JP3968645B2 - 写真プリンタのための画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真プリントソースから撮影コマの画像データを取得する画像データ取得部と、前記撮影コマに対して画像処理コマンドを付与するプレジャッジ管理部と、前記画像データ取得部から転送されてきた撮影コマの画像データをこの撮影コマに対して付与された画像処理コマンドに基づいて処理して写真プリンタのためのプリントデータを生成する画像処理部とを備えた写真プリンタのための画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における画像処理装置として、例えば特開2001−298684号公報から知られているものでは、フィルムスキャナや画像記録媒体を通じて取り込まれた画像データに対して画像回転処理やRGB-CMYK変換処理などの画像処理を施してプリントデータとして写真プリンタに転送する画像処理ボードが取り扱われており、この画像処理ボードはパソコンCPUによって制御管理されている。このような画像処理ボードは専用化されたデバイスを搭載することで画像データの高速の取り込み・転送機能及び特定の画像処理を高速に行う機能を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような画像処理ボードは画像データの高速処理に多大な貢献を果たすが、その機能が専用化されているがために汎用性に乏しく、例えば、写真プリントにおいては頻繁に生じる撮影画像トリミング処理や特殊フィルタ処理を行う機能は備えていないし、画像処理ボードによって可能な画像処理機能においてもその操作に関しては汎用のフォトレタッチソフトウエアなどに較べてそのユーザインターフェースは格段に劣ることから、かなり熟練されたオペレータにとっても使いづらいものであった。
【0004】
このため、写真プリンタのための画像処理装置においては、このような専用化された画像処理ボードは画像データの高速の取り込みや転送に用いらおり、フォトレタッチ等を含めオペレータ操作を伴う画像処理はパソコンに搭載されたフォトレタッチソフトウエアによって、つまり、画像処理ボードに取り込まれた画像データは一端パソコンのメインメモリに転送され、そこでフォトレタッチソフトウエアによって処理された後再び画像処理ボードを通じて写真プリンタに転送されるように構成されている。
【0005】
このような構成を採用することにより、画像処理の優れた操作性は保証されることになるが、近年の撮影画像データの高画質化に伴って画像処理される画像データの容量が巨大化し、その画像処理速度が無視できない問題となっている。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、高速の画像処理と快適なオペレータ操作性の両者をバランスよく実現できる、写真プリンタのための画像処理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、写真プリントソースから撮影コマの画像データを取得する画像データ取得部と、前記撮影コマに対して画像処理コマンドを付与するプレジャッジ管理部と、前記画像データ取得部から転送されてきた撮影コマの画像データをこの撮影コマに対して付与された画像処理コマンドに基づいて処理して写真プリンタのためのプリントデータを生成する画像処理部とを備えた写真プリンタのための画像処理装置において、本発明では、前記画像処理部は少なくとも1つの画像処理コマンドに基づいて画像データを処理するとともに処理された画像データをプリントデータに変換して出力する第1画像処理部と、少なくとも前記第1画像処理部で処理できない画像処理コマンドに基づいて画像データを処理可能な第2画像処理部とを含み、前記第1画像処理部は前記第2画像処理部に較べて高速で画像処理可能であり、かつ前記プレジャッジ管理部で付与された画像処理コマンドを評価して前記第1画像処理部で処理可能な場合第1画像処理部によって対応画像処理を行わせ、前記第1画像処理部で処理不可能な場合第2画像処理部によって対応画像処理を行わせる画像処理コマンド評価部が備えられている。
【0007】
この構成では、例えば、高速画像処理機能を有する第1画像処理部とユーザインタフェースに優れた第2画像処理部で扱われる画像処理コマンドが画像処理コマンド評価部で管理され、プレジャッジ段階で設定された画像処理コマンドが第1画像処理部で実施可能なら第1画像処理部で画像処理が行われ、第1画像処理部で実施できない画像処理コマンドが含まれていると第2画像処理部で画像処理が行われる。このため、第2画像処理部は第1画像処理部で扱われない画像処理コマンドをも扱えるように構成されている。
【0008】
上記のような構成を採用した場合、実質的に常時適用されるような画像処理機能は第1画像処理部に含ませておき、必要に応じて適用されたり微妙なマニュアル操作入力が必要な画像処理機能は第2画像処理部に含ませることができ、典型的な写真プリントのための画像処理は第1画像処理部だけで高速に実施されるので、結果的に、この写真プリンタのための画像処理装置では高速の画像処理と快適なオペレータ操作性の両者をバランスよく実現できる。
【0009】
なお、プレジャッジ段階で設定された画像処理コマンド列に含まれている画像処理コマンドに応じて処理対象画像データを第1画像処理部と第2画像処理部との間で転送し合うやり方も可能であるが、撮影画像データの容量が巨大化している状況では画像データの転送時間が無視できず、画像処理作業の効率化に関する利点が少なくなる。
【0010】
撮影画像データ容量の巨大化を考慮する場合、本発明の好適な実施形態として、前記プレジャッジ管理部では撮影コマの画像データとして低解像度画像データが取り扱われ、前記画像処理部では撮影コマ画像データとして高解像度画像データが取り扱われることが提案される。プレジャッジはモニタに表示される画像を見ながらオペレータがトリミングや色補正などの画像処理を対象の画像データに対して設定する作業であるので、プレジャッジ段階ではモニタ解像度に合わせたプレジャッジ用の低解像度画像データだけを取り扱うことで、作業の効率化を図っている。
【0011】
プレジャッジ段階では、処理対象となる撮影コマの画像データに対して画像処理コマンドを設定するだけであり、プレジャッジ終了後一括して対応する画像処理が第1又は第2画像処理部で行われるので、本発明の具体的な構成の1つでは、前記プレジャッジ管理部において前記撮影コマに対して複数の画像処理コマンドからなる画像処理コマンド列が付与され、前記画像処理コマンド評価部は、前記画像処理コマンド列に第1画像処理部で処理不可能な画像処理コマンドが含まれている場合前記画像処理コマンド列に含まれている全ての画像処理コマンドに基づく画像処理を第2画像処理部で行わせるように構成されている。
【0012】
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記第2画像処理部は実質的にパソコンのCPUとプログラムによって構築されており、前記第1画像処理部は前記パソコンのバスラインに接続される画像処理ボードによって構築され、この画像処理ボードは前記画像データ取得部と前記写真プリンタと直接接続されている。つまり、第1画像処理部として、専用化されたデバイスを搭載することで写真プリントにおいて必須とされる共通的な画像処理を高速に行うように設計された画像処理ボードを使用することができるし、第2画像処理部として、処理速度は低くても優れたユーザインターフェースをもつ汎用のフォトレタッチソフトウエアを流用してパソコン上で構築されたいわゆるソフトウエア画像処理機能を使用することができる。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による画像処理装置を備えた写真プリント装置の外観図であり、この写真プリント装置は、銀塩印画紙P(以下、印画紙Pと称する)に対して露光処理と現像処理とを行う写真プリンタとしてのプリントステーション1Bと、このプリントステーション1Bで使用されるプリントデータの生成・転送などを行う操作ステーション1Aとから構成されている。この写真プリント装置はデジタルミニラボとも称せられるものであり、図2からよく理解できるように、プリントステーション1Bは2つの印画紙マガジン11に納めたロール状の印画紙Pを該ステーション1Bの内部に搬送してプリントサイズに切断すると共に、このように切断された印画紙Pに対し、露光処理部12で露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽を有した現像処理部13に送って現像する。乾燥の後に装置上部の横送りコンベア14からソータ15に送られた印画紙、つまり写真プリントPは、このソータ15の複数のトレイ15aに対してオーダ単位で仕分けられた状態で集積される。
【0014】
露光処理部12は、操作ステーション1Aから送られてくるプリントデータに基づいて印画紙Pを送りながらR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色の光線の露光を行う露光ヘッド(図示せず)を備えており、露光時には印画紙Pを副走査方向に搬送しながら、この搬送速度と同期して主走査方向に沿ったライン状に露光を行うよう構成されている。尚、露光ヘッドとしては、露光仕様に応じて、蛍光ビーム方式、レーザビーム方式、液晶シャッター方式、DMD方式又はFOCRT方式の採用が可能である。又、前記現像処理部13は露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽に対して連続的に送るよう多数の圧着ローラ(図示せず)を有した搬送系を備えている。
【0015】
前記操作ステーション1Aは、操作テーブル16を設けたデスク状コンソールの上部位置に写真フィルムFから撮影画像データを取得するフィルムスキャナ2Aと、各種情報を表示するCRTディスプレイ(以下単にモニタと呼ぶ)17とを備えている。さらに操作テーブル16上にはこの写真プリント装置の操作入力部18として機能するキーボード18aとマウス18bが配置されている。また、この操作テーブル16の下方には、フィルムスキャナ2Aを通じて写真フィルムFから読み取られた画像データの処理やプリントデータの生成、プリントステーション1Bの制御を行うコントローラとして機能する汎用コンピュータ(以後単にパソコンと称する)4が備えられている。この汎用コンピュータ4にはデジタルカメラの撮影画像メモリとして用いられているスマートメディアやコンパクトフラッシュなどから撮影画像データを取得するメディアリーダ2Bも備えられており、前述したフィルムスキャナ2Aとこのメディアリーダ2B、さらには通信回線を利用して送られてくる画像データを受信するここでは図示されていない画像データ受信部などを総称して画像データ取得部2と称する。さらに、この汎用コンピュータ4のPCIスロットには、後で詳しく説明される第1画像処理部として機能する画像処理ボード50が装着されている。
【0016】
フィルムスキャナ2Aは、図2に模式的に示されているように、フィルム搬送ラインの上方に位置する光源20と、フィルム搬送ラインの下側でこれに対して直交する方向に延びたスリット21の下方に位置する光学レンズ22とこの光学レンズ22によって結像されたフィルムFの透過光を光電変換するCCD型のセンサユニット23を備えている。センサユニット23は画像処理ボード50と接続されており、センサユニット23によって変換されたデジタル画像データは画像処理ボード50によって画像処理ボード50内のメモリに高速に取り込まれる。
【0017】
現像済みのフィルムFから撮影画像情報を読み込む際には、フィルムスキャナ2AにセットされたフィルムFを搬送しながら、この搬送速度と同期してセンサユニットでフィルム透過光を主走査方向に沿って1ラインずつR(赤)、G(緑)、B(青)に色分解した後光電変換して、R(赤)、G(緑)、B(青)夫々の輝度データからなる撮影画像データがパソコン4に転送される。このフィルムスキャナ2Aは、プレスキャン時には低解像度スキャン画像データ(プレスキャン画像データ)を得るためフィルム1本分を連続的に低解像度で読み取る。このプレスキャン画像データは、濃度差に基づいてコマ画像毎に切り出されることでプレジャッジ用画像データとなるが、その切り出し時に求められたコマ位置情報をコマ位置データとした後で行われる本スキャン時に利用される。被写体によっては撮影画面領域と非撮影画面領域との間で濃度差がほとんどなく機械的にコマ画像エッジが検出されないことがあるが、その場合はオペレータによる目視判断でコマ位置データを入力することも可能である。
【0018】
高解像度での本スキャン時には、先ほど述べたコマ位置データに基づいて各コマ画像の前エッジでセンサユニット23によるスキャニングを開始し、後エッジでスキャニングを停止することで、コマ画像単位の高解像度画像データが順次パソコン4の画像処理ボード50に取り込まれていく。
【0019】
デジタルカメラによる撮影画像をパソコン4に転送する場合は、使用されている撮影画像記録メモリに適したメディアリーダ2Bを通じて撮影画像情報として高解像度画像データが及びプレジャッジ用画像データとして低解像度データが読み込まれるが、適切な低解像度データが含まれていない場合には解像度変換によって高解像度画像データから低解像度化された画像データが、プレジャッジ用画像データとして利用される。
【0020】
この写真プリント装置のコントローラ4として用いられているパソコン4は、CPUを中核部材として、転送された写真画像データに対して種々の処理を行うための機能部がハードウエア又はソフトウエアあるいはその両方で実装されているが、本発明に特に関係する機能部として、画像データ取得部2を通じて入力された画像データに対応する各撮影コマに対して必要に応じて画像処理コマンドを付与するプレジャッジ管理部41、図3に示されているように、操作入力部18からの操作入力信号に対応する画像処理コマンドなどの操作コマンドを割り当てる操作入力処理部42、プレジャッジ時に補正対象撮影コマの画像をモニタ17に表示するビデオ制御部43と、取り込まれた高解像度画像データに対して色調補正やフィルタリング(ぼかしやシャープネスなど)やトリミングなどの各種フォトレタッチ処理をユーザフレンドリーなユーザインターフェースの環境下で行う第2画像処理部40、後で説明される画像処理コマンド評価部44などが挙げられる。
【0021】
さらに、前述した画像処理ボード50はバスブリッジ45を介してこのパソコン4のCPUバスに接続されている。この画像処理ボード50には、画像回転、γ補正、RGB−CMYK変換などの画像処理を高速に行う第1画像処理部51と最終的な画像処理済み高解像度画像データをプリントステーション1Bのプリント仕様に合わせてプリントデータに変換するプリントデータ生成部52が構築されている。
【0022】
前記プレジャッジ管理部41には、画像ソースとしてフィルムFが取り扱われる場合フィルムスキャナ2Aからプレスキャン画像データから濃度差を考慮してコマ位置を示すコマ位置データを生成するとともにこのコマ位置データを用いてフィルム全体をカバーするプレスキャン画像データからコマ画像単位のプレジャッジ用画像データを作り出すプレジャッジ画像処理部41a、プレジャッジ用画像データから予想されるプリント出力画像に対応するシミュレート画像データを使用されているモニタ17や露光処理部12などの色出力特性を格納している機器特性テーブルを参照しながら生成するシミュレート画像生成部41b、プレジャッジ時に操作入力処理部42を通じて撮影コマに設定された画像処理コマンドあるいは画像処理コマンド列を管理する画像処理コマンド列管理部41cが備えられている。なお、プレジャッジ画像処理部41aは、画像ソースとしてデジタルカメラ等の撮影画像データを格納した撮影画像記録メモリが取り扱われる場合その撮影画像記録メモリに含まれている低解像度データを利用するか、あるいは適切な低解像度データが含まれていない場合には第1画像処理部51又は第2画像処理部40における解像度変換によって高解像度画像データから低解像度化された画像データをプレジャッジ用画像データとして利用する。
【0023】
本発明を特徴付けている画像処理コマンド評価部44は、画像処理コマンド列管理部41cによって各撮影コマに設定された画像処理コマンド列を評価し、この画像処理コマンド列に含まれている画像処理コマンドが全て第1画像処理部51で実施できる場合この撮影コマに対応する高解像度画像データがそのまま第1画像処理部51で画像処理されるべく画像処理モードを第1処理モードとするのに対して、この画像処理コマンド列に第1画像処理部51で処理不可能な画像処理コマンドが含まれている場合この撮影コマに対応する高解像度画像データをパソコン4のメインメモリに転送してこの撮影コマに設定された全ての画像処理コマンドに基づく画像処理を第2画像処理部40で行わせその後処理済み画像データを画像処理ボード50のプリントデータ生成部52に戻すべく画像処理モードを第2処理モードとする。
【0024】
この写真プリント装置による写真プリントのための画像処理手順を図4を用いて説明する。
この例示では写真プリントソースは現像済みの135写真フィルムとする。従って、画像データ取得部2としてフィルムスキャナ2Aが利用される。フィルムFがフィルムスキャナ2Aにセットされると、フィルム1本分がその長さにわたって連続的に低解像度でスキャンされ(これはプレスキャンと呼ばれる)、画像処理ボード50に送り出される(#01)。画像処理ボード50に取り込まれた低解像度画像データは画像処理ボード50のバッファメモリを経て、パソコン4のメインメモリに転送される(#02)。プレジャッジ画像処理部41aはメインメモリに転送された低解像度画像データからコマ位置を割り出し、各撮影コマに対応する画像データを切り出しプレジャッジ用画像データとする(#03)。
【0025】
さらに、このプレジャッジ用画像データはシミュレート画像生成部41bによって所定の処理を施されることによりシミュレート画像データに変換されるが、その際使用されているフィルムスキャナ2Aのスキャナ色特性や露光処理部12で用いられている露光ヘッドと印画紙のタイプによって決まるプリント色特性、それにシミュレート画像の表示に用いられているモニタ17のモニタ色特性などが機器色特性テーブルから読み出され、シミュレート画像生成過程において参照される(#04)。
【0026】
シミュレート画像データがビデオ制御部43に送られることで(#05)、モニタ17にシュミレート画像が表示される(#06)。プレジャッジ作業では、オペレータはこのシミュレート画像としての処理対象撮影コマを見ながら、必要に応じて、操作入力部18としてのキーボード18a上の所定の操作キーやマウス18bを操作すると(#07)、操作入力処理部42の働きで画像処理コマンドが生成され、プレジャッジ管理部41に送られる。プレジャッジ管理部41は受け取った画像処理コマンドをシミュレート画像生成部44に与えることでシミュレート画像データを補正し、これによりモニタ17に表示されるシミュレート画像がオペレータの要求通りに調整される(#08)。このようにしてモニタ17に表示されている処理対象撮影コマに対するプレジャッジ作業が完了すると、この撮影コマに対して施された画像処理コマンドは画像処理コマンド列管理部41cにより一時的に保持される(#09)。なお、この画像処理コマンドからなる画像処理コマンド列にはオペレータ操作入力による画像処理コマンド以外に自動的に設定される画像補正に関する画像処理コマンドも含まれている。この時点で、プレジャッジが終了した撮影コマの写真プリント工程がスタートする。
【0027】
プレジャッジ作業は種々の形態で行われるが、ここでは典型的な例を図5を用いながら簡単に説明する。
このモニタ画面では、6つの撮影コマに対するシミュレート画像70が表示されており、夫々のシミュレート画像70の上側の枠領域71には対応撮影コマを特定するコマ番号を示す数字が表示され、下側の補正情報枠72にはイエローに対応して「Y」、マゼンタに対応して「M」、シアンに対応して「C」の文字、及び、濃度補正情報を示すよう「D」の文字が表示され、又、この下側のプリント枚数枠73にはプリント枚数を示す数値が表示されている。このように複数のシミュレート画像70が表示される場合これらのシミュレート画像70のうちの1つの周囲を取り囲む選択枠74に目につきやすい色相を与えることで、そのシミュレート画像が選択状態にあることを明示している。モニタ画面の下辺領域にはオーダ番号と画像メディアの種別を示す枠75や表示中撮影コマのプレジャッジ終了と次のプレジャッジ対象の撮影コマの表示のためのボタン76が配置されている。
【0028】
このように、モニタ17にシミュレート画像70が表示された状態で、例えば、キーボード18aに設定された操作キーとしてのイエローキーを操作した場合には、選択状態のシミュレート画像70に対応する補正情報枠72の「Y」の文字を強調する表示や、文字を反転させる表示や、ブリンクさせる表示を行うことでイエロー成分を補正対象に選択していることをオペレータに認識させ、この状態でプラスキーを押し操作した場合には、押し操作した回数だけイエローの成分を段階的に増大させる画像処理コマンドが画像処理コマンド列管理部41cで生成されてシミュレート画像生成部41bに与えられることでその画像処理が行われ、同様にマイナスキーを押し操作した場合には、押し操作した回数だけイエローの成分を段階的に減少させる処理が行われ、ニュートラルキーを押し操作した場合には補正前の状態に戻す処理が行われる。ぼかしやシャープネスなどのフィルタリング処理も設定されている操作キーを操作することで同様に行われる。
【0029】
なお、トリミング処理の場合は、正確なトリミングを行うために、ここでは図示されていないが、モニタ画面に処理対象の1つのシミュレート画像70が表示され、マウス18aによってトリミングカーソルを操作することで撮影コマにおけるプリントすべき画像領域を設定する。このトリミングデータも、画像処理コマンドの1つとして画像処理コマンド列管理部41cで管理格納される。
【0030】
プレジャッジが終了した撮影コマから順次、その写真プリント工程がスタートするが、高画質の写真プリントを得るためには高解像度の画像データが必要となる。このため、プレスキャン時にフィルムスキャナ2AにセットされているフィルムFは今度は逆方向に送られながら、撮影コマ単位で逐次的に高解像度で本スキャンされ、高解像度画像データが画像処理ボード50のバッファメモリに取り込まれる(#10)。この本スキャンはバッファメモリの容量に空きがある限り、対応撮影コマ画像のプレジャッジの終了を待たずに先行して行うと好都合である。
【0031】
なお、モニタ17に表示された撮影コマのプレジャッジが終了すると、画像処理コマンド評価部44は、画像処理コマンド列管理部41cにアクセスして(#11)、プリントすべき撮影コマに設定されている画像処理コマンド列をチェックし、もしこの画像処理コマンド列に含まれている画像処理コマンドが全て第1画像処理部51で実施できる場合第1処理モードを発行し、この画像処理コマンド列に第1画像処理部51で処理不可能な画像処理コマンドが含まれている場合第2処理モードを発行する(#12)。
【0032】
第1処理モードが発行されると、第1画像処理部51はバッファメモリから処理対象である撮影コマに対応する高解像度データを読み出すとともに(#13a)、画像処理コマンド列管理部41cから該当する画像処理コマンド(列)を受け取り(#14a)、この画像処理コマンドに基づいた画像処理を行い、処理済みの高解像度画像データをプリントデータ生成部52に与える(#15a)。
【0033】
逆に、第2処理モードが発行されると、第2画像処理部51はバッファメモリから処理対象である撮影コマに対応する高解像度データをメインメモリに転送させるとともに(#13b)、画像処理コマンド列管理部41cから該当する画像処理コマンド(列)を受け取り(#14b)、この画像処理コマンドに基づいた画像処理を行い、画像処理済みの高解像度画像データをプリントデータ生成部52に転送する(#15b)。
【0034】
プリントデータ生成部52は、受け取った画像処理済みの高解像度画像データをプリントステーション1Bで使用される仕様のプリントデータに変換し、写真プリントを作製すべく、プリントステーション1Bの露光処理部12に転送される(#16)。
【0035】
なお、上記の実施の形態では、第1画像処理部51はパソコン4のバスラインに接続される画像処理ボード50によって構築されるとともに第2画像処理部40は実質的にパソコンのCPUとフォトレタッチプログラムによって構築されていたが、この形態に限定されるわけではなく、画像処理部を構築するためのよく知られた全ての形態を採用することがかのうである。
また、プリントステーション2Bとして印画紙Pを露光・現像して写真プリントを作製する銀塩プリンタを取りあげたが、インクジェットプリンタや熱転写プリンタ・昇華型プリンタを採用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理装置を備えた写真プリント装置の外観図
【図2】図1による写真プリント装置の模式図
【図3】写真プリント装置に組み込まれたパソコンに構築される主な画像処理機能を示す機能ブロック図
【図4】プレジャッジ作業を含む画像処理の手順を説明する説明図
【図5】プレジャッジ時のモニタ画面を示す図
【符号の説明】
1A 操作ステーション
1B プリントステーション
2A フィルムスキャナ
2B メディアリーダ
4 パソコン(コントローラ)
18 操作入力部
40 第2画像処理部
41 プレジャッジ管理部
41a プレジャッジ画像処理部
41b シュミレート画像生成部
41c 画像処理コマンド列管理部
41 操作入力処理部
43 ビデオ制御部
44 画像処理コマンド評価部
50 画像処理ボード
51 第1画像処理部
52 プリントデータ生成部
Claims (4)
- 写真プリントソースから撮影コマの画像データを取得する画像データ取得部と、前記撮影コマに対して画像処理コマンドを付与するプレジャッジ管理部と、前記画像データ取得部から転送されてきた撮影コマの画像データをこの撮影コマに対して付与された画像処理コマンドに基づいて処理して写真プリンタのためのプリントデータを生成する画像処理部とを備えた写真プリンタのための画像処理装置において、
前記画像処理部は少なくとも1つの画像処理コマンドに基づいて画像データを処理するとともに処理された画像データをプリントデータに変換して出力する第1画像処理部と、少なくとも前記第1画像処理部で処理できない画像処理コマンドに基づいて画像データを処理可能な第2画像処理部とを含み、前記第1画像処理部は前記第2画像処理部に較べて高速で画像処理可能であり、かつ
前記プレジャッジ管理部で付与された画像処理コマンドを評価して前記第1画像処理部で処理可能な場合第1画像処理部によって対応画像処理を行わせ、前記第1画像処理部で処理不可能な場合第2画像処理部によって対応画像処理を行わせる画像処理コマンド評価部が備えられていることを特徴とする写真プリンタのための画像処理装置。 - 前記プレジャッジ管理部では撮影コマの画像データとして低解像度画像データが取り扱われ、前記画像処理部では撮影コマ画像データとして高解像度画像データが取り扱われることを特徴とする請求項1に記載の写真プリンタのための画像処理装置。
- 前記プレジャッジ管理部では前記撮影コマに対して複数の画像処理コマンドからなる画像処理コマンド列が付与され、
前記画像処理コマンド評価部は、前記画像処理コマンド列に第1画像処理部で処理不可能な画像処理コマンドが含まれている場合前記画像処理コマンド列に含まれている全ての画像処理コマンドに基づく画像処理を第2画像処理部で行わせることを特徴とする請求項1又2に記載の写真プリンタのための画像処理装置。 - 前記第2画像処理部は実質的にパソコンのCPUとプログラムによって構築されており、前記第1画像処理部は前記パソコンのバスラインに接続される画像処理ボードによって構築され、この画像処理ボードは前記画像データ取得部と前記写真プリンタと直接接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の写真プリンタのための画像処理装置。
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