JP2018021703A - 加湿器 - Google Patents

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柳内 敏行
Toshiyuki Yanagiuchi
敏行 柳内
小林 朋生
Tomoo Kobayashi
朋生 小林
奈穗 白川
Naho Shirakawa
奈穗 白川
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Abstract

【課題】芳香を含む空気の供給及び空気の加湿を行うことができ、且つより取り扱いやすい加湿器を提供する。【解決手段】加湿器は、蒸気生成装置61及び送風ファン70を有する加湿器本体と芳香を放つ芳香部材80とを備える。芳香部材80は、加湿器本体に対して着脱自在である。送風ファン70は、芳香部材80から放たれた芳香を含む空気と蒸気生成装置61によって加湿された空気とを加湿器本体の外部へ送るための気流を発生させる。芳香部材80は、芳香を放つ芳香成分と樹脂材料との成形品である。【選択図】図6

Description

本発明は、加湿器に関するものである。
特許文献1に、加湿器が記載されている。特許文献1に記載された加湿器は、送風機、蒸発皿及び加熱体を備える。蒸発皿には、水が貯められる。加熱体は、蒸発皿を加熱する。これにより、蒸気が発生する。発生した蒸気は、蒸気放出口から放出される。また特許文献1に記載された加湿器は、芳香剤を収容するための容器を備える。容器に収容された芳香剤は、気化することによって芳香を放つ。芳香剤によって放たれた芳香を含む空気は、芳香放出口から放出される。特許文献1に記載された加湿器は、芳香を含む空気の供給及び空気の加湿を行うことができる。
特許第3981902号公報
上記の特許文献1に記載された加湿器は、芳香剤から放たれた芳香を含む空気を放出する。芳香剤は、加湿器を構成する各部品に触れる可能性がある。加湿器の部品の素材と芳香剤に含まれる成分との組み合わせによっては、芳香剤と加湿器の部品との接触が好ましくない場合がある。例えば加湿器の部品を形成する材料が樹脂材料である場合、当該部品は、芳香剤に含まれる成分によって侵されてしまうことがある。また芳香剤は、直接手で触れることが好ましくない場合がある。上記の特許文献1において使用者は、芳香剤及び加湿器を注意深く取り扱う必要がある。上記の特許文献1に記載された加湿器は、使用者にとって使い勝手が良好ではない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、芳香を含む空気の供給及び空気の加湿を行うことができ、且つより取り扱いやすい加湿器を提供することである。
本発明に係る加湿器は、加湿手段及び送風手段を有する加湿器本体と芳香を放つ第1芳香部材とを備える。第1芳香部材は、加湿器本体に対して着脱自在である。加湿手段は、空気を加湿する。送風手段は、第1芳香部材から放たれた芳香を含む空気と加湿手段によって加湿された空気とを加湿器本体の外部へ送るための気流を発生させる。第1芳香部材は、芳香を放つ第1芳香成分と樹脂材料との成形品である。
本発明に係る加湿器は、加湿器本体及び加湿器本体に着脱自在な第1芳香部材を備える。この第1芳香部材は、芳香を放つ第1芳香成分と樹脂材料との成形品である。このため、本発明によれば、芳香を含む空気の供給及び空気の加湿を行うことができ、且つより取り扱いやすい加湿器を提供することができる。
実施の形態1の加湿器本体を斜め前方から見た斜視図である。 実施の形態1の加湿器を斜め後方から見た斜視図である。 実施の形態1のタンクカバーが取り外された加湿器本体における、本体カバーが下ケースから分解された状態を斜め後方から見た斜視図である。 実施の形態1のタンクカバーと本体カバーとタンクとが下ケースから取り外された状態を斜め前方から見た斜視図である。 実施の形態1の本体カバーを下方から見た斜視図である。 実施の形態1の加湿器を側方から見た断面図である。 実施の形態1の本体カバーとタンクカバーとが一体となった状態を側方から見た断面図である。 実施の形態1の加湿器本体の制御系統を示すブロック図である。 実施の形態1の加湿器の第1の変形例を示す断面図である。 実施の形態1の加湿器の第2の変形例を示す断面図である。 実施の形態2の加湿器の要部の断面図である。 実施の形態2の加湿器の変形例の要部の断面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。本開示では、重複する説明については適宜に簡略化または省略する。なお本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
本実施の形態の加湿器は、加湿器本体200を備える。図1は、実施の形態1の加湿器本体200を斜め前方から見た斜視図である。図2は、実施の形態1の加湿器本体200を斜め後方から見た斜視図である。図1及び図2は、加湿器本体200の外観を示す。
図1及び図2に示すように加湿器本体200は、下ケース1、本体カバー2及びタンクカバー3を有する。本体カバー2は、下ケース1を上方から覆う。本体カバー2は、加湿器本体200の外郭を形成する。タンクカバー3は、本体カバー2に着脱自在に取り付けられる。ここで、本体カバー2に対してタンクカバー3が取り付けられる方向を、本実施の形態の加湿器の後ろ方向とする。タンクカバー3は、本体カバー2の後面に取り付けられる。
下ケース1の下面の後部には、吸込口11が形成される。吸込口11は、下ケース1の外部から内部へ空気を取り込むための開口である。本実施の形態の加湿器は、例えば室内で使用される。下ケース1の内部へは、例えば室内空気が吸込口11から取り込まれる。また下ケース1の後面の下部には、電源コード接続部12が設けられる。電源コード接続部12には、加湿器本体200に商用電源を供給するための図示しない電源コードが着脱自在に接続される。
本体カバー2には、吹出口21が形成される。吹出口21は、加湿された湿度の高い空気を横方向外方へ吹き出すための開口である。吹出口21は、加湿器本体200の横方向外方を向く開口である。本実施の形態では、本体カバー2のうち、吹出口21が形成されている側を、本体カバー2の前側とする。吹出口21は、本体カバー2の前面の上部に形成される。吹出口21は、一例として前方を向く。
本体カバー2の前面の下部には、図1に示すように、電源操作部4及び設定操作部5が設けられる。電源操作部4は、使用者が加湿器本体200の電源をオンまたはオフにするための部位である。設定操作部5は、使用者が加湿器本体200の動作条件の設定等を行うための部位である。
本実施の形態の加湿器本体200は、図1及び図2に示すように、可動ダクト30を有する。可動ダクト30は、本体カバー2の上部に取り付けられる。可動ダクト30は、前後方向にスライド可能である。
可動ダクト30の前側の下部には、吹出口31が形成される。吹出口31は、加湿器本体200の横方向外方へ空気を吹き出すための開口である。吹出口31は、一例として前方を向く。吹出口31は、加湿器本体200の横方向外方を向く開口である。また吹出口31は、一例として吹出口21の上方に並べて配置される。すなわち吹出口21は、一例として吹出口31の下方に並べて配置される。
また加湿器本体200は、例えば風向調整板32を有する。風向調整板32は、吹出口31から吹き出された空気が送られる方向を調整する部位である。風向調整板32は、例えば吹出口31の近傍で可動ダクト30に設けられる。本実施の形態において風向調整板32は、前方に向かって突出している。すなわち風向調整板32は、加湿器本体200の横方向外方に向かって突出している。
一例として風向調整板32は、前方斜め下方に向かって突出している。風向調整板32は、吹出口31から吹き出された空気を、前方斜め下方に向かって導く。また風向調整板32は、例えば上下方向に回動自在に形成されてもよい。風向調整板32が回動すると、吹出口31から吹き出された空気が送られる方向が上下に調整される。
図3は、実施の形態1のタンクカバー3が取り外された加湿器本体200における、本体カバー2が下ケース1から分解された状態を斜め後方から見た斜視図である。図3に示すように、下ケース1の上部の後側には、タンク40が着脱自在に取り付けられる。タンク40の内部には水が貯留される。タンク40は、着脱自在なタンクカバー3によって覆われる。なおタンクカバー3は、例えば樹脂材料によって形成されている。
下ケース1の上部の前側には、図3に示すように、蒸気ダクト50及び蒸気生成装置カバー60が設けられている。蒸気ダクト50は、蒸気生成装置カバー60の上方に配置される。蒸気生成装置カバー60は、空気を加湿する加湿手段の一例である蒸気生成装置61を覆う部位である。蒸気生成装置61のより詳細な説明は、後述する。蒸気ダクト50は、蒸気生成装置61によって加湿された空気を導く部位である。
上述のように、本体カバー2の上部には、可動ダクト30が前後方向にスライド可能に設けられている。可動ダクト30が後方に移動すると、例えば図2に示すように、タンクカバー3の上部は可動ダクト30によって抑えられ、タンクカバー3は上方へ移動できない状態となる。上方へ移動できない状態のタンクカバー3は、本体カバー2と一体となる。使用者は、可動ダクト30を後方に移動させることによって、本体カバー2とタンクカバー3とを一体として取り外すことができる。また使用者は、可動ダクト30を前方に移動させることによって、例えば図3に示すように、本体カバー2とタンクカバー3とを別体として取り外すこともできる。
図4は、実施の形態1のタンクカバー3と本体カバー2とタンク40とが下ケースから取り外された状態を斜め前方から見た斜視図である。図5は、実施の形態1の本体カバー2を下方から見た斜視図である。図6は、実施の形態1の加湿器を側方から見た断面図である。図7は、実施の形態1の本体カバー2とタンクカバー3とが一体となった状態を側方から見た断面図である。以下、図4から図7を参照して、本実施の形態の加湿器の構成についての説明を続ける。
図4に示すように、下ケース1の前面には、表示操作部13が設けられる。表示操作部13には、電源ボタン4a及び設定ボタン5aが設けられる。また表示操作部13には、例えば図4に示すように、発光部116、発光部117aから117g及び発光部118が設けられる。発光部116、発光部117aから117g及び発光部118は、発光することによって加湿器本体200の状態を表示するものである。
下ケース1に本体カバー2が被せられた図1の状態において、電源ボタン4aは、電源操作部4の後方に配置される。使用者によって電源操作部4が押されると、電源操作部4によって電源ボタン4aが押される。電源ボタン4aが押されると、例えば加湿器本体200の電源がオンまたはオフになる。使用者は、電源操作部4を操作することによって、加湿器本体200の電源をオンまたはオフにすることができる。
また、この図1の状態において、設定ボタン5aは、設定操作部5の後方に配置される。使用者によって設定操作部5が押されると、設定操作部5によって設定ボタン5aが押される。設定ボタン5aが押されると、例えば加湿器本体200の動作条件が変更される。加湿器本体200の動作条件には、一例として加湿器本体200が動作を開始してから終了するまでの運転時間及び加湿器本体200の運転モード等が含まれる。使用者は、設定操作部5を操作することによって、加湿器本体200の動作条件を変更することができる。
本体カバー2の前側部分は、光が透過する樹脂材料によって形成される。下ケース1に本体カバー2が被せられた図1の状態において、発光部116、発光部117aから117g及び発光部118が発光すると、使用者は本体カバー2の外側から光を視認できる。使用者は、発光部116、発光部117aから117g及び発光部118からの光を見ることによって、加湿器本体200の状態を認識することができる。なお、例えば本体カバー2の側面部分及び後側部分も樹脂材料によって形成される。
本実施の形態の加湿器本体200は、加湿手段の一例として蒸気生成装置61を有する。蒸気生成装置61は、図6に示すように、下ケース1の内部に収容される。蒸気生成装置61は、蒸発皿61a及びヒーター61bを備える。
蒸発皿61aは、上方が開口した円形の皿形状の部材である。蒸発皿61aは、例えば金属材料によって形成される。蒸発皿61aには、空気を加湿するための水がタンク40から供給される。蒸発皿61aは、タンク40から供給された空気を加湿するための水を貯留する貯留部である。
下ケース1の内部には、図6に示すように、給水路62が形成される。蒸発皿61aの底部には、供給口63が形成される。給水路62は、タンク40と供給口63とを繋ぐ。タンク40内の水は、給水路62を介して供給口63から蒸発皿61aに供給される。
ヒーター61bは、蒸発皿61aの外周に巻かれるようにして設けられる。ヒーター61bは、通電されることによって、蒸発皿61aに貯留された水を加熱する。ヒーター61bは、水を加熱することによって高温の蒸気を生成する。加湿手段の一例である蒸気生成装置61は、水を加熱して蒸気を生成することによって空気を加湿する装置である。
図6に示すように、蒸気生成装置カバー60は、蒸気生成装置61の蒸発皿61aの上方の開口を覆うように設けられる。蒸気生成装置カバー60は、例えば耐熱性に優れた樹脂材料によって形成される。蒸気生成装置カバー60の上面には、蒸気の通気口が形成されている。
蒸気生成装置カバー60の上方には、上述したように蒸気ダクト50が設けられている。蒸気ダクト50は、蒸気生成装置カバー60の上面に形成された通気口を覆うように設けられる。蒸気ダクト50は、例えば耐熱性に優れた樹脂材料によって形成される。蒸気ダクト50の上部には、蒸気送出口51が形成される。蒸気送出口51は、前方に向く開口である。蒸気送出口51は、本体カバー2に形成された吹出口21と連通する。
本実施の形態の加湿器本体200は、送風手段の一例として、送風ファン70を有する。送風ファン70は、吹出口21及び吹出口31から空気を吹き出させるための気流を発生させるものである。送風ファン70には、モーター70aが接続される。送風ファン70は、モーター70aが駆動することによって回転する。送風ファン70は、回転することによって気流を発生させる。
下ケース1内には、ファン室71が形成される。ファン室71内には、送風ファン70が配置される。ファン室71は、蒸気生成装置61の後方に形成される。送風ファン70は、例えば送風ファン70の回転軸が下ケース1の前後方向と平行になるように配置される。ファン室71の上方には、例えば図4及び図6に示すように、本体側風路14が形成される。本体側風路14は、ファン室71の内部と連通する。
本体側風路14の上方には、本体カバー側風路22が形成されている。本体カバー側風路22は、図5及び図7に示すように、本体カバー2に形成される。本体カバー側風路22は、図6に示すように、本体側風路14に繋がる。本体カバー2が下ケース1から取り外されると、本体カバー側風路22は本体側風路14から分離する。
図4に示すように、本体側風路14の上端部には、本体側連通部15が設けられている。本体側連通部15は、本体側風路14と本体カバー側風路22とを接続する部位である。本体側連通部15には、本体側風路14と本体カバー側風路22とを通気可能な状態で連通させるための開口部15aが形成される。また本体側連通部15には、開口部15aを開閉するシャッター16が設けられる。
シャッター16は、下ケース1から本体カバー2が取り外されているときは、図4に示すように開口部15aを閉じる。シャッター16は、下ケース1に本体カバー2が取り付けられているときは、図6に示すように、開口部15aを開く。本体側風路14と本体カバー側風路22とは、開口部15aが開くことによって連通する。
本体カバー2は、例えば加湿器本体200のメンテナンス時に下ケース1から取り外される。シャッター16は、加湿器本体200のメンテナンス時に開口部15aから本体側風路14を経由してファン室71へ異物及び水等が侵入することを防ぐ。
また本体側連通部15は、開口部15aの外周を形成する周縁15bを有する。シャッター16の少なくとも一部は、周縁15bの下側に配置される。またシャッター16の一端側は、本体側連通部15に形成された軸支部15cに支持される。シャッター16は、軸支部15cに軸支された一端側を支点にして回動自在に設けられる。
シャッター16の裏面には、例えば図示しないバネが設けられる。このバネは、開口部15aがシャッター16によって下方から閉じられるようにシャッター16の他端側を上方へ押す。他端側が上方に押されたシャッター16は、周縁15bと当たることによって止まる。これにより、開口部15aが閉じられる。
図5に示すように、本体カバー2には、分岐風路23が形成される。分岐風路23は、本体カバー側風路22に隣接して形成される。本体カバー側風路22と分岐風路23とは、仕切板24によって仕切られる。仕切板24の下端には、リブ25が形成される。リブ25は、シャッター16を開くための部材である。
本体カバー2には、図5に示すように、本体カバー側風路22及び分岐風路23の下端の外周を囲むように本体カバー側連通部26が形成されている。下ケース1に本体カバー2が取り付けられると、本体カバー側連通部26と本体側連通部15とが当接する。これにより、本体カバー側風路22及び分岐風路23が本体側風路14に接続される。本実施の形態において送風ファン70が気流を発生させると、空気が本体側風路14を経由して本体カバー側風路22及び分岐風路23にそれぞれ送られる。
シャッター16の上面には、例えば凸部16aが形成される。下ケース1に本体カバー2が取り付けられると、リブ25は、凸部16aに当たる。リブ25は、シャッター16に設けられたバネの力に抗して、シャッター16の上面の凸部16aを下方に押す。これによりシャッター16は、リブ25によって押し下げられる。シャッター16が押し下げられることによって、開口部15aが開く。開口部15aが開くことにより、本体側風路14と本体カバー側風路22とが通気可能な状態で連通する。
本体カバー2には、図5及び図7に示すように、連通口27が形成される。下ケース1に本体カバー2が取り付けられた状態において分岐風路23は、連通口27を介して蒸気ダクト50と連通する。加湿器本体200の内部には、吸込口11から吹出口21に至る風路が形成される。この風路は、吸込口11から、ファン室71、本体側風路14、分岐風路23、連通口27、蒸気ダクト50及び蒸気送出口51を順に経由して吹出口21に至る。
送風ファン70は、吸込口11から吹出口21へ向かう気流を発生させる。これにより、吸込口11から吸い込まれた空気の一部が分岐風路23へ送られる。分岐風路23へ送られた空気は、連通口27を介して蒸気ダクト50へ送られる。蒸気ダクト50に送られた空気は、加湿手段の一例である蒸気生成装置61によって生成された蒸気と混合する。これにより、蒸気ダクト50内の空気が加湿される。加湿された空気は、送風ファン70が発生させた気流によって、吹出口21から吹き出される。加湿された空気は、吹出口21から加湿器本体200の前方、すなわち加湿器本体200の横方向外方に向かって吹き出される。
また本体カバー側風路22は、可動ダクト30の内部を経由して吹出口31へ通じている。本実施の加湿器本体200の内部には、吸込口11から吹出口31へ至る風路が形成される。この風路は、吸込口11から、ファン室71、本体側風路14、本体カバー側風路22及び可動ダクト30を順に経由して吹出口31へ至る。
本実施の形態の送風ファン70は、吸込口11から吹出口31へ向かう気流を発生させる。吸込口11から吸い込まれた空気の一部は、本体カバー側風路22へ送られる。本体カバー側風路22へ送られた空気は、可動ダクト30を介して、吹出口31から吹き出される。吹出口31からは、加湿器本体200の前方、すなわち加湿器本体200の横方向外方に空気が吹き出される。
吸込口11から吹出口31へ至る風路は、蒸気生成装置61を通らない。本実施の形態において吹出口31から吹き出される空気は、加湿された空気ではない。吹出口31から吹き出される空気は、吹出口21から吹き出される加湿された空気を導く。吹出口31から吹き出される空気は、吹出口21から吹き出される加湿された空気を、例えば使用者等の対象へ向けて搬送するためのものである。
本実施の形態における吹出口31は、空気を吹き出すための第1吹出口の一例である。また吹出口21は、加湿手段の一例である蒸気生成装置61によって加湿された空気を吹き出すための第2吹出口の一例である。上述の通り、第1吹出口の一例である吹出口31及び第2吹出口の一例である吹出口21は、加湿器本体200に形成されている。また、第2吹出口の一例である吹出口21は、第1吹出口の一例である吹出口31の下方に並べて配置されている。
本実施の形態において吹出口21及び吹出口31からは、加湿器本体200の前方に向けて空気が吹き出される。吹出口21から空気が吹き出される方向と吹出口31から空気が吹き出される方向とは、例えば同じ方向になる。また吹出口21及び吹出口31からは、例えば空気が水平方向に吹き出される。
吹出口21からは、蒸気生成装置61によって加湿された空気が吹き出される。上述の通り、蒸気生成装置61は、水を加熱して蒸気を生成することによって空気を加湿する。すなわち、本実施の形態の吹出口21から吹き出される加湿された空気は、高温である。吹出口31から吹き出される空気は、吹出口21から吹き出される湿度の高い高温の空気が上方に向かって拡散することを抑える。本実施の形態であれば、加湿器本体200から一定の距離だけ離れた使用者等の対象へ向けて、湿度の高い空気が効率よく搬送される。
また加湿器本体200は、例えば吹出口31から吹き出される空気の流速が吹出口21から吹き出される空気の流速よりも大きくなるように構成されてもよい。例えば本体カバー側風路22、分岐風路23及び仕切板24は、吹出口31から吹き出される空気の流速が吹出口21から吹き出される空気の流速よりも大きくなるように形成される。これにより、吹出口21から吹き出される空気は、吹出口31から吹き出される空気に誘引されやすくなる。本例であれば、吹出口31から吹き出される加湿された空気は、より遠くまで送り届けられる。
本実施の形態の加湿器本体200は、例えば操作基板6及び制御基板7を有する。操作基板6及び制御基板7は、下ケース1の内部の前側部分に設けられる。操作基板6は、表示操作部13の後方に配置される。制御基板7は、例えば操作基板6と蒸気生成装置61との間に配置される。
操作基板6には、例えば電源ボタン4a及び設定ボタン5aのための機械式のスイッチが設けられる。また操作基板6には、例えば発光部116、発光部117aから117g及び発光部118を構成するLED等が設けられる。
制御基板7は、操作基板6と電気的に接続される。制御基板7には、例えばマイクロコントローラー100が設けられる。マイクロコントローラー100は、加湿器本体200に備えられた各機器を制御する制御手段の一例である。以下、マイクロコントローラー100を単にマイコン100と称する。マイコン100は、例えばヒーター61b及びモーター70aを制御する。
図8は、実施の形態1の加湿器本体200の制御系統を示すブロック図である。図8を参照し、マイコン100を含む制御系統の構成について説明する。なお、以下では電源ボタン4aと設定ボタン5aとを、まとめて操作部180と称する。また、発光部116、発光部117aから117g及び発光部118を、まとめて表示部150と称する。
図8に示すように、マイコン100は、入力回路110、CPU120、メモリ130、及び出力回路140を有する。マイコン100の入力回路110には、例えば操作部180からの信号が入力される。マイコン100の出力回路140は、例えばヒーター61b、モーター70a及び表示部150へ信号を出力する。
CPU120は、入力回路110に入力された各種の信号に応じて、予め定められた処理を行う。出力回路140は、CPU120の処理結果に応じて、例えばヒーター61b、モーター70a及び表示部150へと信号を出力する。ヒーター61b、モーター70a及び表示部150は、出力回路140からの信号に応じて動作する。なお、CPU120で実行する処理内容を規定するプログラム及び処理で用いるデータ等は、メモリ130に格納される。
加湿器本体200の動作及び制御の一例を簡単に説明する。例えば、使用者によって電源操作部4が押されると、電源操作部4の後方の電源ボタン4aが押される。電源ボタン4aが押されることにより、交流電源から加湿器本体200へ電力が供給される。これにより、加湿器本体200の電源がオンになる。加湿器本体200の電源がオンになると、マイコン100が起動する。
マイコン100が起動すると、例えばマイコン100の出力回路140が表示部150の発光部116へ信号を出力する。これにより、発光部116が点灯する。使用者は、発光部116の点灯によって、加湿器本体200の電源がオンになったことを認識することができる。
また上述した通り使用者は、設定操作部5を押すことによって、加湿器本体200が動作を開始してから終了するまでの運転時間を設定することができる。以下、加湿器本体200が動作を開始してから終了するまでの運転時間を、単に運転時間と称する。
運転時間は、例えば使用者によって設定操作部5が押された回数に基づいて設定される。設定操作部5が押されると、設定ボタン5aが押される。設定ボタン5aは、押された回数に応じた信号を入力回路110へ出力する。CPU120は、例えば入力回路110への入力信号及びメモリ130に格納されたデータ等に基づいて運転時間を設定する。
運転時間は、設定操作部5が1回押された場合には、例えば1時間に設定される。また運転時間は、設定操作部5が2回押された場合には、例えば2時間に設定される。また出力回路140は、設定された運転時間に応じた信号を発光部117aから117gへ出力する。発光部117aから117gは、出力回路140からの信号に応じて点灯する。
例えば発光部117aから117gのうち、点灯する部分の数は出力回路140からの信号に応じて変更される。また発光部117aから117gが発する光の色は、出力回路140からの信号に応じて変更される。このようにして発光部117aから117gは、設定された運転時間を表示する。
加湿器本体200は、一例として運転時間が設定されてから一定時間経過後に加湿運転を開始する。加湿運転とは、加湿された空気を外部へ供給する運転である。例えばマイコンの出力回路140は、運転時間が設定されてから一定時間経過すると、ヒーター61b及びモーター70aへ信号を出力する。これにより、ヒーター61b及びモーター70aが起動する。ヒーター61b及びモーター70aが起動することによって、加湿器本体200の加湿運転が行われる。
加湿運転が行われると、加湿された空気が吹出口21から吹き出される。また、吹出口21から吹き出された加湿された空気を搬送するための空気が、吹出口31から吹き出される。マイコン100は、一例として加湿運転が開始してからの時間を計測する図示しないタイマーを備える。出力回路140は、このタイマーによる計測結果に基づき、加湿運転が開始してからの経過時間が設定された運転時間に達すると、動作を停止させる信号をヒーター61b及びモーター70aに出力する。これにより、加湿器本体200の加湿運転が終了する。
なお加湿器本体200の動作は、上記の例に限られない。例えば加湿器本体200は、電源操作部4が押されて電源がオンになったと同時に加湿運転を開始してもよい。また加湿器本体200は、例えば使用者による設定操作部5の操作に応じて、任意の時点で加湿運転を開始してもよい。
マイコン100の入力回路110には、例えば図8に示すように、湿度センサー160及び貯水量検知部170からの信号が入力されてもよい。湿度センサー160は、室内の空気の湿度を検知する手段として設けられるものである。湿度センサー160は、図示しないが、例えば吸込口11の周辺に配置される。
貯水量検知部170は、タンク40に貯留されている水の量を検知するものである。貯水量検知部170は、図示しないが、例えばタンク40の周囲に設けられる。貯水量検知部170としては、例えば、タンク40内の水位を光学的に検知するセンサーが用いられる。また貯水量検知部170としては、例えばタンク40の重量を検知するセンサー等が用いられてもよい。タンク40の重量を検知するセンサーは、例えばタンク40の底部に設けられる。マイコン100は、これらの湿度センサー160及び貯水量検知部170から入力回路110への信号に応じて、動作してもよい。
さらに、本実施の形態の加湿器は、図6及び図7に示すように、芳香を放つ芳香部材80を備えることを特徴としている。芳香部材80は、加湿器本体200に対して着脱自在に形成される。本実施の形態の加湿器は、この芳香部材80から放たれた芳香を含む空気を、使用者等の対象へ供給することができる装置である。
芳香部材80は、芳香を放つ芳香成分と樹脂材料との成形品である。言い換えると、芳香部材80は、芳香成分と樹脂材料との混合物によって形成される。芳香成分とは、芳香を放つ成分である。芳香部材80の内部には、この芳香成分が含まれる。芳香部材80には、例えば全体に渡って芳香成分が含まる。
芳香成分は、例えばマスターバッチとして予め用意される。マスターバッチとして用意された芳香成分は、芳香部材80のベースとなる樹脂材料に添加される。芳香部材80のベースとなる樹脂材料には、例えばポリプロピレン樹脂またはポリエチレン樹脂が含まれる。芳香成分は、例えば20倍の希釈倍率で、ベースとなる樹脂材料に添加される。添加された芳香成分は、ベースとなる樹脂材料に練りこまれる。芳香部材80は、例えば芳香成分が予め練りこまれた樹脂材料を成形加工することによって作られる。
本実施の形態の芳香部材80は、図6及び図7に示すように、加湿器本体200の風向調整板32に着脱自在に設けられる。芳香部材80は、例えば風向調整板32の上面に着脱自在に設けられる。一例として芳香部材80と風向調整板32の上面とは、互いに嵌め合う形状になっている。なお芳香部材80は、例えば粘着性のある部材等によって風向調整板32に設けられてもよい。
芳香部材80は、内部に含んだ芳香成分によって、空気中に芳香を放つ。風向調整板32に設けられた芳香部材80から放たれた芳香を含む空気は、吹出口31から吹き出される空気に誘引される。芳香部材80から放たれた芳香を含む空気は、加湿器本体200から一定の距離だけ離れた使用者等の対象へ向けて搬送される。本実施の形態の加湿器は、加湿された空気と芳香を含む空気とを、加湿器本体200から一定の距離だけ離れた使用者等の対象へ供給することができる。
なお芳香部材80が設けられる位置は、本実施の形態に限定されない。芳香部材80は、例えば可動ダクト30または蒸気ダクト50に設けられてもよい。芳香部材80は、例えば送風ファン70によって発生させられる気流の経路上の任意の位置に設けられてもよい。また芳香部材80は、例えば吹出口21または吹出口31の近傍の任意の位置に設けられてもよい。
上記の実施の形態の加湿器は、蒸気生成装置61及び送風ファン70を有する加湿器本体200と芳香を放つ芳香部材80とを備える。送風ファン70は、芳香部材80から放たれた芳香を含む空気と蒸気生成装置61によって加湿された空気とを、加湿器本体200の外部へ送るための気流を発生させる。上記の実施の形態によれば、芳香を含む空気の供給及び空気の加湿を行うことができる加湿器が得られる。
上記の実施の形態の加湿器は、蒸気生成装置61によって加湿された空気を、横方向外方へ搬送する。このため、例えば室内の全体が過度に加湿されることが防止される。また蒸気生成装置61によって加湿された空気は、室温に比べて温度が高い。これにより、例えば加湿された空気を受けた使用者は、冷たさを感じることなく快適な状態でいることができる。
また上記の実施の形態の芳香部材80は、加湿器本体200に着脱自在である。この芳香部材80は、芳香成分と樹脂材料との成形品である。芳香成分と樹脂材料との成形品は、例えば樹脂材料で成形された加湿器本体200と接触した場合においても、加湿器本体200を侵すことがない。また使用者は、芳香部材81に手で直接触れることができる。上記の実施の形態によれば、芳香を含む空気の供給及び空気の加湿を行うことができ、且つより取り扱いやすい加湿器が得られる。
また上記の実施の形態であれば、加湿器本体200を形成する材料の制限が、従来に比べて緩和される。加湿器本体200を形成する材料の制限が緩和されることによって、加湿器本体200のコストがより削減される。
また上記の実施の形態の加湿器は、アロマオイルまたは精油等の芳香剤を必要とせずに、芳香を含む空気を供給することができる。上記の実施の形態であれば使用者は、芳香剤によって加湿器本体200を汚すことがない。また、芳香剤によって使用者の手が汚れてしまうことが防止される。芳香部材80は芳香成分と樹脂材料との成形品であるため、使用者はこの芳香部材80をより容易に取り扱うことができる。
上記の実施の形態において芳香部材80は、風向調整板32に着脱自在である。風向調整板32は、加湿器本体200の横方向外方に向けて突出している。使用者は、例えば本体カバー2等を着脱させることなく、芳香部材80を着脱させることができる。使用者は、芳香部材80を容易に着脱させることができる。上記の実施の形態の加湿器は、使用者にとって使い勝手がよい。
また加湿器本体200の横方向外方に向けて突出した風向調整板32の下方には、加湿器本体200を構成する部材がない。このため、例えば使用者によって芳香部材80が着脱される際に芳香部材80が落下した場合、落下した芳香部材80が加湿器本体200に当たることが防止される。
また図9は、実施の形態1の加湿器の第1の変形例を示す断面図である。例えば風向調整板32には、図9に示すように、通風口32aが形成されてもよい。通風口32aは、風向調整板32の下面から上面にかけて貫通する。芳香部材80は、通風口32aが形成された風向調整板32の上面に着脱自在に設けられてもよい。
例えば風向調整板32は、図6及び図7に示すように、吹出口31の外郭の上端に設けられる。吹出口31から吹き出された空気の多くは、風向調整板32の下方を通る。芳香部材80から放たれる芳香は、風向調整板32の下方を通る空気に誘引される。
通風口32aには、吹出口31から吹き出された空気の一部が通る。すなわち送風ファン70によって発生させられた気流の一部は、通風口32aを通る。通風口32a内には、通風口32aの下端から上端に向かって空気が流れる。通風口32aの上端から出た空気は、風向調整板32の上面に設けられた芳香部材80の周囲を流れる。図9に示す実施の形態1の第1の変形例であれば、芳香部材80から放たれた芳香は、吹出口31から吹き出された空気により効率よく誘引される。これにより、芳香を含む空気が使用者等の対象に向かってより効率よく搬送される。
図10は、実施の形態1の加湿器の第2の変形例を示す断面図である。例えば芳香部材80は、図10に示すように、吹出口31の近傍で可動ダクト30に着脱自在に設けられてもよい。本変形例においても使用者は、本体カバー2等を着脱させることなく、芳香部材80を着脱させることができる。また可動ダクト30は、例えば水平な底面を有してもよい。芳香部材80は、可動ダクト30の水平な底面に設けられてもよい。これにより、例えば芳香部材80が加湿器本体200の内部のファン室71等に落下して侵入してしまうことが防止される。
上記の実施の形態の加湿器は、複数種類の芳香部材80を備えてもよい。複数種類の芳香部材80には、例えば第1芳香部材80aと第2芳香部材80bとが含まれる。第1芳香部材80aは、芳香を放つ第1芳香成分と樹脂材料との成形品である。第2芳香部材80bは、芳香を放つ第2芳香成分と樹脂材料との成形品である。第2芳香成分は、第1芳香成分と異なるものである。第2芳香成分から放たれる芳香は、第1芳香成分から放たれる芳香とは異なる。すなわち、第2芳香部材80bから放たれる芳香は、第1芳香部材80aから放たれる芳香と異なる。
第1芳香成分及び第2芳香成分は、例えば予めマスターバッチとして用意される。このマスターバッチとして用意された芳香成分を選択することによって、第1芳香部材80aまたは第2芳香部材80bを選択して成形することができる。
第1芳香部材80a及び第2芳香部材80bは、加湿器本体200に対して着脱自在に形成される。使用者は、第1芳香部材80aと第2芳香部材80bとを加湿器本体200から着脱させることによって、好みの芳香を含んだ空気を得ることができる。
また上記の実施の形態の加湿器は、吹出口21から吹き出す空気の流量と吹出口31から吹き出す空気の流量とを調整する図示しない風量調整部を備えてもよい。風量調整部には、例えば仕切板24に設けられる弁等の装置が含まれる。風量調整部は、例えば本体カバー側風路22と分岐風路23とを開閉する。風量調整部は、例えば本体カバー側風路22を流れる空気の流量と分岐風路23を流れる空気の流量との比率を調整する。
吹出口21から吹き出す空気の流量が調整されることによって、使用者等の対象へ供給される加湿された空気の量が調整される。また吹出口31から吹き出す空気の流量が調整されることによって、使用者等の対象へ供給される芳香を含む空気の量が調整される。
吹出口21から吹き出す空気の流量と吹出口31から吹き出す空気の流量とは、例えば使用者が設定操作部5を操作することによって調整される。風量調整部は、例えばマイコン100によって制御される。
マイコン100のメモリ130には、例えば吹出口21から吹き出す空気の流量を調整する加湿調整モードと吹出口31から吹き出す空気の流量を調整する芳香調整モードとが予め記憶される。例えば使用者によって設定操作部5が一定時間連続して押し続けられると、メモリ130に記憶された加湿調整モードが選択される。
例えばCPU120は、メモリ130に記憶された加湿調整モードが選択された状態では、使用者による設定操作部5の操作に応じて吹出口21から吹き出す空気の流量を設定する。出力回路140は、CPU120が設定した流量に基づいて、風量調整部に信号を出力する。風量調整部が出力回路140からの信号に基づいて動作することにより、吹出口21から吹き出す空気の流量が調整される。
また、例えばメモリ130に記憶された加湿調整モードが選択された状態で、更に使用者によって設定操作部5が一定時間連続して押し続けられると、メモリ130に記憶された芳香調整モードが選択される。芳香調整モードが選択された場合には、加湿調整モードが選択された場合と同様にして、吹出口31から吹き出す空気の流量が調整される。なお風量調整部はマイコン100によって制御されるものでなく、例えば使用者によって手動で操作されるものであってもよい。
また、加湿運転が行われている間に吹出口31から吹き出される空気の流量は、経時と共に変更されてもよい。例えばマイコン100は、加湿運転が行われている間に吹出口31から吹き出される空気の流量が経時と共に変更されるように風量調整部を制御してもよい。
例えばマイコン100は、加湿運転が開始してから一定時間は吹出口31から第1の流量の空気が吹き出されるように風量調整部を制御する。マイコン100は、この一定時間が経過すると、吹出口31から第2の流量の空気が吹き出されるように風量調整部を制御する。第2の流量は、第1の流量よりも小さい流量として設定される。これにより、加湿運転が開始してから一定時間が経過すると、使用者等の対象へ届けられる芳香の量が減る。本例であれば使用者は、例えば就寝を開始した時点では十分な量の芳香を得ることができ、また入眠後には睡眠を妨げない適量の芳香を得ることできる。
上記の実施の形態の加湿器本体200は、空気を加湿する加湿手段の一例として蒸気生成装置61を備える。加湿器本体200が有する加湿手段は、蒸気生成装置61に限られない。加湿器本体200は、例えば超音波によって水を振動させて蒸気を生成する装置を加湿手段として備えてもよい。また加湿器本体200は、例えばフィルターに吸い込ませた水を気化させることによって蒸気を生成させる装置を加湿手段として備えてもよい。
このように加湿器本体200は、水を加熱することなく空気を加湿する装置を加湿手段として備えてもよい。ここで、水を加熱することなく空気を加湿する装置を、非加熱加湿装置と称する。非加熱加湿装置を加湿器本体200が備える場合、例えばこの加湿器本体200が転倒しても外部に高温の水がこぼれることがない。非加熱加湿装置を加湿器本体200が備える場合には、使用者はより使い勝手よく加湿器本体200を取り扱うことができる。
また非加熱加湿装置を加湿器本体200が備える場合には、吹出口21から吹き出される空気及び吹出口31から吹き出される空気の少なくとも一方を加熱する装置が更に設けられてもよい。これにより使用者は、上記の実施の形態と同様、冷たさを感じることなく快適な状態で加湿された空気を受けることができる。
特に、非加熱加湿装置によって加湿された空気を加熱する装置が設けられ、且つ吹出口31が吹出口21の上方に配置されるとより好適である。これにより、上記の実施の形態と同様に、加湿された高温の空気が吹出口21から吹き出される。また上記の実施の形態と同様に、吹出口21から吹き出される湿度の高い高温の空気が上方に向かって拡散することが抑えられる。
実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態の加湿器の構成は、基本的には上記の実施の形態1と同様である。本実施の形態の加湿器は、加湿器本体200を備える。以下、実施の形態1との相違点について説明する。本実施の形態の加湿器は、上記の実施の形態1の芳香部材80に代えて芳香部材81を備える。芳香部材81は、実施の形態1の芳香部材80と同様に、芳香成分と樹脂材料との成形品である。
図11は、実施の形態2の加湿器の要部の断面図である。芳香部材81は、風向調整板32に着脱自在に形成される。芳香部材81は、例えばケース部81aとアーム部81bとを有する。芳香部材81は、このケース部81aとアーム部81bとによって風向調整板32を挟み込むことによって固定される。
例えばケース部81aは、図11に示すように、風向調整板32の上面に固定される。アーム部81bは、例えば風向調整板32の下面に固定される。芳香部材81は、例えば風向調整板32を上下から挟み込む。芳香部材81は、芳香成分と樹脂材料との成形品であるため、本実施の形態のような形状に形成することができる。本実施の形態であれば、使用者は使い勝手よく芳香部材81を着脱させることができる。
また図11に示すように、本実施の形態の風向調整板32には、一例として凹部32bが形成されてもよい。凹部32bは、例えば風向調整板32の下面に形成される。アーム部81bには、例えば凸部81cが形成されてもよい。凸部81cは、凹部32bの形状に合わせて形成される。凸部81cは、凹部32bに嵌め込まれる。凸部81cが凹部32bに嵌め込まれることによって、芳香部材81は風向調整板32に対して抜け止めされつつ固定される。本例であれば、使用者はより使い勝手よく芳香部材81を着脱させることができる。
本例において使用者が芳香部材81を取り外す際には、凸部81cが凹部32bに嵌っている状態のアーム部81bがたわむことによって、芳香部材81に風向調整板32から取り外される。アーム部81bは、例えばケース部81aよりもたわみやすい形状に形成されてもよい。ケース部81aに比べて長手方向寸法が長く形成されてもよい。アーム部81bは、ケース部81aに比べて短手方向寸法が短く形成されてもよい。すなわちアーム部81bは、ケース部81aに比べて細長く形成されてもよい。
また図12は、実施の形態2の加湿器の変形例の要部の断面図である。風向調整板32の上面には、粘着剤84が設けられてもよい。粘着剤84は、図12に示すように、芳香部材81と風向調整板32との間に位置する。粘着剤84は、例えばケース部81aと風向調整板32の上面との間に位置する。芳香部材81は、この粘着剤84によって、風向調整板32に着脱されてもよい。粘着剤84には、例えば芳香部材81が繰り返し着脱されても粘着性が保たれるものが使用される。この粘着剤84によって芳香部材81は、風向調整板32に対して着脱自在となる。
1 下ケース、 2 本体カバー、 3 タンクカバー、 4 電源操作部、 4a 電源ボタン、 5 設定操作部、 5a 設定ボタン、 6 操作基板、 7 制御基板、 11 吸込口、 12 電源コード接続部、 13 表示操作部、 14 本体側風路、 15 本体側連通部、 15a 開口部、 15b 周縁、 15c 軸支部、 16 シャッター、 16a 凸部、 21 吹出口、 22 本体カバー側風路、 23 分岐風路、 24 仕切板、 25 リブ、 26 本体カバー側連通部、 27 連通口、 30 可動ダクト、 31 吹出口、 32 風向調整板、 32a 通風口、 32b 凹部、 40 タンク、 50 蒸気ダクト、 51 蒸気送出口、 60 蒸気生成装置カバー、 61 蒸気生成装置、 61a 蒸発皿、 61b ヒーター、 62 給水路、 63 供給口、 70 送風ファン、 70a モーター、 71 ファン室、 80 芳香部材、 80a 第1芳香部材、 80b 第2芳香部材、 81 芳香部材、 81a ケース部、 81b アーム部、 81c 凸部、 84 粘着剤、 100 マイクロコントローラー(マイコン)、 110 入力回路、 116 発光部、 117a 発光部、 117b 発光部、 117c 発光部、 117d 発光部、 117e 発光部、 117f 発光部、 117g 発光部、 118 発光部、 120 CPU、 130 メモリ、 140 出力回路、 150 表示部、 160 湿度センサー、 170 貯水量検知部、 180 操作部、 200 加湿器本体

Claims (7)

  1. 加湿手段及び送風手段を有する加湿器本体と、
    前記加湿器本体に対して着脱自在であり、芳香を放つ第1芳香部材と、
    を備え、
    前記加湿手段は、空気を加湿し、
    前記送風手段は、前記第1芳香部材から放たれた芳香を含む空気と前記加湿手段によって加湿された空気とを前記加湿器本体の外部へ送るための気流を発生させ、
    前記第1芳香部材は、芳香を放つ第1芳香成分と樹脂材料との成形品である加湿器。
  2. 前記加湿器本体には、第1吹出口が形成され、
    前記送風手段は、前記第1吹出口から前記加湿器本体の横方向外方に空気を吹き出させるための気流を発生させ、
    前記加湿器本体は、前記第1吹出口から吹き出された空気が送られる方向を調整する風向調整板を更に有し、
    前記風向調整板は、前記加湿器本体の横方向外方に向けて突出しており、
    前記第1芳香部材は、前記風向調整板に着脱自在である請求項1に記載の加湿器。
  3. 前記風向調整板には、前記送風手段によって発生させられた気流の一部が通る通風口が形成され、
    前記通風口は、前記風向調整板の下面から上面にかけて貫通し、
    前記第1芳香部材は、前記風向調整板の上面に着脱自在である請求項2に記載の加湿器。
  4. 前記風向調整板には凹部が形成され、
    前記第1芳香部材は、前記凹部に合わせて形成された凸部を有し、前記凹部に前記凸部が嵌め込まれた状態で前記風向調整板を挟み込むことによって固定される請求項2に記載の加湿器。
  5. 前記送風手段は、前記加湿器本体に形成された第1吹出口から前記加湿器本体の横方向外方に空気を吹き出させるための気流を発生させ、
    前記加湿器本体は、前記送風手段によって発生させられた気流を前記第1吹出口へ導くダクトを有し、
    前記ダクトは、水平な底面を有し、
    前記第1芳香部材は、前記底面に着脱自在である請求項1に記載の加湿器。
  6. 前記加湿器本体は、風量調整部を更に有し、
    前記加湿器本体には、前記第1吹出口の下方に並べて配置された第2吹出口が形成され、
    前記送風手段は、前記加湿手段によって加湿された空気を前記第2吹出口から前記加湿器本体の横方向外方に吹き出させるための気流を発生させ、
    前記風量調整部は、前記第1吹出口から吹き出す空気の流量と前記第2吹出口から吹き出す空気の流量とを調整する請求項2から請求項5の何れか1項に記載の加湿器。
  7. 前記加湿器本体に対して着脱自在な第2芳香部材を更に備え、
    前記第2芳香部材は、前記第1芳香成分とは異なる第2芳香成分と樹脂材料との成形品である請求項1から請求項6の何れか1項に記載の加湿器。
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