JP3970542B2 - 電気溶融炉の炉壁構造及び炉壁耐火物の損耗抑制方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は産業廃棄物、ごみ焼却炉からの焼却残渣や焼却飛灰、下水汚泥等の溶融処理技術に関するものであり、電気溶融炉の炉壁構造に改良を加えることにより炉壁耐火物の損耗を抑制し、炉壁の耐用年数の延伸等を可能にした電気溶融炉の炉壁構造と炉壁耐火物の損耗抑制方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ごみ焼却炉から排出される焼却残滓や飛灰等は、溶融処理することにより容積を約1/3に減らす事ができると共に、重金属等の有害物質の溶出を防止することができる。又、溶融スラグは道路用材やコンクリート骨材として再利用できるうえ、減容により最終埋立処分場の延命を図ることができる。
【0003】
前記焼却残滓等の溶融処理には、アーク溶融炉やプラズマアーク溶融炉等を用いる方法と、表面溶融炉や旋回溶融炉等を用いる方法とが実用化されており、ごみ焼却施設に発電設備が併置されている場合には、前者の電気溶融炉を用いる方法が多く利用されている。
【0004】
図2は従前のごみ焼却施設に併置した直流アーク放電黒鉛電極式プラズマ溶融炉の一例を示すものであり、図に於いて1は灰コンテナ、2は供給装置、3は溶融炉本体、4は黒鉛主電極、5は黒鉛スタート電極、6は炉底電極、7は炉底冷却ファン、8は直流電源装置、9は不活性ガス供給装置、10は溶融スラグ流出口、11はタップホール、12は燃焼室、13は燃焼空気ファン、14は排ガス冷却ファン、15はバグフィルタ、16は誘引通風機、17は煙突、18は溶融飛灰コンベア、19は飛灰だめ、20はスラグ水冷槽、21はスラグ搬出コンベア、22はスラグだめ、23はスラグ冷却水の冷却装置である。
【0005】
コンテナ1内の焼却残渣や飛灰等(被溶融物)Aは供給装置2により溶融炉本体3内へ連続的に供給される。溶融炉本体3には、炉頂部より略垂直に挿入した黒鉛主電極4(−極)と、炉底に設置した炉底電極6(+極)とが設けられており、両電極4、6間に印加した直流電源装置8(容量約600〜1000KW/T・被溶融物)の電圧によりプラズマアーク電流が流れ、これによって被溶融物Aが1300℃〜1600℃に加熱されることにより、順次溶融スラグBとなる。
尚、被溶融物Aは導電性が低いため、溶融炉の始動時にはスタート電極(+極)5を溶融炉本体3内へ挿入し、これと黒鉛主電極4間へ通電することにより被溶融物Aの溶融を持つ。そして、被溶融物が溶融してその導電性が上昇すると、スタート電極5を炉底電極6側へ切り換える。
【0006】
溶融炉本体3の内部は、黒鉛主電極4の酸化を防止するため還元性雰囲気に保持されており、不活性ガス供給装置9から不活性ガスCが、中空筒状に形成した黒鉛主電極4及びスタート電極5の中空孔を通して溶融炉本体3内へ連続的に供給されている。
尚、不活性ガスCを主電極4やスタート電極5の中空孔を通して溶融炉本体内へ供給するのは、▲1▼プラズマ放電領域に不活性ガスCを充満させた方が、プラズマアークの発生や安定性等の所謂プラズマ放電性が良好になる、及び▲2▼黒鉛主電極4や黒鉛スタート電極5の消耗がより少なくなるからである。
【0007】
溶融炉本体3の炉底は炉底冷却ファン7からの冷風により空冷され、これによって炉底電極6近傍の過度な温度上昇が防止されている。
また、溶融炉本体3そのものは高温に耐える耐火材及びそれを覆う断熱材等により構成されており、必要に応じて断熱材の外部に水冷ジャケット(図示省略)が設けられる。
【0008】
被溶融物Aの溶融によって、その内部に存在した揮発成分や発生した一酸化炭素等はガス体Dとなる。また、鉄等の金属類やガラス、砂等の不燃性成分は、プラズマアーク放電の発生熱により溶融点(1200〜1250℃)を越えた約1300℃〜1600℃にまで加熱され、流動性を有する液体状の溶融スラグBとなる。
【0009】
溶融炉本体3に形成された溶融スラグBは溶融スラグ流出口10より連続的に溢出し、水を満したスラグ冷却槽20内へ落下して水砕スラグとなり、スラグ搬出コンベア21によってスラグだめ22へ排出される。
また、溶融炉を停止する際にはタップホール11から湯抜きを行い、溶融炉本体3内を空状態にする。
【0010】
前記ガス体Dは溶融スラグ流出口10の上部より燃焼室12に入り、ここで燃焼空気ファン13から燃焼用空気が送入されることにより、内部の未燃分が完全燃焼される。
また、燃焼排ガスは排ガス冷却ファン14からの冷空気によって冷却されたあと、バグフィルタ15を経て誘引通風機16により煙突17へ排出される。更に、バグフィルタ15で捕捉された溶融飛灰Eは、溶融飛灰コンベア18により飛灰だめ19へ送られる。
【0011】
前記溶融炉本体3は所謂煉瓦状の耐火物によって築炉されており、耐火物の背面は鋼板製の炉体ケーシングによって覆われている。
【0012】
ところで、被溶融物Aである焼却灰や焼却飛灰には各種の腐食性の有害成分が含まれており、その結果、これ等が溶融した溶融スラグBも、耐火物に対して激しい腐食性を示すことになる。
そのため、炉壁を形成する耐火物としては、溶融スラグBに含まれる有害成分と比較的反応を起し難いC、C−SiC、SiC等の炭素系耐火物又は炭化硅素系耐火物が多く使用されており、溶融スラグBによる侵食を防ぐことにより、その耐用年数の延長が図られている。
【0013】
上記炭素系耐火物又は炭化硅素系耐火物は、焼却灰等の溶融スラグBに対して比較的優れた耐食性を有しており、その結果、溶融スラグBが常時接触する炉壁部分に用いても、特に激しい侵食を受けない。
しかし、この種の炭素系耐火物や炭化硅素系耐火物は高温下で比較的容易に酸化されると云う難点を有している。その結果、溶融炉本体3内のガス層が接触する部分では、酸化による侵食を受けることになる。特に、プラズマアーク溶融炉やアーク溶融炉等では、アークジェットによって電極から半径方向に向う“ガスの流れ”が形成されるため、このガスの流れが衝突する溶融スラグBとガス層との界面近傍が激しく侵食されることになり、この炉壁の部分的な損傷が引き金となって、炉壁全体を改修しなければならなくなるケースが多くある。
【0014】
前記炭素系耐火物や炭化硅素系耐火物に対する侵食は、高温になればなるほど激しくなる。そのため、耐火物を空気又は水により冷却することにより、侵食を防止する方策が採られることがある。しかし、耐火物を水又は空気により冷却する方法には、溶融炉本体そのものの熱効率を低下させると云う弊害があり、実用上多くの問題が残されている。
【0015】
上述のように、焼却灰等を被溶融物Aとする電気溶融炉では、耐火物の侵食の発生が不可避であり、現時点では焼却灰等の溶融スラグや高温ガス流による腐食に耐え、長期に亘って安定した使用の可能な耐火物は、存在しないと云っても過言でない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前の焼却灰や焼却飛灰等を被溶融物Aとする電気溶融炉に於ける上述の如き問題、即ち▲1▼炉壁を炭素系耐火物又は炭化硅素系耐火物を用いて形成した場合には、溶融スラグBに対する耐食性は得られるが、ガス層に対する耐食性が十分でなく、炉壁の耐用年数を十分に延伸させることができないこと、及び▲2▼冷却によって耐食性を高める方法は溶融炉本体の熱効率の低下を招くことになり、経済性に欠けること、等の問題を解決せんとするものであり、耐火物の背面より供給した不活性ガスを溶融スラグBとガス層との界面近傍から溶融炉本体のガス層内へ噴出させることにより、耐火物を冷却すると共に耐火物内表面への酸素の接触を遮断し、これによって耐火物の侵食防止と耐用年数の延伸とを可能にした電気溶融炉の炉壁構造及び炉壁耐火物の損耗抑制方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1の発明は、煉瓦状の耐火物と耐火物の外側を覆う炉体ケーシングとから成る電気溶融炉の炉壁に於いて、溶融スラグが接触する部分の耐火物をカーボン系耐火物又は炭化珪素系耐火物とし、当該耐火物のスラグ界面より上方位置の内部に不活性ガス阻止板を配設すると共に、不活性ガス阻止板より下方の耐火物の背面と炉体ケーシングとの間に間隙を設け、当該間隙内へ溶融炉本体内へ供給する不活性ガスと同じ不活性ガスを供給する構成としたものである。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いて、電気溶融炉をプラズマアーク溶融炉又はアーク溶融炉とすると共に、緻密質のセラミックから成る不活性ガス阻止板をスラグ界面より100〜200mm上方に設けるようにしたものである。
【0020】
請求項3の発明は、還元雰囲気で運転され、溶融スラグが接する部分にカーボン系耐火物又は炭化珪素系耐火物を用いた電気溶融炉に於いて、前記耐火物の背面から不活性ガスを供給し、耐火物内を流通して来た不活性ガスを耐火物内表面の溶融スラグとガス層との界面付近から溶融炉本体内へ噴出させることを発明の基本構成とするものである。
【0021】
請求項4の発明は、煉瓦状の耐火物と耐火物の外側を覆う炉体ケーシングとから成る炉壁の溶融スラグが接触する部分の耐火物をカーボン系耐火物又は炭化硅素系耐火物とすると共に、当該耐火物のスラグ界面より上方位置の内部に不活性ガス阻止板を配設し、更に前記不活性ガス阻止板より下方の耐火物と炉体ケーシングとの間に間隙を設けた構成の電気溶融炉の炉壁に於いて、前記間隙内へ不活性ガスを供給し、供給した不活性ガスを耐火物の内部へ流通させると共に、当該不活性ガスを耐火物のスラグ界面と不活性ガス阻止板との間の内表面から溶融炉本体のガス層内へ噴出させることを発明の基本構成とするものである。
【0022】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、電気溶融炉をプラズマアーク溶融炉又はアーク溶融炉とすると共に、不活性ガスを溶融炉本体内へ供給する不活性ガスと同一のガスとしたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るプラズマアーク溶融炉の溶融炉本体の概要図である。尚、溶融炉本体3そのものの構造は公知であるため、その詳細な説明は省略する。
図1に於いて、Bは溶融スラグ、Gはガス層、Qは窒素ガス等の不活性ガス、LB はスラグ界面、3は溶融炉本体、4は黒鉛主電極、6は炉底電極、24は絶縁体、25は炉壁、25aは胴部、25bは蓋部、26はカーボン系耐火物又は炭化硅素系耐火物、26aは耐火物内表面、27は耐火物、28は不活性ガス阻止板、29は炉体ケーシング、30は間隙、31は不活性ガス供給口、32は制御弁である。
【0024】
溶融炉本体3を形成する炉壁25は胴部25aと蓋部25bとから構成されており、蓋部25aの中央には、黒鉛主電極4が絶縁体24を介設して上・下動自在に保持されている。
【0025】
前記胴部25aの溶融スラグBが接触する部分は、C、C−SiC、SiC等のカーボン系耐火物(煉瓦状)又は炭化硅素系の耐火物(煉瓦状)26を用いて形成されており、所謂築炉工法によって構築されている。
また、前記蓋部25bは、主として溶融炉本体3内の高温ガスGO に対する耐食性の高いアルミナ系の耐火物27を用いて構成されており、胴部と同様に築炉工法により構築されている。
更に、前記耐火物26、27の背面は、鋼板製の炉体ケーシング29により覆われており、耐火物26、27と炉体ケーシング29とから溶融炉本体3を形成する炉壁25が構成されている。
【0026】
前記胴部25aの上方部、即ち溶融スラグBのスラグ界面LB の上方位置から約100〜200mm上方には、適宜の厚さを有する緻密質なセラミック板より成る不活性ガス阻止板28が配設されており、これにより、後述するように耐火物26内を流通して来て不活性ガスQが、上方へ抜け出すのが防止されることになる。
尚、溶融スラグBのスラグ界面LB の高さ位置は、溶融スラグ流出口(図示省略)の開口位置によって規制されるものである。
【0027】
前記胴部25aを形成する耐火物26とその背面を覆う炉体ケーシング29の間には、10〜30mm程度の間隙30が設けられており、この間隙30内へ、不活性ガス供給装置(図示省略)から約1〜5Paの圧力の不活性ガス(N2 ガス)Qが、制御弁32及び不活性ガス供給口31を通して連続的に供給されている。
【0028】
尚、図1の実施形態に於いては、本発明をプラズマアーク溶融炉に適用しているが、本発明はアーク溶融炉や抵抗溶融炉等のその他の電気溶融炉へも適用可能である。
また、図1の実施形態では、蓋部25bの耐火物27を胴部25aの耐火物26と異なる種類のものとしているが、胴部25aの耐火物26と同じ耐火物を用いることも可能である。
【0029】
次に、本発明の作用について説明する。図1を参照して、不活性ガス供給装置(図示省略)からの不活性ガス(N2 ガス)Qが、制御弁32、供給口31を通して間隙30内へ供給される。
間隙30内へ供給された不活性ガスQは、多孔質の耐火物26の内部を通って矢印イ方向へ流れ、不活性ガス阻止板28と溶融スラグBのスラグ界面LB との間の耐火物内表面26a′を通して、溶融炉本体3内のガス層G内へ噴出する。
尚耐火物内表面26aの溶融スラグBと接触する部分26a″には、通常溶融スラグBの固化層が形成される。そのため、この部分26a″からの溶融スラグB内への不活性ガスQの噴出は、殆んど無い。また、表面に固化層が形成されていない場合でも、溶融スラグBが直接に内表面26a′へ接触することにより、不活性ガスQの供給圧力が適宜に調整されている限り、溶融スラグB内へ不活性ガスQが噴出することは殆んどない。
更に、不活性ガスQの耐火物27内への侵入は、不活性ガス阻止板28により完全に阻止される。
【0030】
耐火物26内を不活性ガスQが流通することにより、耐火物26が冷却されることになる。これにより、耐火物26は溶融スラグBやガスGO により侵食され難くなり、その耐食性が増すことになる。
尚、耐火物26を冷却したあとの高温の不活性ガスQは最終的に溶融炉本体3のガス層G内へ噴出される。従って、溶融炉本体3外への熱の持ち出しは殆んどなく、熱損失は殆んど生じない。
【0031】
また、スラグ界面LB 近傍の耐火物内表面26a′を通して不活性ガスQが噴出することにより、溶融炉本体3のガス層Gが耐火物内表面26a′へ直接接触することが阻止される。その結果、耐火物内表面26a′のガスGO による酸化侵食が大幅に減少する。
【0032】
特に、プラズマアーク溶融炉やアーク溶融炉では、図1の矢印ロに示すように所謂アークジェットにより黒鉛主電極4から半径方向に向うガスGO の流れが起生する。
しかし、このガスの流れは、前記耐火物26のスラグ界面LB 上方の内表面26a′の部分から噴出する不活性ガスQにより、耐火物内表面26a′へ直接衝突するのが阻止される。これによって、耐火物内表面26a′の損耗が大幅に減少する。
【0033】
【発明の効果】
本発明に於いては、耐火物26の背面より不活性ガスQを供給して耐火物26内を流通させることにより、耐火物26を冷却すると共に、耐火物内を流通して来た不活性ガスQを、溶融スラグBのスラグ界面LB 近傍の耐火物内表面26a′より溶融炉本体3のガス層G内へ噴出させる構成としている。
その結果、噴出する不活性ガスQが、スラグ界面LB 近傍の耐火物内表面26a′の保護膜の機能を果たすことになり、ガス層Gによる耐火物の酸化消耗が防止される。
【0034】
また、プラズマアーク溶融炉等に於いては、電極4の先端から吹出すアークジェットにより半径方向に流れる高速のガス流が生ずるが、これ等のガス流は前記噴出する不活性ガスQによって偏向され、ガス流の直接衝突による耐火物内表面26a′の侵食が有効に防止される。
【0035】
本発明では、耐火物26を冷却したあとの不活性ガスQが溶融炉本体3内へ噴出されるため、従前の耐火物冷却方式のように熱損失が増えることはない。
また、溶融炉本体3の出口側に燃焼室(図示省略)を設けている場合には、溶融炉本体3から排出されてくる排ガス量の変動を抑えることが可能となる。その結果、溶融炉本体3の出口側排ガスダクト内での排ガス温度の低下が小さくなり、燃焼室内での燃焼を安定化させる上で好都合となる。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に係るプラズマアーク溶融炉の溶融炉本体の概要図である。
【図2】従前のプラズマアーク溶融炉の概要説明図である。
【符号の説明】
Bは溶融スラグ、LB はスラグ界面、Gはガス層、GO はガス流、Qは不活性ガス、3は溶融炉本体、4は黒鉛主電極、6は炉底電極、24は絶縁体、25は炉壁、25aは胴部、25bは蓋部、26はカーボン系又は炭化硅素系耐火物、26aは内表面、27は耐火物、28は不活性ガス阻止板、29は炉体ケーシング、30は間隙、31は不活性ガス供給口、32は制御弁。
Claims (5)
- 煉瓦状の耐火物と耐火物の外側を覆う炉体ケーシングとから成る電気溶融炉の炉壁に於いて、溶融スラグが接触する部分の耐火物をカーボン系耐火物又は炭化珪素系耐火物とし、当該耐火物のスラグ界面より上方位置の内部に不活性ガス阻止板を配設すると共に、不活性ガス阻止板より下方の耐火物の背面と炉体ケーシングとの間に間隙を設け、当該間隙内へ溶融炉本体内へ供給する不活性ガスと同じ不活性ガスを供給する構成とした電気溶融炉の炉壁構造。
- 電気溶融炉をプラズマアーク溶融炉又はアーク溶融炉とすると共に、緻密質のセラミックから成る不活性ガス阻止板をスラグ界面より100〜200mm上方に設ける構成とした請求項1に記載の電気溶融炉の炉壁構造。
- 還元雰囲気で運転され、溶融スラグが接する部分にカーボン系耐火物又は炭化珪素系耐火物を用いた電気溶融炉に於いて、前記耐火物の背面から不活性ガスを供給し、耐火物内を流通して来た不活性ガスを耐火物内表面の溶融スラグとガス層との界面付近から溶融炉本体内へ噴出させる構成とした電気溶融炉の炉壁耐火物の損耗抑制方法。
- 煉瓦状の耐火物と耐火物の外側を覆う炉体ケーシングとから成る炉壁の溶融スラグが接触する部分の耐火物をカーボン系耐火物又は炭化硅素系耐火物とすると共に、当該耐火物のスラグ界面より上方位置の内部に不活性ガス阻止板を配設し、更に前記不活性ガス阻止板より下方の耐火物と炉体ケーシングとの間に間隙を設けた構成の電気溶融炉の炉壁に於いて、前記間隙内へ不活性ガスを供給し、供給した不活性ガスを耐火物の内部へ流通させると共に、当該不活性ガスを耐火物のスラグ界面と不活性ガス阻止板との間の内表面から溶融炉本体のガス層内へ噴出させる構成とした電気溶融炉の炉壁耐火物の損耗抑制方法。
- 電気溶融炉をプラズマアーク溶融炉又はアーク溶融炉とすると共に、不活性ガスを溶融炉本体内へ供給する不活性ガスと同一のガスとした請求項4に記載の電気溶融炉の炉壁耐火物の損耗抑制方法。
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