JP3750751B2 - デジタル写真プリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタル写真プリンタに関し、詳細には本番焼きとしての記録に先だって、発色具合等を確認するための試し焼き機能を有するデジタル写真プリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ネガフイルム、リバーサルフイルム等の写真フイルム(以下、フイルムとする)や印刷物等の原稿に記録された画像に光を照射してその透過光もしくは反射光を印画紙等の記録媒体に面露光することによって、感光材料上に写真潜像を記録する写真プリンタが知られている。
【0003】
この写真プリンタは後述のデジタル写真プリンタと対比するため本明細書中ではマニュアル写真プリンタと称することとし、照射光量の調整、R/G/Bの色バランス調整等の補正処理を行なって写真プリントを仕上げている。
【0004】
ところで、上述の各種調整は熟練した操作者の経験などに左右されやすく、ときにはその調整を誤る場合もある。このように調整を誤ると、その誤った調整に基づいて得られた画像が記録された写真プリントは失敗プリントとして処分されることとなり、感光材料や印画紙等の記録媒体が無駄に消費されることとなる。特に画像を例えば半切り等に拡大して大伸しの写真プリントに仕上げる場合には、1枚の失敗プリントで無駄になる記録媒体の大きさは、いわゆる同時プリントで得られる通常の大きさであるサービスサイズ等に比して非常に大きなものとなる。
【0005】
また、大伸しの写真プリントでは、サービスサイズ等の通常の大きさの写真プリントで再現される画像の色相、階調、濃度、粒状等とは相違した印象を与えることもあり、実際に再現された画像の画質を見てから上記調整を補正したうえで全体のプリントを行なうのが望ましい。この場合、最初から大伸しの画像の全体をプリントしたのでは記録媒体が無駄になるため、図6(A)に示す原稿P0 のうち、例えば人物の顔の部分など画像中の主要部(以下、主要部画像という)P1 だけを短冊状に抽出して図6(B)に示すようにその部分だけをプリントすることによって、使用する記録媒体100 の大きさを最小限に止めているのが実状である。
【0006】
この抽出は、主要部以外の部分にマスクを掛けて覆うことにより行なわれている。
【0007】
このように注文者に渡すために画像の全体をプリントする本番用の記録(以下、本番焼きという)に先だって、画質等の確認のために画像の狭い範囲だけを抽出してプリントを行なうことを試し焼きといい、この試し焼きをした記録媒体の余白部分(白ぶち部分等)にその試し焼き時のカラーバランス等の画像処理条件を記録しておくことによって、後に本番焼きを行なう際に試し焼きの画像とこれらの条件を見て、補正すべき条件の補正量を決定し、補正量を加味した条件設定操作を行なうことによって本番焼きである大伸しの写真プリントが失敗プリントとならないようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述した試し焼きと本番焼きとは、1つの画像について常に連続して行なわれるとは限らない。むしろ複数の画像についての試し焼きだけを連続して行ない、後に各画像について本番焼きをまとめて行なうのが一般的である。
【0009】
このような場合、原稿を試し焼きのときと本番焼きのときとで装置に2回セッティング操作をする必要があり、この操作に手間がかかり、さらにセッティング回数の増加に伴って原稿に傷がつく機会が多くなる。
【0010】
また、上記試し焼きで得られるプリント(以下、試し焼きプリントという)において、原稿の全体(以下、全景画像または全体画像という)のなかで主要部画像のバランスを見たいという要望もある。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、試し焼きプリントに全景画像と主要部画像等とを併せて再生するとともに、原稿のセッティング操作等を簡略化することにより原稿に傷がつく機会を低減するデジタル写真プリンタを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1のデジタル写真プリンタは、写真フイルムや写真プリント等の原稿に記録された画像を読み取ってデジタル画像情報に変換する画像読取手段と、該デジタル画像情報を記憶媒体に入出力せしめる入出力手段と、該デジタル画像情報に基づいて画像処理条件を設定し、この画像処理条件にしたがってデジタル画像情報に画像処理を施す画像処理手段と、画像処理を施せしめられたデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するプリント手段とを備えたデジタル写真プリンタであって、
画像処理済みのデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するのに先だって、可視画像の全体を縮小した縮小画像と可視画像のうち主要部を略等倍で抽出した主要部画像とを画像処理条件とともに試し焼きとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段と、
縮小画像と主要部画像との画像バランスを含めて判断された補正量が入力され、該補正量に応じて画像処理条件を補正する処理条件補正手段とを備え、
画像処理手段が、処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施すことを特徴とするものである。
【0013】
ここで画像読取手段としては、原稿を照明する照明光源、その反射光あるいは透過光を光電的に検出する光検出器、光電変換して得られた電気信号を必要に応じて増幅する増巾器、デジタル変換するA/D変換器等から構成される。
【0014】
また記憶媒体としては、ハードディスクなどの大容量で、高速にリード、ライトできる記憶媒体が望ましい。
【0015】
画像処理手段は、具体的には所定の処理手順であるアルゴリズムやルックアップテーブル等を記憶したメモリ等によって構成される。
【0016】
プリント手段は、画像処理手段によって処理された画像情報に基づいて記録光を変調し、この変調された光を印画紙を始めとする感光材料等の記録媒体に走査する走査露光光学系と、その他の現像装置、水洗装置、乾燥装置等から構成される。
【0017】
画像のうち主要部とは、例えばポートレートの場合は人物の顔が表された部分であり、風景写真であれば中央部などが該当する。また縮小画像とは本焼きのプリントの略全体に対して縮小したものを意味する。
【0018】
処理条件補正手段は、その補正量を入力するキーボード等の入力手段、画像処理手段におけるルックアップテーブル等を入力された補正量に基づいて補正する、パラメータやマトリックスが記憶されたメモリなどから構成される。
【0019】
また試し焼き処理手段は、画像処理がなされた画像情報から人物の顔の位置を自動的に判定するような主要部画像の自動抽出手段と、全体の画像を縮小する縮小手段と、再生しようとする記録媒体面上での縮小画像、主要部画像および画像処理条件の配置、配列パターンを決定する配列決定手段と、フレームメモリ等とから構成される。
【0020】
本発明の第2のデジタル写真プリンタは、原稿に記録された画像を読み取ってデジタル画像情報に変換する画像読取手段と、デジタル画像情報を記憶媒体に入出力せしめる入出力手段と、デジタル画像情報に基づいて画像処理を施すための画像処理条件を設定し、この画像処理条件にしたがってデジタル画像情報に画像処理を施す画像処理手段と、画像処理を施せしめられたデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するプリント手段とを備えたデジタル写真プリンタであって、
可視画像のうち試し焼き用の領域を指定する領域指定手段と、
画像処理済みのデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するのに先だって、可視画像の全体を縮小した縮小画像と領域指定手段により指定された領域を抽出した指定領域画像とを画像処理条件とともに試し焼きとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段と、
縮小画像と指定領域画像との画像バランスを含めて判断された補正量が入力され、該補正量に応じて画像処理条件を補正する処理条件補正手段とを備え、
画像処理手段が、処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用の画像処理を施すことを特徴とするものである。
【0021】
この第2のデジタル写真プリンタにおける試し焼き処理手段は、画像処理がなされた画像情報から領域指定手段により指定された指定領域画像を抽出する抽出手段と、全体の画像を縮小する縮小手段と、再生しようとする記録媒体面上での縮小画像、指定領域画像および画像処理条件の配列パターンを決定する配列決定手段と、フレームメモリ等とから構成される。
【0022】
本発明の第3のデジタル写真プリンタは、原稿に記録された画像を読み取ってデジタル画像情報に変換する画像読取手段と、デジタル画像情報を記憶媒体に入出力せしめる入出力手段と、デジタル画像情報に基づいてデジタル画像情報に画像処理を施すための画像処理条件を設定する処理条件設定手段と、画像処理条件にしたがってデジタル画像情報に画像処理を施す画像処理手段と、画像処理を施せしめられたデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するプリント手段とを備えたデジタル写真プリンタであって、
可視画像のうち試し焼き用の領域を指定する領域指定手段と、
画像処理済みのデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するのに先だって、可視画像の全体を縮小した縮小画像と可視画像のうち主要部を等倍で抽出した主要部画像と領域指定手段により指定された領域を抽出した指定領域画像とを画像処理条件とともに試し焼きとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段と、
縮小画像と主要部画像と指定領域画像との画像バランスを含めて判断された補正量が入力され、該補正量に応じて画像処理条件を補正する処理条件補正手段とを備え、
画像処理手段が、処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施すことを特徴とするものである。
【0023】
この第3のデジタル写真プリンタにおける試し焼き処理手段は、画像処理がなされた画像情報から領域指定手段により指定された指定領域画像および画像情報から濃度ヒストグラムの分布等に基づいて主要部画像を抽出する抽出手段と、全体の画像を縮小する縮小手段と、再生しようとする記録媒体面上での縮小画像、指定領域画像、主要部画像および画像処理条件の配列パターンを決定する配列決定手段と、フレームメモリ等とから構成される。
【0024】
なお、本発明の第2又は第3のデジタル写真プリンタにおいて、試し焼きとして領域指定手段により指定された領域が2以上あるときは、試し焼き処理手段の配列決定手段が、指定された複数の領域を、試し焼きに供される記録媒体に対して適切に配置するものである。
【0025】
また、本発明の第1から第3のデジタル写真プリンタにおける入出力手段は、デジタル画像情報と、画像処理条件および処理条件補正手段による画像処理条件を補正する補正パラメータとを対応付けて前記記憶媒体に記憶せしめるものであってもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明の第1のデジタル写真プリンタは、試し焼き処理手段により、画像処理済みのデジタル画像情報が可視画像として画像記録媒体に記録されるのに先だって、可視画像の全体を縮小した縮小画像と可視画像のうち主要部を略等倍で抽出せしめられた主要部画像とが画像処理条件とともに試し焼きのプリントとして記録されるように制御され、またこの画像処理条件が処理条件補正手段により補正され、画像処理手段が、処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施す。この作用により、全景画像と主要部画像とが試し焼きプリントに併せて再生されるため、原稿のなかでの主要部画像のバランスを見たいという要望に応えることができる。
【0027】
また原稿の画像をデジタル画像情報として記憶媒体に記憶せしめるデジタル写真プリンタを用いてこの画像情報を記憶媒体から自在に入出力せしめるため、画像を再生する都度、原稿をセッティング等する必要がなく、この結果、原稿に傷がつくことをも防止することができる。
【0028】
本発明の第2のデジタル写真プリンタは、試し焼き処理手段により、画像処理済みのデジタル画像情報が可視画像として画像記録媒体に記録されるのに先だって、可視画像の全体を縮小した縮小画像と領域指定手段により指定された1または2以上の指定領域画像とが画像処理条件とともに試し焼きのプリントとして記録されるように制御され、またこの画像処理条件が処理条件補正手段により補正され、画像処理手段が、処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施す。この作用により、全景画像と指定領域画像とが試し焼きプリントに併せて再生されるため、原稿のなかでの指定領域画像のバランスを見たいという要望に応えることができる。
【0029】
また原稿の画像をデジタル画像情報として記憶媒体に記憶せしめるデジタル写真プリンタを用いてこの画像情報を記憶媒体から自在に入出力せしめるため、画像を再生する都度、原稿をセッティング等する必要がなく、この結果、原稿に傷がつくことをも防止することができる。
【0030】
本発明の第3のデジタル写真プリンタは、試し焼き処理手段により、画像処理済みのデジタル画像情報が可視画像として画像記録媒体に記録されるのに先だって、可視画像の全体を縮小した縮小画像と可視画像のうち主要部を略等倍で抽出せしめられた主要部画像と領域指定手段により指定された1または2以上の指定領域画像とが画像処理条件とともに試し焼きのプリントとして記録されるように制御され、またこの画像処理条件が処理条件補正手段により補正され、画像処理手段が、処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施す。この作用により、全景画像と主要部画像と指定領域画像とが試し焼きプリントに併せて再生されるため、原稿のなかでの主要部画像および指定領域画像のバランスを見たいという要望に応えることができる。
【0031】
また原稿の画像をデジタル画像情報として記憶媒体に記憶せしめるデジタル写真プリンタを用いてこの画像情報を記憶媒体から自在に入出力せしめるため、画像を再生する都度、原稿をセッティング等する必要がなく、この結果、原稿に傷がつくことをも防止することができる。
【0032】
また入出力手段が、デジタル画像情報と、画像処理条件および処理条件補正手段による画像処理条件を補正する補正パラメータとを対応付けて記憶媒体に記憶せしめる構成のデジタル写真プリンタは、本番焼きを複数回行なっても、常に同一の処理済みの本番焼きプリントを得ることができる。この場合、画像処理条件のさらなる補正を行なうようにしてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のデジタル写真プリンタの実施の形態について図面を参照して説明する。
【0034】
図1、2は本発明の第1のデジタル写真プリンタの具体的な実施の形態を示す図である。
【0035】
図示のデジタル写真プリンタは、写真フイルム20のバーコードを読み取るバーコードリーダ42、フイルム20の中から各コマ21の領域を濃度変化により検出する画面検出センサ41、フイルム20のパーフォレーションと噛合しフイルム20を搬送するスプロケット44、スプロケット44を駆動するモータ43、バーコードリーダ42により読み取られたフイルム番号により読み取られたコマ番号および画面検出センサ41により読み取られた各コマ21の領域をデータバスに送信するとともにモータ43の駆動を制御する信号をモータ43に送信するフイルムスキャナー制御インターフェース(I/F)40、フイルム20の撮影コマ21に光を照射する光源31と調光ユニット32と色分解ユニット33と拡散ボックス34とからなる光源ユニット30、光源ユニット30からの光を照射された撮影コマ21に記録された画像の透過画像を結像光学系51を介して光電的に読み取るCCD52、CCD52により光電変換された前記透過画像に対応する画像信号をデジタル画像信号Sに変換するA/D変換器53、A/D変換器53から出力されたデジタル画像信号Sに対して、シェーディングや暗電流による影響に対する補正を行って質のよい画像信号をフレームメモリ55に出力する第1の画像処理装置54、フレームメモリ55に一旦記憶せしめられた画像処理済みのデジタル画像信号Sに基づいてさらに画像処理条件を設定して所望のプリント品質を得るための画像処理を施す第2の画像処理装置56、第2の画像処理装置56により画像処理を施されたデジタル画像信号Sに基づいた変調信号を出力する変調機ドライバ57、変調機ドライバ57により変調された信号に基づいた可視画像を再生するプリンタ60およびプリンタ制御I/F58、フレームメモリ55に記憶されたデジタル画像信号Sをデータバスを介して記憶するハードディスク75、必要に応じてデジタル画像信号Sに基づいた可視画像を再生し、あるいは画像処理条件等を表示するCRTモニタ71および表示I/F70、画像処理条件、画像処理条件の補正値、画像検索用情報等を入力するキーボード73およびキーボードI/F72、データバスを介してバーコードリーダ42により読み取られたコマ番号等の画像を特定するための画像検索用情報と第1の画像処理装置54および第2の画像処理装置56から入力された画像処理条件とフレームメモリ55から入力されたデジタル画像信号Sとを対応付けしてハードディスク75に記憶せしめ、またキーボード73から入力された画像検索用情報に対応付けされた1つのデジタル画像信号Sをハードディスク75から検索制御し、その他データバスに接続された各機器を制御するCPU74、他のデジタル写真プリンタシステムと通信回線を介して接続する通信ポート76、プリンタ60により再生された写真プリントを検査する検品場所に配置されて必要に応じて焼直し指示を入力するキーボード78およびキーボードI/F77、第2の画像処理装置56により画像処理を施された画像処理済みのデジタル画像信号を可視画像として本番焼きするのに先だって可視画像の全体を縮小して縮小画像を得、可視画像のうち主要部を略等倍で抽出し、この主要部画像とを第2の画像処理装置56による画像処理条件とともに試し焼きプリントとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段80、並びに第2の画像処理装置56による画像処理の条件を補正する処理条件補正手段59を備えた構成である。
【0036】
なお、ハードディスク75は、その記憶容量が2GB(ギガバイト)以上のものである。通常、六切りサイズ(約20cm×25cm)程度の写真プリントに対応する解像度を得るために必要な画像信号は約20MB/1画像と算定され、この画像信号を画質が劣化しない程度にデータ圧縮した場合、その画像信号は約4MB/1画像となる。平均的な現像所では、1日にプリントする試し焼きを必要とする原稿の数は数百枚程度であり、通常1日の作業の中で本番焼きまで完結させるために必要なハードディスクの容量は2GB程度である。再注文に備えて画像データを1ケ月分位保管する場合は、要求される記憶容量は約50GBとなる。
【0037】
また試し焼き処理手段80は詳細には図2に示すように、第2の画像処理装置56により画像処理を施された画像処理済みのデジタル画像情報を2次元画像として記憶するフレームメモリ81と、フレームメモリ81に記憶された全体画像P0 を縮小して縮小画像P′0 を得る縮小手段82と、フレームメモリ81に記憶された画像全体P0 のうち主要部P1 を抽出する抽出手段83と、この主要部画像P1 、縮小画像P′0 を画像処理条件または画像処理条件に対応づけられた文字等のパラメータDとともに試し焼きプリントの印画紙100 における配置を決定する配列決定手段84とから構成される。
【0038】
なお、抽出手段83、縮小手段82、配列決定手段84はCPU74がソフト的に実行するようにしてもよい。
【0039】
さらに、プリンタ60は詳しくは、プリント部と現像処理部と乾燥部とからなり、プリント部は、マガジン62に配設されたロール状長尺の印画紙100 に位置決め用の基準孔を穿孔するホールパンチユニット63、位置決め用の基準孔を基準として印画紙100 を長手方向(副走査方向)に搬送する副走査ドライブ系64、変調機ドライバ57により変調された信号に基づいて変調された光を主走査方向に走査しながら印画紙100 に照射する露光スキャナー61、プリンタ制御I/F58を介して入力された画像検索用情報を印画紙100 の裏面に印字する裏印字ユニット65から構成されている。
【0040】
また乾燥部には、乾燥の完了した露光済みの印画紙(写真プリント)を1枚ずつ切断するカッター66と、この1枚ずつ切断された写真プリントを整列して並べるソーター67とを備えている。
【0041】
次に本実施形態のデジタル写真プリンタの作用について説明する。
【0042】
まず、CPU74はフイルムスキャナー制御I/F40を介してモータ43を駆動し、モータ43に連結されたスプロケット44がフイルム20のパーフォレーションに噛合してフイルム20を搬送する。このフイルム20の搬送中に、バーコードリーダ42が撮影コマ21ごとに設けられたコマ番号を示すバーコードを読み取り、その読み取った内容がフイルムスキャナー制御I/F40を介してCPU74に入力される。また、同様にフイルムに貼付されたチェックテープに記載のフイルム番号が画面検出センサ41により読み取られてCPU74に入力される。なおバーコード22の読取りは、特開平1−155330号,同1−219730号等の公知の技術を用いることによって行う。
【0043】
また、フイルム番号のセンサ41による読取りは、公知の光学的文字認識(OCR)によるものであってもよいし、フイルムがパトローネの代わりにカートリッジに収容されており、このカートリッジにフイルム固有の番号等が記録されているAPS(Advanced Photo System ;「写真工業」写真工業出版社 1994.10 Vol.52 No.10 P118等参照)と称される新規格の写真フイルムである場合には、そのカートリッジに記録された番号等を読み取る方式を採用することもできる。さらにこれらの自動読取りに代えて、キーボード73から手動で入力することもできる。
【0044】
前述のバーコードから読み取られた情報とフイルム番号とは全体としてコマを特定するための画像検索用情報とされる。
【0045】
一方、バーコード22の読み取られた撮影コマ21について、画面検出センサ41が最初のコマ21を検出し、CPU74の制御により最初のコマ21が所定の読取位置で停止されると、光源ユニット30から光がコマ21に向かって照射され、この光を照射されたコマ21の透過画像が、結像光学系51に入射する。
【0046】
結像光学系51に入射した透過画像はCCD52の受像面上に所定の像を形成する。CCD52はその像を光電変換して所定の画像信号に変換する。変換された画像信号はA/D変換器53によりデジタル画像信号Sに変換され、第1の画像処理装置54に入力され、シェーディングや暗電流による影響が除去される。第1の画像処理装置54において処理が施されたデジタル画像信号Sは、フレームメモリ55に一旦記憶される。
【0047】
フレームメモリ55に一旦記憶された画像信号Sは、第2の画像処理装置56に入力される。第2の画像処理装置56は、入力された画像信号Sに基づいて予め記憶されているルックアップテーブルや各種変換テーブルにしたがって画像処理のパラメータを設定し、この設定されたパラメータに応じた階調処理や周波数処理、拡大処理などの画像処理を画像信号Sに施す。この画像処理が施されたデジタル画像信号Sは、画像処理のパラメータ情報および画像検索用情報と対応付けられてデータバスを介して一旦ハードディスク75に記憶される。
【0048】
ここでオペレータの選択により、画像信号Sは、そのまま変調機ドライバ57に出力されてプリンタ60により印画紙100 上にプリントされる場合と、試し焼き処理手段80に出力されて所定の試し焼き用の処理がなされた後に変調機ドライバ57に出力される場合とに処理が切り替えられる。
【0049】
この切替えは、オペレータがキーボードから希望する方を入力することによりなされる。すなわち、例えば大伸しのプリントを行なおうとするときに大伸しのプリントをプリントするのに先だって試し焼きを行なう場合と、試し焼きを行なうことなく直接大伸しのプリントを得る場合とで切替えを行なう。
【0050】
ここではまず、試し焼きを行なわない場合について説明する。
【0051】
第2の画像処理装置56は画像信号を変調機ドライバー57に出力する。変調機ドライバー57は入力された画像信号Sに基づいて、プリンタ60の露光スキャナー61から出射される光を変調する。
【0052】
一方、プリンタ60はCPU74の制御により、プリンタ制御I/F58を介して駆動制御される。まず副走査ドライブ系64がマガジン62から所定の搬送通路に沿って延びる印画紙100 を副走査方向に搬送する。搬送通路上にはホールパンチユニット63が設けられていて、このホールパンチユニット63は例えば写真プリント1枚分の送り量に相当する長さ間隔ごとに印画紙100 の側縁部付近に同期基準となる基準孔を穿孔する。プリンタ60の内部においては、この基準孔を同期の基準として印画紙100 の搬送がなされる。
【0053】
印画紙100 はこのように副走査されつつ、露光スキャナー61からの画像信号に基づいて変調された光を主走査され、印画紙100 にはこの主走査と副走査との組合わせで画像信号に基づく可視画像が露光される。なお副走査方向の送り速度はCPU74によって、露光の主走査速度と同期がとられて可視画像の再生に必要な速度に制御されている。
【0054】
表面に可視画像が露光された印画紙100 は搬送通路に沿って裏印字ユニット65の位置まで搬送され、裏印字ユニット65は、CPU74により画像信号Sと一義的に対応付けられた画像検索用情報をCPU74より受けて、搬送された印画紙100 の裏面(可視画像が露光された面の裏面)にその可視画像と対応する画像検索用情報、すなわちフイルム番号およびコマ番号等を印字する。なお、可視画像を露光する露光スキャナ61と裏印字ユニット65との配置位置のずれは、ホールパンチユニット63により穿孔された印画紙100 の基準孔を利用したソフトシーケンス(例えば、特開平5−193609号に開示されたシーケンス)により、位置的に同期をとりつつ吸収するものとする。また、この画像検索用情報は、印画紙100 の裏面だけでなく、可視画像の露光された表面の一部に記録されるようにしてもよい。この場合、可視画像の露光されている範囲外の領域、例えば周縁部の白ぶち部分に記録するのが望ましい。
【0055】
露光された印画紙100 は搬送通路に沿ってプリント部から現像処理部に搬送され、ここで所定の現像処理および水洗処理がなされ乾燥部に送られる。乾燥部では、現像処理部で水洗処理された印画紙100 を乾燥処理し、乾燥の完了した印画紙100 は、カッター66により基準孔を同期の基準とした写真プリントの1枚の大きさに対応したピースに切り分けられる。この写真プリントに切り分けられた印画紙100 は、ソーター67においてフイルム1本単位で集積され、他の工程において6コマピースずつに分離切断されたフイルムピースとともに注文者に返却される。
【0056】
写真プリントは注文者に返却される前に、所定の検品場所でプリント品質の検査が行われるようにしてもよく、この場合、プリント品質が合格品であるときはそのまま前述したようにフイルムピースとともに注文者に返却され、不合格品である場合には、その検査者が検品場所に配置されたキーボード78から、必要な画像処理のパラメータの補正量およびその写真プリントの裏面に印字された画像検索用情報を入力することにより、この指示を受けたCPU74が、ハードディスク75に記憶された、その画像検索用情報に対応付けされた画像信号を検索し、得られた画像信号を一旦フレームメモリ55に取り込み、処理条件補正手段59がキーボード78から入力された補正量に応じて第2の画像処理装置56による画像処理のパラメータを補正する。
【0057】
なおこのように画像処理のパラメータを補正した場合の補正量については、画像検索用情報と対応付けられて画像信号、画像処理のパラメータとともにハードディスク75に記憶される。
【0058】
第2の画像処理装置56はパラメータの補正された画像処理にしたがってフレームメモリ55に格納された画像信号Sに対して画像処理を施し、その後の変調機ドライバー57への出力以降の処理は前述の場合と全く同じである。
【0059】
このようにして、印画紙100 にフイルムの画像が露光された写真プリントとフイルム20のピースとを返却された注文者は、後にプリントの焼増しを注文するときは、焼増しをしようとする写真プリントの裏面に印字された画像検索用情報(フイルム番号およびコマ番号等)と所望のプリント枚数とを注文用紙に記載したうえで、この注文用紙をプリント店に渡して、あるいは電話でその画像検索用情報とプリント枚数とを連絡して焼増しの注文を行えばよいためフイルムを持参してプリント店まで出向く必要がない。
【0060】
一方、プリント店においては、受けた注文に応じて、画像検索用情報とプリント枚数とをキーボード73または78から入力し、この指示を受けたCPU74の制御により、ハードディスク75に記憶されたその画像検索用情報に対応付けされた画像信号が検索され、検索して得られた画像信号は一旦フレームメモリ55に取り込まれ、第2の画像処理装置56がフレームメモリ55に取り込まれた画像信号に対して前述と同様の処理を施すことによって注文のプリントを得ることができ、従来のように焼増しの度にフイルムを写真プリンタに装填する操作を不要として、装填によるフイルムの傷付きを防止することができる。
【0061】
次に、オペレータの選択により、画像信号Sが試し焼き処理手段80に出力された場合の処理について説明する。この場合は主として画像を拡大して大伸しの写真プリントを得る場合に選択されるが、そのような大伸しの写真プリント以外の場合にも適用するのはオペレータの自由である。
【0062】
まず前提として画像を拡大して大伸しの写真プリントを得ようとするときは、予め第2の画像処理装置56により補間演算等を用いて画像信号の拡大処理がなされている。この拡大処理がなされた画像信号Sが試し焼き処理手段80に出力される。
【0063】
試し焼き処理手段80ではまず入力された画像信号Sがフレームメモリ81に格納される。フレームメモリ81に記憶された画像信号Sが表す全体画像P0 を図3(A)に示す。
【0064】
ここで縮小手段82は、フレームメモリ81に記憶された全体画像P0 を縮小して得られた縮小画像P′0 を配列決定手段84に出力する。
【0065】
全体画像P0 は第2の画像処理装置56により拡大されているが、この縮小画像P′0 は拡大前のもとの画像と同程度の大きさ、若しくはもとの画像よりもさらに縮小された程度の大きさである。
【0066】
この処理と並行して抽出手段83がフレームメモリ81に記憶された全体画像P0 のうち主要部(例えば人物の顔等を含む狭い領域)P1 を抽出する。この抽出に当たってどのような部分を主要部とするかは、例えば画面の中の人物の顔の位置を自動的に抽出する手段を用いるのがよく、これは例えば特開平3−118746号(「人物の顔のデータ抽出方法および露光量決定方法」)で開示された技術や他の公知の技術を用いて抽出手段83が自動的に抽出する。この主要部の画像P1 は略等倍のまま、すなわち拡大された大きさのままで縮小画像P′0 と同様に配列決定手段84に出力される。
【0067】
配列決定手段84には、これら縮小画像P′0 および主要部の画像P1 の他、CPU74から、この画像に対して施された画像処理のパラメータDが入力される。そして配列決定手段84は、これら縮小画像P′0 、主要部の画像P1 、およびパラメータDを図3(B)に示すように細長い短冊状の領域に収まるように配列し、この配列した短冊状の画像を示す画像信号として変調機ドライバー57に出力する。
【0068】
以下、変調機ドライバー57、プリンタ60の動作は前述と同様であるので省略する。
【0069】
この結果、印画紙100 には、図3(B)に示すように各画像ごとに短冊状の細長い領域に、大伸しプリントと同じ倍率で狭い領域の主要部の画像P1 、大伸しプリントを縮小した全体画像P′0 、および画像処理パラメータDが縦に一列に配列された試し焼き画像がプリントされる。
【0070】
この試し焼きプリントは、大伸しの全体画像のプリントに比べて単位プリント当たりの印画紙100 上での占有面積が極めて小さくて済むため、試し焼きによって、印画紙100 を無駄に消費することがなく、コスト低減を図るうえで非常に実用性がある。またオペレータはこの試し焼きプリントにプリントされた各画像P′0 、P1 を見て、画像処理のパラメータを本番焼きプリントにおいて変更する必要があるか否かを容易に判断することができ、また変更する必要があると判断した場合に、その試し焼きプリントの一部にプリントされた画像処理パラメータDを見て、その補正量の見当をつけることが容易になる。
【0071】
そして画像処理のパラメータを変更する場合は前述と同様に、キーボードから画像検索用情報を入力して本番焼きプリントのために画像信号をハードディスク75から読み出してフレームメモリ55上に待機せしめ、キーボードから補正量を入力することによって、処理条件補正手段59が入力された補正量に応じて第2の画像処理装置56による画像処理のパラメータを補正する。
【0072】
なおこのように画像処理のパラメータを補正した場合の補正量については、画像検索用情報と対応付けられて画像信号、画像処理のパラメータとともにハードディスク75に記憶される。
【0073】
第2の画像処理装置56はパラメータの補正された画像処理にしたがってフレームメモリ55に格納された画像信号Sに対して画像処理を施し、その後の変調機ドライバー57への出力以降の処理は前述の場合と全く同じである。
【0074】
このように本実施形態のデジタル写真プリンタによれば、フイルムのセッティング操作等をハードディスク75に最初に登録するときにのみ行ない、その後の焼き増しプリント時等においては行なう必要がないため、セッティングの繰り返しによる原稿の傷付きを防止することができる。
【0075】
また、試し焼きで得られるプリントにおいて、主要部をなす画像部分についての画像処理の適切さを詳細に判断することができるとともに、原稿の全体のなかでの主要部画像の画像処理のバランスを判断することもできる。
【0076】
なおパラメータDは複数の数値等からなる場合が一般的であるため、それらのパラメータの全てを試し焼きプリントにプリントするのはスペース的に困難となる場合もあるため、試し焼きプリントにはパラメータ自体をプリントするのではなく、それらのパラメータと対応付けられた一つの管理番号等を図3(B)に示すようにプリントし、その管理番号等と複数のパラメータとを対応付けた一覧表等を別個にプリントし、あるいはモニタ71等に表示するようにしてもよい。
【0077】
図4は、本発明の第2のデジタル写真プリンタの試し焼き処理手段の具体的な実施の形態を示す図である。この第2のデジタル写真プリンタ全体の実施の形態の基本的な構成は図1に示した第1のデジタル写真プリンタと同様である。
【0078】
ただし、図1に示した第1のデジタル写真プリンタでは、フレームメモリ81に記憶された画像全体P0 のうち抽出手段83が主要部P1 を自動的に抽出する試し焼き処理手段80を構成要素とするのに対して、第2のデジタル写真プリンタではそのような主要部P1 の自動抽出を行なうものではない。
【0079】
すなわち第2のデジタル写真プリンタでは、フレームメモリ55に格納された全体画像P0 がCRT71に表示され、オペレータがこの表示された全体画像P0 を見て、オペレータの判断で主要部と考えられる領域を自由に指定できるようにしたものである。
【0080】
つまり、キーボード72を領域指定手段として用い、CRT71に表示された全体画像P0 のうち試し焼き用プリントにプリントすべき領域をキーボード72から入力することにより指定し、この指定された領域の画像(指定領域画像)を上記主要部P1 に代えて試し焼きプリントとして記録するものである。
【0081】
したがって、本実施形態の試し焼き処理手段80′は、第2の画像処理装置56により画像処理を施された画像処理済みのデジタル画像信号を2次元画像として記憶するフレームメモリ81と、フレームメモリ81に記憶された全体画像P0 を縮小して縮小画像P′0 を得る縮小手段82と、フレームメモリ81に記憶された全体画像P0 のうちキーボード72により指定された指定領域画像を抽出する抽出手段83′と、この指定領域画像、縮小画像P′0 を画像処理条件または画像処理条件に対応づけられた文字等のパラメータDとともに試し焼きプリントの印画紙100 における配置を決定する配列決定手段84とから構成される。
【0082】
なお、図5に示すような全体画像P0 がCRT71に表示されており、オペレータがキーボード72により指定した指定領域画像がP1 ,P2 のように複数ある場合には、抽出手段83′はこれらの各指定領域画像P1 ,P2 をそれぞれ抽出し、配列決定手段84はこれらの指定領域画像P1 ,P2 、縮小画像P′0 およびパラメータDを適切に配列する。
【0083】
ここで適切に配列するとは、上記各画像を印画紙100 上において、最小の占有面積で済むように配列することを意味し、例えば図5に示すようにフイルムに記録されたコマごとの試し焼きプリントを印画紙100 の進行方向に配列してプリントするものにあっては、印画紙の進行方向の占有面積が最小となるように配列するのが望ましい。
【0084】
第2の画像処理装置56はパラメータの補正された画像処理にしたがってフレームメモリ55に格納された画像信号Sに対して画像処理を施し、その後の変調機ドライバー57への出力以降の処理は前述の場合と全く同じである。
【0085】
この第2のデジタル写真プリンタによれば、第1のデジタル写真プリンタと同様に、印画紙100 には、図5(B)に示すように各画像ごとに短冊状の細長い領域に、大伸しプリントの大きさで狭い領域の指定領域の画像P1 、P2 、大伸しプリントを縮小した全体画像P′0 、および画像処理パラメータDが縦に一列に配列された試し焼きプリントを得ることができる。
【0086】
この試し焼きプリントは、大伸しの全体画像のプリントに比べて単位プリント当たりの印画紙100 上での占有面積が極めて小さくて済むため、試し焼きによって、印画紙100 を無駄に消費することがなく、コスト低減を図るうえで非常に実用性がある。またオペレータはこの試し焼きプリントにプリントされた各画像P′0 、P1 、P2 を見て、画像処理のパラメータを本番焼きプリントにおいて変更する必要があるか否かを容易に判断することができ、また変更する必要があると判断した場合に、その試し焼きプリントの一部にプリントされた画像処理パラメータDを見て、その補正量の見当をつけることが容易になる。
【0087】
そして画像処理のパラメータを変更する場合は前述と同様に、キーボードから画像検索用情報を入力して本番焼きプリントのために画像信号をハードディスク75から読み出してフレームメモリ55上に待機せしめ、キーボードから補正量を入力することによって、処理条件補正手段59が入力された補正量に応じて第2の画像処理装置56による画像処理のパラメータを補正する。
【0088】
なおこのように画像処理のパラメータを補正した場合の補正量については、画像検索用情報と対応付けられて画像信号、画像処理のパラメータとともにハードディスク75に記憶される。
【0089】
このように本実施形態のデジタル写真プリンタによれば、フイルムのセッティング操作等をハードディスク75に最初に登録するときにのみ行ない、その後の焼き増しプリント時等においては行なう必要がないため、セッティングの繰り返しによる原稿の傷付きを防止することができる。
【0090】
また、試し焼きで得られるプリントにおいて、指定領域画像についての画像処理の適切さを詳細に判断することができるとともに、原稿の全体のなかでの指定領域画像の画像処理のバランスを判断することもできる。
【0091】
また本発明の第3のデジタル写真プリンタの具体的な実施の形態は、上記第1のデジタル写真プリンタと第2のデジタル写真プリンタとを組み合わせた構成とすることによって実現することができる。
【0092】
すなわち、抽出手段が、主要部画像を自動的に抽出するとともに、主要部以外の領域についてキーボードから入力された指定領域画像を抽出するようにし、かつ、配列決定手段がこれらの主要部画像、指定領域画像、縮小画像およびパラメータを適切に配列する構成とすればよく、このような形態のデジタル写真プリンタによっても、前述の第1、第2のデジタル写真プリンタと同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のデジタル写真プリンタの実施形態の構成を示すブロック図
【図2】図1に示したデジタル写真プリンタの試し焼き処理手段の詳細を示すブロック図
【図3】全体画像および第1のデジタル写真プリンタの実施形態により記録される試し焼きプリントを示す図
【図4】本発明の第2のデジタル写真プリンタの実施形態の構成を示すブロック図
【図5】全体画像および第2のデジタル写真プリンタの実施形態により記録される試し焼きプリントを示す図
【図6】従来の試し焼きプリントを示す図
【符号の説明】
20 フイルム
21 撮影コマ
40・58・70・72・77 インターフェース
41 画面検出センサ
42 バーコードリーダ
43 モータ
44 スプロケット
51 CCD
54・56 画像処理装置
55 フレームメモリ
57 変調機ドライバー
59 処理条件補正手段
60 プリンタ
73・78 キーボード
74 CPU
75 ハードディスク
76 通信ポート
80 試し焼き処理手段
100 印画紙

Claims (5)

  1. 原稿に記録された画像を読み取ってデジタル画像情報に変換する画像読取手段と、該デジタル画像情報を記憶媒体に入出力せしめる入出力手段と、該デジタル画像情報に基づいて画像処理条件を設定し、この画像処理条件にしたがって前記デジタル画像情報に前記画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理を施せしめられたデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するプリント手段とを備えたデジタル写真プリンタであって、
    前記画像処理済みのデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するのに先だって、該可視画像の全体を縮小した縮小画像と該可視画像のうち主要部を略等倍で抽出した主要部画像とを前記画像処理条件とともに試し焼きとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段と、
    前記縮小画像と前記主要部画像との画像バランスを含めて判断された補正量が入力され、該補正量に応じて前記画像処理条件を補正する処理条件補正手段とを備え、
    前記画像処理手段が、該処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施すことを特徴とするデジタル写真プリンタ。
  2. 原稿に記録された画像を読み取ってデジタル画像情報に変換する画像読取手段と、該デジタル画像情報を記憶媒体に入出力せしめる入出力手段と、該デジタル画像情報に基づいて画像処理条件を設定し、この画像処理条件にしたがって前記デジタル画像情報に前記画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理を施せしめられたデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するプリント手段とを備えたデジタル写真プリンタであって、
    前記可視画像のうち試し焼き用の領域を指定する領域指定手段と、
    前記画像処理済みのデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するのに先だって、該可視画像の全体を縮小した縮小画像と前記領域指定手段により指定された領域を抽出した指定領域画像とを前記画像処理条件とともに試し焼きとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段と、
    前記縮小画像と前記指定領域画像との画像バランスを含めて判断された補正量が入力され、該補正量に応じて前記画像処理条件を補正する処理条件補正手段とを備え、
    前記画像処理手段が、該処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用の画像処理を施すことを特徴とするデジタル写真プリンタ。
  3. 原稿に記録された画像を読み取ってデジタル画像情報に変換する画像読取手段と、該デジタル画像情報を記憶媒体に入出力せしめる入出力手段と、該デジタル画像情報に基づいて画像処理条件を設定し、この画像処理条件にしたがって前記デジタル画像情報に前記画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理を施せしめられたデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するプリント手段とを備えたデジタル写真プリンタであって、
    前記可視画像のうち試し焼き用の領域を指定する領域指定手段と、
    前記画像処理済みのデジタル画像情報を可視画像として画像記録媒体に記録するのに先だって、該可視画像の全体を縮小した縮小画像と該可視画像のうち主要部を等倍で抽出した主要部画像と前記領域指定手段により指定された領域を抽出した指定領域画像とを前記画像処理条件とともに試し焼きとしての記録をなす制御を行なう試し焼き処理手段と、
    前記縮小画像と前記主要部画像と前記指定領域画像との画像バランスを含めて判断された補正量が入力され、該補正量に応じて前記画像処理条件を補正する処理条件補正手段とを備え、
    前記画像処理手段が、該処理条件補正手段により補正された画像処理条件にしたがって本番焼き用に再度画像処理を施すことを特徴とするデジタル写真プリンタ。
  4. 前記試し焼きとして前記領域指定手段により指定された領域が2以上あるときは、前記試し焼き処理手段が、前記指定された複数の領域を、該試し焼きに供される画像記録媒体に対して適切に配置することを特徴とする請求項2または3記載のデジタル写真プリンタ。
  5. 前記入出力手段が、前記デジタル画像情報と、前記画像処理条件および前記処理条件補正手段による前記画像処理条件を補正する補正パラメータとを対応付けて前記記憶媒体に記憶せしめるものであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載のデジタル写真プリンタ。
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