JP3996106B2 - インクジェット記録用はがき - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用はがきに関するものであり、詳しくは染料インク及び顔料インクの両方のインクに対して印字濃度が高く、かつ印字後の滲みがなく、更にペン書き適性及び印刷適性に優れたインクジェット記録用はがきに関するものである。
近年、インクジェット記録方式が一般大衆へ普及するに伴い、はがきにも採用されるようになってきた。インクジェット記録用のはがきとしては、例えば、特開平9−143900号(特許文献1)、特開平10−297148号(特許文献2)、特開2003−127528号(特許文献3)等に開示されている。
はがきには通常、郵便番号枠、切手貼り付け枠、あるいはお年玉付き年賀はがきの抽選番号等が宛名面側に印刷される。また、宛名面にはペン書き適性も要求される。従って、宛名面にはインクジェット記録適性と印刷適性及びペン書き適性が要求される。
一方、従来から写真印画紙をはがきに用いることが行われているが、インクジェットプリンタの高解像度化に伴い、いわゆる写真ライクな高精細な画像を得ることも可能になってきており、はがきの通信面側には写真印画紙並の高精細な画像が望まれている。
また一方では、インクジェット記録用のインクとして、水溶性の染料からなるインク(染料インク)と着色顔料からなる水性インク(顔料インク)が用いられているが、両方のインクに対して高い印字濃度と印字画像の滲みを抑制することが必要であり、はがきでは、宛名面と通信面の両面ともに染料インク適性と顔料インク適性が要求される。
上述したように、はがきに要求される特性は多岐に渡り、従来技術ではこれらの特性を十分に満足させるまでには至っていなかった。
特開平9−143900号公報 特開平10−297143号公報 特開2003−127528号公報
従って、本発明の目的は、インクジェット記録適性、印刷適性及びペン書き適性に優れ、かつ写真並の高精細な画質が得られ、更に染料及び顔料インク適性を有するインクジェット記録用はがきを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
(1)紙支持体の片面に無機顔料を主体に含有するインク受理層を有するインクジェット記録用はがきであって、該無機顔料(但し、アルミナを除く)が、平均二次粒子径が1〜10μmであり、該紙支持体が天然パルプを主成分とする原紙にアルカリ土類金属の水溶性塩とカチオン性ポリマーを含有するサイズプレス液をサイズプレスしたものであることを特徴とするインクジェット記録用はがき。
(2)前記カチオン性ポリマーの数平均分子量が10万以下である上記(1)に記載のインクジェット記録用はがき。
(3)前記インク受理層が更にカチオン性ポリマーを含有する上記(1)に記載のインクジェット記録用はがき。
(4)前記支持体のインク受理層が設けられた面の反対面には、塗工層を有しないか、あるいは塗工層を設ける場合はその塗工量は2g/m2以下である(1)に記載のインクジェット記録用はがき。
本発明のインクジェット記録用はがきは、インクジェット記録適性、印刷適性及びペン書き適性に優れ、かつ写真並の高精細な画質が得られ、更に染料及び顔料インク適性を有する。
本発明の紙支持体の原紙に用いられる天然パルプとしては、広葉樹漂白サルファイトパルプ(LBSP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)などが有利に用いられる。また、必要に応じて、木材パルプ以外に、非木材パルプ、合成パルプ、合成繊維或いは再生パルプなどを用いてもよい。
パルプは抄紙適性、ならびに、強度、平滑性、地合の均一性等といった紙の諸特性等を向上させるため、ダブルディスクリファイナー等の叩解機により叩解されるのが通常である。
叩解されたパルプスラリーは、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、または、丸網抄紙機等の抄紙機により抄紙される。この際、分散助剤、乾燥紙力増強剤、填料、サイズ剤、定着剤等の諸添加物は必要に応じて添加することが可能である。更に、必要であればpH調節剤、染料、有色顔料、および蛍光増白剤等も添加することが可能である。
本発明では、上記のようにして抄造された原紙をサイズプレス液でサイズプレスする。この際サイズプレス液は、アルカリ土類金属の水溶性塩とカチオン性ポリマーを含有する。ここで用いられるアルカリ土類金属の水溶性塩のアルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム、バリウムが好ましく、特にマグネシウムが好ましい。水溶性金属塩の陰イオンとしては、硫酸イオン、塩素イオン、チオ硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、炭酸イオンが好ましい。
サイズプレス液に含有するカチオン性ポリマーとしては、例えば、分子内に1〜3級アミン、4級アンモニウム塩を有する高分子で、具体的には、ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩を有するアクリル樹脂、ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン類、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、エピクロロヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルアミン塩重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物、ポリビニルアルコール−カチオンモノマーグラフト重合物等が挙げられる。カチオン性ポリマーの数平均分子量としては10万以下が好ましく、下限は3千程度である。
サイズプレス液におけるアルカリ土類金属の水溶性塩の含有濃度は、0.3〜5質量%が好ましく、カチオン性ポリマーの含有濃度は0.5〜10質量%が好ましい。また、アルカリ土類金属の水溶性塩(A)とカチオン性ポリマー(B)の含有比率(A/B)は、質量比で1/5〜2/1の範囲が好ましい。この含有比率にすることによって、染料インクと顔料インクの記録適性をバランス良く保つことができる。特に、宛名面の印刷適性及びペン書き適性を維持しながら、染料インクと顔料インクの記録適性をバランス良く保つ上で好ましい。
サイズプレス液には、更に、澱粉やポリビニルアルコール等のバインダーを含有するのが好ましい。バインダーの含有濃度は、1〜10質量%が適当である。
サイズプレス液の原紙への含浸量は、固形分で1〜10g/m2の範囲が好ましく、特に2〜6g/m2の範囲が好ましい。
サイズプレスは、オンマシン装置で原紙が抄造された後に連続して行うのが好ましく、サイズプレス工程で塗抹する方式としては、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファー方式のサイズプレスを用いることができる。
このようにして製造された原紙(紙支持体)に直接にインク受理層を設けても良いが、予め原紙表面を平滑化する目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー処理を施すのが好ましい。
本発明は、上記した紙支持体の片面に無機顔料を主体に含有するインク受理層を有する。ここで、無機顔料を主体に含有するとは、インク受理層の全固形分に対して無機顔料を50質量%以上含有することであり、好ましくは55〜90質量%含有することであり、特に60〜90質量%含有するのが好ましい。このように、無機顔料を主体に含有するインク受理層を設けることによって、インク吸収性が高くなるので該面を通信面としたときに写真ライクな高精細なカラー画像を得ることができる。
また、上記した無機顔料を主体に含有するインク受理層は、比較的少ない塗工量(本発明において塗工量とは乾燥塗工量を意味する)、例えば5〜15g/m2、更には6〜13g/m2の範囲の塗工量で必要とするインク吸収容量が得られるので、印刷耐性の点で好ましい。即ち、本発明では、上記したインク受理層を有する面を通信面とし、その反対面を宛名面とするが、宛名面に郵便番号枠、切手貼り付け枠、あるいはお年玉付き年賀はがきの抽選番号等を印刷するときに、通信面側のインク受理層にも大きな圧力が掛かるので印刷耐性(例えば、インク受理層の粉落ちがないこと等)が要求されるが、この印刷耐性は塗工量を比較的少なくすることによって可能となる。また、後述するバインダーとの組み合わせによって更に印刷耐性は向上し、直接通信面に印刷する場合にも充分に対応することができる。
インク受理層に用いられる無機顔料は、平均二次粒子径が1〜10μmのものが好ましい。また上記の粒子径の範囲内で2種の粒径の無機顔料を併用することができ、この場合、平均二次粒子径が1μm以上で5μm未満の無機顔料と平均粒径が5μ以上10μm以下の無機顔料を併用するのが好ましい。インク受理層に用いられる無機顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、合成シリカ、水酸化マグネシウムなど挙げられる。これらの中でも合成シリカ等の多孔性顔料は好ましく用いられる。
インク受理層には無機顔料とともにバインダーを用いるのが好ましい。バインダーの含有量は、無機顔料に対して5〜50質量%の範囲が好ましい。バインダーとしては、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコールまたはその誘導体、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系重合体などのアクリル系重合体エマルジョン、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体エマルジョン、或はこれら各種重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体エマルジョン、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤などを挙げることができる。
上記したバインダーの中でも、ポリビニルアルコールが好ましく、ポリビニルアルコールの中でも特にシラノール変性ポリビニルアルコールが好ましく用いられる。バインダーとしてシラノール変性ポリビニルアルコールを用いることによって、前述した通信面(インク受理層を有する面)の印刷耐性が更に向上する。また、インク受理層のバインダーとしてポリマーラテックスあるいはポリマーエマルジョンを用いることによっても印刷耐性が向上し、特にインク受理層のバインダーとしてシラノール変性ポリビニルアルコールとポリマーラテックスあるいはエマルジョンを組み合わせて用いることによってインク受理層の印刷耐性が一段と向上する。この場合の、シラノール変性ポリビニルアルコール(P)とポリマーラテックスあるいはポリマーエマルジョン(L)との含有比率(P/L)は、質量比で1/3〜6/1が好ましい。
インク受理層には、更にカチオン性ポリマーを含有するのが好ましい。カチオン性ポリマーを含有することによって本発明の紙支持体との相乗効果でインク滲みが一段と防止できるので印字画像(特にカラー画像)の鮮鋭度が向上する。カチオン性ポリマーとしては、例えば、分子内に1〜3級アミン、4級アンモニウム塩を有する高分子で、具体的には、ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩を有するアクリル樹脂、ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン類、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、エピクロロヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルアミン塩重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物、ポリビニルアルコール−カチオンモノマーグラフト重合物等が挙げられる。インク受理層に用いられるカチオン性ポリマーの数平均分子量としては3千〜20万が好ましく、特に5千〜10万の分子量のものが好ましい。
インク受理層には、添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤どを適宜配合することもできる。
紙支持体のインク受理層を設ける面(通信面)の反対面(宛名面)には、塗工層は設けないのが好ましいが、塗工層を設ける場合には塗工量は2g/m2以下であるのが好ましく、更に1g/m2以下が好ましい。前述したように、宛名面には、郵便番号枠や切手貼り付け枠等の印刷が施されるので印刷適性が求められ、同時にペン書き適性及びインクジェット記録適性が求められる。通常インクジェット記録適性を有する塗工層は印刷適性やペン書き適性が劣り、逆に印刷適性及びペン書き適性を有する塗工層はインクジェット記録適性が劣る。従って、上記したように宛名面には塗工層は設けないか、塗工層を設ける場合でも上述したように微塗工であるのが好ましい。
本発明は、原紙にアルカリ土類金属の水溶性塩とカチオン性ポリマーを含有するサイズプレス液をサイズプレスした紙支持体を用いることによって、宛名面側の印刷適性及びペン書き適性を維持しながら、インクジェット記録適性を付与することができるが、この効果を最大限に引き出すには、上記したように宛名面側の塗工層は設けないかもしくは微塗工とするのが好ましい。
宛名面に上記した微塗工量の塗工層を設ける場合は、例えばペン書き性を向上させる目的で、表面サイズ剤を含有する塗工層を設けることができる。これによって、ペン書きしたときのインクの滲みが一段と防止できる。表面サイズ剤を含有する塗工層には、澱粉、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体等のバインダーを含有させるのが好ましい。表面サイズ剤としては、スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−メタクリル酸系共重合体、アクリロニトリル−ビニルホルマール−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸系共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体、アルキルケテンダイマー(AKD)系の表面サイズ剤が挙げられる。好ましくはスチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−メタクリル酸系共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体である。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、「部」及び「%」は、特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。尚、配合において示す部数は実質成分の数量である。
<サンプル1の作製>
<紙支持体の作製>
LBKP(濾水度450mlcsf)80部とNBKP(濾水度440mlcsf)20部から成る木材パルプ100部に対して、タルク8部、市販強化ロジンサイズ剤0.5部、市販カチオン系ポリアクリルアミド0.8部、硫酸バンド2.0部のスラリーを調製後、長網抄紙機で坪量180g/m 2 なるように抄造し乾燥した後、オンマシンのサイズプレス装置を用いて下記のサイズプレス液をウェットで30g/m2サイズプレスした。更にカレンダー処理を施して紙支持体を得た。
<サイズプレス液>
サイズプレス液中における濃度
澱粉 5%
カチオン性ポリマー 2%
(HP200A;エピクロロヒドリン系付加重合物、数平均分子量9千〜1万、センカ
(株)製)
硫酸マグネシウム 1%
上記の紙支持体の片面に下記のインク受理層を塗工量9g/m2で設けて、インクジェット記録用はがきのサンプル1を作製した。
<インク受容層>
アンモニア 0.5部
無機顔料(平均粒子径が3.7μmの合成非晶質シリカ) 50部
無機顔料(平均粒子径が8.0μmの合成非晶質シリカ) 50部
シラノール変性ポリビニルアルコール 22部
(クラレRポリマーR−1130;クラレ(株)製)
エチレン−酢酸ビニルエマルジョン 25部
(リカボンドBEF9857;中央理化工業(株)製)
カチオン性ポリマー 30部
(スミレッズレジン1001;アクリルアミド・ジアリルアミン系共重合物、数平均分
子量7万、住友化学(株)製)
<サンプル2の作製>
上記サンプル1のサイズプレス液の硫酸マグネシウムを塩化マグネシウムに変更する以外は、サンプル1と同様にして作製した。
<サンプル3の作製>
上記サンプル1のサイズプレス液の硫酸マグネシウムを塩化カルシウムに変更する以外は、サンプル1と同様にして作製した。
<サンプル4の作製>
上記サンプル1のサイズプレス液のカチオン性ポリマーを、スミレッズレジン1001(アクリルアミド・ジアリルアミン系共重合物、数平均分子量7万、住友化学(株)製)
に変更する以外は、サンプル1と同様にして作製した。
<サンプル5の作製>
上記サンプル1のサイズプレス液のカチオン性ポリマーを抜いた以外は、サンプル1と同様にして作製した。
<サンプル6の作製>
上記サンプル1のサイズプレス液の硫酸マグネシウムを抜いた以外は、サンプル1と同様にして作製した。
<サンプル7の作製>
上記サンプル1のサイズプレス液のカチオン性ポリマーと硫酸マグネシウムを抜いた以外は、サンプル1と同様にして作製した。
<サンプル8の作製>
上記サンプル1と同様にして作製した。但し、インク受理層の反対面に下記の微塗工層を塗工量0.5g/m2で設けた。
<微塗工層>
表面サイズ剤 1.3部
(ハーサイズKN−500;スチレン・アクリル樹脂、ハリマ化成(株)製)
澱粉 3.0部
上記のようにして作製した各種サンプルについて、インク受理層を有する面(通信面)のインクジェット記録適性(画像濃度、画像の滲み)、及び反対面(宛名面)のインクジェット記録適性を以下のようにして評価した。その結果を表1及び表2に示す。
<通信面;染料インクの印字濃度>
インクジェットプリンタ(キヤノン(株)のPIXUS950i;水性染料インク使用)で、ブラック(BK)シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色100%のベタ印字を行い、各色の光学濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Machbeth AG SpectroEye)で測定した。
<通信面;顔料インクの印字濃度>
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)のPM−4000PX;水性顔料インク使用)でブラック(BK)シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の100%ベタ印字を行った後、各色の光学濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Machbeth AG SpectroEye)で測定した。
<通信面;画像の滲み>
フォトインクカートリッジBC−22eを装填したキヤノン社製インクジェットプリンター(BJC−430J)で、インクジェット記録用シートにブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色及び、ブラックインクを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、2cm×2cm四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法で、ベタ印字を行った。印字部の各色境界部について目視評価を行い、以下の基準で判定した。
A:境界を接する各色がすっきりした線で分けられており、一方の色が他方の色の側へ 滲み出していない。
B:各色の境界がはっきりした線ではないが識別でき、一方の色が他方の色の側へ滲み 出していない。
C:各色の境界がぼやけており、一方の色が他方の色の側へ若干滲み出している。
D:各色の境界がわからず、隣接色への滲み出しが大きい。
<宛名面;染料インクの印字濃度>
インクジェットプリンタ(キヤノン(株)のPIXUS950i;水性染料インク使用)で、ブラック(BK)の100%のベタ印字を行い、光学濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Machbeth AG SpectroEye)で測定した。
<宛名面;顔料インクの印字濃度>
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)のPM−4000PX;水性顔料インク使用)で、ブラック(BK)の100%ベタ印字を行った後、光学濃度(OD値)を光学濃度計(Gretag Machbeth AG SpectroEye)で測定した。
<宛名面;染料インクの耐水性>
インクジェットプリンタ(キヤノン(株)のPIXUS950i;水性染料インク使用)で、ブラック(BK)の100%のベタ印字(大きさ5mm角)を行い、印字後24時間経過後に水道水0.05mlを印字部に滴下した。滴下後24時間経過後に目視評価を行い、以下の基準で判定した。
A:印字部からの滲み出しがない。
B:印字部からの滲み出しが僅かにあるが、印字濃度も変わらない程度である。
C:印字部からの滲み出しがあり、印字濃度がやや低下している。
D:印字部からの滲み出しが大きく、印字部の判別が困難、印字濃度も著しく低下して いる。
Figure 0003996106
Figure 0003996106
上記結果から明らかなように、本発明のサンプルは、通信面及び宛名面ともに染料インクと顔料インクの両方のインクに対して高い印字濃度が得られ、宛名面の染料インクの耐水性に優れ、更に通信面の画像滲みがなく、フォトライクな高精細な記録画像が得られる。一方、比較例のサンプルは、染料インクと顔料インクの両方に対して印字濃度を満足させることができず、また通信面の画像の滲み及び宛名面の耐水性に劣る。
次に、上記で作製した各サンプルについて、印刷適性とペン書き適性を評価した。印刷適性については、宛名面に郵便番号枠、切手枠及びお年玉抽選番号を通常のオフセット印刷方式で印刷し、宛名面の印刷性と通信面の粉落ちによる影響を見た。その結果、いずれのサンプルも、宛名面に塗工量が2g/m2より大きい塗工層を設けていないので印刷性の問題はなかった。また通信面側のインク受理層は、無機顔料を主体とするが塗工量が15g/m2以下であり、更にシラノール変性ポリビニルアルコール及びポリマーエマルジョンをバインダーとして用いているので、粉落ちは殆ど発生せず、15万枚の印刷でも問題なかった。
宛名面のペン書き適性については、パーカー(株)製のペン(Quink、赤)で宛名書きし、インクの滲みを評価したところ、いずれのサンプルも宛名面に塗工量が2g/m2より大きい塗工層を設けていないのでインクの滲みは少なく、とりわけ、宛名面に表面サイズ剤を含有する微塗工層を設けたサンプル8は良好でった。

Claims (4)

  1. 紙支持体の片面に無機顔料を主体に含有するインク受理層を有するインクジェット記録用はがきであって、該無機顔料(但し、アルミナを除く)が、平均二次粒子径が1〜10μmであり、該紙支持体が天然パルプを主成分とする原紙にアルカリ土類金属の水溶性塩とカチオン性ポリマーを含有するサイズプレス液をサイズプレスしたものであることを特徴とするインクジェット記録用はがき。
  2. 前記カチオン性ポリマーの数平均分子量が10万以下である請求項1に記載のインクジェット記録用はがき。
  3. 前記インク受理層が更にカチオン性ポリマーを含有する請求項1に記載のインクジェット記録用はがき。
  4. 前記紙支持体のインク受理層が設けられた面の反対面には、塗工層を有しないか、あるいは塗工層を設ける場合はその塗工量は2g/m2以下である請求項1に記載のインクジェット記録用はがき。
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