JP3977475B2 - 運搬用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対する長辺側壁と相対する短辺側壁と底部とからなる平面形状が略矩形状の運搬用容器(以下、単に、「容器」ともいう。)を、上下に積み重ねた際に、上方の容器の略下半分が、下方の容器に嵌合される状態(以下、このような状態を、「ネスティング状態」或いは、単に、「ネスティング」という。)と、上方の容器の下部が、下方の容器の開口部に沿って形成されたフランジに載置される状態(以下、このような状態を、「スタッキング状態」或いは、単に、「スタッキング」という。)とに選択可能な運搬用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器の側壁の略上半分を、所定の幅に亘って外側に膨出させて、ポケットを形成するとともに、容器の側壁の少なくとも下半分に、側壁の外面から突出した支脚を形成し、ネスティングの際には、上方の容器の支脚が、下方の容器のポケットに挿入され、また、スタッキングの際には、上方の容器の支脚が、下方の容器のフランジに載置されるようにした運搬用容器が知られている。そして、このような容器をスタッキングする際には、上方の容器の一方の短辺側壁の上部を持ち上げて傾斜させるとともに、上方の容器の長辺側壁に形成された、スライド方向前方に位置する支脚を、下方の容器の長辺側の開口部に形成されたフランジ上をスライドさせながら、上方の容器を、下方の容器にスタッキングさせるという、所謂、スライドスタッキングが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したスライドスタッキングの際には、上方の容器の持ち上げられた短辺側壁と相対する、もう一方の短辺側壁に形成された支脚の下端角部が、スタッキングの直前において、下方の容器の短辺側壁の内壁上端に当接するために、スムースなスライドスタッキングを行うことができないという問題がある。
【0004】
また、スライドスタッキングの際には、下方の容器の長辺側に形成されたフランジ上をスライドする、上方の容器の長辺側壁に形成された支脚が、上記下方の容器の長辺側のフランジに形成されているポケットを乗り越える場合がある。この場合に、上方の容器の長辺側壁に形成された、スライド方向前方に位置する支脚の下端角部が、上記下方の容器のポケットの乗り越え終了直前において、該ポケットの内壁上端に当接するために、スムースなスライドスタッキングを行うことができないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来の運搬用容器が有する課題を解決するとともに、その取扱性の向上した運搬用容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、第1には、相対する長辺側壁に幅広ポケットと幅狭支脚のペア及び幅狭ポケットと幅広支脚のペアが形成されており、且つ、下方の運搬用容器の前記ポケットに、上方の運搬用容器の前記支脚を挿入することにより、上方の運搬用容器を下方の運搬用容器にネスティングするとともに、上方の運搬用容器の前記支脚を、下方の運搬用容器のフランジに載置することによりスタッキングすることが可能な運搬用容器において、スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接し、且つ、幅広支脚の上方に位置するフランジに、幅狭ポケットの開口部に連続するとともに、フランジより一段下がった段部を形成することにより、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを乗り越える際に、上方の運搬用容器の幅広支脚のスライド方向に位置する下端角部が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットのスライド方向の内壁に当接しないように構成したものであり、第2には、相対する長辺側壁には、幅広ポケットと幅狭支脚のペア及び幅狭ポケットと幅広支脚のペアが形成され、また、相対する短辺側壁には、支脚とポケットのペアが形成されており、且つ、下方の運搬用容器の前記ポケットに、上方の運搬用容器の前記支脚を挿入することにより、上方の運搬用容器を下方の運搬用容器にネスティングするとともに、上方の運搬用容器の前記支脚を、下方の運搬用容器のフランジに載置することによりスタッキングすることが可能な運搬用容器において、スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接し、且つ、幅広支脚の上方に位置するフランジに、幅狭ポケットの開口部に連続するとともに、フランジより一段下がった段部を形成することにより、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを乗り越える際に、上方の運搬用容器の幅広支脚のスライド方向に位置する下端角部が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットのスライド方向の内壁に当接しないように構成されており、また、上方の運搬用容器の幅広支脚が載置され、上方の運搬用容器を上方に持ち上げるための段部に形成された山部と、下方の運搬用容器の短辺側壁に形成された支脚の上方に位置するフランジに形成された、短辺側壁の支脚の下端部が挿入される段部とにより、上方の運搬用容器のスライド方向前方に位置する短辺側壁に形成された支脚のスライド方向に位置する下端角部が、下方の運搬用容器の短辺側壁に当接しないように構成したものであり、第3には、幅広支脚の下面に、幅狭ポケットに隣接したフランジに形成された段部に突設された山部に嵌合する嵌合凹部を形成したものであり、第4には、相対する長辺側壁に形成された幅狭支脚の上方に位置するフランジに、幅広ポケットの開口部に連続するとともに、上記フランジより一段下がった段部を形成したものであり、第5には、幅狭支脚の下面に、幅広ポケットの開口部に連続して形成された段部に嵌合する嵌合突部を形成したものであり、第6には、相対する長辺側壁には、幅広ポケットと幅狭支脚のペア及び幅狭ポケットと幅広支脚のペアが形成され、また、相対する短辺側壁には、支脚とポケットのペアが形成されており、且つ、下方の運搬用容器の前記ポケットに、上方の運搬用容器の前記支脚を挿入することにより、上方の運搬用容器を下方の運搬用容器にネスティングするとともに、上方の運搬用容器の前記支脚を、下方の運搬用容器のフランジに載置することによりスタッキングすることが可能な運搬用容器において、スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接した幅広支脚の上方に位置するフランジの上面には、上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り上げて、上方の運搬用容器が上昇するように構成された、長辺側壁から見た形状が山形状の突起が形成されているとともに、下方の運搬用容器の幅広ポケットに隣接した幅狭支脚の上方に位置するフランジの上面にも、上方の運搬用容器の幅狭支脚が乗り上げて、上方の運搬用容器が上昇するように構成された、長辺側壁から見た形状が山形状の突起を形成したものであり、第7には、幅広支脚の下面に、幅広支脚の上方に位置するフランジの上面に形成された突起に嵌合する嵌合凹部を形成したものであり、第8には、幅狭ポケットに隣接した容器中央寄りのフランジに、突起を突設したものである。
【0007】
【実施例】
先ず最初に、本発明の運搬用容器の斜視図である図1を用いて、本発明の運搬用容器の全体構成について説明する。
【0008】
容器Bは、相対する長辺側壁1a、1b、相対する短辺側壁2a、2b及び底部3とを有しており、また、長辺側壁1a、1b及び短辺側壁2a、2bの上端には、該上端から水平方向に外側に延在するフランジ4が、容器Bの開口部を囲むように形成されている。また、長辺側壁1a、1b及び短辺側壁2a、2bは、容器Bの開口部に向かって、外側に傾斜して形成されている。
【0009】
相対する長辺側壁1a、1bの一方の相対する端部付近の外面には、長辺側壁1a、1bの少なくとも下半分に亘って幅広支脚c1が形成されており、そして、該幅広支脚c1の容器中央寄りには、長辺側壁1a、1bを、所定の幅に亘って、外側に膨出させることにより形成された、容器Bの略半分の深さを有する幅狭ポケットp1が形成されている。また、容器Bの相対する長辺側壁1a、1bのもう一方の相対する端部付近には、長辺側壁1a、1bを、所定の幅に亘って、外側に膨出させることにより形成された、容器Bの略半分の深さを有する幅広ポケットp2が形成されており、該幅広ポケットp2の容器中央寄りの長辺側壁1a、1bの外面には、長辺側壁1a、1bの少なくとも下半分に亘って幅狭支脚c2が形成されている。なお、幅広支脚c1と幅狭支脚c2の具体的な構造については後述する。
【0010】
容器Bの相対する短辺側壁2a、2bの一方の短辺側壁2aの両端部付近の外面には、短辺側壁2aの少なくとも下半分に亘って、所定の幅の支脚c3が形成されており、そして、該支脚c3の容器中央寄りには、短辺側壁2aを、所定の幅に亘って、外側に膨出させることにより形成された、容器Bの略半分の深さを有する一対のポケットp3が形成されている。また、もう一方の短辺側壁2bの両端部付近には、上記支脚c3と相対するように、上記ポケットp3と同様のポケットp4が形成されており、そして、該もう一方の短辺側壁2bの両端部付近に形成されたポケットp4の容器中央寄りには、上記のポケットp3と相対するように、上記支脚c3と同様の支脚c4が形成されている。
【0011】
なお、上述した長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1、幅狭支脚c2及び短辺側壁2a、2bに形成された支脚c3、c4の長辺側壁1a、1b側及び短辺側壁2a、2b側の下面には、スタッキングした際に、下方の容器Bの開口部に嵌合可能なスタックリブs1、s2、s3、s4が、それぞれ、形成されている。このようなスタックリブs1、s2、s3、s4を形成することにより、スタッキングした際に、下方の容器Bの開口部に、その底部3が嵌合される上方の容器Bの水平方向の移動が制限され、多数の容器Bを、多段に、安定してスタッキングすることができる。5は、容器Bを囲むように、フランジ4の下方に形成された水平リブであり、6は、フランジ4と水平リブ5の間の適当な位置に形成された垂直リブである。このような水平リブ5や垂直リブ6は、適宜、省略することもできる。
【0012】
上述した、相対する長辺側壁1a、1bの一方の相対する端部付近の外面に形成された幅狭支脚c2の上方に位置するフランジ4には、フランジ4の外周縁4’を残して、幅広ポケットp2の開口部に連続するとともに、フランジ4より一段下がった段部4aが形成されている。また、相対する長辺側壁1a、1bのもう一方の相対する端部付近の外面に形成された幅広支脚c1の上方に位置するフランジ4には、フランジ4の外周縁4’を残して、幅狭ポケットp1の開口部に連続するとともに、フランジ4より一段下がった段部4bが形成されており、該段部4bの底面の略中央部には、その頂部が、フランジ4の上面と面一な山部4b’が形成されている。
【0013】
上述した、相対する短辺側壁2a、2bの一方の短辺側壁2aの両端部付近の外面に形成された支脚c3の上方に位置するフランジ4と短辺側壁2aの内壁2a’とにより形成される角部には、フランジ4の外周縁4’を残して、短辺側壁2aに形成されたポケットp3に連続するとともに、フランジ4より一段下がった段部4cが形成されている。また、相対する短辺側壁2a、2bのもう一方の短辺側壁2bの両端部付近の外面に形成された支脚c4の上方に位置するフランジ4と短辺側壁2bの内壁2b’とにより形成される角部にも、フランジ4の外周縁4’を残して、短辺側壁2bに形成されたポケットp4に連続するとともに、フランジ4より一段下がった、上記段部4cと同様の段部4dが形成されている。この段部4c、4dの短辺側壁2a、2bの幅方向に沿った長さは、短辺側壁2a、2bの外面に形成された支脚c3、c4の幅より、若干、長く形成されている。
【0014】
上述した、相対する長辺側壁1a、1bの一方の相対する端部付近の外面に形成された幅狭支脚c2のポケットp2寄りの下面の略半分には、スタッキングの際に、下方の容器Bの幅広ポケットp2の開口部に連続して形成された段部4aに嵌合する嵌合突部c2’が形成されている。また、相対する長辺側壁1a、1bのもう一方の相対する端部付近の外面に形成された幅広支脚c1の下面には、スタッキングの際に、下方の容器Bの幅狭ポケットp1の開口部に連続して形成された段部4bに設けられた山部4b’が嵌合する嵌合凹部c1’が形成されている。
【0015】
図2には、一番下方の容器B3と真ん中の容器B2が、スタッキングが完了したスタッキング状態にあり、一番上方の容器B1が、直ぐ下に位置する真ん中の容器B2のフランジ4に沿ってスライドスタッキングしている状態が示されている。なお、真ん中の容器B2は、短辺側壁2a、2bに形成されたポケットp3、p4に沿った垂直断面として示されている。
【0016】
相対する長辺側壁1a、1bの一方の長辺側壁1bから見て、一番下方の容器B3と真ん中の容器B2の幅広支脚c1と幅狭ポケットp1のペアが、共に、図2に示されているように、右側に位置し、また、一番下方の容器B3と真ん中の容器B2の幅広ポケットp2と幅狭支脚c2のペアが、共に、図2に示されているように、左側に位置する場合には、即ち、上方の容器B2と下方の容器B3とが、同方向に積み重ねられた場合には、上方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1と幅狭支脚c2及び上方の容器B2の短辺側壁2a、2bに形成された支脚c3、c4が、下方の容器B3のフランジ4に載置されたスタッキング状態となる(このようなスタッキングを、一般に、同方向スタッキングと称する。)。また、上方の容器B2と下方の容器B3とが、同方向に積み重ねられた状態から、一方の容器Bを、180°回転させると、上方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1が、下方の容器B3の長辺側壁1a、1bに形成された幅広ポケットp2に挿入され、また、上方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭支脚c2が、下方の容器B3の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1に挿入され、更に、上方の容器B2の一方の短辺側壁2aに形成された支脚c3が、下方の容器B3のもう一方の短辺側壁2bに形成されたポケットp4に挿入され、更にまた、上方の容器B2のもう一方の短辺側壁2bに形成された支脚c4が、下方の容器B3の一方の短辺側壁2aに形成されたポケットp3に挿入されたネスティング状態となる(このようなネスティングを、一般に、異方向ネスティングと称する。)。
【0017】
スライドスタッキングにより、上述したスタッキング状態に容器Bを積み重ねる手段としては、図2に示されているように、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広ポケットp2側に位置する短辺側壁2aを、上方に持ち上げるとともに、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1を、下方の容器B2のフランジ4に載置して、上方の容器B1を、下方の容器B2に対して、図2において、右方向に移動させることにより、スライドスタッキングする場合と、逆に、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1側に位置する短辺側壁2bを、上方に持ち上げるとともに、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する長辺側壁1a、1bに形成された幅狭支脚c2を、下方の容器B2のフランジ4に載置して、上方の容器B1を、下方の容器B2に対して、図2において、左方向に移動させることにより、スライドスタッキングする場合とがある。
【0018】
上述した、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広ポケットp2側に位置する短辺側壁2aを、上方に持ち上げるとともに、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1を、下方の容器B2のフランジ4に載置して、上方の容器B1を、下方の容器B2に対して、右方向に移動させるスライドスタッキングの場合には、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1は、下方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1を乗り越えるとともに、従来の容器においては、スライド方向前方に位置する短辺側壁2bに形成された支脚c4の下端角部c4’が、スタッキング直前において、下方の容器B2の短辺側壁2bの内壁2b’の上端部に当接することになる。
【0019】
上述した、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1が、下方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1を乗り越える際には、下方の容器B2には、長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1に連続して、フランジ4より低い段部4bが形成されているので、図3に示されているように、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1のスライド方向に位置する下端角部c1”が、下方の容器B2の幅狭ポケットp1のスライド方向の内壁p1’の上端部に当接することがないので、スムースに、下方の容器B2の幅狭ポケットp1を乗り越えることができる。次いで、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1は、図4に示されているように、下方の容器Bの段部4bに形成された山部4b’に載置されて上方に持ち上げられるとともに、下方の容器Bの短辺側壁2bに形成された支脚c4の上方に位置するフランジ4には、段部4dが形成されているので、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する短辺側壁2bに形成された支脚c4のスライド方向に位置する下端角部c4’は、図5に示されているように、短辺側壁2bの内壁2b’の上端部に当接することなく、従って、上方の容器B1は、スムースに、下方の容器Bにスタッキングされることになる。また、スタッキングが終了した時点では、図6に示されているように、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1の下面に形成された嵌合凹部c1’が、下方の容器B2の段部4bに形成された山部4b’に嵌合するので、安定したスタッキングが実現できる。
【0020】
なお、上述した実施例においては、幅狭ポケットp1の開口部に連続するとともに、フランジ4より一段下がった段部4bを形成し、該段部4bの底面の略中央部に山部4b’を形成した例を示したが、図5の点線で示されているように、幅狭ポケットp1のスライド方向の内壁p1’から山部4b’の頂部に向かって傾斜した傾斜面4b”を形成し、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1のスライド方向に位置する下端角部c1”が、上記の傾斜面4b”に当接した後、該傾斜面4b”に沿って、スライド方向前方にスムースに移行するように構成することもできる。
【0021】
また、図7に示されているように、逆に、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1側に位置する短辺側壁2bを、上方に持ち上げるとともに、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する長辺側壁1a、1bに形成された幅狭支脚c2を、下方の容器B2のフランジ4に載置して、上方の容器B1を、下方の容器B2に対して、図2において、左方向に移動させる場合には、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する長辺側壁1a、1bに形成された幅狭支脚c2は、下方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅広ポケットp2を乗り越えることはないが、図8に示されているように、該幅広ポケットp2の開口部に連続した段部4aに落ち込むことになる。この際に、スタッキング直前の上方の容器B1のスライド方向前方の短辺側壁2aに形成された支脚c3の下端角部c3’は、下方の容器B2の短辺側壁2aのポケットp3に連続した段部4cにより、下方の容器B2の短辺側壁2aの内壁2a’の上端部への当接が回避されて、該下方の容器B2の短辺側壁2aの内壁2a’に当接することがないので、上方の容器B1は、スムースに、下方の容器Bにスタッキングされることになる。また、スタッキングが終了した時点では、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭支脚c2の下面に形成された嵌合突部c2’が、下方の容器B2の幅広ポケットp2の開口部に連続して形成された段部4aと嵌合するので、安定したスタッキングが実現できる。
【0022】
次に、図9〜図12を用いて、本発明の別の実施例について説明する。
【0023】
この実施例においては、上述した実施例の幅狭ポケットp1の開口部に連続して形成された段部4bを設けることなく、幅狭ポケットp1の容器中央寄りと反対側で、幅広支脚c1の上方に位置するフランジ4の上面に、円弧状突起4eを設けるとともに、同様に、幅広ポケットp2の開口部に連続して形成された段部4aを設けることなく、幅広ポケットp2の容器中央寄りで、幅狭支脚c2の上方に位置するフランジ4の上面に、円弧状突起4fを設けたものである。また、短辺側壁2a、2bに形成された段部4c、4dは形成されていない。なお、幅広支脚c1及び幅狭支脚c2の下面には、上述した実施例と同様に、嵌合凹部c1’及び嵌合突部c2’が形成されている。
【0024】
このように、幅狭ポケットp1の容器中央寄りと反対側で、幅広支脚c1の上方に位置するフランジ4の上面に、円弧状突起4eが突設され、また、幅広ポケットp2の容器中央寄りで、幅狭支脚c2の上方に位置するフランジ4の上面に、円弧状突起4fが突設されているので、図10に示されているように、右方向にスライドスタッキングする際には、上方の容器B1の幅広支脚c1の下面が、下方の容器B2の幅狭ポケットp1のフランジ4に突設された上記の円弧状突起4eに乗り上げて、上昇するので、スタッキング完了直前において、図11に示されているように、下方の容器B2の短辺側壁2bに段部4dを形成しなくても、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する短辺側壁2bに形成された支脚c4の下端角部c4’が、下方の容器B2の短辺側壁2bの内壁2b’の上端部に当接するようなことがない。なお、図11に示されているように、下方の容器B2の短辺側壁2aに段部4dを形成する代わりに、容器Bの内側に向かって下方に傾斜する傾斜面4gを形成することにより、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する短辺側壁2bに形成された支脚c4の下端角部c4’が、下方の容器B2の短辺側壁2bの内壁2b’の上端部に当接した場合にも、上記支脚c4の下端角部c4’が、下方の容器B2の傾斜面4gに沿って移動し、従って、容易に、下方の容器B2のフランジ4に乗り上げることができるように構成することもできる。なお、スタッキングが終了した時点では、図12に示されているように、上方の容器B1の幅広支脚c1の下面に形成された嵌合凹部c1’と、下方の容器B2のフランジ4に突設された円弧状突起4eとが嵌合するので、安定したスタッキングが実現できる。
【0025】
同様に、左方向にスライドスタッキングする際にも、上方の容器B1の幅狭支脚c2の下面が、下方の容器B2の幅広ポケットp2に隣接したフランジ4に突設された上記の円弧状突起4fに乗り上げて、上昇するので、スタッキング完了直前において、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する短辺側壁2aに形成された支脚c3の下端角部c3’が、下方の容器B2の短辺側壁2aの内壁2a’の上端部に当接するようなことがない。なお、図9に示されているように、下方の容器B2の短辺側壁2aに段部4cを形成する代わりに、容器Bの内側に向かって下方に傾斜する、上述した傾斜面4gと同様の傾斜面4hを形成することにより、上方の容器B1のスライド方向前方に位置する短辺側壁2aに形成された支脚c3の下端角部c3’が、下方の容器B2の短辺側壁2aの内壁2a’の上端部に当接した場合にも、上記支脚c3の下端角部c3’が、下方の容器B2の傾斜面4hに沿って移動し、従って、容易に、下方の容器B2のフランジ4に乗り上げることができるように構成することもできる。なお、スタッキングが終了した時点では、上方の容器B1の幅狭支脚c2の下面に形成された嵌合突部c2’の、図9において右側に位置する凹部c2”と、下方の容器B2のフランジ4に突設された円弧状突起4fの、図9において左側の斜面4f’とが嵌合するように構成されているので、安定したスタッキングが実現できる。
【0026】
なお、上述した実施例においては、フランジ4に突設された突起4e、4fを円弧状突起として説明したが、下方の容器B2の短辺側壁、2a、2bの内壁2a’2b’の上端部に当接しないように、スライドスタッキングの際に、上方の容器B1の幅広支脚c1、幅狭支脚c1が乗り上げて、上昇するものであれば、長辺側壁1a、1bから見た形状が円弧状に限定されるものではなく、台形状や三角形状や山形等の種々の形状の突起とすることができる。
【0027】
図13及び図14に示されている実施例は、長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1に隣接した容器中央寄りのフランジ4に、突起4iを突設したものである。このような突起4iを形成したので、スライドスタッキングしている上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1が、下方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1を乗り越える際には、図14に示されているように、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1が、下方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1に達した時点で、下方の容器B2のフランジ4に突設された突起4iに乗り上げて上昇するので、上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1のスライド方向に位置する下端角部c1”が、下方の容器B2の幅狭ポケットp1のスライド方向の内壁p1’の上端部に当接することが、より確実に回避できるので、よりスムースに、下方の容器B2の幅狭ポケットp1を乗り越えることができる。このような突起4iは、上述した図1或いは図9に示されている容器Bにも適用できる。
【0028】
図15及び図16に示されている実施例は、長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1の嵌合凹部c1’を挟んで位置する幅広支脚c1の2つの底面c1a、c1bのうち、隣接する幅狭ポケットp1に対して遠い方に位置する底面c1b、換言すれば、短辺側壁2b側の底面c1bを、隣接する幅狭ポケットp1に対して近い方に位置する底面c1aに比べて、所定の高さ(h)だけ、切欠いて高くしたものである。このように構成することにより、スライドスタッキングしている上方の容器B1の長辺側壁1a、1bに形成された幅広支脚c1が、下方の容器B2の長辺側壁1a、1bに形成された幅狭ポケットp1を乗り越える際に、図16に示されているように、スライド方向前方に位置する、所定の高さ(h)だけ、切欠かれた幅広支脚c1の底面c1bが、下方の容器B2の幅狭ポケットp1のスライド方向の内壁p1’の上端部に当接することが、より確実に回避できるので、よりスムースに、下方の容器B2の幅狭ポケットp1を乗り越えることができる。このような構成は、上述した図1或いは図9に示されている容器Bにも適用できる。
【0029】
上述した実施例の説明において使用した用語「幅広」や「幅狭」は、相対的なものであり、幅広と称する支脚やポケットの幅に比べて、狭い幅を有する支脚やポケットを、幅狭と称した。
【0030】
上述した実施例においては、容器Bの相対する短辺側壁2a、2bに、支脚c3、c4及びポケットp3、p4を形成した例を示したが、このような支脚c3、c4及びポケットp3、p4を省略することもできる。このように、容器Bの相対する短辺側壁2a、2bに、支脚c3、c4及びポケットp3、p4が形成されていない場合には、スライドスタッキングの際に、スライド方向前方の短辺側壁2bには、支脚c4が形成されていないので、相対する短辺側壁2a、2bのフランジ4に形成された、フランジ4より一段下がった段部4c、4dを形成する必要がないとともに、幅狭ポケットp1の開口部に連続して形成された段部4bの底面には、山部4b’を形成する必要がない。なお、上述したように、スタッキングされた容器Bの水平方向の移動を制限し安定したスタッキングを実現するためには、上方の容器B1の幅広支脚c1の嵌合凹部c1’が嵌合するように、下方の容器B2の段部4bの底面には、山部4b’を形成する。
【0031】
なお、上述した実施例には、幅狭ポケットp1と幅広支脚c1のペア及び幅狭支脚c2と幅広ポケットp2のペアが、長辺側壁1a、1bに沿った容器Bの中心線に対して対称に配置された例が示されているが、同方向スタッキング及び異方向ネスティング可能であれば、このような配置に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載する効果を奏することができる。
【0033】
スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接したフランジには、該幅狭ポケットに連続するとともに、上記フランジより一段下がった段部を形成したので、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを、スムースに乗り越えることができ、従って、スムースなスライドスタッキングが可能となる。
【0034】
スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接したフランジには、該幅狭ポケットに連続するとともに、上記フランジより一段下がった、山部が突設された段部を形成し、且つ、上記相対する短辺側壁側のフランジと該短辺側壁の内壁とにより形成される角部には、スライドスタッキングの際に、短辺側壁に形成された上記支脚の下端部が挿入される、フランジより一段下がった段部を形成したので、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを、スムースに乗り越えることができるとともに、スライド方向前方に位置する短辺側壁に形成された支脚が、短辺側壁の内壁に当接することなく、従って、スムースなスライドスタッキングが実現できる。
【0035】
幅広支脚の下面に、運搬用容器の幅狭ポケットに隣接したフランジに形成された段部に突設された山部に嵌合する嵌合凹部を形成したので、多数の運搬用容器を、安定してスタッキングすることができる。
【0036】
スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接した幅広支脚の上方に位置するフランジの上面に、円弧状突起を形成するとともに、下方の運搬用容器の幅広ポケットに隣接した幅狭支脚の上方に位置するフランジの上面にも、円弧状突起を形成したので、スライド方向前方に位置する短辺側壁に形成された支脚が、短辺側壁の内壁に当接することなく、従って、スムースなスライドスタッキングが実現できる。
【0037】
幅広支脚の下面に、幅広支脚の上方に位置するフランジの上面に形成された円弧状突起に嵌合する嵌合凹部を形成したので、多数の運搬用容器を、安定してスタッキングすることができる。
【0038】
幅狭ポケットに隣接した容器中央寄りのフランジに、突起を突設したので、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを、スムースに乗り越えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の運搬用容器の斜視図である。
【図2】図2は本発明の運搬用容器のスタッキング状態及びスライドスタッキング状態を示す正面図である。
【図3】図3は本発明の運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図4】図4は図3と同様の本発明の運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図5】図5は図3と同様の本発明の運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図6】図6は本発明の運搬用容器のスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図7】図7は図3と同様の本発明の運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図8】図8は本発明の運搬用容器のスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図9】図9は本発明の運搬用容器の他の実施例を示す斜視図である。
【図10】図10は図9に示されている運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図11】図11は図9に示されている運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図12】図12は図9に示されている運搬用容器のスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図13】図13は本発明の運搬用容器の更に他の実施例を示す部分斜視図である。
【図14】図14は図13に示されている運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【図15】図15は本発明の運搬用容器の更にまた他の実施例を示す部分斜視図である。
【図16】図16は図15に示されている運搬用容器のスライドスタッキング状態を示す部分正面図である。
【符号の説明】
B・・・・・・・・運搬用容器
c1・・・・・・・幅広支脚
c2・・・・・・・幅狭支脚
p1・・・・・・・幅狭ポケット
p2・・・・・・・幅広ポケット
1a、1b・・・・長辺側壁
2a、2b・・・・短辺側壁
Claims (8)
- 相対する長辺側壁に幅広ポケットと幅狭支脚のペア及び幅狭ポケットと幅広支脚のペアが形成されており、且つ、下方の運搬用容器の前記ポケットに、上方の運搬用容器の前記支脚を挿入することにより、上方の運搬用容器を下方の運搬用容器にネスティングするとともに、上方の運搬用容器の前記支脚を、下方の運搬用容器のフランジに載置することによりスタッキングすることが可能な運搬用容器において、スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接し、且つ、幅広支脚の上方に位置するフランジに、幅狭ポケットの開口部に連続するとともに、フランジより一段下がった段部を形成することにより、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを乗り越える際に、上方の運搬用容器の幅広支脚のスライド方向に位置する下端角部が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットのスライド方向の内壁に当接しないように構成されていることを特徴とする運搬用容器。
- 相対する長辺側壁には、幅広ポケットと幅狭支脚のペア及び幅狭ポケットと幅広支脚のペアが形成され、また、相対する短辺側壁には、支脚とポケットのペアが形成されており、且つ、下方の運搬用容器の前記ポケットに、上方の運搬用容器の前記支脚を挿入することにより、上方の運搬用容器を下方の運搬用容器にネスティングするとともに、上方の運搬用容器の前記支脚を、下方の運搬用容器のフランジに載置することによりスタッキングすることが可能な運搬用容器において、スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接し、且つ、幅広支脚の上方に位置するフランジに、幅狭ポケットの開口部に連続するとともに、フランジより一段下がった段部を形成することにより、上方の運搬用容器の幅広支脚が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットを乗り越える際に、上方の運搬用容器の幅広支脚のスライド方向に位置する下端角部が、下方の運搬用容器の幅狭ポケットのスライド方向の内壁に当接しないように構成されており、また、上方の運搬用容器の幅広支脚が載置され、上方の運搬用容器を上方に持ち上げるための段部に形成された山部と、下方の運搬用容器の短辺側壁に形成された支脚の上方に位置するフランジに形成された、短辺側壁の支脚の下端部が挿入される段部とにより、上方の運搬用容器のスライド方向前方に位置する短辺側壁に形成された支脚のスライド方向に位置する下端角部が、下方の運搬用容器の短辺側壁に当接しないように構成されていることを特徴とする運搬用容器。
- 幅広支脚の下面に、幅狭ポケットに隣接したフランジに形成された段部に突設された山部に嵌合する嵌合凹部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の運搬用容器。
- 幅狭支脚の上方に位置するフランジに、幅広ポケットの開口部に連続するとともに、上記フランジより一段下がった段部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の運搬用容器。
- 幅狭支脚の下面に、幅広ポケットの開口部に連続して形成された段部に嵌合する嵌合突部を形成したことを特徴とする請求項4に記載の運搬用容器。
- 相対する長辺側壁には、幅広ポケットと幅狭支脚のペア及び幅狭ポケットと幅広支脚のペアが形成され、また、相対する短辺側壁には、支脚とポケットのペアが形成されており、且つ、下方の運搬用容器の前記ポケットに、上方の運搬用容器の前記支脚を挿入することにより、上方の運搬用容器を下方の運搬用容器にネスティングするとともに、上方の運搬用容器の前記支脚を、下方の運搬用容器のフランジに載置することによりスタッキングすることが可能な運搬用容器において、スライドスタッキングする上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り越える、下方の運搬用容器の幅狭ポケットに隣接した幅広支脚の上方に位置するフランジの上面には、上方の運搬用容器の幅広支脚が乗り上げて、上方の運搬用容器が上昇するように構成された、長辺側壁から見た形状が山形状の突起が形成されているとともに、下方の運搬用容器の幅広ポケットに隣接した幅狭支脚の上方に位置するフランジの上面にも、上方の運搬用容器の幅狭支脚が乗り上げて、上方の運搬用容器が上昇するように構成された、長辺側壁から見た形状が山形状の突起が形成されていることを特徴とする運搬用容器。
- 幅広支脚の下面に、幅広支脚の上方に位置するフランジの上面に形成された突起に嵌合する嵌合凹部を形成したことを特徴とする請求項6に記載の運搬用容器。
- 幅狭ポケットに隣接した容器中央寄りのフランジに、突起を突設したことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の運搬用容器。
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