JP3959234B2 - 変性バナジウム化合物、その製造方法、レドックスフロー型電池用電解液組成物及びレドックスフロー型電池用電解液の製造方法 - Google Patents

変性バナジウム化合物、その製造方法、レドックスフロー型電池用電解液組成物及びレドックスフロー型電池用電解液の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水に対する溶解性、特に溶解速度が優れ、レドックスフロー型電池用電解液として有用な改質された変性バナジウム化合物、その製造方法、それを含有するレドックスフロー型電池用電解液組成物及びレドックスフロー型電池用電解液の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国の電力需要の伸びは年々増大し続けているが、その一方で電力需要の変動についても産業構造の高度化と国民生活水準の向上を反映してさらに著しくなる傾向にある。例えば、夏期における昼間の電力需要量を100とすると明け方は30以下となっているのが現状であり、電力需要の変動の時間帯による差が激しい。
【0003】
電力の供給は、通常、発電所での発電分がそのまま供給されるようになっているため、このように電力需要の変動が大きいと発電所でも出力を大きく変動させざるを得なくなり、発電所での安定操業が害される。
【0004】
特に近年は、出力変動に対応し易い水力発電等に比較して出力変動に対応し難い原子力発電所や新鋭火力発電所の割合が増加する傾向にあるため、原子力発電所等の出力を一定に保ったまま電力需要の変動に対応できるように電力を貯蔵できる設備の必要性が高まっている。このような電力貯蔵設備としては現在揚水発電装置が用いられているが、揚水発電装置の設置には広大な敷地を必要とするためその立地の確保が困難になりつつある。
【0005】
以上のような事情から、環境汚染がなく、しかも汎用性の高いエネルギーである電力を貯蔵する方法として各種の二次電池が研究されている。中でも特に二種類のレドックス系薬剤を隔膜を介して接触させたレドックスフロー型二次電池が注目されている。
【0006】
レドックスフロー型二次電池は、原子価が変化する金属イオンの水溶液(電解液) をタンクに貯蔵しておき、これをポンプで流通型電解槽に供給して充放電を行う形式の電池のことである。
【0007】
このレドックスフロー型電池には、鉄−クロム系の塩酸溶液を電解液とするもの(例えば特開昭60−148068号公報、特開昭63−76268 号公報) とバナジウム系の硫酸溶液を電解液とするもの(例えば特開平4−286871号公報、特開平6−188005号公報) が代表的に提案されている。
【0008】
しかし、前者の電池にあっては、混合及び溶解度の点から電解液の調製が制約され、また、出力電圧が1V(ボルト) 程度とエネルギー密度が低い。更に、正負極液の充電状態が不均衡になったり、充電時に正極から塩素ガスの発生の恐れがある等の問題がある。一方、後者の電池は、出力電圧が1. 4Vと高く、高効率でエネルギー密度が高いことなどから次第に注目されてきた。
【0009】
近時、バナジウム系電解液の製造についても幾つか提案がなされ、例えば特開平4−149965号公報、特開平5−290871号公報、特開平5−303973号公報なとが知られている。これらには、5価のバナジウム化合物を電解還元または無機酸の存在下で還元剤を作用させて4価及び3価のバナジウム化合物溶液を回収して電解液を製造する方法が開示されている。
【0010】
また、上記レドックスフロー型電池は、通常、正極液として4価のバナジウムを含む電解液、負極液として3価のバナジウムを含む電解液を用いる。このレドックスフロー型電池は、充電の際には、正極液中の4価のバナジウムが5価のバナジウムに変わると共に、負極液中の3価のバナジウムが2価のバナジウムに変わるものであり、正極、負極のタンク内の電解液がそれぞれ5価、2価になった時点で放電を開始する構造になっている。しかし、電解液としては、正極液で酸化される4価のバナジウムのモル数と負極液で還元される3価のバナジウムのモル数とが釣り合っていれば充放電のバランスを採れるため、4価のバナジウムのみ又は3価のバナジウムのみの溶液を用いなくても電解液を調製しうる。例えば、4価のバナジウムと3価のバナジウムとが当量含まれたバナジウムの混合液を正極液及び負極液として用いたり、4価と3価のバナジウムのモル比2:1の混合液を正極液として用いると共に4価と3価のモル比1:2の混合液を負極液として用いることが知られている。
【0011】
特に、4価と3価のモル比が1:1の混合液は、モル比のバランス作業を必要とせずこのままの状態で正極液及び負極液に共通して利用できるため、4価と3価をモル比1:1で含有する混合バナジウムを容易に製造できれば、工業的な利用価値は大きい。
【0012】
このような3価と4価の混合バナジウム化合物を製造する方法としては、バナジウム化合物をアルカリ又は中性条件下で溶媒に溶解し、次いで酸性条件下でバナジウムイオンを加熱重合させてポリバナジウム酸化合物を析出、分離し、次に、このポリバナジウム酸化合物の一部を、不活性ガス又は酸化性雰囲気で焼成してアンモニウムを除去し、次に、この前記ポリバナジウム酸化合物の少なくとも他の一部を、還元性ガス雰囲気下に処理して3価のバナジウム化合物を生成させ、次いで、脱アンモニア工程からの五酸化バナジウムと前記3価バナジウム溶液の一部とを混合して反応させる4価と3価の混合電解液を製造する方法(特開平08−148177号公報)、5価のバナジウムを含む化合物を還元操作を施すことにより、空気流通下における示差熱重量分析分析によって測定したときに、再酸化の発熱ピークが600℃以下である5価より低い原子価のバナジウム化合物を生成させ、得られる還元生成物を5価のバナジウムを含む化合物と混合して硫酸水溶液に溶解させ、3価と4価のバナジウム電解液を製造する方法(特開平11−67257号公報)等が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の3価のバナジウム化合物は硫酸に対する溶解性が悪いため、硫酸に溶解してレドックスフロー型電池の電解液を調製しようとすると、100℃位まで加温した状態で数時間溶解操作をおこなう必要があった。このため、該電解液を調製するのに特別な装置を必要とするだけでなく多大な手間と時間を要すると言う問題があった。
【0014】
従って、本発明の目的は、レドックスフロー型電池の電解液を容易に調製することが出来る変性バナジウム化合物、その製造方法、それを含有するレドックスフロー用電解液組成物及びレドックスフロー型電池用電解液の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる実情に鑑み、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶解し、次いで、該溶液を濃縮後、冷却し固化することにより得られる硫酸で変性させた粉末状の変性バナジウム化合物が、水に対する溶解性に極めて優れ、また、該変性バナジウム化合物には、レドックスフロー型電池の電解液に必要な3価又は4価のバナジウム成分と硫酸成分が含有されていることから、これを水に溶解して用いることにより室温でも容易に短時間でレドックスフロー型電池用電解液を調製することが出来ると言う知見に基づいて完成されたものである。なお、本明細書において、バナジウム化合物名に続いて記載される括弧内のローマ数字はバナジウムの価数を示す。
【0016】
即ち、本発明は、硫酸バナジウム (III) と硫酸バナジル (IV) との混合バナジウム化合物において、前記硫酸バナジウム (III) 又は硫酸バナジル (IV) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を含み、前記混合バナジウム化合物中における4価のバナジウム原子と3価のバナジウム原子のモル比(V 4+ /V 3+ )が0.65〜1.5の範囲内にあることを特徴とする変性バナジウム化合物を提供するものであり、また、本発明は、硫酸バナジウム (III) と硫酸バナジル (IV) との混合バナジウム化合物において、前記硫酸バナジウム (III) 又は硫酸バナジル (IV) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を含み、前記混合バナジウム化合物中における4価のバナジウム原子と3価のバナジウム原子のモル比(V 4+ /V 3+ )が0.95〜1.05の範囲内にあることを特徴とする変性バナジウム化合物を提供するものであり、また、本発明は、硫酸バナジウム (III) において、前記硫酸バナジウム (III) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を、変性バナジウム化合物中に10〜30重量%含み、固結物又はフレーク状、ペレット状若しくは粒子状であることを特徴とする変性バナジウム化合物を提供するものであり、また、本発明は、硫酸バナジウム (III) において、前記硫酸バナジウム (III) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を、変性バナジウム化合物中に10〜30重量%含み、形状が粒子であり、過剰な硫酸分が該粒子の表面又は内部に保持されていることを特徴とする変性バナジウム化合物を提供するものである。
【0017】
また、本発明は、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物が硫酸水溶液に溶解されているバナジウム含有溶液を濃縮した後、冷却して固化することを特徴とする変性バナジウム化合物の製造方法を提供するものである。
【0018】
また、本発明は、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶解し、得られたバナジウム含有溶液を濃縮した後、冷却して固化することを特徴とする変性バナジウム化合物の製造方法を提供するものである。
【0019】
また、本発明は、前記変性バナジウム化合物を含有することを特徴とするレドックスフロー型電池用電解液組成物を提供するものである。
【0020】
また、本発明は、前記変性バナジウム化合物を水に溶解することを特徴とするレドックスフロー型電池用電解液の製造方法を提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係る変性バナジウム化合物は、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物において、前記硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジル(IV)を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を含むものであり、換言すれば、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物に改質成分として硫酸成分を含有させたものである。
【0022】
本発明において変性とは、硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )又は硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )と硫酸バナジル(IV)(VOSO4 )とを含有する混合バナジウム化合物、或いはこれらの含水物において、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジル(IV)を構成する硫酸根(SO4 2-)以外の過剰な硫酸分がこれらの化合物の表面、化合物間又は化合物中に存在している状態のものを示す。本発明において過剰な硫酸分とはH2 SO4 を意味する。
【0023】
変性バナジウム化合物に含まれる過剰な硫酸分の量としては特に限定されない。しかし、該変性バナジウム化合物中に通常10〜30重量%、好ましくは12〜20重量%含まれると、レドックスフロー型電池の電解液組成物に用いる際に硫酸を新たに添加して濃度調整する必要がないことから望ましい。
【0024】
また、本発明に係る変性バナジウム化合物は、4価のバナジウム原子と3価のバナジウム原子のモル比(V4+/V3+)が通常0.65〜1.5、好ましくは0.95〜1.05、さらに好ましくは実質的にV3+とV4+とを等量含有するものであると、レドックスフロー型電池の電解液を調製する上でV3+とV4+とのモル比の調整の手間がなくなり、該レドックスフロー型電池の電解液を容易に調製できるため望ましい。
【0025】
本発明に係る変性バナジウム化合物の形態としては、特に限定されるものでなく、製造の際にシロップ状のものが固結した固結物のままでもよく、またフレーク状、ペレット状や粒子状であってもよい。このうち、粒子状のものは表面積が大きく水や硫酸水溶液への溶解速度がより大きくなるため好ましい。粒子状のものの粒径としては、平均粒径を通常30mm以下、好ましくは0.15〜5mmとすればよい。
【0026】
本発明に係る変性バナジウム化合物は、粉末X線回折、化学分析等やこれらを組み合わせることにより確認することができ、化合物中の組成比はICP発光分析法と電位差滴定法により求めることができる。例えば、粉末X線回折法を用いると、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物のそれぞれにおいて変性前後のパターンを比較することにより、ピークの有無やその高さの比率の変化等の回折パターンの相違から変性の有無を確認することができる。また、変性バナジウム化合物粉末中のV3+及びV4+の量は電位差滴定法により求められ、変性バナジウム化合物粉末中に含まれる全V量、全SO4 分及びその他の金属分等はICP発光分析方法で求められ、これらから変性バナジウム化合物中に過剰に含まれるSO4 分を算出することができる。さらに、バナジウム化合物は本発明の変性により色が変化するため、色の変化でも変性の有無を確認できる。例えば、変性していない硫酸バナジウム(III) はレモン黄色を呈するが、変性した硫酸バナジウム(III) は緑色を呈する。また、変性していない硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )と硫酸バナジル(IV)(VOSO4 )の混合物は緑黄色を呈するが、変性した該混合物は青緑色を呈する。
【0027】
次いで、本発明に係る変性バナジウム化合物の製造方法について説明する。本発明に係る変性バナジウム化合物の第1の製造方法は、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物が硫酸水溶液に溶解されているバナジウム含有溶液を濃縮した後、冷却して固化するものである。また、本発明に係る変性バナジウム化合物の第2の製造方法は、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶解し、得られたバナジウム含有溶液を濃縮した後、冷却して固化するものである。すなわち、第2の製造方法は第1の製造方法にさらにバナジウム含有溶液を調製する工程を付加したものである。
【0028】
本発明に係る変性バナジウム化合物の第2の製造方法において、原料として用いられる硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物としては、特に限定されず、広く公知のものが挙げられる。
【0029】
このような硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物は、例えば、4価又は5価のバナジウム化合物、硫黄及び濃硫酸をペースト状になるまで混練し、次いで、該ペースト状の混合物を150℃以上440℃未満に加熱して製造することができる。該方法を用いると、4価又は5価のバナジウム化合物に還元剤を用いるだけで一気に硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を製造できるため好ましい。以下、該方法についてより詳細に説明する。
【0030】
<硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物の製造方法>
まず、4価又は5価のバナジウム化合物(以下、単に「バナジウム化合物」ともいう)、硫黄及び濃硫酸をペースト状になるまで混練する。ここで、4価のバナジウム化合物又は5価のバナジウム化合物とは、4価のバナジウム化合物か、5価のバナジウム化合物のいずれか一方を言い、4価と5価の混合バナジウム化合物を含まない意味で用いる。ただし、4価のバナジウム化合物の場合、4価のバナジウム化合物の純度が95重量%以上、好ましくは98重量%以上含有するものであれば、残部は例えば5価のバナジウム化合物であってもよい。また、5価のバナジウム化合物の場合、5価のバナジウム化合物の純度が95重量%以上、好ましくは98重量%以上含有するものであれば、残部は例えば4価のバナジウム化合物であってもよい。
【0031】
4価のバナジウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、硫酸バナジル(VOSO4 ;4価)、二酸化バナジウム(VO2 ;4価)等が挙げられる。なお、二酸化バナジウムは後述の焼成工程後に硫酸バナジル(IV)に変化するため、得られる硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物中には二酸化バナジウムのままでは存在しなくなる。5価のバナジウム化合物としては、特に限定されないが、例えば、五酸化バナジウム(V2 5 :5価)が工業的に容易に入手可能であるため好ましく用いられ、五酸化バナジウムは、例えば、バナジウム鉱石から得られる五酸化バナジウム、化石燃料の燃焼の際の集塵機灰から得られる五酸化バナジウム等であってもよい。化石燃料の燃焼の際の集塵機灰としては、例えば、重油、タール、アスファルト及び石灰、若しくはこれらをエマルジョン化した燃料、又はオリマルジョン等の燃焼の際に得られるものが挙げられる。これらバナジウム化合物は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0032】
硫黄としては、例えば、粉末硫黄、フレーク硫黄、塊状硫黄等が挙げられ、このうち1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。硫黄はバナジウムの還元剤として作用するものである。濃硫酸としては、水分を含まない通常95%以上のものが用いられる。濃硫酸はバナジウムと反応し硫酸塩を生成する。
【0033】
かかる製造方法において、原料のバナジウム化合物、硫黄及び濃硫酸の配合比率を以下に示す範囲内とすることにより硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)の生成比率を任意に変動させることができる。すなわち、上記配合比率を変えることにより、硫酸バナジウム(III) のみを製造することもできるし、硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を製造することもできる。
【0034】
例えば、硫酸バナジウム(III) のみを製造する場合には、原料のバナジウム化合物が4価のバナジウム化合物であれば、バナジウム化合物、硫黄及び濃硫酸の配合比率を、4価のバナジウム化合物中のバナジウム原子に対するモル比で、硫黄は0.25以上、好ましくは0.3〜0.4、濃硫酸は1.5〜2.3、好ましくは1.7〜2とする。また、原料のバナジウム化合物が5価のバナジウム化合物であれば、上記配合比率を、5価のバナジウム化合物中のバナジウム原子1モルに対して、硫黄は0.5以上、好ましくは0.6〜0.8、濃硫酸は1.5〜2.3、好ましくは1.7〜2とする。
【0035】
一方、硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を製造する場合には、原料のバナジウム化合物が4価のバナジウムであれば、上記配合比率を、4価のバナジウム化合物中のバナジウム原子に対するモル比で、硫黄は0.1〜0.15、濃硫酸は1.2〜1.9とする。また、原料のバナジウム化合物が5価のバナジウム化合物であれば、上記配合比率を、5価のバナジウム化合物中のバナジウム原子に対するモル比で、硫黄0.35〜0.4、濃硫酸は1.2〜1.9とする。また、上記製造方法では得られる混合バナジウム中における硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との生成割合を任意に変えることができる。例えば混合物中の硫酸バナジウム(III) の生成割合を高めるには、この配合モル比の範囲内で硫黄及び濃硫酸の配合割合を高くすればよい。上記配合比率内で製造すると、V4+/V3+モル比が通常0.65〜1.5の混合バナジウム化合物が得られる。
【0036】
特に、混合バナジウム化合物をレドックスフロー型電池の電解液として用いる場合には、上記硫黄と濃硫酸の配合比率を次の値程度とすると3価と4価のバナジウム化合物がほぼ等量得られることから好ましい。すなわち、原料のバナジウム化合物が4価のバナジウム化合物であれば、上記配合比率を、4価のバナジウム化合物中のバナジウム原子に対するモル比で、硫黄0.125程度、濃硫酸1.55程度、また、原料のバナジウム化合物が5価のバナジウム化合物であれば、5価のバナジウム化合物中のバナジウム原子に対するモル比で、硫黄0.375程度、濃硫酸1.55程度とすることが好ましい。
【0037】
バナジウム化合物、硫黄及び濃硫酸をペースト状になるまで混練する方法としては、例えば、ナウターミキサー、パドルミキサー、ニーダーミキサー等のミキサーで混練する方法が挙げられる。混練時間は、特に制限されないが、例えば、10〜60分である。ここで、ペースト状とは、混練物が粘性をかなり有する状態を示し、塊状の状態をも含む概念である。本発明では、バナジウム化合物、硫黄及び濃硫酸の混合物をペースト状とすることにより、反応が均一に行なわれるなどの作用が生じる。
【0038】
混練終了後は、ペースト状の混練物を150℃以上440℃未満、好ましくは180℃以上350℃未満で、さらに好ましくは200℃以上300℃未満で焼成炉で加熱する。加熱温度が上記範囲内であると、還元反応がスムーズでかつ硫酸の分解が少ない点で好ましい。焼成時間は、30分〜24時間、好ましくは2〜5時間である。焼成時間が上記範囲内であると、還元が十分に行なわれるため好ましい。焼成炉としては、例えば、トンネルキルン、リングキルン、ロータリーキルン等が挙げられる。焼成終了後は冷却し、所望により粉砕して硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )又は硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )と硫酸バナジル(IV)(VOSO4 )の混合物を得る。
【0039】
<本発明に係る変性バナジウム化合物の製造方法>
本発明に係る変性バナジウム化合物の第2の製造方法では、まず、上記硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶解してバナジウム含有溶液を調製する。バナジウム含有溶液の調製方法は、上記硫酸バナジウム(III) 又は混合バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶解することにより行う。ここで、溶解に用いられる上記硫酸バナジウム(III) 又は混合バナジウム化合物としては、表面積の大きい粒子状、フレーク状等の形態を有するものが好ましい。
【0040】
上記バナジウム化合物の溶解に用いられる硫酸水溶液は、少なくとも硫酸根及び水を含有していればよく、必要によりNa、K、Rb、アンモニウム等の硝酸塩、リン酸塩、シュウ酸塩等の1種又は2種以上の他の成分を含有していてもよい。硫酸水溶液中の硫酸の濃度は特に限定されず、任意に設定することができる。このうち、得られる変性バナジウム化合物をレドックスフロー電池用電解液組成物として用いる場合には、該組成物中の硫酸イオン濃度が通常4〜8mol/l 、好ましくは4〜5mol/l となるように調製する。
【0041】
硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)とを硫酸水溶液に溶解させる際の温度としては、特に限定はないが、温度が低いと溶解させるのに時間がかかることから、通常60〜100℃、好ましくは80〜100℃の温度で、通常0.5時間以上、好ましくは1.5〜3時間攪拌下に溶解させることが好ましい。
【0042】
本発明に係る変性バナジウム化合物の第1及び第2の製造方法において、バナジウム含有溶液を濃縮する方法としては、該溶液中の水分を除去し、溶解成分を濃縮することができる方法あれば特に限定はないが、減圧下に加温して濃縮することが好ましい。濃縮操作を行う温度は該溶液中の水分を除去し、溶解成分を濃縮することができる温度に設定すればよく、通常60〜110℃、好ましくは80〜100℃である。
【0043】
濃縮操作の終了は、反応液の水分の蒸発による重量の減少量を目安とすればよく、この場合、濃縮操作前の反応液の重量の減少量が36〜60重量%となるまで濃縮操作を行うことが好ましい。
【0044】
濃縮操作の終了後、これを放置する等により室温まで冷却して固結させることにより本発明に係る変性バナジウム化合物の固結物が得られる。該固結物は粒子状のものの集合体となっており、過剰な硫酸分が該粒子の表面、粒子間又は粒子中に存在しているため、固結物のまま特段の粒径制御等を行わなくても変性していない硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物に比べて十分に水や硫酸水溶液に溶解し易い。また、該固結物は、必要によりさらに粉砕したり、乾燥させたりしてもよい。特に、該固結物を粉砕するとより水に対して溶解し易くなるため好ましい。なお、粉砕の程度は特に限定されないが、粒子状になるまで細かく粉砕すると水への溶解速度が大きくなるため好ましい。また固結物や粒子状のものを乾燥させると、これらの表面の水分量が減少して固結物や粒子状同士又は袋や装置の壁面等に付着し難くなりハンドリングが容易になるため好ましい。
【0045】
本発明に係る変性バナジウム化合物は、水や硫酸水溶液に対する溶解性に優れ、また、水に対する溶解性の改質剤としてレドックフロー型電池の電解液に必要な硫酸を用いており、電解液の調製の際に硫酸を添加する必要がないため、レドックフロー型電池の電解液組成物として好適に用いることができる。
【0046】
本発明に係るレドックスフロー型電池用電解液組成物は、上記本発明に係る変性バナジウム化合物を含有するものである。該本発明に係るレドックスフロー型電池用電解液組成物は、変性バナジウム化合物を水に溶解することにより製造することができる。レドックスフロー型電池用電解液組成物中における変性バナジウム化合物の配合量としては、例えば、バナジウムイオン濃度を通常1〜5mol/l 、好ましくは1〜2mol/l 、硫酸イオン濃度を通常3〜6mol/l 、好ましくは4〜5mol/l となるようにする。この際、濃度が上記範囲内になるように、変性バナジウム化合物を1種又は2種以上組み合わせて用いてもよいし、変性されていない硫酸バナジル(IV)や硫酸を添加して濃度調整を行ってもよい。硫酸バナジル(IV)は硫酸水溶液に溶解し易いため、硫酸で変性されていないものを電解液組成物中のバナジウムイオン濃度の調整に用いても電解液組成物の調製に要する時間が長くなることはない。
【0047】
変性バナジウム化合物を水に溶解させる際の水の温度としては特に限定されないが、水温と溶解時間とが、25℃であれば20分以内、40℃では10分以内、60℃では5分以内となるので、装置等を考慮して適宜選択すればよい。
【0048】
なお、上記バナジウム系電解液には、他の添加剤、例えば、カリウム、ルビジウム、アンモニウム等の硝酸塩、リン酸塩、シュウ酸塩等の1種又は2種以上を添加することができる。
【0049】
本発明に係るレドックスフロー型電池用電解液組成物が用いられるレドックスフロー型電池は公知の電池であり、原子価が変化する金属イオンの水溶液(電解液)を2種類調製してそれぞれ正極液及び負極液とし、該正極液及び負極液が隔膜を介して接触する構造の電解槽を用いた電池である。該電池は、充電時に正極液の金属イオンの原子価が高くなると共に負極液の金属イオンの原子価が低くなり、放電時に正極液の金属イオンの原子価が低くなると共に負極液の金属イオンの原子価が高くなる作用を生じるものである。
【0050】
本発明に係る変性バナジウム化合物がバナジウム化合物として硫酸バナジウム(III) のみを含有するものである場合は、該変性バナジウム化合物を配合量が上記範囲内となるように水に溶解することにより、3価のバナジウムイオンと硫酸イオンを含有する負極電解液とすることができる。また、本発明に係る変性バナジウム化合物がバナジウム化合物として硫酸バナジウム(III) のみを含有するものである場合でも、該変性バナジウム化合物と5価のバナジウム化合物とをバナジウムイオン濃度及び硫酸イオン濃度が上記範囲内となるように水に溶解した後、通常60℃程度の温度で攪拌下に酸化還元反応を行って4価のバナジウム化合物とすることによりレドックスフロー型電池電解液の正極電解液とすることができる。一方、本発明の硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)を含有する変性バナジウム化合物は、バナジウムイオン濃度及び硫酸イオン濃度が上記範囲内となるように水に溶解することにより、正極電解液、負極電解液として同時に利用することができる。特に、硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)とが等モルに近いほど、充放電に関与するイオンの濃度が正極液と負極液との間で差がなくなるため、充放電の効率の観点から好ましい。
【0051】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0052】
以下、実施例で本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
本発明において、V2 (SO4 3 、VOSO4 及びこれらの硫酸による変性物の品位等は以下のように算出した。
(品位の測定方法)
ICP発光分析法により、V、全SO4 、Fe、Ni及びMgの重量比率を算出した。
また、変性物中のH2 O量は、変性処理の際に添加したH2 O量から蒸発したH2 O量を差し引いて算出した。
(バナジウム化合物の価数と価数毎の存在比率の測定方法)
電位差滴定法により、全V量とV3+量とを測定し全V量からV3+量を差し引いてV4+量を求め、V3+とV4+の存在比率と品位とから化合物中のV2 (SO4 3 及びVOSO4 の重量比率を算出した。
(過剰な硫酸分の算出方法)
全SO4 の重量比率からV2 (SO4 3 及びVOSO4 の重量比率を差し引いて、過剰に含まれるSO4 の重量比率を算出し、これをH2 SO4 に換算して過剰な硫酸分とした。
【0054】
製造例1
オリマルジョン灰より得られた五酸化バナジウム(V2 5 )19.4g 、硫黄4.2g 、濃硫酸39g を約10分間混合しペースト状とした。該ペースト状の混合物を電気炉で300℃、2時間焼成を行った。冷却後の焼成物(試料A)はレモン黄色で重量は41.5g であった。試料AのX線回折を行ったところ硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )であることが確認された。試料Aの品位を表1に、X線回折図を図1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0003959234
※表中の単位は「重量%」である。
【0056】
実施例1
製造例1で得られた試料A(硫酸バナジウム(III) :V2 (SO4 3 )41.5g に濃硫酸10g 及び水60mlを加え100℃で3時間加熱溶解し、濃縮後室温まで冷却し、固結させた後、粉砕して硫酸バナジウムV2 (SO4 3 の水和物を含有する変性バナジウム化合物(試料B)を得た。試料Bは緑色で重量は71.2g であった。試料Bの品位を表2に、X線回折図を図2に示す。また、品位からV2 (SO4 3 を構成する硫酸根以外の過剰なSO4 の量を算出した。結果を表2に示す。
試料B35g (粒径1mm)を温度を変えた水50mlに加え溶解に掛かる時間を計ったところ表3の様になった。
【0057】
【表2】
Figure 0003959234
※表中の単位は「重量%」である。
【0058】
【表3】
Figure 0003959234
【0059】
製造例2
市販の五酸化バナジウム(V2 5 純度:99%以上)18.4g 、硫黄3.2g 、濃硫酸31g を約10分間混合しペースト状とした。該ペースト状の混合物を電気炉で300℃、1時間焼成を行った。焼成物(試料C)は緑黄色で重量は36.2g であった。試料CをX線回折と電位差滴定法による定量分析とを行ったところ硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )と硫酸バナジル(IV)(VOSO4 )の混合物であり、V3+0.103モルとV4+0.097モルとを含有するものであることが確認された。試料Cの品位を表1に、X線回折図を図3に示す。
【0060】
実施例2
製造例2で得られた試料C(硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )と硫酸バナジル(IV)(VOSO4 )の混合物)36.2g に濃硫酸15g 及び水60mlを加え100℃で3時間加熱溶解し、濃縮後室温まで冷却し、固結させた後、粉砕し硫酸バナジウムV2 (SO4 3 の水和物と硫酸バナジルVOSO4 の水和物を含有する変性バナジウム化合物(試料D)を得た。試料Dは青緑色で重量は76.1g であった。試料Dの品位を表1に、X線回折図を図4に示す。また、試料CにおけるV3+とV4+とのモル比及び試料Dの品位から、V2 (SO4 3 及びVOSO4 を構成する硫酸根以外の過剰なSO4 の量を算出した。結果を表2に示す。
試料D38g (粒径1mm)を温度を変えた水50mlに加え溶解に掛かる時間を計ったところ表3の様になった。
【0061】
実施例3
市販の硫酸バナジウム電解液(V2 (SO4 3 :2mol/L H2 SO4 :1mol/L )を使用し、この200mlを100℃で3時間加熱濃縮し約80mlとした。室温まで冷却後、粉砕して硫酸バナジウムV2 (SO4 3 の水和物を含有する緑色の変性バナジウム化合物試料(試料E)156g を得た。試料Eの品位を表1に示す。また、品位からV2 (SO4 3 を構成する硫酸根以外の過剰なSO4 の量を算出した。結果を表2に示す。
試料E39g (粒径1mm)を温度を変えた水50mlに加え溶解に掛かる時間を計ったところ表3の様になった。
【0062】
実施例4
市販の硫酸バナジウム電解液(V2 (SO4 3 :2mol/L H2 SO4 :1mol/L )および硫酸バナジル電解液(VOSO4 :2mol/L H2 SO4 :2mol/L)各100mlを混合してV3+及びV4+が等モルの電解液を調製した。調整後この電解液を100℃で3時間加熱濃縮し約75mlとした。室温まで冷却後、粉砕して硫酸バナジウムV2 (SO4 3 の水和物と硫酸バナジルVOSO4 の水和物を含有する青緑色の変性バナジウム化合物(試料F)を得た。試料Fの重量は152g であった。試料Fの品位を表1に示す。また、V3+とV4+とのモル比が1:1であること及び試料Fの品位から、V2 (SO4 3 及びVOSO4 を構成する硫酸根以外の過剰なSO4 の量を算出した。結果を表2に示す。
試料F38g (粒径1mm)を温度を変えた水50mlに加え溶解に掛かる時間を計ったところ表3の様になった。
【0063】
比較例1
オリマルジョン灰より得られた五酸化バナジウム(V2 5 )19.4g 、硫黄4.2g 、濃硫酸39g を約10分間混合しペースト状とした。該ペースト状の混合物を電気炉で300℃、2時間焼成を行った。冷却後の焼成物(試料G)はレモン黄色で重量は42.0g であった。試料GのX線回折を行ったところ硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )あることが確認された。試料Gの品位を表1に示す。
試料Gの粉末21g (粒径0.15mm)、濃硫酸5g を温度変えた水50mlに加え溶解に掛かる時間を計ったところ表3の様になった。
【0064】
比較例2
市販の五酸化バナジウム(V2 5 純度:99%以上)18.4g 、硫黄3.2g 、濃硫酸31g を約10分間混合しペースト状とした。該ペースト状の混合物を電気炉で300℃、1時間焼成を行った。焼成物(試料H)は緑黄色で重量は37.0g であった。試料HをX線回折と電位差滴定法による定量分析を行ったところ硫酸バナジウム(III) (V2 (SO4 3 )と硫酸バナジル(IV)(VOSO4 )の混合物であり、V3+が0.105モルとV4+が0.095モル含有するものであることが確認された。試料Hの品位を表1に示す。
試料H18.5g (粒径0.15mm)、濃硫酸7.5g を温度を変えた水50mlに加え溶解に掛かる時間を計ったところ表3の様になった。
【0065】
実施例5
<電解液の作製及び充放電特性の測定>
実施例1で得られた試料B(硫酸バナジウム(III) を硫酸で変性させた変性バナジウム化合物)の粒径1mmの粉末712g を水680mlに30℃で10分で溶解させ、3価のバナジウムイオン濃度が2mol/l 、硫酸イオン濃度が4mol/l となるように負極電解液を得た。また、試料Bと五酸化バナジウムを混合し、60℃で1時間攪拌下に反応させ、4価のバナジウムイオン濃度が2mol/l 、硫酸イオン濃度が4mol/l の溶液を調製して正極電解液とした。これらの負極及び正極電解液を用いて下記使用の小型電池を組み、充放電特性を調べた。その結果を表4に示す。
・小型電池仕様
電極面積:500cm2
電極:カーボン繊維布
隔膜:陰イオン交換膜
双極板:カーボン板
タンク及び配管の材料:硬質塩化ビニル
タンク容量:正極電解液用・負極電解液用共に5リットル
【0066】
実施例6
実施例2で得られた試料D(硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)を硫酸で変性させた変性バナジウム化合物)の粒径1mmの粉末761g を水620mlに30℃で10分間攪拌下に溶解させ、バナジウムイオン濃度が2mol/l 、硫酸イオン濃度が4mol/l の溶液を調製し、これをそのまま正極液及び負極液とした。
上記で調製した負極及び正極電解液を用いて実施例5と同様な仕様のレドックスフロー型電池を組み、充放電特性を調べた。その結果を表4に示す。
【0067】
【表4】
Figure 0003959234
【0068】
【発明の効果】
本発明に係る変性バナジウム化合物は、硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウムを硫酸で変性させたものであり、水に対する溶解性が極めて優れ、従来に比べ短時間でレドックフロー型電池電解液を調製することができる。また、該化合物はレドックフロー型電池の電解液に必要な3価又は4価のバナジウム成分と硫酸成分を含有しているため、該化合物の所定量を水に溶解させるだけでレドックフロー型電池電解液を調製できる。また、本発明に係る変性バナジウム化合物の製造方法によれば、上記本発明に係る変性バナジウム化合物を容易に調製できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られた硫酸バナジウム(III) のX線回折図である。
【図2】実施例1で得られた変性バナジウム化合物のX線回折図である。
【図3】製造例2で得られた硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物のX線回折図である。
【図4】実施例2で得られた変性バナジウム化合物のX線回折図である。

Claims (10)

  1. 酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物において、前記硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジル(IV)を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を含み、前記混合バナジウム化合物中における4価のバナジウム原子と3価のバナジウム原子のモル比(V 4+ /V 3+ )が0.65〜1.5の範囲内にあることを特徴とする変性バナジウム化合物。
  2. 硫酸バナジウム (III) と硫酸バナジル (IV) との混合バナジウム化合物において、前記硫酸バナジウム (III) 又は硫酸バナジル (IV) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を含み、前記混合バナジウム化合物中における4価のバナジウム原子と3価のバナジウム原子のモル比(V 4+ /V 3+ )が0.95〜1.05の範囲内にあることを特徴とする変性バナジウム化合物。
  3. 前記過剰な硫酸分が、前記変性バナジウム化合物中に10〜30重量%含有されることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項記載の変性バナジウム化合物。
  4. 硫酸バナジウム (III) において、前記硫酸バナジウム (III) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を、変性バナジウム化合物中に10〜30重量%含み、固結物又はフレーク状、ペレット状若しくは粒子状であることを特徴とする変性バナジウム化合物。
  5. 硫酸バナジウム (III) において、前記硫酸バナジウム (III) を構成する硫酸根以外の過剰な硫酸分を、変性バナジウム化合物中に10〜30重量%含み、形状が粒子であり、過剰な硫酸分が該粒子の表面又は内部に保持されていることを特徴とする変性バナジウム化合物。
  6. 平均粒径が30mm以下であることを特徴とする請求項5記載の変性バナジウム化合物。
  7. 硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物が硫酸水溶液に溶解されているバナジウム含有溶液を濃縮した後、冷却して固化することを特徴とする変性バナジウム化合物の製造方法。
  8. 硫酸バナジウム(III) 又は硫酸バナジウム(III) と硫酸バナジル(IV)との混合バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶解し、得られたバナジウム含有溶液を濃縮した後、冷却して固化することを特徴とする変性バナジウム化合物の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項記載の変性バナジウム化合物を含有することを特徴とするレドックスフロー型電池用電解液組成物。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項記載の変性バナジウム化合物を水に溶解することを特徴とするレドックスフロー型電池用電解液の製造方法。
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