以下、この発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る遊技機の一形態として例示するパチンコ遊技機、特に、いわゆる「第1種」に属するタイプのパチンコ遊技機100を示す正面図である。
この実施の形態のパチンコ遊技機100は、内部の遊技領域(後述)内に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技を行うもので、その前面枠111の前側上半部におけるガラス板の奥側には、図1に示すように、遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。
この遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域1aでは、図示しない発射装置によって発射された遊技球が流下するようになっている。また、前記遊技領域1aには、遊技球の通過により普通変動表示ゲームの始動条件を付与する普図始動ゲート6,6、普通変動表示ゲームを表示する普通図柄(普図)表示装置7、普通図柄表示装置7での普通変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材9a,9aを開(遊技者にとって有利な開状態)閉(遊技者にとって不利な閉状態)させる始動入賞口(特図始動入賞口)を兼ねた普通変動入賞装置9、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲーム(ここでは特別変動表示ゲーム)を表示する変動表示装置としての特別図柄(特図)表示装置4、特別図柄表示装置4での特別変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口5bを閉じた状態(遊技者にとって不利な閉状態)から開放状態(遊技者にとって有利な開状態)に変換するサイクル遊技を行う特別変動入賞装置5、一般入賞口8,…、サイドランプ12,12、風車と呼ばれる打球方向変換部材14,…、多数の障害釘(図示省略)などが配設されている。また、遊技領域1aの最下端部中央にはアウト球を回収するためのアウト穴13が設けられている。
普通図柄表示装置(普通図柄表示器)7は、例えば、7セグメント型のLEDなどによって構成され、複数の普通図柄(例えば、図柄、数字、記号などの識別情報)を変動表示させる普通変動表示ゲームを行うことが可能となっている。ここでは、前記普通図柄表示装置7は、特別変動入賞装置5の開閉扉5aの左側に設けられている。また、前記特別変動入賞装置5の開閉扉5aの右側には、普図始動ゲート6,6を遊技球が通過(普図の始動入賞)して普通変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(始動記憶数)を表示する普図始動記憶表示器(普図記憶表示器)6aが配設されている。なお、ここでは、普図の始動記憶の上限数は4個となっており、普図始動記憶表示器6aは4個のLEDで構成されている。
普通変動入賞装置9は、この実施の形態では変動表示装置(特別図柄表示装置)4の下方の遊技領域1aに配設されており、左右一対の開閉部材9a,9aを具備している。この開閉部材9a,9aは、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態(遊技者にとって不利な閉状態)を保持しているが、普通図柄表示装置7における普通変動表示ゲームの結果として所定の結果態様(例えば、「7」等の当り結果態様)が表示された場合には、普通図柄の当りとなって、普電用ソレノイド6c(図2)の駆動により逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置9に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な開状態)に変換されるようになっている。
この実施の形態の普通変動入賞装置9は、遊技球の流入(入賞)に基づき前記特別変動表示ゲームの始動条件を付与する始動入賞口(特図の始動入賞口)も兼ね、その内部(入賞領域)に特図始動センサ9b(図2)を備えている。また、前記普図始動ゲート6内には、該普図始動ゲート6を通過した遊技球を検出するための普図始動センサ6b(図2)が設けられている。
変動表示装置(特別図柄表示装置)4は、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)からなる表示部4aを備えている。前記表示部4aは、その表示状態が変化可能となっており、ここでは、前記普通変動入賞装置(始動入賞口)9への遊技球の入賞に基づき、複数の特別図柄(例えば、図柄、数字、記号などの識別情報)を変動表示可能となっている。また、前記表示部4aには複数の変動表示領域を有し、該変動表示領域の各々に一連の図柄を順次変動表示させた後に停止させることで、特別の遊技価値を付与する大当り遊技状態(特別遊技状態)の発生に関わる変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)の表示が可能となっている。
さらに、この発明においては、前記変動表示装置(特別図柄表示装置)4に、前記変動表示ゲーム(特別変動表示ゲーム)に関連した補助ゲームが表示可能となっている。ここで、変動表示ゲームに関連した補助ゲームとは、変動表示ゲームを演出する表示ゲームであって、当該変動表示ゲームの結果と同等な結果を導出すると共に、前記変動表示ゲームとは表示態様が異なる表示ゲーム等をいう。具体的には、例えば、変動表示ゲームにおいてリーチ状態が発生したときに、当該リーチ状態から大当り(特別表示結果)となるか否か、すなわち特別遊技状態となるか否かを変動表示ゲームとは別のゲームの結果で表示するものが挙げられる。ここでは、全ての変動表示ゲームについて常に補助ゲームが発生するのではなく、特別表示結果となる信頼度(可能性)の高い変動表示ゲーム(例えば、リーチ状態となる、或いは、SPリーチ(特定のリーチ状態)となる変動表示ゲーム)が実行されている場合で、当該変動表示ゲームがリーチ状態となったときに、野球のバッティングを行う補助ゲームを発生させ、この補助ゲームにおけるバッティングで得点が入った場合(ゲームの結果が成功となった場合)に、前記変動表示ゲームが特別表示結果となって特別遊技状態が発生するようになっている。
ここで、この遊技機100には、遊技者の操作に基づき前記補助ゲームに介入するための操作手段200を備えている。この実施の形態では、上皿ユニット130の左端部に操作ボタンが設けられており、当該操作ボタンが操作手段200を構成している。また、この実施の形態では、補助ゲームが表示されているときに、前記操作ボタン(操作手段)200を押すと、画面上でバッターがバットを振るように構成されている。そして、画面上でボールが飛んでくるタイミングに合わせて遊技者が操作ボタンを押し、画面上でバッターにバットを振らせてボールを打つことができると、所定条件によりヒットやホームラン、アウト等の判定がなされる。そして、予め定められた数のボールを打ち終える前に得点を入れることができると、前記変動表示ゲームが特別表示結果となって特別遊技状態が発生するようになっている。なお、変動表示ゲームの結果は、その変動開始時に決定されているため、当該補助ゲームへの介入は変動表示ゲームの結果に直接的に影響するものではない。すなわち、当該操作手段200によって、補助ゲームの終了時間が変更(例えば、第1打撃で得点させるか、第2打撃で得点させるか、最終打撃で得点させるか等による補助ゲームの終了時間の変更)されたり、補助ゲームの結果が変更(例えば、得点が入ることが決定されているときにヒットで得点とするか、ホームランで得点とするか等の結果の変更)されたりする等、変動表示ゲームの結果に影響を与えない程度の技術介入が行われる。
また、この実施の形態では、既に特別変動表示ゲームが行われている間や特別遊技状態が発生している間等の直ちに次の特別変動表示ゲームを開始させることができない状態中に始動入賞口を兼ねた普通変動入賞装置9へ遊技球が入賞した場合には、次の特別変動表示ゲームが実行可能な状態となるまで、始動記憶手段(ここでは、遊技制御装置20のRAM21bが相当する)が、前記普通変動入賞装置9への遊技球の入賞によって発生した特別変動表示ゲームを実行(開始)させるための権利を、始動記憶として記憶することが可能となっている。なお、この実施の形態の普通変動入賞装置9は、遊技球を遊技盤1の裏側に流入させるタイプの始動入賞口であって、その内部(入賞領域)に特図始動センサ9b(図2)を備えており、当該特図始動センサ9bで遊技球の入賞を検出している。また、ここでは、前記始動記憶は所定の上限数の範囲内で記憶可能となっており、前記期間中、普通変動入賞装置9に上限数より多く遊技球が入賞しても始動記憶数は上限数より多くならないようにされている。
そして、特別図柄表示装置4の上部には、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞して特別変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(特図始動記憶数)を点灯表示する特図始動記憶表示器(特図記憶表示器)4bが設けられている。なお、この実施の形態では、始動記憶の上限数は4個となっており、始動記憶表示器4bは4個のLEDで構成されている。そして、始動記憶が1増加する毎に1のLEDが点灯表示され、始動記憶が1消化される毎に1のLEDが消灯するようになっている。
さらに、この実施の形態では、所定遊技条件の成立に基づき遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生する特定遊技状態発生手段(ここでは遊技制御装置20が相当する)を備えている。所定遊技条件の成立としては、例えば、特別変動表示ゲームの表示結果態様が特別結果態様(ぞろ目等)となる場合において、さらに当該特別結果態様が奇数図柄のぞろ目である場合等が挙げられる。なお、この実施の形態では、特定遊技状態は、特別遊技状態終了後に発生するようになっている。
特定遊技状態としては、例えば、特別遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に、普通変動入賞装置9の開閉部材9a,9aが開状態に変換する機会を増加させたり(例えば、一の変換機会(例えば、普通変動表示ゲームにおいて普通図柄の当りが1回導出されたとき)における開状態への変換回数を1回から3回に増加させる)、或いは、開閉部材9a,9aが開状態に変換する期間を長くする(例えば、0.5秒から5秒に変更する)ことで、始動入賞口としての普通変動入賞装置9へ遊技球が入賞し易いようにした始動入賞容易化状態を発生させるようにしたものがある。また、特別遊技状態の発生確率が上がる(例えば、1/300から1/50に確率が上がる)特図確率変動状態、普図の当りの発生確率が上がる(例えば、1/10から9/10に確率が上がる)普図確率変動状態、普通変動表示ゲームの変動時間が通常時よりも短縮される(例えば、30秒から5秒に短縮される)ことで単位時間当たりに普通変動入賞装置が開状態に開放される機会を増加させた普図時短状態等がある。なお、特定遊技状態としては、前記した複数の状態の何れかを組み合わせて行っても良い。また、特定遊技状態には、特別変動表示ゲームの実行回数や時間等で期限設定がされているパターンと、特別遊技状態が所定回数(例えば1回)発生するまで続けられるパターンの双方が含まれる。
特別変動入賞装置5はアタッカー形式の開閉扉(可動部材)5aによって開閉される大入賞口5bを備えている。また、開閉扉5aは、可動部材用ソレノイド5e(図2)の駆動により、その上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっている。そして、前記普通変動入賞装置9への遊技球の入賞に基づいて行われる、特別図柄表示装置4の表示部4aにおける特別変動表示ゲームの表示結果(特別図柄表示装置4の表示部4aの各変動表示領域における特別図柄の停止態様)が予め定められた特別表示結果(例えば、特別図柄が「6,6,6」のぞろ目等の特定の組合せ態様)となって大当り遊技状態(特別遊技状態)が発生した場合に、大入賞口5bを閉じた状態(遊技者にとって不利な閉状態)から多数の遊技球を獲得し易い開放状態(遊技者にとって有利な開状態)に変換するサイクル遊技が行われるようになっている。
この大入賞口5bの内部(入賞領域)には、該大入賞口5bに入った遊技球のうち一般入賞領域に流入した遊技球を検出するための一般入賞口センサ(カウントセンサ)5c(図2)と、大入賞口5bに入った遊技球のうち継続入賞領域(V入賞領域,特別入賞口ともいう)に流入した遊技球を検出するための特別入賞口センサ(継続センサ)5d(図2)、及び特別入賞口に遊技球が流入した後は遊技球を前記特別入賞口に流入させないようにして特別入賞口への遊技球の入賞率を調整する入賞率調整用ソレノイド5f等が配設されている。また、各一般入賞口8,…の内部(入賞領域)には、該一般入賞口8,…に入った遊技球を検出するための入賞口センサ8a,…(図2)が配設されている。
さらに、パチンコ遊技機100の横隣には、遊技球貸出用のプリペイドカード(図示省略)が挿入されるカード挿入口501を有するカードユニット500が設けられている。また、パチンコ遊技機100の前面下部には上皿ユニット130が設けられ、この上皿ユニット130には、排出された遊技球(賞球、貸球)を貯留する上皿105が設けられている。この上皿105には、カード挿入口501にプリペイドカードを挿入した状態で押圧操作することで上皿105への貸球の排出動作を要求する球貸スイッチ108b、カード挿入口501に挿入されたプリペイドカードの返却動作を要求するためのカード返却スイッチ108c、カード挿入口501に挿入されたプリペイドカードに関する情報を表示する貸球用表示部108a、上皿105の遊技球を抜き取って下皿107に流下させるための球抜き操作レバー11等がそれぞれ設けられている。さらに、上皿ユニット130の下側には、上皿105に収容しきれない遊技球を収容する下皿107、遊技領域1aに向けて遊技球を発射する発射装置(図示省略)において発射操作を行うための操作ハンドル104、灰皿10などが設置されている。この灰皿10の後方には、各種音声報知(例えば、賞球排出報知、異常報知など)や遊技演出を行うためのスピーカ61(図2)が設置されている。
図2は、このパチンコ遊技機に設置された遊技制御装置20、表示制御装置40(ここでは遊技制御装置20とは別個に設けられている)と他の装置の主要制御ブロック図である。
遊技制御装置20は、内部にCPU(Central Processing Unit)21a、RAM(Random Access Memory)21b及びROM(Read Only Memory)21cを備えた遊技用マイクロコンピュータ21、入出力I/F23、発振器22等により構成されて、遊技の進行等、遊技に関する統括的な制御を行うものである。
CPU21aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特別変動表示ゲーム(変動表示ゲーム)や補助ゲーム、普通変動表示ゲームのゲーム内容決定に関与する各種乱数値なども生成している。RAM21bは、普通変動入賞装置9内に設けられた特図始動センサ9bのオン信号の記憶(特図始動記憶)及び普図始動ゲート6,6に設けられた普図始動センサ6b,6bのオン信号の記憶(普図始動記憶)の記憶領域、CPU21aで生成される各種乱数値の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域、並びに、CPU21aの作業領域を備えている。ROM21cには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、特別変動表示ゲーム(変動表示ゲーム)や普通変動表示ゲームのゲーム内容を決定するための各種判定値などが書き込まれている。
また、入出力I/F23は、入力I/F及び出力I/Fで構成されている。前記入力I/Fには、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、特図始動センサ9b、普図始動センサ6b,6b、特別入賞口センサ5d、一般入賞口センサ5c、入賞口センサ8a,…、排出制御装置30のセンサ部などが接続され、それら各センサから出力される検出信号が入力I/Fを介してCPU21aに出力されるようになっている。
一方、出力I/Fには、CPU21aから出力される各種の制御信号が入力され、それら制御信号は、出力I/Fから、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、普通図柄表示器(普通図柄表示装置)7、普電用ソレノイド6c、普図記憶表示器(普図始動記憶表示器)6a、特図記憶表示器(特図始動記憶表示器)4b、可動部材用ソレノイド5e、入賞率調整用ソレノイド5f、排出制御装置30、表示制御装置40、外部出力端子81などに出力されている。なお、この実施の形態では、遊技制御装置20から表示制御装置40を介して、装飾制御装置50及び音制御装置60を制御するように構成されており、これによって、遊技制御装置20の負担が少なくなるようにされている。
前記排出制御装置30は、遊技制御装置20のCPU21aから出力される賞球制御指令やカードユニット500等から出力される貸球制御指令に基づいて、球排出ユニット(図示省略)から所要数の遊技球(賞球、貸球)を排出させる制御を行うものである。また、排出制御装置30は、排出された遊技球数を所定のセンサ部で計数して、遊技制御装置20側に出力する制御も行うようになっている。
装飾制御装置50は、表示制御装置40から出力される装飾制御指令に基づいて、各種装飾ランプ・LED51(例えば、サイドランプ12)の発光状態を制御するものである。また、音制御装置60は、表示制御装置40から出力される音制御指令に基づいて、スピーカ61から出力される効果音や音声の制御を行うものである。また、外部出力端子81は、遊技制御装置20からパチンコ遊技機の外部に対し出力される外部情報を中継するものである。
この遊技制御装置20のCPU21aは、例えば、特図始動センサ9bや普図始動センサ6b,6bからのオン信号(始動信号)の入力等に基づき、RAM21bに記憶されている乱数値を抽出し、該抽出した乱数値と、予めROM21cに記憶されている判定値との比較により、遊技者に対して付与する遊技価値(例えば、特図の大当たりなど)を決定すると共に、該決定に基づいて、表示制御装置40に表示に関するデータを送って変動表示装置4に変動表示を行わせたり、表示制御装置40を介して音制御装置60に音に関するデータを送ってスピーカより出力される効果音を制御したり、表示制御装置40を介して装飾制御装置50に装飾に関するデータを送ってサイドランプ12,12等の各種装飾ランプ・LEDの点灯・点滅状態を制御したりする。
例えば、特図の大当たり判定用乱数値と特図の大当たり判定値とが一致する場合には、表示制御装置40に表示に関するデータを送って、変動表示装置4に表示させる変動表示ゲームを特別の識別情報の組み合わせ態様(例えば、「7,7,7」などの特別結果態様)で停止させ、大当たり遊技状態と呼ばれる特別遊技状態を発生させる。この特別遊技状態は、特別変動入賞装置5の開閉扉5aが所定時間(例えば、29.5秒間)開放して閉じるサイクルを1ラウンドとし、各ラウンド中、遊技球が大入賞口5b中の特別入賞口の特別入賞口センサ5dに検出されることを条件に所定ラウンド(例えば、15ラウンド)まで継続される遊技状態である。但し、各ラウンド中、大入賞口5bに遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞したときはその時点でそのラウンドを終了する。各ラウンド中、大入賞口5bへの入賞個数は、特別入賞口センサ5d及び一般入賞口センサ5cにより検出されてRAM21bに記憶され、所定個数に達すると開閉扉5aが閉じられてそのラウンドの特別遊技状態が終了する。このように、このパチンコ遊技機においては、特別図柄表示装置(変動表示装置)4に表示される、複数の識別情報による変動表示ゲームの結果が、予め定められた特別表示結果となることに関連して、遊技者に有利な特別遊技状態が発生して遊技者に対し所定の遊技価値(賞球の大量獲得の機会など)を付与可能となる。
表示制御装置40は、遊技制御装置20からの表示指令信号に基づき特別図柄表示装置(変動表示装置)4の表示部4aの表示制御を行うものであり、後述する表示制御手段を含んでいる。この表示制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びDMAC(Direct Memory Access Controller)、発振器、VDC(Video Digital Controller)、フォントROM、VDCの電気信号(入力信号)を光信号(出力信号)に変換させる際のγ補正を行うγ補正回路、インターフェイスなどを備えている。
なお、表示制御装置40、装飾制御装置50及び音制御装置60の構成については、遊技制御装置20からそれぞれの制御装置に対して個別に制御信号を出力するようになっていても良いし、前記3つの制御装置が一体化した構成(例えば3つの制御装置を演出制御装置として1の制御装置に統合する)となっていても良いが、この実施の形態では、遊技制御装置20からの指令に基づき、表示制御装置40が、装飾制御装置50及び音制御装置60を制御するように構成されている。これにより、特別図柄表示装置4の表示部4aにおける表示と連動した装飾制御や音制御をよりスムーズに行うことができるようになっている。また、このような構成によって、遊技制御装置20の負担を少なくすることができる。
なお、ここでは、前記操作手段200を操作したことによる入力信号は、表示制御装置40のみに入力されるようになっている。これにより、さらに遊技制御装置20の負担を少なくすることができると共に、変動表示ゲームと補助ゲームの表示や操作手段200に基づく処理を効率よく実行することができる。また、大当り(特別遊技状態の発生)の抽選機能を有する遊技制御装置20に対しては外部入力が行われないこととなるので、不正行為を防止する効果も生じる。
CPUは、その内部に制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタなどを備え、遊技制御装置20とインターフェイスを介して接続され、遊技制御装置20の制御下、特別図柄表示装置4の表示制御を行っている。その制御データは発振器からのパルスに同期させてVDCに送られる。ROMには、特別図柄表示装置4の表示制御を行うための表示制御プログラムや表示制御データ等が書き込まれている。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶領域とCPUの作業領域などを備えている。DMACは、遊技用マイクロコンピュータ21からの表示制御情報(指令)に対し、CPUとのアクセスなしで直接各メモリーやVDC等の間で表示制御データのやり取りを行っている。
フォントROMには、特別変動表示ゲーム用の図柄の表示データ、背景画像の表示データ、リーチ状態画像の表示データ、遊技内容を説明する文字の表示データなどが書き込まれている。VDCの内部には、スプライトRAM、パレットRAM、V−RAM等が備えられていて、次のような画像データ制御を行っている。即ち、VDCは、CPUからの指令信号を受けて、フォントROMから特別図柄や背景画像の表示データを取り出して編集する。そして、その指令信号に含まれる配色データに基づいて、その編集した画像データに対し配色の指定をパレットRAMで行い、次いでスプライトRAMにて特別図柄やキャラクタ等の画像編集を行う。この編集された画像データ信号はγ補正回路で補正された後、V_SYNCやH_SYNCと同期させて特別図柄表示装置4に送信され、この特別図柄表示装置4の表示部4aにおいて表示される。なお、遊技制御装置20を始めとするこれら各制御装置は、電源供給装置90から電源を供給されている。また、電源供給装置90内には、前記電源供給装置90からの通常の電源供給がストップした際に作動するバックアップ電源91が備えられている。
この実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、表示制御手段(ここでは、前記表示制御装置40に含まれる)によって、複数の識別情報による変動表示ゲーム及び該変動表示ゲームに関連した補助ゲームを特別図柄表示装置(変動表示装置)4の表示部4aに表示させる制御が行われる。以下、主に図3の画像図及び図6のタイムチャートを用いて説明する。
先ず、遊技制御装置20が、普通変動入賞装置(始動入賞口)9に遊技球が入賞したことを、特図始動センサ9bを介して検出する(又は、特図始動記憶がある場合、始動条件が成立する)と、図3の(a)に示すように、特別図柄表示装置(変動表示装置)4の表示部4aにおいて、左変動表示領域で左図柄Z1,中変動表示領域で中図柄Z2,右変動表示領域で右図柄Z3をそれぞれ変動表示させる変動表示ゲームを開始する(図6のA1)。変動表示ゲームが開始されて所定時間が経過すると、図3の(b)に示すように、変動中の図柄が、左図柄Z1、右図柄Z3の順で変動停止し、中図柄Z2のみが変動している状態となる。その際、左図柄Z1と右図柄Z3が異なる図柄であれば(すなわちリーチ状態となっていなければ)、中図柄Z2もすぐに停止し、その変動表示ゲームは終了する。しかし、左図柄Z1と右図柄Z3が同じ図柄で停止している場合は、リーチ状態となって種々の演出が行われる。この画像図では、左図柄Z1と右図柄Z3は、共に「7」で停止しており、リーチ状態となっている。
この実施の形態では、特別表示結果となる信頼度(可能性)の高い変動表示ゲームが実行された場合に、前記表示制御手段に備えられた補助ゲーム制御手段によって、特別図柄表示装置(変動表示装置)4の表示部4aに補助ゲームを表示するようになっている。ここでは、変動表示ゲームでリーチ状態を発生させる場合に、その変動表示ゲームの結果が特別表示結果となる場合には、比較的高い割合(50%)で特定リーチ状態を発生させ、変動表示ゲームの結果が特別表示結果以外の場合には、比較的低い割合(5%)で、特定リーチ状態を発生させる。特定リーチ状態が発生すると補助ゲームが行われることとなる。したがって、その変動表示ゲームが特別表示結果となる信頼度の高い変動表示ゲームである場合には、表示制御手段に備えられた補助ゲーム制御手段によって、補助ゲームを表示するようになっている(図6のA3,B1)。ここでは、まず、図3の(c)に示すように、左図柄Z1,中図柄Z2(このときはまだ確定(停止表示)された図柄ではなく、変動表示中の図柄列の状態である),右図柄Z3の各図柄が縮小表示されると共に画面上方に移動するようになっている。そして、これにより広く空いた前記図柄下方の画面に野球のバッティングゲームによる補助ゲームが表示されるようになっている。
この補助ゲームでは、ボールG2が画面奥側から手前側に向かって飛んでくるようになっており、バッターG1が当該ボールG2を打ってヒットなどになると、画面右側に現在のランナー状況G4が表示されるようになっている。ここでは、補助ゲームの開始時点から、予め2塁にランナーがいる状況となっており、補助ゲーム中にヒットが1本出れば、得点できるように構成されている。そして、与えられたバッティングチャンス(打撃回数)の中で得点することができると、その後、特別遊技状態が発生するようになっている。なお、必要に応じて文字情報G9が出現するようになっている。ここでは、ボールG2が飛んできたときに、「ボールを打て!!」という文字情報が画面右下に表示されている。
また、この実施の形態では、遊技機100は、遊技者の操作に基づき補助ゲームに介入するための操作手段200を備えている。ここでは、図1に示すように、上皿ユニット130の左端部に、操作手段200として操作ボタンが設けられている。そして、補助ゲームの表示中に遊技者が操作ボタン200を押した場合にのみ、画面上で、前記したバッターG1がバットを振るようになっている。また、前記したように、ボールG2が飛んでくるタイミングに合わせて、操作ボタン200を押すことにより、バッターG1が、ボールG2を打つことができ、種々の条件により、打ったボールG2がヒット、ホームラン、アウト等の結果になるように構成されている。
さらに、この実施の形態では、前記補助ゲーム制御手段に備えられた補助ゲーム介入権利付与手段によって、所定条件に基づき、前記補助ゲームに介入する権利が付与されるようになっている。ここでは、当該変動表示ゲームが特定リーチ状態となると、補助ゲームが表示されると共に、操作手段200による補助ゲームに介入する権利が付与されるようになっている。すなわち、ここでは、補助ゲームが表示されれば、必ず操作手段200による補助ゲームへの介入が可能となるようにされている。なお、補助ゲーム介入権利付与手段によって、操作手段の介入をするか否かを決定する場合もある。
なお、ここでは、補助ゲーム介入権利付与手段によって、補助ゲームに介入する権利数(ここでは、バッティングゲームの打撃回数)を所定数の範囲内(例えば1〜4の範囲内)で選択的に付与可能であると共に、予め決められている変動表示ゲームの結果に応じて当該権利数を決定するようになっている。ここで、バッティングゲームの打撃回数(補助ゲームへの介入権利数)が多い程、バッティングゲーム(補助ゲーム)で得点できる可能性が高くなるため、例えば、変動表示ゲームの結果が特別表示結果(大当り)となる場合には、打撃回数(介入権利数)が多くなり易くし、変動表示ゲームの結果が特別表示結果とならない場合には、打撃回数(介入権利数)が少なくなり易くすることにより、補助ゲームにおいて付与される介入権利の数に対する遊技者の期待感を確実に高めることができる。
具体的な例を示すと、図5の(a)に示すように、変動表示ゲームの結果が特別表示結果(大当り)となる確率が高い(例えば60%)特定リーチ状態が発生する場合で、当該特定リーチ状態の後、特別表示結果となる場合には、補助ゲームへの介入権利数が1となる選択率が10%、介入権利数が2となる選択率が20%、介入権利数が3となる選択率が30%、介入権利数が4となる選択率が40%、というように、より多くの介入権利数が付与され易くなっている。また、図5の(b)に示すように、変動表示ゲームの結果が特別表示結果(大当り)となる確率が高い(例えば60%)特定リーチ状態が発生する場合で、当該特定リーチ状態の後、特別表示結果とならない場合には、補助ゲームへの介入権利数が1となる選択率が40%、介入権利数が2となる選択率が30%、介入権利数が3となる選択率が20%、介入権利数が4となる選択率が10%、というように、より少ない介入権利数が付与され易くなっている。すなわち、当該変動表示ゲームの場合、結果が大当りとなるときの方が、より多くの介入権利数が付与されるように構成されている。
また、実行される変動表示ゲームの種類によって、変動表示ゲームの結果が特別表示結果となる信頼度が相対的に高く設定されるものと、変動表示ゲームの結果が特別表示結果となる信頼度が相対的に低く設定されるものがある場合、その信頼度に応じて補助ゲームへの介入権利数を付与するようになっていても良い。すなわち、信頼度が相対的に高い変動表示ゲームを実行する場合、当該変動表示ゲームに対応する補助ゲームへの介入権利数は多く付与され易く、信頼度が相対的に低い変動表示ゲームを実行する場合、当該変動表示ゲームに対応する補助ゲームへの介入権利数は少なく付与され易くなるようにすることにより、変動表示ゲームと補助ゲームの介入権利数に対する関連性をより明確にすることができ、遊技者の操作に対する期待感をより高めることができる。
ここでは、前記補助ゲーム介入権利付与手段によって、補助ゲームへの介入権利数が3に設定され(すなわち、バッティングゲームの打撃回数が3に設定され)、当該介入権利数表示(打撃回数表示)G5が、図3の(c)に示すように、画面左側に表示されるようになっている。そして、3回の打撃回数が特定リーチ状態中の期間内に収まるように補助ゲームの演出設定がなされ、実行される。ここでは、図6に示すように、1打撃目D1、2打撃目D2では、得点できず、3打撃目(最終打撃)D3で、図3の(d)に示すように、ホームランとなり、その旨の文字情報G3(「ホームラン!!」という表示)が表示されると共に、中図柄Z2が、図3の(d)に示すように、特別表示結果となるように停止表示され(ここでは、「7」で停止表示される)、その後、図3の(e)に示すように、キャラクタG6と文字情報G8で変動表示ゲームのファンファーレ表示(ここでは、特別表示結果となったことに対する「おめでとうございます」という表示)がなされるようになっている。なお、1の打撃が終了する毎に、画面左側の介入権利数表示(打撃回数表示)G5の数が減っていくようになっている。
また、遊技制御装置から予め指定された変動表示ゲームの実行時間に対して、得点する場面は複数種存在するため、得点した場面から上記実行時間が経過するまで、前記大当りを装飾する画像(前記したファンファーレ表示等)を、表示時間を調整して表示するようになっている。例えば、1打撃目で得点できて大当りとなった場合、ファンファーレ表示は10秒間、2打撃目で得点できて大当りとなった場合、ファンファーレ表示は7秒間、3打撃目で得点できて大当りとなった場合、ファンファーレ表示は4秒間、4打撃目で得点できて大当りとなった場合、ファンファーレ表示は1秒間行われる。このとき、実行時間経過までの残り時間(表示の終了までの時間)G7を表示するようにしても良い。
なお、リーチ状態期間の途中で特別表示結果が確定してしまった場合、例えば、図7に示すように、補助ゲームにおいて、2打撃目D2で得点が入って特別表示結果が確定してしまった場合(A4)に、残りのリーチ状態期間(A2、B2までの期間)を再抽選ゲームに使用しても良い。すなわち、遊技制御装置で決定した変動表示ゲームの実行時間に対して、早く特別表示結果となることが決定し、補助ゲームの実行時間が短くなってしまった場合に、その余り時間を利用して、当該特別表示結果が特定遊技状態を伴う結果となるか否かを決定する再抽選ゲームを行うことにより、不自然なく変動表示ゲームと補助ゲームを進行することができるようにしても良い。なお、再抽選ゲームとしては、3つの図柄が揃ったまま一緒に変動するいわゆる全回転変動表示によるもの、他のゲームを行うもの等、適宜のゲームが行われればよい。
さらに、変動表示ゲームが外れの場合には、いかなるタイミングで操作手段を操作しても得点できないようになっているが、その場合でも打撃の操作タイミングが良かった場合にはヒットやホームランにもう少しでなりそうな場面(ファインプレーでアウトなど)を表示すると良い。また、前記補助ゲーム制御手段は、図4の(a)に示すように、補助ゲームが表示された場合でも、前記操作手段200による補助ゲームへの介入が行われなかった場合(補助ゲームにおいて、ボールG2が飛んできているにも関わらず、遊技者が操作ボタン200を押さない場合)には、補助ゲームの表示を中止する補助ゲーム中止手段を備えていても良い。ここでは、1打撃目において、ボールG2が飛んできているにも関わらず、遊技者が操作ボタン200を押さずにいた場合(図4の(a)では、ボールG2がバッターG1を通過し、文字情報G9「ストライク!!」が表示されている)に、操作手段200による補助ゲームへの介入の意思がないとして、補助ゲームを中止し、図4の(b)に示すような、通常の変動表示ゲームのリーチ状態表示に戻るようになっている。その後は、例えば、変動表示ゲームにおける補助ゲーム以外の演出がなされて、中図柄Z2が停止表示され、変動表示ゲームの結果が表示される。なお、前記のような場合において、操作ボタン200を押さなかったときでも、補助ゲームへの介入の意思があるにも関わらず、うっかり押し忘れた等の場合もあるため、補助ゲームを中止した場合でも、所定の操作を行えば(例えば、所定時間内に操作ボタンを押せば)、再び補助ゲームが表示可能となる等の機能を有していても良い。
また、前記実施の形態では、補助ゲーム制御手段に備えられた補助ゲーム介入権利付与手段は、前記特別表示結果となる信頼度の高い変動表示ゲームが実行された場合(例えば、特定リーチ状態を表示させる変動表示ゲームが実行された場合)に、前記補助ゲームを表示するようになっており、すなわち変動表示ゲームの表示態様によって、補助ゲームへの介入権利の付与に関しての決定をしていたが、本発明における補助ゲームへの介入権利の付与条件は、このような条件に限るものではない。
例えば、変動表示ゲームの連続実行態様に基づいて、前記補助ゲームに介入する権利を付与するようにしても良い。すなわち、この場合には、図8に示すように、特別図柄表示装置4の表示部4a(ここでは表示部の下端部)には、1〜10までの計測が可能なグラフG10が表示されており、変動表示ゲームが実行されると、1メモリ分色が変化する(G11で示す棒状部分が1メモリ分増える)ようになっている。そして、変動表示ゲームが連続して実行されると、連続実行された分だけ前記棒状部分G11が増えていき、当該棒状部分G11がグラフいっぱいになる、すなわち変動表示ゲームが連続して10回行われると、補助ゲームに介入する権利が1付与され、その後さらに10回連続(計20回連続)で更に権利が1付与され、最高4個までプール(記憶)できるようになっている。そして、前記権利が1付与される毎に、画面左上にマークG12を1出現させ、プールしている権利数を表すようになっている。その後、変動表示ゲームが、例えば、次のリーチ状態となったら前記補助ゲームを表示すると共に前記プールしている権利数だけ操作手段200による介入権利を付与するようになっている。
なお、ここでは、変動表示ゲームの連続実行態様として、変動表示ゲームが連続して実行される回数を計測したが、これに限らず、例えばリーチ状態が発生する変動表示ゲームの連続実行回数を計測してもよいし、その他の特徴を持つ変動表示ゲームの連続実行回数等を計測しても良い。
また、前記操作手段200による補助ゲームのボールG2の打撃において、打撃のタイミングによってその結果(ヒット、2塁打、ホームラン、アウト等)が変わるようになっていても良い。例えば、大当りとなることが決定しているときであっても、打撃のタイミングによってその結果が変わるようになっていれば、大当りが確定するまでの時間が変化したり、バッティングゲームで得点が入る際の態様が変わったりするため、遊技の興趣を高めることができる。
さらに、大当りとなることが決定しているときの補助ゲームにおいて、複数打撃回数が設定された場合には、どの打撃でも得点できるように設定することができ、さらにその際、得点できる確率を最終打撃に近づくにつれて高くするようにしても良い。すなわち、4打撃行えるように設定された場合は、1打撃目で得点できるのが5%、2打撃目で得点できるのが10%、3打撃目で得点できるのが25%、4打撃目で得点できるのが60%というようにしても良い。このとき、1打撃目で得点することが難しいのが視覚的にわかるように、1打撃目のボールは、剛速球が飛んでくるようになっており、4打撃目のボールは得点するのが簡単になのが視覚的にわかるように、大きなボールが飛んでくるようにしても良い。
またさらに、操作手段としては、この実施の形態で記載したもの(操作ボタンによるもの)に限らず、他の操作手段を用いても良い。例えば、遊技盤に、遊技者が遊技盤前面(ガラス前面)の所定位置に手をかざしたことを検出する光センサを備え、この光センサを操作手段としても良い。すなわち、前記所定位置に手をかざした場合にキャラクタがバットを振るようにして、補助ゲームに介入するものである。このようにすれば、共通性を有する本体枠に対して、技術介入機能を有する遊技盤と、技術介入機能を有しない遊技盤とを、何ら問題なく設置することができる。
以上のように、この実施の形態における遊技機によれば、変動表示ゲームに関連した補助ゲームが変動表示装置に表示されるので、遊技が多彩になり興趣性を高めることができる上、その補助ゲームに対して遊技者の操作に基づく介入が行われるので、単に変動表示ゲームを停止させるのではなく、遊技者の操作に応じて様々な表示を行うことができ更に興趣性を高めることができる。
また、この実施の形態では、前記補助ゲーム制御手段は、前記特別表示結果となる信頼度の高い変動表示ゲームが実行された場合に、前記補助ゲームを表示するようにしたので、補助ゲームを表示させることにより遊技者の期待感を高めることができ、遊技者はその期待感が高まった状態で操作手段の操作を行うことができる。
さらに、この実施の形態では、前記補助ゲーム制御手段は、前記補助ゲームが表示された場合でも、前記操作手段による補助ゲームへの介入が行われなかった場合には、補助ゲームの表示を中止する補助ゲーム中止手段を備えたので、補助ゲームへの介入の意志がない遊技者は、補助ゲームが表示されても操作手段を操作しなければ、補助ゲームが中止されて、変動表示ゲームをメインとするゲーム(識別情報の変動表示をメインとするゲーム)に切り換わるので、遊技者の好みに応じたゲームを実行可能となる。
またさらに、この実施の形態では、前記補助ゲーム制御手段は、所定条件の成立に基づき、前記補助ゲームに介入する権利を付与する補助ゲーム介入権利付与手段を備えたので、所定条件が成立して補助ゲームへの介入権利が付与された場合のみ、操作手段の操作を行うこととなり、操作手段を操作する機会が頻繁であることで、操作自体に期待感がなくなることを防止できる。
また、この実施の形態では、前記補助ゲーム介入権利付与手段は、補助ゲームに介入する権利数を所定数の範囲内で選択的に付与可能であると共に、予め決められている変動表示ゲームの結果に応じて当該権利数を決定するようにしたので、例えば、特別表示結果となる信頼度が相対的に高い変動表示ゲームを実行する場合には、それに対応する補助ゲームに介入する権利数を多く付与し、特別表示結果となる信頼度が相対的に低い変動表示ゲームを実行する場合には、それに対応する補助ゲームに介入する権利数を少なく付与することにより、遊技者による操作量を変動表示ゲームが特別表示結果となることに関連づけることができ、遊技者の操作に対する期待感を確実に高めることができる。
さらに、この実施の形態では、前記補助ゲーム介入権利付与手段は、前記変動表示ゲームの連続実行態様に基づいて、前記補助ゲームに介入する権利を付与するようにしたので、例えば、変動表示ゲームが連続して実行された場合の方が、補助ゲームに介入する権利の付与を容易にしたり、或いは、該権利数を多く付与したりすることにより、遊技者は、変動表示ゲームが途切れることなく遊技するようになり、所謂止め打ちを防止することができる。
加えて、この実施の形態では、遊技の進行を制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置からの表示指令信号に基づいて前記変動表示装置の表示制御を行う表示制御装置と、を別個に設け、前記表示制御装置は前記表示制御手段を含むと共に、前記操作手段からの入力信号を該表示制御装置のみに入力するようにしたので、変動表示ゲームと補助ゲームの表示や操作手段に基づく処理を効率よく確実に実行することが可能となる。また、大当りの抽選機能を有する遊技制御装置に対しては外部入力が行われないので、不正行為を防止できる。
なお、本発明は、前記実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、スロットマシンなどの遊技機にも適用可能である。さらに、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明に係る遊技機によれば、変動表示ゲームに関連した補助ゲームを表示させることにより、遊技が多彩になり興趣性を高めることができる上、その補助ゲームに対して遊技者の操作に基づく介入が行われることにより、単に変動表示ゲームを停止させるのではなく、遊技者の操作に応じて様々な表示を行うことができて更に興趣性を高めることができる。また、遊技者の操作が変動表示ゲームの結果の導出に対して直接的に影響するものでないため、遊技者の技量に応じて変動表示ゲームの結果が変化してしまうことがなく、全ての遊技者が平等に楽しむことができる。
本願は、分割出願である。出願人、特許庁、第三者の便宜のために、分割の基礎となる出願(親出願)の出願当初の請求の範囲を記載する。本分割出願は、出願当初の請求の範囲のまま、審査され、最初の拒絶理由通知を受けた際に分割したものであるので、分割直前明細書に記載された特許請求の範囲とも同一である。
[原出願の特許請求の範囲]
[請求項1]
遊技の進行を制御する遊技制御装置と、
表示状態が変化可能な変動表示装置と、
前記遊技制御装置からの表示指令信号に基づき複数の識別情報による変動表示ゲームを前記変動表示装置に表示させる表示制御装置と、を備え、
前記変動表示ゲームの結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態にするようにした遊技機において、
遊技者の操作に基づき前記変動表示ゲームに関連した補助演出に介入するための操作手段を備え、
前記表示制御装置は、
前記補助演出を前記変動表示装置に表示させる制御を実行可能に構成されるとともに、
1の変動表示ゲームに対応する補助演出に対して前記操作手段の操作により複数回介入可能に構成され、前記変動表示ゲームの結果が前記特別表示結果となる場合において、前記操作手段の操作による補助演出への介入回数が多くなった場合に、補助演出の態様が、前記特別表示結果となることを報知する態様となる確率が高まるように補助演出の表示内容を制御し、
前記補助演出に対して前記操作手段の操作によって介入が可能な複数回のタイミング毎に、当該補助演出に介入可能なことを報知することを特徴とする遊技機。
[請求項2]
前記表示制御装置は、前記操作手段の操作による介入により補助演出の態様が前記特別表示結果となることを報知する態様となってから前記遊技制御装置から指令された予め決定されている変動表示ゲームの実行時間が経過するまで、前記特別遊技状態の発生を装飾する画像を表示することで表示時間を調整することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。