JP3944833B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents
非可逆回路素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3944833B2 JP3944833B2 JP2002057364A JP2002057364A JP3944833B2 JP 3944833 B2 JP3944833 B2 JP 3944833B2 JP 2002057364 A JP2002057364 A JP 2002057364A JP 2002057364 A JP2002057364 A JP 2002057364A JP 3944833 B2 JP3944833 B2 JP 3944833B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ferrite plate
- central conductor
- output end
- input
- end side
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話等の通信機器に使用されるアイソレータなどの非可逆回路素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
非可逆回路素子は携帯電話等の通信機器の急速な小型化、薄型化に伴って、自身も小型化、薄型化が強く要求されてきた。又、挿入損失も低損失化が強く求められてきた。
【0003】
図5にアイソレータの一例を分解斜視図で示す。このアイソレータは、上ケース10、磁石20、中心導体組立体、平板コンデンサ41、42、43、ダミー抵抗45、樹脂ケース50、下ケース60から構成されている。組立体は、円板状のシールド板から放射状に3つの中心導体31、32、33が突出した構造の導電板を用意し、その導電板の円板状部にフェライト円板35を配置する。そして、3つの中心導体を折り曲げて重ねる。このとき、各中心導体は絶縁されて重ねられ、構成される。
【0004】
樹脂ケース50は、中央に、組立体用の円形状の凹部13aを有し、その周囲に容量素子用の凹部13b、13c、13dを有する。この容量素子用の凹部13b、13c、13dの底部及び組立体用の凹部13aには、接続電極が形成されている。そして、この接続電極は、一体の0.1mm程度の導体板で構成されており、底面側では露出し、かつ側面部の外部端子を構成している。
【0005】
この樹脂ケース50の容量素子用の凹部13b、13c、13dにそれぞれ容量素子41、43、42が挿入される。この容量素子は、その上下面に電極が形成された平板コンデンサであり、下面の電極と凹部の底部に形成された接続電極と半田接続される。また、抵抗素子45が配置される。
【0006】
次いで、樹脂ケース50の組立体用の円形状の凹部13aに、上記した組立体20を配置する。このとき、中心導体部分の円板状のシールド板は、接続電極と半田接続される。これにより、中心導体の一端はアース接続される。中心導体32の一端は、容量素子42の上面の電極と抵抗素子45の一方の端子電極に接続される。また、中心導体31の一端は、容量素子41の上面の電極と端子電極部に接続される。また、中心導体33の一端は、容量素子43の上面の電極と端子電極部に接続される。
【0007】
そして、下ケース60上に樹脂ケース50が配置される。下ケース60は、樹脂ケース50の底部の凹部に合致する構造となっている。そして、下ケース60と接続電極の裏面とが、はんだ接続される。また、この樹脂ケース50の外部端子により面実装を可能としている。そして、フェライト円板35に直流磁界を印加する永久磁石20を上ケース10に位置決めし、上ケース10と下ケース60を嵌合させて、アイソレータを構成している。
尚、上記抵抗素子を無くし、他の中心導体と同様に外部端子を付けるとサーキュレータとなる。また、上記コンデンサ、端子電極部と中心導体端部との接続は、例えば半田付けにより行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特に携帯電話等に採用される送受信系回路では、消費電力が小さいほど電池寿命を延長できることから、用いられるデバイスは電力消費を抑えるために低挿入損失であることが望ましい。従って、送受信系回路に採用される非可逆回路素子もできるだけ低挿入損失であることが重要となる。
そこで本発明では、小型で、かつ低挿入損失の非可逆回路素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フェライト板と、該フェライト板の主面に対向して設けられ直流磁界を印加する磁石と、前記フェライト板の主面側に電気的に絶縁状態で、かつ交差するように配置された3本の中心導体とを備え、前記中心導体のそれぞれの一端を互いに電気的に接続して共通端とし、他端に整合回路を接続して入出力端とし、前記中心導体の一つの入出力端に抵抗を接続した非可逆回路素子であって、
前記中心導体のそれぞれは、共通端側の前記フェライト板の端面から中心導体の交差部に至る共通端側長さ(La1,Lb1,Lc1)がそれぞれ実質的に等しく、
抵抗を接続しない中心導体は、前記交差部から入出力端側の前記フェライト板の端面に至る入出力端側長さ(La2,Lb2)が、前記共通端側長さよりも長く、かつ入出力端に抵抗を接続した中心導体の出力端側長さ(Lc2)よりも長い非可逆回路素子である。
本発明においては、入出力端に抵抗を接続した中心導体の出力端側長さ(Lc2)が、前記共通端側長さ以下であることが好ましい。
【0010】
本発明者は、非可逆回路素子の低損失化を鋭意研究した結果、フェライト板の体積を出来るだけ大きくするとともに、中心導体との組み合わせにおいて、前記中心導体を共通端側で前記フェライト板の端面から中心導体の交差部に至る長さがそれぞれ実質的に等しくなるようになし、さらに、抵抗を接続しない中心導体の前記交差部から入出力端側の前記フェライト板の端面に至る長さを、前記中心導体の共通端側で前記フェライト板の端面から中心導体の交差部に至る長さよりも長く、かつ入出力端に抵抗を接続した中心導体の前記交差部から入出力端側の前記フェライト板の端面に至る長さよりも長くなるような、フェライト板の形状として中心導体に対するフェライトの充填率を高め、中心導体の相互インダクタンスを大きく、かつ、バランス良くすることで入出力間の結合が強まって非可逆回路素子の挿入損失を低減できることを知見した。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例に係る非可逆回路素子について、図を基に以下詳細に説明する。
図1の(a)は中心導体組立体の上面図であり、(b)はフェライト板の上面図であり、図2は中心導体組立体の分解斜視図であり、図3は本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。
この非可逆回路素子の構造は、従来の非可逆回路素子と同一部分も多く、ここでは異なる部分の中心導体組立体について説明する。
【0012】
本実施例の非可逆回路素子に用いる中心導体は、図2に示すようにパターン金属板のグランド電極板36から所定の角度間隔で放射状に延出するように形成されている。グランド電極板36の上にフェライト板35が配設され、このフェライト板35を包むように中心導体31を折り曲げる。その上に絶縁シート381を介装して中心導体32を折り曲げる。その上に絶縁シート382を介装して中心導体33を折り曲げ、その上に絶縁シート383を貼着する。本発明では、中心導体交差部中心34から前記フェライト板35の端面まで中心導体31,32,33の長さ(La1,Lc1,Lb1)をLa1=Lb1=Lc1となるように等しくし、中心導体交差部中心34から入出力端側のフェライト板35の端面までの中心導体31,32,33の長さ(La2,Lc2,Lb2)を、La2,Lb2>Lc2となるようにし、かつLa2>La1、Lb2>Lb1となるように、図2において上部が方形状で下部が円形状となるフェライト板35を用いた。
【0013】
このような中心導体組立体を用いて、図3に示す非可逆回路素子を作製した。この非可逆回路素子の寸法は、5.0mm×4.7mm×1.7mmである。図5に本発明に係る非可逆回路素子と従来の非可逆回路素子との挿入損失の比較を示す。これにより、本発明においては1950MHzで0.3dB以下という低損失の非可逆回路素子が実現できることが分かる。また他の周波数帯についても本実施例と同様に挿入損失の低減を確認した。
【0014】
また、前記フェライト板を図4(c)に示すように円形状部の一部を切断したフェライト板とし、中心導体交差部中心34から入出力端側のフェライト板35の端面までの中心導体32の長さLc2を、中心導体交差部中心34から前記フェライト板35の端面まで中心導体31,32,33の長さ(La1,Lb1,Lc1)よりも短くすると、挿入損失特性に影響を与えずにアイソレーション特性を改善することが出来た。
フェライト板の他の態様を図4(a)(b)に示す。図4(a)のフェライト板は平面視で台形状としたものであり、図4(b)のフェライト板は平面視で矩形状であり一部を切り欠いて段差部351を形成したものである。これらのフェライト板は前記実施例と同様に、中心導体は、共通端側で前記フェライト板の端面から中心導体の交差部に至る長さがそれぞれ実質的に等しく、
抵抗を接続しない中心導体の前記交差部から入出力端側の前記フェライト板の端面に至る長さが、前記中心導体の共通端側で前記フェライト板の端面から中心導体の交差部に至る長さよりも長く、かつ入出力端に抵抗を接続した中心導体の前記交差部から入出力端側の前記フェライト板の端面に至る長さよりも長くなるように形成されている。
これらのフェライト板を用いて非可逆回路素子を作製して、挿入損失特性を確認したところ、前記実施例と同様に、従来の非可逆回路素子と比べて低損失となることを確認した。幾つかフェライト板の形状を例示したが、これに限定されるものではなく、本発明に従い、フェライト板を構成すれば挿入損失の小さな非可逆回路素子を得ることが出来る。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、小型で、かつ低挿入損失の非可逆回路素子を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体組立品及びフェライト板の平面図である。
【図2】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いる中心導体組立品の分解斜視図である。
【図3】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。
【図4】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子に用いるフェライト板の他の態様を示す平面図である。
【図5】 本発明の一実施例に係る非可逆回路素子と従来の非可逆回路素子の挿入損失を比較した特性図である。
【図6】 従来の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 上ケース
20 磁石
30 中心導体組立品
31 中心導体
32 中心導体
33 中心導体
34 中心導体交差部中心
35 フェライト板
36 グランド電極板
50 樹脂ケース
60 下ケース
Claims (2)
- フェライト板と、該フェライト板の主面に対向して設けられ直流磁界を印加する磁石と、前記フェライト板の主面側に電気的に絶縁状態で、かつ交差するように配置された3本の中心導体とを備え、前記中心導体のそれぞれの一端を互いに電気的に接続して共通端とし、他端に整合回路を接続して入出力端とし、前記中心導体の一つの入出力端に抵抗を接続した非可逆回路素子であって、
前記中心導体のそれぞれは、共通端側の前記フェライト板の端面から中心導体の交差部に至る共通端側長さ(La1,Lb1,Lc1)がそれぞれ実質的に等しく、
抵抗を接続しない中心導体は、前記交差部から入出力端側の前記フェライト板の端面に至る入出力端側長さ(La2,Lb2)が、前記共通端側長さよりも長く、かつ入出力端に抵抗を接続した中心導体の出力端側長さ(Lc2)よりも長いことを特徴とする非可逆回路素子。 - 入出力端に抵抗を接続した中心導体の出力端側長さ(Lc2)が、前記共通端側長さ以下であることを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002057364A JP3944833B2 (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | 非可逆回路素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002057364A JP3944833B2 (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | 非可逆回路素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003258508A JP2003258508A (ja) | 2003-09-12 |
JP3944833B2 true JP3944833B2 (ja) | 2007-07-18 |
Family
ID=28667644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002057364A Expired - Lifetime JP3944833B2 (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | 非可逆回路素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3944833B2 (ja) |
-
2002
- 2002-03-04 JP JP2002057364A patent/JP3944833B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003258508A (ja) | 2003-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3528771B2 (ja) | 中心電極組立体の製造方法 | |
JP2721306B2 (ja) | 集中定数型非可逆回路素子 | |
JP3944833B2 (ja) | 非可逆回路素子 | |
JP4345254B2 (ja) | 非可逆回路素子及び通信装置 | |
JP3458806B2 (ja) | 非可逆回路素子及び通信機装置 | |
JP3164029B2 (ja) | 非可逆回路素子 | |
JP2000114818A (ja) | 集中定数型非可逆回路素子 | |
JP3682797B2 (ja) | 非可逆回路素子 | |
JP3209418B2 (ja) | 集中定数型アイソレータ用ダミー抵抗 | |
JP3395748B2 (ja) | 非可逆回路素子及び通信機装置 | |
JPH1197911A (ja) | 集中定数型非可逆回路素子 | |
JP4062565B2 (ja) | 集中定数型非可逆回路素子 | |
JPH11205011A (ja) | 集中定数型非可逆回路素子 | |
JP3788790B2 (ja) | 非可逆回路素子 | |
JP2002043808A (ja) | 非可逆回路素子 | |
JP3092227U (ja) | 非可逆回路素子 | |
JPH07212107A (ja) | 非可逆回路素子 | |
JPH1079607A (ja) | 非可逆回路素子 | |
JP3093563U (ja) | アイソレータ | |
JP2002164712A (ja) | 中心電極組立体、非可逆回路素子及び通信装置 | |
JP3981855B2 (ja) | アイソレータ | |
JPH11308013A (ja) | 集中定数型非可逆回路素子 | |
JP3705275B2 (ja) | 非可逆回路素子の製造方法及び通信機装置 | |
JPS6016085Y2 (ja) | 広帯域集中定数形サ−キュレ−タ | |
JP2001339205A (ja) | 非可逆回路素子及びこの非可逆回路素子を備えた通信装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060602 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060721 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061027 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070316 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070329 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3944833 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120420 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120420 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140420 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |