JP3943146B2 - アレンジボール遊戯機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ球の発射装置を動作制御するようにした電動式アレンジボール遊戯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、一定数のパチンコ球を電動式発射装置で遊戯盤面上に打ち出し、1ゲームの組合せ遊戯を行うようにした、アレンジボール遊戯機が知られている。このアレンジボール遊戯機は、その遊戯盤の下部位置に各々特定の番号が付された複数の入球口を横一列に並べて構成されている。さらに、遊戯盤の中央上部位置には組合せ表示器が配置されている。組合せ表示器には、縦横に区切られた枡目状の複数の表示部が設けられ、各表示部には各入球口に対応した特定番号が付されている。
【0003】
そして、発射装置により連続して発射された一単位としての所定数(例えば16個)のパチンコ球が、これらの各入球口にそれぞれ入球した場合には、各入球口に付された特定番号と同一の番号の表示部が点灯される。このようにして、表示器における複数の表示部が点灯され、縦、横、又は斜一列に並ぶと、それぞれの表示状態に応じて予め設定されている得点が与えられ、その得点に基づいた賞球が払い出されるようになっている。この後、所定数、例えば16個のパチンコ球が全て入球したことを確認し、又は一定時間(2〜5秒)のインターバルの後、次回のゲームをスタートする。
【0004】
上述のようなアレンジボール遊戯機では、近年、遊戯盤面上に電動役物を設置し、一般のパチンコ機と同様に電動役物の始動口に入賞すると、一定の確率で大当りが発生し、表示装置に大当りの図柄を表示するとともに、特定の入球口への入球が容易となり、上記した得点が得られる状態が発生しやすくなり、その結果として大量の賞球が払い出されるように構成されるのが普通とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のアレンジボール遊戯機では、ゲームにおいて、電動役物で大当りが出たときの方が、特定の入球口に入球しやすくなり大当り以外の時に比べて得点が得られる状態が発生しやすくなるように設定してある。このため、遊戯者の関心は、電動役物に集中しがちである。従って、入球口側で、後1つ所要の入球口に入球すれば得点となる状態である、いわゆるテンパイ等の当り直前状態を見落としがちである。また、例えばテンパイを発見できても、発射装置を操作してパチンコ球を打ち込む目標を電動役物の始動口から所要の入球口に変更するには時間がかかる。特にアレンジボール遊戯機では、1回のゲームに例えば16個という限られた数のパチンコ球しか発射できないので、この例えば16個のパチンコ球を発射操作中に、瞬時に狙いを変更するようなことは困難である。この結果として、電動役物の大当りだけが目的とされるようになり、アレンジボール遊戯機特有の入球口に入球して得点が発生する楽しみが薄れてしまう。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、アレンジボール遊戯機で1単位のゲームの遊戯中に、遊戯者が継続して電動役物側で当りを狙うべきか、又はテンパイ等の当り直前状態になった所要の入球口側で入賞を狙うべきかを考慮し、狙いを変更する機会を与えることによって入球口側で当りとなる可能性を向上し、アレンジボール遊戯機個有のゲーム性を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のアレンジボール遊戯機は、一定数のパチンコ球を打ち出して1ゲームの組合せ遊戯を行うアレンジボール遊戯機において、パチンコ球を遊戯盤上に発射するパチンコ球発射装置と、前記パチンコ球が複数の入球口の各々に入球したことを検出する検出部と、 前記パチンコ球発射装置で発射された発射個数からファール球数を減算したパチンコ球の個数を検出する検出手段と、前記検出部で検出された、前記パチンコ球の入球状態に基づき、当り直前状態となったことを表示する表示部と、前記パチンコ球が前記検出手段において、前記一定数よりも少ない所定個数検出されたとき、前記パチンコ球発射装置の動作を停止させ、所定時間経過後に前記パチンコ球発射装置を発射できる動作に移行させる制御部と、を有することを特徴とする。
【0008】
【作用】
上述のように構成することにより、パチンコ球発射装置が所定数のパチンコ球を発射し、その発射された発射個数からファール球数を減算したパチンコ球の個数が所定数に達したことを検出すると、制御部の指令によりパチンコ球発射装置の動作が停止され、遊戯者に現状分析と、今後にパチンコ球を打ち込む狙いの変更をする機会が与えられる。
【0009】
また、パチンコ球が入球口に入球したことを通過領域検出部で検出し、テンパイ等の当り直前状態となった場合には、テンパイ等の当り直前状態の表示動作を行ない遊戯者に所要の入球口に狙いを定める機会を与え、入球口側で当りとなるアレンジボール遊戯機固有のゲーム性を高める。
【0010】
さらに、パチンコ球発射装置の動作が中断後所要時間経過した後に、その動作を再開し、遊戯者が所望する最も有利な目標に狙いを付けて残りのパチンコ球を発射できるようにし、全体として当りが出る可能性を見逃さないようにできる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明のアレンジボール遊戯機の一実施例を図1乃至図3によって説明する。本実施例のアレンジボール遊戯機は、その全体構成を図1に示すように、遊戯機本体10の前面枠内に遊戯盤12が設置されている。
【0012】
遊戯盤12の下部位置には、複数(本実施例では16個)の入球口14が横一列に並べて配置される。各入球口14にはそれぞれ固有の番号(本例では1〜16の番号)が付されている。また遊戯盤12の中央位置には、表示器16が配置されている。この表示器16は、小矩形状の表示部16Aを縦横に並べて構成されている。(本例では、縦4列、横4行に並べて構成されている。)各表示部16Aには、それぞれ対応する入球口14の番号と同一の番号が付されている。
【0013】
そして、各入球口14にパチンコ球が入球すると、この入球口14の番号と同一番号の表示部16Aに内蔵したランプが点灯されるように構成されている。
【0014】
遊戯盤12上には、電動役物であるいわゆるチューリップ18、18、始動口20、及び図柄表示部22が配置されている。そして始動口20にパチンコ球が入ると、乱数に照合して、当り、外れを決定し、当りの場合にはチューリップ18、18を開放動作させる。
【0015】
遊戯機本体10の遊戯盤12の下部には、打球待機樋24が配置され、さらにその下方には、賞品球受皿26とパチンコ球発射装置の打球ハンドル28が配置されている。
【0016】
次に、本実施例のアレンジボール遊戯機の制御部における要部の構成を図2によって説明する。この制御部では、CPU30に、バス32を介してROM34、RAM36、及び入力、出力ポート38を接続して構成されている。
【0017】
入力、出力ポート38には、パチンコ球の発射個数を検出する手段を備えたパチンコ球発射装置40、入球口14にパチンコ球が入球したことを検出する検出部42、表示器14、及び図柄表示部等の表示装置部44、及びチューリップ18、及び始動口20等の通常入賞部46、及びパチンコ球発射装置40が発射したパチンコ球がいずれの入球口14にも入球せず遊戯者に返却されるいわゆるファール球となったパチンコ球を検出するファール球検出部48が接続されている。
【0018】
次に上述のように構成した本実施例のアレンジボール遊戯機の制御動作及び作用の要部を図3によって説明する。まず、今回のゲームが開始すると、ステップ50でパチンコ球発射装置40が動作可能状態とされる。このとき、遊戯者は打球ハンドル28を操作してパチンコ球を遊戯盤12上に打ち込んで遊戯することになる。そして、ステップ52でパチンコ球の発射個数を検出する手段により当該ゲーム中に打ち出されたパチンコ球からファール球となって遊戯者に返却されたパチンコ球の個数を減算した個数が10個に至ったか否かを判断し、10個となっていない場合には、ステップ50に戻る。また10個になっている場合には、ステップ54に進み、パチンコ球発射装置40の動作を中断し、ステップ56に進む。ステップ56では、入球口14にパチンコ球が入球し、後1個所要の入球口に入球すれば当りとなる状態(以下テンパイという)になっているか否かを判断する。テンパイでない場合には、ステップ60に進む。またテンパイの場合には、ステップ58に進んで、テンパイであることの表示(当りを発生させるための入球口14の表示部のランプを点減表示する。又は遊戯盤12上に設けたテンパイ表示用のランプを点減させる等の表示)を実行し、ステップ60に進み、2秒間この状態を維持する。ステップ60で2秒経過したと判断された場合には、ステップ62に進み、パチンコ球発射装置40が再び発射可能状態にセットされる。よって、遊戯者は、ステップ60で2秒間設定されたパチンコ球発射停止時間内に、入球口14のこれまでの入球状態から今後パチンコ球を打ち込むのを入球口14側にした場合と電動役物側にした場合とでどちらが有利かを判断し、この後、パチンコ球を打ち込むべき狙いを定める。特にテンパイの状態では、テンパイの表示を見て、どの入球口14にパチンコ球を打ち込めば良いかを認識し、打球ハンドル28を操作して打ち出されるパチンコ球の狙いを定めることができる。
【0019】
次に、ステップ62に移り、パチンコ球発射装置40を動作可能状態にセットし、ステップ64に移る。ステップ62では、遊戯者は所望の目標を狙ってパチンコ球を打ち出す操作ができる。そして、ステップ64でパチンコ球が今回のゲームの初めより発射された発射個数からファール球数を減算した個数が16個に達したか否かを判断し、16個に満たない場合には、ステップ62に戻り、パチンコ球発射装置40を動作可能状態に保つ。また、パチンコ球が16個に達したと判断された場合には、パチンコ球発射装置40の動作を停止し、今回のゲームを終了し、次回のゲームに備えることになる。
【0020】
上述のように、1単位のゲーム中に、発射されたパチンコ球の個数からファール球数を減算した個数が所定個数(本実施例では10個)になると、ゲームを所定時間(本実施例では2秒)中断し、それまでに打ち出された10個のパチンコ球が遊戯盤12上のどの入球口14、始動口20等に入球したかを遊戯者が分析する時間を与える。これにより遊戯者は、所要の入球口14側か、又は電動役物の始動口20側のいずれを狙えば有利かを判断し、所要部所に狙いを定める動作を行なえる。特にテンパイの場合には、テンパイを知らせるランプを点減表示することによって、テンパイの状態と、次にパチンコ球をどの入球口に打ち込めば良いかという情報を遊戯者に確実かつ迅速に認識させることができる。
【0021】
さらに、遊戯者は、パチンコ球発射装置が停止している2秒間の間に、狙いを、電動役物の始動口等から所要の入球口14に変更し、再度パチンコ球を発射する動作に移行できる。よって、遊戯者は、アレンジボールとしての入球口への当りの可能性を逃がすことなく、電動役物への入球を狙うことができ、ゲーム全体を楽しめるようにできる。
【0022】
なお、本実施例では、1単位のゲームを途中で中断するときのパチンコ球の発射個数を10個としたが、これに限られるものではなく、発射球とファール球との兼ね合いから適当な個数にしても良い。また、中断する時間も2秒に限らず、例えば2〜5秒程度に設定し、又は遊戯の内容等に鑑み適当な時間に設定して良いことは勿論である。
【0023】
なお、上述の実施例では、テンパイが生じたときにテンパイが生じたことを知らせる表示をするものについて説明したが、テンパイより前の段階である、後2個パチンコ球が所要の入球口に入球すれば当りとなる状態である当り直前状態で、当り直前状態となったことを表示する動作を実行するように構成しても良いことは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明は、一定数のパチンコ球を打ち出すアレンジボール遊戯機で1単位のゲーム中に一定数よりも少ない所定個数のパチンコ球を検出した段階で所定時間パチンコ球の発射を中断するようにしたので、この中断中に、入球口側の入球状態等を勘案し、その後、入球口側に狙いを定めた方が有利か、又は、電動役物の始動口側に狙いを定めた方が有利かを判断し、パチンコ球を打ち込む目標及び狙いを変更する機会を遊戯者に与えるとともに、入球口側で、いわゆるテンパイ等の当り直前状態となった場合には、テンパイ等の当り直前状態が発生したことを遊戯者に知らせるとともに、パチンコ球の発射装置の狙いを変更する猶予を遊戯者に与えることによって入球口側で当りとなる可能性を向上し、アレンジボール遊戯機個有のゲーム性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアレンジボール遊戯機を示す全体正面図である。
【図2】本実施例の制御部の要部を示すブロック図である。
【図3】本実施例の制御動作及び作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 遊戯機本体
12 遊戯盤
14 入球口
16 表示器
30 中央処理装置
40 パチンコ球発射装置
42 検出部
44 表示装置部
Claims (1)
- 一定数のパチンコ球を打ち出して1ゲームの組合せ遊戯を行うアレンジボール遊戯機において、
パチンコ球を遊戯盤上に発射するパチンコ球発射装置と、
前記パチンコ球が複数の入球口の各々に入球したことを検出する検出部と、
前記パチンコ球発射装置で発射された発射個数からファール球数を減算したパチンコ球の個数を検出する検出手段と、
前記検出部で検出された、前記パチンコ球の入球状態に基づき、当り直前状態となったことを表示する表示部と、
前記パチンコ球が前記検出手段において、前記一定数よりも少ない所定個数検出されたとき、前記パチンコ球発射装置の動作を停止させ、所定時間経過後に前記パチンコ球発射装置を発射できる動作に移行させる制御部と、
を有することを特徴とするアレンジボール遊戯機。
Priority Applications (1)
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JP02056395A JP3943146B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | アレンジボール遊戯機 |
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JP02056395A JP3943146B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | アレンジボール遊戯機 |
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JPH08215375A JPH08215375A (ja) | 1996-08-27 |
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JP02056395A Expired - Fee Related JP3943146B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | アレンジボール遊戯機 |
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1995
- 1995-02-08 JP JP02056395A patent/JP3943146B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08215375A (ja) | 1996-08-27 |
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