JP3201279B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents

非可逆回路素子

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JP3201279B2 JP24802996A JP24802996A JP3201279B2 JP 3201279 B2 JP3201279 B2 JP 3201279B2 JP 24802996 A JP24802996 A JP 24802996A JP 24802996 A JP24802996 A JP 24802996A JP 3201279 B2 JP3201279 B2 JP 3201279B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯等の
高周波帯域で使用される非可逆回路素子、例えばアイソ
レータ、サーキュレータに関し、特に移動通信機器に使
用する場合の小型化、低価格化に対応できる非可逆回路
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、集中定数型のアイソレータ、サ
ーキュレータ等の非可逆回路素子は、信号の伝送方向に
は減衰量が極めて小さく、逆方向には極めて大きい特性
を有している。この種のアイソレータとして、従来、例
えば図12に示すような構造のものがある。
【0003】このアイソレータは、主として上ヨーク2
と下ヨーク8とで構成される磁気閉回路内に、永久磁石
3、フェライト54に3本の中心導体51、52、53
を互いに交差させて配置した磁性組立体5、及び樹脂ケ
ース7を配設し、下ヨークの下面に入出力電極91、9
2及びアース電極93が形成された端子基板9を配設し
た構造のものである。上記中心導体51、52のポート
部P1,P2は、上記樹脂ケース7に配設された入出力
接続端子71、72及び整合用コンデンサCo,Coに
接続され、中心導体53のポート部P3は整合用コンデ
ンサCo及び終端抵抗Rに接続され、各コンデンサCo
及び終端抵抗Rの一端はアース端子73,73に接続さ
れ、入出力接続端子71、72、アース端子73は端子
基板9に形成された入出力電極91、92、アース電極
93にそれぞれ接続されている。
【0004】端子基板9は、信号入出力部の形状や位置
等の変更を行いアイソレータの信号入出力部の設計の自
由度を高めるとともに、実装基板との安定で確実な接続
を得るためのものであり、入出力電極91、92及びア
ース電極93は端子基板9の両主面に形成され、両主面
のそれぞれの電極は端面電極またはスルーホールにより
接続されている。
【0005】図13はこのアイソレータの等価回路図で
ある。図13に示すように、従来のアイソレータは、中
心導体51、52、53の先端部にあたるポートP1,
P2,P3に整合回路としてそれぞれ整合容量Coが接
続され、1つのポートP3に終端抵抗Rを接続して構成
されている。なお、各インダクタンスLはフェライト5
4と中心導体51、52、53とにより形成される等価
的なインダクタンスである。
【0006】そして、このアイソレータは、携帯電話、
自動車電話等の移動通信機器のアンテナ共用回路の送受
信回路部に採用され、表面に入出力用の伝送線路及びア
ース電極が形成され、裏面の略全面にアース電極が形成
された実装基板に表面実装されて使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、このような
通信機器に組み込まれる増幅器には非直線性が存在して
おり、これが不要輻射、つまりスプリアス(基本波の整
数倍、特に2倍波、3倍波)の発生原因となっている。
この不要輻射は、混信や他の通信機器の電力増幅部の異
常動作の要因となることから、一定のレベル以下にする
ことが規格化されている。
【0008】また、アイソレータはその伝送方向の特性
としてバンドパスフィルタの機能をも有しており、この
ため通過帯域より離れた周波数帯域では伝送方向でも減
衰量が大きいという特性を有している。しかし、アイソ
レータは元来帯域外の減衰を得るためのものではなく、
上記従来のアイソレータでは不要輻射の周波数帯域(特
に、基本波の2倍波、3倍波)で所望の減衰量を得るこ
とはできない。このため、この種の従来の通信機器にお
いては、別途フィルタ等を用いて不要輻射を減衰させる
方法が採用されている。
【0009】すなわち、上記従来のアイソレータを用い
た場合、上記のように不要輻射防止用のフィルタが必要
であり、このフィルタの分だけ部品コストが上昇すると
ともに大型化するという問題があり、小型化、低価格化
に対する要請に対応できないという問題があった。
【0010】そこで、本発明の目的は、帯域外での減衰
量を大きくして不要輻射の発生を大幅に低減することが
でき、よって、小型化、低価格化に貢献できる非可逆回
路素子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、直流磁界が印加される磁性
体と、該磁性体に互いに交差させて配置された複数の中
心導体と、各中心導体のポート部とアース間に接続され
た整合容量と、入出力電極及びアース電極が形成された
端子基板とを備えてなる非可逆回路素子であって、前記
端子基板に少なくとも1つのインダクタンスが形成さ
れ、該インダクタンスが前記中心導体のポート部のうち
少なくとも1つのポート部と該ポート部に対応する前記
入出力電極との間に接続され、前記インダクタンスと前
記整合容量とこの非可逆回路素子が実装される実装基板
の入出力伝送線路のはんだ付けランドとアース電極間に
生じる電極分布容量とで不要輻射の周波数帯域において
所望の減衰量を有するπ型の低域通過フィルタが形成さ
れることを特徴とするものである。
【0012】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
非可逆回路素子において、前記インダクタンスが前記端
子基板の表面または内部に電極パターンで形成されてい
ることを特徴とするものである。
【0013】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
非可逆回路素子において、前記端子基板に前記インダク
タンスの入出力電極側と導通するコンデンサ電極が形成
され、該コンデンサ電極により前記インダクタンスの入
出力電極側とアースとの間に容量が形成され、該容量と
前記電極分布容量との並列容量と前記インダクタンスと
前記整合容量とで不要輻射の周波数帯域において所望の
減衰量を有するπ型の低域通過フィルタが形成される
とを特徴とするものである。
【0014】
【0015】上記の構成によれば、端子基板に形成され
た形成されたインダクタンスと、整合容量と、実装基板
の入出力伝送線路の電極分布容量等の外部容量とで低域
通過フィルタを形成することができるので、帯域外にお
ける減衰量を大幅に改善することができる。
【0016】すなわち、外形寸法を変えることなく非可
逆回路素子に低域通過フィルタを構成するインダクタン
ス及び容量を形成することができ、これらのインダクタ
ンス及び容量と、実装基板に形成される電極分布容量等
の外部容量とで低域通過フィルタを構成することができ
るので、本発明に係る非可逆回路素子を用いれば、従来
必要であった不要輻射防止用の別のフィルタを用いるこ
となく、不要輻射を大幅に低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施例を示す
図面に基づいて説明する。
【0018】本発明の第1実施例に係るアイソレータの
構造、構成を図1〜図4に示す。図1はアイソレータの
分解斜視図、図2は永久磁石、上ヨーク及び端子基板を
除いた状態での平面図、図3(a)は端子基板の上面の
平面図、図3(b)は端子基板の下面の平面図、図4は
等価回路図である。なお、図1及び図2に示す整合用コ
ンデンサ、インダクタンス電極は、それぞれ図4に示す
整合容量、インダクタンスに対応するものであり、同一
符号を記す。
【0019】本実施例のアイソレータは、図1〜図3に
示すように、磁性体金属からなる箱状の上ヨーク2の内
面に永久磁石3を配置するとともに、該上ヨーク2に同
じく磁性体金属からなる概略コ字状の下ヨーク8を装着
して磁気閉回路を形成し、下ヨーク8内の底面8a上に
は樹脂ケース7が配設され、該樹脂ケース7内には磁性
組立体5、整合用コンデンサC1〜C3、終端抵抗Rが
配設され、下ヨーク8の下面には端子基板9が配設さ
れ、磁性組立体5に永久磁石3により直流磁界が印加さ
れるように構成されている。
【0020】磁性組立体5は、円板状のフェライト54
の下面に薄板状の金属板からなる3本の中心導体51〜
53のアース部を当接し、フェライト54の上面に3本
の中心導体51〜53を絶縁シート(不図示)を介在さ
せて互いに120度の角度をなすように折り曲げて配置
した構造のものであり、該中心導体51〜53の先端側
のポート部P1〜P3を外方に突出して構成されてい
る。
【0021】樹脂ケース7は、電気的絶縁部材からな
り、矩形枠状の側壁7aに底壁7bを一体形成した構造
のもので、所定の箇所に入出力接続端子71、72及び
アース端子73、73が配設され、底壁7bの略中央部
には挿通孔7cが形成され、挿通孔7cの周縁部には所
定の箇所に整合用コンデンサC1〜C3及び終端抵抗R
を収納するための凹部が形成されている。入出力接続端
子71、72及びアース端子73、73はその中央部が
樹脂内に埋設され、一端部が底壁7bの上面に露出する
ように、他端部が底壁7bの下面及び側壁7aの外面に
露出するように設けられている。
【0022】端子基板9は、ガラスエポキシ系、プラス
チック系、テフロン系等のプリント基板、液晶ポリマー
等の樹脂板、あるいはアルミナ等のセラミック基板等か
らなり、その一方主面(図1において上面)には、図1
及び図3(a)に示すように、ヘアピン状の電極パター
ンからなる2つのインダクタンス電極Lf、各インダク
タンス電極Lfの一端に接続電極91a,92a、及び
アース電極93が形成され、他方主面(図1において下
面)には、図3(b)に示すように、入出力電極91、
92及びアース電極93が形成されている。各インダク
タンス電極Lfの他端側と入出力電極91、92とはそ
れぞれ端面電極95により接続され、上下面に形成され
たアース電極93は端面電極95及びスルーホール96
により接続されている。
【0023】上記樹脂ケース7の挿通孔7cの周縁に形
成された凹部には整合用チップコンデンサC1〜C3、
チップ終端抵抗Rが配置され、挿通孔7c内には磁性組
立体5が挿入配置されている。磁性組立体5の下面の各
中心導体51〜53のアース部は下ヨーク8の底面8a
に接続されている。各コンデンサC1〜C3の下面電
極、及び終端抵抗Rの一端側の電極はそれぞれアース端
子73、73に接続されている。
【0024】各コンデンサC1〜C3の上面電極にはそ
れぞれ各中心導体51〜53のポート部P1〜P3が接
続され、終端抵抗Rの他端側はポート部P3に接続され
ている。入出力側の中心電極51、52のポート部P
1,P2は入出力接続端子71、72の底壁7bの上面
に露出した部分に接続されている。
【0025】そして、樹脂ケース7の入出力接続端子7
1、72の他端側は端子基板9の接続電極91a,92
aに接続され、アース端子73、73はアース電極93
に接続されている。
【0026】上記のように、入出力側の中心導体51,
52のポート部P1,P2はそれぞれ入出力接続端子7
1、72及び端子基板9に形成されたインダクタンス電
極Lfを介して入出力電極91、92に接続されてい
る。すなわち、本実施例のアイソレータは、図4の等価
回路図に示すように、中心導体51、52、53の先端
部にあたるポートP1〜P3に整合容量C1〜C3が接
続され、1つのポートP3には終端抵抗Rが接続され、
2つのポートP1,P2と入出力電極91、92との間
にはそれぞれインダクタンスLfが接続された構成とな
っている。
【0027】そして、このアイソレータは、図5に示す
ように、表面に入出力伝送線路1112及びアース電極
13が形成され、裏面の略全面にアース電極が形成され
た実装基板10に表面実装されて使用される。具体的に
は、アイソレータの入出力電極91、92は伝送線路1
1、12のはんだ付けランド11a,12aに、アイソ
レータのアース電極93は実装基板10のアース電極1
3、13にそれぞれはんだ付けされて実装される。アイ
ソレータの入出力電極91、92がはんだ付けされるは
んだ付けランド11a,12aは、十分な実装強度(は
んだ付け強度)を得るために他の部位よりも幅の広く形
成されており、はんだ付けランド11a,12aと裏面
に形成されたアース電極間にはそれぞれ電極分布容量C
pが必然的に生じている。
【0028】次に、本実施例のアイソレータの作用効果
について説明する。図6及び図7は上記のアイソレータ
が実装基板10に実装された状態での等価回路図であ
り、図7は実装状態での作用(動作原理)を説明するた
めの等価回路図である。
【0029】図6に示すように、本実施例のアイソレー
タが実装基板10に実装された状態(図5参照)では、
実装基板10の伝送線路11、12のはんだ付けランド
11a,12aに寄生的に生じる電極分布容量Cp,C
pがアイソレータの入出力電極91、92に接続された
構成となる。そして、図7に示すように、アイソレータ
の信号入出力部(ポートP1、P2側)にはインダクタ
ンスLf、整合容量C1、C2の一部である容量Cf、
及び外部容量である実装基板10の電極分布容量Cpか
らなるπ型の低域通過フィルタLPFが形成される。
【0030】つまり、本実施例のアイソレータの整合容
量C1、C2は、アイソレータの整合回路として機能す
る容量Coと上記π型の低域通過フィルタLPFを形成
する容量Cfとの並列容量で構成されている。すなわ
ち、本実施例のアイソレータの整合容量C1,C2は、
従来のアイソレータの整合容量Coに容量Cfを付加し
た値に設定されている。例えば、1.5GHz帯におい
ては、容量Coは約5pF、容量Cfは約2pFに設定
され、900MHz帯においては、容量Coは約10p
F、容量Cfは約3pFに設定され、インダクタンスL
fは2nH〜3nH程度に設定される。
【0031】容量Cfは、通常、アイソレータの入出力
インピーダンス(通常、50Ω)が変化しないように、
電極分布容量Cpの容量値と同じ値になるように設定さ
れるが、インダクタンスLf、容量Cf、電極分布容量
Cpを適切な値に設定することにより、アイソレータの
入出力インピーダンスを変更することも可能である。
【0032】インダクタンスLfの形状はヘアピン状に
限ることはなくループ状としてもよく、インダクタンス
Lfは、インダクタンス電極Lfの電極パターンの幅、
形状等を変えることにより、所望の値に設定される。
【0033】上記容量Cf、電極分布容量Cp及びイン
ダクタンスLfの値は、実装基板の厚み、使用周波数
帯、電気的特性、実装強度等を考慮して適宜設定され
る。
【0034】図8は、本実施例のアイソレータと従来の
アイソレータを実装基板に実装した状態での周波数特性
を示す図であり、実線は本実施例による特性を示し、破
線は従来の特性を示す。図8に示すように、本実施例の
アイソレータを用いれば、従来のものに比べ、高周波帯
側での減衰量が大幅に大きくなってことがわかる。
【0035】以上のように、本実施例のアイソレータに
おいては、端子基板9にはインダクタンスLf、Lfが
形成されており、実装基板10に実装された状態で、各
信号入出力部にはインダクタンスLfと整合容量C1
(またはC2)と実装基板10の電極分布容量Cpとで
低域通過フィルタLPFが形成されるので、図8に示す
ように、帯域外における減衰量は従来のものに比べ大幅
に改善されたものとなる。
【0036】すなわち、本実施例のアイソレータには、
外形寸法を変えることなく低域通過フィルタLPFを構
成するインダクタンスLf及び容量Cfが内蔵され、か
つ、実装基板10には、はんだ付けランド11a,12
aに低域通過フィルタLPFを構成する電極分布容量C
pが必然的に形成されており、本実施例のアイソレータ
を用いれば、従来必要であった不要輻射防止用の別のフ
ィルタを用いることなく、不要輻射を大幅に低減するこ
とができ、通信機器の小型化、低価格化に対応すること
ができる。
【0037】次に、本発明の第2実施例に係る端子基板
の構成を図9及び図10に示す。図9は多層構造の端子
基板の斜視図、図10(a)は図9に示す端子基板9の
1層目の上面、図10(b)は1層目の下面、図10
(c)は3層目の下面の平面図である。
【0038】本実施例の端子基板9は、プリント基板9
a,9b,9cを圧着した3層構造の多層基板であり、
図9及び図10(a)に示すように、1層目基板9aの
上面に接続電極91a,92a及びアース電極93が形
成され、1層目基板9aの下面に略コ字状のインダクタ
ンス電極Lf、Lfが形成され、3層目基板9cの下面
に入出力電極91、92、アース電極93が形成されて
いる。各インダクタンス電極Lfの一端側はスルーホー
ル96によりそれぞれ接続電極91a,92aに接続さ
れ、他端側は端面電極95により入出力電極91、92
に接続され、各アース電極93は端面電極95及びスル
ーホール96により接続されている。なお、2層目基板
9bは1層目基板9aと3層目基板9cを接合するため
のものであり、上面及び下面のいずれにも電極は形成さ
れていない。
【0039】つまり、本実施例の端子基板9に形成され
たインダクタンス電極Lfは多層基板9の内部に形成さ
れている。このように、インダクタンス電極Lfを端子
基板9の内部に形成した場合、インダクタンス電極Lf
をより多様な形状とすることが可能となり、インダクタ
ンス値の設計の自由度を高めることができる。
【0040】次に、本発明の第3実施例に係る端子基板
の構成を図11に示す。本実施例の端子基板9は第2実
施例と同様に3層構造の多層基板であり、図11(a)
は1層目の上面、図11(b)は1層目の下面、図11
(c)は3層目の上面、図11(d)は3層目の下面の
平面図である。
【0041】本実施例の端子基板9の1層目基板9aの
下面には、図11(b)に示すように、それぞれのイン
ダクタンス電極Lfの入出力電極91、92の接続側に
連接してコンデンサ電極Cdが形成されている。このコ
ンデンサ電極Cdと1層目基板9aの上面及び3層目基
板上面のアース電極93との間に容量が形成される。こ
の容量は、上記π型の低域通過フィルタLPFの入出力
電極側の容量の一部となるものであり、実装基板に実装
された状態で上述した実装基板の電極分布容量Cpと並
列に接続される。
【0042】本実施例の端子基板9を用いれば、実装基
板の電極分布容量Cpとコンデンサ電極Cdの容量との
並列容量で上記π型の低域通過フィルタLPFの一方の
容量が形成され、実装基板のはんだ付けランドの面積を
小さくすることができる。
【0043】すなわち、本実施例のアイソレータを用い
れば、π型の低域通過フィルタLPFの容量値設定の自
由度を高めることができるので、より好適な低域通過フ
ィルタLPFを構成することができ、また、実装基板の
はんだ付けランドを最適な形状(面積)とすることが可
能となる。
【0044】なお、上記実施例では、外部容量として実
装基板のはんだ付けランド部に形成される電極分布容量
を利用したもので説明したが、外部容量はこれに限るも
のではなく、外部容量としてチップコンデンサ等を用い
るようにしてもよい。
【0045】また、上記実施例では、端子基板9に2つ
のインダクタンス電極Lfを形成したもので説明した
が、これに限るものではなく、信号入出力側のいずれか
一方にのみインダクタンス電極Lfを形成した構成であ
ってもよい。
【0046】また、上記実施例では、アイソレータを例
にとって説明したが、ポートP3に終端抵抗Rを接続す
ることなく、ポートP3を第3の入出力部として構成し
たサーキュレータも本発明を適用することができる。
【0047】また、全体の構造も上記実施例の図1及び
図2に示すものに限るものではない。本発明は端子基板
を用いた非可逆回路素子に適用されるものであり、他の
構成については特に限定するものではない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る非可
逆回路素子によれば、端子基板にインダクタンスが形成
され、この端子基板に形成されたインダクタンスと、整
合容量と、実装基板の入出力伝送線路の電極分布容量等
の外部容量とで低域通過フィルタを形成することができ
るので、帯域外における減衰量を大幅に改善することが
できる。
【0049】すなわち、外形寸法を変えることなく非可
逆回路素子に低域通過フィルタを構成するインダクタン
ス及び容量を形成することができ、これらのインダクタ
ンス及び容量と、実装基板に形成される電極分布容量等
の外部容量とで低域通過フィルタを構成することができ
る。したがって、本発明に係る非可逆回路素子を用いれ
ば、不要輻射防止用の別のフィルタを不要とすることが
でき、通信機器等の小型化、低価格化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るアイソレータの分解
斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るアイソレータの平面
図である。
【図3】(a)は、本発明の第1実施例に係る端子基板
の上面の平面図、(b)は、端子基板の下面の平面図で
ある。
【図4】本発明に係るアイソレータの等価回路図であ
る。
【図5】本発明に係るアイソレータの実装状態を示す斜
視図である。
【図6】本発明に係るアイソレータの実装状態での等価
回路図である。
【図7】本発明に係るアイソレータの実装状態での作用
を説明するための等価回路図である。
【図8】本発明と従来のアイソレータの周波数特性図で
ある。
【図9】本発明の第2実施例に係る端子基板の斜視図で
ある。
【図10】(a)は、本発明の第2実施例に係る端子基
板の1層目基板上面の平面図、(b)は、1層目基板下
面の平面図、(c)は3層目基板下面の平面図である。
【図11】(a)は、本発明の第3実施例に係る1層目
基板上面の平面図、(b)は、1層目基板下面の平面
図、(c)は、3層目基板上面の平面図、(d)は、3
層目基板下面の平面図である。
【図12】従来のアイソレータの分解斜視図である。
【図13】従来のアイソレータの等価回路図である。
【符号の説明】
2 上ヨーク 3 永久磁石 5 磁性組立体 51〜53 中心導体 54 フェライト 7 樹脂ケース 71、72 入出力接続端子 73 アース端子 8 下ヨーク 9 端子基板 91、92 入出力電極 91a、92a 接続電極 10 実装基板 11、12 伝送線路 11a,12a はんだ付けランド C1〜C3 整合容量(コンデンサ) R 終端抵抗 Lf インダクタンス(インダクタンス電
極) Cd コンデンサ電極 Cp 電極分布容量 P1〜P3 ポート(ポート部)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−65013(JP,A) 特開 平7−283616(JP,A) 特開 昭56−24815(JP,A) 特開 平7−39103(JP,A) 特開 昭60−194803(JP,A) 特開 平8−162806(JP,A) 実開 平2−84406(JP,U) 実開 昭56−2604(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/36 H01P 1/203 H01P 1/383

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流磁界が印加される磁性体と、該磁性
    体に互いに交差させて配置された複数の中心導体と、各
    中心導体のポート部とアース間に接続された整合容量
    と、入出力電極及びアース電極が形成された端子基板と
    を備えてなる非可逆回路素子であって、 前記端子基板に少なくとも1つのインダクタンスが形成
    され、該インダクタンスが前記中心導体のポート部のう
    ち少なくとも1つのポート部と該ポート部に対応する
    入出力電極との間に接続され、前記インダクタンスと
    前記整合容量とこの非可逆回路素子が実装される実装基
    板の入出力伝送線路のはんだ付けランドとアース電極間
    に生じる電極分布容量とで不要輻射の周波数帯域におい
    て所望の減衰量を有するπ型の低域通過フィルタが形成
    されることを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 前記インダクタンスが前記端子基板の表
    面または内部に電極パターンで形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子。
  3. 【請求項3】 前記端子基板に前記インダクタンスの入
    出力電極側と導通するコンデンサ電極が形成され、該コ
    ンデンサ電極により前記インダクタンスの入出力電極側
    とアースとの間に容量が形成され、該容量と前記電極分
    布容量との並列容量と前記インダクタンスと前記整合容
    量とで不要輻射の周波数帯域において所望の減衰量を有
    するπ型の低域通過フィルタが形成されることを特徴と
    する請求項2に記載の非可逆回路素子。
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