JP3944977B2 - シートへの線状物の取付方法及びマットもしくはシート類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートに線状物を容易に取り付けることができるシートへの線状物の取付構造及び該取付構造によって形成されたコンクリートの養生マット、床暖房用マット、電気敷布又は電気毛布、冷却用シート又は保温用シート及び工事用表示シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、シートに帯状又は紐状等の線状物を取り付けるには、1枚のシートに幅広の複数のテープ状物を互いにほぼ平行となるように載せ、各テープ状物の両側端辺をシートに溶着又は縫製手法で接合して中空部を形成した後、この中空部の中に上記線状物を通すことによって、シートに線状物を取り付けていた。
【0003】
しかしながら、このような方法では、各テープ状物をそれぞれ互いに平行となるようにシートに溶着又は縫合するには、一のテープ状物をシートに溶着又は縫合した後、次のテープを上記一のテープ状物と平行になるようにシートに載置して溶着又は縫合するというように同一作業を繰り返し行う必要があり、生産効率が非常に悪い上、このような繰り返し作業は、通常手作業で行うため、寸法精度や接合強度等の品質面においても不十分となり易かった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、シートに線状物を簡単に、且つ確実に取り付けることができるシートへの線状物の取付方法を提供すると共に、このような取付方法によって各種機能性線状物がシートに容易、且つ簡単に取り付けられたコンクリートの養生マット、床暖房用マット、電気敷布又は電気毛布、冷却用シート又は保温用シート及び工事用表示シートの各種マットもしくはシート類を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、シート本体と取り付け用シートとを重ね合わせると共に、これらのシートの複数カ所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って両シートを一端から他端まで線状に接着して上記2枚のシートが接着されずに重なり合った中空部を複数形成し、これら中空部に紐状又は帯状の線状物を付設したシートへの線状物の取付方法であって、
上記線状物が挿通可能な出入部を上記取り付け用シートの上記中空部の部分に複数設けて、一の出入部から上記線状物を上記中空部に挿入させ、他の出入部から該線状物を取り出していくことによって上記線状物を上記中空部に順次挿通することを特徴とするシートへの線状物の取付方法を提供する。ここで、更に、上記取り付け用シートの上面を保護用シートで覆うと、より好適である。
【0006】
また、本発明は、シート本体と取り付け用シートとを重ね合わせると共に、これらのシートの複数カ所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って両シートを一端から他端まで線状に接着して、上記2枚のシートが接着されずに重なり合った中空部を複数形成し、これら中空部に紐状又は帯状の線状物を付設したシートへの線状物の取付方法であって、
上記中空部の一端部及び他端部を上記線状物が挿通可能な出入部とし、一の出入部から上記線状物を上記中空部に挿入させ、他の出入部から該線状物を上記中空部の端部に取り出していくことによって上記線状物を上記中空部に順次挿通すると共に、上記シート本体の中空部両端側にそれぞれ継ぎ足し用シートを一体に連設し、更に上記取り付け用シートの上面を上記継ぎ足し用シートが連設されたシート本体の大きさに対応する保護用シートで覆うことを特徴とするシートへの線状物の取付方法を提供する。
【0007】
そして、本発明は、各種機能性線状物を用い、上記シートへの線状物の取付構造によって形成されたコンクリートの養生マット、床暖房用マット、電気敷布又は電気毛布、冷却用シート又は保温用シート及び工事用表示シートを提供する。
【0008】
即ち、本発明のシートへの線状物の取付方法は、シート本体と取り付け用シートとを重ね合わせると共に、これらのシートの複数箇所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って両シートを一端から他端まで線状に接着することによって、これら線状接着部間に上記2枚のシートが接着されずに重なり合った中空部が形成されるので、シートの線状物を取り付ける位置に適宜数の線状接着部を形成するだけで上記中空部を必要数形成することができ、この部分の取り付け用シートに紐状又は帯状の線状物が挿通可能な出入部を複数設け、上記線状物の先端を一の出入部から上記シート本体と取り付け用シートとの間、即ち上記中空部内に挿入させて、次の出入部から取り付け用シートを表側に取り出すということを順次繰り返して、上記出入部に線状物を挿通することによって、線状物をシート本体に目的とする形状、広さに渡って簡単に、且つ確実に付設させることができる。また、上記取り付け用シートの材質を適宜選定することによって、上記取付構造によって形成されるマット又はシート類に断熱性、熱拡散性、光反射性等の諸機能を付与することも可能となる。
【0009】
ここで、本発明の場合、更に、上記取り付け用シートの上面を保護用シートで覆っても好適であり、この保護用シートの材質を適宜選定することによって、上記線状物の外傷を防止したり、上記取付構造によって形成されるマット又はシート類の防水性、断熱性、熱拡散性、光反射性等を確保したり、更には線状物が直接肌に触れるのを防ぐことができる。
【0010】
また、本発明のシートへの線状物の取付方法は、シート本体と取り付け用シートとを重ね合わせ、これらのシートの少なくとも3カ所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って両シートを一端から他端まで線状に接着することによって、上記同様に線状物を取り付ける位置に適宜数の線状接着部を形成するだけで上記中空部を必要数形成することができ、一端側の互いに隣接する線状接着部間の上記シート本体と取り付け用シートとの間、即ち上記中空部内に接着方向一端部から上記線状物を挿入させ、接着方向他端部から上記線状物を取り出した後、更に次の中空部内に接着方向他端部から挿入していくことによって、上記線状物を一端側の互いに隣接する線状接着部間から他端側の線状接着部間に至るまでの各中空部内に順次挿通していき、更に、上記シート本体の接着方向両端縁にそれぞれ継ぎ足し用シートを一体に連設すると共に、上記取り付け用シートの上面を上記継ぎ足し用シートが連設されたシート本体の大きさに対応する保護用シートで覆うことによっても、上記同様に線状物を二枚のシートの間に目的とする形状、広さに渡って簡単に、且つ確実に付設させることができる。そして、保護用シートの材質を適宜選定することによって、上記同様に線状物の外傷防止等を図ることができる。
【0011】
また、各種機能性線状物を用い、本発明のシートへの線状物の取付構造によって形成されたコンクリートの養生マット、床暖房用マット、電気敷布又は電気毛布、冷却用シート又は保温用シート及び工事用表示シートによれば、各種機能を有する線状物を各種マットもしくはシート類に容易、且つ簡単に取り付けることができるので、生産性及び品質に優れる上記マットもしくはシート類が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明につき図面を参照して更に詳しく説明する。図1は本発明のシートへの線状物の取付構造の第一の構成例を説明するものであり、シート本体1に取り付け用シート2を用いて線状物3を付設させた状態を示す平面図である。ここで、上記取付構造は、シート本体1と取り付け用シート2とを上下に重ね合わせると共に、シート本体1と取り付け用シート2との複数箇所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って線状に接着することによって複数本の線状接着部4を形成して、一の線状接着部4とこれに隣接する線状接着部4との間に中空部(線状接着部間)5を形成したものである。そして、上側の取り付け用シート2の上記中空部5形成位置には、複数の出入部6が開設されており、これらの出入部6に線状物3が挿通されている。
【0013】
上記シート本体1は、その形状、材質、厚さが特に制限されるものではなく、シートの用途等によって適宜選定することができる。また、取り付け用シート2は、上記シート本体1と適宜手段で接着することができ、線状物3を後述するように取り付けても破れない程度の引き裂き強度を有するものが望ましく、その形状は線状物3を取り付ける範囲に合わせて選定することができる。
【0014】
上記シート本体1及び取り付け用シート2の材質として具体的には、例えばその用途がコンクリートの養生マットであれば、シート本体1としては、不透水性シートが好適に使用され、例えばポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体等からなる合成樹脂シート、これらの合成樹脂シートとポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロン等の合成樹脂製織布又は不織布とを積層した積層シートなどを挙げることができ、取り付け用シート2としては、上記シート本体1と同様の合成樹脂シート及び積層シートなどの他、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル等の合成樹脂製不織布、ポリエチレン,ポリプロピレン等の合成樹脂発泡体シート等の上記以外の積層シートなどが好適に使用される。
【0015】
また、床暖房用マットであれば、シート本体1としては、ポリプロピレン等の合成樹脂製織布等からなる床用マット、取り付け用シート2としては、ポリプロピレン等の合成樹脂製不織布などが好適に使用される。
【0016】
電気敷布又は電気毛布であれば、シート本体1としては、ポリエステル等の合成樹脂繊維などからなる敷布又は毛布、取り付け用シート2としては、ポリプロピレン等の合成樹脂製不織布などが好適に使用される。
【0017】
冷却用シート又は保温用シートであれば、シート本体1としては、ポリエチレン等の合成樹脂等からなる不透水性シート、取り付け用シート2としては、アルミ箔積層体等からなる熱拡散シートなどが好適に使用される。
【0018】
工事用表示シートであれば、シート本体1としては、ポリ塩化ビニルターポリン等からなる工事用シート、取り付け用シート2としては、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂製シートなどが好適に使用される。
【0019】
上記シート1,2とを線状に接着して線状接着部4を形成する方法は、特に制限されるものではなく、シート1,2の材質、シートの用途等によって適宜選定することができるが、簡便性、接着強度等を考慮すれば、熱溶着法、高周波ウェルダー法、ホットメルト接着法、線状押し出しラミネート法等が望ましい。なお、線状接着部4は、連続接着されて直線状に形成されたものであっても、点状に接着され点線状に形成されたものであってもよく、本数、形成位置等も適宜選定することができる。また、線状接着部4の幅も特に制限されるものではなく、線状物3が中空部5内に挿通された際に、剥がれない程度の強度を有するような幅であればよく、例えば2〜50mm、特に5〜25mm程度とすると好適である。更に各線状接着部4が離間する幅(上記中空部5の幅)も特に制限されるものではない。
【0020】
上記取り付け用シート2に開設される出入部6は、その形状、開設方法が特に制限されるものではなく、例えばはさみやナイフ等によって線状の切り込みを入れたり、パンチングによって丸型に穿孔したり、ヒートカット,レーザーカットによって適宜形状にカットするなどの方法を挙げることができる。また、その開設位置、個数等も特に制限されるものではなく、適宜選定することができる。
【0021】
本発明の線状物3としては、その種類が特に制限されるものではなく、線状物3が取り付けられるシートの用途に合わせて各種機能を備えた帯状、紐状のものを使用することができ、具体的には、例えばコンクリートの養生マット又は床暖房用マットであればヒーター線,導水チューブ等、電気敷布又は電気毛布であればヒーター線等、冷却用シート又は保温用シートであれば導水チューブ等、工事用表示シートであれば発光線等を挙げることができる。
【0022】
本発明のシートへの取付構造は、上述したように取り付け用シート2をシート本体1に上記線状接着部4によって中空部5が形成されるように接着した後、線状物3の先端を取り付け用シート2の各出入部6から中空部5内、取り付け用シート2の表側へと順次出し入れすることを繰り返すことによって、線状物3をシート本体1に付設させることができる。なお、図1では、上記取り付け用シート2は自由端部2a,2aを有するが、これら自由端部2a,2aは、そのまま残しておいてもよく、製品化に際して切断してもよく、また最初から形成されないように取り付け用シート2の端部をシート本体1に接着しておいてもよい。
【0023】
従って、上記取付構造によれば、取り付け用シート2をシート本体1に適宜間隔離間させて線状に熱溶着法、高周波ウェルダー法、ホットメルト接着法、線状押し出しラミネート法等によって接着することによって線状接着部4を形成して各線状接着部4間にシート本体1と取り付け用シート2とからなる中空部5を形成し、この中空部5の取り付け用シート2の適宜箇所に出入部6を開設した後、これら出入部6に線状物3を挿通していくだけで、シート本体1の所望の位置に線状物を簡単に、且つ確実に付設させることができ、更に取り付け用シート2の材質を線状物3を取り付けるシート本体1の用途、目的に合わせて適宜選定することによって、断熱性等の付加機能をシートに与えることが可能となる。
【0024】
また、上記シート本体1に取り付け用シート2を線状に接着するに当たり、シート本体1及び取り付け用シート2を各々繰出装置から自動的に、且つ連続的に供給してシート本体1の上に取り付け用シート2を重ね、又はシート本体1の下に取り付け用シート2を重ねて、自動的に、且つ連続的に又は間欠的にこれらを接着することができるので、線状1に接着する工程を機械作業で行うことができ、2枚の重ね合わされたシートは長手方向を適宜必要な長さで裁断すれば必要長さのシートが得られ、寸法精度や接合強度等の品質面を向上させることが可能となる。
【0025】
次に、図2は上記取付構造において、更に取り付け用シート2の上面を保護用シート7で覆った状態を示す縦断面図である。この保護用シート7は、必要に応じて使用されるものであり、その材質は、通常上記シート本体1と同一のものを使用すると好適であるが、保護用シート7を使用する目的によって適宜選定することもでき、例えば線状物3の外傷防止,防水、線状物3が直接肌に触れるのを防止することなどが目的であれば、例えばポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂シート、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロン等の合成樹脂製織布又は不織布、又はこれらの積層シートなどが好適に使用される。
【0026】
また、上述した各種機能性シートの場合、保護用シート7の材質は、上述したように各シート本体1と同一の材質を選択する他、例えば床暖房用マットであれば、ポリエステル等の合成樹脂からなるパイル生地など、電気敷布又は電気毛布であれば、羊毛,アクリル繊維等からなる不織布又は織布など、冷却用シート又は保温用シートであれば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロン等の合成樹脂製不織布、該不織布とポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂シートとの積層シート、ポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂発泡体シートなどを使用しても好適である。
【0027】
上記保護用シート7は、その周縁部を上記取り付け用シート2の周縁部に必要に応じて線状物3の端部側(出側、入側)をシート外に延出するように固着させてもよく、また、同様にシート本体1の周縁部に固着させてもよいが、通常シート本体1の周縁部に固着させることが望ましい。なお、固着方法は、上記線状接着部4の接着方法として挙げた方法やミシン縫製などが好適である。
【0028】
また、線状物3の端部側(出側、入側)は、必要に応じてシート本体1に固定することもでき、このような固定を行う場合は、紐状又は帯状の線状物をシート面に固定する際に通常使用されている合成樹脂製固定具又はゴム製固定具を使用して、これら固定具の常法によって線状物3の端部側をシート本体1にネジ止め、溶着又は接着等の適宜手段により固定することが望ましい。
【0029】
次に、本発明のシートへの線状物の取付構造の第二の構成例を図3を用いて説明する。ここで、図3は上記取付構造の構成を説明するためにシート本体1の上面に載置された取り付け用シート2の上面を覆う保護用シート7の一部を破断して示す平面図であり、この取付構造の場合、上記と同様にしてシート本体1と取り付け用シート2とを重ねて、複数の線状接着部4を形成することによって、一の線状接着部4とこれに隣接する線状接着部4との間に中空部5を形成したものである。そして、この取付構造の場合、線状接着部4,4間に上記出入部6(図1参照)が形成されておらず、上記線状物3を接着方向(図中矢印A)に直交する方向(図中矢印B)一端側の中空部5内に接着方向(図中矢印A)一端部から他端部へと挿通させた後、次の中空部5内に接着方向他端部から一端部へと挿通することを順次繰り返すことによって、上記線状物3を図中矢印B方向の一端側から他端側に至るまでの各中空部5内に順次挿通させたものである。
【0030】
そして、シート本体1の接着方向一端縁1a及び他端縁1bには、継ぎ足し用シート8,8がそれぞれ一体に連設されており、上記取り付け用シート2の上面はその大きさが継ぎ足し用シート8,8が連設されたシート本体1に対応した上記保護用シート7で覆われており、保護用シート7の周縁部は必要に応じて線状物3の端部側(出側、入側)がシート外に延出するように継ぎ足し用シート8,8が連設されたシート本体1に固着されている。ここで、継ぎ足し用シート8の材質としては、特に制限されるものではなく、通常上記シート本体1と同様の材質を好適に使用することができる。また、この継ぎ足し用シート8をシート本体1の接着方向一端縁1a及び他端縁1bに連設する手段としては、上記第一の構成例において保護用シート7の周縁部の固着方法として挙げた方法が好適である。
【0031】
なお、上記シート本体1、取り付け用シート2、線状物3、保護用シート7の材質等及び線状接着部4の形成方法、保護用シート7の周縁部の固着方法等は上記第一の構成例と同様である。
【0032】
この第二の構成例によっても上記第一の構成例と同様に各種機能を有し、寸法精度、接合強度等に優れたシートを容易に製造することができる。
【0033】
以上、説明したように、上記シートへの線状物の取付構造によれば、線状物を簡単、且つ確実にシート本体に付設させることができるので、例えばコンクリートの養生マット、床暖房用マット、電気敷布又は電気毛布、冷却用シート又は保温用シート及び工事用表示シート等の各種分野における機能性シート又はマット等を製造する際の機能性線状物の取付構造として有用である。
【0034】
なお、本発明のシートへの線状物の取付構造は、上記構成に制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して差し支えない。
【0035】
次に、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
[実施例1]
上記第一の構成例において、シート本体1として、高密度ポリエチレン(HDPE)織布(糸太さ950デニール、密度14本×14本/インチ)の両面に低密度ポリエチレン(LDPE)60μmをそれぞれ積層した積層シート(幅1830mm)を使用し、取り付け用シート2として、ポリプロピレン製不織布(密度300g/m2、厚さ約5mm、幅1750mm)を使用して、このシート本体1と取り付け用シート2とを押し出しラミネート法によって幅25mmの直線状の線状接着部4を7.5cm間隔で17本形成しながら積層したものを長さ4000mmとなるように切断した。これらシートの各中空部5の長さ方向両端辺から10cmの位置にそれぞれ中空部の幅方向に長さ3cmの線状の切り込みを入れて、各中空部5につき各2本の出入部6を形成した後、これらの出入部6に線状物としてヒーター線を順次挿通させた後、取り付け用シート2の上面をシート本体1と同じ積層シートからなる保護用シート7で覆い、シート本体1と保護用シート7との四周をミシン裁縫してコンクリート養生用マットを形成した。
【0036】
[実施例2]
上記第二の構成例において、シート本体1として、高密度ポリエチレン(HDPE)織布(糸太さ950デニール、密度14本×14本/インチ)の両面に低密度ポリエチレン(LDPE)60μmをそれぞれ積層した積層シート(幅1830mm)を使用し、取り付け用シート2として、ポリプロピレン製不織布(密度300g/m2、厚さ約5mm、幅1750mm)を使用して、このシート本体1と取り付け用シート2とを押し出しラミネート法によって幅25mmの直線状の線状接着部4を7.5cm間隔で17本形成しながら積層したものを長さ3800mmとなるように切断した。これらシートの各中空部5に線状物としてヒーター線をシート幅方向一端側の中空部5の長さ方向一端部から他端部、次の中空部5の他端部から一端部へとシート幅方向他端側の中空部5に至るまで順次挿通させた後、シート本体1の長さ方向両端縁にそれぞれ継ぎ足し用シート8,8として上記シート本体1と同一の積層シートで長さ150mmのシートを重ね幅50mmで熱溶着して取り付け、次いで取り付け用シート2の上面をシート本体1と同じ積層シートからなる保護用シート7(幅1830mm、長さ4000mm)で覆い、継ぎ足し用シート8,8が取り付けられたシート本体1と保護用シート7との四周を熱溶着してコンクリート養生用マットを形成した。
【0037】
【発明の効果】
本発明のシートへの線状物の取付方法によれば、線状物をシート本体に目的とする形状、広さに渡って簡単に、且つ確実に付設させることができるのみならず、生産効率、品質等を向上させることも可能である。また、上記取り付け用シートの材質を適宜選定することによって、断熱性、熱拡散性、光反射性等の機能をシートに付加することも可能となり、更に、上記取り付け用シートの上面を適宜材質の保護用シートで覆うことより、上記線状物の外傷を防止したり、防水性,断熱性,熱拡散性,光反射性等を確保することができ、更には線状物が直接肌に触れるのを防ぐことができる。
【0038】
従って、本発明のシートへの線状物の取付方法は、種々の機能性シート、マット等の製造に有用であり、特に本発明のシートへの線状物の取付構造により形成されたコンクリートの養生マット、床暖房用マット、電気敷布又は電気毛布、冷却用シート又は保温用シート及び工事用表示シートは、生産性及び品質に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシートへの線状物の取付構造の一例を説明するシートに線状物を取りけた状態を示す平面図である。
【図2】上記取付構造に更に保護用シートを取り付けた縦断面図である。
【図3】本発明のシートへの線状物の取付構造の他の例を説明するシートに線状物を取りけた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 シート本体
2 取り付け用シート
3 線状物
4 線状接着部
5 中空部
6 出入部
7 保護用シート
8 継ぎ足し用シート
Claims (11)
- シート本体と取り付け用シートとを重ね合わせると共に、これらのシートの複数カ所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って両シートを一端から他端まで線状に接着して上記2枚のシートが接着されずに重なり合った中空部を複数形成し、これら中空部に紐状又は帯状の線状物を挿通して上記線状物を付設するシートへの線状物の取付方法であって、
上記線状物が挿通可能な出入部を上記取り付け用シートの上記中空部の部分に複数設けて、一の出入部から上記線状物を上記中空部に挿入させ、他の出入部から該線状物を取り出していくことによって上記線状物を複数の上記中空部に順次挿通することを特徴とするシートへの線状物の取付方法。 - 更に、上記取り付け用シートの上面を保護用シートで覆う請求項1記載のシートへの線状物の取付方法。
- シート本体と取り付け用シートとを重ね合わせると共に、これらのシートの複数カ所を互いに所定間隔離間させて同方向に沿って両シートを一端から他端まで線状に接着して上記2枚のシートが接着されずに重なり合った中空部を複数形成し、これら中空部に紐状又は帯状の線状物を挿通して上記線状物を付設するシートへの線状物の取付方法であって、
上記中空部の一端部及び他端部を上記線状物が挿通可能な出入部とし、一の出入部から上記線状物を上記中空部に挿入させ、他の出入部から該線状物を上記中空部の端部に取り出していくことによって上記線状物を複数の上記中空部に順次挿通すると共に、上記シート本体の中空部両端側にそれぞれ継ぎ足し用シートを一体に連設し、更に上記取り付け用シートの上面を上記継ぎ足し用シートが連設されたシート本体の大きさに対応する保護用シートで覆うことを特徴とするシートへの線状物の取付方法。 - シート本体と取り付け用シートとを線状に接着するに当たり、これらを連続的に供給して線状に接着し、重ね合わされたシートの長手方向を裁断する請求項1乃至3のいずれか1項記載のシートへの線状物の取付方法。
- 上記線状物としてヒーター線及び/又は導水チューブを用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成されたコンクリートの養生マット。
- 上記線状物としてヒーター線及び/又は導水チューブを用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成された床暖房用マット。
- 上記線状物としてヒーター線を用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成された電気敷布。
- 上記線状物としてヒーター線を用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成された電気毛布。
- 上記線状物として導水チューブを用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成された冷却用シート。
- 上記線状物として導水チューブを用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成された保温用シート。
- 上記線状物として発光線を用い、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシートへの線状物の取付方法によって形成された工事用表示シート。
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