JP2002043808A - 非可逆回路素子 - Google Patents
非可逆回路素子Info
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Abstract
止でき、小型化を図ることができる非可逆回路素子を提
供する。 【解決手段】 入力ポート、出力ポート及びダミーポー
トに整合用キャパシタがそれぞれ並列接続されており、
入力ポートにさらにインダクタ、キャパシタ及びインダ
クタのπ型回路が等価的に接続された非可逆回路素子で
ある。入力ポートに並列接続された整合用キャパシタ
が、π型回路の一方のインダクタのインダクタンスとこ
の整合用キャパシタの本来のキャパシタンスとを合成し
た等価キャパシタンスを有している。
Description
で用いられる無線機器、例えば、携帯電話のごとき移動
体無線機器に使用される集積型の非可逆回路素子に関す
る。
機器の小型化、省電力化が進んでおり、それに伴って、
各部品間の接続による電力の損失も大きな問題となって
いる。
器において、パワーアンプの出力側に接続され、このパ
ワーアンプを保護するために主として使われる。
得、ひずみ率及び効率は、そのパワーアンプに接続され
る負荷インピーダンスによって大きく左右され、また、
その最適な負荷インピーダンスは周波数特性を持ってい
る。
スも周波数特性を持つために、パワーアンプの出力側に
接続される非可逆回路素子とは、常に最適負荷条件で接
続できるわけではない。
逆回路素子の前段にインピーダンス整合回路を接続し、
見かけ上の入力インピーダンスの周波数依存性を制御
し、ミスマッチをなくすことが通常は行われる。
平11−251805号公報には、このようなインピー
ダンス整合を行うためにC−L−C又はL−C−Lのπ
型回路からなる整合回路を非可逆回路素子に接続するこ
とが記載されている。
印可されている磁性体に複数の中心導体を互いに交差さ
せて配置してなる磁気回転子から主として構成される非
可逆回路素子において、パワーアンプとの接続を考えた
場合、整合回路なしでは最適負荷条件を満たせないため
パワーアンプの動作が安定せず、ひいては、余計な電力
を消費する。一方、C−L−C又はL−C−Lのπ型回
路を入れれば、最適負荷条件を満たすことができるが、
部品点数の増加から、小型化の妨げとなる。
ンダクタが接続されることによる挿入損失の増加によっ
て、電力の余計な消費を招き省電力化の妨げとなる。
おける部品点数の増加を防止でき、小型化を図ることが
できる非可逆回路素子を提供することにある。
出力ポート及びダミーポートに整合用キャパシタがそれ
ぞれ並列接続されており、入力ポートにさらにインダク
タ、キャパシタ及びインダクタのπ型回路が等価的に接
続された非可逆回路素子に関している。特に本発明によ
れば、入力ポートに並列接続された整合用キャパシタ
が、π型回路の一方のインダクタのインダクタンスとこ
の整合用キャパシタの本来のキャパシタンスとを合成し
た等価キャパシタンスを有している。
π型回路、即ちπ型ハイパスフィルタ、の非可逆回路素
子側のインダクタLとこれに並列な整合用キャパシタと
を回路合成して得られる等価キャパシタンスをこの整合
用キャパシタに与えることにより、上述のインダクタL
を削除している。その結果、このハイパスフィルタの部
品点数が低減し、その分、小型化が図れる。また、挿入
損失のより大きく影響を与える直列部分にQ値の高いコ
ンデンサを置くことにより挿入損失の増加を最小限に防
ぐことができ、従って、部品点数及び挿入損失の増加を
最小限に防ぎ、パワーアンプに対して最適負荷インピー
ダンスをもった非可逆回路素子を提供することができ
る。
ンダクタが、この非可逆回路素子内に一体的に形成され
ていることが好ましい。
で交差する複数の中心導体と、これら複数の中心導体に
近接して設けられた磁性体と、複数の中心導体の一端に
共通に接続されたグランドとを備えていることも好まし
い。
置したストリップラインであるか、又は磁性体内に一体
的に形成された導体であることも好ましい。
ンスが整合用キャパシタの本来のキャパシタンス以下で
あることも好ましい。この場合、好ましくは、整合用キ
ャパシタの等価キャパシタンスC´が、整合用キャパシ
タの本来のキャパシタンスをC、π型回路の一方のイン
ダクタのインダクタンスをLf、角周波数をωとする
と、C´=C−(1/ω2Lf)である。
一実施形態として集中定数型アイソレータの外観を示す
斜視図であり、図2は図1の実施形態におけるアイソレ
ータの一部を取り去った状態の平面図であり、図3は図
1の実施形態におけるアイソレータの内部構造を説明す
るための分解斜視図であり、図4は図1の実施形態にお
けるアイソレータの中心導体及びグランド導体の折り返
し前の展開図であり、図5は図1の実施形態におけるア
イソレータの誘電体多層基板の断面図である。
0a、10b及び10cは3つの中心導体10を構成す
るストリップライン、10dはグランド導体、11はフ
ェライトコア、12は磁気回転子、13は誘電体多層基
板、13a、13b及び13cは誘電体多層基板13の
上面に設けられた電極、13dは誘電体多層基板13の
上面及び底面に設けられたグランド電極、14は励磁用
永久磁石、15はケース部材、15a及び15bはこの
アイソレータの入力端子及び出力端子、16は蓋部材、
17は誘電体多層基板13に設けられた貫通孔、18は
終端抵抗、19はアイソレータの入力ポートに接続され
ているπ型ハイパスフィルタをそれぞれ示している。
アイソレータでは、3つの中心電極10を互いに絶縁状
態にかつ所定の角度をもつように交差して配置し、この
交差部分にYIG(イットリウム・鉄・ガーネット)に
よる円盤状のフェライトコア11を配した磁気回転子1
2を誘電体多層基板13に電気的に接続している。これ
ら組立体は、励磁用磁石14と共にケース部材15及び
蓋部材16内に収納されている。
銅箔の打ち抜き加工によって、グランド導体10dから
3つのストリップライン10a、10b及び10cを放
射状に突出伸長させて形成される。ストリップライン1
0a及び10bは、先端部が入力ポート及び出力ポート
となり、ストリップライン10cは、先端部がダミーポ
ートとして終端するように構成されている。なお、グラ
ンド導体10dは、図4に示す如く、この上に配置する
円盤状フェライトコア11とほぼ同寸法の円盤形状とな
っている。
組立て手順について説明する。
ライトコア11を配置後、円盤状フェライトコア11の
外周縁に沿って、ストリップライン10a、10b及び
10cをそれぞれ順に所定の角度をもつように折り曲げ
る。その際に、図示されてはいないが、ストリップライ
ン10a、10b及び10cを互いに絶縁すべく、互い
の間にポリイミド系の絶縁シートが挟み込まれる。この
ようにして、3つの中心導体10としてのストリップラ
イン10a、10b及び10cと円盤状フェライトコア
11とを組立ててなる磁気回転子12が得られる。
17を有する誘電体多層基板13の上面には、ストリッ
プライン10a、10b及び10cの先端部である各ポ
ートが接続される所定形状の電極13a、13b及び1
3cが形成されており、さらに、この上面には酸化ルテ
ニウム等による終端抵抗18が厚膜印刷によって形成さ
れている。
電体多層基板13の裏面には、電極13a、13b及び
13cとの間で所定の整合用キャパシタ(C´)を形成
するグランド電極13dが形成されている。この誘電体
多層基板13の内部には、またさらに、後述するπ型ハ
イパスフィルタ19のインダクタLf2及びキャパシタ
Cfを構成するための電極パターンが形成されている。
貫通孔17内に嵌め込まれ、誘電体多層基板13の電極
13a、13b及び13cと、ストリップライン10
a、10b及び10cの先端部である各ポートとがそれ
ぞれ半田付けで電気的に接続される。
脂とを一体成型することによって形成されており、スト
リップライン10a及び10bの先端部である入力ポー
ト及び出力ポートに対応する位置に2つの入力端子15
a及び出力端子15bを有するとともに、磁気回転子1
2の底面のグランド導体10d及び誘電体多層基板13
のグランド電極13dに対応するグランド電極16cが
形成されている。
板13をケース部材15内に配置し、ストリップライン
10a及び10bの先端部をケース部材15の入力端子
15a及び出力端子15bに電気的に接続し、磁気回転
子12のグランド導体10dと誘電体多層基板13のグ
ランド電極13dとをケース部材15のグランド電極1
5dに電気的に接続する。
には、励磁用永久磁石14が固定されている。この永久
磁石14を内蔵する蓋部材16がケース部材15に組み
付けられ、相互にかしめられて一体化される。このよう
にして、図1〜図5に示した集中定数型のアイソレータ
が組み立てられる。
による特別構成について説明する。
イソレータの等価回路図である。この等価回路は、一般
的なアイソレータと共通のものであり、中心電極10に
よる3つのインダクタLと、各ポートに並列に接続され
た整合用キャパシタCと、ダミーポートに接続された終
端抵抗Rとから構成されている。
に、Lf1−Cf−Lf2のπ型ハイパスフィルタ71
によるインピーダンス整合回路を接続した場合のアイソ
レータの入力ポート側の等価回路は、通常は、図7に示
すようになる。
る、入力ポート70に接続された整合用キャパシタC´
(キャパシタンスC´)によるアドミッタンスY´が、
π型ハイパスフィルタ71の入力ポート70側のインダ
クタLf1(インダクタンスLf)とこの入力ポート7
0に接続された本来の整合用キャパシタC(キャパシタ
ンスC)との合成回路72のアドミッタンスYと等価と
なるように設定している。
に与えられる。 Y =jωC+(1/jωLf) Y´=jωC´
周波数=1GHzの場合、 C´=13×10−12−(1/(2π×109)2×10×10−9) =10.5×10−12 となり、C´=10.5pFとなる。
整合用キャパシタC´のキャパシタンスC´を、C´=
C−(1/ω2Lf)とすることにより、図8に示すよ
うに、π型ハイパスフィルタの入力ポート側のインダク
タLf1を省略しても、全く同じ特性を得ることができ
る。その結果、ハイパスフィルタの部品点数が低減し、
その分、小型化が図れる。
のような整合用キャパシタC´、π型ハイパスフィルタ
19のインダクタLf2及びキャパシタCfは、誘電体
多層基板13内又はその表面に電極パターンを設けるこ
とによって一体的に形成されている。これによっても、
さらなる部品点数の低減化が図れる。
い場合のアイソレータの入力インピーダンスの周波数特
性を示すスミス図表であり、図10は本実施形態におけ
るアイソレータの入力インピーダンスの周波数特性を示
すスミス図表である。
続しないと、入力インピーダンスは図9のごとき変化を
行うが、本実施形態の構成によれば、整合用キャパシタ
C´のキャパシタンス等を調整することによって、図1
0(A)〜(D)に示すように様々な入力インピーダン
スに調整することが可能となり、いかなるパワーアンプ
とのインピーダンスマッチングをも満足させることがで
きる。なお、この整合用キャパシタC´のキャパシタン
スは、誘電体多層基板13の電極13aをトリミングす
ることで行える。
フィルタのインダクタLf2のインダクタンス)=27
nH、Cf(π型ハイパスフィルタのキャパシタCfの
キャパシタンス)=5pF、C´(整合用キャパシタC
´のキャパシタンス)=12pFの場合であり、同図
(B)はLf=15nH、Cf=3.5pF、C´=1
1pFの場合であり、同図(C)はLf=10nH、C
f=3pF、C´=10Fの場合であり、同図(D)は
Lf=10nH、Cf=2.5pF、C´=10pFの
場合である。
実施形態として集中定数型アイソレータの外観及びその
周辺回路を示す斜視図である。
回路を構成するπ型ハイパスフィルタのインダクタLf
2及びキャパシタCfが誘電体多層基板内又はその表面
に電極パターンを設けることによって一体的に形成され
ているが、本実施形態では、これらインダクタLf2及
びキャパシタCfは、アイソレータの入力端子15a
に、並列接続のチップインダクタ及び直列接続のチップ
キャパシタからなる外部回路として形成されている。
図1の実施形態の場合とほぼ同様である。
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
ば、入力ポートに接続されるL−C−L構成のπ型回
路、即ちπ型ハイパスフィルタ、の非可逆回路素子側の
インダクタLとこれに並列な整合用キャパシタとを回路
合成して得られる等価キャパシタンスをこの整合用キャ
パシタに与えることにより、上述のインダクタLを削除
している。その結果、このハイパスフィルタの部品点数
が低減し、その分、小型化が図れる。
直列部分にQ値の高いコンデンサを置くことにより挿入
損失の増加を最小限に防ぐことができ、従って、部品点
数及び挿入損失の増加を最小限に防ぎ、パワーアンプに
対して最適負荷インピーダンスをもった非可逆回路素子
を提供することができる。
中定数型アイソレータの外観を示す斜視図である。
取り去った状態の平面図である。
造を説明するための分解斜視図である。
体及びグランド導体の折り返し前の展開図である。
多層基板の断面図である。
等価回路図である。
た場合のアイソレータの入力ポート側の等価回路図であ
る。
ート側の等価回路図である。
イソレータの入力インピーダンスの周波数特性を示すス
ミス図表である。
インピーダンスの周波数特性を示すスミス図表である。
て集中定数型アイソレータの外観及びその周辺回路を示
す斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 入力ポート、出力ポート及びダミーポー
トに整合用キャパシタがそれぞれ並列接続されており、
前記入力ポートにさらにインダクタ、キャパシタ及びイ
ンダクタからなるπ型回路が等価的に接続されている非
可逆回路素子であって、前記入力ポートに接続されてい
る前記整合用キャパシタが、前記π型回路の一方の前記
インダクタのインダクタンスと該整合用キャパシタの本
来のキャパシタンスとを合成した等価キャパシタンスを
有していることを特徴とする非可逆回路素子。 - 【請求項2】 前記π型回路の前記キャパシタが、当該
非可逆回路素子内に一体的に形成されていることを特徴
とする請求項1に記載の非可逆回路素子。 - 【請求項3】 前記π型回路の他方の前記インダクタ
が、当該非可逆回路素子内に一体的に形成されているこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の非可逆回路素
子。 - 【請求項4】 互いに絶縁された状態で交差する複数の
中心導体と、該複数の中心導体に近接して設けられた磁
性体と、該複数の中心導体の一端に共通に接続されたグ
ランドとを備えたことを特徴とする請求項1から3のい
ずれか1項に記載の非可逆回路素子。 - 【請求項5】 前記中心導体が、前記磁性体上に折り重
ねて配置したストリップラインであることを特徴とする
請求項4に記載の非可逆回路素子。 - 【請求項6】 前記中心導体が、前記磁性体内に一体的
に形成された導体であることを特徴とする請求項4に記
載の非可逆回路素子。 - 【請求項7】 前記整合用キャパシタの前記等価キャパ
シタンスが該整合用キャパシタの本来のキャパシタンス
以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか
1項に記載の非可逆回路素子。 - 【請求項8】 前記整合用キャパシタの前記等価キャパ
シタンスC´が、該整合用キャパシタの本来のキャパシ
タンスをC、前記π型回路の一方の前記インダクタのイ
ンダクタンスをLf、角周波数をωとすると、C´=C
−(1/ω2Lf)であることを特徴とする請求項7に
記載の非可逆回路素子。
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---|---|---|---|
JP2000225386A JP4240776B2 (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 非可逆回路素子 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000225386A JP4240776B2 (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 非可逆回路素子 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP4240776B2 JP4240776B2 (ja) | 2009-03-18 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100969614B1 (ko) | 2008-02-20 | 2010-07-14 | 가부시키가이샤 엔.티.티.도코모 | 비가역 회로 소자 |
EP4160811A1 (en) | 2021-10-04 | 2023-04-05 | TDK Corporation | Non-reciprocal circuit element and communication apparatus |
EP4175060A1 (en) | 2021-10-29 | 2023-05-03 | TDK Corporation | Non-reciprocal circuit element and communication apparatus having the same |
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EP4160811A1 (en) | 2021-10-04 | 2023-04-05 | TDK Corporation | Non-reciprocal circuit element and communication apparatus |
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