JP3994204B2 - 刺繍ミシンの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工布に縫目を形成するための刺繍データを外部記憶装置や通信等によって外部との間で入出力する手段を備えた刺繍ミシンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
加工布に縫目を形成するための刺繍データは、基本的に加工基準位置を起点とする相対的な針落下位置データの集合よりなるが、これを用いて実際に刺繍加工するには加工基準位置の座標であるスタート位置を決める必要がある。このスタート位置を刺繍加工の都度繰り返して設定する手間を省くために、これが刺繍データに含められ、一旦設定されたスタート位置を保持可能にしていることが多い。例えば特公平5−61955号公報にはこのような刺繍データを用いる刺繍ミシンが記載されている。
【0003】
この刺繍ミシンは、図16に示すように、記録媒体155に記録された刺繍データを入力し、記憶する刺繍データ記憶手段150と、加工布に縫目を形成する縫目形成手段151と、加工布を保持する保持手段152と、保持手段152と縫目形成手段151との相対位置を変化させる駆動手段153と、刺繍データ記憶手段150によって記憶された刺繍情報に基づいて縫目形成手段151と駆動手段153とを制御する制御手段154とを備えることにより同一刺繍模様を繰り返し刺繍する刺繍ミシンにおいて、制御手段154が、刺繍データ記憶手段150によって記憶された刺繍データに従って初回の制御を開始する際の縫目形成手段151と保持手段152との相対位置を検出するスタート位置検出部156と、スタート位置検出部156の検出結果を記憶するスタート位置記憶部157とを備えている。
【0004】
従って、スタート位置記憶部157によって記憶されたスタート位置の座標が保持されるため、同じ刺繍加工を繰り返す場合であれば、作業者はスタート位置を繰り返し設定する必要がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、刺繍データ記憶手段150に記憶可能な刺繍データの数は、刺繍ミシンが備えるメモリ容量に制限される。最近のファッションの多様化に伴う多品種少量傾向では、頻繁に色々な刺繍データを記憶させて刺繍をしなければならず、すぐに刺繍データ数の制限を越えてしまう。この場合にメモリを増設しようとすると、刺繍ミシンのコストが高くなってしまう。
【0006】
このため、刺繍データ記憶手段150に記憶された刺繍データを上書きして、別の刺繍データを記録媒体155から入力する必要があった。しかし、このようにして上書きされた刺繍データも再度使用される場合が多いため、スタート位置を変更した場合には、刺繍データを上書きする前に記録媒体155に出力しておく必要があり面倒であった。また、これを忘れた場合は、再度スタート位置を設定する必要があった。
【0007】
また、この刺繍データを記録媒体155を介して異なる機種の刺繍ミシンに入力して刺繍加工する場合、機種固有の刺繍面積又は枠サイズの違いによっては、その刺繍データのスタート位置で刺繍した場合、刺繍枠からはみ出した位置に刺繍柄が形成されることがある。このため、運転途中で刺繍ができなくなり、不良刺繍製品を作るという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上記課題を解決し、刺繍データの再利用や、異機種の刺繍ミシン間での刺繍データの流用が容易な刺繍ミシンの制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
異機種の刺繍ミシン間での刺繍データの流用を容易にするには、第1に、加工布に縫目を形成するための刺繍データを外部に出力する外部出力手段を備えた刺繍ミシンの制御装置において、前記外部出力手段は、他の刺繍ミシンにおいて前記刺繍データの使用可否を判断可能なように、当該外部出力手段を備える刺繍ミシン固有の加工条件である固有データを前記刺繍データに付加して出力するようにした。
【0010】
第2に、加工布に縫目を形成するための刺繍データを外部から入力する外部入力手段を備えた刺繍ミシンの制御装置において、前記外部入力手段は、前記刺繍データを作成した刺繍ミシン固有の加工条件として前記刺繍データに付加された固有データを入力するようにするとともに、該固有データに基づいて前記刺繍データの使用可否を判別する刺繍データ判別手段を備えている。
【0011】
そして、本発明の刺繍ミシンの制御装置は、加工布に縫目を形成するための刺繍データを外部から入力する外部入力手段と、前記刺繍データを記憶する刺繍データ記憶手段とを備えた刺繍ミシンの制御装置において、前記刺繍データは刺繍加工を実現する一連の動作命令よりなる縫いデータと、該縫いデータを実行するときの条件である刺繍データ名、スタート位置及び刺繍ミシン固有の加工条件である固有データからなる条件データとよりなり、前記刺繍データ記憶手段は、前記縫いデータを記憶可能な縫いデータ記憶手段と、多数の前記条件データを記憶可能な条件データ記憶手段とを備えており、前記外部入力手段によって前記刺繍データが入力されると、前記縫いデータを縫いデータ記憶手段により記憶させるとともに、前記条件データ記憶手段に条件データを追記的に記憶させる刺繍データ格納手段を備えており、前記刺繍データ記憶手段に記憶された前記刺繍データを削除するときは、該刺繍データの縫いデータを削除するが、該刺繍データの条件データは削除しないで記憶されたままにする刺繍データ削除手段を備えている。
【0012】
前記条件データ記憶手段は、記憶された前記条件データを該条件データに固有の刺繍データ名によって識別可能になっており、前記刺繍データ格納手段は、記憶しようとする前記条件データの前記刺繍データ名と同じ前記刺繍データ名の前記条件データが既に記憶されているときは、該記憶されている条件データの内容を前記記憶しようとする条件データの内容で上書きするようにすることもできる。
【0013】
なお、「外部に出力する」又は「外部から入力する」とは、特に限定されないが、例えば次の態様を挙げることができる。
(1)外部記憶装置によって外部記憶媒体に書き込みし、又は、外部記憶媒体から読み出しする態様。
【0014】
(2)通信によって他の刺繍ミシンの制御装置に送信し、又は、他の刺繍ミシンの制御装置から受信する態様。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した刺繍ミシンの制御装置の第一実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。図2は本刺繍ミシンの制御装置を示し、本制御装置1は、内蔵するコントローラ2(後述)により刺繍ミシンの動作を制御する。制御装置1の前面は、その上側に設けられ操作内容等を表示する表示部6と、該表示部6の下側に設けられ各種の操作スイッチが配設された操作盤5と、該操作盤5の下側に設けられフロッピーディスク4との間で刺繍データ19を読み書きするディスクドライブ3とより構成されている。
【0016】
表示部6には、液晶ディスプレー又はCRT等の表示装置が使用されており、表示部の下部には、各機能キー25に対応しその機能内容を表示する2つのガイド表示部26が設けられている。操作盤5は、2つの機能キー25と、該機能キー25の下側に設けられた刺繍ミシンの電源スイッチ27と、該電源スイッチ27の右側に設けられ運転操作と柄管理や布押え位置変更等の補助操作とを切り替える画面切替キー28と、該画面切替キー28の右側に設けられ画面上のカーソルの位置を移動させるカーソルキー29と、該カーソルキー29の右側に設けられ柄番号や布押え位置等の数値を入力するテンキー30とより構成されている。
【0017】
コントローラ2には、図1に示すように、ディスクドライブ3、操作盤5、枠の位置を検出するエンコーダ7等の入出力装置と、表示部6、針を駆動する主軸モータ8、刺繍枠を駆動する枠駆動機構9等の出力装置とが、それぞれインターフェース(図示略)を介して接続されている。
【0018】
コントローラ2は、CPU(図示略)、読書き可能なメモリ(図示略)等によって実現されており、該メモリには刺繍データ19を記憶する刺繍データ記憶手段である刺繍データメモリ11と、一時的な作業用データを記憶するワークメモリ12とが設けられている。
【0019】
刺繍データメモリ11へ刺繍データ19を外部から入力する外部入力手段は、ディスクドライブ3とファイル入力処理(ステップS40、後述)とからなり、フロッピーディスク4に格納された刺繍データ19は、ファイル入力処理(ステップS40)によってディスクドライブ3を介して入力され、刺繍データメモリ11に格納される。このとき、刺繍データ19は、一旦ワークメモリ12に格納され、刺繍データ判別処理(ステップS50、後述)によって刺繍データ19の互換性がチェックされるようになっている。
【0020】
また、刺繍データメモリ11から刺繍データ19を外部へ出力する外部出力手段は、ディスクドライブ3とファイル出力処理(ステップS60、後述)とからなり、刺繍データメモリ11に格納された刺繍データ19は、ファイル出力処理(ステップS60)によってディスクドライブ3を介してフロッピーディスク4に出力されるようになっている。
【0021】
刺繍データメモリ11は、図3に示すように、ディレクトリ部15と、刺繍データ部17とからなる。
【0022】
刺繍データ部17は、4つの刺繍データ19を記憶可能になっており、該刺繍データ部17内には、刺繍データ19を記憶するときに、その刺繍データ19のサイズに応じて刺繍データエリア18が確保され、それ以外の部分は空きエリア24となっている。刺繍データ19は、それを識別するための刺繍データ名20と、縫いデータ23の加工基準位置の座標であるスタート位置21と、刺繍面積や刺繍枠のサイズ等の当該刺繍データ19を作成した刺繍ミシンに固有な情報である固有データ22と、加工基準位置を起点とする相対的な針落下位置データの集合よりなる縫いデータ23とからなっている。なお、刺繍データ名20は、フロッピーディスク4に記憶されるときに、ファイル名として使用される。
【0023】
ディレクトリ部15は、配列構造の4つの刺繍データアドレス16を備え、4つの刺繍データ19が登録可能になっている。そして、該配列のインデックス番号(1〜4)を指定して、刺繍データ部17に格納された刺繍データ19を取り出すことができるようになっている。各刺繍データアドレス16は、刺繍データ19が記憶されるときに確保された刺繍データエリア18の先頭アドレスと最終アドレスが格納されており、刺繍データ19が格納されていない場合は、0が格納されている。図3は、4つの刺繍データ19が既に格納された状態を示している。
【0024】
次に、ファイル入力処理(ステップS40)について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はフロッピーディスク4上のファイルに記憶されている刺繍データ19を刺繍データメモリ11に入力するものであり、図2に示す画面において、作業者によりガイド表示部26に「FD入力」と示された機能キー25aが押されると、コントローラ2は本処理を実行する。まず、コントローラ2はディスクドライブ3を用いて、フロッピーディスク4に記憶された全ファイルのファイル名及びサイズを入力し(ステップS41)、それを、図7に示すように、一覧表にして表示部6に画面表示する(ステップS42)。
【0025】
図7において、表示部6の略中央には、フロッピーディスク4に格納された各ファイルの情報が表示されており、各ファイルごとに、ファイルの識別番号と、ファイル名と、ファイルのサイズとが表示されている。識別番号が「05」の行にはカーソル(ハッチング)が表示されており、この行のファイルが入力対象となっていることを示している。カーソルを移動するには、上下方向のカーソルキー29を押下する。
【0026】
画面の左上側において、フロッピーディスクの図形の右側にはカーソルが表示されたファイルの識別番号(「05」)が表示されており、カーソルが移動されると、それに伴って該番号表示も変更されるようになっている。フロッピーディスクの図形の下方であって、下向きの矢印図形の先には「#」とともに数字「01」が表示されており、該数字は刺繍データ19の入力先である刺繍データメモリ11のディレクトリ部15のインデックス番号を示している。該インデックス番号を変更するには、テンキー30の「#」を押下した後、変更しようとするインデックス番号を入力する(ステップS43)。
【0027】
作業者によってガイド表示部26に「実行」と表示された機能キー25aが押されると(ステップS44)、コントローラ2は指定された刺繍データ19をフロッピーディスク4から入力し、一旦ワークメモリ12に格納する(ステップS45)。また、ガイド表示部26に「中止」とガイド表示された機能キー25bが押されると(ステップS44)、すぐに読出処理を終了する(ステップS49)。
【0028】
ワークメモリ12に読み込まれた刺繍データ19は、固有データ22に基づいて刺繍データ19の使用可否を判別する刺繍データ判別手段である刺繍データ判別処理(ステップS50、後述)によって当該刺繍ミシンと互換性がある刺繍ミシンによって作成されたものかどうかがチェックされる(ステップS46)。その結果、互換性がなく、作業者から入力の中止が指示された場合は(ステップS47)、コントローラ2はすぐに処理を終了し(ステップS49)、そうでない場合は(ステップS47)、ワークメモリ12に格納された刺繍データ19を刺繍データメモリ11に格納して(ステップS48)、処理を終了する(ステップS49)。
【0029】
刺繍データ判別処理(ステップS50)について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明すると、コントローラ2はワークメモリ12に読み込まれた刺繍データ19の固有データ22を参照し、当該刺繍ミシンと互換性のある刺繍ミシンによって作成されたものかをチェックする(ステップS51)。
【0030】
互換性がある刺繍ミシンによって作成された刺繍データ19であれば、処理結果として「互換性あり」を格納し(ステップS52)、本処理の呼出元にリターンする(ステップS56)。互換性のない刺繍ミシンによって作成された刺繍データ19であれば、図8に示すように、その旨の警告を表示部6に表示し(ステップS53)、作業者に刺繍データ19の入力を続行するかどうかの確認を求める(ステップS54)。作業者がガイド表示部26に「はい」とガイド表示された機能キー25aか、又は「いいえ」とガイド表示された機能キー25bを押下すると、その押下された確認内容を処理結果として格納し(ステップS55)、本処理の呼出元にリターンするようになっている(ステップS56)。
【0031】
次に、ファイル出力処理(ステップS60)について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明すると、図2において、作業者によりガイド表示部26に「FD出力」と表示された機能キー25bが押されると、コントローラ2は本処理を実行し、出力対象の刺繍データ19及び出力先のファイルを指定する入力画面を表示して(ステップS61)、作業者にそれらを指定させる(ステップS62)。そして、作業者の指定内容に従って固有データ22を含む刺繍データ19をフロッピーディスク4に出力し(ステップS63)、処理を終了する(ステップS64)。
【0032】
このように構成された刺繍ミシンによれば、刺繍データ19に固有データ22を付加しているので、異なる機種の刺繍ミシンによって作成された刺繍データ19の使用可否が容易に判断できる。従って、刺繍データ19を通信や外部記録媒体を介して異なる機種の刺繍ミシンに入力して刺繍加工する場合に、機種固有の刺繍面積又は枠サイズの違いによって運転途中で刺繍ができなくなり、不良刺繍製品を作ってしまうという問題は生じない。
【0033】
次に、図9〜図15は、第二実施形態に係る刺繍ミシンの制御装置を示している。本実施形態は次の点においてのみ第一実施形態と相違している。
【0034】
本実施形態においては、刺繍データ19は、刺繍データ名20、スタート位置21及び固有データ22からなる条件データ91と、縫いデータ23とに分離されて管理される。刺繍データメモリ81は図10に示すように、ディレクトリ部82と、条件データ91を記憶する条件データ記憶手段である条件データ記憶部84と、縫いデータ23を記憶する縫いデータ記憶手段である縫いデータ記憶部86とからなる。
【0035】
ディレクトリ部82は配列構造の4つの刺繍データエントリ83を備え、4つの刺繍データ19が登録可能になっている。刺繍データエントリ83は、後述する条件データ91の格納先アドレスである条件データアドレス89と、後述する縫いデータ23が格納された縫いデータエリア87の先頭アドレスと最終アドレスからなる縫いデータアドレス90から構成されている。
【0036】
条件データ記憶部84は配列構造の条件データエリア85を20個備え、20個の条件データ91を格納可能になっている。該条件データ91は、刺繍データ19を識別するための刺繍データ名20と、縫いデータ23の加工基準位置の座標であるスタート位置21と、刺繍面積や刺繍枠のサイズ等の当該刺繍データ19を作成した刺繍ミシンに固有な情報である固有データ22とからなる。
【0037】
縫いデータ記憶部86は、加工基準位置を起点とする相対的な針落下位置データの集合である縫いデータ23を4つ格納可能になっている。
【0038】
ファイル入力処理(ステップS40)のステップS48においては、本実施形態の刺繍データ格納手段である刺繍データ格納処理(ステップS110)が実行される。該処理を図11を参照して説明すると、まず、入力対象の刺繍データ19のファイル名をキーにして条件データ記憶部84に格納された各条件データ91の刺繍データ名20を検索する(ステップS111)。
【0039】
条件データ記憶部84に既に入力対象のファイル名と同一名の刺繍データ名20が格納されていれば(ステップS112)、その条件データ91が格納された条件データエリア85のアドレスを入力先の刺繍データエントリ83に設定し(ステップS113)、該条件データエリア85に既に格納されている条件データを上書きするかどうかを作業者に問い合わせる画面(図12)を表示する(ステップS114)。作業者が、ガイド表示部26に「はい」が表示された機能キー25aを押下すると、ワークメモリ12に格納された条件データ91を条件データエリア85に上書きして格納し(ステップS116)、「いいえ」が表示された機能キー25bを押下すると、条件データエリア85を上書きしない(ステップS115)。
【0040】
条件データ記憶部84に入力対象のファイル名と同一名の刺繍データ名20が格納されていなければ(ステップS112)、条件データエリア85のうち、未使用のものが確保される。このとき、未使用のものがなければ、いずれの条件データアドレス89からも参照されていない条件データエリア85のうちから公知の追い出しアルゴリズムによっていずれかの条件データエリア85が選択(確保)される(ステップS117)。そして、確保した条件データエリア85のアドレスを入力先の刺繍データエントリ83に設定し(ステップS118)、該条件データエリア85にワークメモリに格納された条件データ91を格納する(ステップS119)。
【0041】
最後に縫いデータ記憶部86に縫いデータエリア87を確保し、該縫いデータエリア87のアドレスを入力先の刺繍データエントリ83に設定する。そして、その縫いデータエリア87に縫いデータ23を格納し(ステップS120)、処理を終了する(ステップS121)。
【0042】
次に、刺繍データ格納処理(ステップS110)における動作について具体例に基づいて詳述する。図13は、4つの刺繍データ19が格納されている状態を示している。格納されている各刺繍データ19の刺繍データ名20は、「CLOVER」、「DIAMOND」、「SPADE」、「HEART」である(以下、単にこれら刺繍データ名20のみを示しているときは刺繍データ19を示すものとする)。
【0043】
この状態で、新たに「LINE」を「CLOVER」に上書きして刺繍データメモリ81に格納することを作業者から指示されると、刺繍データ格納処理(ステップS110)において、刺繍データ名20が「LINE」となっている条件データ91が検索される(ステップS111)。しかし、そのような条件データ91がないため(ステップS112)、新たに条件データエリア85eが確保され(ステップS117)、そのアドレスが刺繍データエントリ83aに格納される(ステップS118)。そして、条件データ91がその条件データエリア85eに格納され(ステップS119)、処理が終了される(ステップS121)。このときの状態を、図14に示す。このように、縫いデータエリア87aに格納された「CLOVER」の縫いデータ23は、「LINE」の縫いデータ23によって上書きされるが、「CLOVER」の条件データ91は刺繍データメモリ81上の条件データエリア85aに記憶されたままになっている。
【0044】
作業者から、再度「CLOVER」を刺繍データメモリ81に記憶するように指示されると、刺繍データ格納処理(ステップS110)において、刺繍データ名20が「LINE」となっている条件データ91が検索される(ステップS111)。そして、刺繍データ名「CLOVER」の条件データ91が条件データエリア85aに記憶されているため(ステップS112)、該条件データエリア85aのアドレスが刺繍データエントリ83aに格納され(ステップS113)、条件データエリア85aに記憶された既存の条件データ91を上書きするかどうかを問い合わせる画面が表示される(ステップS114)。作業者が既存の条件データ91を使用するために「いいえ」を選択すると、条件データエリア85aの内容は変更されずに(ステップS115)、縫いデータ23のみが縫いデータエリア87aに格納されて(ステップS120)、処理が終了される(ステップS121)。このときの状態を、図15に示す。
【0045】
このように、「CLOVER」が「LINE」によって上書きされても、「CLOVER」の条件データ91は、条件データ記憶部84に記憶されたままになっているため、再度「CLOVER」をファイルから入力したときに、条件データ記憶部84に記憶されたままになっている条件データ91を再度使用することができる。従って、例えば、スタート位置21を変更した「CLOVER」の内容をファイルに保存し忘れたときでも、刺繍データメモリ81上に記憶されたままの条件データを使用できるため、スタート位置21を設定し直す手間がかからない。
【0046】
なお、刺繍データメモリ81に記憶された刺繍データ19を削除するときは、刺繍データ削除処理96が実行され、該処理は縫いデータ23を削除し、刺繍データエントリ83の内容を消去するが、条件データエリア85の内容は削除しないようになっている。従って、一旦削除した刺繍データ19を再度ファイルから入力するときは、条件データ91が刺繍データメモリ81上に記憶されたままになっているため、作業者の選択により(ステップS115)、刺繍データメモリ81上に記憶された条件データ91を使用することができる。
【0047】
このように構成された刺繍ミシンの制御装置1によれば、刺繍データ19を条件データ91と縫いデータ23に分離し、刺繍データ19が上書き又は削除される場合でも、条件データ91を可能な限り刺繍データメモリ81に記憶したままにするようにしている。従って、変更した条件データ91の内容をフロッピーディスク4に出力し忘れた場合でも、刺繍データ格納処理(ステップS110)において、刺繍データメモリ81に記憶したままになっている条件データ91を再利用することができ、条件データ91を設定し直さなくても済む。
【0048】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)入出力をディスクドライブでなく、通信により行なうように変更すること。
(2)入力時のみならず、刺繍加工時においても、固有条件に基づいて刺繍加工の可否を判断する手段を設けること。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明に係る刺繍ミシンの制御装置によれば、刺繍データを削除するとき、該刺繍データの縫いデータは削除するが、該刺繍データの条件データは削除しないで記憶されたままにするので、一旦削除した刺繍データを再度入力するときに、記憶されたままの条件データを再利用することができ、条件データを設定し直さなくても済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態の刺繍ミシンの制御装置の制御ブロック図である。
【図2】同制御装置の正面図である。
【図3】同制御装置の刺繍データメモリのメモリマップである。
【図4】同制御装置のファイル入力処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】同制御装置の刺繍データ判別処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】同制御装置のファイル出力処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】同制御装置のファイル入力処理におけるファイル一覧表示画面を示す図である。
【図8】同制御装置の刺繍データ判別処理における警告画面表示を示す図である。
【図9】本発明を具体化した第二実施形態の刺繍ミシンの制御装置の制御ブロック図である。
【図10】同制御装置の刺繍データメモリのメモリマップである。
【図11】同制御装置の刺繍データ格納処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】同刺繍データ格納処理における警告画面表示を示す図である。
【図13】同刺繍データ格納処理の動作例における刺繍データメモリの初期状態を示すメモリマップである。
【図14】同刺繍データ格納処理の動作例における刺繍データメモリの状態を示すメモリマップである。
【図15】同刺繍データ格納処理の動作例における刺繍データメモリの別の状態を示すメモリマップである。
【図16】従来の刺繍ミシン基本構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 制御装置
3 ディスクドライブ
4 フロッピーディスク
11 刺繍データメモリ
19 刺繍データ
22 固有データ
23 縫いデータ
S40 ファイル入力処理
S50 刺繍データ判別処理
S60 ファイル出力処理
81 刺繍データメモリ
84 条件データ記憶部
86 縫いデータ記憶部
91 条件データ
S110 刺繍データ格納処理

Claims (1)

  1. 加工布に縫目を形成するための刺繍データを外部から入力する外部入力手段と、前記刺繍データを記憶する刺繍データ記憶手段とを備えた刺繍ミシンの制御装置において、
    前記刺繍データ(19)は、刺繍加工を実現する一連の動作命令よりなる縫いデータ(23)と、該縫いデータ(23)を実行するときの条件である刺繍データ名(20)、スタート位置(21)及び刺繍ミシン固有の加工条件である固有データ(22)からなる条件データ(91)とよりなり、
    前記刺繍データ記憶手段(81)は、前記縫いデータ(23)を記憶可能な縫いデータ記憶手段(86)と、多数の前記条件データ(91)を記憶可能な条件データ記憶手段(84)とを備えており、
    前記外部入力手段(3,S40)によって前記刺繍データ(19)が入力されると、前記縫いデータ(23)を縫いデータ記憶手段(86)により記憶させるとともに、前記条件データ記憶手段(84)に条件データ(91)を追記的に記憶させる刺繍データ格納手段(S110)を備えており、
    前記刺繍データ記憶手段(81)に記憶された前記刺繍データ(19)を削除するときは、該刺繍データ(19)の縫いデータ(23)を削除するが、該刺繍データ(19)の条件データ(91)は削除しないで記憶されたままにする刺繍データ削除手段(96)を備えていることを特徴とする刺繍ミシンの制御装置。
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