JP3947641B2 - ポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的分子量の低い直鎖状のポリエステル樹脂を少量の結合剤と微量の触媒を使用して結合反応させ、溶融粘性とスウェルを増大させて成形加工性の改良されたポリエステル樹脂を発泡剤を用いて加熱発泡させる熱安定性および機械的強度に優れた発泡成形体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、主に分子量と物性が低下して回収されたポリエチレンテレフタレート系ポリエステルを修復改善して、分子量と溶融粘性とスウェルを増大させて成形加工性の改良されたポリエステル樹脂を製造する方法およびその発泡成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルの中でも、直鎖状飽和ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等(以下、PET系ポリエステルと称する)は優れた物性を有し、繊維、フィルム、ボトル等として広範囲に使用されており、また高性能樹脂材料として自動車、機械部品、電気・電子材料、建材、容器、各種工業用品等の分野にも広く活用されている。
【0003】
近年、省資源と環境保全の観点から、工場生産工程や一般消費市場から回収された使用済みのプラスチック製品の再利用の必要性が世界的に認識され、ポリエステルについても、使用済みのボトル、フィルム等の回収再利用が積極的に進められている。このようなポリエステルは、成形加工の熱履歴を経ることによって大幅な分子量低下が起こりやすく、分子末端の遊離カルボキシル基数が増大する傾向が強いことが実用上問題であり、回収品の再利用技術の開発の障害になっていた。使用済みの回収したポリエステルは新品チップに比較して分子量が低下し、例えば大量に派生する回収ペットボトルのフレーク(破砕物)の分子量はほぼ半減している。従ってこれをベース樹脂として再利用すると成形加工性が悪く、元のペットボトルの品質にはならす、低分子量でも成形できる繊維と低品質シート等にしかならず、再利用の用途は狭い範囲に限定されていた。近年、軽量、弾性、成形加工性等の点に特徴を有するプラスチック発泡成形体が主に包装容器および緩衝材等に大量に用いられており、低分子量の回収ペットボトルのフレーク或いは新品PETを高分子量化すると共に発泡成形が出来る様に溶融粘性を改善することにより、安価な発泡成形体を提供することができる。
【0004】
この問題の解決方法としては、ポリエステルの固層重合で分子量を回復させる方法、鎖延長剤(結合剤)とポリエステル末端基を反応させて分子量を増大させる方法、機械的特性を補うためエラストマー等の他の樹脂を添加する方法などが知られている。鎖延長剤(結合剤)としてはイソシアナート、オキサゾリン、エポキシ、アジリジン、カルボジイミド等の官能基を有する化合物を使用することが提案されている。しかしながら、反応性、耐熱性、安定性等からの制約が強く、実用性があるものは限定される。これらの中でもエポキシ化合物は、比較的有用であり、モノエポキシ化合物を配合したもの(特開昭57−161124号公報)、ジエポキシ化合物を配合したもの(特開平7−166419号公報、特公昭48−25074号公報、特公昭60−35944号公報等)があるが、反応速度、ゲル生成、溶融粘度、相溶性、熱安定性、成型品の物性等に問題が多々あり、実用化は困難であった。
【0005】
一方、回収されたPET系ポリエステルを2官能性のエポキシ樹脂および立体障害性ヒドロキシフェニルアルキルホスホン酸エステルと溶融混合してポリエステルの分子量を増大させる方法が提案されている(特表平8−508776号公報)。この方法は比較的反応速度が早いが、使用する立体障害性ヒドロキシフェニルアルキルホスホン酸エステルは高価であり、低コストの回収循環費用が要求される業界においては実用性に問題がある。また、ポリエステルにゴム、エラストマーを配合する方法も提案されているが、それらの場合、相溶性、耐熱性、弾性率等に難点があった。
【0006】
通常、発泡成形体の成形に用いられているプラスチックは、高分子量で溶融粘性の高いポリスチレンやポリエチレンである。 PET系ポリエステルはボトル用程度に高分子量化(固有粘度が約1.0dl/g、数平均分子量が約17,000、重量平均分子量が,約44,000)しても溶融粘度が280℃にて約2,000ポイズ程度で不十分であり、高発泡成形体成形体を作製することは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、比較的分子量が低く脆いPET系ポリエステルを原料として高分子量化すると共に発泡成形ができる様に溶融粘度を増大させて成形加工性の改良されたポリエステル樹脂の製造方法およびその発泡成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、飽和ポリエステルに結合剤として特定のエポキシ化合物および結合反応触媒を配合し、熱溶融することによって、特定の分子構造を持ち発泡成形に通した高度の溶融粘度とスウェル等の特徴的物性を持つ PET系ポリエステル樹脂の製造方法およびその発泡成形体の製造方法を工業的に有利に達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の様にポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法を提供するものである。
(1)(a)直鎖状飽和ポリエステル100重量部、(b)結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜99重量%および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜1重量%の混合物0.1〜10重量部、(c)結合反応触媒としてカルボン酸の金属塩0.01〜5重量部から構成される混合物を、予め該ポリエステルの融点以上の温度で加熱することによって、溶融粘度を増加させてJIS K−7210、条件20に規定する温度280℃、荷重2.16kgfにおけるメルトフローレート(MFR)を50g/10分以下にし、かつスウェルを増大させて5〜200%としたポリエステル樹脂ペレットを製造した後に、該ポリエステル樹脂ペレットに発泡剤を加えて加熱発泡させることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(2)(a)直鎖状飽和ポリエステル100重量部、(b)結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜99重量%および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜1重量%の混合物0.1〜10重量部、(c)結合反応触媒としてカルボン酸の金属塩0.01〜5重量部から構成される混合物を、押出機中で該ポリエステルの融点以上の温度で加熱反応して分子量、溶融粘度およびスウェルを増大させたポリエステル樹脂に改質すると同時に発泡剤を加えて加熱発泡させることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(3) 発泡剤が揮発性発泡剤であることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(4) 揮発性発泡剤が不活性ガスであることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(5) 不活性ガスが炭酸ガスまたは窒素ガスであることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(6) 発泡剤が加熱分解型発泡剤であることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(7) 発泡倍率が1.2〜100倍であることを特徴とする記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(8) 直鎖状飽和ポリエステルが、固有粘度0.50〜0.90dl/gのポリエチレンテレフタレート系芳香族ポリエステルであることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(9) 直鎖状飽和ポリエステルが、回収されたポリエチレンテレフタレート系の芳香族ポリエステル成形品再循環物であることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(10) 結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物が、脂肪族系のエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサメチレングリコール・ジグリシジルエーテル、脂環式系の水素化ビスフエノールA・ジグリシジルエーテルおよび芳香族系のビスフェノールA・ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・ジグリシジルエーテル初期縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(11)結合剤として分子内に平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物が、脂防族系のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル、グリセリン・トリグリシジルエーテル、ヘテロ環式のトリグリシジルイソシアヌレートおよび芳香族系のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
(12) (a)未乾燥の直鎖状飽和ポリエステル100重量部を該直鎖状飽和ポリエステルの融点以上の温度で熔融させるとともに2.6×10 Pa以下に脱気し、これと(b)結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜99重量%および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜1重量%の混合物0.1〜10重量部、(c)結合反応触媒として力ルボン酸の金属塩0.01〜5重量部とから構成される混合物を、前記直鎖状飽和ポリエステルの融点以上の温度で加熱することによって、JIS K−7210、条件20に規定する温度280℃、荷重2.16kgfにおけるメルトフローレート(MFR)を50g/10分以下にし、かつスウェルを5〜200%としたポリエステル樹脂に発泡剤を加えて加熱発泡させることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において原料プレポリマーとしての(a)成分の直鎖状飽和ポリエステルはジカルボン酸成分とグリコール成分とから、または、ヒドロキシカルボン酸から合成されるものである。ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族、脂環族ジカルボン酸等を挙げることができる。これらの中で、芳香族ジカルボン酸、特にテレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0011】
グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等を挙げることができる。これらの中で、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロへキサンジメタノールが好ましい。ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、α−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸等を挙げることができる。
【0012】
直鎖状飽和ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、あるいはそれらの共重合体が挙げられる。ポリエチレンテレフタレート(PET)が、世界的に大量生産されており、本発明のプレポリマーとして特に好ましい。
【0013】
本発明のプレポリマーとして使用する直鎖状飽和ポリエステルは、1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール(1:1)混合溶媒に溶解して25℃で測定した固有粘度(IV値)が0.50dl/g以上(これは、JIS K−7210、条件20に規定する温度280℃、荷重2.16kgfにおけるメルトフローレート(MFR)が約210g/10分以下に相当する。以下に同じ。)であることが好ましく、0.60dl/g以上(MFRが約130g/10分以下)であることがより好ましい。固有粘度が0.50dl/g未満であると、本発明によっても高分子量化と高溶融粘度化が困難であり、得られるポリエステル樹脂が必ずしも優れた発泡成形性を与えることができないおそれがある。固有粘度の上限は、特に制限されないが、通常0.90dl/g(MFRが約25g/10分以上)、好ましくは0.80dl/g(MFRが約45g/10分以上)である。
【0014】
現実には、大量に収集・回収されるPET系ポリエステル・ボトルのフレークまたはペレットをプレポリマーとして使用することが多い。通常は、PETボトルが有している固有粘度が比較的に高いので、回収品の固有粘度も高く、一般には0.60〜0.80dl/g(MFRが130〜45g/10分)、特に0.65〜0.75dl/g(MFRが100〜55g/10分)である。回収されるポリエステル成形品を利用する場合、その成形品の形態は、繊維、フィルム、ボトルあるいは他の成形物のいずれであってもよく、またポリエステル中には、他のポリマー、例えばポリオレフイン、ポリアクリル酸エステルなどを少割合含有していても特に差し支えない。また充填剤、顔料、染料などの添加剤を少量含有したものでもよい。特に、ペットボトルは、回収され再循環使用のための社会的環境が整備されつつあり、その上ペットボトルのポリエステルは再利用に適した組成であるので、本発明の原料の直鎖状飽和ポリエステルとして好適である。一般に、回収ペットボトルのフレークは、20kg入り紙袋品と500kg入りフレコン品で供給されるが、通常含有水分は3,000〜6,000ppm(0.3〜0.6重量%)程度である。
【0015】
本発明の(b)成分の結合剤は、分子内に2個および場合により平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物である。通常、分子内に平均2個のエポキシ基を有する化合物の例としては、脂肪族系のポリエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール・ジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコール・ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサメチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエーテル、グリセリン・ジグリシジルエーテル、また脂環式系の水素化ビスフエノールA・ジグリシジルエーテル、水素化イソフタル酸ジグリシジルエステル、3,4‐エポキシ・シクロヘキシル・メチル‐3,4‐エポキシ・シクロヘキサン・カルボキシレート、ビス(3,4‐エポキシ・シクロヘキシル)アジペートまたへテロ環式系のジグリシジル・ヒダントイン、ジグリシジル・オキシアルキル・ヒダントイン、また芳香族系のビスフエノールA・ジグリシジルエーテル、ビスフエノールA・ジグリシジルエーテルの初期縮合物、ジフエニルメタンジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル・アニリン等を挙げることができる。
【0016】
分子内に平均3個のエポキシ基を有する化合物の例としては、脂肪族系のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル、またへテロ環式系のトリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルシアヌレート、トリグリシジル・ヒダントイン、また芳香族系のトリグリシジル・パラ‐またはメタ‐アミノフエノール等を挙げることができる。分子内に平均4個のエポキシ基を有する化合物の例としては、テトラグリシジル・ベンジルエタン、ソルビトール・テトラグリシジルエーテル、テトラグリシジル・ジアミノフエニールメタン、テトラグリシジル・ビスアミノメチルシクロヘキサン等を挙げることができる。分子内に平均2.1個以上から数個の中間的個数のエポキシ基を有する化合物としては、フェノール・ノボラック・エポキシ樹脂およびクレゾール・ノボラック・エポキシ樹脂等を挙げることができる。その一例としてダウケミカル社から分子内のエポキシ基が、平均して約2.2、3.6、3.8および5.5個のものが上市されており、これらを使用することができる。
【0017】
本発明の(b)成分のエポキシ基含有化合物の配合量は、(a)成分の直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対して0.1〜10重量部である。特に、0.3〜5重量部であることが好ましい。0.1重量部未満では鎖延長の効果が不十分で、分子量と溶融粘度が上がらず、発泡成形ができない。一方、10重量部を越えると可塑化効果で成形品の基本物性や機械的特性や弾性率が低下したり、或いはゲルが生成したりする。一般的には、(b)成分のエポキシ樹脂の種類によってその配合量は異なる。例えば、低分子量でエポキシ当量100〜200g/eqのエポキシ樹脂を使用して固有粘度が0.90dl/gと高い直鎖状飽和ポリエステルと反応させる場合には、0.1重量部の配合量で充分である。他方、高分子量でエポキシ当量約2000g/eqのエポキシ樹脂を使用して固有粘度が0.50dl/gと低い直鎖状飽和ポリエステルと反応させる場合には、10重量部程度の配合量が必要である。
【0018】
本発明の特徴は、特に結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜100重量%に、平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0重量%の混合物を使用することによって、直鎖状飽和ポリエステルの分子量を増大させると共に長鎖分岐を導入して、発泡成形に不可欠な高溶融粘度と高スウェルを持つPET系ポリエステルの製造と発泡成形を実現することである。
【0019】
本発明によれば、2個および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物の種類の選択および使用量を増やすことにより、長鎖分岐度、分子量、溶融粘度およびスウェル等を発泡成形に必要な程度に制御することができる。本発明のポリエステルは、長鎖分岐を導入したために分子鎖の「からみあい」が充分起こるので、固有粘度が比較的小さい0.6 〜0.8dl/gの範囲においてもスウェルあるいは溶融粘度を自由に大きく出来る。分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物単独でも、固有粘度1.0dl/gの高分子量物でスウェルが約50%出現し、溶融張力も5万ポイズと市販ポリエチレンテレフタレートの25倍程度と大きく、従って1.02〜10倍程度の発泡は可能であるが十分ではない場合がある。この発明のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法は本発明者らの先願特許(PCTWO98/44019)に記載されている。この理由は、直鎖状飽和ポリエステルの末端カルボン酸基とエポキシ環が反応してエステル結合ができる時に水酸基が副生するが、それに他のエポキシ環が反応して少量の長鎖分岐が形成されるものと推定される。2個のエポキシ基を有する化合物と平均2.1個以上のエポキシ基を有する化合物の配合割合は0〜100重量%および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0重量%の範囲内で適宜選択することができる。平均2.1個以上のエポキシ基を有する化合物の比率が増大するにつれて、スウェルと溶融粘度が増大することにより低発泡倍率から高発泡倍率の発泡体を自由に製造することができる。本発明においては、さらに好ましくは分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜99重量%、平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物1〜100重量%の混合物が使用される。2個のエポキシ基を有する化合物の作用は、主に直鎖状飽和ポリエステルの分子量を増大させ、MFR値を下げることにある。一方、平均2.1個以上のエポキシ基を有する化合物の作用は、分子量を増大させてMFR値を下げることはもちろんであるが、主に長鎖分岐構造を形成させることによってスウェルおよび溶融粘度を増大させることにある。
【0020】
発泡成形を容易に行うことができるPET系ポリエステルは、長鎖分岐度が1以上、分子量としての固有粘度が0.6〜1.0dl/g、MFRが1〜50g/10分、好ましくは3〜15/10分、スウェルが約10〜200%、好ましくは約40〜150%である。発泡成形性の評価指数としては、スウェルとMFRが特に重要である。一般に、スウェルが10〜70%のPET系ポリエステルは、低ないし中倍率の発泡成形に、またスウェルが70〜200%のものは高倍率の発泡成形に適する。
【0021】
本発明における(c)成分としての結合反応触媒は、(1)アルカリ金属の力ルボン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、(2)アルカリ土類金属の力ルボン酸塩、(3)アルミニウム、亜鉛またはマンガンの力ルボン酸塩、(4)マンガンの炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種類以上を含有する触媒である。前記触媒は、金属の力ルボン酸塩のタイプとそれ以外のタイプに分けられる。カルボン酸の金属塩を形成する金属としては、リチウム、ナトリウムおよびカリウムのようなアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムのようなアルカリ土類金属;アルミニウム、亜鉛およびマンガンが例示される。これら金属と塩を形成するカルボン酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸およびその他の多価カルボン酸のいずれでもよく、さらにアイオノマーなどのポリマー状カルボン酸であってもよく、その炭素数も特に制限されない。しかしカルボン酸の炭素数は1以上であればよく、得られた高重合度ポリエステルの発泡成形の核形成剤として気泡径に影響を与える。すなわち中級および高級のカルボン酸、特に中級および高級脂肪酸の金属塩を触媒として使用した場合、細かな気泡を持つ高重合度ポリエステルの発泡成形が得られる。
【0022】
本発明における好ましい結合反応触媒は、カルボン酸のナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、およびカルシウム塩であり、これらは特に安全性が極めて高い。他の好ましい結合反応触媒は、カルボン酸のマンガン塩であり、ポリエステル樹脂の末端カルボキシル基とエポキシ環の反応触媒としての作用が速い。このマンガン塩としては、有機カルボン酸の塩が好ましく、具体的には炭素数1〜20個の、特に1〜10個の脂肪族力ルボン酸、炭素数3〜12個の脂環族カルボン酸あるいは炭素数7〜20個の芳香族カルボン酸のマンガン塩が好適である。塩を形成するカルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、アジピン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、モンタン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、フタル酸などが挙げられる。更に好ましい例としては、酢酸第1マンガン、酢酸第1マンガン無水物、酢酸第1マンガン4水塩、酢酸第2マンガン等を挙げることができる。特に、酢酸第1マンガン4水塩が好ましい。この結合反応触媒としてのカルボン酸のナトリウム塩、カルシウム塩およびマンガン塩を含めて、その配合量は、(a)成分の直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対して0.01〜5重量部である。特に、0.05〜1重量部であることが好ましい。0.01重量部未満では触媒効果が小さく、反応が未達となって分子量が充分増大しないことがある。5重量部を超えると局部反応によるゲル生成や溶融粘度の急上昇による押出成形機内のトラブルなどが生じる。
【0023】
(c)成分の結合反応触媒に必要に応じて添加できる助触媒、結晶化核剤、結晶化促進剤として、例えば塩化リチウム、ヨウ化カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属等のハロゲン化物や炭酸塩、重炭酸塩、トリブチルホスフイン、トリオクチルホスフイン、トリフエニルホスフイン等のアリールまたはアルキル置換ホスフイン、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、べへン酸、モンタン酸等の飽和脂肪酸やクロトン酸、オレイン酸、エライジン酸等の不飽和脂肪酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩、等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩を挙げることができる。
【0024】
本発明のポリエステル樹脂組成物には、前記(a)成分のポリエステル、(b)成分のエポキシ基含有化合物および(c)成分のカルボン酸の金属塩以外に、発泡成形用核形成剤として、または充填材として、夕ルク、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、カオリン、アルミナ、水酸化アルミ等、補強材としてガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ウイスカー等、顔料としてカーボンブラック、酸化アンチモン、二硫化モリブデン、酸化チタン等、また着色剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘度調節剤、帯電防止剤、導電剤、流動性付与剤、離型材、他の架橋剤、他の樹脂類等を任意に配合してもよい。
【0025】
例えば、酸化防止剤としては、p−t−ブチルヒドロキシトルエン、p−t−ブチルヒドロキシアニソール等のヒンダードフエノール系酸化防止剤、ジステアリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤等、熱安滋剤としては、トリフエニルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリスノニルフエニルホスファイト等、紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフエニルサリシレート、2−ヒドロキシー4−トキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフエノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフエノン等、帯電防止剤としては、N,Nービス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスルフオネート等、難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン、トリスー(2,3−ジクロロブロビル)ホスフエート、ペンタブロモフエニルアリルエーテル等を挙げることができる。
【0026】
次に、本発明のポリエステル樹脂を製造する方法について説明する。(a)成分の直鎖状飽和ポリエステルは、通常の新品樹脂、回収したPETボトルのフレーク、粒状物、粉末、チップ、溶融物等の任意の形状のものが使用し得る。乾燥は、一般的には、主成分のポリエステル・プレポリマーを除湿空気、熱風または加熱窒素で110〜160℃の温度で数時間ないし十数時間乾燥する方が好ましい結果を与える。各成分をへンシエルミキサー等の混合機で混和させてから、例えば押出ペレタイザーまたは直接に成形加工機に供給する。加熱溶融する温度は、ポリエステルの融点以上で350℃以下であることが反応制御の観点から望ましい。特に、320℃以下が好ましく、350℃を越えるとポリエステルの変色や熱分解が生じるおそれがある。各成分は同時に混合する方法以外に、(a)成分と(b)成分を予め混合し、その後、任意の工程で(c)成分を添加することも可能である。また、(a)成分と(c)成分を先に混合し、その後、任意の工程で(b)成分を添加することも可能である。
【0027】
加熱溶融する反応装置としては、単軸押出機、二軸押出機、それらの組合せの二段式押出機、ニーダー・ルーダーおよびポリエステル樹脂の重縮合の製造に使用される二軸反応装置等を使用することができる。本発明のポリエステル樹脂を製造する高温反応法は、特に押出機中で短時間でおこなうので、押出反応機のL/Dは、30〜50程度であることが好ましく、特に38〜43程度が好ましい。本発明によれば、押出反応機の性能にもよるが、一般に短い時間、例えば、30秒〜60分、好ましくは1分〜30分、特に好ましくは1.5分〜15分の時間で、直鎖状飽和ポリエステルの分子量が上昇し、末端カルボキシル基量が減少する。これは、結合触媒がポリエステルのカルボキシル基とエポキシ環の反応に対して促進作用を有し、多官能エポキシ成分により末端力ルボキシル基を有するポリエステルの分子が連結されるために分子鎖が延長したり、分岐したりして高分子量となり、同時に末端カルボキシル基量が減少するためと推定される。ポリエステルに結合触媒のみを添加して加熱溶融した場合は、分子量の上昇と末端力ルボキシル基の減少は認められない。ポリエステルに多官能エポキシ成分のみを添加して加熱溶融した場合は、反応速度が遅いために短時間に分子量を上昇させることは困難である。本発明の(a)成分、(b)成分および(c)成分の三成分が同時に共存した場合にのみ顕著に分子量と溶融粘度とスウェルの上昇が認められる。
【0028】
上記の反応装置は、一般に回収ペットボトルフレークまたは新品のポリエステル樹脂を予め110〜140℃で熱風乾燥して水分量100〜200ppmに下げたもの、および除湿空気で乾燥して水分量を50ppm以下に下げたものを使用するのが好ましい。ポリエステル樹脂は、通常空気中の湿度を吸着して環境湿度に応じて3,500〜6,000ppm(0.35〜0.60重量%)の水分を含んでおり、上記のような乾燥処理を行うことにより、本発明の目的を達成することができる。未乾燥のままで回収ペットボトルフレークまたは新品のポリエステル樹脂を原料として使用する場合には、図4に示される装置を使用して本発明の目的を達成することができる。その場合は特に図1ベントの真空度を2.6×10Pa以下、好ましくは6.6×10Pa以下に下げて、ポリエステル樹脂が溶融した直後に水分を真空脱気して除去することによって達成することができる。
【0029】
本発明に用いる揮発性発泡剤は、プロパン、ブタン、ベンタン、イソブタン、ネオペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ブタジエン等の脂肪族炭化水素類、さらには、メチルクロライド、メチレンクロライド、ジクロロフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタンおよびHCFC−22、HCFC−123、HCFC141b、HCFC142b、HFC134a、HFC−152a、FC−14、FC−116等の代替フロン等、ハロゲン化炭化水素類、あるいは、炭酸ガスや窒素、アルゴン、圧縮空気、等の不活性ガスである。これらの揮発性発泡剤の中で、不活性ガス(具体的には炭酸ガス、窒素ガス、アルゴン)や圧縮空気等は、炭化水素ガスやハロゲン化炭化水素に比べ地球温暖化係数が小さく、オゾン層破壊の問題もない。今後の地球環境保護意識の高まり、特に地球温暖化係数、オゾン層保護の観点から考えると不活性ガスは環境に対して優しい発泡剤であり好適である。更に不活性ガスの中では、一般に樹脂に対する溶解度係数が一番高い炭酸ガスがより好ましく、成形物の発泡倍率等によっては窒素ガスでもよい。このような揮発性発泡剤を用いて発泡成形体を製造するには、本発明のポリエステル樹脂を主成分とする組成物を押出機で溶融、混練しながら揮発性発泡剤を注入したり、該組成物に揮発性発泡剤を含浸させたものを押出機から大気中に押し出すことによって、発泡倍率が1.2〜100倍である発泡成形体を製造することができる。
【0030】
発泡倍率が1.2倍未満では、発泡成形体としての特徴が生じないし、発泡倍率が100倍を超えると、気泡が連続化し、表面の凹凸が大きくなり実用的な発泡成形体となり得ない。混練温度は、揮発性発泡剤を含むポリエステル組成物の見かけ融点以上の温度であることが必要であり、約200℃〜350℃、さらに好ましくは、220℃〜300℃である。混練温度が200℃未満では粘度が高すぎ混練が困難であり、300℃を越えるとポリエステル樹脂が劣化してしまうことがある。不活性ガスを発泡剤として用いた場合は、炭化水素系及びハロゲン化炭化水素系発泡剤に比べ、樹脂中への発泡剤の溶解度、気泡成長中の気泡からのガスの散逸が大きいため、高倍率化が難しい。そのため、高発泡倍率を狙うためには、発泡剤と混練されたポリエステル樹脂を加圧し樹脂中に炭酸ガスを十分に溶解させるとともに冷却する事が有効な手段となる。
【0031】
加圧、冷却させる具体的な手法としては、例えば混練押し出し機から供給される樹脂をスタティックミキサーを配置した直長管に樹脂をフィードし、直長管の長さおよびスタティックミキサーのエレメント数を調整することにより、樹脂の滞留時間および冷却能力を調整する方法、冷却能力を持つ押し出し機をもう一台設け充分滞留時間を取る方法などがあげられるが、混練押し出し機の直後にギヤポンプを設けこれにより昇圧した後に、前述冷却ゾーンへ該ポリエステル樹脂をフィードする方法がより好ましい。
樹脂中に炭酸ガスを十分に溶解させるためには、冷却ゾーン入り口での樹脂圧力を5MPa以上とすることが好ましい。発泡倍率15倍以上の高発泡成形体を得るためには、樹脂圧力を10MPa以上、さらには20MPaとすることが好ましい。樹脂圧力が5MPa未満では、発泡剤である炭酸ガスが十分に樹脂中に溶解しないため、気泡が粗大な低倍率の発泡成形体しか得られない。一方、押出機を含む樹脂加工機の設計耐圧は通常50MPaであり、これを超えると危険を伴う。安全面を考慮すると、45MPa以下であることが好ましい。しかし、成形機械設計を変更した場合には、当然ながら、50MPaを越えてもかまわない。
冷却ゾーンでの樹脂の温度プロファイルは、混練ゾーン出口での樹脂温度から後段の押出ダイ出口の樹脂温度まで、なだらかにほぼ一定の割合で変化するように設定することが好ましい。さらに、押出ダイの入口までに目的の樹脂温度に冷却し、ダイ内では樹脂温度を一定に保つように設定することがより好ましい。
更に、不活性ガスを十分に溶解させたポリエステル樹脂を押出ダイへフィードし、樹脂をダイ出口から大気中へ解放することにより気泡を成長させて発泡成形体を成形するが、できるだけダイ出口近傍まで前述の圧力を維持することがより好ましい。
【0032】
本発明において使用される高温加熱分解型発泡剤は、有機系及び無機系の各種加熱分解型発泡剤である。有機系発泡剤としては、例えばpートルエンスルホニルセミカルバジッド(分解温度 220〜235℃)、ニトログアニジン(235〜240℃)、オキザリルヒドラジド(230〜250℃)、5一フエニルテトラゾール(約210〜250℃)、ヒドラゾジカルボニルアミド(240〜260℃)、トリヒドラジノトリアジン(260〜270℃)、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(約260〜300℃)等である。無機系発泡剤としては、例えばバリウムアゾジカルボキシレート(240〜250℃)、ストロンチウムアゾジカルボキシレート、ストロンチウムカリウムアソジカルボキシレート、水酸化アルミニウム(230〜260℃)、水酸化マグネシウム(300〜400℃)等である。これらの高温加熱分解型発泡剤は、PET系ポリエステルよりも融点の低い樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、脂肪族ポリエステル(PCL、PBSU、PLA)等をベースレジンとして、含有率10〜20%のマスターバッチの形でも使用できる。
【0033】
この化学発泡成形体の発泡倍率は、通常1.2〜100倍である。発泡倍率が1.2〜100倍の、このような高分子量、高溶融張力、高スウェルのPET系ポリエステルからなる発泡成形体は、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対して加熱分解型発泡剤の純品またはマスターバッチで0.5〜10重量部(発泡剤の含有量換算として)を混合しつつ、または混合した後、発泡剤の分解温度以上に加熱することによって製造することができる。発泡倍率が1.2倍未満では、発泡成形体としての特徴が生じず、発泡倍率が100倍を超えると、気泡が連続化し表面の凹凸が大きくなり、実用的な発泡成形体となり得ない。化学発泡剤を分散させるための混練方法は、公知のいかなる方法でも実施できるが、好ましくは二一ダー、ロールまたは押出機を用いる方がよい。発泡成形体の燃焼発熱量(JIS M8814の熱量計法により測定)は、2.52×10kJ/kg程度であり、ポリエチレンやポリプロピレンの燃焼発熱量(4.2×10〜4.6×10kJ/kg)の約半分である為、この廃棄物を燃焼処理する場合の燃焼装置材質の腐食と損傷が少ない。
【0034】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。直鎖状飽和ポリエステルについて、固有粘度(IV値)、MFR(メルトフローレート)、スウェル(膨潤度)、分子量、および溶融粘度を評価した。それらの評価方法は以下の通りである。
(1)固有粘度1,1,2,2ーテトラクロロエタンとフェノールの等重量の混合溶媒を使用し、キャノンフエンスケ粘度計で25℃にて測定した。
(2)MFRJIS K7210の条件20に従い、温度280℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
(3)スウェルMFR用のメルトインデクサーを用い、温度280℃、荷重2.16kgの条件で垂れ流し、サンプルが2.0cm垂れたところでカットし、下端から5.0mmのところの直径を測定し、下記の計算式により算出した。なお、上記直径は数回測定され、その平均値が採用された。また、下記式の数値「2.095」は、MFR用メルトインデクサーのノズル径である。
スウェル(%)=[(直径の平均値−2.095)/2.095]×100
【0035】
(4)分子量GPC法により測定した。
(本体)昭和電工社製SYSTEM−21(カラム)Shodex KF−606M(2本)(サンプル、リファレンス側とも)
・溶剤 へキサフロロイソプロピルアルコール・力ラム温度 40℃・注入量 20μl・流量 0.6ml/分・ポリマー濃度 0.15重量%(検出器)Shodex RI−74(分子量換算スタンダード)PMMA(Shodex M−75)
(5)溶融粘度スウェーデン国REOLOGICA社製DynAlyser DAR−100を使用し、2cm角×厚さ2mmの試験片を窒素雰囲気下280℃でホットプレート間のねじり振動を加えることにより測定した。
【0036】
[中分岐度ポリエステル樹脂(A)を、エポキシ基が2個の化合物75重量%およびエポキシ基が3個の化合物25重量%からなる結合剤を加えて製造し、化学発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例1)よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.775dl/g、MFR65g/10分)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として2官能エポキシ化合物であるエチレングリコール・ジグリシジルエ−テル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト40E、エポキシ当量135g/eq、淡黄色液体)0.6重量部に、3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF 、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)0.2重量部を併用し、かつ結合反応触媒として酢酸第一マンガン四水塩の徴粉0.1重量部を窒素雰囲気下へンシエルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(A1)をL/D=34 の口径30mm二軸、二段式真空引きの押出機とL/D=28 の口径 50mm 単軸の押出機からなるタンデム押出機で270℃の設定温度で混練しながら反応させ、ストランドを水冷して回転カッターでペレット化した。120℃で数時間熱風乾燥し、防湿袋に収納した。得られた中分岐度ポリエステル樹脂(A)は、固有粘度0.834dl/g、MFR 12g/10分、スウェル54%であった。上記のポリエステル(A)100重量部、PET用発泡剤マスターバッチ(永和化成工業(株)のポリスレンEE−201、ポリエチレン・ベース、分解温度270℃、黄色ペレット)4.4重量部、タルク0.5重量部を混合し、上記のタンデム押出機で280℃の設定温度で混練したのち、巾100mmのTダイでダイ設定温度270℃で押出し、チルロールを経由して発泡成形体シートを作成した。これにより、発泡倍率1.7倍、気泡径0.4mm〜0.6mmの発泡成形体を得た.
【0037】
(実施例2)
実施例1で得られたポリエステル樹脂(A)を100重量部、オキザリルヒドラジド(分解温度230〜270℃)8重量部、タルク0.5重量部を実施例1のタンデム押出機で290℃の設定温度で混練したのち、巾100mmのTダイでダイ設定温度280℃で押し出すことにより発泡成形体を作成した。これにより・発泡倍率12倍、気泡径0.4mm〜0.6mmの発泡成形体を得た.
【0038】
(実施例3)実施例1の操作条件において、途中でポリエステル(A)樹脂をペレットとして取り出すことなく、初めからクリアフレーク100重量部、エチレングリコ‐ル・ジグリシジルエーテル(エポライト40E)0.6 重量部に、トリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(エポライト100MF)0.2重量部を併用し、酢酸第一マンガン四水塩の微粉0,1重量部、PET用発泡剤マスターバッチ(ポリスレンEE−201)2.0重量部、タルク0.3重量部を窒素雰囲気下にへンシェルミキサーで2分間混合して、フレーク混合物(A2)を調合した。このフレーク混合物(A2)を実施例1の操作条件と同様に行って発泡成形体シートを作成した。これにより、PETフレーク混合物からペレットを経由しないで直接に発泡倍率1.2倍、気泡径0.4mm〜0.6mmの発泡成形体を得た。
【0039】
(比較例1)
よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品)は、固有粘度0.775dl/g、 MFR65g/10分、スウェル−18%、重量平均分子量Mw 33,200、数平均分子量Mn12,800、分子量分布Mw/Mn=2.6であった。この樹脂を120℃で約12時間熱風乾燥させた。この樹脂100重量部に、結合剤と結合反応触媒を入れないでPET用発泡剤マスターバッチ(ポリスレンEE‐201)4.4重量部、タルク0.5重量部を加えて窒素雰囲気下にへンシェルミキサーで2分間混合した。実施例1と同一条件の発泡操作を行ったが、樹脂が水の様にダイス孔から流れ落ちて発泡成形が出来なかった。流出物は、固有粘度0.68dl/g、MFR90g/10分であった。
【0040】
(比較例 2〜5)ポリエチレンテレフタレートの市販品ペレットの分子量の異なる4種類について、基本的性質を測定し表1に示した。また、これら市販品PETは、分子量、分子量分布、および溶融粘度は、夫々Mw 27,800、Mn11,500およびMw/Mn=2.42、溶融粘度700ポイズ(比較例2)、Mw 35,900、Mn14,000およびMw/Mn=2.57(比較例3)、Mw 42,500、Mn16,900およびMw/Mn=2.52、溶融粘度2,050ポイズ(比較例4)およびMw=50,500、Mn=18,200、Mw/Mn=2.77、および溶融粘度2,230ポイズ(比較例5)であり、汎用プラスチックに比較すると重合度が小さく、分子量分布が狭い。発泡成形に必要不可欠なスウェルが5%未満かマイナスであり、溶融粘度も小さかった。これらは、線状構造体の特徴を明確に示しており、従ってスウェル値と溶融粘度が非常に大きい本発明の樹脂とは明らかに異なる。これらの市販ポリエチレンテレフタレートについて、比較例1と同様にして実施例1と同一条件の発泡操作を行ったが、発泡成形をすることはできなかった。
【0041】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(B)を結合剤としてエポキシ基が3個の化合物のみを加えて製造し、揮発性発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例4)よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.769dl/g、MFR70g/10分、スウェル−22%)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF 、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)1.1重量部を、また結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.15重量部を窒素雰囲気下へンシエルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(B1)をL/D=32 の口径45mm二軸、二段式真空引きの押出機で270℃の設定温度で混練しながら反応させ、ストランドを水冷して回転カッターでペレット化した。120℃で数時間熱風乾燥し、防湿袋に収納した。得られた高分岐度ポリエステル樹脂(B)は、固有粘度0.790dl/g、MFR5.2g/10分、スウェル112%であった。この高高分岐度型ポリエステル樹脂(B)100重量部、平均粒径2μmのタルク0.5重量を上記の実施例1のタンデム押出機で、260℃の設定温度の第1段押出機で混練し、270℃の設定温度の第2段押出機のシリンダー途中から混合樹脂100重量部あたり代替フロンHCFC−22を16重量部の割合で圧入し、口径60mm、0.4mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度210℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約20倍、気泡径0.5mm〜0.7mm、厚み1.5mm、巾400mmの発泡シートを得た。
【0042】
(実施例5)実施例4の高高分岐度ポリエステル樹脂(B)100重量部、平均粒径2μmのタルク0.5重量を上記のタンデム押出機で、260℃の設定温度の第1段押出機で混練し、270℃の設定温度の第2段押出機のシリンダー途中から混合樹脂100重量部あたり代替フロンHCFC−22を7重量部の割合で圧入し、口径60mm、0.4mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度210℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約8倍、気泡径0.2mm〜0.4mm、厚み1mm、巾400 mmの発泡シートを得た。
【0043】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(C)をエポキシ基が2個の化合物38重量%およびエポキシ基が3個以上の化合物62重量%からなる結合剤を加えて製造し、フロンガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例6)
よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.769dl/g、MFR 70g/10分、スウェル −22%)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として2官能のエチレングリコール・ジグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)の工ポライト40E、エポキシ当量135g/eq、淡黄色液体)0.5重量部に、3.8官能のノボラック・エポキシ樹脂(ダウ・ケミカル社のダウ・エポキシノボラック樹脂D.E.N.439、エポキシ当量191〜210g/eq)0.8重量部を、また結合反応触媒として酢酸第一マンガン四水塩の微粉0.1重量部を窒素雰囲気下にへンシエルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(C1)を実施例1のタンデム押出槻で270℃の設定温度で混練しながら反応させ、ストランドを水冷して回転カッターでぺレット化した。120℃で数時間熱風乾燥し、防湿袋に収納した。得られた高高分岐度型ポリエステル樹脂(C)は、固有粘度 0.882dl/g、MFR1.8g/10分、スウェル160%であった。この高高分岐度型ポリエステル樹脂(C)100重量部、平均粒径2μm径のタルク0.5重量を上記のタンデム押出機で、260℃の設定温度の第1段押出機で混練し、270℃の設定温度の第2段押出機のシリンダー途中から混合樹脂100重量部あたり代替フロンHCFC−22を25重量部の割合で圧入し、口径60mm、0.4mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度210℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約40倍、気泡径0.6mm〜0.9mm、厚み1.5mm、巾400mmの発泡シートを得た。
【0044】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(D)を結合剤としてエポキシ基が3個の化合物のみを加えることにより製造したポリエステルを炭酸ガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例7)
よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.775dl/g、MFR57g/10分、スウェル−24%)を120℃で約12時間熱風乾燥した水分120ppmの100重量部に、結合剤として3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)0.70重量部を、また結合反応触媒としてステアリン酸リチウム0.10重量部と酢酸第一マンガン四水塩0.05重量部を窒素雰囲気下へンシェルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(D1)をL/D=43の口径43mm二軸、−640mmHg以下で、三段式真空引きの押出機で280℃の設定温度で混練しながら反応させ、ストランドを水冷して回転カッターでペレット化した。120℃で数時間熱風乾燥し、防湿袋に収納した。得られた高高分岐度型ポリエステル樹脂(D)は、固有粘度0.890dl/g、280℃でのMFR2.0g/10分、スウェル85%、溶融粘度42万ポイズであった。この高高分岐度型ポリエステル樹脂(L/D=34、口径40mmの単軸押し出し機で混練し、この1段目のシリンダD)100重量部、平均粒径2μmのタルク1.0重量を270℃の設定温度のー途中から、混合樹脂100重量部あたり不活性ガス発泡剤としての炭酸ガスを2重量部の割合で圧入し、ギヤポンプにて昇圧後、250℃〜240℃にゾーン毎に温度設定されたスタティックミキサー(口径20mm、12エレメント)を通過させることにより樹脂冷却を行い、口径85mm、0.2mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度240℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約4.5倍、気泡径0.3mm〜0.5mm、厚み1.0mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0045】
(実施例8)
実施例7の高高分岐度型ポリエステル樹脂(D)100重量部、平均粒径2μmのタルク1.0重量を、上記の270℃の設定温度の第1段押出機で混練し、この1段目のシリンダー途中から、混合樹脂100重量部あたり炭酸ガスを5重量部の割合で圧入し、ギヤポンプにて昇圧後、250℃〜225℃にゾーン毎に温度設定された第2段押出機にて充分に樹脂を冷却すると同時に樹脂圧力を15MPaに保ち、口径85mm、0.2mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度225℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約12倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0046】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(E)を結合剤としてエポキシ基が2個の化合物40重量%およびエポキシ基が3個の化合物60重量%からなる混合物を加えて製造し、炭酸ガスによって発泡成形した場合]
(実施例9)
ウイズペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.735dl/g、MFR52g/10分、スウェル−19%)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として2官能のエチレングリコール・ジグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト40E、エポキシ当量135g/eq、淡黄色液体)0.24重量部に、3官能のトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF、エポキシ当量150g/eq)0.36重量部を、また結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.10重量部およびステアリン酸リチウム0.05重量部を窒素雰囲気下にへンシェルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(E1)を実施例1のタンデム押出槻で280℃の設定温度で1.6×10Pa以下の真空度で混練しながら反応させ、ストランドを水冷して回転カッターでぺレット化した。120℃で数時間熱風乾燥し、防湿袋に収納した。得られた高分岐度型ポリエステル樹脂(E)は、固有粘度 0.840dl/g、MFR4.4g/10分、スウェル77%、溶融粘度16万ポイズであった。この高分岐度型ポリエステル樹脂(E)100重量部、平均粒径2μm径のタルク1.0重量を上記実施例8に示したタンデム押出機で、270℃の設定温度の第1段押出機で混練し、この1段目のシリンダー途中から、混合樹脂100重量部あたり炭酸ガスを7重量部の割合で圧入し、ギヤポンプにて昇圧し250℃〜220℃にゾーン毎に温度設定された第2段押出機にて充分に樹脂を冷却すると同時に樹脂圧力を25MPaに保ち、口径85mm、0.15mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度220℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約21倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1.mm、巾700 mmの発泡シートを得た。
【0047】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(D)を結合剤としてエポキシ基が3個の化合物のみを加えて製造し、ペレット化することなく代替フロンガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例10)
よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.775dl/g、 MFR57g/10分、スウェル−24%)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF 、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)0.70重量部を、また結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.10重量部と酢酸第一マンガン四水塩0.05重量部、気泡核剤として平均粒径2μm径のタルク1.0重量を窒素雰囲気下へンシエルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(D1)をL/D=43の口径43mm二軸、三段式真空引きの第1段目の押出機で280℃の設定温度で混練しながら反応させたのち、270℃の設定温度のφ50mm、L/D=34の第2段目の単軸押し出し機に直接供給し、この2段目のシリンダー途中から、混合樹脂100重量部あたり代替フロンガスHFC−134aを16重量%の割合で圧入し、ギヤポンプにて昇圧後、250℃〜225℃にゾーン毎に温度設定されたスタティックミキサー(口径20mm、12エレメント)を通過させることにより樹脂冷却を行い、口径85mm、0.2mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度225℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約18 倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0048】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(D)を結合剤としてエポキシ基が3個の化合物のみを加えて製造し、炭酸ガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例11)
よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.775dl/g、 MFR57g/10分、スウェル −24%)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF 、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)0.70重量部を、また結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.10重量部と酢酸第一マンガン四水塩0.05重量部、気泡核剤として約2μm径のタルク1.0重量を窒素雰囲気下へンシエルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(D1)をL/D=43の口径43mm二軸、三段式真空引きの第1段目の押出機で280℃の設定温度で混練しながら反応させたのち、270℃の設定温度のφ50mm、L/D=34の第2段目の単軸押し出し機に直接供給し、この2段目のシリンダー途中から、混合樹脂100重量部あたり炭酸ガスを5重量部の割合で圧入し、ギヤポンプにて昇圧後、250℃〜225℃にゾーン毎に温度設定されたスタティックミキサー(口径20mm、12エレメント)を通過させることにより樹脂冷却を行い、口径85mm、0.2mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度225℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約12倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0049】
[高高分岐度ポリエステル樹脂(D)を結合剤としてエポキシ基が3個の化合物のみを加えて製造し、ペレット化することなく炭酸ガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例12)
よのペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.755dl/g、 MFR57g/10分、スウェル −24%)を120℃で約12時間熱風乾燥した100重量部に、結合剤として3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)0.70重量部を、また結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.15重量部とモンタン酸ナトリウム0.10重量部、気泡核剤として平均粒径2μm径のタルク1.0重量を窒素雰囲気下へンシエルミキサーで2分間混合した。このフレーク混合物(D1)をL/D=43の口径43mm二軸、二段式真空引きの第1段目の押出機で270℃の設定温度で混練しながら反応させる事により、発泡成形用ポリエステル樹脂を製造した。その後、270℃の設定温度のφ50mm、L/D=34の第2段目の単軸押し出し機に直接供給し、この2段目のシリンダー途中から、混合樹脂100重量部あたり炭酸ガスを7重量部の割合で圧入し、ギヤポンプにて昇圧後、250℃〜215℃にゾーン毎に温度設定されたφ65mm、L/D=28の単軸押し出し機を通過させることにより樹脂冷却を行い、口径85mm、0.15mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度225℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約21 倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0050】
[高分岐度ポリエステル樹脂(E)を結合剤としてエポキシ基が2個の化合物40重量%およびエポキシ基が3個の化合物60重量%の混合物を加えることにより連続製造し、ペレット化することなく炭酸ガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例13)
ウイズペットボトルリサイクル(株)のクリアフレーク(PETボトルの回収品、固有粘度0.735dl/g、 MFR52g/10分、スウェル −19%、水分量4,500ppm)を未乾燥のままホッパーから供給して、L/D=43の口径43mm同方向二軸の第一押出機(サイドフィード:1箇所、その前後に、真空ベント2箇所付き)で280℃の設定温度で溶融し、一方PET樹脂フレーク100重量部に対して結合剤として2官能のエチレングリコール・ジグリシジルエーテル(共栄社油脂工業(株)のエポライト40E)0.24重量部に3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF 、エポキシ当量150g/eq、淡黄色液体)0.36重量部、結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.10重量部、および酢酸ナトリウム0.10重量部、気泡核剤として平均粒径2μm径のタルク1.0重量をこの第一押出機のサイドフィード穴から添加し、混練しながら2箇所のベントにより2.1×10〜6.6×10Pa以下に真空引きを行い反応を進行させた。その後、270℃の設定温度の口径40mm、L/D=44の同方向2軸の第二押出機に直接供給し、このシリンダー途中から混合樹脂100重量部あたり炭酸ガスを7重量部の割合で圧入し、30cc/revのギヤポンプにて、9MPaから30MPaまで昇圧後、250℃〜215℃にゾーン毎に温度設定されたφ65mm、L/D=28の単軸の第三押出機を通過させることにより樹脂冷却を行い、さらに30cc/revのギヤポンプにて吐出を安定させた後、口径85mm、0.15mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度220℃で大気中に押し出して、発泡成形体を製造した。これにより、発泡倍率約21倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0051】
[高分岐度ポリエステル樹脂(F)を結合剤としてエポキシ基が2個の化合物40重量%およびエポキシ基が3個の化合物60重量%の混合物を加えることにより連続製造し、ペレット化することなくブタンガス発泡剤によって発泡成形した場合]
(実施例14)
市販のポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット(比較例2の新品、固有粘度0.72dl/g、 MFR57g/10分、スウェル−10%)を未乾燥のままホッパーから供給してL/D=43 の口径43mm同方向二軸の第1押出機(サイドフィード:1箇所、その前後に、真空ベント2箇所付き)で280℃の設定温度で溶融し、一方PET樹脂ペレット100重量部に対して結合剤として2官能のエチレングリコール・ジグリシルエーテル(共栄社油脂工業株のエポライト40E)0.24重量部に3官能のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル(共栄社油脂化学工業(株)のエポライト100MF )0.36重量部、また結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.10重量部、及び酢酸ナトリウム0.10重量部、気泡核剤として約2μm径のタルク1.0重量をこの第1押出機のサイドフィード穴から添加し、混練しながら2箇所のベントにより2.1×10〜6.6×10Pa以下に真空引きを行い反応を進行させた。その後、270℃の設定温度の口径40mm、L/D=44の同方向2軸の第2押出機に直接供給し、このシリンダー途中から混合樹脂100重量部あたりブタンガスを6重量部の割合で圧入し、30cc/revのギヤポンプにて、9MPaから30MPaまで昇圧後、250℃〜215℃にゾーン毎に温度設定されたφ65mm、L/D=28の単軸押し出し機を通過させることにより樹脂冷却を行い、さらに30cc/revのギヤポンプにて吐出を安定させた後、口径85mm、0.15mmの間隙を持つサーキュラーダイから、ダイ温度220℃で大気中に押し出して、発泡体を製造した。これにより、発泡倍率約26倍、気泡径0.15mm〜0.35mm、厚み1mm、巾700mmの発泡シートを得た。
【0052】
【表1】
Figure 0003947641
【0053】
表1から明らかなように、本発明の製造方法により良好な成形加工性のポリエステル樹脂およびそれらの発泡体を得ることができる。発泡成形には、まずMFRが15g/10分以上でスウェルが20以上であることが好ましい。従って、回収PETおよび市販PETは、発泡成形に適していない。本発明のポリエステルは、それらの条件を満足しているので、発泡成形に適している。
【0054】
市販のPET樹脂は、図1のaに示されるように固有粘度0.6.〜1.2dl/gの範囲においてスウェルが−20〜+10%に過ぎない。その理由は、市販のPET樹脂は、線状構造体であり、かつ絶対分子量も数平均で2万程度と小さいため、分子鎖の「からみあい」が少なくて溶融粘度やスウェルが小さいと考えられるのに対し、本発明では2個のエポキシ基を有する結合剤で製造されたポリエステル(図1、2のb)でもスウェルが大きく、さらに分子内に平均2.1以上のエポキシ基を有する結合剤の単独または前者との併用で製造されたポリエステル(図1、2のc)はスウェルが極度に大きく、発泡成形に適している。
【0055】
【発明の効果】
本発明のPET系ポリエステルは、高い溶融粘度とスウェルを持つので揮発性発泡剤と加熱分解型発泡剤にて容易に発泡成形体を成形することが可能である。その発泡成形体は、耐熱性、引張り強さなどの機械的強度に優れており、緩衝材、断熱材、包装材、食品容器、仕切り板などとして土木建築、電子電機、自動車車両、日用品、梱包等の分野に有用である。また、大量に発生する回収PETボトルをプレポリマーとして大量かつ有効に利用できるので、社会的に有益である。更に、使用後に焼却処理したとしてもポリエチレンやポリプロピレンと比較して燃焼発熱量が半分と低く、焼却炉を損傷することが少なく、有毒ガスの発生もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポリエステル樹脂の固有粘度とスウェルを示す。
四角印は、平均2.1官能以上を含む結合剤で連結されたもの(高高分岐度、高スウェル型長鎖分岐構造体)、また丸印は2官能の結合剤で連結されたもの(低分岐度、低スウェル型長鎖分岐構造体)の実験データである。比較のために、三角印は市販品PET(分岐度、スウェル無しの線状構造体)と黒三角印は回収PETフレークの測定値である。また、直線a、b、cで相互の区別を示した。直線bとcの間の領域が本発明のポリエステル樹脂の範囲を示している。図中の各プロットの数字は実施例および比較例(かっこ内)を示す。
【図2】 本発明のポリエステル樹脂のMFRとスウェルを示す。図中のデータの印、数字および直線a、b、cは、図1と同じである。

Claims (11)

  1. (a)直鎖状飽和ポリエステル100重量部、(b)結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜99重量%および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜1重量%の混合物0.1〜10重量部、(c)結合反応触媒としてカルボン酸の金属塩0.01〜5重量部から構成される混合物を、予め該ポリエステルの融点以上の温度で加熱することによって、溶融粘度を増加させてJIS K−7210、条件20に規定する温度280℃、荷重2.16kgfにおけるメルトフローレート(MFR)を50g/10分以下にし、かつスウェルを増大させて5〜200%としたポリエステル樹脂ペレットを製造した後に、該ポリエステル樹脂ペレットに発泡剤を加えて加熱発泡させることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  2. (a)直鎖状飽和ポリエステル100重量部、(b)結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜99重量%および平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜1重量%の混合物0.1〜10重量部、(c)結合反応触媒としてカルボン酸の金属塩0.01〜5重量部から構成される混合物を、押出機中で該ポリエステルの融点以上の温度で加熱反応して分子量、溶融粘度およびスウェルを増大させたポリエステル樹脂に改質すると同時に発泡剤を加えて加熱発泡させることを特徴とするポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  3. 発泡剤が揮発性発泡剤であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  4. 揮発性発泡剤が不活性ガスであることを特徴とする請求項に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  5. 不活性ガスが炭酸ガスまたは窒素ガスであることを特徴とする請求項に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  6. 発泡剤が加熱分解型発泡剤であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  7. 発泡倍率が1.2〜100倍であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  8. 直鎖状飽和ポリエステルが、固有粘度0.50〜0.90dl/gのポリエチレンテレフタレート系芳香族ポリエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  9. 直鎖状飽和ポリエステルが、回収されたポリエチレンテレフタレート系の芳香族ポリエステル成形品再循環物であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  10. 結合剤として分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物が、脂肪族系のエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサメチレングリコール・ジグリシジルエーテル、脂環式系の水素化ビスフエノールA・ジグリシジルエーテルおよび芳香族系のビスフェノールA・ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・ジグリシジルエーテル初期縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
  11. 結合剤として分子内に平均2.1個以上のエポキシ基を含有する化合物が、脂防族系のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル、グリセリン・トリグリシジルエーテル、ヘテロ環式のトリグリシジルイソシアヌレートおよび芳香族系のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂発泡成形体の製造方法。
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