JP4064954B2 - パイプ成形用ポリエステル組成物およびパイプ成形体 - Google Patents

パイプ成形用ポリエステル組成物およびパイプ成形体 Download PDF

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Description

本発明は、パイプの押し出し成形用のポリエステル組成物およびそれにより得られる押し出しパイプ成形体およびその成形方法に関するものであり、特に、再生ポリエステルを原料にした場合に有効である。
近年、容器包装分野、例えばPETボトル再生品として破砕したフレーク状の材料が再生ポリエステル樹脂として使用され始めており、特に繊維やシート分野での再利用が始まっている。
しかし、これらの分野は、透明性や無着色性が要求されており、着色ボトル等の混入再生品は、利用が困難であった。発明者らは、このような着色物を含んだ再生品であっても利用可能な分野として、顔料の添加が一般的であり、着色物の混入がそれほど問題とはならない土木建築材料に着目し、押し出し成形品、特にパイプ成形品としての利用の検討を行ってきた。再生ポリエステルは、本来のポリエステルそのものの重合度が低い上、再生処理工程などで加水分解等の劣化により分子切断されるために、溶融時粘度、溶融張力が低下しており、通常の条件で押し出し成形を行おうとしても、冷却賦形を行う前に、押し出された溶融樹脂が地面に落下してしまい(「タレ」てしまい)、安定した押し出し成形を実施することができないという問題があった。それでも繊維分野では、細い糸状に成形するために高速で引き取ることで溶融樹脂の落下を防ぐことができた。しかし、押し出し成形分野、特に大口径であり、肉厚分布の均一化が必要とされるパイプ分野では、再生ポリエステルは実質的に成形できなかった。
上記課題を解決する方法としては、ビス環状イミノエーテル化合物(例えば、特許文献1参照。)、特定のエポキシ化合物および結合反応触媒(例えば、特許文献2参照。)、多価カルボン酸無水物(例えば、特許文献3参照。)等を添加することでポリエステルの溶融粘度を増加させることで押し出し成形品を得る方法がある。しかしながら、これらにより得られた成形体は、耐熱性が低く、特にポリ塩化ビニル製の排水管の代替用途には使用困難であった。
ポリエステルパイプの耐熱性を向上する目的で、徐冷して結晶化を促進する手法が知られている。しかし、従来のポリエステルでは、そのような結晶化促進処理を行うと衝撃強度が著しく低下し、満足なパイプ成形体を得ることができなかった。ポリエステルの結晶化を促進させる別の方法として、得られた成形体を再加熱して結晶化させるヒートセットの方法がPETボトル成形では知られている。しかし、得られたパイプ成形体を加熱してそのまま結晶化を促進しようとすると、熱変形を起こして真円性が悪化し、継ぎ手にうまく挿入できない等の課題があった。
衝撃強度の改良方法としては、エポキシ基含有ポリオレフィンとポリエステルを基本とする組成物を用いる手法(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)が挙げられる。しかし、開示された範囲で得られる組成物の粘度はパイプ成形を行うには充分な粘度を有しておらず、成形性は良好でなくかつ耐熱性も低かった。なお、特許文献5ではポリエステル、相溶化剤としてのエポキシ基含有ポリオレフィンおよびポリオレフィン樹脂が開示されているが、本発明のようにポリオレフィン樹脂の溶融粘度、分子量に着目したものではなかった。
以上、示したように、分子量の低いポリエステル(特に再生ポリエステル)を原料とし、成形性が良好で、低温衝撃強度が良好でかつ耐熱性の優れたパイプ成形体は得られていなかった。
特開昭57−92046号公報 国際公開第98/44019号パンフレット 特開2002−219742号公報 特公昭58−47419号公報 特開2000−129099号公報
本発明の課題は、再生ポリエステルを原料とし、耐熱性、衝撃強度に優れ、成形性の良好なパイプ成形体を廉価で提供するための成形方法、組成物を開発することにあり、同時に、さらなる高耐熱パイプ成形体を提供するための、新規なパイプ成形体用の結晶化促進方法を提供することにある。
本発明者らは、ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)である高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)からなる混合物を原料として用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の[1]〜[21]に関する。
[1]ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)である高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)からなるパイプ成形用ポリエステル組成物。
[2]ポリエステル(A)100質量部、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)である高粘度高分子(B)1〜50質量部および相溶化剤(C)1〜40質量部からなるパイプ成形用ポリエステル組成物。
[3]高粘度高分子(B)がポリエチレンであることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のパイプ成形用ポリエステル組成物。
[4]相溶化剤(C)がエポキシ基を有するポリエチレンであることを特徴とする上記[3]に記載のパイプ成形用ポリエステル組成物。
[5]ポリエステル(A)が再生ポリエステルであることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載のパイプ成形用ポリエステル組成物。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物から得られたパイプ成形体。
[7]ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)である高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)からなる組成物を溶融混練し、押し出し成形することにより得られたパイプ成形体。
[8]ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)である高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)からなる混合物を溶融混練し、押し出し成形することにより得られたパイプ成形体。
[9]高粘度高分子(B)がポリエチレンであることを特徴とする上記[7]または[8]に記載のパイプ成形体。
[10]相溶化剤(C)がエポキシ基を有するポリエチレンであることを特徴とする上記[9]に記載のパイプ成形体。
[11]ポリエステル(A)が再生ポリエステルであることを特徴とする上記[7]〜[10]のいずれかに記載のパイプ成形体。
[12]ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)である高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)からなる組成物を溶融混練し、押し出し成形することを特徴とするパイプ成形体の製造方法。
[13]ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)である高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)からなる混合物を溶融混練し、押し出し成形することを特徴とするパイプ成形体の製造方法。
[14]溶融混練後、押し出し成形する際に徐冷して賦形することを特徴とする上記[12]または[13]に記載のパイプ成形体の製造方法。
[15]高粘度高分子(B)がポリエチレンであることを特徴とする上記[12]〜[14]のいずれかに記載のパイプ成形体の製造方法。
[16]相溶化剤(C)がエポキシ基を有するポリエチレンであることを特徴とする上記[15]に記載のパイプ成形体の製造方法。
[17]ポリエステル(A)が再生ポリエステルであることを特徴とする上記[12]〜[16]のいずれかに記載のパイプ成形体の製造方法。
[18]上記[6]に記載のパイプ成形体を支持体で固定した状態で、100〜200℃に保つことを特徴とするパイプ成形体の結晶化促進方法。
[19]上記[18]の結晶化促進方法により得られたパイプ成形体。
[20]上記[6]に記載のパイプ成形体をモルタル被覆した2層管。
[21]ポリエステル(A)を50質量%以上含み、
ビカット軟化温度(1kg荷重) ≧ 85℃ かつ
アイゾット衝撃強さ(−60℃) ≧ 5kg・cm/cm2
である上記[6]に記載のパイプ成形体をモルタル被覆した2層管であって、区画貫通部性能試験において、非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がなく、非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がなくかつ火炎が通る亀裂等の損傷及び隙間を生じないことを特徴とするパイプ成形体をモルタル被覆した2層管。
本発明のパイプ成形用ポリエステル組成物によれば、原料として再生ポリエステルを使用してもパイプ成形性が著しく向上できかつ、肉厚で、肉厚分布の均一なパイプ成形が可能となった。また、得られたパイプ成形体は耐熱性、衝撃強度に優れるばかりでなく、加熱結晶化させることで、高耐熱ポリエステルパイプ成形体が得られることも可能となった。
このポリエステルパイプをモルタルで被覆した2層管は耐火性能試験において熱閉塞性を示し、火災の延焼防止に有効である。
一般に、ポリエステルや他の樹脂、増粘を目的として加える特定の化合物からなる組成物では一旦溶融混練り、ペレタイズし、組成物のペレットとする。そして、そのペレットを再度成形機にかけて、所定の形状の成形体を得る。最初のペレット化を省略すると増粘反応の均一性を制御することが困難であり、押し出し成形が安定しにくい、あるいは安定化させるには特殊な混練装置が必要であり、十分な物性の成形体を得ることが困難な場合が多い。しかし、本発明の組成物は各成分を押し出し機に投入し(いわゆるドライブレンド)て、溶融混練して直接押し出し成形を行っても所望の物性を維持した成形物を得ることができる。
パイプ成形では引き取り機を用いることが一般的である。この引取り機はパイプを挟みながら引き取る方式のものが一般的だが、パイプの衝撃強度が低いと引取り機で挟むときに割れが発生しやすく、割れが発生した場合には引き取り機では引き取れないために、人力で引き取機まで再度引き取る必要があり、パイプ成形としては安定していないことになる。本発明で得られるパイプは衝撃強度が高く、割れにくいために引き取り機で引き取る時に割れるといった不具合が生じないために、パイプ成形に非常に適しているといえる。また、パイプを縦方向に引き取る場合にも、本発明で得られるポリエステル組成物を用いれば、「タレ」にくく、肉厚分布を均一にしやすい点でパイプ成形に適しているといえる。
以下、本発明の詳細を説明する。
1.パイプ成形用ポリエステル組成物
1−1 構成成分
(A)ポリエステル
本発明のパイプ成形用ポリエステル組成物(単にポリエステル組成物と呼ぶことがある)に用いるポリエステル(A)は、例えば、ジカルボン酸またはその反応性誘導体(エステルなど)化合物とジオール化合物とから合成することができる。
ジカルボン酸化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の芳香族、脂肪族、脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。これらは、単独あるいは複数種を用いることができる。なかでもテレフタル酸が好ましい。
ジオール化合物としては、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。これらは、単独あるいは複数種を用いることができる。なかでもエチレングリコールが好ましい。
本発明のポリエステル(A)は上記のジカルボン酸化合物とジオール化合物を重縮合することで得ることができる。それぞれの成分でもっとも好ましいのはテレフタル酸とエチレングリコールであるが、他の成分が共重合されていてもよい。
本発明のポリエステル(A)の具体例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジエチレンテレフタレート、ポリネオペンチルテレフタレート、これらの2種以上の混合物が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、とりわけジカルボン酸成分の80モル%以上がテレフタル酸で、ジオール成分の80モル%以上がエチレングリコールであるものが好ましい。かかるポリエチレンテレフタレート樹脂の具体例としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(イソフタレート/テレフタレート)、ポリエチレン(アジペート/テレフタレート)、ポリエチレン(デカンジカルボキシレート/テレフタレート)、ポリ(エチレン/ブチレン)テレフタレートなどが挙げられる。
また、本発明ではポリエステル(A)として、再生品を使用することが可能である。再生ポリエステルの場合、原料のポリエステルの種類を限定することは困難であり、いくつかの種類のポリエステルの混合物となることが多い。さらに、再生の過程で熱履歴、加水分解を受けるなどして多くの場合、分子量が低下している。本発明ではこのようなポリエステルであっても問題なく使用することができる。再生ポリエステルとしては、市販のフレーク、あるいはそれからの粒状物、粉末、チップ、溶融物等の任意の形状のものを使用することができる。
本発明のポリエステル(A)は、JIS K7210:1999の付属書A表1の条件Sに規定する温度280℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレート(以下、MFR)が210g/10分以下が好ましく、MFRが約130g/10分以下がより好ましい。MFRが210g/10分を越えると、本発明の改質を十分に行うことが難しく、得られる製品の物性、成形性を与えることができない恐れがある。
本発明のポリエステル(A)の固有粘度の上限については特に制限はないが、1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール(1/1 重量比)混合溶媒に溶解して25℃で測定した固有粘度(IV値)が0.50dl/g以上であることが好ましく、0.60dl/g以上であることがより好ましい。固有粘度が0.50dl/g未満であると、本発明の改質を十分に行うことが難しく、得られる製品の物性、成形性を与えることができない恐れがある。
再生ポリエステルが、主にPETボトルとして使用されていたものの再生品である場合、これらの固有粘度は、1.0dl/g以下のものが主であるが本発明では問題なく用いることができる。
本発明のポリエステル(A)が、ポリエステル組成物あるいはパイプ成形体に含まれる含有量としては、モルタル被覆した耐火2層管の原管として使用する場合には、50質量%以上が好ましい。これは、区画貫通部性能試験に準じた試験において、燃焼性が高く、燃焼時の自己閉塞性の低いポリエチレンの含有量が高すぎると、発炎を生じてしまい、耐火2層管としてはあまり好ましくないからである。より好ましいポリエステルの含有量は60質量%以上であり、特に好ましくは、70質量%以上である。
(B)高粘度高分子
本発明で使用される高粘度高分子(B)としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリヘキセン等のポリオレフィン、α−オレフィン共重合体、ポリメタクリル酸に代表されるメタクリル樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート等を使用することができる。好ましくはポリオレフィン類で、より好ましくはポリエチレンである。さらに好ましくは、高密度ポリエチレンであり、特に好ましくはフィリップス(PHILLIPS)系触媒を用いて重合された高密度ポリエチレン、あるいは長鎖分岐を生成せしめることが可能なCr系触媒、シングルサイト系触媒、特殊なチーグラー(Ziegler)系触媒で重合して得られる長鎖分岐を有する高密度ポリエチレンなどである。長鎖分岐を有するポリエチレンは溶融張力が大きく、ドローダウン性が良好(タレにくい)なため、本発明のパイプ成形に適している。
本発明で使用される高粘度高分子(B)は、JIS K7210:1999の付属書A表1の条件Sに規定する温度280℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレート(MFR)が5g/10min以下である。これよりも、MFRが高いと、パイプ成形用ポリエステル組成物の溶融樹脂がたれやすく、パイプ成形性が良好でない。特に、押し出しパイプ成形のスタート時点においては、引き取った溶融樹脂を冷却賦形を行うためのサイザーに導く際に、溶融樹脂が落下しやすく、作業性が非常に悪くなり、その結果、経済性が悪化する。また、パイプ製品の肉厚分布の均一化が難しい等の問題点を有する。より好ましいMFRは2g/10min以下であり、さらに好ましいMFRは0.5g/10min以下であり、特に好ましいMFRは0.1g/10min以下である。
また、高粘度高分子(B)はMFRが0.001g/10min以上が好ましく、0.005g/10min以上がさらに好ましい。0.001g/10min未満であると、本発明のパイプ成形用ポリエステル組成物の溶融混練りが困難となる。
MFRが上記のように極めて小さいとその測定誤差が大きくなる傾向がある。そこで、低MFRの場合、MFRの代わりにハイロードメルトフローレート(HLMFR、温度280℃、荷重21.6kg)を樹脂の流動性の指標とすることが多い。
本発明の高粘度高分子(B)はHLMFRが0.1g/10min以上が好ましく、1.0g/10min以上がさらに好ましい。0.1g/10min未満であると、本発明のパイプ成形用ポリエステル組成物の溶融混練りが困難となる。
本発明で使用される高粘度高分子(B)は、温度280℃、荷重21.6kgにおけるハイロードメルトフローレート(以下、HLMFR)とMFRの比(HLMFR/MFR)が30以上が好ましい。このHLMFR/MFRが、20以下だと、組成物あるいはパイプ成形体製造時の混練性が良好でなく、ゲル、ブツが発生しやすくなり、パイプ成形体のフォーマーで冷却賦形されない側の表面肌が良好でない(例えば、パイプ外面をフォーマーで冷却賦形する場合にはファーマーに密着することで外面は表面平滑性が得られても、フォーマーとは密着しないパイプ内面は表面肌が悪い)。また、パイプ成形性も安定しにくい等の問題がある。より好ましいHLMFR/MFRは40以上であり、特に好ましいHLMFR/MFRは80以上である。
本発明で使用される高粘度高分子(B)の含有量は、ポリエステル(A)100質量部に対して、1〜50質量部が好ましい。さらに好ましくは、3〜40質量部であり、特に好ましくは5〜30質量部である。
(C)相溶化剤
本発明で使用される相溶化剤(C)としては、高粘度高分子(B)と同じ種類で、ポリエステルと反応する官能基を有する高分子化合物が好ましい。当該官能基としてはエポキシ基、エステル基、カルボキシル基、酸無水物基、水酸基など挙げられるが、特にエポキシ基が好ましい。
高粘度高分子(B)がポリエチレンの場合、相溶化剤(C)は官能基を有するポリエチレンが好ましく、特にエポキシ基を有するポリエチレンが好ましい。本発明で、エポキシ基含有ポリエチレンが高粘度化に特に好ましい理由としては、エポキシ基とポリエステルの末端が反応することで、PETとエポキシ基含有ポリエチレンの反応物として、それ自身が元のポリエステルよりも増粘される上に、この反応物のポリエチレン連鎖と高分子増粘剤として使用される高粘度ポリエチレンとがうまく絡み合うことで、全体の溶融粘度を著しく高くするのに貢献するものと考えられる。
本発明で使用される相溶化剤(C)の含有量は、ポリエステル(A)100質量部に対して、1〜40質量部が好ましい。さらに好ましくは、3〜30質量部であり、特に好ましくは5〜20質量部である。
本発明で再生ポリエステルとエポキシ基含有ポリエチレンと高粘度の高密度ポリエチレンの組み合わせが特に良好な理由は、増粘反応時に、粘度の低いポリエステルと粘度の高いポリエチレンとをエポキシ基含有ポリエチレンがうまく相溶化させた上に、粘度の高い高密度ポリエチレンが成形機内の壁やスクリューに付着しやすいポリエステルをうまく掻きだすことで押し出し機内でのポリエステルの偏在や長期滞留を防いで増粘反応を安定化させるという相乗効果を生み出したものと考えられる。そしてそのことにより、特にペレタイズを経ない各原料ペレットのドライブレンドによる安定的な直接パイプ成形を実現することができた。
(D)その他成分
本発明においては、ポリエステル組成物には、高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)以外にも、衝撃強度改良補助剤を加えてよい。衝撃強度改良補助剤としては、エチレン連鎖を含んだものが好ましく、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−極性モノマー共重合体、ポリエチレンと他高分子のグラフト物、低密度ポリエチレン等をあげることができる。特に好ましくは、低密度ポリエチレンである。
衝撃強度改良補助剤の添加量としては、ポリエステル(A)100質量部に対して、1〜40質量部が好ましい。さらに好ましくは、3〜30質量部であり、特に好ましくは5〜20質量部である。
本発明のポリエステル組成物には、他に充填剤としてタルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナ等、また補強材としてガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維およびウィスカー等、また顔料としてカーボンブラック、酸化アンチモン、二硫化モリブデン、酸化チタン等、その他着色剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、導電剤、流動性付与剤、離型剤、他の架橋剤、他の樹脂類等を必要に応じて配合してもよい。
酸化防止剤としては、p−t−ブチルヒドロキシトルエン、p−t−ブチルヒドロキシアニソール等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、ジステアリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート等のイオウ系酸化防止剤、紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−カルボキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン等、帯電防止剤としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアミン、アルキルアリルスルフォネート、アルキルスルフォネート等、難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)フォスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテル等を挙げることができる。
1−2 パイプ成形用ポリエステル組成物の製造
本発明のパイプ成形用ポリエステル組成物は上記の各成分を押し出し機などで溶融、混練することで得られる。この溶融混練時にポリエステル(A)と相溶化剤(C)との反応が進行する。溶融混練された樹脂は一度ペレット化されることが後のハンドリングの面で好ましい。
ポリエステル原料は上記溶融混練の前に乾燥して用いることが好ましい。特に、ベント機構による減圧脱気装置(ベントと略す)が付属していない押し出し機を溶融混練に使用する場合には、残存水分量が多いとポリエステルが加水分解してしまい、目的の粘度のポリエステル組成物あるいは良好な成形性を有する成形体を得ることができないことがある。ベント付きの減圧可能な押し出し機を使用する場合には、溶融混練時に、ベントから、減圧することで同時に脱水を行うことが可能であることから、未乾燥のポリエステルを使用することができる。このときの脱水乾燥のための真空度としては、2600Pa以下が好ましく、特に好ましくは660Pa以下である。しかし、未乾燥のポリエステル水分量を一定に管理することが困難な場合には、乾燥して用いた方が組成物のMFRや、成形体の成形性を安定させやすい点でより好ましい。
ポリエステル(A)、高粘度高分子(B)および相溶化剤(C)を含む原料成分は押し出し機で溶融混練する前に所定の処方で混合しておくことが望ましい。混合の仕方としては、ヘンシェルミキサー等で混合する方法、サイドフィーダー等を使用し、押し出し機に所定の比率で供給する方法等が挙げられる。
溶融混練する温度は、ポリエステルの融点以上でかつ350℃以下であることが好ましい。これは、350℃を越えるとポリステルの変色や熱分解がより起こりやすくなるからである。特に、ポリエステルの融点以上で300℃以下が好ましい。
溶融混練する装置としては、単軸押出機、二軸押出機、それらの組み合わせの二段押出機、ニーダー・ルーダー等の混練装置あるいは、混練と成形を同時に行うための各種押出機を使用することができる。
溶融混練に使用する押し出し機のスクリュー長さ(L)/スクリュー径(D)は、10以上であることが好ましく、特に20以上が好ましい。上限としては、経済性の観点から100以下が望ましく、さらに好ましくは60以下で、特に好ましくは40以下である。
混練に必要な押出機内での平均滞留時間は、装置の混練性能にもよるが、10秒〜20分が好ましく、さらに好ましくは30秒〜10分で、特に好ましくは1分〜6分である。滞留時間が短すぎると、混練不良により、成形体の外観が悪くなる、反応が不十分で、物性が十分に発現できない等の不具合を生ずる。また、不必要に滞留時間が長すぎると、その分生産性を悪化させ、経済的ではない。
2.パイプ成形体の製造
2−1 賦形
パイプ成形体は本発明のパイプ成形用ポリエステル組成物ペレットをリング状のダイス2を有する押し出し機、フォーマー(賦形装置、サイザーともいう)4、冷却槽(真空水槽)9、パイプ引き取り機5からなるパイプ成形機へ供給し、パイプ7とすることができる。なお、本発明では一旦溶融混合ペレット化されたポリエステル組成物ではなく、ポリエステル組成物の各成分の混合物を直接パイプ成形用の押し出し機へ供給し、各成分の溶融混練とパイプ成形を一段で行うことも可能である。
得られたポリエステル組成物を用いて、パイプ成形を実施する場合には、ポリエステル組成物の水分量が200ppm(wt)以下になるように乾燥させることが好ましい。特に、一般的なパイプ成形機は、ベントが付属していない押し出し機を使用することが多く、残存水分量が多いとポリエステルが加水分解してしまい、良好な成形性を有する成形体を得ることができない。より好ましい水分量は、100ppm以下であり、特に好ましくは50ppm以下である。
本発明のポリエステル組成物あるいは混合物をパイプ状に押し出す方法は、従来の熱可塑性樹脂のパイプ製造装置と本質的に同じであり、例えば図1に示すように押し出し機の出口に取り付けられたリング状のダイス2から押し出すことで溶融樹脂3がパイプ状として押し出される。また、ギヤポンプなどをダイス2と押し出し機出口の間に設置し、押し出し特性を安定させてもよい。押し出し機は水分の除去、混錬性、反応性の面でベント付きの2軸押し出し機を使用することが好ましい。
所定の寸法を有するパイプ7への賦形は、ポリエステル組成物をパイプ状に押し出した後に、冷却と同時に円筒状のフォーマー4に外面あるいは内面に密着させることで行われる(冷却賦形)。このフォーマー4に導く場合には、横方向に引き取る成形方法が一般的であるが、この際に押し出し後の溶融樹脂3がフォーマー4に導かれる前に(ダイス2とフォーマー4の間で)落下してしまう(「タレ」てしまう)と実質的に成形することは困難となる。本発明のポリエステル組成物は溶融時にも「タレ」にくく、成形性が特に良好であり、パイプ成形に非常に適している。
フォーマーに密着させて賦形する方法としては、フォーマーの内壁を真空(減圧)状態にして、賦形される前のパイプ状の溶融樹脂をフォーマーに密着させて賦形する、いわゆる「真空サイジング」呼ばれるような方法や、賦形される前のパイプ状の溶融樹脂に対して、フォーマーに入ったところで、空気等のガスを送って膨らませてフォーマーに密着させて賦形する方法等が挙げられる。
フォーマーにて賦形後、冷却槽にて固化され、最終的にパイプ成形体となる。
得られるパイプ成形体の口径は特に限定されない。硬質塩化ビニル管、ポリエチレン管といった一般に使用される樹脂管に使用される全種類の口径のものを製造できるばかりでなく、本発明のポリエステル組成物は増粘されているため、外径48mm以上の大口径のパイプを成形も可能である。
2−2 結晶化促進(高耐熱化)方法
本発明で結晶化が促進されたパイプを得るには、得られたパイプを、支持体で固定させた状態で、加熱して結晶化を促進する方法およびパイプ成形時に冷却賦形する際の冷却を徐冷とする方法が挙げられる。
水冷等にて得られたパイプを、支持体で固定させた状態で、加熱して結晶化を促進する方法としては、円筒あるいは棒状のものをパイプに差込み、100〜200℃の加熱機の中で結晶化を促進する方法が挙げられる。好ましい加熱機の温度は120〜180℃であり、さらに好ましくは130〜170℃である。
パイプに挿入する円筒あるいは棒状のものとしては、特に制限はないが、硬度が高く、熱変形を起こしにくく、200℃以上の耐熱性のある材質のものを用いる。
好ましい材質としては、金属、モルタル、木材、耐熱性プラスチックス等を挙げることができるが、より好ましくは金属あるいはグラファイトである。金属としては鉄、タングステン等の金属単体以外にも、ステンレス等の合金などを例示することができる。
パイプ内部に差し込んで固定する方法以外には、円筒状の支持体にパイプを挿入して固定する方法が挙げられる。また、組み合わせとして、円筒状の支持体にパイプを挿入した上に、円筒あるいは棒状の支持体を挿入して固定する方法が挙げられる。
支持体の大きさとしては(本発明では、パイプに挿入する場合には支持体の外径を、支持体にパイプを挿入する場合には、支持体の内径を指す)、結晶化を促進する温度に達したときのパイプと支持体の間隙が0〜1mm、好ましくは0〜0.5mmとなるように膨張係数を考慮して規定される。
また、円筒状の支持体にパイプを挿入して固定し、結晶化促進温度で上記のパイプと支持体の間隙を取ろうとする場合、パイプよりも膨張係数の大きい支持体を使用しようとすれば、支持体を予め結晶化温度に加熱した後にパイプを挿入することが好ましい。さらに、支持体には、プラスチックス一般に使用される離型剤を使用してもよい。
パイプ成形時の冷却賦形する際の冷却を徐冷とする方法としては、冷却賦形する際に冷却槽の温度を高くすることで徐冷する、あるいは冷却槽での冷却時間を極力短縮してその後は空冷を行うことで徐冷する方法が挙げられる。
冷却槽の温度を高くして徐冷する場合の冷却槽の温度としては、80〜180℃が好ましく、さらに好ましくは90〜160℃で、特に好ましくは100〜140℃である。この場合、冷却媒としてはオイルを用いることが好ましい。
冷却槽での冷却時間を極力短くする場合の徐冷に必要な冷却槽内の滞留時間としては、冷却槽の温度および、パイプ肉厚(本方法で好ましい肉厚は1mm以上で、より好ましくは2mm以上、特に好ましくは3mm以上である)によって変化するが、10秒以内が好ましい。より好ましくは8秒以内であり、特に好ましくは5秒以内である。
3.モルタル被覆2層管
本発明で得られたパイプ成形体をモルタル被覆して2層管とする方法としては、シート状にモルタルを賦形した後、棒に巻きつけてパイプ状に賦形する方法や、モルタルをパイプ形状の型に注入してパイプ状モルタルを賦形し、それに得られたパイプ成形体を挿入して2層管を得る方法や、得られたパイプ成形体を型にはめ込み、モルタルを注入して、直接2層管を得る方法等が挙げられる。
本発明の好ましい実施態様によれば、ポリエステル(A)を50質量%以上含み、ビカット軟化温度(1kg荷重)≧85℃かつアイゾット衝撃強さ(−60℃)≧5kg・cm/cm2であるパイプ成形体をモルタル被覆した2層管であって、区画貫通部性能試験において、非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がなく、非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がなくかつ火炎が通る亀裂等の損傷及び隙間を生じないことを特徴とするパイプ成形体をモルタル被覆した2層管を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
物性の評価方法、および測定用サンプルの作製
○メルトフローレート(MFR)
得られたパイプを破砕してJIS Z 8801に規定する呼び寸法2.36mmのふるいを通過したものを140℃で水分量200ppm以下まで乾燥させた後、JIS K7210:1999の付属書A表1の条件Sに従い、温度280℃、荷重2.16kgで測定した。なお、組成物および原料のMFRについては破砕せずに測定した。
○ハイロードメルトフローレート(HLMFR)
メルトフローレートと同様な測定方法で、荷重を21.6kgに代えて測定した。
○水分量
Brabender Messtechnik社(ドイツ)製のポリマー用水分計であるAQUATRAC AT型を用い、試料を160℃にて加熱し、発生した水蒸気をCaH2と反応させて発生した水素量を測定し、発生水素の合計量モル数から、含有水の量を求め、試料の重量で除して水分量とした。
○アイゾット(IZOD)衝撃強さ
得られたパイプ成形体をJIS K7110:1999の付属書1表1「試験片の寸法」の2号Bに準じ、厚さ(t)をパイプ肉厚とし、パイプの円周方向をアイゾット試験片の幅(b)方向とし、曲率を有する状態で両端の幅を12.7mm、切り欠き深さが2.54mmとなるように、パイプから切削したサンプルをJIS K7110:1999に準じてアイゾット衝撃強さを測定した。
○ビカット(VICAT)軟化温度
得られたパイプ成形体をJIS K7206:1999の「5.試験片」に準じ、厚さがパイプの肉厚に、縦に曲率を有する状態で両端の幅が15mm、横が15mmになるように切削したサンプルをJIS K7206:1999のA50法に準じて、1.00〜1.05kg荷重にて測定した。
○区画貫通部性能試験
建築基準法施工令第115条の2の2 第1項第七号ハの規定に基づく、国土交通大臣指定の指定性能評価機関の「防火区画等を貫通する管の性能試験・評価業務方法書」に準じて行った。
〔実施例1〕(混練―パイプ成形連続系)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KBX44A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 0.05g/10min、HLMFR 15g/10min)4kgと、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgを混合したものを、同方向2軸押し出し機(東芝機械株式会社製、TEM−37BS、タンデム型スクリュー、スクリュー直径37mm、スクリュー長さ(L)/スクリュー径(D)=35)を用い、スクリュー回転数60rpm、280℃で溶融混練した。さらに、この押し出し機の出口側に設置した、外径48mm、内径42mmで、260℃に加熱したダイスから、円筒形状に押し出した後、20℃に冷却した内径48mmのフォーマーを有する真空水槽に導き、冷却賦形を行い、外径48mm、肉厚3mmのパイプを成形した。
ダイスからフォーマーに導く間の溶融樹脂は、極めてたれにくく、成形性は非常に良好であった。
得られたパイプを、アイゾット衝撃強さ測定方法およびビカット軟化温度測定方法に準じ、曲率を有する状態(アイゾット試験片は幅方向に湾曲している)で幅を合わせた試料を切削加工して評価を行った。なおビカット軟化温度については、パイプの曲率を考慮して、曲がっている方を上向きにして(パイプ内面が上側になるようにして)測定した。MFRを含めた測定結果を表1に示す。
〔実施例2〕(混練―パイプ成形連続系 LDPE入り)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KBX44A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 0.05g/10min、HLMFR 15g/10min)4kg、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgと、JK311A(低密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製、MFR 7g/10min)4kgを混合したものを、実施例1と同じ条件で押し出し、冷却賦形し、外径48mm、肉厚3mmのパイプを成形した。ダイスからフォーマーに導く間の溶融樹脂は、極めてたれにくく、成形性は非常に良好であった。測定結果を表1に示す。
〔実施例3〕(混練−パイプ成形連続系2)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KL353A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 4g/10min、HLMFR 180g/10min)4kg、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgを混合したものを、実施例1と同じ条件で押し出し、冷却賦形し、外径48mm、肉厚3mmのパイプを成形した。ダイスからフォーマーに導く間の溶融樹脂は、たれにくく、成形性は良好であった。測定結果を表1に示す。
〔実施例4〕(混練ペレタイズ後、パイプ成形)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KBX44A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 0.05g/10min、HLMFR 15g/10min)4kg、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgと、JK311A(低密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)4kgを混合したものを、同方向2軸押し出し機(実施例1と同じもの)にて、スクリュー回転数60rpmにて280℃で溶融混練し、20℃に冷却した水槽を通して糸状に引き取り、カッターにて破砕してパイプ成形用ポリエステル組成物のペレットを得た。得られたペレットを140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させた後、単軸押し出し機(株式会社 池貝製、GS65−25、スクリューの直径 65mm、フルフライト型スクリュー、スクリュー長さ(L)/スクリュー径(D)=25)にて280℃で溶融させ、この押し出し機出口に設置した、外径48mm、内径42mmで、260℃に加熱したダイスから、円筒形状に押し出した後、20℃に冷却した内径48mmのフォーマーを有する真空水槽に導き、冷却賦形を行い、外径48mm、肉厚3mmのパイプを成形した。ダイスからフォーマーに導く間の溶融樹脂は、極めてたれにくく、成形性は非常に良好であった。物性測定結果を表1に示す。
〔比較例1〕(低粘度HDPEを使用)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KV568Y(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 14g/10min)4kgと、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgを混合したものを、実施例1と同じ条件で押し出し、冷却賦形を行おうとしたが、フォーマーを有する真空水槽と、ダイスの間で溶融樹脂が落下(タレ)してしまい、良好なパイプ成形体が得られなかった。パイプ成形体として得られなかった落下樹脂を破砕し、JIS Z 8801に規定する呼び寸法2.36mmのふるいを通過したものを140℃で水分量200ppm以下まで乾燥させてMFRを測定した。測定結果を表1に示す。
〔比較例2〕(エポキシ基含有PEなし)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kgと、KBX44A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 0.05g/10min、HLMFR 15g/10min)4kgを混合したものを、実施例1と同じ条件で押し出し、冷却賦形を行おうとしたが、フォーマーを有する真空水槽と、ダイスの間で溶融樹脂が落下してしまい、良好なパイプ成形体が得られなかった。パイプ成形体として得られなかった落下樹脂を比較例1と同様にしてMFRを測定した。測定結果を表1に示す。
〔比較例3〕(中粘度HDPEを使用)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KM458A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 6g/10min)4kgと、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgを混合したものを、実施例1と同じ条件で押し出し、冷却賦形して、外径48mm、肉厚3mmのパイプを成形した。ただし、実施例1〜4と比較して、ダイスからフォーマーに導く間の溶融樹脂は、たれやすく、成形性は良好ではなかった。物性測定結果を表1に示す。
〔実施例5〕(徐冷パイプ成形体、および成形方法)
予め140℃で水分量を200ppm以下に乾燥させたリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート、東京PETボトルリサイクル株式会社製 Aランクフレーク: 乾燥後MFR 49g/10min)40kg、KBX44A(高密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製:MFR 0.05g/10min、HLMFR 15g/10min)4kg、レクスパールRA3150(エポキシ基含有ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製)3kgと、JK311A(低密度ポリエチレン:日本ポリオレフィン株式会社製、MFR 7g/10min)4kgを混合したものを、同方向2軸押し出し機(実施例1と同じもの)を使用し、スクリュー回転数60rpmにて280℃で溶融混練した。さらに、この押し出し機の出口側に設置した、外径48mm、内径42mmで、260℃に加熱したダイスから、円筒形状に押し出した後、120℃に加熱した内径48mmのフォーマーを有するオイル槽に導き、先端を封止した後、内圧をかけて膨らませることでフォーマーに密着させて冷却賦形を行い、外径48mm、肉厚3mmのパイプを成形した。測定結果を表1に示す。徐冷することにより、急冷した実施例2と比較して、ビカット軟化温度が大幅に上昇しているのがわかる。
〔実施例6〕(水冷パイプの結晶化促進方法)
実施例2で得られたパイプ成形体に150℃での外径が41.5mmとなる鉄製の丸棒を挿入し、150℃の加熱機の中で1時間 結晶化促進を行った。得られたパイプ成形体のビカット軟化温度は110℃、−60℃でのアイゾット衝撃強さは5.3kg・cm/cm2であった。
〔実施例7〕(モルタル被覆および耐火性能試験)
実施例2で得られたパイプ成形体を1.5mの長さに切断し、内径49mm、肉厚8mmのモルタル製パイプ(新潟昭和(株)にて製造したものを1.5mの長さに切断)に挿入し、モルタル被覆を行った。得られた2層管にて区画貫通部性能試験を実施したところ、非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がなく、非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がなくかつ火炎が通る亀裂等の損傷及び隙間を生じなかった。さらに、区画貫通部の表面温度が210℃以下でかつ(室温+180℃)以下であり、区画貫通部からは、煙は検知されなかった。
Figure 0004064954
パイプ成形体の製造に用いるパイプ成形機の一例を示す。
符号の説明
2 ダイス
3 溶融樹脂(パイプ状)
4 フォーマー
5 引き取り機
6 パイプカッター
7 パイプ
8 ラシャシール
9 真空水槽
10 真空ゲージ

Claims (18)

  1. 再生ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)であるポリエチレン(B)およびエポキシ基を有するポリエチレン(C)からなるパイプ成形用ポリエステル組成物。
  2. 再生ポリエステル(A)100質量部、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)であるポリエチレン(B)1〜50質量部およびエポキシ基を有するポリエチレン(C)1〜40質量部からなるパイプ成形用ポリエステル組成物。
  3. 再生ポリエステル(A)の固有粘度が0.5〜1.0dl/gであることを特徴とする請求項1または2に記載のパイプ成形用ポリエステル組成物。
  4. ポリエチレン(B)のMFR(280℃、2.16kg荷重)が0.5g/min以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパイプ成形用ポリエステル組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の組成物から得られたパイプ成形体。
  6. 再生ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)であるポリエチレン(B)およびエポキシ基を有するポリエチレン(C)からなる組成物を溶融混練し、押し出し成形することにより得られたパイプ成形体。
  7. 再生ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)であるポリエチレン(B)およびエポキシ基を有するポリエチレン(C)からなる混合物を溶融混練し、押し出し成形することにより得られたパイプ成形体。
  8. 再生ポリエステル(A)の固有粘度が0.5〜1.0dl/gであることを特徴とする請求項6または7に記載のパイプ成形体。
  9. ポリエチレン(B)のMFR(280℃、2.16kg荷重)が0.5g/min以下であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のパイプ成形体。
  10. 再生ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)であるポリエチレン(B)およびエポキシ基を有するポリエチレン(C)からなる組成物を溶融混練し、押し出し成形することを特徴とするパイプ成形体の製造方法。
  11. 再生ポリエステル(A)、MFR≦5g/10min(280℃、2.16kg荷重)かつHLMFR≧0.1g/10min(280℃、21.6kg荷重)であるポリエチレン(B)およびエポキシ基を有するポリエチレン(C)からなる混合物を溶融混練し、押し出し成形することを特徴とするパイプ成形体の製造方法。
  12. 溶融混練後、押し出し成形する際に徐冷して賦形することを特徴とする請求項10または11に記載のパイプ成形体の製造方法。
  13. 再生ポリエステル(A)の固有粘度が0.5〜1.0dl/gであることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のパイプ成形体の製造方法。
  14. ポリエチレン(B)のMFR(280℃、2.16kg荷重)が0.5g/min以下であることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載のパイプ成形体の製造方法。
  15. 請求項5に記載のパイプ成形体を支持体で固定した状態で、100〜200℃に保つことを特徴とするパイプ成形体の結晶化促進方法。
  16. 請求項15の結晶化促進方法により得られたパイプ成形体。
  17. 請求項5に記載のパイプ成形体をモルタル被覆した2層管。
  18. 再生ポリエステル(A)を50質量%以上含み、
    ビカット軟化温度(1kg荷重) ≧ 85℃ かつ
    アイゾット衝撃強さ(−60℃) ≧ 5kg・cm/cm 2
    である請求項5に記載のパイプ成形体をモルタル被覆した2層管であって、区画貫通部性能試験において、非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がなく、非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がなくかつ火炎が通る亀裂等の損傷及び隙間を生じないことを特徴とするパイプ成形体をモルタル被覆した2層管。
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