JP3958123B2 - 水性液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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- C11D1/66—Non-ionic compounds
- C11D1/667—Neutral esters, e.g. sorbitan esters
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パール様光沢を有する水性液体洗浄剤組成物に関し、特に、組成物の白さを背景に、高級感のある上品なパール様光沢を有し、かつ、パール化剤の安定性に優れ、特に、高温での長期保存安定性に優れ、良好な洗浄性と泡立ちのある水性液体洗浄剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
洗浄剤は、洗浄機能の向上と、マイルド感、コンディショニング効果との両立を目的として開発が進められてきた。しかし、生活様式の多様化に伴い、消費者の要求も多様化し、洗浄剤の外観や機能についても広がりが求められている。
【０００３】
洗浄剤の外観に関しては、パール様外観を付与することにより、ゴージャスな感じを与え、消費者を豊かな気持ちにすることができ、また洗浄剤の機能についても、単に洗浄性だけでなく、例えば毛髪洗浄剤の場合、毛髪の柔らかさ、まとまり、櫛通りのよさ等、多方面の機能が求められている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
パール様外観の付与については、従来アルキレングリコールモノ又はジアルキルエステルが知られているが、これらは、原料の問題からアルキル鎖長の分布が広く、そのため所期のパール様外観が得られにくかった。また、毛髪の柔らかさ、まとまり、櫛通りのよさ等の付与については、洗浄剤のpHを酸性にする方法が知られているが、系のpHを酸性にするとパール化剤であるエステルの分解が起こり、分離を生じ、パール外観を損ねるなど、組成物の安定性を著しく損ねるという問題があった。
【０００５】
したがって、本発明は、パール化剤の安定性に優れた酸性系の洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸性系の洗浄剤において、パール化剤であるアルキレングリコールモノ又はジアルキルエステルのアルキル鎖長の分布を一定範囲内とすることにより、優れたパール様外観を有し、かつパール剤の安定性に優れ、長期保存しても良好な洗浄性と泡立ちを維持することを見出した。
【０００７】
すなわち本発明は、一般式(1)
【０００８】
Ｒ1ＣＯＯ(ＣＨ2ＣＨ2Ｏ)mＡ (1)
【０００９】
〔式中、Ｒ1は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基を示し、Ａは水素原子又はＣＯＲ2（Ｒ2は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基）を示し、ｍは１〜３の数を示す。〕
で表される長鎖脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤を含有し、当該長鎖脂肪酸グリコールエステル成分における構成脂肪酸の炭素数分布が、炭素数18以上が60重量％以上、炭素数16が40重量％以下、炭素数16未満が５重量％以下であり、５重量％水溶液のpHが１〜５である水性液体洗浄剤組成物を提供するものである。
【００１０】
また、本発明は、上記長鎖脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤を含有し、当該長鎖脂肪酸グリコールエステル成分における構成脂肪酸の炭素数分布が、炭素数18以上が65〜85重量％、炭素数18未満が15〜35重量％、炭素数16が35重量％以下、炭素数16未満が５重量％以下であり、５重量％水溶液のpHが１〜５である水性液体洗浄剤組成物を提供するものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるパール化剤である長鎖脂肪酸グリコールエステルにおいて、一般式(1)中のＲ1とＲ2で示されるアルキル基及びアルケニル基は、炭素数11〜21であるが、炭素数17〜21、特に17であることが好ましく、また直鎖のアルキル基が好ましい。長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)は、混合物であってもよく又は構成脂肪酸の炭素数に分布を有していてもよいが、炭素数分布は狭い方が好ましい。すなわち、長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)の構成脂肪酸の炭素数分布は、炭素数18以上の比率が60重量％以上、炭素数16の比率が40重量％以下、炭素数16未満の比率が５重量％以下であることが必要であり、また炭素数18以上の比率が65〜85重量％、炭素数18未満の比率が15〜35重量％、炭素数16の比率が35重量％以下、炭素数16未満の比率が５重量％以下であることが好ましい。
【００１２】
長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)の好ましい具体例としては、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、エチレングリコールジ脂肪酸エステル、トリエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、トリエチレングリコールジ脂肪酸エステル等が挙げられ、なかでもエチレングリコールジ脂肪酸エステルが好ましい。
【００１３】
長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)の含有量は、美しい真珠光沢、良好な安定性（特に高温での安定性）の観点から、本発明の洗浄剤組成物中に0.3〜10重量％が好ましく、更には0.5〜５重量％、特に0.8〜３重量％が好ましい。
【００１４】
本発明に用いられる界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系のものが好ましく、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸塩等が挙げられ、なかでもポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、特に次の一般式(2)又は(3)で表されるものが好ましい。
【００１５】
Ｒ3Ｏ(ＣＨ2ＣＨ2Ｏ)nＳＯ3Ｍ (2)
Ｒ4ＯＳＯ3Ｍ (3)
【００１６】
〔式中、Ｒ3は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、Ｒ4は炭素数10〜18のアルキル基を示し、Ｍはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸を示し、ｎは重量平均で１〜５の数を示す。〕
【００１７】
両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン系、アミド酢酸ベタイン系、スルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、アルキルアミンオキサイド、アミドアミンオキサイド等が挙げられる。このうち、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。
【００１８】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル系、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、モノグリセライド系、ソルビタン脂肪酸エステル系、脂肪酸モノエタノールアミド系、脂肪酸ジエタノールアミド系、アルキルポリグリコシド等が挙げられる。
【００１９】
これら界面活性剤は２種以上を併用してもよく、またその含有量は、泡立ち、使用時の液性、洗浄性の点から、本発明の毛髪洗浄剤中の10〜50重量％が好ましく、更には10〜30重量％、特に10〜20重量％が好ましい。
【００２０】
本発明の洗浄剤組成物の５重量％水溶液のpHは１〜５であるが、３〜４がより好ましい。pHの調整には、有機酸又は無機酸が使用され、有機酸としてはヒドロキシ酸、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、ポリカルボン酸、アルキル硫酸、アルキルリン酸等が挙げられる。ヒドロキシ酸としては、グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸等が、モノカルボン酸としては、酢酸等が、ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等が、トリカルボン酸としては、クエン酸等が挙げられる。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。これらのうち、有機酸が好ましく、なかでもα-ヒドロキシカルボン酸、特に乳酸、リンゴ酸が、つや、毛髪の柔軟性、まとまり性のうえで優れている。有機酸又は無機酸の含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に0.05〜10重量％が好ましく、更には0.1〜５重量％、特に0.5〜１重量％が好ましい。
【００２１】
本発明の洗浄剤組成物には、コンディショニング効果の更なる向上のため、シリコーン類を含有させることができる。シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン（粘度５〜2000万mm2/s）、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられ、特にジメチルポリシロキサンが好ましい。シリコーン類の含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に0.01〜10重量％が好ましい。
【００２２】
本発明の洗浄剤組成物には、カチオンポリマー（カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム等）等の他のコンディショニング成分を含有させることができる。これらの含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に0.1〜５重量％が好ましい。
【００２３】
本発明の洗浄剤組成物には、その他、通常の洗浄剤組成物に用いられる成分を目的に応じて含有させることができる。このような成分としては、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、パンテノール等の保湿剤；染料、顔料等の着色剤；メチルセルロース、ポリエチレングリコール、エタノール等の粘度調整剤；その他、植物エキス、防腐剤、殺菌剤、キレート剤、ビタミン剤、抗炎症剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
【００２４】
本発明の洗浄剤組成物は、シャンプー、全身洗浄料、洗顔料等の身体用洗浄剤として使用することができる。
【００２５】
【実施例】
実施例１
表１に示す組成のシャンプーを調製し、その外観を下記基準に従って評価した。
【００２６】
評価基準
・外観の上品さ
５名のパネラーにより評価し、下記のように判定した。
○：５人中４人以上が外観の上品さを感じる。
△：５人中３〜２人が外観の上品さを感じる。
×：５人中１人以下が外観の上品さを感じる。
【００２７】
・保存後のパール沈降性
25℃で20日間、ガラス瓶中で保存し、パールの沈降の有無を観察した。
○：パールの沈降が観察されない。
×：パールの沈降が観察される。
【００２８】
・酸性条件下における安定性
パール光沢懸濁液（シャンプー）を50℃に維持して保管し、系の安定性（パール外観）が保たれる期間を評価した。
○：１ヶ月間以上安定
△：20日間安定
×：20日未満でパール外観が消える
【００２９】
・保存後の外観の上品さ
50℃で20日間保存後、５名のパネラーにより評価し、下記のように判定した。
○：５人中４人以上が外観の上品さを感じる。
△：５人中３〜２人が外観の上品さを感じる。
×：５人中１人以下が外観の上品さを感じる。
【００３０】
【表１】
【００３１】
【発明の効果】
本発明の洗浄剤組成物は、高級感のある上品なパール様光沢を有し、かつ、パール化剤の安定性に優れ、特に、高温での長期保存安定性に優れ、良好な洗浄性と泡立ちを有する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パール様光沢を有する水性液体洗浄剤組成物に関し、特に、組成物の白さを背景に、高級感のある上品なパール様光沢を有し、かつ、パール化剤の安定性に優れ、特に、高温での長期保存安定性に優れ、良好な洗浄性と泡立ちのある水性液体洗浄剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
洗浄剤は、洗浄機能の向上と、マイルド感、コンディショニング効果との両立を目的として開発が進められてきた。しかし、生活様式の多様化に伴い、消費者の要求も多様化し、洗浄剤の外観や機能についても広がりが求められている。
【０００３】
洗浄剤の外観に関しては、パール様外観を付与することにより、ゴージャスな感じを与え、消費者を豊かな気持ちにすることができ、また洗浄剤の機能についても、単に洗浄性だけでなく、例えば毛髪洗浄剤の場合、毛髪の柔らかさ、まとまり、櫛通りのよさ等、多方面の機能が求められている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
パール様外観の付与については、従来アルキレングリコールモノ又はジアルキルエステルが知られているが、これらは、原料の問題からアルキル鎖長の分布が広く、そのため所期のパール様外観が得られにくかった。また、毛髪の柔らかさ、まとまり、櫛通りのよさ等の付与については、洗浄剤のpHを酸性にする方法が知られているが、系のpHを酸性にするとパール化剤であるエステルの分解が起こり、分離を生じ、パール外観を損ねるなど、組成物の安定性を著しく損ねるという問題があった。
【０００５】
したがって、本発明は、パール化剤の安定性に優れた酸性系の洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸性系の洗浄剤において、パール化剤であるアルキレングリコールモノ又はジアルキルエステルのアルキル鎖長の分布を一定範囲内とすることにより、優れたパール様外観を有し、かつパール剤の安定性に優れ、長期保存しても良好な洗浄性と泡立ちを維持することを見出した。
【０００７】
すなわち本発明は、一般式(1)
【０００８】
Ｒ1ＣＯＯ(ＣＨ2ＣＨ2Ｏ)mＡ (1)
【０００９】
〔式中、Ｒ1は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基を示し、Ａは水素原子又はＣＯＲ2（Ｒ2は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基）を示し、ｍは１〜３の数を示す。〕
で表される長鎖脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤を含有し、当該長鎖脂肪酸グリコールエステル成分における構成脂肪酸の炭素数分布が、炭素数18以上が60重量％以上、炭素数16が40重量％以下、炭素数16未満が５重量％以下であり、５重量％水溶液のpHが１〜５である水性液体洗浄剤組成物を提供するものである。
【００１０】
また、本発明は、上記長鎖脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤を含有し、当該長鎖脂肪酸グリコールエステル成分における構成脂肪酸の炭素数分布が、炭素数18以上が65〜85重量％、炭素数18未満が15〜35重量％、炭素数16が35重量％以下、炭素数16未満が５重量％以下であり、５重量％水溶液のpHが１〜５である水性液体洗浄剤組成物を提供するものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるパール化剤である長鎖脂肪酸グリコールエステルにおいて、一般式(1)中のＲ1とＲ2で示されるアルキル基及びアルケニル基は、炭素数11〜21であるが、炭素数17〜21、特に17であることが好ましく、また直鎖のアルキル基が好ましい。長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)は、混合物であってもよく又は構成脂肪酸の炭素数に分布を有していてもよいが、炭素数分布は狭い方が好ましい。すなわち、長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)の構成脂肪酸の炭素数分布は、炭素数18以上の比率が60重量％以上、炭素数16の比率が40重量％以下、炭素数16未満の比率が５重量％以下であることが必要であり、また炭素数18以上の比率が65〜85重量％、炭素数18未満の比率が15〜35重量％、炭素数16の比率が35重量％以下、炭素数16未満の比率が５重量％以下であることが好ましい。
【００１２】
長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)の好ましい具体例としては、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、エチレングリコールジ脂肪酸エステル、トリエチレングリコールモノ脂肪酸エステル、トリエチレングリコールジ脂肪酸エステル等が挙げられ、なかでもエチレングリコールジ脂肪酸エステルが好ましい。
【００１３】
長鎖脂肪酸グリコールエステル(1)の含有量は、美しい真珠光沢、良好な安定性（特に高温での安定性）の観点から、本発明の洗浄剤組成物中に0.3〜10重量％が好ましく、更には0.5〜５重量％、特に0.8〜３重量％が好ましい。
【００１４】
本発明に用いられる界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系のものが好ましく、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸塩等が挙げられ、なかでもポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、特に次の一般式(2)又は(3)で表されるものが好ましい。
【００１５】
Ｒ3Ｏ(ＣＨ2ＣＨ2Ｏ)nＳＯ3Ｍ (2)
Ｒ4ＯＳＯ3Ｍ (3)
【００１６】
〔式中、Ｒ3は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、Ｒ4は炭素数10〜18のアルキル基を示し、Ｍはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸を示し、ｎは重量平均で１〜５の数を示す。〕
【００１７】
両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン系、アミド酢酸ベタイン系、スルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、アルキルアミンオキサイド、アミドアミンオキサイド等が挙げられる。このうち、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。
【００１８】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル系、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル系、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、モノグリセライド系、ソルビタン脂肪酸エステル系、脂肪酸モノエタノールアミド系、脂肪酸ジエタノールアミド系、アルキルポリグリコシド等が挙げられる。
【００１９】
これら界面活性剤は２種以上を併用してもよく、またその含有量は、泡立ち、使用時の液性、洗浄性の点から、本発明の毛髪洗浄剤中の10〜50重量％が好ましく、更には10〜30重量％、特に10〜20重量％が好ましい。
【００２０】
本発明の洗浄剤組成物の５重量％水溶液のpHは１〜５であるが、３〜４がより好ましい。pHの調整には、有機酸又は無機酸が使用され、有機酸としてはヒドロキシ酸、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、ポリカルボン酸、アルキル硫酸、アルキルリン酸等が挙げられる。ヒドロキシ酸としては、グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸等が、モノカルボン酸としては、酢酸等が、ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等が、トリカルボン酸としては、クエン酸等が挙げられる。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。これらのうち、有機酸が好ましく、なかでもα-ヒドロキシカルボン酸、特に乳酸、リンゴ酸が、つや、毛髪の柔軟性、まとまり性のうえで優れている。有機酸又は無機酸の含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に0.05〜10重量％が好ましく、更には0.1〜５重量％、特に0.5〜１重量％が好ましい。
【００２１】
本発明の洗浄剤組成物には、コンディショニング効果の更なる向上のため、シリコーン類を含有させることができる。シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン（粘度５〜2000万mm2/s）、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられ、特にジメチルポリシロキサンが好ましい。シリコーン類の含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に0.01〜10重量％が好ましい。
【００２２】
本発明の洗浄剤組成物には、カチオンポリマー（カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム等）等の他のコンディショニング成分を含有させることができる。これらの含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に0.1〜５重量％が好ましい。
【００２３】
本発明の洗浄剤組成物には、その他、通常の洗浄剤組成物に用いられる成分を目的に応じて含有させることができる。このような成分としては、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、パンテノール等の保湿剤；染料、顔料等の着色剤；メチルセルロース、ポリエチレングリコール、エタノール等の粘度調整剤；その他、植物エキス、防腐剤、殺菌剤、キレート剤、ビタミン剤、抗炎症剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
【００２４】
本発明の洗浄剤組成物は、シャンプー、全身洗浄料、洗顔料等の身体用洗浄剤として使用することができる。
【００２５】
【実施例】
実施例１
表１に示す組成のシャンプーを調製し、その外観を下記基準に従って評価した。
【００２６】
評価基準
・外観の上品さ
５名のパネラーにより評価し、下記のように判定した。
○：５人中４人以上が外観の上品さを感じる。
△：５人中３〜２人が外観の上品さを感じる。
×：５人中１人以下が外観の上品さを感じる。
【００２７】
・保存後のパール沈降性
25℃で20日間、ガラス瓶中で保存し、パールの沈降の有無を観察した。
○：パールの沈降が観察されない。
×：パールの沈降が観察される。
【００２８】
・酸性条件下における安定性
パール光沢懸濁液（シャンプー）を50℃に維持して保管し、系の安定性（パール外観）が保たれる期間を評価した。
○：１ヶ月間以上安定
△：20日間安定
×：20日未満でパール外観が消える
【００２９】
・保存後の外観の上品さ
50℃で20日間保存後、５名のパネラーにより評価し、下記のように判定した。
○：５人中４人以上が外観の上品さを感じる。
△：５人中３〜２人が外観の上品さを感じる。
×：５人中１人以下が外観の上品さを感じる。
【００３０】
【表１】
【発明の効果】
本発明の洗浄剤組成物は、高級感のある上品なパール様光沢を有し、かつ、パール化剤の安定性に優れ、特に、高温での長期保存安定性に優れ、良好な洗浄性と泡立ちを有する。
Claims (3)
- 一般式(1)
Ｒ1ＣＯＯ(ＣＨ2ＣＨ2Ｏ)m ＣＯＲ 2 (1)
〔式中、Ｒ1は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基を示し、Ｒ 2 は炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基を示し、ｍは１〜３の数を示す。〕
で表される長鎖脂肪酸グリコールエステル、次の一般式 (2) 又は (3)
Ｒ 3 Ｏ ( ＣＨ 2 ＣＨ 2 Ｏ ) n ＳＯ 3 Ｍ (2)
Ｒ 4 ＯＳＯ 3 Ｍ (3)
〔式中、Ｒ 3 は炭素数 10 〜 18 のアルキル基又はアルケニル基を示し、Ｒ 4 は炭素数 10 〜 18 のアルキル基を示し、Ｍはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸を示し、ｎは重量平均で１〜５の数を示す。〕
で表される界面活性剤、及びα - ヒドロキシカルボン酸を含有し、当該長鎖脂肪酸グリコールエステル成分における構成脂肪酸の炭素数分布が、炭素数18以上が65〜85重量％、炭素数18未満が15〜35重量％、炭素数16が35重量％以下、炭素数16未満が５重量％以下であり、５重量％水溶液のpHが１〜５である水性液体洗浄剤組成物。 - 更に、カチオンポリマーを含有する請求項１記載の水性洗浄剤組成物。
- 更に、シリコーン類を含有する請求項１又は２記載の水性洗浄剤組成物。
Priority Applications (2)
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