JP4029126B2 - 遊技店の会員管理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成された遊技機が複数設置される遊技店において、会員として登録された遊技者を管理する遊技店の会員管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技店に来店する遊技者を会員として登録するシステムでは、遊技者が会員登録した場合に、当該遊技者に対し遊技店が会員カードを発行して、会員となった遊技者を管理し、来店毎にサービスポイントを付与したり、遊技店が定めたサービスデーに来店した場合に、通常のサービスポイントに加え特別なポイントを付与し、貯まったサービスポイントの量に応じて、会員に各種サービスを提供していた(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−103549号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来の会員登録システムにおいては、会員となった遊技者に関して管理する情報としては、遊技者個人を特定可能な会員Noや氏名の他は、単に来店回数や、遊技者が遊技により獲得した遊技媒体数を示すデータ、それに来店毎に付与されて累積加算されるサービスポイント等にとどまるものであった。
【0005】
ところで、遊技店に来店する会員が遊技する各種の遊技機には、スロットマシンのように会員によって遊技の技量に差が生じるものが存在するが、従来の会員管理においては、単に来店回数等を管理し、どのような遊技の技量の会員に対しても、技量とは一切関係なく予め定めた一定のサービスポイントを付与して各種サービスを提供するだけであった。
【0006】
すなわち、来店回数等の他に、サービスポイントを付与するための有力な判断材料として活用し得る遊技の技量に関して、従来の会員管理においては、これを判断することもなく、ましてや遊技の技量を遊技者に関する情報として管理する手だてもなかった。
【0007】
このように、遊技の技量とサービスポイントは結びついていなかったため、遊技者にとって遊技の技量に関しては、会員として登録することに対してさしたる意味を持つものではなかったが、会員の遊技の技量と関連付けてサービスポイントを付与するとなれば、会員に遊技の技量の向上を促したり、自尊心を満足させることにもつながり、遊技者に対するさらなるサービスの向上が期待される。
【0008】
さらにまた、遊技店にとっても、遊技者が会員登録したデータを遊技店運営の参考データとする場合に、従来の会員管理においては、会員の氏名、生年月日、住所等を参照する程度のものであったため、会員管理システムを導入したとしても、遊技台選定等の実質的な遊技店運営に役立つデータを収集できるものではなかった。
【0009】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、会員登録された遊技者の遊技の技量を監視し、会員毎に技量判定を行って技量データを管理することにより、会員の技量と関連付けた各種サービスを提供するとともに、遊技店運営に有効なデータを収集管理することができ、遊技者に対するさらなるサービス向上、ひいては遊技店の集客力の向上を図ることができる遊技店の会員管理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成された遊技機(10)が複数設置される遊技店(A)において、会員として登録された遊技者を管理する遊技店(A)の会員管理装置(300等)であって、
前記会員を特定可能な情報が記憶された記憶媒体を処理する記憶媒体処理装置(270)による該記憶媒体の処理に基づいて、前記会員として登録された遊技者を特定し、当該遊技者による前記遊技機(10)でのゲーム結果に係わる遊技状況を監視する遊技状況監視手段(310,333)と、
前記遊技状況監視手段(310,333)の監視により収集された前記会員として登録された遊技者の技量に基づく遊技状況データと、予め設定された基準データとを比較して、当該技量を複数段階のランクのいずれかと判定して当該ランクを設定する技量判定手段(310,334)と、
前記技量判定手段(310,334)の判定により設定されたランク履歴を、前記会員として登録された遊技者の会員データと関連付けて管理するデータ管理手段(310,334)と、を備え、
前記データ管理手段(310,334)は、前記遊技店(A)における所定のサービスを受けるために前記会員として登録された遊技者が貯めるサービスポイントの管理を行うサービスポイント管理手段を含み、
前記基準データは、前記遊技機(10)の機種に応じて予め設定されるとともに、前記遊技店(A)に複数設置した遊技機(10)の各々は、遊技機(10)の遊技難易度を示す機種タイプに区分されて記憶されており、
前記遊技状況監視手段(310,333)は、前記記憶媒体の処理に基づいて特定された遊技者が付いた遊技機(10)を特定することで、当該遊技機(10)の機種タイプを特定し、
前記データ管理手段(310,334)は、前記会員として登録された遊技者の会員データと関連付けて、前記機種タイプ毎に前記ランク履歴を管理し、
前記サービスポイント管理手段は、前記記憶媒体の処理に基づいて特定された遊技者の前回までのランク履歴を基に、前記特定された機種タイプと同じ機種タイプの中では相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準として、前記サービスポイントを付与する条件を変更することを特徴とする遊技店(A)の会員管理装置(300等)。
【0011】
[2]前記サービスポイントは、遊技時間毎に付与するように設定されており、
前記サービスポイント管理手段は、前記判断基準となるランクに応じて、異なる遊技時間毎に前記サービスポイントを付与し、同じ機種タイプでのランク履歴がない場合には、機種タイプ毎に設定された初回遊技時間毎に前記サービスポイントを付与することを特徴とする[1]に記載の遊技店(A)の会員管理装置(300等)。
【0012】
[3]前記技量判定手段(310,334)は、予め定められた特別入賞に当選してから該当選した特別入賞が成立するまでの間に遊技機(10)で浪費された浪費データと、該特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間において付与される価値とに基づいて、遊技者の技量によって特別遊技状態の発生期間において付与される価値が大きく変化する機種タイプの遊技機(10)における遊技者の技量を判定することを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技店(A)の会員管理装置(300等)。
【0020】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
前記[1]に記載の遊技店(A)の会員管理装置(300等)では、会員として登録された遊技者のゲームに係わる技量をも判定して管理する。会員の技量を判定するために、まず遊技状況監視手段(310,333)によって、記憶媒体処理装置(270)による遊技者の記憶媒体の処理に基づき会員として登録された遊技者を特定し、当該遊技者による遊技機(10)でのゲーム結果に係わる遊技状況を監視する。
ここで記憶媒体処理装置(270)は、遊技機(10)毎に会員を特定可能な情報が記憶された記憶媒体を処理できる構成であればよく、例えば、遊技機(10)であるスロットマシンを複数設置してなる島で、最近はスロットマシン毎にメダル貸機を設置した遊技店(A)もあるため、かかる場合には、メダル貸機に記憶媒体処理機能を装備させて、メダル貸機と記憶媒体処理装置(270)とを兼用するようにしてもよい。
また、「記憶媒体の処理」とは、例えば、記憶媒体が一般の磁気記憶式の会員カードである場合には、前記記憶媒体処理装置(270)への会員カードの挿入により会員を特定する行程を含むものであるが、会員カードが非接触型ICカード等であった場合には、前記記憶媒体処理装置(270)への会員カードの近接により会員を特定する行程を含むものとなる。
ここで前記記憶媒体として非接触型ICカードを使用する場合は、遊技終了まで会員カードが挿入されているシステムとは異なるため、遊技途中で離席している間に別の会員が誤って遊技を開始し、会員カードを使用してしまったり、現在遊技中であるにもかかわらず、別の会員が会員カードを使用してしまった場合、本来管理されるべき会員のデータが別の会員のデータとして処理されてしまうという不都合が生じることが考えられる。
そのため、例えば、前記記憶媒体処理装置(270)の周囲に離席ボタンを設けたり、稼動中(入メダル信号やスタート信号等により監視)である場合には、別の会員の会員カードが使用できないようなロック機能を別途設けたり、会員による遊技の終了を会員管理装置(300等)で監視できるように、精算ボタン等を設けて会員管理装置(300等)で会員の遊技が終了したか否かを判断できるようにするとよい。
【0021】
また、遊技状況監視手段(310,333)による監視の対象である「ゲーム結果に係わる遊技状況」とは、具体的には例えば、遊技者によって技量に差が生じる遊技機(10)であるスロットマシンにおいて、予め定められた特別入賞(ボーナス入賞)に当選(フラグがオン)してから、特別入賞が成立(特別図柄が揃った状態)するまでに遊技者が実行したゲーム回数(浪費ゲーム回数)や、いわゆるボーナスゲーム中の獲得メダル数等が該当する。
【0022】
前記遊技状況監視手段(310,333)による監視結果に基づいて、次は技量判定手段(310,334)により、前記会員として登録された遊技者個人の技量を判定する。すなわち、前記遊技状況監視手段(310,333)の監視により収集された前記会員として登録された遊技者の技量に基づく遊技状況データと、予め設定された基準データとを比較して、当該技量を複数段階のランクのいずれかと判定して当該ランクを設定する。
ここで基準データは、前記遊技機(10)の機種に応じて予め設定されるとともに、前記遊技店(A)に複数設置した遊技機(10)の各々は、遊技機(10)の遊技難易度を示す機種タイプに区分されて記憶されている。例えば、基準データと比較して、前記浪費ゲーム回数が多い遊技者は技量が低いランクに、逆に少ない遊技者は技量が高いランクに設定することができる。また、基準データと比較して、前記ボーナスゲーム中の獲得メダル数が多い遊技者は技量が高いランクに、逆に少ない遊技者は技量が低いランクに設定することができる。
【0023】
前記技量判定手段(310,334)の判定により設定されたランク履歴は、データ管理手段(310,334)により、個々の遊技者の会員データと関連付けて管理する。それにより、本発明に係る遊技店(A)の会員管理装置(300等)によれば、遊技機(10)で遊技する会員の技量を監視し、会員毎に技量の判定を行ってランク履歴も管理することができ、会員の技量と関連付けた各種サービスを提供するとともに、遊技店(A)運営に有効なデータを収集管理することが可能となる。
【0024】
このように、会員データと関連付けて管理される遊技者の技量を、例えば、上級(A)、中級(B)、初級(C)等とランク分けした上で、このように具体的に分かりやすく分類した各ランクの履歴までをも容易に把握することができる。なお、遊技者の技量のランクの設定は、例えば遊技機(10)の機種タイプ(上級者向け遊技機(10)、初級者向け遊技機(10))毎に行うことも、さらに細かく遊技機(10)の個々の機種毎に行うこともできる。
【0025】
また、前記遊技状況監視手段(310,333)は、前記記憶媒体の処理に基づいて特定された遊技者が付いた遊技機(10)を特定することで、当該遊技機(10)の機種タイプを特定する。また、前記データ管理手段(310,334)は、前記会員として登録された遊技者の会員データと関連付けて、前記機種タイプ毎に前記ランク履歴を管理する。
【0026】
さらに、前記データ管理手段(310,334)に含まれるサービスポイント管理手段により、遊技店(A)における所定のサービスを受けるために遊技者が貯めるサービスポイントの管理が行われる。ここでサービスポイント管理手段は、遊技者の技量に応じて前記サービスポイントを付与する条件を変更することができる。
【0027】
前記サービスポイント管理手段は、前記記憶媒体の処理に基づいて特定された遊技者の前回までのランク履歴を基に、前記特定された機種タイプと同じ機種タイプの中では相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準として、前記サービスポイントを付与する条件を変更する。これにより、同一機種タイプに属する他の機種でゲームを始めると一時的にランクが下位となり、サービスポイントの付与の際に不利な条件となることを防止することができる。
【0028】
前記[2]に記載の遊技店(A)の会員管理装置(300等)では、前記サービスポイントは、遊技時間毎に付与するように設定されている。そして、サービスポイント管理手段は、前記判断基準となるランクに応じて、異なる遊技時間毎にサービスポイントを付与する。具体的には例えば、前記判断基準となるランクに応じて、遊技時間を、上級(A)ランクの会員は20分、中級(B)ランクの会員が25分、初級(C)ランクの会員は30分として、サービスポイント付与条件を上位ランクでより有利に設定すること等が可能となる。
【0029】
ただし、今まで同じ機種タイプでのゲームに関するランク履歴がなかった場合には、遊技者が別のタイプの機種に興味を持ってくれたことに対する特別なサービスとして、機種タイプ毎に設定された初回遊技時間毎に前記サービスポイントを付与するようになっている。これにより、遊技者が別のタイプの機種に興味を持つことを促すことにもなる。
【0030】
前記[3]に記載の遊技店(A)の会員管理装置(300等)では、前記技量判定手段(310,334)は、機種タイプが遊技者の技量によって特別遊技状態の発生期間において付与される価値が大きく変化するタイプの遊技機(10)での技量の判定を行う場合は、前記特別遊技状態の発生期間において付与された価値と、特別入賞に当選してから成立するまでの間に遊技機(10)で浪費された浪費データとに基づいて、遊技者の技量を判定する。
【0033】
ここで「特別遊技状態の発生期間において付与された価値」とは、例えば同じくスロットマシンにおいてボーナスゲーム中のメダルの総獲得量等が該当するが、かかるメダルの総獲得量は、前記ボーナスゲーム中の出メダル数とも、実際に遊技者が獲得した獲得メダル数としても捉えることができる。
【0034】
前記ボーナスゲーム中のメダルの総獲得量を、ボーナスゲーム中の出メダル数と想定する場合は、ボーナスゲーム中の出メダル信号によりメダルの総獲得量は算出される。一方、ボーナスゲーム中のメダルの総獲得量を、実際に遊技者が獲得した獲得メダル数とした場合は、ボーナスゲーム中の入メダル信号と出メダル信号に基づいて、獲得メダル数=出メダル数−入メダル数で算出される。なお、ボーナスゲーム中のメダルの獲得量に基づいて技量の判定を行う場合は、ボーナスゲーム中のメダルの獲得量が、遊技者の技量によって大きく変化するタイプのスロットマシンが遊技機(10)としてより適している。
【0038】
また「浪費データ」には、例えば前述した浪費ゲーム回数等が該当し、浪費ゲーム回数に関しては、特別入賞に当選してから特別入賞が成立するまでの間に出力される入メダル信号あるいはスタート信号に基づいて算出するようにすればよい。浪費データは、浪費メダル数あるいは浪費時間を収集したデータでもよい。総てのタイプのスロットマシンにおいては、特別入賞を成立させるために、特定の図柄を狙った停止操作、いわゆる「目押し」が必要であり、この「目押し」の技量に応じて浪費データが変化することになる。したがって、浪費データに基づく技量の判定は、総てのタイプのスロットマシンに適用することができる。
【0039】
遊技者の技量によってボーナスゲーム中のメダルの獲得量が大きく変化するタイプのスロットマシンでの技量判定を行う際には、前記浪費ゲーム回数と、「特別入賞が成立した場合に付与される価値」であるボーナスゲーム中のメダルの獲得量とを合わせて判定することにより、より精度の高い技量の判定を行うことが可能となる。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する一実施の形態を説明する。
図1〜図16は本発明の一実施の形態を示している。
図1に示すように、遊技店A内にはLON(Local Operating Network;エシャロン社登録商標)技術を応用した分散型ネットワークが構築されている。このネットワーク中に、本実施の形態に係る遊技店Aの会員管理装置は組み込まれている。以下、順を追って説明する。
【0055】
図1に示すように、遊技店A内には複数の遊技機島1が設置されている。遊技機島1は、島フレーム枠の中段付近に複数の遊技機10を背中合わせに2列あるいは壁際に1列に並設してなる。遊技機10は、ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成されたものであればよく、本実施の形態では遊技機10をスロットマシンに適用した場合を例に説明する。
【0056】
遊技機10にはそれぞれ個別の台番号が付されており、さらに各遊技機10はそれぞれ幾つかの機種名ないし機種タイプに区分されている。また、遊技機島1にもそれぞれ個別の島番号が付されている。遊技機島1における各遊技機10間には、投入された現金の金額に応じた数量の遊技媒体であるメダルを貸し出す遊技媒体貸出装置200が配設されている。
【0057】
遊技機島1内には、中継器としての台コントローラ100が複数設置され、各台コントローラ100に、遊技機10や遊技媒体貸出装置200等がLONチップを用いて接続されている。台コントローラ100は、対応する遊技機10や遊技媒体貸出装置200等の各種動作や信号の送受信を検知、監視、制御するものである。
【0058】
本実施の形態において、台コントローラ100が検知、監視、制御する遊技機10の出力情報には、特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号、特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号、ゲームが開始したことを示すスタート信号、クレジットの利用もしくはメダルの投入を表す入メダル信号等が含まれる。
【0059】
各台コントローラ100は、HALL−BUSを介して、ゲートウェイを兼ねた島コントローラ2に接続されている。島コントローラ2は、対応する遊技機島1内の設備機器である遊技機10、遊技媒体貸出装置200等からの各データを一時集積、記憶するものである。
【0060】
島コントローラ2は、HALL情報ネットワーク(LAN;Local Area Network )と接続され、該HALL情報ネットワークには、会員管理装置の中核をなすホール管理端末機300、ホール管理コンピュータ400、景品管理端末機500、POS装置600、それに情報表示端末機700がそれぞれ接続されている。これらの各種装置には、ディスプレイ(CRT)、プリンタ、モデム、インカム(音声出力装置)等が必要に応じてさらに接続されている。なお、台コントローラ100等も、会員管理装置の一部を構成するものである。
【0061】
図2は、遊技機10であるスロットマシンの一例を示している。かかる遊技機10は、縦長の略直方体形状である箱体11を有し、箱体11の内部には、絵や記号、数字、文字等の複数種類の図柄が外周面に描かれた左リール21a、中リール21b、および右リール21cが同軸上で回転可能に並設されている。これら3つのリール21a〜21cにより可変表示装置20が構成される。
【0062】
箱体11の正面部11aには、各リール21a〜21cに対応する箇所に観察窓が設けられている。各リール21a,21b,21cは、外周面に描かれた図柄をバックライトで照らす照明手段(図示せず)を内蔵しており、図柄が明るく輝いて見えるようになっている。各リール21a〜21cは、それぞれステッピングモータ(図示せず)により回転駆動される。
【0063】
リール21a〜21cの上方には、各種の遊技情報を遊技者に通知するための遊技情報表示部50が設けてある。また、リール21a〜21cの下方には、それぞれに対応して、左ストップボタン32a、中ストップボタン32b、右ストップボタン32cが設けられている。3個のストップボタン32a,32b,32cは、各リール21a,21b,21cの回転動作を停止させるタイミングを遊技者が選択するための停止操作部32をなしている。また、左リール21aおよび右リール21cの両脇には、有効ライン数を点灯表示するための有効ライン表示部43a〜43eが設けられている。
【0064】
箱体11の正面部11aにやや突出して設けられた操作パネル11bには、遊技媒体であるメダルを投入するためのメダル投入口12と、ゲームを開始するための開始操作部であるスタートレバー31と、3枚賭けボタン33aと1枚賭けボタン33bからなるクレジット投入ボタンと、クレジット精算ボタン34とが配されている。なお、メダル投入口12の奥には、図3に示すように、メダルの真偽を判別するためのメダル識別部12aと、投入されたメダルを計数するためのメダル計数部12bが設けられている。
【0065】
また、正面部11aには、メダル(クレジット)の所有数を表示するためのクレジット数表示部42や、ゲームセット数表示部44、賞として払い出されるメダルの枚数等が表示される払出情報表示部45が配置されている。遊技機10の正面側の下部には、賞出皿13、メダル払出口13a、およびメダルの賞出があったことを音で知らせるスピーカー14が設けられている。
【0066】
前記メダル投入口12にメダルを1〜3枚投入することにより、あるいは前記クレジット数表示部42に表示されているメダル数(クレジット数)の範囲でクレジット投入ボタン(3枚賭けボタン33a、1枚賭けボタン33b)を操作することにより、有効ライン数を決定することができ、決定された有効ラインは有効ライン表示部43a〜43eにより点灯表示される。なお、1枚賭けボタン33bを2回操作することにより2枚賭けとなる。
【0067】
遊技機10では、メダル投入もしくはクレジット使用後にスタートレバー31を操作することで、各リール21a〜21cの回転による可変表示が開始され、ストップボタン32a〜32cを操作することにより、回転中の各リール21a,21b,21cが停止し、停止時の表示態様に応じて遊技者に価値が付与されるというゲームが展開される。
【0068】
すなわち、有効ライン上に停止した図柄の組み合わせが、特定図柄の組み合わせの場合は特別入賞の成立となる。また、小当たり図柄の組み合わせが有効ライン上に停止した場合には、小当たり役の成立となる。リプレイ図柄の場合にはリプレイ役の成立となり、いずれの役も成立しない場合は、はずれとなる。
【0069】
遊技機10の正面上部には、フラグ成立ランプ41が設けられている。フラグ成立ランプ41は、遊技者が適切なタイミングで停止操作を行えば特別入賞の成立可能な状態(特別入賞に当選している、すなわちフラグがオンの状態)で可変表示が行われているか否かを遊技者に報知する機能を有する。
【0070】
特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態には、レギュラーボーナス(以下単に、RBとも称する。)と、ビッグボーナス(以下、単にBBとも称する。)とがある。また、以下単に「ボーナス」と表現する場合には、レギュラーボーナスとビッグボーナスとを含むものとする。RBは、例えば、高配当が付与される高配当遊技(ジャックゲーム)を複数回(例えば、ジャックゲーム回数12回中に15枚の遊技媒体が賞出される回数が8回発生するか、または、12回分のジャックゲームを超えると終了する。)行い得る状態である。
【0071】
BBは、所定回数(30回)小当たりが高確率で発生する一般遊技が発生し、その一般遊技中に、例えば、リプレイ図柄が停止することで、高配当が付与される高配当遊技(ジャックゲーム)を複数回(例えば、ジャックゲーム回数12回中に15枚の遊技媒体が賞出される回数が8回発生するか、または、12回分のジャックゲームを超えると終了する。)行い得るRBに移行し、RBが終了すると一般遊技に移行される。
【0072】
ここでのRBへの移行は、一般遊技が所定回数(30回)行われるまでに所定回数(3回)繰り返される。例えば、一般遊技中の30回以内にRBへの移行が3回繰り返されるか、または、一般遊技を30回行うとBBは終了する。一般遊技では小当たりが発生する毎に、例えばメダル10枚が賞出されるようになっている。
【0073】
図3に示すように、遊技機10の内部には制御部70が設けられており、かかる制御部70は、CPU(Central Processing Unit)71、ROM(Read Only Memory)72およびRAM(Random Access Memory)73等を少なくとも含むマイクロコンピュータからなる。CPU71は、遊技制御手段80としての機能を果たすものであり、該遊技制御手段80は、入賞役抽選手段81や外部信号出力手段82等の各種機能を有している。ROM72は、可変表示に係わる遊技を実行するための遊技プログラムや各種データを記録し、RAM73は、遊技に伴って随時生成される各種データ等を記録する。
【0074】
遊技制御手段80は、遊技機10全体の動作およびリール21a〜21cの回転および停止を統括制御するものである。入賞役抽選手段81は、ゲームの停止結果として出現し得る入賞役を定めるための乱数抽選を行うものである。入賞役抽選手段81は、投入されたメダルの真正をメダル識別部12aが識別し、かつ、スタートレバー31が操作されると、入賞役の抽選を行うようになっている。外部信号出力手段82は、遊技に関する複数種の外部信号を出力可能なものである。
【0075】
遊技制御手段80は、入賞役抽選手段81の抽選結果が特別入賞の当選であるとき、その当選権利に基づき特別入賞が成立し得るように遊技を実行する。遊技制御手段80は、メダルの投入およびスタートレバー31の操作に基づいて3個のリール21a,21b,21cの回転動作を開始させるとともに、ストップボタン32a,32b,32cの操作により選択された停止タイミングで、対応するリール21a,21b,21cの回転を停止させ、必要に応じて下方に最大4コマ分の図柄を滑らせて(ずらして)、停止する図柄を入賞役抽選手段81の抽選結果に対応させるようになっている。
【0076】
外部信号出力手段82は、遊技に関する複数種の外部信号を出力可能なものであり、特別入賞当選信号出力手段82aと、特別入賞成立信号出力手段82bと、特別遊技信号出力手段82cと、付与価値信号出力手段82d等の機能を有している。このほか外部信号出力手段82は、ゲームが開始したことを示すスタート信号、遊技媒体であるメダルが賞として払い出されたことを示す出メダル信号、クレジットの利用もしくはメダルの投入を表す入メダル信号等を外部へ出力する機能を有している。
【0077】
特別入賞当選信号出力手段82aは、前記入賞役抽選手段81の抽選により特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号を外部に出力する。特別入賞成立信号出力手段82bは、前記当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号を外部に出力する。特別遊技信号出力手段82cは、前記特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号を外部に出力する。付与価値信号出力手段82dは、各種入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号を外部に出力し、特別入賞が成立した場合には、該特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号を外部に出力する。
【0078】
詳しく言えば前記「特別遊技信号」とは、遊技機10で特別入賞に当選(フラグがオン)した後に、遊技者が特別図柄を揃えることができたときに出力される特別入賞成立信号等が該当する。すなわち、本実施の形態では、特別遊技信号と特別入賞成立信号とは同一信号からなる。なお、特別入賞成立信号は、ボーナスゲームの開始から終了までの間出力されるため、特別遊技状態の発生期間を特定することができる。
【0079】
また、前記「特別入賞が成立した場合に付与される価値」とは、特別遊技状態の発生中に小当たり入賞やジャックゲーム入賞が成立した場合に付与される価値であり、これらの価値に基づき特別遊技状態の発生期間において付与された(総)価値、すなわち遊技機10におけるボーナスゲーム中のメダルの総獲得量を算出することができる。かかるメダルの総獲得量は、前記ボーナスゲーム中の出メダル数とも、実際に遊技者が獲得した獲得メダル数としても捉えることができる。本実施の形態では、前記ボーナスゲーム中のメダルの総獲得量としてボーナスゲーム中の出メダル数を想定しており(図7参照)、ボーナスゲーム中の出メダル信号によりメダルの獲得量は算出され、前記「付与価値信号」には出メダル信号が該当する。
【0080】
図4は、台コントローラ100を示すブロック図である。台コントローラ100には、種々のデータ処理を行うための手段としてCPU(Central Processing Unit)110が設けられており、CPU110には、主メモリであるROM(Read Only Memory)120およびRAM(Random Access Memory)130が接続されている。
【0081】
CPU110は、ROM120に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM130にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。RAM130にロードされるプログラムおよびデータとしては、表示制御プログラム131、操作制御プログラム132、遊技機制御プログラム133、遊技機情報プログラム134、遊技媒体貸出装置情報プログラム135、それに遊技媒体計数器情報プログラム136等がある。
【0082】
表示制御プログラム131は、表示手段170への表示を制御する機能を実現し、操作制御プログラム132は、操作手段180により操作された内容を実行する機能を実現し、遊技機制御プログラム133は、遊技機10に遊技媒体であるメダルを補給する機能を実現するプログラムである。
【0083】
遊技機情報プログラム134は、遊技機10からの複数種の外部信号を収集し、収集した外部信号を遊技機情報として遊技機情報記憶部140に記憶させる機能を実現するプログラムであり、会員管理装置において前記遊技機10の外部信号出力手段82からの外部信号を入力する信号入力手段に相当する機能を果たすものである。
【0084】
ここで外部信号とは、特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号、特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号、ゲームが開始したことを示すスタート信号、クレジットの利用もしくはメダルの投入を表す入メダル信号等が含まれる。
【0085】
遊技媒体貸出装置情報プログラム135は、遊技媒体貸出装置200の売上信号、断線信号を収集し、収集した売上信号、断線信号をそれぞれ売上情報、断線情報として遊技媒体貸出情報記憶部150に記憶させる機能を実現するプログラムである。遊技媒体計数器情報プログラム136は、遊技媒体計数器190の遊技媒体計数信号、エラー信号を収集し、収集した遊技媒体計数信号、エラー信号をそれぞれ遊技媒体計数情報、エラー情報として遊技媒体計数器情報記憶部160に記憶させる機能を実現するプログラムである。
【0086】
遊技機情報記憶部140には、特別入賞当選信号を収集した特別入賞当選情報、特別入賞成立信号を収集した特別入賞成立情報、特別遊技信号を収集した特別遊技情報、付与価値信号を収集した付与価値情報のほか、スタート信号を収集したスタート情報、出メダル信号を収集した出メダル情報、入メダル信号を収集した入メダル情報、およびその他の外部信号を収集した遊技機情報が記憶される。
【0087】
遊技媒体貸出情報記憶部150には、売上信号を収集した売上情報、断線信号を収集した断線情報が記憶される。また、遊技媒体計数器情報記憶部160には、遊技媒体計数信号を収集した遊技媒体計数情報、エラー信号を収集したエラー情報が記憶される。
【0088】
CPU110には、周辺装置として異常を表示する表示手段170、異常を解除する操作手段180、遊技媒体計数器190が接続されている。周辺装置としてはさらに通信インターフェイス101が接続されている。通信インターフェイス101は通信ケーブルを介してホール管理端末機300に接続されており、遊技機情報記憶部140、遊技媒体貸出情報記憶部150、遊技媒体計数器情報記憶部160の各情報を送受信するようになっている。
【0089】
図5は、遊技媒体貸出装置200を示すブロック図である。遊技媒体貸出装置200は、遊技機10の周辺に設けられる周辺端末装置の1つであり、各遊技機10毎に隣接して設けられている。遊技媒体貸出装置200は、会員を特定可能な情報が記憶された記憶媒体である会員カードを処理する記憶媒体処理装置を兼用するものであり、かつ、遊技者に対して所要の情報を表示する情報表示手段280を備えている。
【0090】
遊技媒体貸出装置200には、種々のデータ処理を行う手段としてCPU(Central Processing Unit)210が設けられており、CPU210には主メモリであるROM(Read Only Memory)220およびRAM(Random Access Memory)230が接続されている。またCPU210には、遊技媒体放出制御部240、紙幣識別制御部250、硬貨識別制御部260、カードR/W270が接続されている。このうちカードR/W270が記憶媒体処理装置に相当する。
【0091】
CPU210は、ROM220に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM230にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。RAM230にロードされるプログラムおよびデータとしては、表示制御プログラム231、遊技媒体放出制御プログラム232、紙幣識別制御プログラム233、硬貨識別制御プログラム234、カード制御プログラム235、それに遊技媒体貸出制御プログラム236等がある。
【0092】
表示制御プログラム231は、情報表示手段280への表示を制御する機能を実現し、遊技媒体放出制御プログラム232は、遊技媒体であるメダルを放出し、放出したメダルの計数を管理する機能を実現するプログラムである。紙幣識別制御プログラム233は、遊技者が投入した紙幣の真偽および金額を判定し、真であれば紙幣を受け付け、偽であれば紙幣を返却する機能を実現し、硬貨識別制御プログラム234は、遊技者が投入した硬貨の真偽および金額を判定し、真であれば硬貨を受け付け、偽であれば硬貨を返却する機能を実現するプログラムである。
【0093】
カード制御プログラム235は、カードR/W270において会員カードの真偽を判定し、真であれば会員カードを受け付け、偽であれば会員カードを返却する機能を実現し、遊技媒体貸出制御プログラム236は、売上情報を台コントローラ100に出力制御する機能を実現するためのプログラムである。
【0094】
遊技媒体放出制御部240は、遊技媒体であるメダルを放出し、放出したメダルの計数を管理するものであり、メダルは遊技媒体計数手段243によって1つずつ計数された後、遊技媒体排出口241よりノズル等の遊技媒体放出手段242を介して遊技者側に払い出されるようになっている。
【0095】
紙幣識別制御部250は、紙幣投排口251から投入された紙幣を受け入れて、この紙幣の真偽および金額を紙幣識別手段252により識別して、真であれば紙幣を受け付けてその識別信号を出力し、偽であれば紙幣を紙幣投排口251から返却するものである。
【0096】
硬貨識別制御部260は、硬貨投入口261から投入された硬貨を受け入れて、この硬貨の真偽および金額を硬貨識別手段262により識別して、真であれば硬貨を受け付けてその識別信号を出力し、偽であれば硬貨を硬貨返却口263から返却するものである。
【0097】
カードR/W270は、カード挿排口271から投入された会員カードを受け入れて、この会員カードの真偽および会員データをカード読取手段272により読み取り、台コントローラ50を介してホール管理端末機300と各情報を送受信して動作するものである。会員データとしては、会員No等のほか詳しくは後述する遊技者のランクやサービスポイント等に関する情報に加え、貯メダル情報等も管理されるように設定されている。カードR/W270では、会員No等の識別のみを行い、個別の会員データは後述するホール管理端末機300で収集、管理される。
【0098】
またCPU210には、周辺装置として遊技者に対して所要の情報を表示する情報表示手段280、遊技者が各種操作を行うための操作手段290が接続されている。周辺装置としてはさらに通信インターフェイス201が接続されている。通信インターフェイス201は、通信ケーブルを介して台コントローラ100に接続されており、遊技媒体放出制御部240、紙幣識別制御部250、硬貨識別制御部260、カードR/W270の各情報を送受信するようになっている。
【0099】
情報表示手段280は、遊技者に対して所要の情報を表示するものであり、次述するホール管理端末機300が機能を実現するデータ管理手段が管理する遊技者の技量に応じて、表示する情報を変更することができるように設定されている。また、操作手段290は、会員カード挿入時に必要となるパスワード等を入力可能なものであり、前記カード挿排口271に会員カードを挿入した状態でパスワードを入力すると、その遊技者固有の技量やポイント、貯メダル数等の各情報をホール管理端末機300から呼び出せるように設定されている。
【0100】
図6は、ホール管理端末機300を示すブロック図である。ホール管理端末機300は、会員管理装置としての主たる機能を果たすものである。ホール管理端末機300には、種々のデータ処理を行う手段としてCPU(Central Processing Unit)310が設けられており、CPU310には主メモリであるROM(Read Only Memory)320およびRAM(Random Access Memory)330が接続されている。
【0101】
CPU310は、ROM320に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM330にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。RAM330にロードされるプログラムおよびデータとしては、表示制御処理プログラム331、遊技機制御処理プログラム332、遊技機情報処理プログラム333、会員カード処理プログラム334、遊技媒体貸出装置処理プログラム335、遊技媒体計数器処理プログラム336等がある。
【0102】
表示制御処理プログラム331は、表示手段350のみならず情報表示端末機700や前記遊技媒体貸出装置200にある情報表示手段280への表示を制御する機能を実現し、特に情報表示端末機700や情報表示手段280に表示する情報を、固定ディスク装置340内の情報表示情報データベース345に蓄積記録したり、蓄積記録した情報表示情報データベース345を一部消去したりする機能を実現するプログラムである。
【0103】
遊技機制御処理プログラム332は、遊技機10へ遊技媒体であるメダルを補給および打止制御を行う機能を実現するプログラムである。遊技機情報処理プログラム333は、台コントローラ100の遊技機情報記憶部140に記憶される遊技機情報を収集し、固定ディスク装置340内の遊技機情報データベース343に蓄積記録したり、蓄積記録した遊技機情報データベース343を一部消去したりする機能を実現するプログラムである。
【0104】
遊技機情報処理プログラム333は、前記会員として登録された遊技者による遊技機10でのゲーム結果に係わる遊技状況を監視する遊技状況監視手段に相当する機能を果たすものである。遊技状況監視手段は、記憶媒体処理装置を兼ねる遊技媒体貸出装置200による会員カードの処理に基づいて、会員として登録された遊技者を特定し、当該遊技者による遊技機10での遊技状況を監視するように設定されている。
【0105】
遊技状況監視手段は、前記遊技機10にある外部信号出力手段82からの特別遊技信号と付与価値信号とに基づき、遊技機10における特別遊技状態の発生期間において付与された価値を監視したり、同じく前記外部信号出力手段82からの特別入賞当選信号を検出してから特別入賞成立信号を検出するまでの間に遊技機10において浪費された浪費データを監視したりするように設定されている。
【0106】
ここで「浪費データ」として、具体的には遊技機10で特別入賞に当選(フラグがオン)してから、特別入賞が成立(特別図柄が揃った状態)するまでに遊技者が実行したゲーム回数である浪費ゲーム回数が該当する。かかる浪費ゲーム回数は、特別入賞に当選してから特別入賞が成立するまでの間に出力されるスタート信号に基づいて算出される。
【0107】
会員カード処理プログラム334は、遊技媒体貸出装置200のカードR/W270における会員カード処理により特定された遊技者の会員データを収集し、固定ディスク装置340内の会員情報データベース346に蓄積記録したり、蓄積記録した会員情報データベース346を一部消去したりする機能を実現するプログラムである。
【0108】
会員カード処理プログラム334は、前記遊技状況監視手段による監視結果に基づいて、前記会員として登録された遊技者個人の技量を判定する技量判定手段、および技量判定手段が判定した判定結果を、前記会員として登録された遊技者の会員データと関連付けて管理するデータ管理手段としての機能を含むものである。
【0109】
技量判定手段は、前記遊技状況監視手段の監視により収集された遊技者の技量に基づく遊技状況データと、予め設定された基準データと比較して当該技量を複数段階のランクのいずれかと判定して当該ランクを設定する。ここで遊技状況データとは、前記遊技機10における特別遊技状態の発生期間において付与された価値や、前記遊技機10における特別入賞当選信号を検出してから前記特別入賞成立信号を検出するまでの間に浪費された浪費データ等が該当する。
【0110】
データ管理手段は、前記技量判定手段の判定により設定された各ランクを前記会員データと関連付けて管理する。また、データ管理手段は、会員として登録された全会員に対して、前記技量判定手段の判定により設定された各ランクに属する会員の割合を算出するグループ割合算出手段としての機能を備えるとともに、前記技量判定手段の判定により設定された各ランクに属する遊技者に対して、遊技店A内に設置されている複数種の遊技機10のうち遊技頻度の高い遊技機10を特定可能な情報を管理する機能も備えている。
【0111】
さらに、データ管理手段は、遊技店における所定のサービスを受けるために遊技者が貯めるサービスポイントの管理を行うサービスポイント管理手段としての機能も備えている。かかるサービスポイント管理手段は、遊技者が属する各ランクに応じて、サービスポイントを付与する条件を変更できるように設定されている。
【0112】
遊技媒体貸出装置処理プログラム335は、台コントローラ100の遊技媒体貸出情報記憶部150に記憶されている売上情報、断線情報を収集し、固定ディスク装置340内の売上情報データベース341および断線情報データベース342に蓄積記憶したり、蓄積記憶した売上情報データベース341および断線情報データベース342を一部消去したりする機能を実現する。
【0113】
遊技媒体計数器処理プログラム336は、台コントローラ100の遊技媒体計数器情報記憶部160に記憶されている情報を収集し、固定ディスク装置340内の計数器情報データベース344に蓄積記憶したり、蓄積した遊技媒体計数器情報データベース344を一部消去したりする機能を実現するプログラムである。
【0114】
CPU310にはバスを介して固定ディスク装置340が接続されており、CPU310によって実行される種々のプログラムが固定ディスク装置340からRAM330にロードされる。また、ホール管理端末機300には、このほかに周辺装置が接続されている。
【0115】
周辺装置としては、遊技店Aの各種データを文字、記号、および図表、図形で表示する表示手段350、各種データを紙に印字可能なプリンタ360、操作者が操作する操作手段370が、それぞれインターフェイス回路を介して接続されている。さらに通信インターフェイス301を介して台コントローラ100が接続され、同様に通信インターフェイス302を介して情報表示端末機700が接続されている。
【0116】
情報表示端末機700は、遊技店Aに1台もしくは複数台設置されるものであり、各遊技機10の各情報(大当たり等)やゲーム方法等を遊技者は所定操作に基づき表示させて見ることができるようになっている。一方、前記遊技媒体貸出装置200にある情報表示手段280は、各遊技機10毎に対応して設置されるものであり、遊技者はゲームを行いながら自分のランクに応じた情報を所定操作に基づき表示させて見ることができるようになっている。ここで「ランクに応じた情報」は、前記情報表示手段280だけではなく、前記情報表示端末機700に会員カードを挿入することにより所定操作に基づき表示させて見ることができるようにしてもよい。
【0117】
前記「ランクに応じた情報」とは、具体的には例えば、前述したBBおよびRBを含むボーナス回数等の遊技データを表示する場合には、初級(C)ランクの遊技者には本日のボーナス回数のみ、中級(B)ランクの遊技者には本日・前日のボーナス回数を、上級(A)ランクの遊技者には本日・前日・前々日のボーナス回数を表示するようにして、各ランク毎に表示する情報の差別化を図るようにしてもよい。なお、情報の差別化を図る場合に、前述した内容とは逆に初級(C)ランクの会員を一番優遇するようにしてもよい。
【0118】
また、他に例えば、初級(C)ランクの遊技者には、遊技機10における目押しの仕方等の非常に初歩的な情報を表示したり、上級(A)ランクの遊技者にはリプレイ外しの仕方等の情報を表示したり、あるいはまた、初級(C)ランクの遊技者には、非常に分かりやすい代表的なリーチ目を表示したり、上級(A)ランクの遊技者には、判別が難しいマニアックなリーチ目を表示するように設定してもよい。
【0119】
さらに、初級(C)ランクや中級(B)ランクにおいて、もう少しで上位のランクへ昇格しそうな会員に対しては、「もう少しで中級(B)ないし上級(A)ランクへ昇格です!がんばって!!」等の表示を行うように設定しても面白い。これらの表示する遊技データは、固定ディスク装置340内の情報表示情報データベース345に蓄積記録しておく必要がある。以上のように、遊技媒体貸出装置200の情報表示手段280や情報表示端末機700により表示する情報は、前記データ管理手段が管理する遊技者の技量に応じて変更することができる。
【0120】
次に、遊技機10の動作について説明する。
図7は、ゲーム開始処理の流れを、図8は、遊技機10の動作全体の流れを示している。図7に示すように、メダルもしくはクレジットの投入がなされた後(ステップS701;Y)、スタートレバー31が操作されると(ステップS702;Y)、ゲームが開始する。この際、スタート信号および入メダル信号を外部信号出力手段82より出力する(ステップS703,S704)。
【0121】
全体動作としては、図8に示すように、ゲーム開始処理が行われると(ステップS801)、入賞役を決定するための乱数抽選を入賞役抽選手段81が行う(ステップS802)。その後、リール21a〜21cを回転させるリール回転処理を行う(ステップS803)。
【0122】
前記入賞役の乱数抽選において特別入賞に当選していなければ(ステップS804;N)、はずれ処理を行い(ステップS805)、ゲーム終了でなければ(ステップS815;N)、ステップS801に戻る。はずれ処理では、特別入賞が成立しないように各リール21a〜21cの停止制御が行われる。ただし、小当たり役やリプレイ役が当選している場合には、遊技者が適切なタイミングで停止操作を行うことで、それらの役が成立し得るように各リール21a〜21cの停止制御が行われる。
【0123】
特別入賞に当選した場合には(ステップS804;Y)、外部信号出力手段82の特別入賞当選信号出力手段82aは特別入賞当選信号を出力し、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に通知する(ステップS806)。そして、特別入賞が成立し得る状態が形成され、その後は実際に遊技者が適切なタイミングで停止操作を行って特別図柄が揃う特別入賞が成立するまで、特別入賞の成立し得る状態でゲームが行われる(ステップS807;N,S808,S809)。特別入賞が成立するまでは浪費期間となり、この浪費期間中のスタート信号、入メダル信号はゲームの開始毎に外部出力される。
【0124】
かかる状態で特別図柄が有効ライン上に揃って特別入賞が成立すると(ステップS807;Y)、メダルの払い出しおよびクレジットを行う(ステップS810)。また、出メダル信号を外部信号出力手段82から出力し(ステップS811)、さらに特別遊技信号および特別入賞成立信号を兼ねる信号を、外部信号出力手段82の特別入賞成立信号出力手段82bおよび特別遊技信号出力手段82cから出力する(ステップS812)。かかる信号は台コントローラ100を介してホール管理端末機300に通知される。
【0125】
その後、先に説明したボーナスゲーム(RBもしくはBB)が行われる(ステップS813)。ボーナスゲーム中に小当たり入賞やジャックゲーム入賞が成立した場合には、成立した入賞に応じてメダルの払い出しおよびクレジットを行うとともに、対応する出メダル信号を外部信号出力手段82から出力する。ボーナスゲーム処理が終了すると、外部信号出力手段82の特別入賞成立信号出力手段82bおよび特別遊技信号出力手段82cから出力されていた特別遊技信号および特別入賞成立信号を兼ねる信号の出力が停止される(ステップS814)。そして、ゲーム終了でなければ(ステップS815;N)、S801に戻って処理を継続し、営業終了時刻の到来等によりゲーム終了ならば(ステップS815;Y)、処理を終了する。
【0126】
このように、遊技機10の外部信号出力手段82は、特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号、特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号、それにスタート信号、出メダル信号、入メダル信号等を所定のタイミングで出力する。
【0127】
これらの遊技に関する複数種の外部信号は、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に通知される。なお、特別遊技信号は特別入賞成立信号を兼ねている。また、前述したように特別入賞であるボーナスゲームにはRBとBBとがあり、特別入賞当選信号や特別入賞成立信号は、RBとBBのいずれが当選あるいは成立したかを示す信号を含んでいる。
【0128】
次に、遊技店Aの会員管理装置としての動作について説明する。
会員管理装置の主な構成要素であるホール管理端末機300は、台コントローラ100を通じて遊技機10から複数種の外部信号を取得し、取得した信号に基づく遊技情報に基づいて各種の管理処理を行う。
【0129】
図9は、遊技機10におけるボーナスゲーム中の出メダル数を集計し、遊技終了後に遊技者の技量判定を行う動作の流れを示している。遊技媒体貸出装置200にあるカード挿排口271に会員カードが投入され、パスワード等の入力が認証されると、遊技媒体貸出装置200から台コントローラ100へ会員カード挿入信号が出力される。台コントローラ100は、遊技者毎に特定された会員カード挿入信号を一時記憶し、これをさらにホール管理端末機300に送信する。
【0130】
ホール管理端末機300は、台コントローラ100からの会員カード挿入信号を入力すると(ステップS901)、該信号により識別された遊技者の会員データを会員情報データベース346から読み出して、当該遊技者の会員No等を含む個別の会員データのほか、現時点の日付や遊技者が付いた遊技機10の台番号(および機種)等のデータを特定する(ステップS902)。
【0131】
その後は、遊技者がゲーム終了に伴い会員カードを前記遊技媒体貸出装置200から排出させることで出力される会員カード排出信号を、台コントローラ100を介して入力するまで、出メダル数集計処理が実行される(ステップS903;N,S904)。このようにホール管理端末機300は、遊技媒体貸出装置200による会員カードの処理に基づき、会員として登録された遊技者を特定し、当該遊技者による遊技機10での遊技状況を監視するようになっている。
【0132】
ここでの「会員カードの処理」とは、本実施の形態のように記録媒体が一般の磁気記録式の会員カードである場合、前記遊技媒体貸出装置200への会員カードの挿入により会員を特定する行程を含むものであり、前記遊技媒体貸出装置200への会員カードの挿入から排出に至るまでが、遊技状況を監視する期間として特定される。
【0133】
ホール管理端末機300が会員カード排出信号を入力すると(ステップS903;Y)、その遊技者の機種別の遊技回数をインクリメントする(ステップS905)。続いてボーナスの成立回数が判断され、今回のゲームでボーナスが成立しなかった場合、すなわち遊技者が一度も特別図柄を揃えることができなかった場合には(ステップS906;N)、今回のゲームにおける遊技者の技量は判断されず、ランク付与の対象外となって処理を終了する。なお、ボーナス成立回数は、図10に示す出メダル数集計処理におけるステップS1002でインクリメントされる。
【0134】
一方、今回のゲームでボーナスが1回以上成立した場合には(ステップS906;Y)、ホール管理端末機300の遊技状況監視手段は、台コントローラ100を介して入力した特別遊技信号と付与価値信号とに基づき、ボーナスの成立回数とボーナスゲーム中の出メダル数から各ボーナスゲーム中における平均出メダル数を算出する(ステップS907)。続いて技量判定手段により、前記平均出メダル数と、予め設定された複数段階のランク毎の基準値とが比較される(ステップS908)。
【0135】
複数段階のランクとして、本実施の形態では、上級に相当するAランク、中級に相当するBランク、初級に相当するCランクの3段階のランクが予め設定されており、これらの各ランク毎に平均出メダル数の基準値が定められている。今回のゲームにおける遊技者の実際の平均出メダル数と各ランク毎の基準値との比較により、当該遊技者の技量が判定されて該当するランクが付与される。
【0136】
遊技者の平均出メダル数がAランクの基準値以上の場合には(ステップS908;▲1▼)、当該遊技者にAランクを付与し(ステップS909)、また、遊技機10の機種別に今回判定されたAランク件数をインクリメントして(ステップS910)、処理を終了する。ここでAランク件数とは、データ管理手段が含むグループ割合算出手段により、総ての登録されている会員に対して、今回付与されたAランクも含めたAランクに属する会員の割合を算出するための値である。
【0137】
また、遊技者の平均出メダル数がAランクの基準値未満、かつBランクの基準値以上の場合には(ステップS908;▲2▼)、当該遊技者にBランクを付与し(ステップS911)、また、遊技機10の機種別に今回判定されたBランク件数をインクリメントして(ステップS912)、処理を終了する。ここでBランク件数とは、データ管理手段が含むグループ割合算出手段により、総ての登録されている会員に対して、今回付与されたBランクも含めたBランクに属する会員の割合を算出するための値である。
【0138】
さらにまた、遊技者の平均出メダル数がBランクの基準値未満の場合には(ステップS908;▲3▼)、当該遊技者にCランクを付与し(ステップS913)、また、遊技機10の機種別に今回判定されたCランク件数をインクリメントして(ステップS914)、処理を終了する。ここでCランク件数とは、データ管理手段が含むグループ割合算出手段により、総ての登録されている会員に対して、今回付与されたCランクも含めたCランクに属する会員の割合を算出するための値である。各ランクを判定する基準値は、機種に応じて予め設定される。例えば、Aランクは650以上、Bランクは551〜649、Cランクは550以下等と定めるとよい。
【0139】
図10は、特別遊技状態であるボーナスゲーム中における出メダル数の集計処理の流れを示している。遊技機10から出力された特別入賞成立信号が、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に入力すると(ステップS1001;Y)、これに基づきボーナス成立回数をインクリメントする(ステップS1002)。
【0140】
その後、前記特別入賞成立信号の入力が停止するまでの間を特別遊技状態の発生期間として特定し(ステップS1003)、その間に遊技機10から出力された出メダル信号を、台コントローラ100を介して入力すると(ステップS1004;Y)、ホール管理端末機300の遊技状況監視手段が、この出メダル信号を基にボーナスゲーム中における出メダル数を算出することになる(ステップS1005)。
【0141】
ホール管理端末機300に特別入賞成立信号の入力がない場合(ステップS1001;N)、および特別入賞成立信号の入力が停止した場合(ステップS1003;Y)には、それぞれ処理は終了し、また、出メダル信号の入力がなければ(ステップS1004;N)、ステップS1003に戻る。なお前述したが、特別入賞成立信号は、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な信号であり、これは特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号を兼ねており、また出メダル信号は、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号に相当する。
【0142】
図11は、遊技機10で特別入賞に当選(フラグがオン)してから、特別入賞が成立(特別図柄が揃った状態)するまでに遊技者が実行したゲーム回数である浪費ゲーム回数を監視し、遊技終了後に遊技者の技量判定を行う動作の流れを示している。遊技媒体貸出装置200にあるカード挿排口271に会員カードが投入され、パスワード等の入力が認証されると、遊技媒体貸出装置200から台コントローラ100へ会員カード挿入信号が出力される。台コントローラ100は、遊技者毎に特定された会員カード挿入信号を一時記憶し、これをさらにホール管理端末機300に送信する。
【0143】
ホール管理端末機300は、台コントローラ100を介して会員カード挿入信号を入力すると(ステップS1101)、該信号により識別された遊技者の会員データを会員情報データベース346から読み出して、当該遊技者の会員No等を含む個別の会員データのほか、現時点の日付や遊技者が付いた遊技機10の台番号(および機種)等のデータを特定する(ステップS1102)。
【0144】
その後は、遊技者がゲーム終了に伴い会員カードを前記遊技媒体貸出装置200から排出させることで出力される会員カード排出信号を、台コントローラ100を介して入力するまで、浪費ゲーム回数集計処理が実行される(ステップS1103;N,S1104)。このようにホール管理端末機300は、遊技媒体貸出装置200による会員カードの処理に基づき、会員として登録された遊技者を特定し、当該遊技者による遊技機10での遊技状況を監視するようになっている。
【0145】
ホール管理端末機300が会員カード排出信号を入力すると(ステップS1103;Y)、その遊技者の機種別の遊技回数をインクリメントする(ステップS1105)。続いてボーナスの当選回数が判断され、今回のゲームで特別入賞に当選(フラグがオン)しなかった場合には(ステップS1106;N)、今回のゲームにおける遊技者の技量は判断されず、ランク付与の対象外となって処理を終了する。なお、ボーナス当選回数は、図12に示す浪費ゲーム回数集計処理におけるステップS1202でインクリメントされる。
【0146】
一方、今回のゲームでボーナスが1回以上当選した場合には(ステップS1106;Y)、ホール管理端末機300の遊技状況監視手段は、台コントローラ100を介して入力した特別入賞当選信号と、特別入賞当選信号を検出してから特別入賞成立信号を検出するまでの間のスタート信号に基づき、ボーナス当選回数と浪費ゲーム回数を算出し、さらにこれらの値から各ボーナス成立に至る平均浪費ゲーム回数を算出する(ステップS1107)。続いて技量判定手段により、前記平均浪費ゲーム回数と、予め設定された複数段階のランク毎の基準値とが比較される(ステップS1108)。
【0147】
前述した平均出メダル数の場合と同様に、上級に相当するAランク、中級に相当するBランク、初級に相当するCランクの3段階のランク毎に平均浪費ゲーム回数の基準値が定められており、今回のゲームにおける遊技者の実際の平均浪費ゲーム回数と各ランク毎の基準値との比較により、当該遊技者の技量が判定されて該当するランクが付与される。
【0148】
遊技者の平均浪費ゲーム回数がAランクの基準値(例えば2ゲーム)以下の場合には(ステップS1108;▲1▼)、当該遊技者にAランクを付与し(ステップS1109)、また、遊技機10の機種別に今回判定されたAランク件数をインクリメントして(ステップS1110)、処理を終了する。
【0149】
また、遊技者の平均浪費ゲーム回数がAランクの基準値より多く、かつBランクの基準値(例えば5ゲーム)以下の場合には(ステップS1108;▲2▼)、当該遊技者にBランクを付与し(ステップS1111)、また、遊技機10の機種別に今回判定されたBランク件数をインクリメントして(ステップS1112)、処理を終了する。
【0150】
さらにまた、遊技者の平均浪費ゲーム回数がBランクの基準値より多い場合には(ステップS1108;▲3▼)、当該遊技者にCランクを付与し(ステップS1113)、また、遊技機10の機種別に今回判定されたCランク件数をインクリメントして(ステップS1114)、処理を終了する。
【0151】
図12は、遊技機10で特別入賞に当選してから特別入賞が成立するまでに遊技者が実行したゲーム回数である浪費ゲーム回数の集計処理の流れを示している。遊技機10から出力された特別入賞当選信号が、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に入力すると(ステップS1201;Y)、これに基づきボーナス当選回数をインクリメントする(ステップS1202)。
【0152】
その後、遊技機10から出力された特別入賞成立信号が、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に入力するか、遊技媒体貸出装置200から出力された会員カード排出信号が、同じく台コントローラ100を介してホール管理端末機300に入力するまでの間(ステップS1203)、遊技機10から出力されたスタート信号を、台コントローラ100を介して入力する度に(ステップS1204;Y)、ホール管理端末機300の遊技状況監視手段が、このスタート信号を基に浪費ゲーム回数をインクリメントすることになる(ステップS1205)。
【0153】
ホール管理端末機300に特別入賞当選信号の入力がない場合(ステップS1201;N)や、特別入賞成立信号を入力するか会員カード排出信号を入力した場合(ステップS1203;Y)には、それぞれ処理は終了し、また、スタート信号の入力がなければ(ステップS1204;N)、ステップS1203に戻る。前述したが特別入賞当選信号は、遊技機10の入賞役抽選手段81における乱数抽選により特別入賞に当選したことを特定可能な信号であり、特別入賞成立信号は、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な信号である。
【0154】
特別入賞当選信号の入力から最初の特別入賞成立信号を入力するまでの間のスタート信号の入力回数がそのまま浪費ゲーム回数として算出されるが、また、特別入賞当選信号の入力後に特別入賞成立信号を入力することなく、ゲームが終了した場合、すなわち会員カード排出信号を入力した場合には、特別入賞当選信号の入力から会員カード排出信号を入力するまでの間のスタート信号の入力回数も、浪費ゲーム回数として算出される。
【0155】
前述した図9,図11において、会員管理装置の技量判定手段により遊技者の技量が判定され付加されたランクは、データ管理手段により個々の遊技者の会員データと関連付けて管理される。それにより、会員として登録されている遊技者の技量を、具体的に分かりやすく分類した上級(A)、中級(B)、初級(C)の各ランク別に容易に把握することができ、会員のランク別に関連付けた各種サービスを提供することが可能となる。
【0156】
また、遊技者の技量を示すランクは、他の会員データとともに会員情報データベース346に記憶管理され、必要に応じて遊技店運営に有効な会員データとして適宜活用することが可能となる。なお、遊技者の技量の判定とその判定結果であるランクの記憶管理は、個々の遊技者に対応させて遊技機10の機種タイプ(上級者向け遊技機、初級者向け遊技機)毎に行うことも、さらに細かく遊技機10の個々の機種毎に行うこともできる。
【0157】
遊技店の係員は、ホール管理端末機300において操作手段370により所定の操作を行うことで、会員情報データベース346に記憶管理されている遊技者の会員データを読み出して表示手段350に表示させて確認することができる。図16に示すように、表示手段350には会員データとして、個々の遊技者の会員No、氏名、遊技者がゲームを行った遊技機10の機種名、機種タイプ、機種別の遊技回数、過去5回のゲームにおいて遊技頻度の高い機種を示すマーキング、後述するサービスポイント、最終遊技日、それに遊技技量の履歴等が表示される。
【0158】
ここで機種タイプは、上級者向けあるいは初級者向け等の遊技難易度で分けた種別であり、これらの機種タイプデータは遊技機情報データベース343に予め蓄積記録させる。また、機種別の遊技回数とは、各ランクに属する遊技者に対して遊技店A内に設置されている複数種の遊技機10のうち遊技頻度の高い遊技機10を特定可能な情報として、データ管理手段により管理されるデータである。
【0159】
機種別の遊技回数は、前述した図9のステップS905、あるいは図11のステップS1105において計数されるようになっているが、遊技頻度を指標するデータとしては、遊技回数の他に例えば、遊技時間を計数するように設定してもよい。遊技時間の計数は、図9,図10において、会員カード挿入信号の入力時点から会員カード排出信号の入力時点までの時間を積算することにより計数することができる。
【0160】
このように遊技回数あるいは遊技時間でもよい遊技頻度もデータとして管理することにより、各ランクの遊技者がどの機種を最も好んで遊技を行うかを容易に把握することができる。また、遊技頻度の高い(来店回数の多い)会員に対して、後述するが各ランクに属する会員の割合を算出することにより、当該遊技店におけるリピーターの技量を把握でき、しかも、リピーターが最も好んで遊技を行う遊技機10も把握することができる。
【0161】
これらの遊技頻度に係わるデータを参考とすることにより、遊技店に適した機種選定を行うことも可能になる。さらに、遊技頻度に関するデータとして、各遊技者毎に過去5回のゲームにおいて遊技回数の多い機種をアスタリスク(*)でマーキングすることにより、各遊技者毎に特に最近よくゲームしている機種を特定することもできるようになっている。
【0162】
サービスポイントは、 遊技店Aにおける所定のサービスを受けるために遊技者が貯めるものである。かかるサービスポイントの付与および管理は、ホール管理端末機300のデータ管理手段が機能として含むサービスポイント管理手段により行われるが、これについては図14に基づき後述する。また、最終遊技日は、文字通り遊技者が遊技店Aで最後にゲームを行った日付を特定するためのデータである。
【0163】
遊技技量の履歴は、各遊技者毎に過去10回までのゲームにおいて付与されたランクを示すものであり、ランク(1)に示すデータが最新のものとなっている。前述したように遊技者の技量は、図9に示す技量判定処理では、遊技機10におけるボーナスゲーム中の出メダル数を集計し、ボーナスゲーム中のメダルの獲得量に基づき判定され、図11に示す技量判定処理では、遊技機10で特別入賞に当選してから特別入賞が成立するまでの浪費ゲーム回数に基づき判定されるが、どちらの処理方法で判定されたランクであってもよい。
【0164】
図11に示すように浪費ゲーム回数に基づいて技量の判定を行う場合は、総てのタイプの遊技機10に適用することができるが、遊技者の技量によってボーナスゲーム中のメダルの獲得量が大きく変化するタイプの遊技機10での技量の判定を行う場合には、浪費ゲーム回数に基づく判定と、図9に示すボーナスゲーム中のメダルの獲得量に基づく判定とを合わせて判定することにより、より精度の高い技量の判定を行うことが可能となる。
【0165】
浪費ゲーム回数とボーナスゲーム中のメダルの獲得量との両方のデータに基づき技量判定を行う場合に、それぞれの判定結果として付与されるランクが同一であれば問題ないが、異なる判定結果となる場合を予め想定して、例えば、浪費ゲーム回数に基づく判定結果を、ボーナスゲーム中のメダル獲得量に基づく判定結果より優先させるように設定したり、あるいはそれぞれの判定別にランクを付与管理するように設定してもかまわない。
【0166】
図13は、全会員に対して各ランクに属する会員の割合を算出するランク別割合算出処理の流れを示している。ホール管理端末機300のデータ管理手段は、登録された全会員に対して、前記技量判定手段の判定により設定された各ランクに属する会員の割合を算出するグループ割合算出手段を備えており、このグループ割合算出手段は以下の処理を実行する。
【0167】
まずグループ割合算出手段は、既に記憶されている機種別遊技回数を読み出すとともに、機種別Aランク件数を読み出す。前述したが、機種別遊技回数は、図9のステップS905、あるいは図11のステップS1105において計数された値であり、機種別Aランク件数は、図9のステップS910、あるいは図11のステップS1110において計数された値である。次にグループ割合算出手段は、それぞれ読み出した機種別Aランク件数の値を機種別遊技回数の値で除することによって、全会員数とみなす遊技回数に対してAランクに属する会員の割合を機種別に算出する(ステップS1301)。
【0168】
続いてグループ割合算出手段は、既に記憶されている機種別遊技回数を読み出すとともに、今度は機種別Bランク件数を読み出す。機種別Bランク件数は、図9のステップS912、あるいは図11のステップS1112において計数された値である。そして、機種別Bランク件数の値を機種別遊技回数の値で除することによって、全会員数とみなす遊技回数に対してBランクに属する会員の割合を機種別に算出する(ステップS1302)。
【0169】
さらにグループ割合算出手段は、既に記憶されている機種別遊技回数を読み出すとともに、今度は機種別Cランク件数を読み出す。機種別Cランク件数は、図9のステップS914、あるいは図11のステップS1114において計数された値である。そして、機種別Cランク件数の値を機種別遊技回数の値で除することによって、全会員数とみなす遊技回数に対してCランクに属する会員の割合を機種別に算出する(ステップS1303)。
【0170】
以上のような一連のランク別割合算出処理は、遊技店Aの営業終了時等に係員が所定の操作をホール管理端末機300に対して行った際に実行されるようになっている。かかるランク別割合算出処理により、全体の中で各ランクの遊技者がどの位の割合で存在しているかを容易に把握することができる。また、特に遊技頻度の高い(来店回数の多い)会員に対して各ランクに属する会員の割合を算出することにより、当該遊技店におけるリピーターの技量を把握することができる。
【0171】
図14は、サービスポイントの付与に関するサービスポイント付与処理の流れを示している。ホール管理端末機300のデータ管理手段は、遊技店Aにおける所定のサービスを受けるために遊技者が貯めるサービスポイントの管理を行うサービスポイント管理手段としての機能も備えている。
【0172】
遊技媒体貸出装置200にあるカード挿排口271に会員カードが投入され、パスワード等の入力が認証されると、遊技媒体貸出装置200から台コントローラ100へ会員カード挿入信号が出力される。台コントローラ100は、遊技者毎に特定された会員カード挿入信号を一時記憶し、これをさらにホール管理端末機300に送信する。
【0173】
ホール管理端末機300は、台コントローラ100を介して会員カード挿入信号を入力すると(ステップS1401)、該信号により識別された遊技者の会員データを会員情報データベース346から読み出して、当該遊技者の会員No等を含む個別の会員データのほか、現時点の日付や遊技者が付いた遊技機10の台番号(および機種)等のデータを特定する(ステップS1402)。
【0174】
サービスポイント管理手段はサービスポイントを付与する前に、まず遊技者が付いた遊技機10の機種タイプを判断する(ステップS1403)。上級者向けの機種タイプと判断された場合(ステップS1403;Y)、続いて当該遊技者の会員データを会員情報データベース346から検索して、上級者向け機種でのゲームにおけるランクの履歴があるか否かを判断する(ステップS1404)。上級者向け機種でのランク履歴がある場合には(ステップS1404;Y)、いずれのランクであるかをさらに判断する(ステップS1405)。
【0175】
ここでのランクの判断は、当該遊技者の遊技技量履歴(図16参照)を基に同じ上級者向け機種タイプの中では、相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準とするようになっている。
例えば、上級者向け機種タイプである機種「スロットマシンa」や「スロットマシンc」では何度もゲームしたことがあり、上級(A)ランクと判定されていた遊技者が、同じ上級者向け機種タイプでも、機種「スロットマシンb」は慣れていないために中級(B)ランクと判定される等、同一機種タイプに属する他の機種でゲームし始める毎に一時的にランクが下位となり、最新の機種別ランクで判定すると、サービスポイントの付与の際に不利な条件となることがある。
このような不都合を是正すべく本実施の形態では、機種タイプ別に当該遊技者が相対的にどのランクと判定されている割合が最も多いかを判断基準としたが、もちろん機種別に判断することも可能である。
【0176】
サービスポイントは所定の遊技時間毎に付与するように設定されており、1ポイントの付加に要する遊技時間を機種タイプ別のランクに応じてそれぞれ変更する。すなわち、1ポイントを付加するのに必要となる遊技時間は、上級者向け機種において、前述した遊技技量履歴を基にAランクと判断した会員に対してはAランク時間を設定し(ステップS1405;▲1▼,S1406)、Bランクと判断した会員に対してはBランク時間を設定し(ステップS1405;▲2▼,S1407)、Cランクと判断した会員に対してはCランク時間を設定する(ステップS1405;▲3▼,S1408)。
【0177】
ここでの各遊技時間は、具体的には例えば、Aランク時間を20分、Bランク時間を25分、Cランク時間を30分等と遊技店A側で予め設定しておく。このように、サービスポイント付与条件を上位ランクでより有利に設定すること等が可能となる。なお、機種タイプ別のランクに応じて予め設定した各遊技時間は、固定ディスク装置340に蓄積記録される。また、会員の遊技技量(ランク)履歴は、前記技量判定手段で判断された際、会員データの1つとして会員情報データベース346に蓄積記録される。
【0178】
また、上級者向け機種におけるランク履歴の有無の判断(ステップS1404)において、上級者向け機種でのランク履歴がない場合には(ステップS1404;N)、前記各ランク別に設定された遊技時間とはさらに別に設定された上級者向け機種用の初回遊技時間を設定する(ステップS1409)。かかる初回遊技時間は、前記各ランク別の遊技時間のうち最も有利な短い時間(Aランク時間の20分)より、さらに短い時間(例えば15分)に予め設定されたものである。
【0179】
このように、今まで同じ機種タイプでゲームに関するランクの履歴がなかった場合には、遊技者が別のタイプの機種に興味を持ってくれたことに対する特別なサービスとして、通常は各ランク別に設定される遊技時間よりも、さらに短い時間毎にサービスポイントを付与するようになっている。
【0180】
さらに、前述した機種タイプの判断(ステップS1403)において、上級者向けではなく、初級者向けの機種タイプと判断された場合には(ステップS1403;N)、当該遊技者の会員データを会員情報データベース346から検索して、初級者向け機種でのゲームにおけるランクの履歴があるか否かを判断する(ステップS1410)。
【0181】
初級者向け機種でのランク履歴がある場合には(ステップS1410;Y)、いずれのランクであるかをさらに判断する(ステップS1411)。ここでのランクの判断は、前述した上級者向け機種の場合と同様に、当該遊技者の遊技技量履歴(図16参照)を基に同じ初級者向け機種タイプの中では、相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準とするようになっている。
【0182】
初級者向け機種において、前述した遊技技量履歴を基にAランクと判断した会員に対してはAランク時間を設定し(ステップS1411;▲1▼,S1412)、Bランクと判断した会員に対してはBランク時間を設定し(ステップS1411;▲2▼,S1413)、Cランクと判断した会員に対してはCランク時間を設定する(ステップS1411;▲3▼,S1414)。
【0183】
各遊技時間は、前述した上級者向け機種において設定した遊技時間と同様に、Aランク時間を20分、Bランク時間を25分、Cランク時間を30分等と遊技店A側で予め設定しておく。もちろん、前述した上級者向け機種において設定した遊技時間と一致させる必要はなく、初級者向け機種においては、上級者向け機種とは別に各ランク毎の遊技時間を設定してもよい。
【0184】
また、初級者向け機種におけるランク履歴の有無の判断(ステップS1410)でも、初級者向け機種におけるランク履歴がない場合には(ステップS1410;N)、前記各ランク別に設定された遊技時間とは別に設定された初級者向け機種用の初回遊技時間を設定する(ステップS1415)。かかる初回遊技時間は、前記各ランク別の遊技時間のうち最も有利な短い時間(Aランク時間の20分)より、さらに短い時間(例えば15分)に予め設定されたものである。それにより、遊技者が別のタイプの機種に興味を持つことを促すことにもなる。
【0185】
機種タイプ別にランク履歴に応じて1ポイントの付加に要する遊技時間が設定された後は、遊技者がゲーム終了に伴い会員カードを前記遊技媒体貸出装置200から排出させることで出力される会員カード排出信号を、台コントローラ100を介してホール管理端末機300が入力するまでの間、前述した機種タイプ別に各ランク毎に設定された遊技時間が経過する度に、サービスポイントとして1ポイントずつ遊技者に付与する(ステップS1416;N,S1417)。会員カード排出信号をホール管理端末機300が入力した場合(ステップS1416;Y)、処理は終了する。
【0186】
具体的には、いずれの機種タイプにおいても、Aランクの履歴がある会員に対しては、ゲーム開始からAランク時間である20分が経過する度に1ポイントずつ遊技者に付与され、Bランクの履歴がある会員に対しては、ゲーム開始からBランク時間である25分が経過する度に1ポイントずつ遊技者に付与され、Cランクの履歴がある会員に対しては、ゲーム開始からCランク時間である30分が経過する度に1ポイントずつ遊技者に付与される。
【0187】
以上のサービスポイント付与処理により、遊技者毎に付与されたサービスポイントは会員データの1つとして会員情報データベース346に蓄積記録される。遊技媒体貸出装置200にある情報表示手段280や情報表示端末機700で、遊技者は自分のサービスポイントの合計数を確認することができる。また、会員カード自体に書き換え可能に記録するようにしてもかまわない。遊技者が貯めたサービスポイントは、遊技者がサービスポイントで引き換え可能な遊技店Aにおける所定のサービスを受けると、そのサービス分に相当するポイント数が減算され、会員情報データベース346に蓄積記録されたサービスポイントの合計数は書き換えられる。
【0188】
図15は、前記遊技媒体貸出装置200の情報表示手段280における情報表示に関する情報表示処理の流れを示している。情報表示手段280では、前記データ管理手段が管理する遊技者の技量に応じて、表示する情報を変更することができるようになっている。
【0189】
遊技媒体貸出装置200にあるカード挿排口271に会員カードが投入され、パスワード等の入力が認証されると、遊技媒体貸出装置200から台コントローラ100へ会員カード挿入信号が出力される。台コントローラ100は、遊技者毎に特定された会員カード挿入信号を一時記憶し、これをさらにホール管理端末機300に送信する。
【0190】
ホール管理端末機300は、台コントローラ100を介して会員カード挿入信号を入力すると(ステップS1501)、該信号により識別された遊技者の会員データを会員情報データベース346から読み出して、当該遊技者の会員No等を含む個別の会員データのほか、現時点の日付や遊技者が付いた遊技機10の台番号(および機種)等のデータを特定する(ステップS1502)。
【0191】
遊技媒体貸出装置200の情報表示手段280に所定の情報を表示する際には、まず遊技者が付いた遊技機10の機種タイプを判断する(ステップS1503)。上級者向けの機種タイプと判断された場合(ステップS1503;Y)、続いて当該遊技者の会員データを会員情報データベース346から検索して、上級者向け機種でのゲームにおけるランクの履歴があるか否かを判断する(ステップS1504)。上級者向け機種でのランク履歴がある場合には(ステップS1504;Y)、いずれのランクであるかをさらに判断する(ステップS1505)。
【0192】
ここでのランクの判断は、情報表示手段280に「遊技者のランクに応じた情報」を表示することにより、各ランク毎に表示する情報の差別化を図ることに鑑み、前述した図14に示すサービスポイント付与処理の場合と同様に、当該遊技者の遊技技量履歴(図16参照)を基に同じ上級者向け機種タイプの中では、相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準とするようになっている。
【0193】
上級者向け機種において、前述した遊技技量履歴を基にAランクと判断した会員に対してはAランク用遊技データの表示設定を行い(ステップS1505;▲1▼,S1506)、Bランクと判断した会員に対してはBランク用遊技データの表示設定を行い(ステップS1505;▲2▼,S1507)、Cランクと判断した会員に対してはCランク用遊技データの表示設定を行う(ステップS1505;▲3▼,S1508)。
【0194】
ここでの遊技データは、具体的には例えばボーナス回数等が該当し、Aランク用遊技データとして、本日・前日・前々日のボーナス回数を表示するように設定し、Bランク用遊技データとして、本日・前日のボーナス回数を表示するように設定し、Cランク用遊技データとして、本日のみのボーナス回数を表示するように設定すること等が可能となる。このように各ランク毎に表示する情報の差別化を図る場合には、前述した内容とは逆に初級(C)ランクの会員を一番優遇するようにしてもよい。なお、日付別のボーナス回数等の遊技データは予め情報表示情報データベース345に蓄積記録される。
【0195】
また、別の遊技データとして機種毎の遊技方法等を表示する場合には、Aランク用遊技データとして、判別が難しいマニアックなリーチ目を表示するように設定し、Bランク用遊技データとして、一般的なリーチ目を表示するように設定し、Cランク用遊技データとして、非常に分かりやすい代表的なリーチ目を表示するように設定するとよい。このような機種毎に内容が全く異なる情報を表示する場合には、機種タイプのみならず個々の機種毎の遊技者のランクに基づき判断するように設定する必要がある。
【0196】
さらにまた、別の遊技データとして他に例えば、Aランク用遊技データとして、リプレイ外しの仕方等の情報も表示できるようにしたり、Cランク用遊技データやBランク用遊技データとしては、もう少しで上位のランクへ昇格しそうな会員に対しては、「もう少しで中級(B)ないし上級(A)ランクへ昇格です!がんばって!!」等の情報の表示を行うように設定しても面白い。これらの遊技データは、固定ディスク装置340内の情報表示情報データベース345に蓄積記録しておく必要がある。
【0197】
上級者向け機種におけるランク履歴の有無の判断(ステップS1504)において、上級者向け機種でのランク履歴がない場合には(ステップS1504;N)、前記各ランク別に設定された遊技データとは別の初回遊技者用遊技データを表示するように設定する(ステップS1509)。かかる初回遊技者用遊技データを、前記各ランク別で最も有利なものよりさらに優遇されるような表示内容とすれば、遊技者が別のタイプの機種に興味を持ってくれたことに対する特別なサービスとして活用することができる。
【0198】
また、前述した機種タイプの判断(ステップS1503)において、上級者向けではなく、初級者向けの機種タイプと判断された場合には(ステップS1503;N)、当該遊技者の会員データを会員情報データベース346から検索して、初級者向け機種でのゲームにおけるランクの履歴があるか否かを判断する(ステップS1510)。
【0199】
初級者向け機種でのランク履歴がある場合には(ステップS1510;Y)、いずれのランクであるかをさらに判断する(ステップS1511)。ここでのランクの判断は、前述した上級者向け機種の場合と同様に、当該遊技者の遊技技量履歴(図16参照)を基に同じ初級者向け機種タイプの中では、相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準とするようになっている。
【0200】
初級者向け機種において、前述した遊技技量履歴を基にAランクと判断した会員に対してはAランク用遊技データの表示設定を行い(ステップS1511;▲1▼,S1512)、Bランクと判断した会員に対してはBランク用遊技データの表示設定を行い(ステップS1511;▲2▼,S1513)、Cランクと判断した会員に対してはCランク用遊技データの表示設定を行う(ステップS1511;▲3▼,S1514)。
【0201】
ここでの遊技データは、前述した上級者向け機種において設定した場合と同様に、Aランク用遊技データとして、本日・前日・前々日のボーナス回数を表示するように設定し、Bランク用遊技データとして、本日・前日のボーナス回数を表示するように設定し、Cランク用遊技データとして、本日のみのボーナス回数を表示するように設定すること等が可能となる。
【0202】
また、前述した上級者向け機種において設定した場合と同様に、別の遊技データとして機種毎の遊技方法をランク別に表示するように設定したり、あるいは初級者向けの機種タイプであることを加味して、特にCランク用遊技データとして、目押しの仕方等の非常に初歩的な情報等も表示するように設定してもよい。このように初級者向けの機種においては、前述した上級者向け機種でランク別に設定した遊技データと一致させる必要はなく、初級者向け機種用の独自な情報も表示するように設定してもよい。
【0203】
また、初級者向け機種におけるランク履歴の有無の判断(ステップS1510)でも、初級者向け機種におけるランク履歴がない場合には(ステップS1510;N)、前記各ランク別に設定された遊技データとは別の初回遊技者用遊技データを表示するように設定する(ステップS1515)。かかる初回遊技者用遊技データを、前記各ランク別で最も有利なものよりさらに優遇されるような表示内容とすれば、遊技者が別のタイプの機種に興味を持つことを促すことにもなる。
【0204】
機種タイプ別にランク履歴に応じて、情報表示手段280に表示すべき遊技データが設定された後は、遊技者がゲーム終了に伴い会員カードを前記遊技媒体貸出装置200から排出させることで出力される会員カード排出信号を、台コントローラ100を介してホール管理端末機300が入力するまでの間、遊技者はゲームを行いながら自分のランクに応じた情報を所定操作に基づき情報表示手段280に表示させて随時見ることができる(ステップS1516;N,S1517)。なお、会員カード排出信号をホール管理端末機300が入力した場合(ステップS1516;Y)、処理は終了する。
【0205】
以上の情報表示処理により、遊技機10毎に個別に対応する情報表示手段280に表示されるボーナス回数やゲーム方法等の情報は、情報表示手段280だけではなく、遊技店Aに1台もしくは複数台設置されている情報表示端末機700においても、会員カードを挿入することにより所定操作に基づき表示させて見ることができるようにするとよい。
【0206】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば前記実施の形態では、リールをモータで回転駆動するように構成したが、リールを液晶ディスプレイ等に表示するように構成してもよい。
【0207】
また、遊技機は一般的なスロットマシンに限られるものではなく、本発明で適用する遊技機は、ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成されたものであれば何でもよく、他に例えば、スロットマシンと同様の遊技内容であるが遊技媒体としてパチンコ球を使用するような遊技機に適用することもできる。
【0208】
例えば、パチンコ遊技機に図柄の停止ボタンを備えて、内部当選した特別入賞を成立させるためには、特別の図柄を停止させることを条件にして、この特定の図柄の停止操作に一定の技量を必要とするように構成し、技量が低いと浪費(アウト球等)が大きくなってしまうようなパチンコ遊技機が該当する。また、特別遊技状態中における発射操作に応じて、特別遊技状態中に獲得する総遊技球数が変化するように構成することで、遊技者の技量として発射操作の技量に応じて特別遊技状態中に付与される総価値が変化するようなパチンコ機も該当する。
【0209】
また、浪費データとしては、浪費ゲーム数の他に、遊技者が遊技に使用したメダル数である浪費メダル数でもよい。この浪費メダル数は、特別入賞の当選から成立までの間に出力される入メダル信号に基づいて算出される。
【0210】
また、前記実施の形態では、遊技機10からスタート信号が出力されるものとしたが、遊技機10からの入メダル信号に基づいて台コントローラ100がスタート信号を生成するように構成してもよい。例えば、入メダル信号の入力を検出したときから監視期間を開始し、監視期間中に発生した入メダル信号の数にかかわらず、監視期間毎に1つのスタート信号を生成する。また前の監視期間が終了してからでなければ次の監視期間が開始されないようにしておく。
【0211】
入メダル信号は、メダル投入後にスタートレバー31が操作されたとき、今回のメダル投入枚数に応じた数のパルスが連続して出力されるようになっているので、最大の賭け枚数(3枚)に相当する数のパルスが出力される期間よりもやや長い期間を監視期間に設定しておけば、賭け枚数に関わりなく、ゲーム回数を計数することができる。
【0212】
図17は、遊技機10から出力される入メダル信号に基づいてスタート信号が生成される際のタイミングチャートを示している。波形1810は、遊技機10の出力する入メダル信号を、波形1820は、台コントローラ100に入力された入メダル信号を、波形1830は、入メダル信号監視期間を、波形1840は、台コントローラ100で生成されてホール管理端末機300に出力されるスタート信号(ゲーム回数)を示している。
【0213】
メダル投入またはクレジットを賭けた後にスタートレバー31が操作されると、入メダル数に応じた数のパルス列からなる入メダル信号(波形1810)が遊技機10から出力される。図17では時刻T1、T4において、メダルまたはクレジットの3枚賭けが行われ、その後の時刻T2、T5にスタートレバー31が操作されて3つのパルスが連続出力されている。また時刻T7には、メダルまたはクレジットの1枚賭けが行われ、その後の時刻T8にスタートレバーが操作されて1つのパルスが出力されている。
【0214】
台コントローラ100は、遊技機10から入力された入メダル信号(波形1820)を監視し、1つ目のパルスを検知した際に、監視期間を開始し、監視期間中に入力される入メダル信号のパルス数にかかわらず、監視期間の終了後に、1つのスタート信号(ゲーム回数を示す信号)を出力する。図17に示す例では、入メダル信号の最初のパルスを検知した時刻T2、T5、T8のそれぞれから一定長さの監視期間が開始し、監視期間の終了した時刻T3、T6、T9にそれぞれスタート信号(波形1840)が出力されている。
【0215】
また、最後に入メダル信号を検出してから一定時間(待ち時間Tw)が経過しても次の入メダル信号が検出されないとき、1ゲームをカウントしてスタート信号を出力するように構成してもよい。複数枚のメダルやクレジットが賭けられている場合には、パルスが短い時間間隔で連続して出力されるとともに、パルスの連続出力が終了した後は、次にスタートレバー31が操作されるまでの比較的長い間、入メダル信号としてのパルスは出力されないので、上記の方法によって、スタート信号を生成することができる。待ち時間Twは、連続出力される入メダル信号のパルス間隔よりも充分に長い時間で、次のスタートレバー31の操作までの時間よりも充分に短い時間であればよく、例えば、パルス間隔の2倍〜3倍程度に設定すればよい。
【0216】
図18は、上記方法により、遊技機10から出力される入メダル信号に基づいてスタート信号が生成される際のタイミングチャートを示している。波形1910は、遊技機10の出力する入メダル信号を、波形1920は、台コントローラ100に入力された入メダル信号を、波形1930は、スタート信号を示している。
【0217】
図18では、時刻T10、T14において、メダルまたはクレジットの3枚賭けが行われ、その後の時刻T11、T15にスタートレバー31が操作され、波形1910が示すように、3つのパルスが連続出力されている。また時刻T18には、メダルまたはクレジットの1枚賭けが行われ、その後の時刻T19にスタートレバー31が操作されて1つのパルスが出力されている。
【0218】
台コントローラ100は、遊技機10から入力された入メダル信号(波形1920)を監視し、最後に入メダル信号のパルスを検出してからTw時間が経過しても次のパルスが検出されないとき、1つのスタート信号(ゲーム回数を示す信号)を出力するようになっている。図18に示す例では、入メダル信号の最初のパルス1911を検知した時刻T11から、待ち時間として定めたTwが経過する前に次のパルス1912が検知され、パルス1912が検知されてからTwの経過前に次のパルス1913が検知されたので、パルス1911、1912に基づくスタート信号の出力は行われない。
【0219】
3枚賭けの最後のパルス1913を検知した後は、次のスタートレバー31が操作されるまで入メダル信号のパルスが入力されないので、待ち時間のTwが経過しても次のパルスは検知されない。そこで、最後のパルスを検知してからTwの経過した時刻T13に、一群のパルス列の連続出力が終了したものと判定してスタート信号を出力している。1枚賭けの場合には、1つ目の入メダル信号のパルス1914が検知されてから待ち時間Twが経過した時点(時刻T21)でスタート信号が出力される。
【0220】
このほか、入メダル信号の入力とスタート信号の入力の双方を検出した場合を1ゲームとみなして、これをカウントすることでゲーム回数を計数するようにしてもよい。これにより、何枚賭けでゲームを行ったかを把握することができる。
【0221】
また、入メダル信号からスタート信号を生成する処理は、台コントローラ100で行うのが好ましい。しかしながら、台コントローラ100や島コントローラ2を中継した後も、入メダル信号のパルスが複数ゲーム分まとめて連続出力されないようになっていれば、島コントローラ2やホール管理端末機300等で入メダル信号からスタート信号を生成してもよい。
【0222】
さらにまた、入メダル信号のパルス数の総計からボーナス期間中における入メダル信号のパルス数を減算したものを3(1ゲームあたりの最大パルス数)で除した値を、概ねのスタート回数として用いてもよい。
【0223】
また、前記実施の形態で遊技機10毎に出力される特別入賞当選信号、特別入賞成立信号、特別遊技信号、それに付与価値信号を、特別入賞の種類別すなわちBBとRBとに区別可能として、特別入賞の種類別にこれらの各信号を出力および入力するような構成としてもよい。
【0224】
また、前記ボーナスゲーム中のメダルの獲得量を、ボーナスゲーム中の出メダル数と想定したが、他に例えば、ボーナスゲーム中に遊技者が実際に獲得した獲得メダル数としても捉えることもできる。かかる場合には、獲得メダル数はボーナスゲーム中の入メダル信号と出メダル信号に基づいて算出される。すなわち、前記「付与価値信号」には、入メダル信号と出メダル信号とが該当することになり、獲得メダル数=出メダル数−入メダル数で算出される。
【0225】
また、前記実施の形態では、メダル貸機に記憶媒体処理機能を装備させて、メダル貸機と記憶媒体処理装置とを兼用し、さらにこれに情報表示手段280を付加して遊技媒体貸出装置200を構成しているが、記憶媒体処理装置は、遊技機10毎に遊技者の会員カードを処理できる構成であればよく、他に例えば、メダル貸機と記憶媒体処理装置と情報表示手段とをそれぞれ別体の装置として構成してもよく、あるいはメダル貸機と記憶媒体処理装置とを一体に構成して情報表示手段のみ別体として構成してもかまわない。
【0226】
また、前記実施の形態のように、記録媒体である会員カードが一般の磁気記録式カードである場合、前述したように「会員カードの処理」は、前記遊技媒体貸出装置200への会員カードの挿入により会員を特定する行程を含むものとなるが、他に例えば、会員カードが非接触型ICカード等であった場合、「会員カードの処理」とは、前記遊技媒体貸出装置200が兼ねる記憶媒体処理装置への会員カードの近接により会員を特定する行程を含むものとなる。
【0227】
ただし、会員カードとして非接触型ICカードを使用する場合は、遊技終了まで会員カードが挿入されているシステムとは異なるため、遊技途中で離席している間に別の会員が誤って遊技を開始し、会員カードを使用してしまった、現在遊技中であるにもかかわらず、別の会員が会員カードを使用してしまった場合、本来管理されるべき会員のデータが別の会員のデータとして処理されてしまうという不都合が生じることが考えられる。
【0228】
そのため、例えば、前記記憶媒体処理装置の周囲に離席ボタンを設けたり、稼動中(入メダル信号やスタート信号等により監視)である場合には、別の会員の会員カードが使用できないようなロック機能を別途設けたり、会員による遊技の終了を会員管理装置で監視できるように、精算ボタン等を設けて会員管理装置で会員の遊技が終了したか否かを判断できるようにするとよい。
【0229】
また、遊技者の技量であるランクに応じてサービスポイントを付与する条件を変更する場合や、ランクに応じて情報表示手段280等に表示する情報を変更する場合に、遊技者の前回までの遊技技量履歴を基に、同じ機種タイプの中では相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準としたが、単純に前回だけのゲームで付与されたランクを判断基準としてもよい。
【0230】
また別の方法として、今回の遊技(例えば、会員カードの挿入から取り出しまで)で判定されたランクを判断基準としたり、さらに別の方法として、遊技途中の会員の技量をタイムリーに監視し、その都度サービスポイントを付与する条件を変更したり、遊技データ等の表示する内容を異ならせるように設定してもよい。
【0231】
さらにまた、前記実施の形態では、会員データと関連付けて管理される遊技者の技量を、上級(A)、中級(B)、初級(C)と3つのランクに分けたが、技量の分類はこれに限られるものではなく、もっと単純化して2つのランクだけに分けたり、あるいはもっと細かく4つ以上のランクに分けて管理するようにしてもよい。
【0232】
【発明の効果】
本発明に係る遊技店の会員管理装置によれば、遊技機の遊技難易度を示す機種タイプ毎に遊技者のランク履歴を管理して、前回までのランク履歴を基に、特定された機種タイプと同じ機種タイプの中では相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準として、サービスポイントを付与する条件を変更するようにしたので、同一機種タイプに属する他の機種でゲームを始める場合でも、その機種での遊技に慣れていないため、一時的にランクが下位となり、サービスポイントの付与の際に不利な条件となることを防止することができる。
【0233】
また、今まで同じ機種タイプでのゲームに関するランク履歴がなかった場合には、遊技者が別のタイプの機種に興味を持ってくれたことに対する特別なサービスとして、機種タイプ毎に設定された初回遊技時間毎に前記サービスポイントを付与するようになっているので、遊技者が別のタイプの機種に興味を持つことを促すことが可能になる。
【0234】
さらに、遊技者の技量によって特別遊技状態の発生期間におけるメダル獲得量が大きく変化するタイプのスロットマシンでの技量判定では、特別遊技状態の発生期間において付与された価値と浪費データとに基づいて技量判定を行うことで、より精度の高い技量判定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置を適用した分散型ネットワーク管理システムを示すシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置が管理対象とする遊技機の斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置が管理対象とする遊技機のブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置を適用した分散型ネットワーク管理システムの一部をなす台コントローラを示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置を適用した分散型ネットワーク管理システムの一部をなす遊技媒体貸出装置を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置としてのホール管理端末機を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置が管理対象とする遊技機におけるゲーム開始処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置が管理対象とする遊技機における処理の概要を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技機におけるボーナスゲーム中の出メダル数を集計し、遊技終了後に遊技者の技量判定を行う処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技機でのボーナスゲーム中における出メダル数の集計処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技機で特別入賞に当選してから特別入賞が成立するまでの浪費ゲーム回数を監視し、遊技終了後に遊技者の技量判定を行う処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技機での浪費ゲーム回数の集計処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、全会員に対して各ランクに属する会員の割合を算出するランク別割合算出処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、サービスポイントの付与に関するサービスポイント付与処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技媒体貸出装置の情報表示手段における情報表示に関する情報表示処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技媒体貸出装置の情報表示手段における情報表示内容の一例を示す図表である。
【図17】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技機の入メダル信号からスタート信号を生成する際の各種波形の一例を示す説明図である。
【図18】本発明の一実施の形態に係る遊技店の会員管理装置において、遊技機の入メダル信号からスタート信号を生成する際の各種波形の他の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…遊技機島
2…島コントローラ
10…遊技機
11…箱体
11a…正面部
11b…操作パネル
12…メダル投入口
12a…メダル識別部
12b…メダル計数部
13…賞出皿
13a…メダル払出口
14…スピーカー
20…可変表示装置
21a…左リール
21b…中リール
21c…右リール
31…スタートレバー
32a…左ストップボタン
32b…中ストップボタン
32c…右ストップボタン
33a…3枚賭けボタン
33b…1枚賭けボタン
34…クレジット精算ボタン
41…フラグ成立ランプ
42…クレジット数表示部
43a〜43e…有効ライン表示部
44…ゲームセット数表示部
45…払出情報表示部
50…遊技情報表示部
70…制御部
71…CPU
72…ROM
73…RAM
80…遊技制御手段
81…入賞役抽選手段
82…外部信号出力手段
82a…特別入賞当選信号出力手段
82b…特別入賞成立信号出力手段
82c…特別遊技信号出力手段
82d…付与価値信号出力手段
100…台コントローラ
101…通信インターフェイス
110…CPU
120…ROM
130…RAM
131…表示制御プログラム
132…操作制御プログラム
132…操作制御プログラム
133…遊技機制御プログラム
134…遊技機情報プログラム
135…遊技媒体貸出装置情報プログラム
136…遊技媒体計数器情報プログラム
140…遊技機情報記憶部
150…遊技媒体貸出情報記憶部
160…遊技媒体計数器情報記憶部
170…表示手段
180…操作手段
190…遊技媒体計数機
200…遊技媒体貸出装置
201…通信インターフェイス
210…CPU
220…ROM
230…RAM
231…表示制御プログラム
232…遊技媒体放出制御プログラム
233…紙幣識別制御プログラム
234…硬貨識別制御プログラム
235…カード制御プログラム
236…遊技媒体貸出制御プログラム
240…遊技媒体放出制御部
241…遊技媒体排出口
242…遊技媒体放出手段
243…遊技媒体計数手段
250…紙幣識別制御部
251…紙幣投排口
252…紙幣識別手段
260…硬貨識別制御部
261…硬貨投入口
262…硬貨識別手段
263…硬貨返却口
270…カードR/W
271…カード挿排口
272…カード読取手段
280…情報表示手段
290…操作手段
300…ホール管理端末機
301…通信インターフェイス
302…通信インターフェイス
310…CPU
320…ROM
330…RAM
331…表示制御処理プログラム
332…遊技機制御処理プログラム
333…遊技機情報処理プログラム
334…会員カード処理プログラム
335…遊技媒体貸出装置処理プログラム
336…遊技媒体計数器処理プログラム
340…固定ディスク装置
341…売上情報データベース
342…断線情報データベース
343…遊技機情報データベース
344…計数機情報データベース
345…情報表示情報データベース
346…会員情報データベース
400…ホール管理コンピュータ
500…景品管理端末機
600…POS装置
700…情報表示端末機
1810,1820,1910,1920…入メダル信号のパルス波形
1830…監視期間を示す波形
1840,1930…生成したスタート信号
A…遊技店

Claims (3)

  1. ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成された遊技機(スロットマシンまたはパチンコ遊技機。以下同じ。)が複数設置される遊技店において、会員として登録された遊技者を管理する遊技店の会員管理装置であって、
    前記会員を特定可能な情報が記憶された記憶媒体を処理する記憶媒体処理装置による該記憶媒体の処理に基づいて、前記会員として登録された遊技者を特定し、当該遊技者による前記遊技機でのゲーム結果に係わる遊技状況を監視する遊技状況監視手段と、
    前記遊技状況監視手段の監視により収集された前記会員として登録された遊技者の技量に基づく遊技状況データと、予め設定された基準データとを比較して、当該技量を複数段階のランクのいずれかと判定して当該ランクを設定する技量判定手段と、
    前記技量判定手段の判定により設定されたランク履歴を、前記会員として登録された遊技者の会員データと関連付けて管理するデータ管理手段と、を備え、
    前記データ管理手段は、前記遊技店における所定のサービスを受けるために前記会員として登録された遊技者が貯めるサービスポイントの管理を行うサービスポイント管理手段を含み、
    前記基準データは、前記遊技機の機種に応じて予め設定されるとともに、前記遊技店に複数設置した遊技機の各々は、遊技機の遊技難易度を示す機種タイプに区分されて記憶されており、
    前記遊技状況監視手段は、前記記憶媒体の処理に基づいて特定された遊技者が付いた遊技機を特定することで、当該遊技機の機種タイプを特定し、
    前記データ管理手段は、前記会員として登録された遊技者の会員データと関連付けて、前記機種タイプ毎に前記ランク履歴を管理し、
    前記サービスポイント管理手段は、前記記憶媒体の処理に基づいて特定された遊技者の前回までのランク履歴を基に、前記特定された機種タイプと同じ機種タイプの中では相対的にどのランクに判定されている割合が最も多いかを判断基準として、前記サービスポイントを付与する条件を変更することを特徴とする遊技店の会員管理装置。
  2. 前記サービスポイントは、遊技時間毎に付与するように設定されており、
    前記サービスポイント管理手段は、前記判断基準となるランクに応じて、異なる遊技時間毎に前記サービスポイントを付与し、同じ機種タイプでのランク履歴がない場合には、機種タイプ毎に設定された初回遊技時間毎に前記サービスポイントを付与することを特徴とする請求項1に記載の遊技店の会員管理装置。
  3. 前記技量判定手段は、予め定められた特別入賞に当選してから該当選した特別入賞が成立するまでの間に遊技機で浪費された浪費データと、該特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間において付与される価値とに基づいて、遊技者の技量によって特別遊技状態の発生期間において付与される価値が大きく変化する機種タイプの遊技機における遊技者の技量を判定することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技店の会員管理装置。
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