JP3981902B2 - 加湿器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体あるいは固体からなる芳香材の香りを蒸気と共に放出するようにした芳香発生機能を備えた加湿器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は実開平4−46633号公報に示された従来の芳香発生装置を備えた冷風装置の断面図であり、冷風発生手段の送風機18により発生する空気通路内において、吹出口ルーバ17の近くの空気通路内に芳香材として香料溶液20を収容した香料容器19を置くことにより、冷風による空調を行うと共に芳香を室内に漂わせることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の構成にあっては、単に香料溶液20を収容した香料容器19に送風機18からの風を通過させて香りを漂わせるだけのものであった。従って、香料溶液20の自然気化による少ない香りの強さしか得られなく、また、芳香材の種類による強さのバラツキが発生するなどの問題点があった。
【0004】
この発明は、蒸気を冷却する冷却風により芳香材の気化作用を促進させて、より多くの香りを発散させて室内に漂わせることができる加湿器を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる加湿器は、本体内に設けた蒸発皿内の水を、蒸発皿の外側面に取り付けた加熱体により加熱することで蒸気を発生させ、その蒸気を蒸気案内筒を介して本体上面に設けた蒸気放出口に導くとともに、前記蒸気案内筒内に送風機からの冷却風を取り入れ、蒸気を冷却しながら外部へ放出するようにした加湿器において、前記送風機の冷却風を前記加熱体の設置部分を通らせた後に、その一部を蒸気案内筒を通らずに本体外に導くバイパス風路を設け、このバイパス風路の前記加熱体よりも下流側の適所に、芳香材を入れる芳香材容器を設けたものである。
【0006】
また、前記芳香材容器を、前記蒸気案内筒と一体に形成したものである。
【0007】
また、前記芳香材容器を、加湿器の外枠構成部品と一体に形成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示す加湿器の断面図である。
図1において、1は加湿器の本体、2は蒸発皿、3は蒸発皿2に取り付けられた蒸発皿2を加熱する加熱体、4はタンク水受部、5はタンク水受部4と蒸発皿2を接続するゴムホース、6はタンク水受部4に水を供給する給水タンク、7は蒸発皿2で蒸発した蒸気を案内する蒸気案内筒、8は蒸気案内筒7内に冷却風を送り込み、蒸気を冷却する送風機、9は前記蒸気案内筒7のほぼ中腹部に設けられ、前記送風機8から送られてきた冷却風を取り入れる冷却風取入口、10は蒸気案内筒7の上面部分を覆っているフード、11はフード10に設けた蒸気放出口である。
12は香りを漂わせるアロマオイルなどの液状の芳香材、13は芳香材12を収容する芳香材容器で、前記蒸気案内筒7の外周部に一体に形成されている。
14は送風機8から送られてきた冷却風の一部を前記蒸気案内筒7内を通らずに本体外へ導くバイパス風路であり、前記芳香材容器13はこのバイパス風路14内の適所に設けられている。15はフード10に形成した芳香放出口で、前記バイパス風路14と連通している。16は本体1に設けた送風機8の空気吸込口である。
【0009】
次に、上記のように構成した加湿器の作用について説明する。
まず、フード10を本体1から取り除いて、芳香材容器13に液状の芳香材12をスポイト等で数滴落としてフード10を所定位置に設置する。
給水タンク6の水はタンク水受部4に送られ、この水はゴムホース5を通って蒸発皿2に送られ、蒸発皿2内は所定水位に保たれる。
この状態において、加湿器の運転を開始すると、蒸発皿2内の水は加熱体3によって加熱される。そして沸騰、蒸発して、蒸気案内筒7を通って蒸気放出口11より蒸気が本体1外へ放出され、室内を加湿する。
【0010】
一方、蒸気の発生とともに送風機8が運転されると、本体1の空気吸込口16から外部空気が吸い込まれ、本体1内底部空間を通って蒸気案内筒7の冷却風取入口9に達し、該冷却風取入口9より蒸気の冷却風として蒸気案内筒7内に送り込まれる。これにより、発生した蒸気は前記冷却風で冷却されながら本体1上面の蒸気放出口11に達し、比較的低温の蒸気となって外部へ放出される。
ここで、この実施の形態1では、芳香材容器13は蒸気案内筒7の外周部に一体に形成されており、かつ前記送風機8からの冷却風の一部が通るバイパス風路14内に位置しているため、蒸気発生部の近傍を通過してやや温度が高められた冷却風の一部がこのバオパス風路14を通るときに芳香材容器13と接触して熱交換し、芳香材12は気化作用がより促進されて香りを多く発散、拡散して室内に放出される。
【0011】
なお、この実施の形態1では、芳香材12が液状の例を示したが、固体であってもよい。
【0012】
以上のように、送風機8空の冷却風の一部をバイパス風路14に導き、このバイパス風路14内に位置して設けた芳香材容器13に前記送風機8からの冷却風を当てるように構成することによって、冷却風とその熱によって芳香材12の気化作用を促進し、強い香りを漂わせることができ、かつ安定した濃度を保つことができる。また、市販のアロマポットのように火力を使用しないので、安全性においても優れている。
【0013】
実施の形態2.
図2は本発明の実施の形態2を示すもので、芳香材容器13をフード10と一体に形成したものである。
図2において、13aは芳香材容器13の上面を覆う蓋、13bは蓋13aに形成した芳香放出口である。
この実施の形態2のようにすれば、実施の形態1と同様な効果を得ることができるほか、実施の形態1の如く芳香材容器13を蒸気案内筒7と一体に形成するものに比べて、蒸気案内筒7の形状をあまり複雑化しないで済み、蒸気案内筒7の設計や製作が容易になるとともに、芳香材12の投入や芳香材容器13の清掃も簡単に行えるという効果が得られる。
【0014】
なお、芳香材容器13は、バイパス風路14に対面する部位であれば、加湿器の外枠構成部品のどこでもよく、本体1内面に一体に形成してもよい。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明は、請求項1の発明によれば、蒸気の冷却用として送り込んでいる送風機の冷却風の一部を利用して芳香材の気化作用を促進させるので、強い香りを漂わせることができ、かつ安定した濃度を保つことができる。また、市販のアロマポットのように火を使用しないので、安全性においても優れている。
【0016】
また、請求項2の発明によれば、蒸気案内筒の設計、製作が容易になるほか、芳香材の投入や芳香材容器の清掃も簡単に行えるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を示す加湿器の断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態2を示す加湿器の要部断面図である。
【図3】 従来の芳香発生装置を備えた冷風装置の断面図である。
【符号の説明】
1 加湿器の本体、2 蒸発皿、3 加熱体、4 タンク水受部、5 ゴムホース、6 給水タンク、7 蒸気案内筒、8 送風機、9 冷却風取入口、10フード、11 蒸気放出口、12 芳香材、13 芳香材容器、13a 蓋、13b 芳香放出口、14 バイパス風路、15 芳香放出口、16 空気吸込口。
Claims (3)
- 本体内に設けた蒸発皿内の水を、蒸発皿の外側面に取り付けた加熱体により加熱することで蒸気を発生させ、その蒸気を蒸気案内筒を介して本体上面に設けた蒸気放出口に導くとともに、前記蒸気案内筒内に送風機からの冷却風を取り入れ、蒸気を冷却しながら外部へ放出するようにした加湿器において、
前記送風機の冷却風を前記加熱体の設置部分を通らせた後に、その一部を蒸気案内筒を通らずに本体外に導くバイパス風路を設け、このバイパス風路の前記加熱体よりも下流側の適所に、芳香材を入れる芳香材容器を設けたことを特徴とする加湿器。 - 前記芳香材容器を、前記蒸気案内筒と一体に形成したことを特徴とする請求項1記載の加湿器。
- 前記芳香材容器を、加湿器の外枠構成部品と一体に形成したことを特徴とする請求項1記載の加湿器。
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