そこで貼り付けによって構造が強化してしまうことなく、市販歪ゲージ並みに歪をほぼ正しく検出できる能力、すなわち良好な歪伝達性を確保するためには基板厚さをできるだけ薄くする必要があることがわかる。
図10はステンレス板を各撓み量に撓ませるのに必要な印加荷重を示す。基板厚さの増加に伴って印加荷重が増大しており、基板が厚いほどA、B位置での貼り付けによる強化も強くなり、より大きな荷重が必要になるためと考えられる。ここで片持ち梁の荷重印加点における撓み量vは一般に次の式で与えられる。
v = Wx/(3EI)
ここで、Wは印加荷重、xは支点から荷重印加点までの距離、Eはヤング率、Iは慣性モーメントを示す。この式から印加荷重と撓み量は比例関係にあることになるが、図10におけるそれらの関係は、いずれの試料においても直線から外れて撓み量が増すに従って荷重がやや減少する挙動を示している。貼り付け箇所の強化された状況が、接着剤などのクリープによって緩和されている可能性がある。そこで次の実験例3において、撓みについてのクリープ挙動を調べた。
<実験例3>
図11および図12に、それぞれ市販歪ゲージおよび0.1mm厚ジルコニア基板Cr−N薄膜歪ゲージを貼り付けたステンレス板に対し6mmの撓みを印加して3時間保持した時の印加荷重とA試料(位置A)およびB試料(位置B)の出力を示す。図11の市販歪ゲージでは時間に対する印加荷重の変動は小さいのに対し、図12の0.1mm厚基板試料ではその変動が大きかった。このとき市販歪ゲージからの出力に大きな変化は見られず、ほぼ一定と考えられ、ゲージ部分に生じた歪も一定であったと考えられる。一方、0.1mm厚基板試料では時間に対し出力がほぼ単調に増加しているが、これは抵抗温度係数が約220ppm/℃あることによって室温に対する変化によるものと考えられ、実際その傾きは測定時の室温変化(開始時19.7℃、終了時20.5℃)から導かれる傾きと良く一致していた。よって、0.1mm厚基板試料も歪はほぼ一定になっていたと考えられる。
すなわち、一定の撓みを与え続けた時に歪も一定であることから、荷重下で変形は生じておらず、印加荷重の低減は応力緩和と考えられる。その要因は明らかでないが、歪ゲージの接着部位に関連すると思われる。基板厚さに対するこの挙動を確認するために、図10の撓み量6mmの時の結果および各試料における図11および図12と同様の6mm撓みの3時間保持前後、すなわち応力緩和前後の印加荷重を基板厚さに対してプロットした図を図13に示す。
図13において、図10の結果は6mm撓みの前に繰り返し5mmまでの撓みを与えていたことが影響してある程度緩和が生じたために印加荷重が小さいと考えられる。3時間保持データはそれらよりも少し大きな荷重が印加されているが、同じ撓みを与えるのに基板厚さが増すに従って加える荷重が増大し、さらに緩和量も大きいことがわかる。貼り付けた基板が厚いほど部分強化の度合いが大きく、さらに強化が強いほど緩和もしやすくなり変化が大きいと考えられる。
このような応力緩和が大きい場合、圧力、力、トルク、荷重のような応力計測における出力を不安定にすることが予測され、その影響を極力小さくしたい。図14に応力緩和前の印加荷重に対する応力緩和前後の荷重変化量の割合を応力緩和(変化)率として算出し、基板厚さに対して示した。図からわかるように、その変化率は基板が厚くなるに従って増大した。この結果から、基板が厚いと安定な計測ができないことが示唆された。応力を利用する物理量センサとして変化率は極力小さいことが望ましく、ここでも基板を薄くすることが重要であることが示唆された。
<実験例4>
上記片持ち梁での曲げ試験から、基板は薄い方が良いという結果を得た。そこで、力計測における適した基板の厚さを明らかにするために、貼り付け型歪ゲージに必要な条件として上記結果を整理検討し、基板厚さに対する各因子の値を以下の表2にまとめた。
高い性能のゲージを得るには、まず、歪に対する感度、すなわちゲージ率が大きいことが重要である。表2ではその値を(a)欄に示す。次に歪を的確に受感することで、基材の歪伝達性が大きいことが重要である。ここでは図9の検知歪量を利用し、市販歪ゲージの検知量で割った値を歪伝達性とし、表2の(b)欄に示した。さらに、接着剤の選別にも拠るが、クリープが小さいことも重要である。ここではそのパラメータとして図14の応力緩和変化率を採用し、その値を表2の(c)欄に示した。これらのパラメータから素子の性能を総合的に評価するための指標を得ることができる。すなわち、感度に対するパラメータであるゲージ率、および基板の歪伝達性については大きいほうがよく、応力緩和変化率は小さいほうがよい。この点を考慮して、歪ゲージの性能を示す指標として、次のような性能指数を定めた。
性能指数=ゲージ率×歪伝達性÷応力緩和変化率
上述のように歪伝達性は、市販歪ゲージを1として歪量を規格化した値であり、一方、出力=歪量×ゲージ率(ΔR/R=ε・Gf)であるので、上記式の「ゲージ率×歪伝達性」は市販歪ゲージを基準にした出力を表す。さらに、フックの法則:σ=E・ε(σ:応力、E:ヤング率、ε:歪量)から、
緩和前の歪量:ε=σ/E
緩和後の歪量:ε′=σ′/E
と表すことができる。
ここで、σ′=σ・p(p:温力緩和変化率)であるから、ε′=σ・p/Eと表すことができ、この式から、σ=E・ε′/pとなる。
したがって、ΔR/R=σ・Gf/E=Gf・ε′/pとなるから、性能指数は出力を意味し、また、測定結果は応力緩和をともなうと考えられ、性能指数は緩和後の応力による出力を示唆している。
この性能指数の計算値を表2の最右欄に合わせて示す。
図15は基板の厚さと性能指数の関係を示す図である。ジルコニア基板にCr−N薄膜を形成した歪ゲージ試料は、基板厚さが減少するとともに性能指数が増大し、基板の厚さが約80μm以下において、市販歪ゲージよりも高い性能指数を示すことがわかった。すなわち、Cr−N薄膜をセラミックス基板に形成してなる歪ゲージの場合、基板の厚さが80μm以下とする必要があることが確認された。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、薄膜としてCr−N薄膜を用いた例を示したが、Cr薄膜等、他の薄膜を用いることもできる。また、基板としてジルコニア基板を用いた例を示したが、金属および半金属の酸化物または窒化物からなる電気絶縁性のセラミックスであれば適用することができ、薄膜の熱膨張係数に近いセラミックスを用いることが好ましい。
1;ステンレス板(起歪体)、2;支点保持治具、3;押さえ板、4;XYステージ、5;引張試験機、6;ロードセル、7;圧縮用プローブ、10;歪ゲージ、11;基板、12;薄膜、13;測定対象(起歪体)

Claims (3)

  1. 測定対象に貼り付けまたは密着させて使用する歪ゲージであって、
    ジルコニアからなり、厚さが80μm以下の基板と、前記基板上に形成され、窒素を原子%で0.0001〜30%の範囲で含むCr−N薄膜からなる検知材料とを有することを特徴とする歪ゲージ。
  2. 前記薄膜からなる検知材料は、ゲージ率が3以上であり、かつ抵抗温度係数が±100ppm/℃以内であることを特徴とする請求項1に記載の歪ゲージ。
  3. 前記薄膜からなる検知材料の厚さは2μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歪ゲージ。
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