JP3964012B2 - マグネット駆動装置およびこれを備えた装置、光量調節装置、カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石ロータとコイルが巻回されたステータヨークとを有するマグネット駆動装置に関し、さらにはこのマグネット駆動装置を駆動源として用いたビデオカメラ搭載用の光量調節装置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなマグネット駆動装置としては、特開平7−319006号公報に提案されているものがある。このものでは、ステータヨークの円弧状磁極の開角を調整したり、ステータヨークに補極や切り欠きを設けたりして、ロータマグネットと磁極間に作用するディテントトルクを適当に設定又は相殺している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような方法でディテントトルクの設定等を行うと、ステータヨークの磁極の形状が複雑になり易いという問題がある。
【0004】
そこで、本発明では、簡単な形状で、しかも微細にディテントトルクの設定等を行えるようにしたマグネット駆動装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、2極着磁されたロータマグネットと、このロータマグネットに対してギャップを形成して対向配置され、互いに異なる径を有する一対の円弧形状磁極を備えたコイル巻回用ステータヨークとを有し、上記一対の円弧形状磁極を、ロータマグネットに対して90度より大きい範囲で均一ギャップを形成する第一の円弧形状磁極と、ロータマグネットの回転軸を通る中心線に対して対称であり、ロータマグネットに対して、90度より大きい範囲で不均一ギャップを形成するとともに、上記中心線上に第一の円弧形状磁極でのギャップと略同一の最小ギャップを形成する第二の円弧形状磁極とにしている。
【0006】
すなわち、ロータマグネットと磁極(第二の円弧形状磁極)の間のギャップを緩やかで連続的に変化する不均一ギャップとしてディテントトルクをバランスさせることにより、ディテントトルクの発生と変曲点での変化を緩和するようにしている。
【0007】
上記発明において、一対の円弧形状磁極における最小ギャップ位置を、これら円弧形状磁極のうち少なくとも一方の開角のほぼ中心線上に位置させることにより、上記中心線に対称な緩やかで連続的な不均一ギャップを形成し、ディテントトルクの発生と変曲点での変化を緩和することができる。
【0008】
さらに、一対の円弧形状磁極のロータマグネットの回転中心に対する開角をそれぞれ90度より大きく設定することにより、開角が90度より小さい均一ギャップを有する磁極のディテントトルク特性と開角が90度より大きい均一ギャップを有する磁極のディテントトルク特性との変曲点での変化を緩和するようにしている。
【0009】
また、一対の円弧形状磁極を非対称に配置することにより、ディテントトルクをアンバランス設定するようにするのが望ましい。
【0010】
また、一対の円弧形状磁極のうち一方(第一の円弧形状磁極)とロータマグネットとのギャップを周方向にて均一とすることにより、均一ギャップを有する磁極に発生するディテントトルクと不均一ギャップを有する磁極に発生するディテントトルクとを異ならせ、ディテントトルクのバランスが崩れるようにしている。
【0011】
そして、これらのようなマグネット駆動装置を駆動源として用いて絞り手段の光通過用開口の面積を変化させるようにすることにより、光通過用開口の面積、つまりは光量を精密かつ簡単に制御することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態である、マグネット駆動装置を駆動源として用いたビデオカメラ用光量調節装置を示している。この図において、1は駆動コイルであり、コイルボビン1aに巻き回されている。2は中心軸8を中心に回転自在なロータマグネット(永久磁石)であり、周方向に2極着磁されている。
【0013】
3−1,3−2は強磁性体からなるステータヨークである。これらステータヨーク3−1,3−2は、ロータマグネット2に対してギャップを形成して対向配置される磁極3a,3bと、コイルボビン1a内に挿入されて互いに突き合わされ、コイルボビン1aによって保持される接合部3cとを有する。
【0014】
ここで、磁極3aは、ロータマグネット2の中心軸8を中心にした半径Raの円弧形状を有している。一方、磁極3bは、ロータマグネット2の中心軸8から磁極3a側にずれた位置9を中心にした半径Rb(但し、Rb>Ra)の円弧形状を有している。そして、磁極3aとロータマグネット2との間のギャップは周方向において均一であり、磁極3bとロータマグネット2との間のギャップは図中左右方向中央において最小で左右にいくほど広くなっている。
【0015】
なお、磁極3bはロータマグネット2の中心軸8を通る線(以下、中心線という)3eについて対称に形成されており、この磁極3bの最小ギャップ(Gb)位置は中心線3e上に位置する。また、磁極3bの最小ギャップGbは磁極3bのギャップ(最小ギャップ)Gaにほぼ等しい。
【0016】
また、両磁極3a,3bの中心軸8に対する開角Sa,Sbはともに90度より大きく設定されている。但し、磁極3aは、磁極3bの中心線3eに対して角度Scだけ時計回り方向にずれた線に対称に形成されている。つまり、磁極3a,3bは、磁極3bの中心線3eに直交する線3fについて非対称に配置されている。
【0017】
このように配置されたステータヨーク3−1,3−2はロータマグネット2とともに磁気回路を構成し、磁気不安定点(○)を後述する駆動アーム6の駆動範囲Seのほぼ中央に設定してディテントトルクを相殺設定する。
【0018】
4はカメラの撮影レンズからの光を通過させる開口(請求の範囲にいう光通過用開口)4aを有する絞り地板である。この絞り地板4は、ロータマグネット2を回転可能に保持するとともに、ステータヨーク3−1,3−2を係止して各接合部3cが密着する方向に付勢する(ボス4d,4eを中心とする回転付勢力を与える)係止部4b,4cを有する。なお、7は撮影レンズの光軸である。
【0019】
5は小絞り開口5aと開放開口5bとを有し、絞り地板4に対して図中上下方向にスライド可能な光量変更板である。光量変更板5の上部には、左右方向に延びる長穴が形成されており、この長穴には、ロータマグネット2に一体回動可能に取り付けられた駆動アーム6の先端ピンが係合している。なお、絞り地板4には、駆動アーム6の回動範囲を上記駆動範囲Se(規制位置10,11の間)内に規制するストッパー部(図示せず)が設けられている。
【0020】
このように構成された光量調節装置において、駆動コイル1に正方向通電すると、ステータヨーク3−1,3−2が励磁され、磁極3a,3bとロータマグネット2の間に吸引・反発力が発生する。これにより、ロータマグネット2が図中反時計回り方向に回転し、駆動アーム6を一方の規制位置10まで駆動するので、光量変更板5は開放開口5bが絞り地板4の開口4aに重なる位置まで上動する。
【0021】
また、駆動コイル1に逆方向に通電すると、ロータマグネット2が時計回り方向に回転し、駆動アーム6を他方の規制位置11まで駆動するので、光量変更板5は小絞り開口5aが絞り地板4の開口4aの中央に位置する位置まで下動する。
【0022】
ここで、本実施形態の光量調節装置では、ステータヨーク3−1,3−2の磁極3a,3bでディテントトルクのバランスを設定して磁気的不安定点(○)を駆動範囲Seに設定しているため、ディテントトルクはロータマグネット2に対していずれかの規制位置方向に作用し、無通電状態では駆動アーム6は規制位置10,11で保持される。
【0023】
また、ロータマグネット2との間に均一ギャップを有し、開角が90度より大きい磁極3aは、ロータマグネット2に対して、駆動範囲Se内に磁気的安定点を生じさせる方向のディテントトルク成分を付与する。一方、ロータマグネット2との間に半径Rbで緩やかに連続的に変化して中心線3e上に最小ギャップ位置がある不均一ギャップを有し、開角が90度より大きい磁極3bは、ロータマグネット2に対して、磁極3aと相反する磁気的不安定点を生じさせる方向のディテントトルク成分を付与する。こうして、互いに相反するディテントトルク成分を相殺して所望のディテントトルクを得て、駆動範囲Se内に磁気的安定点を設定している。
【0024】
なお、本実施形態においては、磁極3bの半径Rbを変更することにより、磁気的安定点を発生させる方向のディテントトルク成分を緩やかにかつ微細に設定することが可能である。
【0025】
また、磁極3aと磁極3bとが対向角度Scを有しているため、互いのディテントトルク成カにずれを生じさせることができ、ディテントトルクを所望の大きさに設定することもできる。
【0026】
なお、本実施形態では、マグネット駆動装置を光量調節装置の駆動源として用いた場合について説明したが、本発明のマグネット駆動装置は他の装置の駆動源としても用いることができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のマグネット駆動装置によれば、ディテントトルクの変曲点(磁気的安定点と不安定点との切り換わり点)近辺での急峻な変化を緩和し、高精度かつ簡単にディテントトルクを相殺・設定することができる。
【0028】
そして、このようなマグネット駆動装置を用いて光量調節装置を構成すれば、光通過用開口の面積、つまりは光量を精密かつ簡単に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である光量調節装置の正面図である。
【符号の説明】
1 駆動コイル
1a コイルボビン
2 ロータマグネット
3−1,3−2 ステータヨーク
3a,3b 磁極
4 絞り地板
5 光量変更板
6 駆動アーム
Claims (5)
- 2極着磁されたロータマグネットと、
このロータマグネットに対してギャップを形成して対向配置され、互いに異なる径を有する一対の円弧形状磁極を備えたコイル巻回用ステータヨークとを有し、
前記一対の円弧形状磁極は、
前記ロータマグネットに対して90度より大きい範囲で均一ギャップを形成する第一の円弧形状磁極と、
前記ロータマグネットの回転軸を通る中心線に対して対称であり、前記ロータマグネットに対して、90度より大きい範囲で不均一ギャップを形成するとともに、前記中心線上に前記第一の円弧形状磁極でのギャップと略同一の最小ギャップを形成する第二の円弧形状磁極であることを特徴とするマグネット駆動装置。 - 前記一対の円弧形状磁極が、前記ロータマグネットの回転中心を通る線について非対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のマグネット駆動装置。
- 請求項1又は2に記載のマグネット駆動装置を駆動源として備えたことを特徴とする装置。
- 請求項1又は2に記載のマグネット駆動装置と、このマグネット駆動装置により駆動されて光通過用開口の面積を変化させる絞り手段とを有することを特徴とする光量調節装置。
- 請求項4に記載の光量調節装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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JP25832697A JP3964012B2 (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | マグネット駆動装置およびこれを備えた装置、光量調節装置、カメラ |
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JPH1195279A JPH1195279A (ja) | 1999-04-09 |
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