JP3979354B2 - 膜状構成要素の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状体を吐出する吐出方法に係り、詳しくは吐出した液状体からなる膜の厚さの均一化を図り、さらには基板上に形成された易帯電性の構成要素、あるいは基板上に形成する易帯電性の構成要素に静電気が帯電することによる不都合を防止した、膜状構成要素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状体材料を吐出する吐出ヘッドを備えた吐出装置として、インクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタが知られている。
インクジェットプリンタに備えられるインクジェットヘッドは、通常、液状体を貯留するキャビティと、該キャビティに連通するノズルと、前記キャビティ内に貯留された液状体を前記ノズルより吐出させるための吐出手段とを有して構成されている。また、このような吐出ヘッドには液状体を貯留する液状体タンクが接続されており、これから吐出ヘッドに液状体が供給されるようになっている。
【0003】
また、前記のインクジェットヘッドは、近年では吐出ヘッドとして、民生用のインクジェットプリンタだけでなく工業用の吐出装置、すなわち各種デバイスの構成要素を形成するための装置としても使用されるようになってきている。例えば、液晶装置などにおけるカラーフィルタ、有機EL装置における発光層や正孔注入層、さらには各種デバイスの金属配線、マイクロレンズなどについても、その形成のために吐出ヘッドが用いられるようになってきている。
【0004】
ここで、前記インクジェットヘッドを液晶装置などのカラーフィルタの製造に用いた場合、特に基板がガラス製であることから帯電し易く、したがってこの帯電した領域にカラーフィルタ材料を吐出した際、吐出した液滴が所望の位置と異なる方向に着弾されてしまう、いわゆる飛行曲がりが生じることがある。
そこで、このような飛行曲がりを抑え、液滴の着弾位置ずれを防止したカラーフィルタの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−281810号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のカラーフィルタの製造方法では、単に基板そのものの帯電を防止することを目的としていることから、カラーフィルタ材料(インク)の吐出前に基板にイオン風を付与し、基板に帯電した電荷を中和するようにしている。これは、あくまで基板がガラスなどの帯電し易いものであることによる。
しかしながら、カラーフィルタ製造以外の各種のデバイスの製造プロセスでは、基板そのもの以外の要素、例えば基板に形成されたデバイスの構成要素が帯電することにより、その要素が静電破壊され、あるいはこの要素が帯電することによってインクジェットヘッド(吐出ヘッド)が破壊されてしまうおそれがある。
しかして、このような基板そのもの以外の要素に対しては、これの帯電を防止する技術が提供されていないのが現状である。
【0007】
また、一般に前記インクジェットヘッド(吐出ヘッド)では、デバイスの構成要素としてカラーフィルムなど各種の膜を形成する場合、吐出し塗布するための液状体として、固形分である膜材料を溶媒や分散媒に溶解又は分散したものが用いられている。これは、膜材料に流動性を持たせ、ノズルまでの供給やノズルからの吐出を可能にするためである。
したがって、このような溶媒や分散媒を含んだ液状体を基板上に吐出し、薄膜状に塗布した後、これを乾燥工程に移送して温風炉やホットプレート、赤外線照射炉などにより乾燥処理し、溶媒や分散媒を蒸発させることにより、膜状の構成要素に形成している。
【0008】
ところが、前記の液状体からなる膜は、基板に塗布された直後から溶媒や分散媒の蒸発が起こり、したがって乾燥工程に移送される以前に初期の乾燥が起こってしまう。しかして、このような大気下における初期乾燥では、膜の表面近傍において、膜から蒸発した溶媒(分散媒)蒸気の濃度が膜の中央部の直上で高く、周辺部の直上で拡散により低くなってしまう。
すると、中央部では乾燥がゆっくり進み、一方周辺部では乾燥が速く進むことになり、これによって膜内では、膜の中央部側から周辺部側に向けて溶媒(分散媒)の対流が起こってしまう。このようにして対流が起こると、この対流により固形分(膜材料)の一部が中央部から周辺部に移動し、結果として周辺部の膜厚が中央部の膜厚より厚くなってしまう。
したがって、当然ながら乾燥工程後に得られる膜もその全体の膜厚の均一性が損なわれてしまい、この膜からなる構成要素の機能にバラツキが生じ、信頼性の低下をもたらす一因となってしまう。
また、カラーフィルタや有機ELのように、画素ごとに区分されたセル内にインクを吐出して微少な膜を基板上に多数形成する場合には、乾燥時間が短いとセル内の中央部が凹状になり、乾燥時間が長いとセル内の中央部が凸状になってしまう。したがって、基板全体で見た場合に、中央部ほど凸状のセルが多く、周辺部ほど凹状のセルが多くなってしまい、パネルの輝度ムラを発生させることになってしまう。
【0009】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、吐出した液状体からなる膜の厚さの均一化を図り、さらには、基板そのものではなく、基板上に形成された、あるいは基板上に形成する易帯電性の構成要素に静電気が帯電することによる不都合を防止した、膜状構成要素の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の膜状構成要素の製造方法は、液状体を吐出する吐出ヘッドを有した液状体の吐出装置により、基板に対して前記液状体を吐出する液状体の吐出工程と、少なくとも前記液状体を前記基板上に吐出した直後に、前記吐出装置上に位置している基板上の液状体に向けてイオン風を送る工程と、イオン風を送る工程の後、前記基板を乾燥処理する工程と、を備えることを特徴としている。
この膜状構成要素の製造方法によれば、液状体を基板上に吐出した直後に、この基板上の液状体に向けてイオン風を送るので、液状体から溶媒あるいは分散媒が蒸発しても、その蒸気が直ちにイオン風によって基板上から除去されるようになる。したがって、基板の中央部上と周辺部上との間で溶媒あるいは分散媒の蒸気の濃度差が生じなくなり、この濃度差に起因して形成する膜の厚さにバラツキが生じるのを防止することができる。よって、膜厚の均一性が損なわれることによる構成要素の機能のバラツキや、信頼性の低下を防止することができ、さらにはパネルの輝度ムラの発生も防止することができる。
また、基板上に向けてイオン風を送ることにより、基板そのものが帯電している電荷も中和することができ、これにより基板が帯電した電荷によって形成する構成要素が帯電したり、吐出ヘッドが破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
【0011】
また、前記膜状構成要素の製造方法においては、前記基板が易帯電性の構成要素を有してなる場合、前記液状体を吐出する前に、前記基板に向けてイオン風を送るのが好ましい。
このようにすれば、基板そのものが帯電した電荷を中和することができるのはもちろん、易帯電性の構成要素に帯電した電荷も液状体の吐出前に中和することができる。したがって、易帯電性の構成要素が静電破壊されることを防止することができるとともに、この構成要素の帯電に起因して吐出ヘッドが破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
【0012】
なお、前記膜状構成要素の製造方法においては、前記易帯電性の構成要素がアクティブ素子であってもよい。
易帯電性の構成要素が例えばTFT(薄膜トランジスタ)などからなるアクティブ素子であった場合、これにイオン風が送られることにより、その静電破壊が防止される。したがって、この基板を用いて形成される製品の生産性を向上することができるとともに、その信頼性を高めることができる。
【0013】
また、前記膜状構成要素の製造方法においては、前記液状体が易帯電性の材料からなる場合、前記液状体を吐出する前に、前記基板に向けてイオン風を送るのが好ましい。
このようにすれば、基板そのものが帯電した電荷を中和することができるのはもちろん、吐出される易帯電性の液状体に電荷が帯電するのを防止することができる。したがって、易帯電性の液状体によって形成される構成要素が帯電するのを防止することができるとともに、この構成要素の帯電に起因して吐出ヘッドが破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
【0014】
なお、前記膜状構成要素の製造方法においては、前記易帯電性の材料からなる液状体が金属配線材料であってもよい。
易帯電性の材料からなる液状体が例えば金属コロイド材料などからなる金属配線材料であった場合、これにイオン風が送られることによってその帯電が防止され、したがって形成される金属配線も帯電が防止されたものとなる。よって、この基板を用いて形成される製品の生産性を向上することができるとともに、その信頼性を高めることができる。
【0015】
また、前記膜状構成要素の製造方法においては、前記基板上の液状体に向けてイオン風を送る工程では、イオン風を温風として送るのが好ましい。
【0016】
また、前記膜状構成要素の製造方法においては、前記基板上の液状体に向けてイオン風を送る工程は、基板に対する除電処理と液状体に対する初期乾燥処理とを兼ねているのが好ましい。
【0018】
本発明の膜状構成要素の製造装置では、基板を保持する基板保持部と、該基板上に液状体を吐出する吐出ヘッドと、前記基板保持部に保持された基板上の液状体に向けてイオン風を送るイオン発生手段と、を有した液状体の吐出装置と、イオン風を送った後の前記基板を乾燥する乾燥手段と、を備えてなり、前記液状体を、易帯電性の材料とすることを特徴としている。
この膜状構成要素の製造装置によれば、液状体を基板上に吐出した後、直ちにこの基板上の液状体に向けてイオン風を送ることができるので、液状体から溶媒あるいは分散媒が蒸発しても、その蒸気が直ちにイオン風によって基板上から除去されるようになる。したがって、基板の中央部上と周辺部上との間で溶媒あるいは分散媒の蒸気の濃度差が生じなくなり、この濃度差に起因して形成する膜の厚さにバラツキが生じるのを防止することができる。よって、膜厚の均一性が損なわれることによる構成要素の機能のバラツキや、信頼性の低下を防止することができ、さらにはパネルの輝度ムラの発生も防止することができる。
また、基板上に向けてイオン風を送ることにより、基板そのものが帯電している電荷も中和することができ、これにより基板が帯電した電荷により形成する構成要素が帯電したり、吐出ヘッドが破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
【0019】
また、前記膜状構成要素の製造装置においては、前記イオン発生手段には、イオン風を加温するヒータが設けられているのが好ましい。
【0020】
本発明の電子機器では、前記の膜状構成要素の製造方法、あるいは前記の膜状構成要素の製造装置によって膜状構成要素の一部が形成されてなることを特徴としている。
この電子機器によれば、形成する膜の厚さの不均一に起因する膜状構成要素の機能のバラツキや信頼性の低下が防止された基板によって形成され、または、易帯電性の構成要素が静電破壊されることが防止され、あるいは易帯電性の液状体によって形成される膜状構成要素の帯電が防止された基板によって形成されているので、信頼性の高い良好なものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明に係る液状体の吐出装置(以下、吐出装置と記す)の一例を示す図であり、図1において符号30は吐出装置である。この吐出装置30は、本発明の膜状構成要素の製造装置の主構成となるもので、ベース31、基板移動手段32、ヘッド移動手段33、吐出ヘッド34、液状体タンク35、イオン発生手段38、排気手段40等を有して構成されたもので、吐出ヘッド34より基板Sに対して液状体を吐出し、液状体を膜状に塗布するものである。なお、本例の吐出装置34では、前記基板Sとして易帯電性の構成要素が設けられたものを用いるか、または、前記液状体として易帯電性の材料を用いるようにしている。
【0022】
ベース31は、その上に前記基板移動手段32、ヘッド移動手段33を設置したものである。
基板移動手段32は、本発明における基板保持部、すなわち基板Sを保持するための基板保持部として機能するもので、Y軸方向に沿ってガイドレール36を有したものである。このような構成のもとに、基板移動手段32は例えばリニアモータにより、スライダ37をガイドレール36に沿って移動させるようになっている。スライダ37には、θ軸用のモータ(図示せず)が備えられている。このモータは、例えばダイレクトドライブモータからなるものであり、これのロータ(図示せず)はテーブル39に固定されている。このような構成のもとに、モータに通電するとロータおよびテーブル39は、θ方向に沿って回転し、テーブル39をインデックス(回転割り出し)するようになっている。
【0023】
テーブル39は、基板Sを位置決めし、保持するものである。すなわち、このテーブル39は、公知の吸着保持手段(図示せず)を有し、この吸着保持手段を作動させることにより、基板Sをテーブル39の上に吸着保持するようになっている。基板Sは、テーブル39の位置決めピンにより、テーブル39上の所定位置に正確に位置決めされ、保持されるようになっている。テーブル39には、吐出ヘッド34がインクを捨打ちあるいは試し打ちするための捨打ちエリア(図示せず)が設けられている。この捨打ちエリアは、本例ではX軸方向に延びて形成されたもので、テーブル39の後端部側に設けられたものである。
【0024】
ヘッド移動手段33は、ベース31の後部側に立てられた一対の架台33a、33aと、これら架台33a、33a上に設けられた走行路33bとを備えてなるもので、該走行路33bをX軸方向、すなわち前記の基板移動手段32のY軸方向と直交する方向に沿って配置したものである。走行路33bは、架台33a、33a間に渡された保持板33cと、この保持板33c上に設けられた一対のガイドレール33d、33dとを有して形成されたもので、ガイドレール33d、33dの長さ方向に吐出ヘッド34を保持させるスライダ42を移動可能に保持したものである。スライダ42は、リニアモータ(図示せず)等の作動によってガイドレール33d、33d上を走行し、これにより吐出ヘッド34をX軸方向に移動させるよう構成されたものである。
【0025】
吐出ヘッド34には、揺動位置決め手段としてのモータ43、44、45、46が接続されている。そして、モータ43を作動させると、吐出ヘッド34はZ軸に沿って上下動し、Z軸上での位置決めが可能になっている。なお、このZ軸は、前記のX軸、Y軸に対しそれぞれに直交する方向(上下方向)である。また、モータ44を作動させると、吐出ヘッド34は図1中のβ方向に沿って揺動し、位置決め可能になり、モータ45を作動させると、吐出ヘッド34はγ方向に揺動し、位置決め可能になり、モータ46を作動させると、吐出ヘッド34はα方向に揺動し、位置決め可能になる。
【0026】
このように吐出ヘッド34は、スライダ42上において、Z軸方向に直線移動して位置決め可能となり、かつ、α、β、γに沿って揺動し、位置決め可能となっている。したがって、吐出ヘッド34のインク吐出面を、テーブル39側の基板Sに対する位置あるいは姿勢を、正確にコントロールすることができるようになっている。
ここで、吐出ヘッド34は、図2(a)に示すように例えばステンレス製のノズルプレート12と振動板13とを備え、両者を仕切部材(リザーバプレート)14を介して接合したものである。ノズルプレート12と振動板13との間には、仕切部材14によって複数のキャビティ15…とリザーバ16とが形成されており、これらキャビティ15…とリザーバ16とは流路17を介して連通している。
【0027】
各キャビティ15とリザーバ16の内部とは液状体で満たされるようになっており、これらの間の流路17はリザーバ16からキャビティ15に液状体を供給する供給口として機能するようになっている。また、ノズルプレート12には、キャビティ15から液状体を噴射するための孔状のノズル18が縦横に整列した状態で複数形成されている。一方、振動板13には、リザーバ16内に開口する孔19が形成されており、この孔19には液状体タンク35がチューブ24(図1参照)を介して接続されている。
【0028】
また、振動板13のキャビティ15に向く面と反対の側の面上には、図2(b)に示すように圧電素子(ピエゾ素子)20が接合されている。この圧電素子20は、一対の電極21、21間に挟持され、通電により外側に突出するようにして撓曲するよう構成されたもので、本発明における吐出手段として機能するものである。
【0029】
このような構成のもとに圧電素子20が接合された振動板13は、圧電素子20と一体になって同時に外側へ撓曲し、これによりキャビティ15の容積を増大させる。すると、キャビティ15内とリザーバ16内とが連通しており、リザーバ16内に液状体が充填されている場合には、キャビティ15内に増大した容積分に相当する液状体が、リザーバ16から流路17を介して流入する。
そして、このような状態から圧電素子20への通電を解除すると、圧電素子20と振動板13はともに元の形状に戻る。よって、キャビティ15も元の容積に戻ることから、キャビティ15内部の液状体の圧力が上昇し、ノズル18から液状体の液滴22が吐出される。
【0030】
なお、吐出ヘッドの吐出手段としては、前記の圧電素子(ピエゾ素子)20を用いた電気機械変換体以外でもよく、例えば、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた方式や、帯電制御型、加圧振動型といった連続方式、静電吸引方式、さらにはレーザーなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用で液状体を吐出させる方式を採用することもできる。
【0031】
液状体タンク35は、図1に示したように吐出ヘッド34の近傍に配置されたもので、吐出によって形成する構成要素の液状材料(液状体)を貯留したものである。この液状体タンク35には、その内部、あるいはその外側にヒータ(図示せず)が設けられている。このヒータは、貯留している液状体を加熱するためのもので、特に液状体が高粘性のものの場合などに、加熱することで粘度を低くし、液状体タンク35から吐出ヘッド34への液状体の流入を容易にできるようにしたものである。
【0032】
イオン発生手段38は、イオン風を発生させるもの、例えばイオナイザーやイオン送風機によって構成されたものである。ここで、イオン風とは、放電針先端でコロナ放電により生じたイオンに、空気やN を吹き付けてイオンの流れとしたものである。なお、本発明におけるイオン発生手段38は、放電針を多数備えたことにより、十分な量のイオンを送ることができるようになっている。また、コロナ放電により生じたイオンに吹き付けるための空気源やN 源については、コンプレッサーによる圧搾空気やガスシリンダーに充填された空気、N など従来公知のものを採用することができる。本発明では、後述するようにイオン風によって結果的に吐出した液状体の初期乾燥を行うことになるので、前記の空気源やN 源について、例えばその経路中にヒータを設けておき、イオン風が常温より高い温風となるようにしてもよい。
【0033】
また、このイオン発生手段38は、ベース31上において、基板Sの一方の側、すなわち図1に示したようにテーブル39上の基板SのX軸方向における一方の側方に配置されたもので、発生させたイオン風を基板S全体、特にその表面に吹き付けることができるように、その吹き出し口38aを基板S表面に向けて配置されている。なお、このイオン発生手段38については、基板S表面に対して十分均等にイオン風を吹き付けることができるよう、これを移動させる移動手段に取り付けておき、この移動手段の動作により基板Sの長さ方向(Y軸方向)、あるいは幅方向(X軸方向)に沿って基板に対し相対的に移動させるようにしてもよい。
【0034】
このイオン発生手段38からのイオン風の送気量(流量)としては、特に限定されず、基板Sの大きさ等に応じて適宜に設定される。すなわち、基板Sの全面に対してほぼ均一な流量とされ、かつ、後述するように吐出した液状体中の溶媒あるいは分散媒から生じた蒸気がイオン風によって直ちに同伴され、基板S上から除去されるに十分な量(流量)とされる。
また、このようなイオン発生手段38によるイオン風は、乾燥としての機能だけでなく、当然ながら除電機能、すなわち基板S等に帯電した電荷を中和する機能も有している。このイオン風による除電は、基板Sに対して非接触であることから、基板Sに傷の発生やごみの付着をもたらすことがなく、極めて好ましい除電方法となる。したがって、基板Sへのイオン風の送気(吹き付け)については、液状体の吐出を行う前と吐出直後との少なくとも一方で行うようにするが、両方で行うのが好ましく、さらには、吐出ヘッド34やこれによる液滴の吐出に支障がない限り、液状体の吐出中にも行うようにするのが好ましい。
【0035】
排気手段40は、排気ダクト等の公知の排気設備からなるもので、本例では排気ダクト40aとこれに接続する吸引ポンプ40bとから構成されている。排気ダクト40aは、その排気口40cが前記イオン発生手段38のイオン風送り方向に設けられている。すなわち、この排気ダクト40aは、基板Sを挟んで前記イオン発生手段38の吹き出し口38aと反対の側に設けられたもので、その排気口40bが、イオン発生手段38の吹き出し口38aに対向して配設されたものである。このような構成のもとに排気手段40は、前記イオン発生手段38が作動してその吹き出し口38aからイオン風が吹き出された際、吸引ポンプ40bが作動させられることにより、後述するようにイオン風とこれに同伴された溶媒(分散媒)の蒸気とを吸引して排気するようになっている。
なお、この排気手段40における吸引ポンプ40bの吸引力については、前記イオン発生手段38からのイオン風とこれに同伴された溶媒(分散媒)の蒸気とを速やかに吸引し、排気するだけの力でよく、基板S上の液状体に流動を生じさせるような強い吸引力とするのは好ましくない。
【0036】
次に、このような構成の吐出装置30の動作を基に、本発明の膜状構成要素の製造方法の一例を説明する。なお、この説明においては、基板Sとして易帯電性の構成要素が設けられたものを用い、また、前記液状体として易帯電性の材料を用いるものとする。
まず、基板Sを本発明における基板保持部となる基板移動手段32上に載せ、ここに保持固定させる。
【0037】
このようにして基板Sをセットしたら、吐出ヘッド34から液状体を吐出する前に、イオン発生手段38でイオン風を発生させ、さらにこの発生させたイオン風を基板S全体に送って吹き付ける。イオン発生手段38を移動手段に取り付けている場合には、イオン風が基板S全体、特にその表面に均等に送られるよう、イオン発生手段38を適宜に移動させつつその吹き出し口38aからイオン風を送る。
【0038】
すると、基板Sそのものが帯電している電荷を中和することができるのはもちろん、この基板Sに形成された易帯電性の構成要素、例えばTFT(薄膜トランジスタ)などからなるアクティブ素子に帯電した電荷や、既に形成されている金属配線に帯電した電荷も中和することができる。イオン風による電荷の中和を施さないと、基板Sの電位が例えば5〜30kV程度になってしまうが、このイオン風を送る処理により、基板Sの電位を例えば1kV以下にすることができる。
なお、このイオン風の吹き付け時においては、排気手段40における吸引ポンプ40bを作動させてもよく、また、しなくてもよい。
【0039】
次いで、吐出ヘッド34を吐出のための正規の位置に移動させ、かつ基板Sを基板移動手段32で移動させつつ、吐出ヘッド34を吐出動作させることにより、基板S上の所望位置に液状体、例えば金属コロイド材料などからなる金属配線材料を膜状に吐出する。なお、この液状体の吐出動作中においても、液状体の吐出に支障がない範囲において、前記イオン発生手段38からのイオン風の送りを続行するのが好ましい。ただし、排気手段40における吸引ポンプ40bの作動は停止させておき、液状体の吐出を乱さないようにしておく。
【0040】
このようにして液状体の吐出を行うと、前述したようにすでに基板Sに対して帯電した電荷を中和する処理を行っていることから、吐出ヘッド34より吐出された易帯電性の液状体に電荷が帯電するのを防止することができるとともに、基板S等に帯電した電荷に起因する吐出ヘッド34の静電破壊も防止することができる。また、液状体の吐出動作中にもイオン発生手段38からイオン風の送りを続行している場合には、この吐出動作中での基板Sの帯電や、基板S上に吐出された液状体の帯電を防止することができる。
【0041】
このようにして液状体を、所望の膜形状となるように所定の箇所にそれぞれ所定量吐出したら、吐出を終了する。そして、吐出終了後直ちにイオン発生手段38を作動させ、基板S上の液状体に向けてイオン風を送る。また、これと同時に排気手段40の吸引ポンプ40bを作動させる。なお、液状体の吐出動作中にもイオン発生手段38からイオン風の送りを行っていた場合には、これはそのまま続行し、新たに排気手段40の吸引ポンプ40bを作動させるようにする。
【0042】
すると、基板S上に吐出し塗布した液状体からの溶媒(分散媒)の蒸気が、直ちにイオン風によって基板S上から除去され、そのまま排気口40cから排出されるようになる。したがって、基板Sの中央部上と周辺部上との間で溶媒(分散媒)蒸気の濃度差が生じなくなり、この濃度差に起因して形成する膜の厚さにバラツキが生じるのが防止される。
また、基板S上に向けてイオン風を送ることにより、例えば吐出前に基板Sへイオン風を送らない場合などで基板Sそのものが帯電している場合に、この基板Sに帯電した電荷も中和することができる。
なお、このようにイオン風を送ることにより、基板S上の液状体はこれに含有される溶媒(分散媒)が蒸発し蒸気として除去されることにより、その初期乾燥がなされたものとなる。
【0043】
その後、このような初期乾燥を予め設定した所定時間行い、例えば膜(液状体)からの蒸気発生の速度が膜厚に影響を与えない程度に遅くなったら、基板Sを乾燥工程(乾燥処理工程)に送る。そして、温風炉やホットプレート、赤外線照射炉、真空乾燥炉などによって乾燥処理を行い、膜中に残った溶媒や分散媒を蒸発させることにより、膜状の構成要素を形成(製造)する。ここで、前記の温風炉やホットプレート、赤外線照射炉、真空乾燥炉などによる乾燥手段は、前記の液状体の吐出装置30とともに、本発明の膜状構成要素の製造装置を構成するものとなっている。
【0044】
このような吐出装置30を用いた膜状構成要素の製造方法にあっては、液状体を基板S上に吐出した直後に、この基板S上の液状体に向けてイオン風を送るようにしたので、前述したように基板Sの中央部上と周辺部上との間で溶媒(分散媒)蒸気の濃度差が生じなくなり、したがってこの濃度差に起因して膜厚のバラツキが生じるのを防止することができる。よって、膜厚の均一性が損なわれることによる構成要素の機能のバラツキや、信頼性の低下を防止することができる。
また、基板S上に向けてイオン風を送ることにより、基板Sそのものが帯電している電荷も中和することができ、これにより基板Sが帯電した電荷によって形成する構成要素が帯電したり、吐出ヘッド34が破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
【0045】
また、液状体を吐出する前に基板Sに向けてイオン風を送るようにしたので、基板Sそのものが帯電している電荷を中和することができるのはもちろん、この基板Sに形成された易帯電性の構成要素、例えばTFT(薄膜トランジスタ)などからなるアクティブ素子に帯電した電荷も中和することができる。したがって、アクティブ素子等が静電破壊されることを防止することができるとともに、これの帯電に起因して吐出ヘッド34が破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
【0046】
また、液状体の吐出を行った際にも、すでに基板Sに対して帯電した電荷を中和していることから、吐出した易帯電性の液状体に電荷が帯電するのを防止することができ、しかも前述したように吐出直後にもイオン風を液状体(膜)に送っているので、この易帯電性の液状体によって形成される構成要素、例えば金属配線が帯電するのを防止することができるとともに、この構成要素(金属配線)の帯電に起因して吐出ヘッド34が破壊されてしまうなどの不都合も防止することができる。
よって、この吐出装置30を用いた膜状構成要素の製造方法によれば、膜厚の均一性が損なわれることによる構成要素の機能のバラツキや、信頼性の低下を防止することができ、さらには、液状体を吐出して得られた基板Sを用いて形成される製品の生産性を向上し、その信頼性を高めることができる。
【0047】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。例えば本発明の吐出装置30では、図示しないものの、その全体をチャンバーに収容しておき、あるいは少なくとも基板S、吐出ヘッド34、イオン発生手段38をチャンバーに収容しておき、このチャンバーに前記排気手段40の吸引口40cを設けるようにしてもよい。
【0048】
また、前記実施形態では、易帯電性の構成要素としてTFTなどのアクティブ素子を、また易帯電性の材料からなる液状体として金属コロイド材料などの金属配線材料を例示したが、本発明はこれらに限定されることなく、易帯電性の構成要素、あるいは易帯電性の材料からなる液状体として他の種々のものにも適用することができる。例えば、易帯電性の構成要素としては、前記した金属配線や各種のメモリ素子、有機EL素子、有機TFT素子などにも適用可能である。また、易帯電性の材料からなる液状体としては、導電性微粒子を分散させてなる液状体や、導電性の樹脂材料、例えば導電性カラーフィルタ材料などにも適用可能である。
【0049】
次に、本発明の第1の適用例として、有機EL装置の製造例について説明する。
図3は、前記吐出装置により一部の構成要素が製造された有機EL装置の側断面図であり、まずこの有機EL装置の概略構成を説明する。
図3に示すようにこの有機EL装置301は、基板311、回路素子部321、画素電極331、バンク部341、発光素子351、陰極361(対向電極)、および封止基板371から構成された有機EL素子302に、フレキシブル基板(図示略)の配線および駆動IC(図示略)を接続したものである。回路素子部321は、TFT等からなるアクティブ素子が基板311上に形成され、複数の画素電極331が回路素子部321上に整列して構成されたものである。そして、各画素電極331間にはバンク部341が格子状に形成されており、バンク部341により生じた凹部開口344に、発光素子351が形成されている。なお、発光素子351は、赤色の発光をなす素子と緑色の発光をなす素子と青色の発光をなす素子とからなっており、これによって有機EL装置301は、フルカラー表示を実現するものとなっている。陰極361は、バンク部341および発光素子351の上部全面に形成され、陰極361の上には封止用基板371が積層されている。
【0050】
有機EL素子を含む有機EL装置301の製造プロセスは、バンク部341を形成するバンク部形成工程と、発光素子351を適切に形成するためのプラズマ処理工程と、発光素子351を形成する発光素子形成工程と、陰極361を形成する対向電極形成工程と、封止用基板371を陰極361上に積層して封止する封止工程とを備えている。
【0051】
発光素子形成工程は、凹部開口344、すなわち画素電極331上に正孔注入層352および発光層353を形成することにより発光素子351を形成するもので、正孔注入層形成工程と発光層形成工程とを具備している。そして、正孔注入層形成工程は、正孔注入層352を形成するための液状体材料を各画素電極331上に吐出する第1吐出工程と、吐出された液状体材料を乾燥させて正孔注入層352を形成する第1乾燥工程とを有している。また、発光層形成工程は、発光層353を形成するための液状体材料を正孔注入層352の上に吐出する第2吐出工程と、吐出された液状体材料を乾燥させて発光層353を形成する第2乾燥工程とを有している。なお、発光層353は、前述したように赤、緑、青の3色に対応する材料によって3種類のものが形成されるようになっており、したがって前記の第2吐出工程は、3種類の材料をそれぞれに吐出するために3つの工程からなっている。
【0052】
この発光素子形成工程において、正孔注入層形成工程における第1吐出工程と、発光層形成工程における第2吐出工程とで前記の吐出装置30を用いている。すなわち、第1吐出工程において液状体材料の吐出前後にそれぞれ前記イオン発生手段38からイオン風を送るようにし、さらに、第2吐出工程の3つの工程においてそれぞれ液状体材料を吐出する際にも、その吐出前後にそれぞれイオン風を送るようにする。
この有機EL装置301の製造においても、各構成要素形成のための吐出に先立ち、予め基板311、すなわち回路素子部321や画素電極331といった易帯電性の構成要素を形成した基板311に対し、イオン発生手段38よりイオン風を送り、基板311に帯電した電荷、さらには回路素子部321や画素電極331に帯電した電荷を中和しておく。また、正孔注入層形成工程や発光層形成工程の直後においても、基板311上に吐出した液状体(膜)に対しイオン風を送るようにする。
【0053】
これにより、吐出ヘッド34の静電破壊を防止することができるとともに、得られる有機EL装置301の生産性を向上し、かつその信頼性を高めることができる。
また、形成する正孔注入層352や発光層353についても、その膜厚を均一にできることにより、機能のバラツキがなく信頼性の高いものにすることができる。
【0054】
次に、本発明の第2の適用例として、プラズマディスプレイについて説明する。
図4は、前記吐出装置により一部の構成要素、すなわちアドレス電極511とバス電極512aとが製造されたプラズマディスプレイを示す分解斜視図であり、図4中符号500はプラズマディスプレイである。このプラズマディスプレイ500は、互いに対向して配置されたガラス基板501とガラス基板502と、これらの間に形成された放電表示部510とから概略構成されている。
【0055】
放電表示部510は、複数の放電室516が集合されてなり、複数の放電室516のうち、赤色放電室516(R)、緑色放電室516(G)、青色放電室516(B)の3つの放電室516が対になって1画素を構成するように配置されている。
前記(ガラス)基板501の上面には所定の間隔でストライプ状にアドレス電極511が形成され、それらアドレス電極511と基板501の上面とを覆うように誘電体層519が形成され、更に誘電体層519上においてアドレス電極511、511間に位置して各アドレス電極511に沿うように隔壁515が形成されている。なお、隔壁515においてはその長手方向の所定位置においてアドレス電極511と直交する方向にも所定の間隔で仕切られており(図示略)、基本的にはアドレス電極511の幅方向左右両側に隣接する隔壁と、アドレス電極511と直交する方向に延設された隔壁により仕切られる長方形状の領域が形成され、これら長方形状の領域に対応するように放電室516が形成され、これら長方形状の領域が3つ対になって1画素が構成される。また、隔壁515で区画される長方形状の領域の内側には蛍光体517が配置されている。蛍光体517は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
【0056】
次に、前記ガラス基板502側には、先のアドレス電極511と直交する方向に複数のITOからなる透明表示電極512がストライプ状に所定の間隔で形成されるとともに、高抵抗のITOを補うために金属からなるバス電極512aが形成されている。また、これらを覆って誘電体層513が形成され、更にMgOなどからなる保護膜514が形成されている。
そして、前記基板501とガラス基板502の基板2が、前記アドレス電極511…と表示電極512…を互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わされ、基板501と隔壁515とガラス基板502側に形成されている保護膜514とで囲まれる空間部分を排気して希ガスを封入することで放電室516が形成されている。なお、ガラス基板502側に形成される表示電極512は各放電室516に対して2本ずつ配置されるように形成されている。
前記アドレス電極511と表示電極512は図示略の交流電源に接続され、各電極に通電することで必要な位置の放電表示部510において蛍光体517を励起発光させて、カラー表示ができるようになっている。
【0057】
そして、本例では、特に前記アドレス電極511とバス電極512aとを、それぞれ前記の吐出装置30を用いて形成している。すなわち、これらアドレス電極511とバス電極512aを形成する場合、特にそのパターニングに有利なことから、金属コロイド材料(例えば金コロイドや銀コロイド)や導電性微粒子(例えば金属微粒子)を分散させてなる液状材料を吐出し、乾燥・焼結して形成している。
その場合にも、本発明を適用して、予め基板501、あるいはガラス基板502に対してイオン発生手段38よりイオン風を送り、基板501(ガラス基板502)に帯電した電荷を中和しておく。また、電極材料の吐出直後にもイオン風を送り、形成する電極の膜厚を均一にするとともに、得られる電極の帯電を防止する。
これにより、形成するアドレス電極511及びバス電極512aの膜厚の均一化を図り、これらを機能のバラツキがない信頼性の高いものに形成する。
また、吐出ヘッド34の静電破壊を防止し、さらに得られるプラズマディスプレイの生産性を向上し、かつその信頼性を高めることができる。
【0058】
次に、本発明の第3の適用例として、発光ダイオード及び有機TFTを備えた電子装置の製造例について説明する。
図5は、前記吐出装置により一部の構成要素が製造された電子装置の側断面図である。この電子装置70は、有機TFT71と有機LED72とが同一基板73上にモノシリックに集積化されてなるものである。有機TFT71は、基板73上に形成されたゲート電極74と、これを覆って形成された誘電体層75と、この誘電体層75上に形成されたソース電極76およびドレイン電極77と、これら電極を覆って形成された有機半導体層78とから構成されたものである。
【0059】
有機LED72は、基板73上に形成された陽極79と、この陽極79を覆って形成された正孔輸送層80と、この正孔輸送層80上に形成された電子輸送層81と、この電子輸送/エミッタ層81上に形成された陰極82とから構成されたものである。なお、陽極79は前記のドレイン電極77がそのまま基板73上に延びて形成されたものであり、また、正孔輸送層80は前記有機半導体層78が陽極79上に延びて形成されたものである。
【0060】
このような装置70にあっても、例えば陽極79や陰極82を金属で形成する場合などに、その製造に際して前記の吐出装置30が好適に用いられる。すなわち、これら陽極79や陰極82を形成する場合、特にそのパターニングに有利なことから、金属コロイド材料(例えば金コロイドや銀コロイド)や導電性微粒子(例えば金属微粒子)を分散させてなる液状材料を吐出し、乾燥・焼結することで形成することがある。そのような場合に、本発明を適用して、予め基板73に対してイオン発生手段38よりイオン風を送り、基板73に帯電した電荷、さらには有機TFT71に帯電した電荷を中和しておくとともに、電極材料の吐出時、さらに吐出直後にもイオン風を送り、形成する電極の帯電を防止する。
これにより、吐出ヘッド34の静電破壊を防止することができるとともに、得られる電子装置の生産性を向上し、かつその信頼性を高めることができる。
【0061】
次に、本発明の第4の適用例として、液状表示装置等に用いられるカラーフィルターの製造例について説明する。
前記の吐出装置30により、基板Sにインクを吐出してカラーフィルターを製造するには、まず、基板Sをテーブル39上の所定位置に設置する。ここで、基板Sとしては、適度の機械的強度を有すると共に、光透過性が高い透明基板が用いられる。具体的には、透明ガラス基板、アクリルガラス、プラスチック基板、プラスチックフィルム及びこれらの表面処理品等が用いられる。
【0062】
また、本例では、例えば長方形形状の基板S上に、生産性をあげる観点から複数個のカラーフィルター領域をマトリックス状に形成する。これらのカラーフィルター領域は、後で基板Sを切断することにより、液晶表示装置に適合するカラーフィルターとして用いることができる。なお、カラーフィルター領域としては、Rのインク、Gのインク、およびBのインクをそれぞれ所定のパターン、本例では従来公知のストライプ型で形成して配置する。なお、この形成パターンとしては、ストライプ型のほかに、モザイク型やデルタ型あるいはスクウェアー型等としてもよい。
【0063】
このようなカラーフィルター領域を形成するには、まず、図6(a)に示すように透明の基板Sの一方の面に対し、ブラックマトリックス52を形成する。このブラックマトリックス52の形成方法としては、光透過性のない樹脂(好ましくは黒色)を、スピンコート等の方法で所定の厚さ(例えば2μm程度)に塗布することで行う。このブラックマトリックス52の格子で囲まれる最小の表示要素、すなわちフィルターエレメント53については、例えばX軸方向の巾を30μm、Y軸方向の長さを100μm程度とする。
【0064】
次に、図6(b)に示すように、前記のインクジェットヘッド34からインク滴(液滴)54を吐出し、これをフィルターエレメント53に着弾させる。この際、インク滴(液滴)54の吐出に先だって基板Sに向けてイオン発生手段38よりイオン風を送り、基板Sに帯電した電荷、さらにはブラックマトリックス52に帯電した電荷を中和しておく。また、インク滴(液滴)54の吐出にも、やはり前記イオン発生手段38からイオン風を送るようにする。なお、このようなイオン発生手段38よるイオン風の送りは、カラーフィルタの各色毎に、その吐出前後で行うようにする。
吐出するインク滴54の量については、加熱工程におけるインクの体積減少を考慮した十分な量とする。
【0065】
このようにして基板S上のすべてのフィルターエレメント53にインク滴54を充填したら、ヒータを用いて基板Sが所定の温度(例えば70℃程度)となるように加熱処理する。この加熱処理により、インクの溶媒が蒸発してインクの体積が減少する。この体積減少の激しい場合には、カラーフィルターとして十分なインク膜の厚みが得られるまで、インク吐出工程と加熱工程とを繰り返す。この処理により、インクに含まれる溶媒が蒸発して、最終的にインクに含まれる固形分のみが残留して膜化し、図6(c)に示すようにカラーフィルタ55となる。なお、このようにインク吐出工程と加熱工程とを繰り返す場合、特にインク吐出工程ではその吐出の前後に、それぞれ前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行うようにする。
【0066】
次いで、基板Sを平坦化し、かつカラーフィルタ55を保護するため、図6(d)に示すようにカラーフィルタ55やブラックマトリックス52を覆って基板S上に保護膜56を形成する。この保護膜56の形成にあたっては、スピンコート法、ロールコート法、リッピング法等の方法を採用することもできるが、カラーフィルタ55の場合と同様に、図1に示した吐出装置30を用いて行うこともできる。この吐出装置30を用いる場合には、保護膜56の形成材料を吐出する前後において、それぞれ前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行うのが望ましい。
【0067】
次いで、図6(e)に示すようにこの保護膜56の全面に、スパッタ法や真空蒸着法等によって透明導電膜57を形成する。その後、透明導電膜57をパターニングし、画素電極58を前記フィルターエレメント53に対応させてパターニングする。
【0068】
このような吐出装置30によるカラーフィルタの製造にあっても、予め基板Sに対してイオン発生手段38よりイオン風を送り、基板Sに帯電した電荷を中和しておくとともに、カラーフィルタ材料(インク滴54)の吐出時、さらに吐出直後にもイオン風を送り、形成するカラーフィルタの帯電を防止する。
これにより、吐出ヘッド34の静電破壊を防止することができるとともに、得られる光学装置(例えば液晶表示装置)の生産性を向上し、かつその信頼性を高めることができる。
【0069】
次に、本発明の第5の適用例として、導電膜配線パターン(金属配線パターン)の形成方法について図面を参照しながら説明する。図7は本例のパターンの形成方法を示すフローチャート図である。
【0070】
図7において、本例に係るパターンの形成方法は、液体材料の液滴が配置される基板を所定の溶媒等を用いて洗浄する工程(ステップS1)と、基板の表面処理工程の一部を構成する撥液化処理工程(ステップS2)と、撥液化処理された基板表面の撥液性を調整する表面処理工程の一部を構成する撥液性制御処理工程(ステップS3)と、表面処理された基板上に液滴吐出法に基づいて導電膜配線形成用材料を含む液体材料の液滴を配置して膜パターンを描画(形成)する材料配置工程(ステップS4)と、基板上に配置された液体材料の溶媒成分の少なくとも一部を除去する熱・光処理を含む中間乾燥処理工程(ステップS5)と、所定のパターンが描画された基板を焼成する焼成工程(ステップS7)とを有している。なお、中間乾燥処理工程の後、所定のパターン描画が終了したかどうかが判断され(ステップS6)、パターン描画が終了したら焼成工程が行われ、一方、パターン描画が終了していなかったら材料配置工程が行われる。
【0071】
次に、前記吐出装置30による液滴吐出法に基づく材料配置工程(ステップS4)について説明する。
本例の材料配置工程は、導電膜配線形成用材料を含む液体材料の液滴を前記吐出装置30の液滴吐出ヘッド34より基板S上に配置することにより基板S上に複数の線状の膜パターン(配線パターン)を並べて形成する工程である。液体材料は導電膜配線形成用材料である金属等の導電性微粒子を分散媒に分散した液状体である。以下の説明では、基板S上に3つの第1、第2、及び第3の膜パターン(線状パターン)W1、W2、及びW3を形成する場合について説明する。
【0072】
図8、図9、及び図10は本例における基板S上に液滴を配置する順序の一例を説明するための図である。これらの図において、基板S上には液体材料の液滴が配置される格子状の複数の単位領域であるピクセルを有するビットマップが設定されている。ここで、1つのピクセルは正方形に設定されている。そして、これら複数のピクセルのうち所定のピクセルに対応するように、第1、第2、第3の膜パターンW1、W2、W3を形成する第1、第2、第3パターン形成領域R1、R2、R3が設定されている。これら複数のパターン形成領域R1、R2、R3はX軸方向に並んで設定されている。なお、図8〜図10において、パターン形成領域R1、R2、R3は、斜線を引いた領域である。
【0073】
また、基板S上の第1パターン形成領域R1には液滴吐出装置の吐出ヘッド34に設けられた複数の吐出ノズルのうち第1の吐出ノズル34Aより吐出された液体材料の液滴が配置されるように設定されている。同様に、基板S上の第2、第3パターン形成領域R2、R3には、液滴吐出装置の吐出ヘッド10に設けられた複数の吐出ノズルのうち第2、第3の吐出ノズル34B、34Cより吐出された液体材料の液滴が配置されるように設定されている。すなわち、第1、第2、第3パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれに対応するように、吐出ノズル(吐出部)34A、34B、34Cが設けられているのである。そして、吐出ヘッド34は、設定した複数のパターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれの複数のピクセル位置に、複数の液滴を順次配置するようになっている。
【0074】
更に、第1、第2、第3パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれでは、これらパターン形成領域R1、R2、R3に形成すべき第1、第2、第3の膜パターンW1、W2、W3を、線幅方向における一方の側(−X側)である第1側部パターンWaから形成し、次いで他方の側(+X側)である第2側部パターンWbを形成し、この第1、第2側部パターンWa、Wbを形成した後に線幅方向中央部である中央パターンWcを形成するように設定されている。
【0075】
本例では、各膜パターン(線状パターン)W1〜W3のそれぞれ、ひいては各パターン形成領域R1〜R3のそれぞれは同じ線幅Lを有し、この線幅Lは3つのピクセル分の大きさに設定されている。また、各パターン間のスペース部のそれぞれも同じ幅Sに設定されており、この幅Sも3つのピクセル分の大きさに設定されている。そして、吐出ノズル34A〜34Cどうしの間隔であるノズルピッチは6つのピクセル分に設定されている。
【0076】
以下の説明において、吐出ノズル34A、34B、34Cを有する吐出ヘッド34は基板Sに対してY軸方向に走査しながら液滴を吐出するものとする。そして、図6〜図10を用いた説明において、1回目の走査時に配置された液滴には「1」を付し、2回目、3回目、…、n回目の走査時に配置された液滴には「2」、「3」…、「n」を付す。
【0077】
図8(a)に示すように、1回目の走査時において、第1、第2、第3パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれについて第1側部パターンWaを形成するために第1側部パターン形成予定領域に1つ分のピクセルをあけつつ第1、第2、第3の吐出ノズル34A、34B、34Cより液滴が同時に配置される。なお、各吐出ノズル34A、34B、34Cから液滴を吐出するに際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行う。ここで、基板Sに対して配置された液滴は、基板Sに着弾することによって基板11上で濡れ拡がる。つまり、図8(a)に円で示すように、基板Sに着弾した液滴は1つのピクセルの大きさより大きい直径Cを有するように濡れ拡がる。液滴はY軸方向において所定間隔(1つ分のピクセル)をあけて配置されているので、基板S上に配置された液滴どうしは重ならないように設定されている。こうすることによりY軸方向において基板S上に液体材料が過剰に設けられることを防ぎ、バルジの発生を防止することができる。
【0078】
なお、図8(a)では基板Sに配置された際の液滴どうしは重ならないように配置されているが、僅かに重なるように液滴が配置されてもよい。また、ここでは1つ分のピクセルをあけて液滴が配置されているが、2つ以上の任意の数のピクセル分だけ間隔をあけて液滴を配置してもよい。この場合、基板Sに対する吐出ヘッド34の走査動作及び配置動作(吐出動作)を増やして基板上の液滴どうしの間を補間すればよい。
【0079】
また、基板Sの表面はステップS2及びS3により所望の撥液性に予め加工されているので、基板S上に配置した液滴の過剰な拡がりが抑制される。そのため、パターン形状を良好な状態に確実に制御できるとともに厚膜化も容易である。
【0080】
図8(b)は2回目の走査により吐出ヘッド34から基板Sに液滴を配置した際の模式図である。なお、図8(b)において、2回目の走査時で配置された液滴には「2」を付している。2回目の走査時では、1回目の走査時で配置された液滴「1」の間を補間するように各吐出ノズル34A、34B、34Cより液滴が同時に配置される。そして、1回目及び2回目の走査及び配置動作で液滴どうしが連続し、第1、第2、第3パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれにおいて第1側部パターンWaが形成される。ここで、液滴「2」も基板11に着弾することで濡れ拡がり、液滴「2」の一部と先に基板Sに配置されている液滴「1」の一部とが重なり合う。具体的には、液滴「1」の上に液滴「2」の一部が重なり合う。なお、この2回目の走査においても、各吐出ノズル34A、34B、34Cから液滴を吐出するに際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行う。
【0081】
ここで、基板S上に第1側部パターンWaを形成するための液滴を配置した後、分散媒の除去を行うために必要に応じて中間乾燥処理(ステップS5)を行うことができる。中間乾燥処理は、例えばホットプレート、電気炉、及び熱風発生機等の加熱装置を用いた一般的な熱処理の他にランプアニールを用いた光処理であってもよい。
【0082】
次に、吐出ヘッド34と基板Sとが2つのピクセルの大きさ分だけX軸方向に相対移動する。ここでは吐出ヘッド34が基板Sに対して+X方向に2つのピクセル分だけステップ移動する。これに伴って吐出ノズル34A、34B、34Cも移動する。そして、吐出ヘッド34は3回目の走査を行う。これにより、図9(a)に示すように、膜パターンW1、W2、W3それぞれの一部を構成する第2側部パターンWbを形成するための液滴「3」が各吐出ノズル34A、34B、34Cより第1側部パターンWaに対してX軸方向に間隔をあけて基板S上に同時に配置される。ここでも、液滴「3」はY軸方向に1つ分のピクセルをあけて配置される。なお、この3回目の走査においても、各吐出ノズル34A、34B、34Cから液滴を吐出するに際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行う。
【0083】
図9(b)は4回目の走査により吐出ヘッド34から基板Sに液滴を配置した際の模式図である。なお、図9(b)において、4回目の走査時で配置された液滴には「4」を付している。4回目の走査時では、3回目の走査時で配置された液滴「3」の間を補間するように各吐出ノズル34A、34B、34Cより液滴が同時に配置される。そして、3回目及び4回目の走査及び配置動作で液滴どうしが連続し、パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれにおいて第2側部パターンWbが形成される。ここでは、液滴「4」の一部と先に基板Sに配置されている液滴「3」の一部とが重なり合う。具体的には、液滴「3」の上に液滴「4」の一部が重なり合う。なお、この4回目の走査においても、各吐出ノズル34A、34B、34Cから液滴を吐出するに際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行う。
ここでも基板S上に第2側部パターンWbを形成するための液滴を配置した後、分散媒の除去を行うために必要に応じて中間乾燥処理を行うことができる。
【0084】
次に、吐出ヘッド34が基板に対して−X方向に1つのピクセル分だけステップ移動し、これに伴って吐出ノズル10A、10B、10Cも−X方向に1つのピクセル分だけ移動する。そして、吐出ヘッド34は5回目の走査を行う。これにより、図10(a)に示すように、膜パターンW1、W2、W3それぞれの一部を構成する中央パターンWcを形成するための液滴「5」が基板上に同時に配置される。ここでも、液滴「5」はY軸方向に1つ分のピクセルをあけて配置される。ここで、液滴「5」の一部と先に基板Sに配置されている液滴「1」、「3」の一部とが重なり合う。具体的には、液滴「1」、「3」の上に液滴「5」の一部が重なり合う。なお、この5回目の走査においても、各吐出ノズル34A、34B、34Cから液滴を吐出するに際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行う。
【0085】
図10(b)は6回目の走査により吐出ヘッド34から基板Sに液滴を配置した際の模式図である。なお、図10(b)において、6回目の走査時で配置された液滴には「6」を付している。6回目の走査時では、5回目の走査時で配置された液滴「5」の間を補間するように各吐出ノズル10A、10B、10Cより液滴が同時に配置される。そして、5回目及び6回目の走査及び配置動作で液滴どうしが連続し、パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれにおいて中央パターンWcが形成される。ここでは、液滴「6」の一部と先に基板Sに配置されている液滴「5」の一部とが重なり合う。具体的には、液滴「5」の上に液滴「6」の一部が重なり合う。更に、先に基板Sに配置されている液滴「2」、「4」の上に液滴「6」の一部が重なり合う。なお、この6回目の走査においても、各吐出ノズル34A、34B、34Cから液滴を吐出するに際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風の送りを行う。
以上により、各パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれに膜パターンW1、W2、W3が形成される。
【0086】
以上説明したように、パターン形成領域R1、R2、R3に複数の液滴を順次配置して互いにほぼ同一形状の膜パターンW1、W2、W3を形成する際、各パターン形成領域R1、R2、R3のそれぞれの複数のピクセルに対して液滴を配置する配置順序を同じに設定したので、各液滴「1」〜「6」のそれぞれがその一部を重ね合わせるように配置された場合であっても、その重なり形態は各膜パターンW1、W2、W3で同一なので、各膜パターンW1、W2、W3の外観を同じにすることができる。したがって、各膜パターンW1、W2、W3どうしの間での外観上のムラの発生を抑制することができる。
【0087】
そして、液滴の配置順序を各膜パターンW1、W2、W3のそれぞれについて同じにしたので、各膜パターンW1、W2、W3のそれぞれについての液滴の配置(液滴どうしの重なり形態)が同じとなるので、外観上のムラの発生を抑えることができる。
【0088】
更に、膜パターンW1、W2、W3それぞれにおける液滴どうしの重なり状態が同じに設定されているので、膜パターンそれぞれの膜厚分布を略同一にすることができる。したがって、この膜パターンが基板の面方向において繰り返される繰り返しパターンである場合、具体的には例えば表示装置の画素に対応して複数設けられているパターンである場合、各画素のそれぞれは同じ膜厚分布を有することになる。したがって、基板の面方向の各位置において同一の機能を発揮することができる。
【0089】
また、第1、第2側部パターンWa、Wbを形成してからその間を埋めるように中央パターンWcを形成するための液滴「5」、「6」を配置するようにしたので、各膜パターンW1、W2、W3の線幅をほぼ均一に形成できる。すなわち、中央パターンWcを基板S上に形成してから側部パターンWa、Wbを形成するための液滴「1」、「2」、「3」、「4」を配置した場合、これら液滴が先に基板Sに形成されている中央パターンWcに引き寄せられる現象が生じるため、各膜パターンW1、W2、W3の線幅制御が困難になる場合があるが、本実施形態のように、先に側部パターンWa、Wbを基板Sに形成してからその間を埋めるように中央パターンWcを形成するための液滴「5」、「6」を配置するようにしたので、各膜パターンW1、W2、W3の線幅制御を精度良く行うことができる。
なお、中央パターンWcを形成してから側部パターンWa、Wbを形成してもよい。この場合、各膜パターンW1〜W3のそれぞれについて同じ液滴配置順序とすることにより、各パターンどうしの間での外観上のムラの発生を抑えることができる。
【0090】
このような導電膜配線パターン(金属配線パターン)の形成方法にあっても、予め基板Sに対してイオン発生手段38よりイオン風を送り、基板Sに帯電した電荷を中和しておくとともに、導電膜配線形成用材料を含む液体材料の吐出時、さらに吐出直後にもイオン風を送り、形成する導電膜配線パターンの帯電を防止する。
これにより、吐出ヘッド34の静電破壊を防止することができるとともに、得られるデバイスの生産性を向上し、かつその信頼性を高めることができる。
【0091】
次に、本発明の第6の適用例として、光学部材に対する表面処理について説明する。
本例では、基板としての光学部材に対し、その光学的な性能・機能の向上を図ることを目的として、その表面に処理液体を塗布する際に、イオン風を送りを行うようにしている。
【0092】
被処理体となる光学部材としては、眼鏡用レンズ、調光用レンズ、サングラス、カメラレンズ、望遠鏡レンズ、拡大鏡レンズ、プロジェクターレンズ、ピックアップレンズ、マイクロレンズ等の各種光学レンズ、及び光学ミラー、光学フィルター、プリズム、半導体露光用ステッパー用の光学部材、携帯機器の有機カバーガラス等が挙げられる。
【0093】
また、このような光学部材に対する表面処理として具体的には、ハードコート加工、反射防止加工等が挙げられる。そして、このような表面処理のための処理液体としては、光学部材の原料の一部、光学部材の原料そのもの、光学部材の表面硬化膜原料の一部、光学部材の表面硬化膜原料そのもの、光学部材のプライマー原料の一部、光学部材のプライマー原料そのもの、光学部材の反射防止膜原料の一部及び光学部材の反射防止膜原料そのもの等が挙げられる。
【0094】
なお、前記処理液体は、その硬化方法によって原料組成が使い分けられる。例えば、紫外線、電子線、またはマイクロ波等を用いて光学部材の原料、表面硬化膜原料、プライマー原料及び反射防止膜原料を硬化させる場合には、反応開始剤、触媒、溶剤、及び加水分解反応を進行させるための水等を添加しなくても硬化反応が進行するため、それらを除いた光学部材原料の一部、表面硬化膜原料の一部、プライマー原料の一部及び反射防止膜原料の一部を用いればよい。一方、加熱によって光学部材原料、表面硬化膜原料、プライマー原料及び反射防止膜原料を硬化させる場合には、反応開始剤、触媒、溶剤及び加水分解反応を進行させるための水等を添加しなければ硬化反応が進行しないため、これらを含んだ光学部材原料、表面硬化膜原料、プライマー原料及び反射防止膜原料を用いる必要がある。また、処理液体に染料及び/または顔料を含ませることで、着色することも可能である。
【0095】
なお、このような表面処理のための処理液体の塗布にあたっては、特に吐出装置30としてその基板移動手段32を、θ軸用のモータ(図示せず)によって基板となる光学部材をθ方向に沿って回転させ、テーブル39をインデックス(回転割り出し)するように構成しておく。
【0096】
本例では、前記処理液体のうち、ハードコート液(ハードコーティング用組成物)を基板となる光学部材の曲面に塗布する。すなわち、図11(a)に示すように、光学部材120を保持部材112で保持した状態でこの光学部材120と吐出ヘッド34とを相対的に移動させながら、吐出ヘッド34に設けられた複数のノズルから、処理液体であるハードコート液を液滴として吐出し、その液滴を光学部材120の曲面120a上に繰り返し付着させ、これにより、その曲面120a上に塗布膜を形成する。本例では、処理液体を液滴にして塗布することから、光学部材120の曲面120aに塗布された処理液体のほとんどがそのままその曲面120a上に残り、処理液体の利用効率が高い。なお、本例では、光学部材120が凸状の曲面120aを上に向けて配置されており、その上方に配置される吐出ヘッド34から下向きにハードコーティング液が吐出される。そして、このような吐出ヘッド34からの液滴の吐出に際しては、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風を光学部材120に向けて送るようにする。
【0097】
また、本例では、処理液体を塗布する際、光学部材120の曲面120aをその形状に応じて複数の領域に分割し、各領域ごとに処理液体の塗布量を制御する。具体的には、図11(b)に示すように、塗布対象である光学部材120の曲面120aを、頂点を中心として同心状の複数の領域(ここでは3つの領域140、141、142)に分割し、その複数の領域140、141、142のうち、外側の領域に比べて、内側の領域への処理液体の塗布量(単位面積あたりの処理液体の量)を多くする。すなわち、図11(b)の例では、最も外側の領域140に対する塗布量が最も少なく、内側に向かって、領域141、領域142の順に塗布量が段階的に多くなっている。
【0098】
本例では、塗布対象である光学部材120の曲面120aが鉛直方向に対して上向きに凸形状となるように配置されていることから、曲面120a上に塗布された処理液体の一部は、重力の影響によって、曲面120aの内側である中心付近から外側に向けて移動する。また、外側の領域に比べて、内側の領域に対する塗布量が多いことから、処理液体の一部が曲面120a上を内側から外側に向けて移動することで、曲面120a内での単位面積あたりの処理液体の量が均一化され、これにより、塗布膜が平坦化される。そのため、本例の塗布方法では、重力の影響による曲面120aの上部領域と下部領域との間での膜厚差が抑制される。
【0099】
次に、図12(a)及び(b)は、光学部材120の表面のうち、鉛直方向に対して上向きに凹形状の曲面120bが配置されている場合に対して処理液体を塗布する例について示している。
本例では、図12(a)に示すように、凹状の曲面120bを上に向けて光学部材120が配置されており、その上方に配置される吐出ヘッド34から下向きに処理液体であるハードコーティング液が吐出される。なお、このような吐出ヘッド34からの液滴の吐出に際しても、その前後においてそれぞれ、前述したイオン発生手段38よるイオン風を光学部材120に向けて送るようにする。
【0100】
また、塗布時において、図12(b)に示すように、塗布対象である光学部材120の凹状の曲面120bが、最下点を中心とする同心状の複数の領域(ここでは3つの領域145、146、147)に分割され、その複数の領域145、146、147のうち、内側の領域に比べて、外側の領域に対して処理液体が多く吐出される。すなわち、最も内側の領域145に対する塗布量が最も少なく、外側に向かって、領域146、領域147の順に塗布量が段階的に多くなる。
【0101】
本例では、塗布対象である光学部材120の曲面120bが鉛直方向に対して上向きに凹形状となるように配置されていることから、曲面120b上に塗布された処理液体の一部は、重力の影響によって、曲面120bの外側から内側の中心付近に向けて移動する。また、内側の領域に比べて、外側の領域に対する塗布量が多いことから、処理液体の一部が曲面120b上を外側から内側に向けて移動することで、曲面120b内での単位面積あたりの処理液体の量が均一化され、これにより、塗布膜が平坦化される。つまり、本例の塗布方法でも、図11の例と同様に、重力の影響による曲面120bの上部領域と下部領域との間での膜厚差が抑制される。
【0102】
なお、図11及び図12に示す例では、光学部材の曲面を同心状に3つの領域に分割しているが、分割数は3つに限らず、2つあるいは4つ以上でもよい。また、曲面を同心状に複数の領域に分割する場合、各領域の中心が厳密に同一である必要はない。さらに、分割方法についても同心状に限らず任意である。
【0103】
曲面の分割は、曲面の形状に応じて定められる。例えば、曲面の曲率半径が小さく、曲面上を処理液体が流れやすい場合には、曲面内を細かく分割するとよい。また、光学部材が凸面と凹面とを含む複合的な曲面を有する場合にも、その曲面の形状に応じて曲面内を細かく分割するとよい。
【0104】
分割された各領域に対する塗布量は、所望膜厚、曲面の曲率半径や配置角度、蒸発速度などの処理液体の特性、乾燥条件などに基づいて、乾燥後の膜厚が均一になるようにそれぞれ決定される。また、各領域に対する塗布量は、液体吐出ヘッドから吐出される液滴の一滴あたりの体積や、液滴の着弾間隔を変化させたり、あるいは各領域ごとに塗布回数を変化させたりすることにより制御することができる。
【0105】
このような光学部材に対する表面処理にあっても、予め基板となる光学部材120に対してイオン発生手段38よりイオン風を送り、光学部材に帯電した電荷を中和しておくとともに、表面処理液の吐出時、さらに吐出直後にもイオン風を送り、形成する光学部材の帯電を防止する。
これにより、吐出ヘッド34の静電破壊を防止することができるとともに、得られる光学部材の生産性を向上し、かつその信頼性を高めることができる。
【0106】
なお、本発明が適用されるデバイス、電子機器としては、前記のものに限定されることなく、例えば電気泳動装置、有機EL表示装置、電子放出素子(FED、SEDを含む)や液晶表示装置等の電気光学装置、各種半導体装置など種々のものの製造に適用可能である。
【0107】
次に、前記吐出装置によって一部の構成要素を形成した電子機器の一例を説明する。
図13は、このような電子機器の一例としての携帯電話を示す斜視図である。図13において符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は前記の有機EL装置301を用いた表示部を示している。
図13に示した電子機器(携帯電話)は、前記の有機EL装置からなる表示部1001を備えているので、特に表示部1001の生産性が良好であり、かつその信頼性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吐出装置の概略構成図である。
【図2】 (a)、(b)は吐出ヘッドの概略構成図である。
【図3】 有機EL装置の側断面図である。
【図4】 プラズマディスプレイの分解斜視図である。
【図5】 電子装置の側断面図である。
【図6】 (a)〜(f)はカラーフィルターの形成方法説明図である。
【図7】 パターンの形成方法を説明するためのフローチャート図である。
【図8】 パターンの形成方法の一例を示す模式図である。
【図9】 パターンの形成方法の一例を示す模式図である。
【図10】 パターンの形成方法の一例を示す模式図である。
【図11】 (a)、(b)は光学部材に対する表面処理の説明図である。
【図12】 (a)、(b)は光学部材に対する表面処理の説明図である。
【図13】 電子機器の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
30…吐出装置、32…基板移動手段(基板保持部)、34…吐出ヘッド、
38…イオン発生手段、40…排気手段、S…基板、
1000…携帯電話本体、1001…表示部

Claims (7)

  1. 液状体を吐出する吐出ヘッドを有した液状体の吐出装置により、基板に対して前記液状体を吐出する液状体の吐出工程と、
    少なくとも前記液状体を前記基板上に吐出した直後に、前記吐出装置上に位置している基板上の液状体に向けてイオン風を送る工程と、
    イオン風を送る工程の後、前記基板を乾燥処理する工程と、を備えることを特徴とする膜状構成要素の製造方法。
  2. 前記基板が易帯電性の構成要素を有してなり、
    前記液状体を吐出する前に、前記基板に向けてイオン風を送ることを特徴とする請求項1記載の膜状構成要素の製造方法。
  3. 前記易帯電性の構成要素がアクティブ素子であることを特徴とする請求項2記載の膜状構成要素の製造方法。
  4. 前記液状体が易帯電性の材料からなり、
    前記液状体を吐出する前に、前記基板に向けてイオン風を送ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜状構成要素の製造方法。
  5. 前記易帯電性の材料からなる液状体が金属配線材料であることを特徴とする請求項4記載の膜状構成要素の製造方法。
  6. 前記基板上の液状体に向けてイオン風を送る工程では、イオン風を温風として送ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の膜状構成要素の製造方法。
  7. 前記基板上の液状体に向けてイオン風を送る工程は、基板に対する除電処理と液状体に対する初期乾燥処理とを兼ねていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の膜状構成要素の製造方法。
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