JP4008990B2 - 印刷装置 - Google Patents

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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41LAPPARATUS OR DEVICES FOR MANIFOLDING, DUPLICATING OR PRINTING FOR OFFICE OR OTHER COMMERCIAL PURPOSES; ADDRESSING MACHINES OR LIKE SERIES-PRINTING MACHINES
    • B41L13/00Stencilling apparatus for office or other commercial use
    • B41L13/04Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers
    • B41L13/06Stencilling apparatus for office or other commercial use with curved or rotary stencil carriers with a single cylinder carrying the stencil

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に関し、マスタを版胴に巻装し、用紙を圧胴または版胴で押し付けて印刷を行う孔版印刷装置等の印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷装置における給紙機構およびそれを用いた用紙の搬送方法の一例について、図を参照しながら説明する。図11に示すように、孔版印刷装置における給紙装置29’は、エレベータ方式の給紙台31と、側板(図示せず)に回転自在に支持された呼出しローラ30および給紙ローラ32と、給紙ローラ32に圧接し重送を防止する分離ローラ34と、用紙3の先端を、多孔性円筒状の版胴1の外周面と押圧手段としてのプレスローラ40との間へ所定のタイミングで送るレジストローラ対33a,33bと、用紙3の先端をレジストローラ対33a,33bのニップ部および版胴1の外周面とプレスローラ40の外周面との間へ案内する一対のガイド板38’,38’とを有している。
【0003】
給紙台31は、駆動装置(図示せず)により、積載された用紙3の最上位が、常に呼出しローラ30に所定の押圧力(用紙3が搬送可能な押圧力)をもって接触するように昇降される。給紙台31の左側には、給紙台31上に積載された用紙3の先端を突き当て揃える給紙前面板35が配設されている。
【0004】
給紙ローラ32は、版胴1と同期して回転するカム(図示せず)と、このカムに係合するカムフォロアを有するセクタギアと、ワンウェイクラッチが組み込まれ上記セクタギアと噛合する給紙ローラギアとにより、時計回り方向に回転される。呼出しローラ30と給紙ローラ32とは無端ベルト37により連結されていて、駆動力伝達関係にある。
【0005】
レジストローラ対33a,33bは、分離ローラ34よりも用紙搬送方向X前方の上記側板に回転自在に支持されている。レジストローラ対33a,33bも給紙ローラ32と同様に、版胴1と同期して回転する図15および図16に示すカム50と、支軸部51bの周りに揺動するセクタ51と、セクタ51の一端部に配設されカム50に係合するカムフォロア53と、セクタ51の他端部に形成されたセクタギヤ51aと、ワンウェイクラッチ52が組み込まれセクタギヤ51aと噛合するレジストローラギア54とにより、レジストローラ対33a,33bの下方側のレジストローラ33bが反時計回り方向に回転される。レジストローラ対33a,33bの用紙送り速度は、版胴1の周速度と同じに設定されている。以下、上記したようなセクタギヤ51a等を用いて給紙する方式をセクタギヤ方式という。
【0006】
版胴1の下方近傍には、マスタ2を介して版胴1に接離自在な押圧手段としてのプレスローラ40が一対のローラアーム41,41の自由端に回転可能に配設されている。ローラアーム対41,41は、上記側板に回転可能に支持された支軸42にその基端部を固定されていて、支軸42端部に取付けられたカム(図示せず)等の駆動部材により版胴1の回転に合わせて自由端部を揺動されるようになっている。
【0007】
版胴1の左下方には、排紙装置43’が配設されている。排紙装置43’は、インキの付着力により版胴1上のマスタ2に貼り付いた用紙3の先端部を版胴1の外周面から剥離する揺動自在な剥離爪49と、剥離爪49により剥離された印刷済みの用紙3を排紙台(図示せず)に吸着・搬送するための搬送ベルト48と、搬送ローラ前46等を具備している。
【0008】
続いて用紙3の搬送手順について説明する。
図11に示すように、呼出しローラ30により用紙3が給送され、給紙ローラ32と分離ローラ34とで用紙3の重送が防止されて、最上位の1枚の用紙3だけがレジストローラ対33a,33bに送られる。用紙3の先端がレジストローラ対33a,33bのニップ部に衝突し、さらに搬送されて、図12に示すように上方に所定量の湾曲たるみ3Aが形成された時点で、給紙ローラ32と呼出しローラ30との回転が停止する。その後、図15および図16に示すカム50の作動によって所定タイミングでレジストローラ対33a,33bが回転し、図13に示すように用紙3の湾曲たるみ3A(破線で示す)が消滅する。そして、ワンウェイクラッチ56の作用により給紙ローラ32と呼出しローラ30とが用紙3の搬送によって従動回転しながら、用紙3は版胴1の外周面とプレスローラ40の外周面との間に搬送される。レジストローラ対33a,33bの回転によって、図14に示すように、用紙3の先端部が版胴1の外周面とプレスローラ40の外周面との間に搬送されると同時に、プレスローラ40が上昇してきて、プレスローラ40が用紙3を版胴1の外周面に押圧することで、周知の孔版印刷が行われていた。
【0009】
また、孔版印刷工程において、用紙先端が版胴に貼り付いたまま剥離爪で剥離できずジャムになる、いわゆる「排紙(用紙)の巻き上がり」を防止したり、騒音の低減を図ったり、用紙の用紙搬送方向に対する印刷画像の位置精度(レジスト精度)の向上を図る目的で、プレスローラに代えて版胴の外径と略同径で、用紙の先端を挾持しながら版胴と反対方向に版胴の周速度と略同周速度で回転するいわゆる「紙くわえ圧胴」を用いて、用紙の先端部を強制的に版胴より剥離しながら印刷を行なう方式(以下、「紙くわえ圧胴方式」という)も試されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したセクタギヤ方式には、下記の諸問題点がある。
(1)用紙3が、図13に示す状態から図14に示す状態に搬送される際、ワンウェイクラッチ56の作用により給紙ローラ32と呼出しローラ30とが用紙3の搬送によって従動回転しているとはいえ、用紙3への負荷となる。さらには、分離ローラ34は回転しないため、これも用紙3への負荷となり、用紙3に対する負荷が大きくなってしまう。この結果、用紙3の先端が自由なので、用紙3はレジストローラ対33a,33bのニップ部の間で滑ってしまい、用紙搬送方向Xの位置精度(レジスト精度ともいう)がばらついてしまうという問題点があった。
【0011】
(2)用紙3の搬送の際には、図11に示したように、用紙3の先端をレジストローラ対33a,33bのニップ部で一度停止させるために、レジストローラ対33a,33bの間には図示を省略したスプリングにより圧をかけてある。そして、次の用紙3が搬送されてくるまで、レジストローラ対33a,33bの回転を停止させておかなければならないため、セクタギヤ51aが往復運動後にレジストローラ対33a,33bがすぐ回転停止するように、駆動側である下方のレジストローラ33bの駆動機構にブレーキをかけるようになっている。セクタギヤ51aを動かすカム50は、版胴1側のメインモータから駆動力を得ており、上記したようにレジストローラ対33a,33bには常にブレーキがかかっている状態なので、メインモータへの負荷が増大してしまい、メインモータのパワーを大きいものにしなくてはいけないという問題点があった。
【0012】
(3)レジストローラ対33a,33bでの用紙3の送り量は、カム50の輪郭曲線により決まってしまうので、どのような紙質や紙厚でも同じ送りとなる。ところが、実際上は、用紙3の紙質や紙厚の違いによりその摩擦係数が異なるため、レジストローラ対33a,33bにおいて用紙3の滑りを生じ、その送り量はまちまちとなる。このため、用紙3における用紙搬送方向Xのレジスト精度が悪くなってしまう。
【0013】
一方、上述した紙くわえ圧胴方式によれば、次のような問題点が生じる。
紙くわえ圧胴方式を用いた従来の印刷装置においては、例えば本願出願人が提案した特願平8−25194号に示した孔版印刷装置のように、版胴と圧胴との間の回転駆動伝達系が多くの構成部品からなる天地調整機構を介していること、およびメインモータに連結された長い経路の回転駆動伝達系となっていることのために、せっかく紙くわえ圧胴方式を採用しても、天地調整機構のギヤ列のバックラッシュあるいはタイミングベルトの緩みや伸びによって、紙くわえクランパ(くわえ爪とも呼ばれている)に対するレジストローラ対33a,33bからの用紙3の搬送タイミングが若干ずれてしまい、用紙3の巻き上がりとなってしまう問題点があった。
【0014】
したがって、本発明は上述したような問題点を解決するためになされたものであり、請求項1記載の発明の目的は、紙くわえ圧胴方式を用いた印刷装置において、くわえ爪に対して用紙の先端を給送するタイミングをとるためのタイミング検知手段を圧胴側に配設することにより、用紙の先端部をくわえ爪に確実に保持させて、用紙の巻き上がり等を防止すると共に、給送するタイミングの安定化・信頼性の向上を図ることができ、ひいてはレジスト精度をさらに向上することのできる印刷装置を提供することにある。
【0015】
請求項2記載の発明の目的は、請求項1記載の発明の目的に加えて、タイミング検知手段からの出力信号に基づき、くわえ爪の回転位置にタイミングを合わせて用紙の先端を給送すべく、レジストローラを回転するレジストローラ駆動手段を駆動制御することができる印刷装置を提供することにある。
【0016】
請求項3記載の発明の目的は、請求項2記載の発明の目的に加えて、タイミング検知手段からのオン出力信号の出力開始時点と、レジストローラ駆動手段が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設けることにより、ソフトウェア的に制御のしやすい印刷装置を提供することにある。
【0017】
請求項4記載の発明の目的は、請求項2または3記載の発明の目的に加えて、レジストローラ駆動手段をステッピングモータで構成することにより、レジストローラのブレーキや回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、またレジストローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手段(圧胴等)とを駆動するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワーを小さくして安価に製作できる印刷装置を提供することにある。
【0018】
請求項5記載の発明の目的は、請求項1記載の発明の目的に加えて、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングをとるための給紙タイミング検知手段を圧胴側に配設することにより、給送タイミングの安定化・信頼性の向上を図れる印刷装置を提供することにある。
【0019】
請求項6記載の発明の目的は、請求項5記載の発明の目的に加えて、給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、用紙の先端をレジストローラに対して給送すべく、給紙ローラを回転する給紙ローラ駆動手段を駆動制御することができる印刷装置を提供することにある。
【0020】
請求項7記載の発明の目的は、請求項6記載の発明の目的に加えて、給紙ローラ駆動手段をステッピングモータで構成することにより、給紙ローラの回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、また給紙ローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手段とを駆動するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワーをさらに小さくして安価に製作できる印刷装置を提供することにある。
【0021】
請求項8記載の発明の目的は、請求項2,3または4の何れか一つに記載の発明の目的に加えて、圧胴とレジストローラとの間の用紙搬送路に用紙の先端を検知する用紙先端検知手段を配設することにより、どのような紙種(紙質や紙厚)であっても、レジストローラにおける用紙の滑りを加味して、くわえ爪の回転位置にタイミングを合わせて用紙の先端を給送すべく、レジストローラ駆動手段を駆動制御することができる印刷装置を提供することにある。
【0022】
請求項9記載の発明の目的は、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングをとるための給紙タイミング検知手段を圧胴側に配設することにより、給送タイミングの安定化・信頼性の向上を図ることのできる印刷装置を提供することにある。
【0023】
請求項10記載の発明の目的は、請求項9記載の発明の目的に加えて、給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、用紙の先端をレジストローラに対して給送すべく、給紙ローラ駆動手段を駆動制御することができる印刷装置を提供することにある。
【0024】
請求項11記載の発明の目的は、請求項10記載の発明の目的に加えて、給紙ローラ駆動手段をステッピングモータで構成することにより、給紙ローラの回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、また給紙ローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手段とを駆動するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワーをさらに小さくして安価に製作できる印刷装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用紙の先端部を保持する保持手段を備え上記版胴の外径と略同径の圧胴とを有し、上記版胴に対して上記圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う印刷装置において、上記保持手段に対して上記用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、上記圧胴の所定の回転位置を検知するタイミング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とする。
【0026】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の印刷装置において、上記保持手段に向けて上記用紙の先端を送り出すレジストローラと、上記レジストローラを回転するレジストローラ駆動手段と、上記タイミング検知手段からの出力信号に基づき、上記保持手段の回転位置にタイミングを合わせて上記用紙の先端を給送すべく上記レジストローラ駆動手段を駆動制御するレジストローラ駆動制御手段とを有することを特徴とする。
【0027】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の印刷装置において、上記タイミング検知手段からのオン出力信号の出力開始時点と、上記レジストローラ駆動手段が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設けたことを特徴とする。
【0028】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の印刷装置において、上記レジストローラ駆動手段が、ステッピングモータからなることを特徴とする。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の印刷装置において、上記レジストローラに対して上記用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、上記圧胴の所定の回転位置を検知する給紙タイミング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とする。
【0030】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の印刷装置において、上記用紙を1枚ずつ分離して上記レジストローラに向けて上記用紙の先端を給送する給紙ローラと、上記給紙ローラを回転する給紙ローラ駆動手段と、上記給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、上記用紙の先端を上記レジストローラに対して給送すべく上記給紙ローラ駆動手段を駆動制御する給紙ローラ駆動制御手段とを具備することを特徴とする。
【0031】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の印刷装置において、上記給紙ローラ駆動手段が、ステッピングモータからなることを特徴とする。
【0032】
請求項8記載の発明は、請求項2,3または4記載の印刷装置において、上記圧胴と上記レジストローラとの間の用紙搬送路に上記用紙の先端を検知する用紙先端検知手段を配設し、上記レジストローラ駆動制御手段は、上記用紙先端検知手段からの信号に基づき、上記レジストローラにおける上記用紙の滑りを加味して、上記保持手段の回転位置にタイミングを合わせて上記用紙の先端を給送すべく上記レジストローラ駆動手段を駆動制御することを特徴とする。
【0033】
請求項9記載の発明は、製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用紙の先端部を保持する保持手段を備え上記版胴の外径と略同径の圧胴とを有し、上記版胴に対して上記圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う印刷装置において、上記保持手段に向けて上記用紙の先端を送り出すレジストローラを有し、上記レジストローラに対して上記用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、上記圧胴の所定の回転位置を検知する給紙タイミング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とする。
【0034】
請求項1および請求項9記載の発明における「版胴の外径と略同径の圧胴」とは、版胴の外径寸法が圧胴の外径寸法と同じであるものの他、設計上の寸法公差範囲内にある場合も含む。
【0035】
請求項1および請求項9記載の発明における「版胴に対して圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う」方式には、版胴に対して圧胴を押し付けて印刷を行う圧胴接離方式と、圧胴に対して版胴を押し付けて印刷を行う版胴接離方式と、その併用方式とがある。圧胴接離方式の具体例としては、後述する発明の実施の形態における圧胴およびその接離手段が挙げられる。一方、版胴接離方式としては、版胴が圧胴側へ移動(版胴内部のインキローラが圧胴側へ突出するタイプも含む)して印刷を行う周知のものが挙げられる。
【0036】
請求項1、請求項5および請求項9記載の発明における「圧胴側」とは、圧胴接離方式にあっては、圧胴自体もしくは版胴に対しての圧胴の変位動作と共に実質的に同期して変位する部材も含む圧胴の側をいう。また、版胴接離方式にあっては、圧胴自体もしくは圧胴近傍の装置本体側をも含む圧胴側をいう。
【0037】
請求項1記載の発明におけるタイミング検知手段、請求項5および請求項9記載の発明における給紙タイミング検知手段の具体例としては、検知動作の安定化および信頼性という点から、透過型の光学センサ(フォトインタラプタ型のフォトセンサ)および遮光部材が好ましく用いられる。検知動作の安定化および信頼性をそれ程望まなくても良いのであれば、反射型の光学センサ等あるいは機械的接点を有するマイクロスイッチ等を用いてもよい。
【0038】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の印刷装置において、上記用紙を1枚ずつ分離して上記レジストローラに向けて上記用紙の先端を給送する給紙ローラと、上記給紙ローラを回転する給紙ローラ駆動手段と、上記給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、上記用紙の先端を上記レジストローラに対して給送すべく上記給紙ローラ駆動手段を駆動制御する給紙ローラ駆動制御手段とを具備することを特徴とする。
【0039】
請求項1記載の発明におけるレジストローラ駆動制御手段、請求項6および請求項10記載の発明における給紙ローラ駆動制御手段の具体例としては、マイクロコンピュータやマイクロプロセッサ等が好ましく用いられる。
【0040】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の印刷装置において、上記給紙ローラ駆動手段が、ステッピングモータからなることを特徴とする。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、単に「実施の形態」という)を説明する。各実施の形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成部品等については、同一符号を付すことによりその説明をできるだけ省略する。図において一対で構成されていて特別に区別して説明する必要がない構成部品は、説明の簡明化を図る上から、その片方を適宜記載することでその説明に代えるものとする。
【0042】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態(以下、単に「実施の形態1」という)について説明する。
図1に印刷装置の一例としての孔版印刷装置を示す。この孔版印刷装置は、製版されたマスタ2を外周面に巻き付ける円筒状の版胴1と、版胴1の右方に配設されマスタ2を製版し搬送する製版書込み装置19と、版胴1の内部に配設され版胴1上のマスタ2にインキを供給するインキ供給装置22と、版胴1の下方に配設され給送されて来た用紙3の先端部を挾持・保持する保持手段としてのくわえ爪21を備え、版胴1の外周面上のマスタ2に用紙3を介して押し付ける圧胴20と、圧胴20の右方に配設され用紙3を圧胴20のくわえ爪21に給送する給紙装置29と、圧胴20の左方に配設された排紙装置43とを具備している。
版胴1は、図1および図2に示すように、多孔構造の円筒体とその外周面に巻装された複数層のメッシュスクリーン(図示せず)とを有し、軸パイプ11の周りに回転可能に支持されている。版胴1は、図示を省略した駆動系を介してメインモータ(図示せず)により回転される。このメインモータは、例えばDCモータからなり、後述するように給紙駆動系に駆動力を伝達しないようになされているので従来のメインモータよりも小型化されている。版胴1の外周面には、製版書込み装置19で穿孔・製版されたマスタ2の先端部を挾持するマスタクランパ12が配置されている。
【0043】
マスタクランパ12は、円筒体の外周面の母線に沿って設けられた強磁性体よりなるステージ(図示せず)に対向し、クランパ軸を介して回動可能に支持されていて、上記ステージと対向する面に磁石を貼着されて構成されている。マスタクランパ12は、版胴1が所定の回転位置を占めたときに、開閉装置(図示せず)により駆動力を伝達されて開閉される。
【0044】
製版書込み装置19は、芯管10aにロール状に巻かれて形成されたマスタロール10からマスタ2を繰り出し可能に支持する支持軸10bと、マスタ2を搬送するプラテンローラ9と、プラテンローラ9に対して接離自在に設けられたサーマルヘッド17と、プラテンローラ9の下流側に設けられ、マスタ2を切断する上下一対のカッタ部材4と、マスタ2の先端をマスタクランパ12へ向けて送り出す給版ローラ対5a,5bとから主に構成されている。
【0045】
プラテンローラ9は、その軸を回転自在に支持されており、パルスモータ6により所定の周速度で回転駆動され、マスタ2をサーマルヘッド17に押圧しながら搬送する。
【0046】
サーマルヘッド17は、マスタ2の幅方向に1列に配列された複数の発熱素子を有し、周知の接離機構(図示せず)によって、プラテンローラ9に接離自在に設けられている。サーマルヘッド17は、図示しない原稿を読み取る原稿読み取り部のA/D変換部および製版制御部で処理されて送出されるデジタル画像信号に基づきマスタ2を選択的に加熱穿孔し、穿孔画像を形成する機能を有する。
【0047】
上方のカッタ部材4は、カッタ駆動モータ7で回転される偏心カム8により上下動され、マスタ2を切断する。
【0048】
インキ供給装置22は、版胴1と同方向に同期して回転し、版胴1の内周面にインキを供給するインキローラ13と、インキローラ13と僅かな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ13との間にインキ溜り16を形成するドクターローラ15と、インキ溜り16へインキを供給する軸パイプ11とを有している。インキローラ13、ドクターローラ15は、軸パイプ11に固定された側板にそれぞれ回転自在に支持されている。インキ溜り16からインキローラ13の外周面に供給されたインキは、版胴1とインキローラ13の外周面とに僅かに隙間を設けているために、版胴1の内周面に供給される。インキは、適宜の位置に配置されたインキパックからインキポンプにより圧送され、軸パイプ11の供給穴よりインキ溜り16へ供給される。
【0049】
本実施の形態1では、従来の技術でも述べたように、用紙3のレジスト精度を向上する目的で押圧手段としてくわえ爪21を備えた圧胴20を用いている。圧胴20は、図2に示すように、その外径寸法D(直径)を版胴1の外径寸法D(直径)と等しく形成されていて、版胴1が1回転したとき、圧胴20も1回転する。このため、図2に示すように、給送されて来た用紙3の先端部を挾持するくわえ爪21を圧胴20上に設けることができ、用紙3の先端をくわえ爪21に突き当てながら給紙することで用紙3のレジスト精度を向上することができる。
【0050】
また、図2に▲1▼で示す圧胴20におけるくわえ爪21の回転位置(以下、「用紙くわえ位置」というときがある)で、用紙3の先端をくわえ爪21に突き当てた後、くわえ爪21が閉じることで、用紙3の先端部がくわえ爪21により挾持・保持される。次いで、圧胴20におけるくわえ爪21の回転位置が、▲1▼→▲2▼→▲3▼へと順次推移することで、▲3▼の回転位置(以下、「用紙排出位置」というときがある)でくわえ爪21が開き、インキが用紙3に転写される▲2▼の回転位置よりすぎた位置で用紙3の先端部が排出されるので、用紙3がインキの粘着力により版胴1に巻き上がらないという利点もある。
【0051】
圧胴20の両端部の端板20aは、図1に示すように、圧胴軸23に固定支持されている。圧胴20の両端には一対のアーム25a,25bが配設されていて、これらのアーム対25a、25bには圧胴軸23の両端部が軸受(図示せず)を介してそれぞれ回転可能に支持されている。これにより、圧胴20は、その圧胴軸23の両端部が上記両軸受(図示せず)に回転可能に支持されていることにより、回転自在となっている。アーム対25a,25bの一方のアーム25aの一端は、装置本体の一対の片方の側板(図示せず)に固定された支点軸24aに軸受(図示せず)を介して支持されており、他方のアーム25bの一端は、上記他方の側板に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持された支点軸24bにより支持されている。両支点軸24a,24bは、アーム対25a,25bに対して同軸上に配設されている。
【0052】
他方のアーム25bに回転可能に支持された支点軸24bの内側端部側には、圧胴20に回転を伝える駆動ギア(図示せず)が固定されていて、アーム25b側の圧胴軸23には上記駆動ギアに噛み合う圧胴ギア(図示せず)が固定されている。支点軸24bの外側端部側には、版胴1の回転力を伝える歯付の圧胴側プーリ(図示せず)が固定されていて、この圧胴側プーリと版胴1の一端部に固定されている端板に取付けられた歯付の版胴側プーリとの間には、歯付ベルト(図示せず)が巻き掛けられている。一方、版胴1の上記端板には、上記版胴側プーリと同軸的に別のプーリが取付けられている。これにより、上記メインモータの回転力がベルトを介して上記別のプーリに伝達され、順次、上記版胴側プーリ、上記歯付ベルト、上記圧胴側プーリ、上記駆動ギヤ、上記圧胴ギヤと伝達されることによって、圧胴20は、版胴1との押圧位置が同じとなるように、かつ、版胴1の周速度と同じ周速度で反時計回り方向に回転される。
【0053】
圧胴20の外周部には、版胴1の外周面に接触する円筒部と、版胴1におけるマスタクランパ12との衝突を避けるためにD字状にくぼんだ凹部とが形成されている。圧胴20の上記凹部には、用紙3の先端部を挾持・保持するくわえ爪21が設けられている。くわえ爪21は、上記凹部に軸にその基端部を固定されていて、常時スプリング(図示せず)により閉じる向きに付勢されている。くわえ爪21は、図示を省略したカムにより所定のタイミングで開き、用紙3の先端部をくわえた後閉じることで、圧胴20の外周面上に用紙3が保持される。
【0054】
圧胴20は、後述する接離手段により、版胴1の外周面に対して接離自在に構成されている。接離手段は、支点軸24a、24bを中心として圧胴20を搖動するアーム対25a,25bと、アーム対25a,25bの他端にそれぞれ回転自在に支持された一対のカムフォロア(図示せず)と、アーム対25a,25bを版胴1に向けて付勢する一対の印圧スプリング26a,26bと、一対の上記カムフォロアに選択的にそれぞれ当接する一対のカム(図示せず)とから主に構成される。
【0055】
上記一対のカムは、図示を省略した歯付ベルトで版胴1と上記メインモータとに連結されていて、版胴1の回転と同期して回転するようになされている。上記一対のカムは、用紙3の搬送ミス時や製版時において、版胴1と圧胴20とが押圧されずに所定タイミングで圧胴20が版胴1から離間するように、その輪郭周面が一対の上記カムフォロアに摺接するように大きく形成され、搬送ミス等がない時に用紙3を保持した圧胴20が一対の印圧スプリング26a,26bにより版胴1の外周面に押圧されるように、その輪郭周面が上記カムフォロアに摺接しないように小さく形成されている。上記のとおり、圧胴20は、上記一対のカムの回転に合わせて、支点軸24a、24bを中心として、版胴1に押圧した位置と、版胴1から離間した位置とに接離される。
【0056】
印圧スプリング26a,26bは、圧胴20を版胴1に押圧する印圧力を発生させている。圧胴20の版胴1に対する押圧力を均一に働かせるために、圧胴20の両端にあるアーム対25a,25bの1つ1つに印圧スプリング26a,26bをそれぞれ取り付けてある。
【0057】
搬送ミス等が発生した時には、圧胴20が版胴1に押圧する位置に変位しないように、図示を省略した印圧解除装置により圧胴20に対する印圧解除がなされるようになっている。
【0058】
なお、上記したメインモータを備えた駆動系および上記接離手段等の詳細構成は、例えば特開平9−216448号公報の図1ないし図5等に示されているものと同じものを用いている。
【0059】
版胴1の左側には排版装置18が配設されており、この排版装置18は、すでに版胴1に巻装されている使用済みのマスタ2を版胴1の外周面から剥離し、収納する。
【0060】
圧胴20の左側近傍には、排紙装置43が配置されている。排紙装置43は、図11等に示した従来の排紙装置43’に対して、剥離爪49に代えて、印刷された用紙3を剥離・案内する排紙爪44を有することのみ相違する。排紙装置43は、排紙爪44と、排紙爪44で剥離・案内された用紙3を搬送する、搬送ローラ前46、搬送ローラ後47との間に張設された搬送ベルト48および吸引ファン(図示せず)から構成されている。搬送ベルト48は、モータ等により版胴1の周速度よりも速い搬送速度で駆動されるように設定されている。排紙装置43の左側には、排出された用紙3を積載する排紙台45が設けられている。
【0061】
圧胴20の右方には、給紙装置29が配置されている。給紙装置29は、図11等に示した従来の給紙装置29’に対して、従来の給紙ローラ32の駆動方式であるセクタギヤ方式に代えて、上記メインモータの回転駆動力とは独立した給紙ローラステッピングモータ100で回転される給紙ローラ独立駆動方式としたこと、レジストローラ対33a,33bの従来の駆動方式であるセクタギヤ方式に代えて、上記メインモータの回転駆動力とは独立したレジストローラ下ステッピングモータ102で回転されるレジストローラ独立駆動方式としたこと、および一対のガイド板38’,38’に代えて、圧胴20のくわえ爪21に用紙3の先端を案内する一対のガイド板38,38を有することが主に相違する。
【0062】
上記構成のとおり本実施の形態1では、レジストローラ対33a,33bは、所定の回転位置を占めた圧胴20のくわえ爪21に向けて所定のタイミングで用紙3の先端を送り出すように構成されている。
【0063】
給紙ローラステッピングモータ100は、給紙ローラ32を回転する給紙ローラ駆動手段としての機能を有する。給紙ローラステッピングモータ100は、給紙ローラステッピングモータ100の出力軸に設けられた駆動プーリと給紙ローラ32の軸に設けられた給紙プーリとの間に掛け渡された歯付の無端ベルト101を介して、給紙ローラ32に連結されている。これにより、給紙ローラ32は、給紙ローラステッピングモータ100の回転駆動によって、時計回り方向に回転される。給紙ローラ32および呼出しローラ30の各軸には、ワンウェイクラッチ(図示せず)がそれぞれ組み込まれていて、給紙ローラ32および呼出しローラ30は時計回り方向のみに回転するようになっている。
【0064】
レジストローラ下ステッピングモータ102は、レジストローラ33bを回転するレジストローラ駆動手段としての機能を有する。レジストローラ下ステッピングモータ102は、レジストローラ下ステッピングモータ102の出力軸に設けられた駆動プーリとレジストローラ33bの軸に設けられたレジストプーリとの間に掛け渡された歯付の無端ベルト103を介して、レジストローラ33bに連結されている。これにより、レジストローラ33bは、レジストローラ下ステッピングモータ102の回転駆動によって、反時計回り方向に回転される。
【0065】
図1ないし図4を参照して、本実施の形態1における孔版印刷装置の給紙制御に係る制御構成を説明する。
図1に示すように、圧胴20における手前側の端板20aの外側壁には、遮光板105と遮光板106とが圧胴20の半径方向および周方向に所定の間隔をおいてそれぞれネジで取付けられている。各遮光板105,106は、例えば板金や合成樹脂でできていて、正面視および側面視でL字形をなし、その先端が手前側に突出して成形されている。
【0066】
一方、アーム25aの内側壁には、圧胴20の半径方向に所定の間隔をおいて、フォトインタラプタ型のフォトセンサ104およびフォトセンサ107がそれぞれネジで取付けられている。フォトセンサ104およびフォトセンサ107は、発光部および受光部を具備する周知の透過型の光学センサである。
【0067】
遮光板105とフォトセンサ104とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回転位置でのみ選択的に遮光するように取付けられていて、レジストローラ対33a,33bに対して用紙3の先端を給送するタイミングをとるための給紙タイミング検知手段としての機能を有する。遮光板105の圧胴20の端板20aへの取付け位置は、A3サイズの用紙3の後端がレジストローラ対33a,33bのニップ部を抜けたとき、フォトセンサ104と係合してオン出力信号を生成し、給紙ローラステッピングモータ100を回転駆動させて給紙ローラ32を回転する位置となるように取付けられている。
【0068】
遮光板106とフォトセンサ107とは、圧胴20が反時計回り方向に回転した所定の回転位置でのみ選択的に遮光するように取付けられていて、圧胴20のくわえ爪21に対して上記用紙3の先端を給送するタイミングをとるためのタイミング検知手段としての機能を有する。遮光板106の圧胴20の端板20aへの取付け位置は、レジストローラ対33a,33bのニップ部からくわえ爪21に用紙3の先端が突き当たるまでの用紙搬送路R上の距離と、遮光板106がフォトセンサ107と係合してオン出力信号を生成する圧胴20の回転位置から、用紙3の先端を突き当てたくわえ爪21に至る圧胴20の外周面上の距離とが、同じ距離となる位置に取付けられている。
【0069】
図3において、符号110は、本実施の形態1における孔版印刷装置の給紙制御を行うための制御装置を示す。制御装置110は、図示を省略した、CPU(中央演算処理装置)、I/O(入出力)ポートおよびROM(読み出し専用記憶装置)、RAM(読み書き可能な記憶装置)およびタイマ等を備え、それらが信号バスによって接続された構成を有するマイクロコンピュータからなる。なお、図3に示されているブロック図において、1点鎖線で囲んで示すフィラ付フォトセンサ108は本実施の形態1では使用されないものを表す。
【0070】
制御装置110の上記CPU(以下、説明の簡明化を図るため、単に「制御装置110」というときがある)は、上記入力ポートを介して、フォトセンサ104と電気的に接続されていて、フォトセンサ104から給紙ローラステッピングモータ100を回転駆動するための出力信号を受信する。また、制御装置110は、上記入力ポートを介して、フォトセンサ107と電気的に接続されていて、フォトセンサ107からレジストローラ下ステッピングモータ102を回転駆動するための出力信号を受信する。
【0071】
制御装置110は、上記出力ポートを介して、給紙ローラステッピングモータ100に電気的に接続されていて、フォトセンサ104からの出力信号に基づき、用紙3の先端をレジストローラ対33a,33bに対して給送すべく給紙ローラステッピングモータ100を駆動制御する給紙ローラ駆動制御手段としての機能を有する。また、制御装置110は、上記出力ポートを介して、レジストローラ下ステッピングモータ102に電気的に接続されていて、フォトセンサ107からの出力信号に基づき、圧胴20におけるくわえ爪21が用紙くわえ位置を占めるタイミングに合わせて用紙3の先端を給送すべくレジストローラ下ステッピングモータ102を駆動制御するレジストローラ駆動制御手段としての機能を有する。
【0072】
制御装置110内の上記ROMには、前もって実験等により求められた図4に示すタイミングチャートの制御動作内容が予め記憶されている。制御装置110内の上記RAMは、上記CPUでの計算結果を一時記憶したり、フォトセンサ104やフォトセンサ107からの出力信号を随時記憶したりしてこれら信号の入出力を行う。
【0073】
上述のように構成された孔版印刷装置の動作について説明する。
原稿読み取り部に原稿がセットされ、スタートボタンが押されることにより、版胴1が回転し、使用済みのマスタが版胴1の外周面から排版装置18により剥離され廃棄される。その後、版胴1は、マスタクランパ12が図1において略右横に位置する給版位置を占めた位置で停止し、クランパ軸が回動されて、マスタクランパ12が開かれ、給版待機状態となる。
【0074】
次いで、パルスモータ6が駆動されることにより、プラテンローラ9が回転され始め、マスタ2が繰り出されつつ搬送される。一方、原稿読み取り部においてスキャナ(図示せず)が作動することにより、原稿の画像が読み取られ、上記A/D変換部および上記製版制御部で処理されて送出されるデジタル画像信号によって、サーマルヘッド17の発熱素子が選択的に発熱され、マスタ2が画像情報に応じて選択的に加熱穿孔され始める。
【0075】
マスタ2が、プラテンローラ9の回転により搬送され、マスタ2の先端部が、給版待機状態で拡開しているマスタクランパ12へ向けて送出される。パルスモータ6のステップ数がある設定値に達すると、クランパ軸が回動されることでマスタクランパ12が閉じられて、製版済みのマスタ2の先端部がマスタクランパ12に挾持される。
【0076】
このクランプ動作と同時に版胴1と圧胴20とが、マスタ2の搬送速度と略同じ周速度で回転され、版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が巻装されていく。版胴1の外周面に製版済みのマスタ2が所定長さ巻装されると、版胴1、圧胴20、プラテンローラ9の回転が停止する。この停止動作と同時に、カッタ駆動モータ7が回転されて偏心カム8が上方のカッタ部材4を下降させ、マスタ2を切断する。そして版胴1が再び時計回り方向に回転され、切断されたマスタ2の後端(図示せず)が、製版書込み装置19から引き出され、版胴1の外周面に製版済のマスタ2が完全に巻き取られる。
【0077】
続いて、図1ないし図9を参照して用紙3の搬送手順について説明する。
圧胴20が、図5に示すように、反時計回り方向に回転し、遮光板105がフォトセンサ104を通過すると、そのオン出力信号が制御装置110に入力され、給紙ローラステッピングモータ100が回転駆動される。これにより、給紙ローラ32は時計回り方向に回転されると同時に、呼出しローラ30の同方向の回転により用紙3が給送され、給紙ローラ32と分離ローラ34とで用紙3の重送が防止されて、最上位の1枚の用紙3だけがレジストローラ対33a,33bに送られる。そして、用紙3の先端がレジストローラ対33a,33bのニップ部に衝突し、さらに搬送されて、図6に示すように上方に所定量の湾曲たるみ3Aが形成された時点で、給紙ローラ32と呼出しローラ30とが停止する。
【0078】
このときの用紙3の送り量は、レジストローラ対33a,33bのニップ部と給紙前面板35との間の用紙搬送路R上の距離に+5〜6mmを加えた送り寸法となるように設定されている。制御装置110では、上記送り量に対応して給紙ローラステッピングモータ100を駆動制御するように、上記送り量に対応したステップ数に変換する計算を行い、給紙ローラステッピングモータ100に指令信号を送出することで、湾曲たるみ3Aが形成されるだけ用紙3は給紙ローラ32により送られる。
【0079】
次いで、図7に示すように、圧胴20がさらに反時計回り方向に回転し、遮光板106が所定タイミングでフォトセンサ107を通過すると、そのオン出力信号が制御装置110に入力され、図4に示すように、制御装置110において予め設定された所定の遅れ時間Dt(ディレイタイム)経過するように調整された後、制御装置110からの指令信号によりレジストローラ下ステッピングモータ102が回転駆動される。これにより、レジストローラ33bが反時計回り方向に回転され、図8に示すように用紙3の湾曲たるみ3A(破線で示す)が消滅する。このとき、各ワンウェイクラッチの作用により、給紙ローラ32と呼出しローラ30とが用紙3の搬送によって従動回転しながら、用紙3の先端が圧胴20のくわえ爪21に向けて搬送され、開放されたくわえ爪21に突き当たり衝突する。
【0080】
このタイミングに合わせ、圧胴20のくわえ爪21は、図8に示すように、用紙3の先端部をくわえ・挾持した後、くわえ爪21は閉じられ、こうして圧胴20は、用紙3を圧胴20の外周面に保持したまま回転し、用紙3の先端部が版胴1の外周面と圧胴20の外周面との間に搬送される。このとき、用紙3の送りは、圧胴20の周速度の約1.1倍位になるように、制御装置110よりレジストローラ下ステッピングモータ102に指令信号が送出される。
【0081】
レジストローラ下ステッピングモータ102は、歯付きの無端ベルト103によって、レジストローラ33bを回転させているので、そのベルトのたるみ等でレジストローラ33bの回転が遅れたりする。このため、レジストローラ下ステッピングモータ102の送り速度を圧胴20の周速度よりも速くしてやり、遅れを補正するようにしてある。補正した後も、用紙3は圧胴20の周速度よりも速いため、用紙3の方が用紙くわえ位置に速く到達してしまい、ジャムとなる。このために、レジストローラ下ステッピングモータ102が駆動開始される駆動開始時点の間に遅れ時間Dtを設け、用紙3が用紙くわえ位置に来るように調整している。つまり、用紙3の送り速度を圧胴20の周速度よりも速くし、遅れ時間Dtを設定することで、駆動系のガタ等のマシン間のバラツキを調整し、用紙くわえ位置で確実にくわえ爪21に用紙3の先端部をくわえさせることができるようになる。
【0082】
版胴1の外周面と圧胴20の外周面との間に搬送された用紙3は、図9に示すように、上記接離手段の印圧スプリング対26a,26bにより圧胴20が版胴1の外周面に押圧する上向きに揺動変位されることでニップ部が形成されると共に、圧胴20の外周面が用紙3を版胴1の外周面に対して押圧する。
【0083】
こうして、圧胴20の外周面の押圧によって、回転する版胴1の外周面に巻装された製版済みのマスタ2に用紙3が連続的に押圧されることにより、製版済みのマスタ2が版胴1の外周面に密着すると共に、版胴1の開孔部分から製版済みのマスタ2の穿孔部分へとインキが滲み出てきて用紙3の表面に転移され、孔版印刷が行われる。
【0084】
このとき、インキローラ13も版胴1の回転方向と同一方向に回転する。インキ溜り16のインキは、インキローラ13の回転によりインキローラ13の表面に付着され、インキローラ13とドクターローラ15との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴1の内周面に供給される。
【0085】
圧胴20がさらに回転し、排紙爪44の手前の用紙排出位置でくわえ爪21が開放されると、印刷された用紙3が排紙爪44により剥離され、搬送ベルト48で搬送されて排紙台45上に排出積載される。こうして、製版済みのマスタ2にインキを充填する所謂版付けが行われると共に、版胴1が圧胴20から離間して初期状態に復帰し、印刷待機状態となる。
【0086】
印刷終了後、オペレーターは排出された印刷物を目視して、印刷画像品質の確認や印刷画像位置の確認等を行い、これらがオーケーであれば、給紙、印刷および排紙の各工程が設定した印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷の全工程が終了する。
【0087】
上記実施の形態1においては、遮光板106の通過によるフォトセンサ107のオン出力信号が制御装置110に入力され、所定の遅れ時間Dt経過後にレジストローラ下ステッピングモータ102が回転駆動されたが、以下のように構成してもよい。
【0088】
図1に示すように、レジストローラ33bの軸と上記レジストプーリとの間にレジストローラ下ステッピングモータ102の回転駆動力を断接する、仮想線で示すレジストローラ電磁クラッチ122を介装する。このレジストローラ電磁クラッチ122がオンされたとき、上記レジストプーリとレジストローラ33bの軸とが接続されて、レジストローラ下ステッピングモータ102の回転駆動力がレジストローラ33bへ伝達される。これにより、レジストローラ33bは、反時計回り方向に回転されると共に、用紙3の搬送を介してレジストローラ33aは時計回り方向に従動回転される。レジストローラ電磁クラッチ122がオフされたときには、上記レジストプーリとレジストローラ33bの軸との接続が断たれて、レジストローラ下ステッピングモータ102の回転駆動力がレジストローラ33bへ伝達されない。
【0089】
遮光板105の通過によるフォトセンサ104のオン出力信号が制御装置110に入力されると、制御装置110が給紙ローラステッピングモータ100およびレジストローラ下ステッピングモータ102を回転駆動させる。このとき、レジストローラ電磁クラッチ122がオフしていて、レジストローラ33bは反時計回り方向には回転せず、停止したままとなるように制御される。
【0090】
遮光板106がフォトセンサ107を通過してオン出力信号が制御装置110に入力されると、レジストローラ電磁クラッチ122がオン起動され、レジストローラ33bが反時計回り方向に回転し、用紙3の先端を搬送する。
【0091】
したがって、本実施の形態1によれば、下記の諸利点を得ることができる。
第1に、紙くわえ圧胴方式を用いた孔版印刷装置において、くわえ爪21に対して用紙3の先端を給送するタイミングをとるための遮光板106およびフォトセンサ107を圧胴20側に配設したことにより、用紙3の先端部をくわえ爪21に確実に挾持・保持させて、用紙3の巻き上がり等を防止すると共に、給送するタイミングの安定化および信頼性の向上を図ることができ、ひいてはレジスト精度を一層向上することができる。
【0092】
第2に、遮光板106がフォトセンサ107を通過することにより出力されるオン出力信号の出力開始時点と、レジストローラ下ステッピングモータ102が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設けたことにより、ソフトウェア的に制御がしやすくなると共に、駆動系ガタ等のマシン間のバラツキを調整する等の利点もある。
【0093】
第3に、レジストローラ駆動手段をレジストローラ下ステッピングモータ102で構成したことにより、レジストローラのブレーキや回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、またレジストローラ対33a,33bを駆動する駆動系を版胴1と圧胴20とを駆動する上記メインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、上記メインモータのパワーを小さくして安価に製作できる孔版印刷装置を提供することができる。
【0094】
第4に、レジストローラ対33a,33bに対して用紙3の先端を給送するタイミングをとるための遮光板105およびフォトセンサ104を圧胴20側に配設したことにより、給送タイミングの安定化および信頼性の向上を図ることができる。
【0095】
第5に、給紙ローラ駆動手段を給紙ローラステッピングモータ100で構成したことにより、給紙ローラ32の回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、また給紙ローラ32および呼出しローラ30を駆動する駆動系を版胴1と圧胴20とを駆動する上記メインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、上記メインモータのパワーをさらに小さくして安価に製作できる孔版印刷装置を提供することもできる。
【0096】
(実施の形態1の変形例)
図3および図10に実施の形態1の変形例を示す。
この変形例は、図3および図10に示すように、実施の形態1に対して、圧胴20とレジストローラ対33a,33bとの間の用紙搬送路Rに用紙3の先端を検知する用紙先端検知手段としてのフィラ付フォトセンサ108(図3に1点鎖線で示す)を配設したこと、および制御装置110は、フィラ付フォトセンサ108からの出力信号に基づき、レジストローラ対33a,33bにおける用紙3の滑りを加味して、くわえ爪21の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて用紙3の先端を給送すべくレジストローラ下ステッピングモータ102を駆動制御する機能を併せ持っていることが相違する。
【0097】
フィラ付フォトセンサ108は、圧胴20とレジストローラ対33a,33bとの間の用紙搬送路Rの所定位置に固定して取付けられている。フィラ付フォトセンサ108は、フォトセンサ本体から突出しているフィラ108aの一端部が用紙3の先端に当接することで揺動され、これに伴いフォトセンサ本体内に没入しているフィラ108aの他端部が揺動することで発光部と受光部との間の光路を遮光して用紙3の先端位置を検知するものである。
【0098】
この変形例では、紙質や紙厚等が相違すると、レジストローラ対33a,33bに対する用紙3の摩擦係数が異なることとなる。このことにより、レジストローラ対33a,33bの回転による用紙3の送り最中に、紙質や紙厚等の相違に基づく滑りが発生しても、その滑りに伴う用紙3の先端位置の差異を後述するように検知することで、紙質や紙厚等の相違によるレジストローラ対33a,33bでの滑り量を補正して、用紙3の先端をくわえ爪21に確実に搬送することが可能となる。
【0099】
フィラ付フォトセンサ108とレジストローラ対33a,33bのニップ部までの距離は、一定で予め決められている。よって、この距離に対応した分用紙3を搬送すべくレジストローラ33bを回転させるためのレジストローラ下ステッピングモータ102のパルス数も一定である。例えば、紙質を変えることで、レジストローラ33bが回転してから、所定のパルス数になっても、フィラ付フォトセンサ108がオンせず、用紙3がスリップした場合、制御装置110では、フィラ付フォトセンサ108が実際にオンしたパルス数から所定のパルス数のその差分だけ多く送るようにレジストローラ下ステッピングモータ102に指令信号を送出する。これにより、様々な紙質や紙厚のものを使用して送っても、常に用紙3の先端をくわえ爪21に突き当て確実に挾持させることができる。
【0100】
したがって、この変形例によれば、圧胴20とレジストローラ対33a,33bとの間の用紙搬送路Rに用紙3の先端を検知するフィラ付フォトセンサ108を配設したことにより、どのような紙種(紙質や紙厚等)であっても、制御装置110は、レジストローラ対33a,33bにおける用紙3の滑りを加味して、くわえ爪21の用紙くわえ位置にタイミングを合わせて用紙3の先端を給送すべく、レジストローラ下ステッピングモータ102を駆動制御し補正するので、用紙くわえ位置を占めたくわえ爪21にさらに確実にタイミングを合わせて用紙3の先端を給送することができ、ひいてはレジスト精度をより一層向上することのできる孔版印刷装置を提供することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、従来の諸問題点を解決して新規な印刷装置を提供することができる。請求項毎の効果を挙げれば以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、紙くわえ圧胴方式を用いた印刷装置において、保持手段に対して用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、圧胴の所定の回転位置を検知するタイミング検知手段を保持手段を備えた圧胴側に配設したことにより、用紙の先端部を保持手段に確実に保持させて、用紙の巻き上がり等を防止すると共に、保持手段の回転位置にタイミングを合わせて用紙の先端を給送するタイミングの安定化・信頼性の向上を図ることができ、ひいてはレジスト精度をさらに向上することのできる印刷装置を提供することができる。
【0102】
請求項2記載の発明によれば、タイミング検知手段からの出力信号に基づき、保持手段の回転位置にタイミングを合わせて用紙の先端を給送すべく、レジストローラを回転するレジストローラ駆動手段を駆動制御するレジストローラ駆動制御手段を有することにより、保持手段の回転位置にタイミングを合わせて用紙の先端を給送するタイミングのさらなる安定化・信頼性の向上を図れる印刷装置を提供することができる。
【0103】
請求項3記載の発明によれば、タイミング検知手段からのオン出力信号の出力開始時点と、レジストローラ駆動手段が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設けたことにより、請求項2記載の発明の効果に加えて、マシン間のバラツキの補正をしやすくしたり、ソフトウェア的に制御のしやすい印刷装置を提供することができる。
【0104】
請求項4記載の発明によれば、レジストローラ駆動手段をステッピングモータで構成したことにより、請求項2または3記載の発明の効果に加えて、レジストローラのブレーキや回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、またレジストローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手段(圧胴等)とを駆動するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワーを小さくして安価に製作できる印刷装置を提供することができる。
【0105】
請求項5記載の発明によれば、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、圧胴の所定の回転位置を検知する給紙タイミング検知手段を圧胴側に配設したことにより、上記発明の効果に加えて、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングの安定化・信頼性の向上を図れる印刷装置を提供することができる。
【0106】
請求項6記載の発明によれば、給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、用紙の先端をレジストローラに対して給送すべく、給紙ローラを回転する給紙ローラ駆動手段を駆動制御する給紙ローラ駆動制御手段を有することにより、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングのさらなる安定化・信頼性の向上を図れる印刷装置を提供することができる。
【0107】
請求項7記載の発明によれば、給紙ローラ駆動手段をステッピングモータで構成したことにより、請求項6記載の発明の効果に加えて、給紙ローラの回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、また給紙ローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手段とを駆動するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワーをさらに小さくして安価に製作できる印刷装置を提供することができる。
【0108】
請求項8記載の発明によれば、レジストローラ駆動制御手段は、圧胴とレジストローラとの間の用紙搬送路に配設され用紙の先端を検知する用紙先端検知手段からの出力信号に基づき、レジストローラにおける用紙の滑りを加味して、保持手段の回転位置にタイミングを合わせて用紙の先端を給送すべく、レジストローラ駆動手段を駆動制御することにより、上記各発明の効果に加えて、どのような紙種(紙質や紙厚等)であってもレジストローラにおける用紙の滑りを補正することができるので、保持手段の回転位置にさらに確実にタイミングを合わせて用紙の先端を給送することができ、ひいてはレジスト精度をより一層向上することのできる印刷装置を提供することができる。
【0109】
請求項9記載の発明によれば、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、圧胴の所定の回転位置を検知する給紙タイミング検知手段を圧胴側に配設したことにより、給送タイミングの安定化・信頼性の向上を図ることのできる印刷装置を提供することができる。
【0110】
請求項10記載の発明によれば、給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、用紙の先端をレジストローラに対して給送すべく、給紙ローラ駆動手段を駆動制御する給紙ローラ制御手段を有することにより、レジストローラに対して用紙の先端を給送するタイミングのさらなる安定化・信頼性の向上を図れる印刷装置を提供することができる。
【0111】
請求項11記載の発明によれば、給紙ローラ駆動手段をステッピングモータで構成しことにより、請求項10記載の発明の効果に加えて、給紙ローラの回転方向を規制する機械式部品を不要として安価ですみ、また給紙ローラを駆動する駆動系を版胴と押圧手段とを駆動するメインモータに対して独立させて駆動系の負荷を低減すると共に、メインモータのパワーをさらに小さくして安価に製作できる印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す孔版印刷装置の概略的な正面図である。
【図2】実施の形態1における圧胴の回転動作に伴うくわえ爪の回転位置および用紙搬送動作を表す概略的な正面図である。
【図3】実施の形態1等における給紙制御構成を表すブロック図である。
【図4】実施の形態1における給紙動作のタイミングチャートである。
【図5】実施の形態1における給紙ローラの起動時の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図6】実施の形態1におけるレジストローラと給紙ローラとの間に用紙の湾曲たわみを形成する動作を表す要部の正面図である。
【図7】実施の形態1におけるレジストローラの起動時の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図8】実施の形態1におけるくわえ爪への用紙の先端の搬送動作を表す要部の正面図である。
【図9】実施の形態1における印刷初期時の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図10】実施の形態1の変形例におけるくわえ爪への用紙先端の搬送動作を表す要部の正面図である。
【図11】従来の孔版印刷装置における給紙機構の構成および給紙ローラの起動時の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図12】従来の孔版印刷装置におけるレジストローラと給紙ローラとの間に用紙の湾曲たわみを形成する動作を表す要部の正面図である。
【図13】従来の孔版印刷装置におけるレジストローラの起動直後の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図14】従来の孔版印刷装置における印刷初期時の用紙搬送動作を表す要部の正面図である。
【図15】従来の孔版印刷装置における給紙駆動機構の一例およびその動作を表す要部の正面図である。
【図16】従来の孔版印刷装置における給紙駆動機構の一例およびその動作を表す要部の正面図である。
【符号の説明】
1 版胴
2 マスタ
3 用紙
20 圧胴
21 保持手段としてのくわえ爪
29 給紙装置
30 呼出しローラ
32 給紙ローラ
33a,33b レジストローラ対
100 給紙ローラ駆動手段としての給紙ローラステッピングモータ
102 レジストローラ駆動手段としてのレジストローラ下ステッピングモータ
104 給紙タイミング検知手段としてのフォトセンサ
105 給紙タイミング検知手段を構成する遮光板
106 タイミング検知手段を構成する遮光板
107 タイミング検知手段としてのフォトセンサ
108 用紙先端検知手段としてのフィラ付フォトセンサ
110 レジストローラ駆動制御手段および給紙ローラ駆動制御手段としての制御装置
X 用紙搬送方向
R 用紙搬送路

Claims (11)

  1. 製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用紙の先端部を保持する保持手段を備え上記版胴の外径と略同径の圧胴とを有し、上記版胴に対して上記圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う印刷装置において、
    上記保持手段に対して上記用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、上記圧胴の所定の回転位置を検知するタイミング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置において、
    上記保持手段に向けて上記用紙の先端を送り出すレジストローラと、
    上記レジストローラを回転するレジストローラ駆動手段と、
    上記タイミング検知手段からの出力信号に基づき、上記保持手段の回転位置にタイミングを合わせて上記用紙の先端を給送すべく上記レジストローラ駆動手段を駆動制御するレジストローラ駆動制御手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2記載の印刷装置において、
    上記タイミング検知手段からのオン出力信号の出力開始時点と、上記レジストローラ駆動手段が駆動開始される駆動開始時点との間に遅れ時間を設けたことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項2または3記載の印刷装置において、
    上記レジストローラ駆動手段が、ステッピングモータからなることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1記載の印刷装置において、
    上記保持手段に向けて上記用紙の先端を送り出すレジストローラを有し、
    上記レジストローラに対して上記用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、上記圧胴の所定の回転位置を検知する給紙タイミング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項5記載の印刷装置において、
    上記用紙を1枚ずつ分離して上記レジストローラに向けて上記用紙の先端を給送する給紙ローラと、
    上記給紙ローラを回転する給紙ローラ駆動手段と、
    上記給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、上記用紙の先端を上記レジストローラに対して給送すべく上記給紙ローラ駆動手段を駆動制御する給紙ローラ駆動制御手段とを具備することを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項6記載の印刷装置において、
    上記給紙ローラ駆動手段が、ステッピングモータからなることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項2,3または4記載の印刷装置において、
    上記圧胴と上記レジストローラとの間の用紙搬送路に上記用紙の先端を検知する用紙先端検知手段を配設し、
    上記レジストローラ駆動制御手段は、上記用紙先端検知手段からの信号に基づき、上記レジストローラにおける上記用紙の滑りを加味して、上記保持手段の回転位置にタイミングを合わせて上記用紙の先端を給送すべく上記レジストローラ駆動手段を駆動制御することを特徴とする印刷装置。
  9. 製版されたマスタを外周面に巻き付ける版胴と、給送されて来た用紙の先端部を保持する保持手段を備え上記版胴の外径と略同径の圧胴とを有し、上記版胴に対して上記圧胴を相対的に押し付けて印刷を行う印刷装置において、
    上記保持手段に向けて上記用紙の先端を送り出すレジストローラを有し、
    上記レジストローラに対して上記用紙の先端を給送するタイミングをとるべく、上記圧胴の所定の回転位置を検知する給紙タイミング検知手段を上記圧胴側に配設したことを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項9記載の印刷装置において、
    上記用紙を1枚ずつ分離して上記レジストローラに向けて上記用紙の先端を給送する給紙ローラと、
    上記給紙ローラを回転する給紙ローラ駆動手段と、
    上記給紙タイミング検知手段からの信号に基づき、上記用紙の先端を上記レジストローラに対して給送すべく上記給紙ローラ駆動手段を駆動制御する給紙ローラ駆動制御手段とを具備することを特徴とする印刷装置。
  11. 請求項10記載の印刷装置において、
    上記給紙ローラ駆動手段が、ステッピングモータからなることを特徴とする印刷装置。
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