JP4014593B2 - 双ロール式連続鋳造機及び双ロール式連続鋳造方法 - Google Patents

双ロール式連続鋳造機及び双ロール式連続鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は双ロール式連続鋳造機及び双ロール式連続鋳造方法に関し、サイド堰の摩耗を大幅に低減してサイド堰の寿命を長くするように工夫したものである。
連続鋳造機は、精錬を終了した溶鋼を連続して鋳込み、直接、鋳片(スラブまたはストリップ)を製造するものである。連続鋳造機を用いた連続鋳造方法では、従来の造塊,分塊法に比較して偏析が少なく、表面品質も良好で、鋼板用鋳片を製造するのに適している。
連続鋳造機としては、鋳片と共に鋳型が移動する同期式双ロール式鋳型(移動鋳型)を用いた双ロール式連続鋳造機がある。
図8は双ロール式連続鋳造機010の一般的な例を示すものである。この双ロール式連続鋳造機010では、一対の逆方向に回転するロール011,012を、同じ高さ位置にて平行にしつつ近接して配置しており、ロール011,012の軸方向両端は、ロール端面に圧着するサイド堰013,014により仕切っている。ロール011,012及びサイド堰013,014でなる移動鋳型の内部空間(湯溜まり部)には、ノズル015を介して溶鋼016が供給される。
ロール011,012が互いに逆方向に回転すると(溶鋼016を下方に巻き込むように回転すると)、溶鋼016はロール011,012に接触することにより冷却され、その結果、ロール011,012の表面にそれぞれ凝固シェルが形成される。この双方の凝固シェルはロール回転に伴い成長し、ロール011,012の最小ギャップ部にて圧接・一体化され、鋳片017として取り出される。
次に、鋳造する鋳片の厚さを厚くするようにロール形状を工夫した双ロール式連続鋳造機の例を、特開昭59−118249号に示すものを使用して説明する。
図9は特開昭59−118249号に示す双ロール式連続鋳造機を示し、図10は図9のA−A矢視図である。
図9及び図10に示すように、一対のロール10,11と、ロール10,11の端面に圧着されてロール端面側を仕切るサイド堰12,13と、ロール10,11に接設したダム14,15とによりなる移動鋳型の内部空間が、湯溜まり部となる。この湯溜まり部には溶鋼16が供給される。
ロール10の両端部にはフランジ状に段部10a,10bが形成されている。同様に、ロール11の両端部にはフランジ状に段部11a,11bが形成されている。
ロール10,11が回転すると、溶鋼16はロール10,11の表面(この表面には段部10a,10b,11a,11bの表面も含む)に接触することにより冷却されて、凝固シェル17,18が形成される。凝固シェル17,18はロール回転に伴い成長していく。そして、段部10aと段部11aとの隙間、並びに、段部10bと段部11bとの隙間が最も小さくなる最小ギャップ部において、凝固シェル17のうち段部10a,10bの外周に形成された部分と、凝固シェル18のうち段部11a,11bの外周に形成された部分とが、段部10a,10bと段部11a,11bによる狭圧力により圧接・一体化される。この結果、凝固シェル17と凝固シェル18の両端部が圧接・一体化され、両凝固シェル17,18は中心部分に溶鋼16を残したままで、図10に示すように、袋綴じ状に接合されて鋳片19となる。
最小ギャップ部にて凝固シェル17,18が袋綴じ状に圧接されて中心部に溶鋼16を残した状態の鋳片19は、ロール10,11から引き出されて搬送され、搬送途中で冷却されることにより、中心部分の溶鋼16も凝固していく。
図9及び図10に示す例では、隙間が狭くなっている段部10a,10bと段部11a,11bにて凝固シェル17,18の端部で圧接ができるため、ロール10,11間の隙間を広くしても、凝固シェル17,18を袋綴じ状に圧接でき、ロール10,11から引き出されていく鋳片19は、中心部は溶融状態のままであるが周面は凝固した状態となる。このようにロール10,11間の隙間を広くすることができるため、製造される鋳片19の厚さを厚くすることができる。このように鋳片19の厚さを厚くすることができるので、鋳片製造量を増大することができると共に、各種の厚さの鋼板の製造にも対処することができる。
特開昭59−118249号公報 特開2000−246399号公報 特開平9−0295106号公報 特開2001−219247号公報 特開平3−155438号公報
ところで、図8に示す双ロール式連続鋳造機であっても、図9,図10に示す双ロール式連続鋳造機であっても、鋳造中においては、ロール表面に形成された凝固シェルがサイド堰に接触している。凝固シェルはロール移動に伴い移動するため、移動する凝固シェルによりサイド堰が摩耗されてしまう。このためサイド堰の寿命が短いという問題があった。なお、サイド堰の摩耗が進むと溶鋼の液漏れが生じてしまうため、摩耗がある程度すすむと、サイド堰を交換する必要がある。サイド堰を交換する際には、鋳造を中止しなければならず生産性が低下するため、なるべくサイド堰の寿命を伸ばすことが望まれている。
図11は、図8に示す双ロール式連続鋳造機において、最小ギャップ部を平面的に示す拡大図であり、ロール011の表面に形成された凝固シェル018の端面と、ロール012の表面に形成された凝固シェル019の端面が、サイド堰013を摩耗している状態を示している。
つまり、サイド堰013のうちドラム011,012に圧着する側の面は、当初は平らであるが、凝固シェル018,019により摩耗されることにより、サイド堰013のうち、凝固シェル018,019の端部に接触する部分が凹んでいる状態を示している。
本発明は、上記従来技術に鑑み、サイド堰の寿命を伸ばすことができる、双ロール式連続鋳造機及び双ロール式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の構成は、互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
前記ロールの段部の周面に断熱材を施しており、
最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とが接触していることを特徴とする。
また本発明の構成は、互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
前記ロールの段部の周面に断熱材を施したロールを用いて連続鋳造をし、
最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とを接触させていることを特徴とする。
また本発明の構成は、互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
前記ロールの段部の周面に気化材を付与する気化材付与装置を備えており、
最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とが接触していることを特徴とする。

また本発明の構成は、互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
前記ロールの段部の周面に気化材を付与し、
最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とを接触させていることを特徴とする。
本発明では、ロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分(凹型ロールでは段部の周面)に断熱材を施しているため、この部分では抜熱が進まず凝固シェルは形成されない。このため、凝固シェルの端面とサイド堰との間に隙間が生じ、サイド堰が凝固シェルにより摩耗されることがなくなり、サイド堰の寿命が伸びる。
また本発明では、ロールの周面のうちロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分(凹型ロールでは段部の周面)に、気化材付与装置により気化材を付与しているため、この部分が溶鋼中に入ると気化材から気泡が発生し、この部分では抜熱が進まず凝固シェルは形成されない。このため、凝固シェルの端面とサイド堰との間に隙間が生じ、サイド堰が凝固シェルにより摩耗されることがなくなり、サイド堰の寿命が伸びる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
ここで、本発明の実施例において用いる「凹型ロール」について先に説明をしておく。「凹型ロール」とは、「ロールの軸方向に沿う両端の径が、ロールの中央部分の径よりも大きくなっているロール」をいう。
例えば「凹型ロール」としては、図1(a)に示すように、ロールRの両端に段部Dを有するものや、図1(b)に示すように、ロールRの両端がテーパー状に広がってから段部Dを有するものや、図1(c)に示すように、両端に段部Dを有するとともに、ロールRは軸方向の中央に向かうに従い径が漸減する鼓状になっているものなど、各種の形状のロールがある。
このような凹型ロールを少なくとも1つのロールに用いれば、凝固シェルを袋綴じ状に圧接することができ、鋳造する鋳片を厚くすることができる。
本発明の実施例1に係る双ロール式連続鋳造機を、図2及び、図2のB−B矢視図である図3を参照しつつ説明する。
実施例1に係る双ロール式連続鋳造機100では、一対の逆方向に回転する凹型ロール101,102を、同じ高さ位置にて平行にしつつ近接して配置しており、凹型ロール101,102の軸方向両端は、ロール端面に圧着するサイド堰103,104により仕切っている。凹型ロール101,102及びサイド堰103,104によりなる移動鋳型の内部空間(湯溜まり部)には、ノズル105を介して溶鋼106が供給される。
凹型ロール101は、ロールの両端がテーパー状に広がってから段部101a,101bを有している。凹型ロール102は、ロールの両端がテーパー状に広がってから段部102a,1021bを有している。
しかも、最小ギャップ部において、段部101aと段部102aとが接触し、段部101bと段部102bとが接触するように、凹型ロール101,102の配置が設定されている。
そして、段部101a,101b,102a,102bの周面(つまり、凹型ロール101,102の周面のうち、ロール軸方向(ロール幅方向)に関して両端側で且つ周方向に一周する部分)には、断熱材が施されている(図3では、断熱材を施した部分にハッチングを描いている)。具体的には、ポーラスなセラミックを溶射してセラミックコーティングしている。
このように、段部101a,101b,102a,102bの周面に、断熱材を施こしていることが、本発明の特別な技術的特徴となっている。
なお、断熱材を施す具体的な手法は、コーティングのみならず、リング状の断熱材を嵌合したり、ロールの材質を当該部分のみ断熱材とするようにロールを形成したりすることであってもよい。
また断熱材のコーティングは、鋳込中にも適宜行ってもよい。
凹型ロール101,102が互いに逆方向に回転すると、溶鋼106は凹型ロール101,102の表面(この表面には段部101a,101b,102a,102bの表面は含まない)に接触することにより冷却されて、凝固シェル111,112が形成される。凝固シェル111,112はロール回転に伴い成長していく。そして、凹型ロール101と凹型ロール102との隙間が最も小さくなる最小ギャップ部において、凝固シェル111の端部と凝固シェル112の端部が圧接・一体化される。このとき、凝固シェル111と凝固シェル112の両端部が圧接・一体化され、両凝固シェル111,112は中心部分に溶鋼106を残したままで、図3に示すように、袋綴じ状に接合されて鋳片113となる。
最小ギャップ部にて凝固シェル111,112が袋綴じ状に圧接されて中心部に溶鋼106を残した状態の鋳片113は、凹型ロール101,102から引き出されて搬送され、搬送途中で冷却されることにより、中心部分の溶鋼106も凝固していく。
上述した鋳造の際において、移動鋳型の内部空間(湯溜まり部)に供給された溶鋼106は、凹型ロール101,102の表面のうち段部101a,101b,102a,102bの表面を除く部分では抜熱が促進されて凝固シェル111,112となる。しかし、段部101a,101b,102a,102bの表面には断熱材が施されているため、段部表面では抜熱が進まず段部表面では凝固シェルは形成されない。
このように、段部101a,101b,102a,102bの表面では凝固シェルは形成されない、換言すると、凹型ロール101,102の周面のうち、ロール軸方向に関して両端側の部分では凝固シェルが形成されない。この結果、図3に示すように、凝固シェル111,112とサイド堰103,104との間には隙間が形成され、凝固シェル111,112がサイド堰103,104に接触することはない。したがって、サイド堰103,104が凝固シェル111,112の接触により摩耗することはなくなり、サイド堰103,104の寿命が伸びる。
このようにサイド堰103,104の寿命が伸びるため、鋳造の生産性が向上する。
また、段部101aと段部102aとが接触し、段部101bと段部102bとが接触するように、凹型ロール101,102を配置しているため、凹型ロール101と凹型ロール102間の隙間を精度良く一定に保てるという利点もある。
次に本発明の実施例2に係る双ロール式連続鋳造機100−1を、図4を参照しつつ説明する。なお、実施例1と同一部分には同一符号を付して重複する説明は省略し、異なる部分を中心に説明をする。
実施例1では、段部101a,101b,102a,102bの周面に断熱材を施こしているが、実施例2では、この段部101a,101b,102a,102bの周面に断熱材を施こしていない。
その代わりに、実施例2では、段部101a,101b,102a,102bの周面にゲル状の気化材を塗布する気化材付与装置120,121,122,123を備えている。
気化材としては、例えばシリコーンやグリス油を用いる。このような気化材は、溶鋼106により加熱されるとガスを発生し、このガスにより、段部101a,101b,102a,102bの周面と溶鋼106との間に隙間を作り、段部周面での凝固シェルの形成を阻止する。この気化材は、ゲル状となっているため、段部周面に塗布されると、他の部分に流れでることはない。なお、図4では、気化材を塗布した部分にハッチングを描いている。
気化材付与装置120,121,122,123の配置位置は、溶鋼106や鋳片113が無い位置において、段部101a,101b,102a,102bの周面に接触することができる位置であればよい。
なお、気化材付与装置としては、上述した塗布型のものに限らず、吹き付け型のものであってもよい。
他の部分の構成は、実施例1と同様である。
鋳造の際においては、移動鋳型の内部空間(湯溜まり部)に供給された溶鋼106は、凹型ロール101,102の表面のうち段部101a,101b,102a,102bの表面を除く部分では抜熱が促進されて凝固シェル111,112となる。しかし、段部101a,101b,102a,102bの表面では、気化材が気化して気泡が発生しているため、段部表面では抜熱が進まず段部表面では凝固シェルは形成されない。
このように、段部101a,101b,102a,102bの表面では凝固シェルは形成されない、換言すると、凹型ロール101,102の周面のうち、ロール軸方向に関して両端側の部分では凝固シェルが形成されない。この結果、図4に示すように、凝固シェル111,112とサイド堰103,104との間には隙間が形成され、凝固シェル111,112がサイド堰103,104に接触することはない。したがって、サイド堰103,104が凝固シェル111,112の接触により摩耗することはなくなり、サイド堰103,104の寿命が伸びる。
このようにサイド堰103,104の寿命が伸びるため、鋳造の生産性が向上する。
なお実施例1と実施例2を組み合わせても、同様の効果が得られる。また、実施例1及び実施例2において、他のタイプの凹型ロール(図1参照)を用いることもできる。
次に本発明の実施例3に係る双ロール式連続鋳造機100Aを、図5及び図5のC−C矢視図である図6を参照しつつ説明する。なお、実施例1と同一部分には同一符号を付して重複する説明は省略し、異なる部分を中心に説明をする。
実施例3に係る双ロール式連続鋳造機100Aでは、ロールとして、平形の(つまり段部を有しない円柱状の)ロール101A,102Aを使用している。
実施例3では、ロール101A,102Aの周面のうち、ロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分には、断熱材が施されている(図6では、断熱材を施した部分にハッチングを描いている)。具体的には、ポーラスなセラミックを溶射してセラミックコーティングしている。
なお、断熱材を施す具体的な手法は、コーティングのみならず、リング状の断熱材を嵌合したり、ロールの材質を当該部分のみ断熱材とするようにロールを形成したりすることであってもよい。
また断熱材のコーティングは、鋳込中にも適宜行ってもよい。
ロール101A,102Aが互いに逆方向に回転すると、溶鋼106はロール101A,102Aの表面(この表面には断熱材を施した表面は含まない)に接触することにより冷却されて、凝固シェル111,112が形成される。凝固シェル111,112はロール回転に伴い成長していく。そして、ロール101Aとロール102Aとの隙間が最も小さくなる最小ギャップ部において、凝固シェル111と凝固シェル112が圧接・一体化される。
最小ギャップ部にて凝固シェル111,112が圧接されてなる鋳片113は、ロール101A,102Aから引き出されて搬送されていく。
上述した鋳造の際において、移動鋳型の内部空間(湯溜まり部)供給された溶鋼106は、ロール101A,102Aの表面のうち断熱材を施した表面を除く部分では抜熱が促進されて凝固シェル111,112となる。しかし、ロール101A,102Aの周面のうちロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分には断熱材が施されているため、この表面では抜熱が進まず凝固シェルは形成されない。
このように、ロール101A,102Aの周面のうちロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分では凝固シェルは形成されない。この結果、図6に示すように、凝固シェル111,112とサイド堰103,104との間には隙間が形成され、凝固シェル111,112がサイド堰103,104に接触することはない。したがって、サイド堰103,104が凝固シェル111,112の接触により摩耗することはなくなり、サイド堰103,104の寿命が伸びる。
このようにサイド堰103,104の寿命が伸びるため、鋳造の生産性が向上する。
次に本発明の実施例4に係る双ロール式連続鋳造機100A−1を、図7を参照しつつ説明する。なお、実施例3と同一部分には同一符号を付して重複する説明は省略し、異なる部分を中心に説明をする。
実施例3では、ロール101A,102Aの周面のうちロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分に断熱材を施こしているが、実施例4では、ロール周面に断熱材を施こしていない。
その代わりに、実施例4では、ロール101A,102Aの周面のうちロール軸方向に関して両端側で且つ周方向に一周する部分にゲル状の気化材を塗布する気化材付与装置120A,121A,122A,123Aを備えている。
気化材としては、例えばシリコーンやグリス油を用いる。このような気化材は、溶鋼106により加熱されるとガスを発生し、このガスにより、ロール周面のうち両端側の部分と溶鋼106との間に隙間を作り、ロール両端側部分での凝固シェルの形成を阻止する。この気化材は、ゲル状となっているため、ロール周面のうち両端側の部分に塗布されると、他の部分に流れでることはない。なお、図7では、気化材を塗布した部分にハッチングを描いている。
気化材付与装置120A,121A,122A,123Aの配置位置は、溶鋼106や鋳片113が無い位置において、ロール周面のうち両端側の部分に接触することができる位置であればよい。
なお、気化材付与装置としては、上述した塗布型のものに限らず、吹き付け型のものであってもよい。
他の部分の構成は、実施例3と同様である。
鋳造の際においては、移動鋳型の内部空間(湯溜まり部)に供給された溶鋼106は、ロール101A,102Aの表面のうち、ロール軸方向に関して両端側の部分を除く部分では抜熱が促進されて凝固シェル111,112となる。しかし、ロール101A,102Aの表面のうち、ロール軸方向に関して両端側の部分では、気化材が気化して気泡が発生しているため、この部分では抜熱が進まず凝固シェルは形成されない。
このように、ロール101A,102Aの表面のうち、ロール軸方向に関して両端側の部分では凝固シェルは形成されない。この結果、図7に示すように、凝固シェル111,112とサイド堰103,104との間には隙間が形成され、凝固シェル111,112がサイド堰103,104に接触することはない。したがって、サイド堰103,104が凝固シェル111,112の接触により摩耗することはなくなり、サイド堰103,104の寿命が伸びる。
このようにサイド堰103,104の寿命が伸びるため、鋳造の生産性が向上する。
なお、実施例3と実施例4組み合わせても同様の効果が得られる。
凹型ロールの各種例を示す説明図。 本発明の実施例1に係る双ロール式連続鋳造機を示す正面図。 図2のB−B矢視図。 本発明の実施例2に係る双ロール式連続鋳造機を示す平面図。 本発明の実施例3に係る双ロール式連続鋳造機を示す正面図。 本発明の実施例3に係る双ロール式連続鋳造機を示す平面図。 本発明の実施例4に係る双ロール式連続鋳造機を示す平面図。 従来の双ロール式連続鋳造機を示す構成図。 従来の双ロール式連続鋳造機を示す構成図。 図9のA−A矢視図。 サイド堰の摩耗状態を示す説明図。
符号の説明
100,100A,100−1,100A−1 双ロール式連続鋳造機
101,102 凹型ロール
101a,101b,102a,102b 段部
101A,102A ロール
103,104 サイド堰
105 ノズル
106 溶鋼
111,112 凝固シェル
113 鋳片
120,121,122,123,120A,121A,122A,123A 気化材付与装置

Claims (4)

  1. 互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
    前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
    前記ロールの段部の周面に断熱材を施しており、
    最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とが接触していることを特徴とする双ロール式連続鋳造機。
  2. 互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
    前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
    前記ロールの段部の周面に断熱材を施したロールを用いて連続鋳造をし、
    最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とを接触させていることを特徴とする双ロール式連続鋳造方法
  3. 互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
    前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
    前記ロールの段部の周面に気化材を付与する気化材付与装置を備えており、
    最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とが接触していることを特徴とする双ロール式連続鋳造機。
  4. 互いに逆方向に回転する一対のロールと、このロールの端面に圧着された一対のサイド堰とで構成される移動鋳型内に溶鋼を供給し、各ロールの表面で凝固した凝固シェルを圧接してなる鋳片をロール間の隙間から引き出すと共に、
    前記ロールは、ロール軸方向に沿う両端の径がロールの中央部分の径よりも大きくなっており、しかも、ロール軸方向両端に段部を有している双ロール式連続鋳造機において、
    前記ロールの段部の周面に気化材を付与し、
    最小ギャップ部では一方のロールの段部の周面と他方のロールの段部の周面とを接触させていることを特徴とする双ロール式連続鋳方法
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