JP3937517B2 - クラッチレリーズ軸受装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はクラッチレリーズ軸受装置に関し、特に歩留まりを向上させたクラッチレリーズ軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載され摩擦板を用いた動力断続装置であるクラッチを動作させる場合において、入力部材であるシフトフォークでクラッチカバーのダイヤフラムスプリングを軸線方向に押圧することにより、スプリングの付勢力を摩擦板から解除して動力伝達の切り離しが行なわれている。
【0003】
ところで、シフトフォークは車体等の固定側に通常配置されているが、クラッチカバーはエンジンのフライホイール等に取り付けられてそれと一体的に回転するようになっている。従って、クラッチカバーのダイヤフラムスプリングをシフトフォークが直に押圧するとなると、当接部の摩耗を招来することとなる。そこで、ダイヤフラムスプリングに当接して一体的に回転する回転輪を含むクラッチレリーズ軸受と、この軸受を所定の状態に保持すると共にシフトフォークからの入力を受けるようになっている回転しない軸受保持部材とからなるクラッチレリーズ軸受装置を、例えば特願平8−259745号に示されているように、ダイヤフラムスプリングとシフトフォークとの間に設けている。
【0004】
この特願平8−259745号に開示されたクラッチレリーズ軸受装置においては、軸受の内輪の先端部がダイヤフラムスプリングに対向している。一方軸受の外輪の後端は、ガイドスリーブのフランジ部と当接している。更に、板ばねにより軸受外輪とフランジ部とを軸線方向に挟み込むようにして、軸受はガイドスリーブに取り付けられている。シフトフォークの先端により補強部材を介してガイドスリーブのフランジ部が後方から押されれば、内輪先端部がダイヤフラムスプリングに当接するよう、軸受装置全体が軸線方向に移動可能となっている。
【0005】
ここで軸受外輪は、ガイドスリーブのフランジ部に対して半径方向に移動自在となるよう、板ばねによって付勢されているため、ガイドスリーブのフランジ部が後方よりシフトフォークに押されて軸受の外輪がクラッチのダイヤフラムスプリングに当接したときに、互いの間に偏心があっても、自動的に軸受が調心されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、クラッチレリーズ軸受装置は一種類でも、機能的には様々な車両に搭載できるものではあるが、車両個々に取付関係の寸法が異なっているため、同一のクラッチレリーズ軸受装置をそのままの状態で、多くの車両に搭載することは困難である。従って、クラッチレリーズ軸受装置と、それを搭載する車両との間で、何らかの調整が必要となる。
【0007】
かかる場合、クラッチレリーズ軸受装置の寸法に合わせて、車両の設計を変更することは通常困難である。そこで、クラッチレリーズ軸受装置を搭載する車両に合わせて、クラッチレリーズ軸受装置の各部の寸法を変更することが一般的に行われている。
【0008】
上述した寸法調整の一例として、クラッチレリーズ軸受装置において、シフトフォークの当接面とダイヤフラムばねの当接面との間の寸法を増大させるよう要求される場合がある。
【0009】
従来技術によれば、かかる要求に対し、軸受内輪の軸線方向長を長くすることにより対処してきた。しかしながら、かかる内輪は深絞り加工により形成されており、一定値以上の軸線方向長を有する内輪を深絞り加工により形成することは困難な場合もある。内輪を深絞り加工により形成できない場合には、例えば円筒状の素材を切削加工等により形成する他なく、それにより製造コストが非常に増大する。
【0010】
一方、クラッチレリーズ軸受装置において、シフトフォークの当接面とダイヤフラムばねの当接面との間の寸法を増大させるには、例えばガイドスリーブのフランジ部の肉厚を増大させれば足りるという考えもある。しかしながら、ガイドスリーブを樹脂モールドにより形成するような場合、その一部の肉厚を増大すると、モールド成形時に素材の収縮の不均一を招き、その結果肉厚部の内部にボイド(空孔)が発生して、品質や強度を低下させる恐れがある。
【0011】
そこで本願発明は、コストを低く抑えつつ、車両への適合性を高めたクラッチレリーズ軸受装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本願発明のクラッチレリーズ軸受装置は、
互いに同心的に配置されかつ相対回転する内輪及び外輪を含み、一方の輪が固定され、回転する他方の輪がクラッチ装置の回転部材に当接するようになっているクラッチレリーズ軸受と、
ガイド軸上に摺動自在に嵌合された円筒部と、外方延在部とを備える軸受保持部材と、
該軸受保持部材の外方延在部に対して、該クラッチレリーズ軸受の該一方の輪を半径方向に移動可能となるよう保持する連結部材とからなっているクラッチレリーズ軸受装置において、
前記軸受保持部材は、樹脂をモールドすることにより成形され、前記外方延在部には、その表面から内方に向かう複数の凹部が周方向に一定間隔で断続して形成され、かつ、前記複数の凹部は径方向に複数列形成されており、それにより前記外方延在部の肉厚が調整されるようになっていることを特徴とする。
【0013】
【作用】
本願発明によれば、前記軸受保持部材は、樹脂をモールドすることにより成形され、前記外方延在部には、その表面から内方に向かう複数の凹部が周方向に一定間隔で断続して形成され、かつ、前記複数の凹部は径方向に複数列形成されており、それにより前記外方延在部の肉厚が調整されるようになっているので、例えば、特定の車両に適合させるために、前記内輪の軸線方向長を長くする代わりに、前記外方延在部の軸線方向長を大きくした場合に、前記外方延在部に凹部を設けてその肉厚を調整することができ、それによりモールド成形時にボイドの発生を抑え、前記軸受保持部材の十分な強度を確保できる。また、成形に必要な樹脂素材の量も節約できるという点で、コストの低減も図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施例を図面を参照して以下に詳細に説明する。
図1は、本願発明の実施例であるクラッチレリーズ軸受装置をシフトフォーク側から見た図である。図2は、図1のII−II線に沿って切断して矢印方向に見た軸線方向断面図である。
【0015】
図2において、クラッチレリーズ軸受装置は、クラッチレリーズ軸受10と、軸受保持部材であるガイドスリーブ20と、連結部材であるばね部材30と、補強部材40とからなる。クラッチレリーズ軸受10は、左方端に当接部11aを有する略円管状の内輪11と、内輪11を同心的に内包する短い円管状の外輪12と、内輪11と外輪12との間に転動自在に配置された複数のボール15と、ボール15を所定間隔で保持する保持器16と、ボール15の軸線方向両側で内輪11と外輪12とにより画成される空間を防塵油密的に密封するシール17、18とからなる。内輪11は外輪12に対して回転自在に支持されている。また深絞り加工により形成される内輪11の当接部11aは、半径方向外方にめくれたような形状をしており、図示しないクラッチカバーのダイヤフラムスプリングに当接するようになっている。更に、内輪11の当接部11aと反対側の端部はプレスによるブランク加工のままとし、切削加工を行わず製作コストを安くするようにしている。
【0016】
一方、ガイドスリーブ20はモールド成形された樹脂製であって、円管状の本体21と、本体21の中央近傍の外周から半径方向に延在するフランジ部(外方延在部)22と、フランジ部22の半径方向外方端において軸線方向左方に突出する外壁部23と、フランジ部22の半径方向外方端において軸線方向右方に突出するガイド部25とからなる。本体21の内方には図示しないガイド軸が延在しており、本体21はガイド軸上を摺動自在となっている。なお、本体21の内方には拡径部24が設けられている。この拡径部24は、本体21がガイド軸上を摺動する際に異物を噛みこまないように機能するものである。ガイド部25は、その先端に半径方向内方へ向かう突起25aを有している。突起25aは、クラッチレリーズ軸受装置が車両に搭載されたときに、シフトフォーク(不図示)と係合して、クラッチレリーズ軸受装置からシフトフォークが分離しないように機能する。
【0017】
外壁部23は、クラッチレリーズ軸受10の外方に設けられ、その半径方向の移動制限部となっている。また、クラッチレリーズ軸受10を半径方向に移動可能とするため、外輪12の外周と外壁部23の内周との間には隙間27が形成されている。更に、フランジ部22は、ばね部材30の取付部に半径方向に延在する外方突起22hを有する。
【0018】
図3は、ガイドスリーブ20を図2の矢印III方向に見た図であり、図4は、ガイドスリーブ20を図2の矢印IV方向に見た図である。図3において、本体21の上下端には、平坦面21aが形成されている。更に、側方から見て三角形状のステイ22fが、本体21に対してフランジ部22を支えるようにして4つ形成され、それによりガイドスリーブ20を補強している。
【0019】
また、フランジ部22には、一段低くなったところに、各ばね部材30の取付位置に形成されたストッパ22gと、一対の突起22cが形成されている。更に、フランジ部22のシフトフォーク側面における外縁近傍には、周方向に一定間隔で断続した溝(即ち8個の凹部)22iが形成されている。溝22iは、ステイ22fの付け根を避けて形成され、それによりかかる部分に応力集中が生じないようにしている。
【0020】
一方、図4において、フランジ部22のダイヤフラムばね側面においては、周方向に一定間隔で断続した3列の溝(即ち24個の凹部)22j、22k、22mが形成されている。なお、図4においてわかるように、溝22jはフランジ部22の外縁寄りを避けて形成されており、それにより、軸受10の外輪12がフランジ部22の面上を半径方向に移動する際に溝22jに引っかからないように、また外輪端面が摺動する部分は溝を形成しないようにし、その移動をじゃましないようにしている。なお、各溝の間隔及びその深さは、フランジ部22の各部の肉厚を一定とするように調整されている(図2参照)。
【0021】
ガイドスリーブ20のストッパ22gは、図1から明らかなように、ばね部材30をガイドスリーブ20に取り付ける際に、ばね部材30の切欠き38に係合して、それ以上ばね部材30が内方に押し込まれることを防止するよう機能する。ばね部材30の面取り39は、その挿入を容易にする機能を有する。
【0022】
図1より明らかなように、同一形状のものが2つ設けられたばね部材30は、クラッチレリーズ軸受10をガイドスリーブ20に対して取り付ける機能を有する。図5は、ばね部材30の斜視図である。ばね部材30は、一枚のSK5等のばね鋼板をプレスで打ち抜いた後折り曲げその後焼入処理することによって形成されている。ばね部材30は、ガイドスリーブ20のフランジ部22に当接するベース部31と、軸受の外輪12に当接する押圧部32と、ベース部31と押圧部32との間に設けられ、押圧部32に外輪12を付勢するための弾性力を付与する梁部33とからなっている。なお、押圧部32はシール17に接触しないように、またばね部材30の組付を容易にすべく、軸線方向外方に傾斜した傾斜部32aを有する。
【0023】
更にばね部材30は、ベース部31と梁部33との接合部において、半径方向に突出するように形成された凸部34を有し、この凸部34は、ガイドスリーブ20のフランジ22部の外方突起22hに対応している。また、ベース部31の両側部31aにおける下方端近傍においては、切欠き37が形成され、更にその下縁部31bには、比較的大きな切欠き38が形成されている。切欠き38と下縁部31bとの交差部には、面取り39が形成されている。
【0024】
図6は、補強部材40のシフトフォーク側から見た図であり、図7は、図6の補強部材40を矢印VII方向に見た図である。円板状の補強部材40は、外周に一対の大矩形状の切欠41を有し、内周には4つの小矩形状の切欠42を有している。また、補強部材40は、比較的肉厚の板をプレスし、その後焼入処理することによって形成され、それによりシフトフォークと接触するアンビル部44(図1の網線領域)にて著しい摩耗が発生しないようにしている。更に、かかるアンビル部44をチタンコーティングすることにより著しい摩耗を防ぐこともできる。なお、切欠41は、フランジ部22におけるばね部材30の取付部を露出するために形成され、切欠42は、ステイ22fとの干渉を避けるべく形成されている。
【0025】
補強部材40の内周の上下端には、水平部40aが形成されており、ガイドスリーブ20に取り付けられた際に本体21の平坦部21aに係合し、それにより補強部材40の位置決めが達成されるようになっている。
【0026】
補強部材40の切欠41には、補強部材40の外縁近傍において、略接線方向に延びる爪部41aが形成されている。図7に示すように、爪部41aは側方から見てS字状となっており、組み付けられた際に、爪部41aの先端をばね部材30の下方に潜り込ませることにより、補強部材40がクラッチレリーズ軸受装置から分離しないようにしている。
【0027】
図8は、図1のクラッチレリーズ軸受装置をVIII−VIII線に沿って切断し拡大して矢印方向に見た図である。ガイドスリーブ20のフランジ部22には、上述したように突起22cが形成されている。突起22cは、斜面22dと台部22eとからなっており、ばね部材30が装着された際に切欠き37に係合する形状となっている。フランジ部22の部分22aと部分22bの段差は補強部材40の板厚より大きいため、そこに補強部材40をセットすると、ばね部材30と補強部材40との間にスキマδが生ずるようになっている。また、スキマδが2mmより大きくなると、異音発生の原因となるので、スキマδは2mm以下に設定する。
【0028】
次に、本願発明の実施例であるクラッチレリーズ軸受装置の動作につき以下に説明する。
図2において、図示しないシフトフォークが枢動して、その先端が補強部材40のアンビル部44に当接して一定の荷重を印加する。補強部材40の板厚は比較的厚くその剛性も十分であるため、シフトフォークより受ける大荷重を支持することができる。シフトフォークとアンビル部44とは滑り接触をするが、上述したようにアンビル部44はチタンコーティング又は焼入処理されているので摩耗は小さく抑えられる。クラッチレリーズ軸受装置は、シフトフォークからの入力により図示しないガイド軸上を軸線方向に摺動して、図示しないクラッチカバーのダイヤフラムスプリングに内輪11の当接部11aを当接させる。ダイヤフラムスプリングが回転していても、内輪11は回転自在であるので、当接後にダイヤフラムスプリングと一体で回転することとなり、更に軸受装置が軸線方向に移動することによりダイヤフラムスプリングが押圧されてクラッチが動作されるようになっている。
【0029】
ばね部材30は適切な板厚となっていて、ガイドスリーブ20に対してクラッチレリーズ軸受10を、押圧部32と外輪12との間に作用する摩擦力のみで支持しているため、クラッチレリーズ軸受10はガイドスリーブ20に対して半径方向に移動可能となっている。従って、内輪11の当接部11aがダイヤフラムスプリングに当接したとき、両者の間に偏心があれば、クラッチレリーズ軸受10を同心に位置させようとする公知の力が生じ、それによりクラッチレリーズ軸受10は半径方向に移動して、自動調心が達成されることとなる。なお、ガイドスリーブ20の外壁部23は、クラッチレリーズ軸受10が所定量以上半径方向外方に移動しないよう制限する機能を有する。また、一般の玉軸受の外輪にはフランジがないタイプが多いので、本実施の形態のように外輪をばね部材30で挟み込むように構成すれば、外輪自体を改造する必要がなく既存のものを使用でき、コスト低減に寄与しうる。
【0030】
ばね部材30と補強部材40とは、図8に示すようにスキマδが生ずる程度に離隔しているため、クラッチレリーズ動作に伴いシフトフォークから補強部材40に軸線に直角な方向の力が印加された場合でも、かかる力はばね部材30に伝達されることはない。したがって、ばね部材30は、シフトフォークからの力で変形等することはない。
【0031】
本実施の形態においては、図2に示すように、ガイドスリーブ20のフランジ部22の軸線方向厚さΔを比較的大きくし、それによりダイヤフラムばね当接部(11a)からシフトフォーク当接面(44)までの寸法が比較的大きい車両に対応できるようにしている。従って、内輪11を延長する必要がなく、それにより内輪11の深絞り加工が容易となる。
【0032】
一方、かかるガイドスリーブ20は樹脂モールドにより形成されることに鑑み、フランジ部22に溝22i、22j、22k、22mを設け、フランジ部22の各部の肉厚をほぼ一定とし、それにより溶融樹脂の固化時間を調整して、ボイドの発生を防止している。また、成形に必要な樹脂素材の量も節約できるという点で、コストの低減も図れる。
【0033】
更に、フランジ部22の外方突起22hを、フランジ部22の軸線方向厚さと同じ厚さに設定すると、ばね部材30の軸線方向寸法Bが半径方向寸法Aよりもかなり大きくなってしまう。かかる場合、調心作用に基づき、軸受10の外輪12がフランジ部22に対して半径方向にスライドしても、ばね部材30の当接部32aと軸受外輪12とは相対移動せず、ばね部材30の変形が維持され、過大応力が残存したりばね部材30が外れたりする恐れがある。そこで、ばね部材30の軸線方向寸法Bを小さくすべく、外方突起22hの軸線方向厚さCを、フランジ部22の軸線方向厚さより小さく設定している。
【0034】
次に、クラッチレリーズ軸受装置の組付方法について説明する。 ガイドスリーブ20の本体21の周囲に、クラッチレリーズ軸受10および補強部材40が配置された後、図1の斜め上方及び斜め下方からばね部材30が、ガイドスリーブ20のフランジ部22に挿入される。ばね部材30は外周の一方向から挿入できるようにしているため、組付が容易となっている。ばね部材30は、ガイドスリーブ20の突起22cを弾性変形しながら乗り越えて、切欠き37が突起22cに係合し、かつ切欠き38がストッパ22gに当接した段階で所定の形状に戻り、組付が完了する。斜面22dの作用によりばね部材30の挿入は比較的容易に行われるが、一旦係合した後は台部22eの作用により不用意に抜けないように構成されている。
【0035】
以上、本発明を実施例を参照して説明してきたが、本発明は上記実施例に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、ばね部材30は2つでなく3つでもよい。更に、回転輪は内輪でなく外輪であっても本願発明の構成は可能となる。フランジ部に形成される溝は、周方向でなく半径方向に延在していても良い。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本願発明のクラッチレリーズ軸受装置によれば、軸受保持部材は、樹脂をモールドすることにより成形され、その外方延在部には、その表面から内方に向かう複数の凹部が周方向に一定間隔で断続して形成され、かつ、前記複数の凹部は径方向に複数列形成されており、それにより前記外方延在部の肉厚が調整されるようになっているので、例えば、特定の車両に適合させるために、前記内輪の軸線方向長を長くする代わりに、前記外方延在部の軸線方向長を大きくした場合に、前記外方延在部に凹部を設けてその肉厚を調整することができ、それによりモールド成形時にボイドの発生を抑え、前記軸受保持部材の十分な強度を確保できる。また、成形に必要な樹脂素材の量も節約できるという点で、コストの低減も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態であるクラッチレリーズ軸受装置をシフトフォーク側から見た図である。
【図2】図1のII−II線に沿って切断して矢印方向に見た軸線方向断面図である。
【図3】ガイドスリーブ20を図2の矢印III方向に見た図である。
【図4】ガイドスリーブ20を図2の矢印IV方向に見た図である。
【図5】ばね部材30の拡大斜視図である。
【図6】補強部材40のシフトフォーク側から見た図である。
【図7】図6の補強部材40を矢印VII方向に見た図である。
【図8】図1のクラッチレリーズ軸受装置をVIII−VIII線に沿って切断し拡大して矢印方向に見た図である。
【符号の説明】
10………クラッチレリーズ軸受
20………ガイドスリーブ
22………フランジ部
30………ばね部材
40………補強部材
Claims (1)
- 互いに同心的に配置されかつ相対回転する内輪及び外輪を含み、一方の輪が固定され、回転する他方の輪がクラッチ装置の回転部材に当接するようになっているクラッチレリーズ軸受と、
ガイド軸上に摺動自在に嵌合された円筒部と、外方延在部とを備える軸受保持部材と、
該軸受保持部材の外方延在部に対して、該クラッチレリーズ軸受の該一方の輪を半径方向に移動可能となるよう保持する連結部材とからなっているクラッチレリーズ軸受装置において、
前記軸受保持部材は、樹脂をモールドすることにより成形され、前記外方延在部には、その表面から内方に向かう複数の凹部が周方向に一定間隔で断続して形成され、かつ、前記複数の凹部は径方向に複数列形成されており、それにより前記外方延在部の肉厚が調整されるようになっていることを特徴とするクラッチレリーズ軸受装置。
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