JP3161963B2 - 運搬用容器 - Google Patents

運搬用容器

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JP3161963B2
JP3161963B2 JP02790696A JP2790696A JP3161963B2 JP 3161963 B2 JP3161963 B2 JP 3161963B2 JP 02790696 A JP02790696 A JP 02790696A JP 2790696 A JP2790696 A JP 2790696A JP 3161963 B2 JP3161963 B2 JP 3161963B2
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賢一 竹上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運搬用容器、詳し
くは、複数の容器本体を積み重ねるに当たって、内容物
を収納した状態では背を高くして積み重ねるスタッキン
グ及び内容物を収納していない状態では背を低くして重
ねるネスティングができる運搬用容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から複数の容器本体を積み重ねるに
当たって、内容物を収納した状態では背を高くして積み
重ねるスタッキング、内容物を収納していない状態では
背を低くして重ねるネスティングができる運搬用容器が
実開平6ー80636号公報により知られている。
【0003】この運搬用容器は、図22に示すようなも
ので、運搬用容器6の主体を構成する容器本体1が上方
が開口した平面視長方形状をしており、この容器本体1
の上開口部の外周部にはフランジ部2が形成してある。
容器本体1の長辺側の両側壁部の外面部の各両端部付近
の下部にはそれぞれ側壁部の外面より突出した支持脚4
が設けてある。一方、長辺側のフランジ部2にはこれと
対向する側壁部に点対称に形成された支持脚4をはめ込
むことのできるポケット部5が形成してある。そして、
2つの容器本体1を同一向きで重ねた状態では下段の容
器本体1のフランジ部2上に支持脚4の下端部が載置さ
れ、下段の容器本体1に対して平面視180°回転して
上段の容器本体1を重ねた状態では下段の容器本体1の
ポケット部5に上段の容器本体1の支持脚4が没入され
るように構成されたものである。
【0004】上記のような構成の運搬用容器6は内容物
を入れない空の状態で多段に積み重ねるには(つまりネ
スティング状態にするには)、上記のように下段の容器
本体1に対して上段の容器本体1を平面視で180°回
転して重ねることで下段の容器本体1のポケット部5に
上段の容器本体1の支持脚4を没入させて背を低くして
多段に重ねるものである。
【0005】一方容器本体1に内容物を入れて上下に多
段に積み重ねる場合には、上記のように下段の容器本体
1のフランジ部2上に支持脚4の下端部が載置されて背
を高くしてスタッキング状態に積み重ねるのである。と
ころが、このように、内容物を収納した容器本体1を上
下に多段に積み重ねた場合、内容物の重量が重いと、容
器本体1の底面は中央部が下となるように下方に撓み、
このことにより容器本体1の上開口部は開口幅が縮まろ
うとし、上段の容器本体1が下段の容器本体1内に落ち
込みにくくなる。ところが、最下段の容器本体1の底面
はフラットな地面又はパレットのようなフラットな設置
面と接触しているため、底面は撓まず、上からの荷重に
より容器本体1の上開口が外側に広がる方向に変形し、
上段の容器本体1が落ち込みやすいという問題がある。
【0006】このため、前述の従来例にあっては、図2
2に示すように長辺側のフランジ部2の上面部に長辺に
沿って長く溝条部7′を形成し、また、支持脚4の下端
部に係合突部8を突設し、内容物を入れた上段の容器本
体1の支持脚4をフランジ部2上に載せると共に係合突
部8を溝条部7′にはめ込むことで下段の容器本体1の
対向する側壁部の上端間の距離が広がるのを防止するよ
うにしており、そして上記のように内容物を入れた容器
本体1を下段の容器本体1と同じ向きで積み重ねたり、
積み重ねた状態で上段の容器本体1を取り出す際に上の
容器本体1の支持脚4の下端部を下段の容器本体1のフ
ランジ部2上をスライドさせるのであるが、この際、係
合突部8を上記長い溝条部7′内でスライドさせるよう
になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、容器本体1
は合成樹脂により形成してあり、合成樹脂で成形する
際、硬化時における収縮により容器本体1の上開口部側
においてはフランジ部2が内側に向けて凹むように変形
したり、波打ったりする傾向にある。また、フランジ部
2の両端部にポケット部5を設けるものにおいては、フ
ランジ部2の幅がポケット部5で異なるため、ポケット
部5が変形の起点となって硬化する際の収縮でこの部分
を起点にして折れ曲がるように変形しやすく、特に、上
記のように2つの容器本体1を同一向きで重ねた状態で
は下段の容器本体1のフランジ部2上に支持脚4部の下
端部が載置され、下段の容器本体1に対して平面視18
0°回転して上段の容器本体1を重ねた状態では下段の
容器本体1のポケット部5に上段の容器本体1の支持脚
4が没入されるように構成するものにおいては長辺の両
側に設けたポケット部5の位置が左右対称位置でなく、
また、ポケット部5の幅も異なり、これらの結果、フラ
ンジ部2が硬化する際の収縮で変形する場合、例えば図
23の想像線で示すように変形をするおそれがある。
【0008】このようにフランジ部2が弧状あるいは蛇
行状等に不規則に変形するので、当然フランジ部2の長
辺に平行に形成した溝条部7′も不規則な変形をし、係
合突部8をこの溝条部7′にはめ込んでスライドさせる
際に、係合突部8が蛇行したり湾曲したりした溝条部
7′に噛み込んでスライドがし難かったり、あるいはス
ライドができない事態が生じるという問題がある。
【0009】また、従来にあっては、上段の容器本体1
の長辺側の支持脚4を下段の容器本体1の長辺側のフラ
ンジ部2上に載置してスライドさせる際、上段の容器本
体1の両短辺側のうち一方の短辺側を少し持ち上げてス
ライドさせるのであるが、この場合、図24に示すよう
に、短辺側において支持脚4の下端が下段の容器本体1
の短辺側の側壁上端部に当たって正規の積み重ね状態に
するには、この突き当たった状態で更に強く押し込んで
スライドさせるのであるが、積み重ね操作がしにくいと
いう問題がある。
【0010】本発明は上記した従来例の問題点に鑑みて
発明したものであって、ネスティング積み、スタッキン
グ積みが選択してできるようにしたものにおいて、容器
本体に内容物を入れて容器本体同士を同じ向きで積み重
ねた場合に、下段の容器本体の上開口部間が広がるのが
防止できると共に、上段の容器本体の支持脚の下端部を
下段の容器本体のフランジ部上に載せてスライドさせる
際にスムーズにスライドさせることができ、また、上段
の容器本体の支持脚を下段の容器本体のフランジ部上に
載置してスライドさせる際に上段の容器本体の短辺側の
支持脚の下端が下段の容器本体の短辺側の側壁部の上端
部に当っても、スムーズに押し込むことができる運搬用
容器を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決して本発明の目的を達成するため、本発明の運搬用容
器は、上方が開口した平面視長方形状をした容器本体1
の上開口部の外周部にフランジ部2を形成し、長辺側
短辺側の全側壁部3の外面部の各両端部付近の下部にそ
れぞれ側壁部3の外面より突出した支持脚4を設け、長
辺側と短辺側の全フランジ部2にこれと対向する側壁部
3に点対称に形成された支持脚4をはめ込むことのでき
るポケット部5を形成し、2つの容器本体1を同一向き
で重ねた状態では下段の容器本体1の長辺側と短辺側の
フランジ部2上にそれぞれ上段の容器本体の長辺側と短
辺側の支持脚4の下端部が載置され、下段の容器本体1
に対して平面視180°回転して上段の容器本体1を重
ねた状態では下段の容器本体1の長辺側と短辺側のポケ
ット部5にそれぞれ上段の容器本体1の長辺側と短辺側
支持脚4が没入されるように構成された運搬用容器6
であって、長辺側と短辺側のフランジ部2のポケット部
5形成部分の近傍にそれぞれ係合凹所7と凹溝9とを形
し、2つの容器本体1を同一向きで重ねた状態で該係
合凹所7に係合する係合突部8を長辺側の支持脚4の下
端部に設けると共に該状態で凹溝9には上段の容器本体
1の短辺側の支持脚4の下端がはめ込まれ、短辺側の支
持脚4の下端部の外側部と底面部とのなすコーナ部分を
傾斜面10として成ることを特徴とするものである。こ
のような構成を採用することで、容器本体1に内容物を
入れて容器本体1同士を同じ向きで積み重ねた場合に、
上段の容器本体1の支持脚4の下端部の係合突部8が下
段の容器本体1のフランジ部2に設けた係合凹所7に係
合して、下段の容器本体1の上開口部が広がるのが防止
されることになる。そして、係合凹所7は長辺側のフラ
ンジ部2のポケット部5形成部分の近傍に設けてあるの
みであるから、上段の容器本体1を積み重ねる際に上段
の容器本体1の長辺側の支持脚4を下段の容器本体1の
長辺側のフランジ部2上に載せてスライドさせる際に
は、係合突部8が係合凹所7に係合しておらず、フラン
ジ部2の係合凹所7の無い部分をスライドすることにな
って、この結果、フランジ部2が波打ったり、あるいは
湾曲したりしていてもスライドに支障がないと共に、こ
の際、上段の容器本体1の両短辺側のうち一方の短辺側
を少し持ち上げてスライ ドさせた場合でも、上段の容器
本体1の短辺側の支持脚2の下端が下段の容器本体1の
短辺側の側壁部3の上端部に当っても、傾斜面10をガ
イドとしてスムーズに押し込むことができるものであ
る。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に示す実施
形態に基づいて詳述する。図1、図2、図3、図4、図
5にそれぞれ本発明の全体を示す平面図、正面図、背面
図、右側面図、左側面図を示している。容器本体1の長
辺側の側壁部3のうち一方の長辺側の側壁部3aの外面
部の両側付近の下部にはそれぞれ支持脚4が突出して形
成されている。ここで、両側の支持脚4のうち一方の支
持脚4aは他方の支持脚4bよりも幅が狭くなってい
る。
【0014】また、長辺側の他方の側壁部3bの上部に
は平面視で容器本体1の中心点O(図1に示す)を中心
として支持脚4a、4bと点対象の位置にそれぞれ支持
脚4a、4bが嵌入することのできるポケット部5(支
持脚4a嵌入することができるポケット部5aと支持脚
4bを嵌入することができるポケット部5b)が各々形
成してある。
【0015】同様に、長辺側の他方の側壁部3bの両側
付近の下部にはそれぞれ支持脚4a、4bが形成してあ
り、また、長辺側の一方の側壁部3aの上部には該支持
脚4a、4bが嵌入することのできるポケット部5a、
5bが容器本体1の中心点Oを中心として支持脚4a、
4bと点対象の位置に各々形成してある。また、短辺側
の側壁部3のうち一方の短辺側の側壁部3cの外面部の
両側付近の下部にはそれぞれ支持脚4c、4cが突出し
て形成されている。
【0016】また、短辺側の他方の側壁部3dの上部に
は平面視で容器本体1の中心点Oを中心として支持脚4
c、4cと点対象の位置にそれぞれ支持脚4c、4cが
嵌入することのできるポケット部5cが各々形成してあ
る。同様に、短辺側の他方の側壁部3dの両側付近の下
部にはそれぞれ支持脚4d、4dが形成してあり、ま
た、短辺側の一方の側壁3aの上部には該支持脚4d、
4dが嵌入することのできるポケット部5d、5dが平
面視で容器本体1の中心点Oを中心として点対象の位置
に各々形成してある。
【0017】ここで、支持脚4c、4c間の距離は支持
脚4d、4d間の距離と異なる距離に設定してある。上
記のような構成の運搬用容器6は例えば下段の運搬用容
器6の上に上段の運搬用容器6の底部をスライドさせて
図9のように背を高くして積み重ねる(いわゆるスタッ
キングという)ことができるものであり、また、上段の
運搬用容器6を平面視で180°回転した状態で下段の
運搬用容器6の上をスライドさせると、上段の運搬用容
器6の支持脚4a、4b、4a、4b及び支持脚4c、
4c、4d、4dをそれぞれ下段の運搬用容器6のポケ
ット部5a、5b、5a、5b及びポケット部5c、5
c、5d、5dに嵌め込んで図10に示すように背を低
くして積み重ね(いわゆるネスティングという)て嵩張
らないようにするのである。
【0018】ここで、本発明にあっては、図1に示すよ
うに、長辺側のフランジ部2のポケット部5形成部分の
近傍に係合凹所7を形成してある。ここで係合凹所7は
ちょうど支持脚4の真上に相当する長辺側のフランジ部
2位置に設けてあり、該係合凹所7は長辺側のフランジ
部2の長手方向の一端部が隣りのポケット部5a又は5
bの上端開口部に連通し、係合凹所7の他端部が案内用
の傾斜面20となっている。
【0019】一方、長辺側の側壁部3a、3bに設けた
支持脚4a、4bの下端部には2つの容器本体1を同一
向きで重ねた状態で該係合凹所7に係合する係合突部8
が設けてある。この係合突部8は図4、図5に示すよう
に支持脚4a、4bの下端面部に下向凹部21を設ける
ことで該下向凹部21の外側壁部に相当する部分を係合
突部8とするものである。
【0020】しかして、容器本体1内に内容物を収納し
た状態で上下に多段に積み重ねる場合には下段の容器本
体1のフランジ部2の上に上段の容器本体1の支持脚4
a、4bの下端部(係合突部8)を載せた状態でスライ
ドさせ、係合突部8が対向する係合凹所7に係合した時
点でスライドを止めることで上下にスタッキング状態に
積み重ねることができるものである。そして、このスタ
ッキング状態では係合突部8が係合凹所7に係合するこ
とで、上の容器本体1からの荷重により下段の容器本体
1の上開口が広がろうするのを防止できるものである。
【0021】ここで、容器本体1は合成樹脂により成形
され、該成形硬化時の収縮で容器本体1の上開口部分に
設けたフランジ部2が変形しやすいが、該フランジ部2
の成形硬化時における収縮ではポケット部5a、5bを
変形の起点として変形するので、係合凹所7をこの変形
の起点であるポケット部5a、5bの近傍に設けること
で、フランジ部2の変形による係合凹所7部分の変形は
最も少なく、したがって、スタッキング状態で係合突部
8を係合凹所7に確実に係合することができるのであ
る。
【0022】一方、下段の容器本体1のフランジ部2の
上に上段の容器本体1の支持脚4a、4bの下端部(係
合突部8)を載せた状態でスライドさせる場合、従来の
ようにフランジ部2に長手方向にわたって係合突部8を
はめ込んでガイドする溝条部を形成してなくて、係合突
部8の下端面部が下段の容器本体1のフランジ部2の平
坦面をスライドするので、スライド操作が支障なくでき
ることになる。
【0023】ここで、フランジ部2の平坦面から係合凹
所7に嵌まり込む場合には傾斜面20を係合突部8が滑
って嵌まり込み、また係合凹所7から係合突部8を抜け
出させてフランジ部2の平坦面に乗り上げさせて取り出
す場合には上段の容器本体1を長手方向に引くことで、
傾斜面20を係合突部8が滑ってフランジ部2の平坦面
に乗り上げさせて引き出すことができるものであり、係
合突部8の係合凹所7への係合操作及び係合を解除して
引き出す操作がスムーズに行えるものである。
【0024】ところで、図8は下段の容器本体1の上に
上段の容器本体1をスタッキング状態で積み重ねた場合
において係合突部8と係合凹所7とを係合した部分の断
面図が示してある。図8に示すように、支持脚4a、4
bの下端面部に設けた下向凹部21内に係合凹所7の内
側壁部7aが嵌まり込んでおり、該内側壁部7aの上面
が下向凹部21の上底面に当接しており、このため、ス
タッキング状態において上段の容器本体1からの荷重を
内側壁部7aの上面で受けるようにしている。ここで、
係合突部8の下面は係合凹所7の底面に当接していても
よく、あるいは係合突部8の下面が係合凹所7の底面か
ら若干浮いていてもよい。なお、添付図面に示す実施形
態においては、係合突部8の下面が係合凹所7の底面に
当接してこの部分でも上段の容器本体1からの荷重を受
けるようにしている例が示してある。
【0025】ところで、容器本体1の短辺側のフランジ
部2のポケット部5c、5dの近傍には容器本体1を同
一向きで重ねた状態で(つまりスタッキング状態で)上
段の容器本体1の短辺側の支持脚4c、4dの下端がは
め込まれる凹溝9が設けてある。この凹溝9は図17、
図18、図19に示すように上方及び内側側方が開口し
ており、図17、図18に示す実施形態では該凹溝9の
内側端部に上方に向けて小突起25を突設してあり、ま
たは図19に示す実施形態においては凹溝9の内側側方
の開口部が完全に開放されている例を示している。
【0026】短辺側の支持脚4c、4dの下端部の外側
部と底面部とのなすコーナ部分を傾斜面10となってい
る。この傾斜面10としては図17、図18、図19、
図20のように直線状に傾斜していてもよく、あるいは
図21のように弧状に傾斜していてもよいものである。
また、上記小突起25は断面略三角形状をしていて傾斜
面26を有している。
【0027】また、小突起25を設けた容器本体1にお
いては短辺側の支持脚4c、4dの下面部図17、図1
8に示すように上記小突起25がはまり込む窪み部27
が設けてある。ここで、容器本体1をネスティング又は
スタッキング状態にするために、上段の容器本体1の長
辺側の支持脚4a、4bを下段の容器本体1の長辺側の
フランジ部2上に載置してスライドさせるのであるが、
この場合、上段の容器本体1の一方の短辺側を少し上に
持ち上げた状態でスライドさせると、他方の短辺側の支
持脚4c又は4dの傾斜面10が下段の容器本体1の短
辺側の側壁部3c又は3dの上端部に当たるけれども、
この傾斜面10にガイドされて支持脚4c又は4dの下
端部がスムーズに凹溝9に嵌まり込むものである。支持
脚4c又は4dの下面は凹溝9の底面に当接して上段の
容器本体1からの荷重を支持するものである。小突起2
5を設けた場合には小突起25が上段の容器本体1の窪
み部27にはまり込み下段の容器本体1の上開口が長手
方向に広がって支持脚4c又は4dが落ち込むのを防止
することができる。ここで、小突起25を設けたものに
おいては傾斜面10及び傾斜面26がガイドとなってス
ムーズに小突起25を乗り越えることができるようにし
ている。
【0028】なお、長辺側のフランジ部2に設けた係合
凹所7の溝深さをH1 とし、短辺側のフランジ部2に設
けた凹溝9の溝深さをH2 とし、小突起25の上方への
突出長さをH3 とし、窪み部27の凹み深さをH4
し、長辺側の係合突部8の突出長さをH5 とした場合、
1 ≧H5 、H4 ≧H3 ≦H1 ≦H2 としてある。ここ
で具体的な一実施例を示すと、H1 が3mm、H2 が3
mm、H3 が1mm、H 4 が1mm、H5 が3mmであ
るが、勿論これにのみ限定されるものではない。
【0029】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、上記のように、ネスティング積み、スタッキング積
みが選択してできるようにした容器本体において、長辺
側と短辺側のフランジ部のポケット部形成部分の近傍に
それぞれ係合凹所と凹溝とを形成し、2つの容器本体を
同一向きで重ねた状態で該係合凹所に係合する係合突部
長辺側の支持脚の下端部に設けると共に該状態で凹溝
には上段の容器本体の短辺側の支持脚の下端がはめ込ま
れ、、短辺側の支持脚の下端部の外側部と底面部とのな
すコーナ部分を傾斜面としたので、容器本体に内容物を
入れて容器本体同士を同じ向きで積み重ねた場合に、係
合突部と係合凹所とが係合すること及び、上段の容器本
体の短辺側の支持脚の下端が凹溝にはめ込まれること
より下段の容器本体の上開口部間が広がるのを防止して
上段の容器本体が下段の容器本体内に落ち込むのが防止
でき、しかも、容器本体を合成樹脂で成形硬化する際に
収縮により容器本体の上開口部に設けたフランジ部がポ
ケット部を起点として変形しようとするが、係合凹所が
ポケット部の近傍に設けてあるので変形量が少なくて、
係合突部と係合凹所との係合が確実にできるものであ
り、しかも、フランジ部の長辺側において変形量が最も
大きい部分には係合凹所が無いので、上段の容器本体の
長辺側の支持脚の下端部を下段の容器本体の長辺側の
ランジ部上に載せてスライドさせる際に係合凹所に邪魔
されることなくスムーズにスライドさせることができる
と共に、この際、上段の容器本体の両短辺側のうち一方
の短辺側を少し持ち上げてスライドさせた場合でも、上
段の容器本体の短辺側の支持脚の下端が下段の容器本体
の短辺側の側壁部の上端部に当っても、傾斜面をガイド
としてスムーズに押し込むことができるものである。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面図である。
【図2】同上の正面図である。
【図3】同上の背面図である。
【図4】同上の右側面図である。
【図5】同上の左側面図である。
【図6】同上の容器本体の長辺側のポケット部の断面図
である。
【図7】同上の下段の容器本体の長辺側のフランジ部上
に上段の容器本体の長辺側の支持脚の下端部に設けた係
合突部を載せてスライドさせている状態の概略斜視図で
ある。
【図8】同上のスタッキング状態において係合凹所に係
合突部を係合している部分の断面図である。
【図9】同上のスタッキング状態の正面図である。
【図10】同上のネスティング状態の正面図である。
【図11】同上の容器本体の短辺側の凹溝部分の断面図
である。
【図12】同上の容器本体の短辺側の支持脚部分の断面
図である。
【図13】同上の凹溝部部分の拡大断面図である。
【図14】同上の容器本体の短辺側のポケット部の拡大
断面図である。
【図15】同上のスタッキング状態の短辺側の断面図で
ある。
【図16】同上のネスティング状態の短辺側の断面図で
ある。
【図17】同上の短辺側の支持脚を短辺側の凹溝にはめ
込む直前の状態の断面図である。
【図18】同上の短辺側の支持脚を短辺側の凹溝にはめ
込んだ状態の断面図である。
【図19】同上の他の実施形態の凹溝に短辺側の支持脚
をはめ込む直前の状態の断面図である。
【図20】同上の短辺側の支持脚に傾斜面を形成した部
分の斜視図である。
【図21】同上の傾斜面の他例を示し、(a)は斜視図
であり、(b)は側面図である。
【図22】従来例を示す斜視図である。
【図23】従来例においてフランジ部の変形を示す説明
のための平面図である。
【図24】従来例において短辺側の支持脚の下端部が短
辺側の側壁部の上端部に当たる場合の問題点を説明する
ための説明図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 フランジ部 3 側壁部 4 支持脚 5 ポケット部 6 運搬用容器 7 係合凹所 8 係合突部 9 凹溝 10 傾斜面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方が開口した平面視長方形状をした容
    器本体の上開口部の外周部にフランジ部を形成し、長辺
    と短辺側の全側壁部の外面部の各両端部付近の下部に
    それぞれ側壁部の外面より突出した支持脚を設け、長辺
    と短辺側の全フランジ部にこれと対向する側壁部に点
    対称に形成された支持脚をはめ込むことのできるポケッ
    ト部を形成し、2つの容器本体を同一向きで重ねた状態
    では下段の容器本体の長辺側と短辺側のフランジ部上に
    それぞれ上段の容器本体の長辺側と短辺側の支持脚の下
    端部が載置され、下段の容器本体に対して平面視180
    °回転して上段の容器本体を重ねた状態では下段の容器
    本体の長辺側と短辺側のポケット部にそれぞれ上段の容
    器本体の長辺側と短辺側の支持脚が没入されるように構
    成された運搬用容器であって、長辺側と短辺側のフラン
    ジ部のポケット部形成部分の近傍にそれぞれ係合凹所
    凹溝とを形成し、2つの容器本体を同一向きで重ねた状
    態で該係合凹所に係合する係合突部を長辺側の支持脚の
    下端部に設けると共に該状態で凹溝には上段の容器本体
    の短辺側の支持脚の下端がはめ込まれ、短辺側の支持脚
    の下端部の外側部と底面部とのなすコーナ部分を傾斜面
    として成ることを特徴とする運搬用容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014038516A (ja) * 2012-08-17 2014-02-27 Hayashi Bussan Co Ltd 縦長な交通標識
KR101735716B1 (ko) * 2016-06-07 2017-05-24 유수영 교통표지판용 완충장치

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