JP3983326B2 - スイッチ装置を備える自動反転テープデッキ - Google Patents

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    • G11B15/442Control thereof

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、第一及び第二のリールディスクホイール間の回動範囲にて回動自在な駆動機構を備え、この駆動機構により第一のリールディスクホイールを第一のテープ移送方向のためのスイッチ装置の第一の作動位置に駆動可能であり、第二のリールディスクホイールを第二のテープ移送方向のためのスイッチ装置の第二の作動位置に駆動可能であり、駆動機構は、二つの作動位置の間を回動移動する間に移動可能に支持された作動レバーと、回動ホイールを担持するため設けた回動レバーとを動作させ、回動レバーを摩擦連結部材により中間ホイールに連結し、該中間ホイールは回動ホイールと歯で噛み合う、磁気テープカセットの自動反転デッキにおけるスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記装置はフィリップス社SCAとして、またヨーロッパ特許第290079号明細書により既知である。この既知の装置では、中間ホイールのスピンドル周りに回動自在な回動レバーは、回動運動の間に、デッキのデッキプレートに動かぬように固定して連結した歯と噛み合う回動ホイールを担持し、回動ホイールがデッキプレートに連結した歯と噛み合っている間に、テープデッキにおいて高動力を必要とするスイッチ動作を実行することができる。そのため回動レバーを作動レバーに連結し、該作動レバーは作動摺動部材に作用し、該摺動部材は2個のプレイバック装置のための押圧ローラ切り替えを達成する。回動レバーの回動範囲はプレイモードにおいて回動ホイールの歯がリールディスクホイールと係合可能なように設計されていて、リールディスクホイールはカセットのリールを駆動し、スタンバイ(Stand-By)モード で係合不可能である。しかしスタンバイモードにおいてもまた回動ホイールはデッキプレートの歯と噛み合ってはならない。なぜならこのことは望ましくないスイッチ動作を引き起こし、この動作はテープデッキの正確な動作を損なうからである。回動レバーの回動範囲にて回動ホイールはデッキプレートの歯と噛み合ってはならず、またリールディスクホイールとも噛み合ってはならず、回動レバーの回動範囲は許容誤差に対して感受性が強く、高動力を伴うスイッチ動作が可能な範囲を制限する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、この発明の請求項1〜9に記載した発明は、高動力で大きな角度範囲にわたり、回動レバーの回動ホイールが、スタンバイモードにて不所望のスイッチ動作を生じさせるリスクを伴うことなく、回動レバーの切り替えを可能とする装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明は、作動レバーは回動駆動機構の回動レバーに取付けた回動ホイールと係合可能な歯を有し、回動自在に支持したアーマチュアレバーは、その回動運動を作動レバーの運動により制御するように配設し、ピボット運動を行う回動レバーは回動範囲の中央部にてアーマチュアレバーのストップ縁と係合し、アーマチュアレバーのストップ縁に対する回動レバーの係合に基づき、中間ホイールと回動ホイールとにより作動レバーに噛み合い力を伝達し、その結果として上記作動レバーを回動させることを特徴とする。
【0005】
作動レバーの歯を回動レバーの回動範囲内に配置すれば、回動範囲の初期部分と最終部分において、例えば摩擦連結により伝達される摩擦力により回動レバーを回動する。回動範囲の中央部分において、回動する回動レバーはアーマチュアレバーのストップ縁に当接する。この回動範囲の中央部分にて回動レバーの歯は回動ホイールの歯と噛み合う。その結果回動レバーはアーマチュアレバーのストップ縁に接することができ、中間ホイールと回動ホイールとにより噛み合い力を作動レバーの歯に伝達することができる。噛み合い力により作動レバーに伝達される力は摩擦連結部材により伝達される摩擦力より明らかに大きい。従って回動範囲の中央部にて作動レバーにより高動力を必要とする装置機能を十分発揮することができる。作動レバー及び結果としての作動レバーの歯を回動ホイールの回動方向と反対方向に回動するので、作動レバーの歯とスタンバイモードにおけるリールディスクホイールとの間の距離を増加させる。
【0006】
この発明を実施するに当り、好適には請求項2に記載した発明のように、デッキプレートに取付けた担持素子に作動レバーを支持し、該作動レバーに磁気ヘッドを取付け可能とし、担持素子の移動により回動レバーの回動範囲外に作動レバーを移動可能とする。
【0007】
利用可能なスイッチトルクを増加させるため作動レバーに設けた歯、それは回動レバー上に支持した回動ホイールの歯と噛み合う歯を、スタンバイモードにて回動レバーの回動範囲から外に移動させるので、回動ホイールがデッキプレートの歯と噛み合ってはならないばかりかリールディスクホイールとも噛み合ってはならない回動レバーの回動範囲は、もはや回動レバーの歯によりいずれにしても制限されることはなく、その結果テープデッキは許容誤差に対する感受性はより小さくなる。
【0008】
この発明の好適実施例では、請求項3に記載した発明のように、作動レバーの端部表面に作動レバーの歯を設け、回動レバーの移動方向と作動レバーの移動方向とを回動範囲の中央部にて相互にほぼ平行に合わせる。
【0009】
この発明のさらに有利な実施例では、請求項4に記載した発明のように、アーマチュアレバーをデッキプレートにて回動自在に支持する。
【0010】
作動レバーの運動手段によりアーマチュアレバーの回動運動を制御するのが好適であり、そのために請求項5に記載した発明のように、アーマチュアレバーが、作動レバーにおける案内開口部に係合する案内素子を備えるか又は作動レバーが、アーマチュアレバーにおける開口部に係合する案内素子を有する。
【0011】
この発明の他の好適実施例では、請求項6に記載した発明のように、作動レバーにおける案内開口部は二つの異なる幅部分を有するスロットであり、この幅部分は案内素子の幅にほぼ対応する狭い第一の部分のスロットの幅と、案内素子の幅より大きな広幅の第二の部分のスロットの幅とからなる。
【0012】
スロットを配設することで作動レバーをアーマチュアレバーに関し転移させることができる。案内素子をスロットの狭幅部分に配置すると、作動レバーの回動運動をアーマチュアレバーの回動運動に変換する。案内素子をスロットの広幅部分に配置すると、作動レバーはこの広幅部分にてアーマチュアレバーに影響を与えずに回動することができる。
【0013】
この発明の他の有利な実施例では、請求項7に記載した発明のように、第一のテープ移送方向のための第一の押圧ローラを第一のキャプスタンに当接させることが可能であり、かつ第二のテープ移送方向のための第二の押圧ローラを第二のキャプスタンに当接させることが可能な手段により作動レバーが、スイッチ機構を作動させる。
【0014】
さらに好適には、請求項8に記載したように、請求項1〜7のいずれか一項に記載したスイッチ装置をテープデッキに用い、請求項9に記載したように、磁気テープカセット装置が請求項8に記載したデッキを備える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の一例を図1〜図5に基づき説明する。
図1は、押圧ローラのレバー上に支持し、キャップスタンと係合可能な押圧ローラのためのスイッチ装置と、2個のリールディスク輪の間で第一のテープ移送方向(Play REV) に回動可能な駆動機構とを備える磁気テープカセット装置の自動反転デッキ部品の平面図であり、
図2は、第一のテープ移送方向(Play REV) から第二のテープ移送方向(Play NOR) に転換させる間の第一の中間位置にあり、該位置にて回動レバーの回動運動をアーマチュアレバーによりブレーキをかけている状態の自動反転デッキ部品の平面図であり、
図3は、第一のテープ移送方向(Play REV) と第二のテープ移送方向(Play NOR) との間での転換の間の第二の中間位置にあり、該位置にてアーマチュアレバーがまさに回動レバーを解除する状態の自動反転デッキ部品の平面図であり、
図4は、第二のテープ移送方向(Play NOR) における自動反転デッキ部品の平面図であり、
図5は、第一の巻取り位置(Fast REV) における自動反転デッキ部品の平面図である。
【0016】
図1、2、3、4、5は異なる動作モードにおける線図的平面図の自動反転デッキ部品を示す。図1は第一のテープ移送方向(Play REV) のための動作位置を示す。この発明による図1に示すテープデッキはデッキプレート1により形成したシャーシを備え、ピボット3の周りに回動自在となるようにデッキプレートに担持素子2を取付ける。担持素子2はアーム2aとアーム2bとを有する。担持素子2のアーム2aは案内ピン4を担持する。この案内ピン4は図示しないカムディスクの、図示しないカム側面と係合する。この図示しないカムディスクはピボット3周りに担持素子2を回動させるに必要な力を案内ピン4に生じさせる。ピボット3の周りに担持素子2を回動させることにより、磁気テープカセットの、図示しない磁気テープに向け、図示しない磁気ヘッドのテープ案内ユニットを移動させることができる。ピボット6の周りで回動可能なように担持素子2に作動レバー5を支持する。作動レバーはT字形状をなし、中央アーム5cに加え2個の横向きアーム5a、5bを有する。作動レバー5の横向きアーム5a、5bはそれぞれスロット7、8を有する。作動レバー5の中央アーム5cはその一方側に突起部9を有し、他方側に突起部10を有する。中央アーム5cの端部表面に作動レバー歯11を形成する。作動レバー5の中央アーム5cは作動レバースロット12の形態で開口する案内部を有し、スロット12は縦長スロットであり、幅狭部分12aと広幅部分12bとを有する。
【0017】
アーマチュアレバー15をピボット16の周りで回動自在となるようにデッキプレート1に取付ける。アーマチュアレバー15は2個の突起部17、18により形成したストップ縁と、アーマチュアレバーピン19により形成した案内素子とを有し、ピン19は作動レバー5の作動レバースロット12と係合する。
【0018】
第一の押圧ローラレバー20と第二の押圧ローラレバー21とを共通ピボット22の周りで回動自在となるようにデッキプレート1に取付ける。代案として押圧ローラレバー20、21を互いに離れたピボットに取付けることもできる。第一の押圧ローラレバー20の自由端は第一の押圧ローラ24を担持し、第二の押圧ローラレバー21の自由端は第二の押圧ローラ25を担持する。第一の押圧ローラ24は第一の中央ピン26を有し、第二の押圧ローラ25は第二の中央ピン27を有する。第一の中央ピン26は第一の押圧ローラレバー20のスロット28において移動自在であり、線図で示すスプリング30により第一の押圧ローラレバー20に関し係止する。第二の中央ピン27は第一の押圧ローラレバー21のスロット29において移動自在であり、スプリング31により第一の押圧ローラレバー21に関し係止する。第一の押圧ローラレバー20は突起部33を有し、該突起部33は作動レバー5のスロット8と係合する。第二の押圧ローラレバー21は突起部34を有し、該突起部34は作動レバー5のスロット7と係合する。
【0019】
デッキプレート1は、図示しないフライホイールに連結した2個のキャプスタン36、37を有する。可逆キャプスタンモータ38がキャプスタン36、37を駆動する役を担う。可逆キャプスタンモータ38は、図示しないベルトによりキャプスタン36、37を駆動し、このベルトを図示しない方法で図示を省略したフライホイールの周りに巻付ける。
【0020】
キャプスタンモータ38に加え、可逆サーボモータ40を配置し、このサーボモータ40は、ウオームシャフト55と減速歯車56によりデッキプレート1に取付けたシャフト42の周りを2方向に中間ホイール41を回転駆動することができる。中間ホイール41に加え、シャフト42の周りを回動する回動レバー44を取付ける。摩擦連結部材45を介し中間ホイール41と回動レバー44とを互いに連結する。回動レバー44は二つの側面縁47、48をもつ端部表面46を有す。さらに回動レバー44は回動レバーピン49を担持し、このピン49の周りに回動ホイール50が回転自在である。回動レバー44の回動運動により第一のリールディスクホイール51及び第二のリールディスクホイール52のいずれかと選択的に回動ホイール50を歯車噛み合わせとすることができる。第一のリールディスクホイール51はデッキプレートに取付けたシャフト53の周りを回転自在であり、第二のリールディスクホイール52はデッキプレートに取付けたシャフト54の周りを回転自在である。リールディスクホイール51、52は、図示しない磁気テープカセットにおける図示省略の開口部に係合可能である。デッキプレート1は作動レバー5の突起部9、10を支持すことが可能な2個のシャーシストップ57、58を担持する。
【0021】
図1に示す動作モード(Play REV)において、サーボモータ40はウオームシャフト55、減速歯車56、中間ホイール41及び回動ホイール50により第二のリールディスクホイール52を駆動する。同時にキャプスタンモータ38は、図示しないベルトを介しキャプスタン36、37の図示を省略したフライホイールを駆動する。その結果、キャプスタン37及びキャプスタン37を押圧する押圧ローラ25により磁気テープを第一のテープ移送方向(Play REV)に移動させる。押圧ローラ25をキャプスタン37に当接させると、第二の押圧ローラレバー21のスロット29に第二の中央ピン27を移動させ、第二のローラレバー21に関しスプリング31を引張り状態とする。その結果、キャプスタン37に当接させている間の第二の押圧ローラ25は、スプリング31、第二の押圧ローラレバー21及び押圧ローラレバー21の突起部34により作動レバー5に力を作用させる一方、作動レバーは担持素子2に力を作用させる。第一の押圧ローラ24及び押圧ローラレバー20は作動レバー5にいかなる力も作用させず、従ってPlay REVモードの担持素子2にいかなる力も及ぼさない。
【0022】
以下、第一のテープ移送方向(Play REV)から反対のテープ移送方向(Play NOR)への転換につき詳細に記述する。図1に示す第一のテープ移送方向(Play REV)から始まり、図示しないカムディスクの担持素子2の案内ピン4との連携動作により担持素子を反時計回りに回動させ、そのとき作動レバー5の突起部9、10がもはやシャーシストップ57、58に作用しなくなるまで素子を回動させ、その結果として作動レバー5の位置はもはやシャーシストップ57、58により左右されない。さらにスイッチ動作プロセスがサーボモータ40により始動する。サーボモータ40は回転方向を変え、ウオームシャフト55及び減速歯車56を介し中間ホイールを反時計回りに回転させるように中間ホイール41を駆動する。反時計回りに回転する中間ホイール41は摩擦連結部材45により回動レバー44に反時計回りの力を生じさせ、これにより作動レバー5の歯11に対し反時計回り方向にて回動レバー44を移動させる。回動レバー44を回動させるので、回動ホイール50の歯は作動レバー5の歯11と噛み合う。引き続き、摩擦連結部材45により生じた摩擦トルクにより、回動レバー44をその側面縁48がアーマチュアレバー15の突起部17と接するまでさらに反時計回りに移動させる。このときの位置を図2に示す。
【0023】
アーマチュアレバー15の突起部17に側面縁48が接する結果として、中間ホイール41及び摩擦連結部材45により引き起こされた回動レバー44の自由回動運動は停止する。引き続いて回動レバー44は回動範囲の中央部にてアーマチュアレバー15に接するので、噛み合い力を通じ、中間ホイール41の歯から回動ホイール50の歯へ、そして回動ホイール50の歯から作動レバー5の作動レバーの歯11へ中間ホイール41の回転力を伝達することができる。かくして噛み合い力により作動レバー5を反時計回りに回動し、この噛み合い力は摩擦連結部材により伝達される力より明らかに大きい。回動する作動レバー5はその作動レバースロット12を介しアーマチュアレバーピン19に作用し、その結果アーマチュアレバー15をそのピボット16を介し時計回りに回動させる。回動ホイール50と作動レバー5の歯11との間の噛み合い力により、アーマチュアレバー15の突起部17が回動レバー44の側面縁48を解放するまで回動レバー44はその側面縁48にてアーマチュアレバー15の突起部17に追随する。作動レバー5、アーマチュアレバー15及び回動レバー44のこの位置を図3に示す。
【0024】
アーマチュアレバー15の突起部17が回動レバー44の側面縁48を解放すると直ちに回動レバー44はアーマチュアレバー15ともはや当接することができず、これに続いて中間ホイール41の回転力をもはや噛み合い力を通じ作動レバー5の歯11に伝達することはできない。従って回動範囲の続いての最終部分では、摩擦連結部材45がもたらす摩擦トルクによってのみ回動レバー44を回動させる。回動レバー44をさらに回動させるので、回動ホイール50の歯は作動レバー5の作動レバーの歯11から解放され、そして摩擦連結部材45がもたらす摩擦トルクの結果として、回動ホイール50をもつ回動レバー44を反時計回りに回動させ、リールディスクホイール51の歯と噛み合わせる。リールディスクホイール51、回動ホイール50及び中間ホイール41の間の噛み合い力は純粋な噛み合いによる。
【0025】
引き続き、図示しないカムディスクの図示しないカム輪郭がアーム2aの端部にと案内ピン5に作用することで担持素子2を時計回りに回動させる。担持素子2を回動させると、ピボット6の周りに回動自在となるよう担持素子2に取付けた作動レバー5はリールディスクホイール53、54に向け移動する。そのとき作動レバー5の右側突起部9はシャーシストップ57の左側と係合し、このシャーシストップに沿って摺動する。第二のテープ移送方向(Play NOR)のためのプレイ(play) 位置に担持素子2を回動したとき、作動レバー5はまたPlay NORのための動作位置をとり、この位置は担持素子2とシャーシストップ57、58とにより定まる。Play REV位置からPlay NOR位置まで作動レバー5を移動させる間に、押圧ローラレバー20、21は、作動レバー5のスロット7、8で案内される押圧ローラレバー20、21の突起部33、34により、同時に第一のテープ移送方向(Play REV)のための動作位置から第二のテープ移送方向(Play NOR)のための動作位置まで移動する。その結果、右側の押圧ローラ24は右側のキャプスタン36に当接し、NOR 方向に磁気テープを移動させる。押圧ローラ24をキャプスタン36に当接させると、第一の中央ピン26は第一の押圧ローラレバー20のスロット28を移動し、第一の押圧ローラレバー20に関しスプリング30を引き伸ばす。その結果、キャプスタン36と係合する第一の押圧ローラ24はスプリング30、第一の押圧ローラレバー20及び押圧ローラレバー20の突起部33により作動レバー5に力を作用させる一方、作動レバー5は担持素子2に力を作用させる。PLAY NORモードで第二の押圧ローラ25及び第二の押圧ローラレバー21は作動レバーレバー5にいかなる力も作用させず、その結果、担持素子2にもまた力を作用させることはない。従ってPlay NORモードで磁気テープを移送するためのキャプスタン36に当接させねばならない第一の押圧ローラ24のみが、キャプスタン36を押圧している間、作動レバー5及び担持素子2に力を作用させる。逆に、Play NORモードで実際上機能しない第二の押圧ローラ25は“自由ホイール”であり、作動レバー5及び担持素子2にいかなる力も作用させることはない。
【0026】
図5は、高速巻取り位置(早送り反転)における自動反転デッキの部品の平面図である。図1に示す位置と比較すると、担持素子2はピボット3の周りで反時計回りに回動している。回動運動の間に回動する担持素子2は、ピボット6の周りに回動自在となるように担持素子2に取付けた作動レバー5を駆動する。スロット7、8により、作動レバー5は押圧ローラレバー20、21の突起部33、34と連携動作する。その結果、押圧ローラ25はキャプスタン37から離れて引き上げられ、図示しない磁気テープは、リールディスクホイール53、54によりキャプスタン36、37を通り過ぎて、押圧ローラ24、25は図示しない磁気テープと接触することなく移動することができる。
【0027】
担持素子2は図5に示す位置を超え、磁気テープの移送が存在しないスタンバイ位置(Stand-By) に回動することができる。このスタンバイ位置にて作動レバー5は回動レバー44の回動範囲外に移動する。スタンバイモードにおいて回動ホイール50はリールディスクホイール53、54のいずれとも噛み合わない。作動レバーの歯11をもつ作動レバーレバー5は回動レバー44の回動範囲から完全に外れて移動するので、回動ホイール50が作動レバー5の作動レバーの歯11と噛みあう恐れはなく、これによりスタンバイモードにおける不所望なスイッチ動作を引き起こす恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例における磁気テープカセット装置の自動反転デッキ部品の平面図である。
【図2】図1に示す自動反転デッキ部品の他の状態における平面図である。
【図3】図2に示す自動反転デッキ部品の別の状態における平面図である。
【図4】第二のテープ移送方向における自動反転デッキ部品の平面図である。
【図5】第一の巻取り位置における自動反転デッキ部品の平面図である。
【符号の説明】
1 デッキプレート
2 担持素子
2a、2b アーム
3、6、16 ピボット
4 案内ピン
5 作動レバー
5a、5b 横向きアーム
5c 中央アーム
7、8、28、29 スロット
9、10、17、18、33、34 突起部
11 作動レバー歯
12 スロット
12a 幅狭部分
12b 広幅部分
15 アーマチュアレバー
19 アーマチュアレバーピン
20 第一の押圧ローラレバー
21 第二の押圧ローラレバー
22 共通ピボット
24 第一の押圧ローラ
25 第二の押圧ローラ
26 第一の中央ピン
27 第二の中央ピン
30、31 スプリング
36、37 キャプスタン
38 可逆キャプスタンモータ
40 可逆サーボモータ
41 中間ホイール
42 シャフト
44 回動レバー
45 摩擦連結部材
46 端部表面
47、48 側面縁
49 回動レバーピン
50 回動ホイール
51 第一のリールディスクホイール
52 第二のリールディスクホイール
53、54 シャフト
55 ウオームシャフト
56 減速歯車
57、58 シャーシストップ

Claims (9)

  1. 第一及び第二のリールディスクホイール(51、52)間の回動範囲にて回動自在な駆動機構を備え、この駆動機構により第一のリールディスクホイール(51)を第一のテープ移送方向のためのスイッチ装置の第一の作動位置に駆動可能であり、第二のリールディスクホイール(52)を第二のテープ移送方向のためのスイッチ装置の第二の作動位置に駆動可能であり、駆動機構は、二つの作動位置の間を回動移動する間に移動可能に支持された作動レバー(5)と、回動ホイール(50)を担持するため設けた回動レバー(44)とを動作させ、回動レバー(44)を摩擦連結部材により中間ホイール(41)に連結し、該中間ホイールは回動ホイール(50)と歯で噛み合う、磁気テープカセットの自動反転デッキにおけるスイッチ装置において、
    作動レバー(5)は回動駆動機構の回動レバー(44)に取付けた回動ホイール(50)と係合可能な歯(11)を有し、回動自在に支持したアーマチュアレバー(15)は、その回動運動を作動レバー(5)の運動により制御するように配設し、ピボット運動を行う回動レバー(44)は回動範囲の中央部にてアーマチュアレバー(15)のストップ縁(17、18)と係合し、アーマチュアレバー(15)のストップ縁(17、18)に対する回動レバー(44)の係合に基づき、中間ホイール(41)と回動ホイール(50)とにより作動レバー(5)に噛み合い力を伝達し、その結果として上記作動レバーを回動させることを特徴とするスイッチ装置。
  2. デッキプレート(1)に取付けた担持素子(2)に作動レバー(5)を支持し、該作動レバーに磁気ヘッドを取付け可能とし、担持素子(2)の移動により回動レバー(44)の回動範囲外に作動レバー(5)を移動可能とする請求項1に記載したスイッチ装置。
  3. 作動レバー(5)の端部表面に作動レバーの歯(11)を設け、回動レバー(44)の移動方向と作動レバー(5)の移動方向とを回動範囲の中央部にて相互にほぼ平行に合わせる請求項1又は2に記載したスイッチ装置。
  4. アーマチュアレバー(15)をデッキプレート(1)にて回動自在に支持する請求項1〜3のいずれか一項に記載したスイッチ装置。
  5. アーマチュアレバー(15)が、作動レバー(5)における案内開口部(12)に係合する案内素子(19)を備えるか又は作動レバー(5)が、アーマチュアレバー(15)における開口部に係合する案内素子を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載したスイッチ装置。
  6. 作動レバー(5)における案内開口部(12)は二つの異なる幅部分を有するスロット(12)であり、この幅部分は案内素子(19)の幅にほぼ対応する狭い第一の部分(12a)のスロット(12)の幅と、案内素子(19)の幅より大きな広幅の第二の部分(12b)のスロット(12)の幅とからなる請求項5に記載したスイッチ装置。
  7. 第一のテープ移送方向のための第一の押圧ローラ(24)を第一のキャプスタン(36)に当接させることが可能であり、かつ第二のテープ移送方向のための第二の押圧ローラ(25)を第二のキャプスタン(37)に当接させることが可能な手段により作動レバー(5)が、スイッチ機構を作動させる請求項1〜6のいずれか一項に記載したスイッチ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載したスイッチ装置を備えるテープデッキ。
  9. 請求項8に記載したデッキを備える磁気テープカセット装置。
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