JP3906419B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるフィーバー機、権利物又はアレンジ遊技機等の弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平6−246042号に示す通り、可変表示装置による表示を、遊技者が予測しにくい変化に富んだ面白味のあるものにするため、UFO50を射撃する画面を表示させ、射撃の結果、UFO50に命中する場合と、命中しない場合とを表示させ、UFO50に命中した画像が予め定められた対応で表示された場合可変入賞装置を開成させるものが提案されている。
【0003】
ところが、上記従来技術では、各UFOごとに数字図柄が一体的に表示されたそのUFO50にミサイル発射装置からの射撃が命中するごとに、左図柄、中図柄、右図柄にその命中されたUFOの数字図柄が表示される。そして、777が揃うと初めて当たりとなる。したがって、リーチであるか否かにかかわらず、UFOの射撃が行われている。そのため、ゲーム内容に変化がなく、すぐに飽きられてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、請求項1ないし3記載の発明は、リーチと標的図柄への攻撃の結びつきを強めゲーム内容にインパクトを与える弾球遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記諸課題に鑑み、請求項1記載の発明はなされたものであり、少なくとも2個以上の設定個数の特別図柄を可変表示する可変表示装置と、前記可変表示装置の設定個数の特別図柄の表示態様が予め定められた特定表示態様になると遊技者に有利な特定遊技を実施する機会を与えるように構成された弾球遊技機において、前記設定個数の特別図柄の表示態様を前記特定表示態様とするか否かの当否判定を行う当否判定手段と、前記可変表示装置の表示画面の大部分に前記設定個数の特別図柄を表示する通常表示制御と、前記表示画面の大部分に表示される前記設定個数の特別図柄のうち最後に停止表示される特別図柄の表示態様によっては、前記特定表示態様を構成するリーチ状態となった場合に、該リーチ状態にある前記設定個数の特別図柄を前記表示画面の一部に小さく表示するとともに前記表示画面の大部分に標的図柄および該標的図柄を攻撃する攻撃図柄を表示するリーチ表示制御と、を行う表示制御手段と、前記攻撃図柄を遊技者が任意に操作可能とする操作手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記リーチ表示制御における前記標的図柄および前記攻撃図柄の表示パターンとして、前記当否判定手段による判定結果が当り判定である場合には、前記攻撃図柄による前記標的図柄への攻撃が成功する攻撃成功パターンを決定し、前記当否判定手段による判定結果が外れ判定である場合には、前記攻撃図柄による前記標的図柄への攻撃が失敗する攻撃失敗パターンを決定し、前記リーチ表示制御において、前記標的図柄および前記攻撃図柄を表示してから所定時間内に前記操作手段が遊技者により操作された場合には、前記決定された攻撃成功パターンまたは攻撃失敗パターンにおける前記攻撃図柄による前記標的図柄への攻撃シーンを前記操作手段の操作に対応するものとして、前記攻撃成功パターンまたは前記攻撃失敗パターンを表示し、前記標的図柄および前記攻撃図柄が表示されてから所定時間内に前記操作手段が遊技者により操作されない場合には、前記決定された攻撃成功パターンまたは攻撃失敗パターンにおける前記攻撃シーンに変更を加えることなく、前記攻撃成功パターンまたは前記攻撃失敗パターンを表示することを特徴とする弾球遊技機である。以上により、リーチ態様と攻撃とが直結されゲーム内容にインパクトを与えることができる。また、遊技者が攻撃に参加でき、当りへの期待感を高めることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
【具体例1】
次に本発明を一層明確にするために好適な実施形態の具体例1の弾球遊技機17を図1〜図7を参照して説明する。この具体例1では、標的図柄であるUFO8が攻撃手段であるレーザービーム発射装置9により撃破されるかどうかを判定確率に基づいてランダムに決定し、ランダムに決定された乱数値が当りであれば、リーチ表示を行って標的図柄を撃破させ3桁の特別図柄「777」を可変表示部5〜7に表示させてから、特別遊技に入る。一方、リーチ表示であってランダムに選択された乱数値が外れであれば、特別図柄を外れ表示とし、標的図柄は撃破されないように表示制御を行うものである。この場合、攻撃手段であるレーザービーム発射装置9による攻撃は遊技機側で勝手に行うことになり、操作手段により遊技者側で操作できないようにされている。なお、リーチ表示でないときには、 UFO8がレーザービーム発射装置9により攻撃する表示は禁止される。
【0009】
以下、具体例1の詳細を図面とともに詳述する。まず図1に示す弾球遊技機17の制御を司る電子制御装置1の構成について説明する。電子制御装置1は可変表示装置2を備え、これは画像処理装置3と液晶表示画面4とからなるものである。この画像処理装置3は、画像データを格納する画像データROM(図示せず)と、画像データROMから画像データを読みだし、後述のCPU10の指示に基づいて画像演算処理を行い画像データを発生する画像データプロセッサ(図示せず)と、画像データを一時的に格納する画像データRAM(図示せず)とからなるものである。画像処理装置3は、CPU10からの指令があると、必要な画像データを選択し、そのデータ処理を行い、特別図柄表示装置としての液晶表示画面4に可変表示を行うものである。液晶表示画面4は、画像処理装置3からのデータを受け可変表示を行うダイナミック駆動方式のものである。
【0010】
電子制御装置1は、前述したCPU10を中心として、ROM11,RAM12,入力インタフェース13,出力インタフェース14、カウンタ15等をバス16により相互に接続したものである。入力インタフェース13には、遊技球検出スイッチ13a,発射停止ボタン13b,タッチスイッチ13c,上受け皿詰まりスイッチ13d,満杯スイッチ13e,始動入賞球検出器34,普通図柄作動ゲート30a,30b等が接続されており、CPU10は、それらから入力インタフェース13を介して遊技球検出信号、発射停止信号、タッチ信号、上受け皿詰まり信号、満杯信号、始動入賞信号、普通図柄作動信号等の種々の入力信号を受け、CPU10が初期設定や所定の演算等を行うようにしている。出力インタフェース14には、遊技球を発射する遊技球発射装置26,音声を出力するスピーカ23,各種LED29a〜29c、及び普通図柄表示部38等が接続されており、それらに対してCPU10が出力インタフェース14を介して出力信号を供給している。なお、前述の遊技球検出スイッチ13a,発射停止ボタン13b,タッチスイッチ13c,上受け皿詰まりスイッチ13d,満杯スイッチ13e等の構成は周知であるので説明を割愛する。
【0011】
次に、特別図柄表示装置としての液晶表示画面4について詳細に説明する。図2に示す通り、液晶表示画面4は、3桁の特別図柄の変動及び停止を可変表示部5〜7に行うとともに(図6(a)参照)、リーチ表示のときにUFO8とレーザービーム発射装置9を表示し、レーザービーム発射装置9からUFO8へレーザービームの発射を行うものである(図6(b)参照)。そして、レーザービーム発射装置9からUFO8へのレーザービーム発射が命中してUFO8が撃破されたときには、特別図柄「777」を縮小表示するとともに撃破されたシーンを表示し(図7参照)、後述の大入賞口36を遊技者に有利な状態に変化させる(特別遊技状態)ように構成されている。即ち、特別図柄は、それぞれ、「0」〜「9」,「A」,「B」,「C」からなる13種類の数字から構成される図柄配列からなり、その内の当り図柄は3桁同一値(ゾロ目)となる場合に成立するのであり、それ以外は外れ図柄となる。
【0012】
特別図柄の当否の決定は、特別図柄当否決定乱数によってランダムに決定されるようになっている。乱数発生器としての特別図柄当否決定カウンタAは、電源投入後、初期値が「0」とされ、0〜249の250種類の数値を、リセット割込み(2mS)毎に昇順にかつ繰り返しインクリメントするものである。また、後述するが、大当り図柄の内の特定図柄で大当りをすれば、1回目の大当り動作が終了すると低確率モードから高確率モードに確率変動をするように設定し、それより以後、最低2回は高確率が確保され、そして、低確率モードに戻り、一方、大当り図柄が特定図柄以外では、確率変動は生じないように設定されている。
【0013】
特別図柄の大当り図柄の決定は、当り図柄決定乱数によってランダムに決定されるようになっている。乱数発生器としての当り図柄決定カウンタBは、電源投入後、初期値が「0」とされ、0〜12の13種類の数値を、リセット割込み(0.01mSから2mSの間)毎に昇順にかつ繰り返しインクリメントするものである。前記当り図柄決定乱数値0〜12に対応して、大当り図柄配列は、「000」〜「999」,「AAA」,「BBB」,「CCC」のいずれか1つが選択される。
【0014】
外れ図柄の決定は、外れ図柄決定乱数によってランダムに決定されるようになっている。乱数発生器としての3個の外れ図柄決定カウンタC〜Eは、電源投入後、初期値が「0」とされ、0〜12の13種類の数値を、リセット割込み(2mSの間)毎に、外れ図柄決定カウンタC〜Eを順番に連鎖的にインクリメントするものである。なお、当りでもないのに、決定された特別図柄が偶然的に当り図柄になった場合には、いずれかの1つの特別図柄の示す数値を1つずらして、強制的に外れに是正している。
【0015】
さらにリーチの決定は、リーチ決定乱数によってランダムに決定されるようになっている。乱数発生器としてのリーチ決定カウンタFは、電源投入後、初期値が「0」とされ、0〜6の7種類の数値を、リセット割込み(2mSの間)毎にインクリメントするものである。当りの場合にはすべてリーチ表示を行い、外れの場合に、リーチ決定乱数が「5」の場合には、リーチ表示を実行するようにしている。つまりこれらリーチ表示の場合に前述のUFO8とレーザービーム発射装置9とが表示されるように液晶表示画面4の画面が構成されている。
【0016】
さらにリーチ時において表示されるUFO8とレーザービーム発射装置9の表示パターンの決定は、図2(a)の攻撃成功の場合、図2(b)の攻撃失敗の場合のいずれも、乱数によってランダムに決定されるようになっている。乱数発生器としての攻撃成功パターン決定カウンタGは、電源投入後、初期値が「0」とされ、それぞれ0〜6の7種類の数値を、リセット割込み(2mSの間)毎にインクリメントするものである。この乱数に対応して、攻撃成功パターンの画像が選択されるようになっている。また乱数発生器としての攻撃失敗パターン決定カウンタHは、電源投入後、初期値が「0」とされ、それぞれ0〜6の7種類の数値を、リセット割込み(2mSの間)毎にインクリメントするものである。この乱数に対応して、攻撃失敗パターンの画像が選択されるようになっている。
【0017】
CPU10は、これら乱数発生器としての上記カウンタA〜Hのカウント値を各々ランダムに1つ読み込み、RAM12に記憶させることとしている。また、これら各カウント値に対応して、所定のデータがROM11の所定のエリアに格納されている。
【0018】
電子制御装置1を備えた、図3に示す弾球遊技機17について説明する。弾球遊技機17は、外枠17aに開閉自在に取り付けられた前面枠17bに対して周知の遊技盤18が着脱自在に装着されているものである。弾球遊技機17の前面枠17bの下方には、上受け皿20及び下受け皿21が一体的に設けられたプラスチック製の皿部材19が配置されている。上受け皿20及び下受け皿21には、それぞれに弾球遊技機17内部から遊技球を排出するための上受け皿排出口20a及び下受け皿排出口21aが開口している。尚、具体例1の場合、操作手段は設けられていないが、具体例2の場合、発射ハンドル25に操作手段としての攻撃ボタン22が設けられ、この攻撃ボタン22を操作することにより、遊技者がレーザービーム発射装置9の攻撃をすることが可能とされている。具体例3の場合、皿部材19の表面に点線で示す攻撃ボタン73があるジョイスティック72が立設されている。これら具体例2及び具体例3については後に詳しく説明する。皿部材19には複数の小孔からなるスピーカ面23aが設けられており、その裏側には遊技状態に応じた効果音を発生するスピーカ23が装着されている。さらに皿部材19には、上受け皿20から供給される遊技球を遊技領域24に発射するためのモータ(図示せず)を操作する発射ハンドル25が設けられている。発射ハンドル25には遊技者がタッチしていることを検出する導電性のタッチスイッチ13cが内蔵されている。また、発射ハンドル25の直上付近には遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止ボタン13bが設置されている。
【0019】
図3の遊技盤18の表面には、発射された打球を誘導するための誘導レール27がほぼ円弧状に植立され、誘導レール27で区画された領域が遊技領域24を構成している。遊技領域24の上部には天入賞口28が設けられ、その下部には液晶表示画面4が配置されている。液晶表示画面4の上部と左右にはそれぞれ表示枠上飾りLED29a,表示枠左右飾りLED29bが配置されている。表示枠上飾りLED29aの下側には特別図柄変動記憶LED29cが配置されており、特別図柄変動記憶LED29cは第1種始動口32又は33に入賞した打球数であって、表示枠上飾りLED29aの下側に設けた液晶表示画面4を可変表示させる権利の留保数を点灯表示するものである。液晶表示画面4では、第1種始動口32又は33に打球が入賞したことに基づいて特別図柄を変動させ、一定時間(例えば、5.9秒)経過すると順次停止するようにしている。
【0020】
そしてリーチ時にはUFO8とレーザービーム発射装置9が表示され(図6(b)参照)、特別図柄の停止時の識別情報の組合わせが前述の所定の大当り図柄となったとき、特別遊技状態となって、スピーカ23から大当り音を発生させるとともに、大入賞口36を28.7秒(あるいは10個の入賞玉が発生すると28.7秒以内であってもその時まで)開放するように設定され、その開放している間、遊技領域24を落下する打球を大入賞口36内の特定領域37内に受け入れ可能になっている。その受け入れられた打球が特定領域通過検出器(図示せず)をオンさせると、継続権が成立して再度上記した開放状態を連続して16回繰り返すことができるように設定されている。液晶表示画面4の左右には普通図柄作動ゲート30a,30bが配置され、打球の通過を検出できるようにしている。遊技領域24の左右下部には入賞口31a,31bが設けられている。
【0021】
液晶表示画面4の下方には、遊技領域を落下する打球を単に受け入れる第1種始動口32と、第1種始動口32の下方でソレノイド(図示せず)により開閉駆動される第1種始動口33とが形成されている。大入賞口36の下方には、普通図柄表示部38と普通図柄変動記憶LED39が設けられている。普通図柄表示部38は、普通図柄作動ゲート30a,30bに打球が通過したことに応答して可変表示を開始し、低確率時には27.998秒後、高確率時には5.001秒後に停止し、その停止時の表示結果が「7」となったときに当りと判断されるものである。その場合には普通電動役物である第1種始動口33を低確率時には0.590秒、高確率時には1.704秒経過するまで、又は3個の入賞球が発生するまで開放駆動するようにしている。なお、第1種始動口32又は33のいずれかに入賞した入賞球は、遊技盤18の裏面に導かれ、始動入賞球検出器34によって検出できるようになっている。
【0022】
普通図柄変動記憶LED39は普通図柄作動ゲート30a,30bを通過した打球数であって普通図柄表示部38を可変表示させる権利の留保数を表示するものであり、最高4個迄記憶できるようにしている。
【0023】
また大入賞口36の左右には下入賞口40a,40bが設けられており、遊技領域24の上部左右にランプ風車41a,41bが設けられている。その他、遊技領域24には袖ランプ(図示せず)、サイドランプ(図示せず),飾りランプ・飾りLED(図示せず)等が設けられ、表示枠上飾りLED29a,表示枠左右飾りLED29bとともに、始動入賞時あるいは特別遊技状態時に点灯あるいは点滅してその旨を遊技者に報知するようにしている。さらに、遊技領域24の最下方には、上記したいずれの入賞領域にも入賞しなかった打球が遊技盤18の後方に導かれるアウト口42が設けられている。
【0024】
図3の遊技盤18の裏面の構成は周知の通りであり、図示及び細部についての説明は割愛するが、各種検出センサ、役物、ランプ等に接続されたリード線等周知の部材が配置されており、電子制御装置1を格納した制御盤(図示せず)も設けられており、第1種始動口32,33、下入賞口40a,40bに入賞した入賞球は入賞経路に集合させられて、相対的に少ない景品玉数(7個)を払い出すようになっており、その他の入賞口や入賞領域に入賞した玉は、別の入賞経路に集合させられて、相対的に多い景品玉数(15個)を払い出すようになっている。
【0025】
本実施形態の特徴的動作を、図1〜7とともに説明する。弾球遊技機17が電源に接続され、電源部(図示せず)から各回路に電源が供給されると、CPU10はフラグやカウンタ等の一連の初期設定を行い、図示せぬメインルーチンを実行しつつ、割り込みにより、図4に示す特別判定処理ルーチンを起動する。まず処理が開始されると、始動入賞球検出器34の入球信号を待ち(S10)、入球信号がないと判断されたときには、リターンに抜ける。一方、第1種始動口32又は33に打球が入賞すると、始動入賞球検出器34が入球信号を発生するので、肯定判断され、このとき、特別図柄の当否決定カウンタA、当り図柄決定カウンタB、外れ図柄決定カウンタC〜E、攻撃成功パターン決定カウンタG、攻撃失敗パターン決定カウンタHの各カウント値を各々取り出して、RAM12に格納する。当りのときには特別図柄の当り図柄決定カウンタBのカウント値及び攻撃成功パターン決定カウンタGのカウント値、外れのときには外れ図柄決定カウンタC〜Eのカウント値及び攻撃失敗パターン決定カウンタHを択一的に格納する。
【0026】
そして液晶表示画面4における特別図柄の変動開始から微小時間が経過してから、RAM12に格納された特別図柄の当否決定カウンタAのカウント値を取り出し、その数値が大当り数値に該当するかどうか判断し、該当する場合には、大当り、非該当の場合には外れを判断する(S20)。
【0027】
このとき、他のルーチンにおいて確率変動処理を行っており、低確率時と高確率時との間の移行を処理するようにしており、大当り図柄がこの内の2つ(例えば3,7)の特定図柄に該当すれば、第1回目の大当り処理が終了してから低確率時から高確率時へ移行して確率を向上させ、以後2回の大当りにおいて高確率が保証されるようになっている。このような高確率時において、新たに上記特定図柄で大当りとなれば、またそこから以後の2回の大当りにおいて高確率が保証され、そうした高確率時が終了すると低確率時に戻るように設定している。一方、大当り図柄が特定図柄以外の大当り図柄であれば、第1回目の大当り処理が終了しても、低確率時のままであり、確率変動は生じないこととなる。
【0028】
次に大当りの場合には、RAM12に格納された当り図柄決定カウンタB及び攻撃成功パターン決定カウンタGのカウント値をRAM12から読み出し、この数値に応じて対応する1つの大当り図柄及び攻撃成功パターンを決定する(S30)。
【0029】
一方、当り乱数でない場合、S20で否定判断されて、外れ図柄決定カウンタC〜E及び攻撃失敗パターン決定カウンタHのカウント値をRAM12から読み出し、このカウント値に対応する1つの外れ図柄及び攻撃失敗パターンを決定する(S40)。
【0030】
次に特別図柄を表示させるための図5に示す図柄表示サブルーチンにジャンプし、これの処理を行ってからS50に戻る。この図柄表示サブルーチンについては後述する。
【0031】
液晶表示画面4に表示された特別図柄が当り図柄かどうか判定し(S60)、肯定判断されると前述した特別遊技を実行する(S70)。即ち、スピーカ23からの大当り音の出力、各種LED29a,29bのオン等を指示するとともに、大入賞口36を所定時間開放し、その間、遊技領域24を落下する打球を大入賞口36内の特定領域37内に受け入れる等の処理を行う。続いて、大当り処理が終了したかどうかを判断し(S80)、否定判断された場合には、ステップS70に戻り処理を繰り返す。一方、肯定判断された場合には、処理はリタ―ンに抜ける。
【0032】
前述した図5の図柄表示サブルーチンを説明する。まずS100でリーチかどうか判断する。つまりリーチ決定乱数が「5」であるかどうか判断し、肯定判断ならS110で当り図柄かどうか判断し、肯定判断ならS120で攻撃成功パターン決定カウンタGのカウント値に対応するレーザービーム発射装置9がUFO8を攻撃するシーンを示す画像を読み出し液晶表示画面4のほとんどの部分に表示するとともにリーチ状態の特別図柄を液晶表示画面の上部にある小さくされた可変表示部5〜7に表示する(図6(b)参照)。そして、レーザービーム発射装置9がUFO8を撃破するシーンを示す画像を表示したら、S130で可変表示部6の図柄を停止表示させ当り表示を確定する(図7参照)。
【0033】
一方、S110で否定判断ならS140で攻撃失敗パターン決定カウンタHのカウント値に対応する画像を読み出し液晶表示画面4のほとんどの部分に表示するとともにリーチ状態の特別図柄を液晶表示画面の上部にある小さくされた可変表示部5〜7に表示する(S140)。レーザービーム発射装置9によるUFO8の撃破の失敗表示が完了したならば、S140で中図柄6を停止表示させ外れ表示を確定する(S150)。なお、S100で否定判断なら、S160ではUFO8及びレーザービーム発射装置9の表示は禁止され、液晶表示画面4の大部分に可変表示部5〜7が表示され(図6(a)参照)、特別図柄の可変表示部6の図柄を停止させて、外れ表示を確定し、処理はリターンに抜ける。
【0034】
以上述べた具体例1によれば、UFO8とレーザービーム発射装置9はリーチのときだけに表示されることで、攻撃の成否と、リーチ表示とが直結することになる。つまり、リーチ表示の有無でUFO8とレーザービーム発射装置9の表示の有無を明確に区切ることにより、インパクトのあるゲーム性が実現できることになる。
【0035】
【具体例2】
次に具体例2は、上述した具体例1とほぼ同様の構成であるが図9に示すように、液晶表示画面64に表示される標的図柄である怪獣58を攻撃手段であるミサイル戦闘機59で攻撃できるとともに、遊技者が操作手段を構成する攻撃ボタン22(図3参照)によってもミサイル戦闘機59から攻撃操作できるようにされている点が異なっている。しかし、標的図柄である怪獣58が撃破されるかどうかは判定確率に基づいて決定されることは同様である。例えば、判定結果が外れの場合に、あたかも遊技者が操作して怪獣58を撃破できなかったように表示させることとする。尚、遊技者が所定の時間内に攻撃ボタン22の操作を終了させなかった場合、判定結果に基づいて遊技機側で操作させてしまうような構成とする。
【0036】
具体例2の動作を説明するが、具体例1と共通する構成は説明を適宜省略する。図4でS10〜S40が処理された後、S50に移行すると図8の図柄表示サブルーチンにジャンプし、これを処理した後、図4のS60に戻りS70、S80の処理を行い、サブルーチンを終了する。
【0037】
図8において、まずS200でリーチかどうか判断する。つまりリーチ決定乱数が「5」であるかどうか判断し、肯定判断ならS210で怪獣58及びミサイル戦闘機59を表示させる。S230で攻撃ボタン22が押されたかどうか判断され、肯定判断ならS240でそれに対応した画像を読み出し、攻撃ボタン22の操作に対応させるためS30、S40で決定された画像とは異なる攻撃シーンを示す画像パターンを決定する。S230で否定判断ならS250で所定時間経過したかどうか判断する。否定判断ならS230に戻り攻撃ボタン22が押されるまでループ処理を行う。一方、S250で肯定判断ならS240へ移行し、画像パターンには変更を加えない(S240)。そして、S260で当り図柄かどうか判断し、肯定判断ならS270で攻撃成功パターン決定カウンタGのカウント値に対応するミサイル戦闘機59が怪獣58を攻撃するシーンを示す画像を読み出し液晶表示画面54のほとんどの部分に表示するとともにリーチ状態の特別図柄を液晶表示画面54の上部にある小さくされた可変表示部55〜57に表示する(図9(a)参照)。そして、例えば、ミサイル戦闘機59が怪獣58を攻撃し怪獣58が退散するシーンを示す画像を表示したら、可変表示部56の図柄を停止表示させ当り表示を確定する(図9(b)参照)。一方、S260で否定判断ならS280で攻撃失敗パターンに対応する画像を液晶表示画面54に表示するとともに、可変表示部55〜57に外れ図柄を表示する。なお、S200で否定判断なら、S220では怪獣58及びミサイル戦闘機59の表示は禁止され、液晶表示画面54の大部分に可変表示部55〜57が表示され、可変表示部56の図柄を停止させて、外れ表示を確定する。
【0038】
以上説明した具体例2によれば、具体例1と同様に、怪獣58とミサイル戦闘機59はリーチのときだけに表示されることで、攻撃の成否と、リーチ表示とが直結することになる。つまり、リーチ表示の有無で怪獣58とミサイル戦闘機59の表示の有無を明確に区切ることにより、インパクトのあるゲーム性が実現できることになる。その上、操作手段である攻撃ボタン22により、遊技者が主体的に遊技に参加することで、受け身の遊技から脱却でき、趣向性が高まるといった効果がある。
【0039】
なお、上述した具体例1及び2の場合、標的図柄を撃破するチャンス、例えばレーザービームやミサイルの発射可能回数は1回に限らず複数回でも良く、リーチ図柄によっては2回、3回と変化させるように構成しても良い。標的図柄は、1つに限るものではなく、複数にしても良い。この場合所定時間内に全て撃破しなければ特定表示態様を表示させないようにしても良いし、複数の標的図柄のうち特定された1つを撃破すれば特定表示態様を表示させるようにしても良い。これらの標的図柄の数は、例えばリーチの図柄等の所定の条件によって変化させても良い。さらにリーチとなった場合、必ずUFO8、レーザービーム発射装置9、怪獣58、ミサイル戦闘機59を液晶表示画面4、54に登場させたが、条件によっては、登場させないように表示制御を行うことも可能である。たとえば、乱数発生器として別途のカウンタ(図示せず)を設け、ランダムな条件(1:1など)より、攻撃画面を表示させることができる。なお、具体例2での所定時間(S250)も増減しても良い。
【0040】
【具体例3】
具体例3は、具体例1,2と同様な構成ではあるが図12に示すように、攻撃手段である人間69を遊技者は、操作手段である皿部材19(図3参照)に立設されたジョイスティック72(図3参照)によって人間69の方向や攻撃方向等を自在に操作でき、ジョイスティック72に設けられた攻撃ボタン73によって弾を発射してモンスター68を撃破できるように構成されている点が異なっている。すなわち判定確率によって当り外れが決定しないようにしている。この具体例3では、遊技者の技術により不公平が生じるが、例えば標的図柄であるモンスター68の数を増やしたり、モンスター68の動作を速くしたりしてほとんどランダム(運任せ)となるように構成している。尚、遊技者が所定の時間内に攻撃ボタン73の操作を終了させなかった場合、具体例2と同様にその後ランダムなタイミングで遊技機側で動作させてしまうように構成している。例えば、画面上でモンスター68が撃破されると撃破信号が電子制御装置1に送られ大当たりが認識されるようにし、攻撃手段であるジョイスティック72の動作が所定時間内に実施されなかった場合には遊技機の攻撃タイミング決定カウンタK(図示せず)によって攻撃タイミングを決定し攻撃を実施させるように構成している。例えばこの攻撃タイミング決定カウンタKを、弾球遊技機17の電源投入時から0〜250を順次カウントするように構成し、攻撃手段である人間69の動作は前記所定時間を経過した後に所定のカウント値(例えば7)がカウントされたタイミングで実行するようにされている。
【0041】
具体例3の動作を説明するが、具体例1,2と共通する構成は説明を適宜省略する。図10でS300が処理された後、S310が実行され、図11の図柄表示サブルーチンにジャンプし、これを処理した後、図10のS320へ移行しS330、S340の処理を行い、サブルーチンを終了する。
【0042】
図11の図柄表示サブルーチンにおいて、まずS400でリーチかどうか判断し、肯定判断ならS410でモンスター68及び人間69を表示させるとともに可変表示部5〜7を液晶表示画面64の上方に小さく表示する(図12a参照)。S420で攻撃ボタン73が操作されたかどうか判断され、肯定判断ならS450でそれに対応した画像(人間69がモンスター68を攻撃するシーン)を表示する。尚、ジョイスティック72が操作された場合にはジョイスティック72の操作に合わせて人間69を移動表示させる。S420で否定判断ならS430で所定時間経過したかどうか判断する。否定判断ならS420に戻り攻撃ボタン22が押されるか所定時間が経過するまでループ処理を行う。一方、S430で肯定判断ならS440へ移行し、攻撃タイミング決定カウンタKによる乱数の抽選を行い攻撃タイミングを決定し、そのタイミングで人間69がモンスター68を攻撃する画像を表示する(S450)。S460で攻撃が成功したどうか判断し、肯定判断ならS470で当り図柄を決定し、S480で人間69がモンスター68を攻撃し人間69がモンスター68を撃破したシーンを示す画像を表示したら、可変表示部66を停止表示させ当り表示を確定する(図12(b)参照)。一方、S460で否定判断ならS490で外れ図柄を決定し、S500で人間69がモンスター68に撃破される画像を表示した上で外れ図柄を表示し、サブルーチンを終了するが、これについては具体例1、2と同様であるので、説明は省略する。尚、具体例1、2と同様に、S400で否定判断なら、S420ではモンスター68及び人間69の表示は禁止され、液晶表示画面64の大部分に可変表示部65〜67が表示され、可変表示部66の図柄を停止させて、外れ表示を確定する。
【0043】
以上説明した具体例3によれば、具体例1、2と同様な効果がある上、遊技者の技量の向上とともに、当りへの期待感がアップするという効果がある。
【0044】
以上の通り具体例1〜3を述べたが、代表的には標的図柄はUFO8で攻撃手段がレーザービーム発射装置9等としたが、標的図柄が潜水艦で、攻撃手段が駆逐艦であり、駆逐艦から爆雷が投下され、この爆雷が潜水艦に接触すると潜水艦が爆発することを内容とする戦艦シューティングゲームとしても構成ができる等、種々なる態様が可能である。さらに、攻撃図柄を複数出現させたり、あるいは攻撃図柄が標的図柄に攻撃されて撃破する等の構成も可能である。
【0045】
以上、本実施形態を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において本発明の構成を適宜改変できることは当然であり、このような改変も、本発明の技術的範囲に属するものである。例えば、本発明はいわゆる権利物と呼ばれている機種、アレンジボール遊技機、時短機等他の種類の弾球遊技機にも適用が可能である。
【0046】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載の発明によれば、ゲーム内容にインパクトを与えることができる。
【0047】
請求項2及び3に記載の発明によれば、ゲームに遊技者が参加でき、趣向性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の具体例1〜3の弾球遊技機の電子制御装置のブロック図である。
【図2】(a)は同具体例1〜3の攻撃成功パターン乱数対応図表、(b)は同攻撃失敗パターン乱数対応図表である。
【図3】本実施形態の具体例1〜3の弾球遊技機の正面図である。
【図4】同具体例1及び2の弾球遊技機の電子制御装置により行われる特別判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】具体例1の図柄表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】(a)は同具体例1の液晶表示画面の通常時(非リーチ時)におけるシーンを示す拡大正面図、(b)は同リーチ時におけるシーンを示す拡大正面図である。
【図7】同具体例1の液晶表示画面の大当り時におけるシーンを示す拡大正面図である。
【図8】具体例2の図柄表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】(a)は同具体例2の液晶表示画面のリーチ時におけるシーンを示す拡大正面図、(b)は同大当り時におけるシーンを示す拡大正面図である。
【図10】同具体例3により行われる特別判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】同具体例3の図柄表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】(a)は同具体例3の液晶表示画面のリーチ時におけるシーンを示す拡大正面図、(b)は同大当り時におけるシーンを示す拡大正面図である。
【符号の説明】
1・・・電子制御装置(表示制御手段)
2・・・可変表示装置
3・・・画像処理装置
4・・・液晶表示画面
5〜7・・・可変表示部
8・・・UFO(標的図柄)
9・・・レーザービーム発射装置(攻撃手段)
10・・・CPU
11・・・ROM
12・・・RAM
22・・・攻撃ボタン(操作手段)
58・・・怪獣(標的図柄)
59・・・ミサイル戦闘機(攻撃手段)
68・・・モンスター(標的図柄)
69・・・人間(攻撃手段)
72・・・ジョイスティック(操作手段)
Claims (1)
- 少なくとも2個以上の設定個数の特別図柄を可変表示する可変表示装置と、前記可変表示装置の設定個数の特別図柄の表示態様が予め定められた特定表示態様になると遊技者に有利な特定遊技を実施する機会を与えるように構成された弾球遊技機において、
前記設定個数の特別図柄の表示態様を前記特定表示態様とするか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
前記可変表示装置の表示画面の大部分に前記設定個数の特別図柄を表示する通常表示制御と、前記表示画面の大部分に表示される前記設定個数の特別図柄のうち最後に停止表示される特別図柄の表示態様によっては、前記特定表示態様を構成するリーチ状態となった場合に、該リーチ状態にある前記設定個数の特別図柄を前記表示画面の一部に小さく表示するとともに前記表示画面の大部分に標的図柄および該標的図柄を攻撃する攻撃図柄を表示するリーチ表示制御と、を行う表示制御手段と、
前記攻撃図柄を遊技者が任意に操作可能とする操作手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、
前記リーチ表示制御における前記標的図柄および前記攻撃図柄の表示パターンとして、前記当否判定手段による判定結果が当り判定である場合には、前記攻撃図柄による前記標的図柄への攻撃が成功する攻撃成功パターンを決定し、前記当否判定手段による判定結果が外れ判定である場合には、前記攻撃図柄による前記標的図柄への攻撃が失敗する攻撃失敗パターンを決定し、
前記リーチ表示制御において、前記標的図柄および前記攻撃図柄を表示してから所定時間内に前記操作手段が遊技者により操作された場合には、前記決定された攻撃成功パターンまたは攻撃失敗パターンにおける前記攻撃図柄による前記標的図柄への攻撃シーンを前記操作手段の操作に対応するものとして、前記攻撃成功パターンまたは前記攻撃失敗パターンを表示し、
前記標的図柄および前記攻撃図柄が表示されてから所定時間内に前記操作手段が遊技者により操作されない場合には、前記決定された攻撃成功パターンまたは攻撃失敗パターンにおける前記攻撃シーンに変更を加えることなく、前記攻撃成功パターンまたは前記攻撃失敗パターンを表示することを特徴とする弾球遊技機。
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