JP3933803B2 - 走行環境情報収集装置および情報提供システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体に搭載される情報収集装置に係わり、特に、渋滞等の走行環境情報を情報センター等の所定の場所へ効率よく送信する走行環境情報収集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体の運転者や搭乗者に様々な情報を提供し、移動体内での快適性や安全性を高める装置が開発されつつある。代表的な装置として、移動体に蓄えられた地図情報や案内情報を用い、目的地への最短経路を演算し、地図や音声等で誘導するカーナビゲーションシステムがある。
【0003】
カーナビゲーションシステムでは、CD-ROMやDVD等の大容量記憶媒体に前記地図情報や案内情報を記録する。記憶媒体に蓄えられる情報量は膨大であるが、静的な情報であり所望の時点での道路混雑情報や道路上の障害物情報・路面情報といった動的な情報を運転者に提供することはできない。
【0004】
一方、動的情報を提供するシステムとして、路上に設置されたカメラや超音波感知器、光感知器を用いて交通流量を測定し、これらから渋滞・非渋滞を判別し、FM多重放送、ないし電波・光ビーコンといった通信経路で移動体に交通情報を提供するシステムがある。更に、路上に設置された双方向通信可能な光ビーコンを用い、移動体のビーコン間の旅行時間を路側で測定し交通渋滞情報を収集するシステムもある。
【0005】
これらシステムは、路側に設置されたカメラ、超音波感知器、光ビーコン等の各種の情報収集装置を用いてリアルタイムの交通情報を収集する。
【0006】
さらに、特開平5-151496号公報に記載された方式もある。これは、移動体通信を用い移動体自身が収集した交通情報をセンター側に送信し、情報センターがこれら交通情報を集計し渋滞などの情報を得る方式である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記説明した光ビーコン等を用いて交通情報を収集する方式では、路側にセンサーを設置する必要があるため、道路数に応じた膨大な数の超音波感知器や光感知器が必要になり投資コストが高くなってしまう。また基本的に超音波感知器や光感知器はその下を通過した車両情報しか得られないため、これら感知器間の領域で発生した情報を得ることはできない。また感知器が設置されていない道路の情報は得られないことは当然である。
【0008】
一方、移動体通信を用い移動体が収集した交通情報をセンター側に送信する方法では、上記ビーコン方式の課題を解決することは可能であるが、一方で収集した情報の鮮度を落とさないために頻繁に収集した情報をセンター側に送信する必要があるため通信コストが増大し、ひいては利用者にサービス料金の増加という不利益をもたらしてしまう。
【0009】
また、交通情報の正確性・信頼性・リアルタイム性を満足するには所定台数以上の移動体から同時に交通情報を得る必要があり、センター側に設置する受信端末を相当数用意しないと通信回線がパンクしてしまうという課題も有する。
【0010】
本発明は、上記のような問題を鑑みて成されたもので、その目的は、走行環境情報を収集するために移動体に搭載される走行環境情報収集装置において、収集した交通情報をセンター側に送信する際の通信トラフィックを下げることが可能な手段を備える走行環境情報収集装置を提供することにある。
【0011】
さらに、本発明の他の目的は、複数の移動体に搭載された走行環境情報収集装置からの情報を蓄積し、該蓄積した情報を移動体へ送信する情報センターを備える情報提供システムにおいて、各移動体が収集した道路環境情報を情報センター側に送信するタイミングを制御することで、より少ない通信で効率的に道路環境情報が収集されることを可能とする手段を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明では、車両に搭載される走行環境情報収集装置であって、自車両が走行している道路の走行環境情報を収集する収集手段と、走行環境情報を予め蓄積している情報センターから送信されてくる走行環境情報を受信する受信手段と、前記収集した走行環境情報を利用して、前記受信した走行環境情報の一部について更新あるいは新規生成処理が必要かどうかを判断する判定手段と、前記更新あるいは新規生成が必要と判断した場合、該当する処理で用いられる前記収集手段で収集した走行環境情報を、前記情報センターへ送信する送信手段とを備える。
【0013】
ここで、上記発明の走行環境情報収集装置において、前記移動体の位置を測定する位置測定手段をさらに設け、前記判定手段が、前記測定した位置情報と前記受信した走行環境情報とから、該測定位置に対応する走行環境情報を検索し、該検索結果と前記収集した走行環境情報とを比較して、前記更新あるいは新規生成が必要かどうかを判定する構成としてもよい。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明では、走行環境情報収集装置において、自車両が走行している道路の走行環境情報を収集する収集手段と、外部から送信されてくる走行環境情報を受信する受信手段と、前記収集した走行環境情報と、前記受信した走行環境情報のうちの前記収集した走行環境情報に対応している走行環境情報とを比較する比較手段と、前記比較手段で前記2つの走行環境情報が異なると判断した場合、前記収集手段で収集した走行環境情報を、外部に設けられた情報センターへ送信する送信手段とを備える。
【0015】
また、上記目的を達成するために本発明では、走行環境情報収集装置において、自車両が走行している道路の走行環境情報を収集する収集手段と、外部から送信されてくる走行環境情報を受信する受信手段と、前記受信した走行環境情報に、自車両が走行中の道路に関する情報が含まれているか判定する判定手段と、前記判定手段で前記受信した走行環境情報に自車両が走行中の道路の情報が含まれていないと判定した場合、該情報が含まれていないと判定された道路領域について前記収集手段が収集した走行環境情報を、外部に設けられた情報センターに送信する送信手段とを備える。
【0016】
また、上記目的を達成するために本発明では、走行環境情報収集装置において、自車両が走行している道路の走行環境情報を収集する収集手段と、自車両の走行環境に変化が発生したかを判定する環境変化判定手段と、前記環境変化判定手段で走行環境が変化したと判定した場合、前記収集した走行環境情報を、外部に設けられた情報センターに送信する送信手段とを備える。
【0017】
上記本発明による走行環境情報収集装置において、前記収集手段が収集する走行環境情報には、例えば、渋滞情報、路面状態情報および気象情報のうちの少なくとも一つが含まれることが好ましい。また、上記本発明による走行環境情報収集装置において、自車両の位置を測定する位置測定手段をさらに備え、前記収集手段が収集する走行環境情報として、該走行環境情報が収集された位置に関する位置情報と、該走行環境情報が収集された時刻に関する時間情報とをさらに含む構成としてもよい。
【0018】
また、上記目的を達成するために本発明では、走行環境情報収集装置において、車両の位置を測定する位置測定手段と、車両の走行している道路が渋滞しているかを示す渋滞情報を収集する渋滞情報収集手段と、前記渋滞情報収集手段で収集した渋滞情報が渋滞なしから渋滞に変化した場合、該渋滞情報および前記位置測定手段で測定した自車両の位置を示す位置情報とを、外部に設けられた情報センターに送信する送信手段とを備える。
【0019】
また、上記目的を達成するために本発明では、走行環境情報収集装置において、自車両が走行した道路の走行環境情報を収集する収集手段と、車外に設置された情報センターに情報の検索要求を送信する送信手段と、前記情報センターから送られてくる前記検索要求の回答情報を受信する受信手段とを備え、前記送信手段は、前記検索要求と共に、前記収集手段で収集した走行環境情報を前記情報センターへ送信する。ここで、前記情報センターから送られてくる前記検索要求の回答情報の受信終了までに、前記収集手段で収集した走行環境情報を送信終了するように、前記走行環境情報の送信情報量を制限する送信制御手段をさらに備える構成としてもよい。
【0020】
また、上記目的を達成するために本発明では、車両に搭載され該車両が走行する道路の走行環境に関する情報を収集する走行環境収集装置と、走行環境に関する情報を蓄積すると共に該蓄積した走行環境情報を車両へ提供する情報センターとを備える情報提供システムにおいて、前記走行環境情報収集装置に、自車両が走行している道路の走行環境情報を収集する収集手段と、前記情報センターから送信された走行環境情報を受信する受信手段と、前記収集した走行環境情報を利用して、前記受信した走行環境情報の一部について更新あるいは生成が必要かを判断する判定手段と、前記更新あるいは生成が必要と判断した場合、前記収集手段で収集した走行環境情報を、前記情報センターへ送信する送信手段とを設け、前記情報センターに、前記走行環境情報を格納する記憶手段と、前記格納された走行環境情報を送信するセンター側送信手段と、前記走行環境情報収集装置から送信されてくる走行環境情報を受信するセンター側受信手段と、前記受信した走行環境情報を利用して、前記記憶手段に格納されている走行環境情報の少なくとも一部を更新あるいは新規生成する更新手段とを設ける。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明による走行環境情報収集装置の一実施形態を説明する。
【0022】
図1は、放送型情報提供システムにおいて、交通環境情報を収集し、該収集した交通環境情報を通信回線20を介して情報センター21へ送信すると共に、放送手段22や通信回線20を経由して送られてくる情報センター21に蓄えられた情報を受信する走行環境情報収集装置の概略構成例を示す。本実施形態における走行環境情報収集装置は、移動体10に搭載されるもので、情報処理装置11、周囲環境解析装置12、双方向の通信装置13、および放送の受信装置14を備える。
【0023】
最初に、本発明が適用される放送型情報提供システムについて説明する。
【0024】
移動体の利用者が最も必要とする情報の一つは、道路の渋滞・非渋滞、道路上の障害物有無情報、路面状態といった道路環境情報である。道路環境情報をその利用者に提供する一手法として、利用者等が乗る移動体をセンサーとみなし該移動体で情報を収集し、収集した情報を情報センター側に送信し、情報センターでは受信した道路環境情報を編集し利用者に送信するという一連の流れで道路環境情報をサービスする方法がある。
【0025】
詳細にその処理内容を説明すると、移動体10は情報処理装置11や周囲環境解析装置12を用い自車両が移動した道路軌跡における交通環境情報を収集する。得られる情報は、例えば情報処理装置11では自車両が走行した所定道路リンクを通過するために必要な通行時間や最高速度情報等であり、カメラやレーダなどから構成される周囲環境解析装置12では自車両周辺や前方を撮影した映像情報から物体の輪郭を抽出し得られた障害物情報や、路面が濡れや積雪や氷結が存在するかといった路面状態情報である。
【0026】
これら走行環境情報は移動体内に設置した通信装置13を用い通信回線20を経由し情報センター21に伝送される。なお通信装置13とは双方向で通信可能なシステムを指し、具体的には公衆回線ではセルラー無線やPHS、双方向で通信可能な衛星通信等を、また特定回線ではMCA無線等がある。
【0027】
情報センター21では、様々な位置を走行中の移動体から同様の道路環境情報を受信し、これら情報をリアルタイムに編集することで各道路の道路情報を逐次記録する。
【0028】
情報センター21で編集された道路情報は、放送手段22ないし通信回線20を経由し移動体に送信する。なお、放送手段22とは、広い領域に存在する利用者に大容量のデータを片方向通信するもので、具体的には地上波テレビ放送、ラジオ放送、FM放送、ぺージャー、衛星放送等がある。
【0029】
次に、本実施形態の走行環境情報収集装置の各構成要素の詳細を説明する。
【0030】
図2は、移動体10に設置される情報処理装置11の機能処理ブロックを表した図である。本実施形態において情報処理装置11は、演算部100、ディスプレイ101、情報記憶装置102、音声入出力装置103、入力装置104、車輪速センサ105、地磁気センサ106、ジャイロ107、GPS受信装置108、及びLAN109を備えている。以下、情報処理装置11の各構成ユニットについて説明する。
【0031】
演算部100は、105〜108の各種センサから出力されるセンサ情報を基に現在位置を検出し、得られた現在位置情報から地図表示に必要な地図メッシュデータを情報記憶装置102から読み込み、地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地マークを重ねディスプレイ101へ表示したり、ユーザから指示された目的地と現在地を結ぶ最適な経路を選択し、ディスプレイ101上の地図に重ねて表示することでユーザを目的地に誘導したり、移動体が収集した道路環境情報を情報センターに送信したり、情報センター等から送信された道路環境情報をディスプレイ101へ表示する等といった様々な処理を行う中心的なユニットである。
【0032】
ディスプレイ101は、演算部100で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットで、CRTや液晶ディスプレイで構成される。また演算部100とディスプレイ101間の信号S1は、RGB信号やNTSC(National Television System Committee)信号で接続するのが一般的である。
【0033】
情報記憶装置102は、CD-ROMやDVD-ROM、ICカードといった大容量記憶媒体で構成され、地図表示で必要とする地図メッシュデータ、案内情報等を格納する。
【0034】
入力装置104は、ユーザからの指示を受け付けるユニットで、スクロールキー、縮尺変更キーなどのハードスイッチ、ジョイスティック、ディスプレイ上に貼られたタッチパネルなどで構成される。
【0035】
移動体ナビゲーションで位置を検出するために使用するセンサは、車輪の円周と計測される車輪の回転数の積から距離を測定し、さらに対となる車輪の回転数の差から移動体が曲がった角度を計測する車輪速センサ105、地球が保持している磁場を検知し移動体が向いている方角を検出する地磁気センサ106、光ファイバジャイロや振動ジャイロといった移動体が回転した角度を検出するジャイロ107、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在位置、進行速度及び進行方位を測定するGPS受信装置108で構成される。
【0036】
また、移動体内に設置されたの様々な装置、即ち通信装置13や放送の受信装置14と情報処理装置11間で通信するLAN(Local Area Network)109を備える。LAN109はこれら装置と通信することで、移動体10が収集した道路環境情報を通信装置13に転送する一方、受信装置14あるいは通信装置13で受信した道路環境情報を演算部100へ転送するように動作する。なお、通信装置13はデータ通信が可能である必要がある。従って、アナログ方式でデータ通信をサポートしていない場合はモデムを設置することでデータ通信を行う。
【0037】
図3は、演算部100に設けられた処理ブロックの構成を表した図である。以下、各構成要素について説明する。
【0038】
現在位置演算手段125は、車輪速センサ105で計測される車速パルスデータS5、及びジャイロ107で計測される角加速度データS7を各々積分した結果得られる距離データ及び角度データを用い、そのデータを時間軸で積分していくことにより、初期位置(X,Y)から移動体走行後の位置(X',Y')を演算する処理を行う。ここで、移動体の回転した角度と進む方位の関係を一致させるため、地磁気センサ106から得られる方位データS6と、ジャイロ107から得られる角加速度データS7を積分した角度データを1対1の関係にマッピングし、移動体が進行している方向の絶対方位を補正する。また上述したセンサから得られたデータを積分してゆくとセンサの誤差が蓄積するため、ある時間周期でGPS受信装置108から得られた位置データS8をもとに蓄積した誤差をキャンセルするという処理を施し現在位置情報を出力する。
【0039】
上記現在位置情報にはセンサの誤差が含まれているため、さらに位置精度を高めることを目的に、マップマッチ手段126によるマップマッチ処理を行う。これは、情報記憶装置102から現在地周辺の地図に含まれる道路データをデータ読込手段127によって読み込み、現在位置演算手段125から得られた走行軌跡形状と道路形状を互いに照らし合わせ、形状の相関が最も高い道路に現在地を合わせ込むという処理である。マップマッチ処理を施すことで現在地は多くの場合走行道路と一致するようになり、精度よく現在位置情報を出力することができる。
【0040】
渋滞情報解析手段121は、現在位置演算手段125、及びマップマッチ手段126が出力する現在位置情報を基に、該走行中の道路、ないしこれまで走行してきた道路に渋滞等の交通障害が発生していたかを解析する。
【0041】
渋滞の識別方法としては、例えば、走行した道路リンクを走行するために要した時間(実測値)と、情報記憶装置102等に記憶された該道路の平均旅行時間を比較し、実測値が平均旅行時間の所定係数倍以上かどうかで判定するとよい。なお、前記係数値を渋滞レベルに応じて複数に分割することで、さらに精度の高い渋滞判別が可能になる。また、平均旅行時間は、該道路の長さ、及び通行の容易性を考慮するために用いる道路種別(国道、県道等)や車線数、道路幅といった情報を基に決定してもよい。
【0042】
また、別な渋滞の判別方法として、所定道路を通行したときの最高時速から渋滞を判定してもよい。この場合は、最高時速が所定速度以下のときは渋滞していると判別する。
【0043】
また、別な渋滞の判別方法として、カメラ等の周囲環境解析装置12で自車両周辺を撮影し、自車両と同一進行方向の他車両の相対速度が所定値以下のときは渋滞していると判定してもよい。
【0044】
路面情報解析手段122は、カメラなどの周囲環境解析装置12で自車両周辺、及び路面を撮影した画像データを利用して、様々な情報を出力する。例えば、撮影画像から物体の輪郭線を抽出する。この情報を移動に伴い比較することで、物体が移動しているか静止しているかを判別する。静止している物体を抽出し、その大きさを判別することで路上に障害物が存在するか否かを判定する。
【0045】
なお、ステレオ視することで自車位置から障害物までの相対距離、方向が認識されるので、自車位置情報と組み合わせることで障害物の正確な位置を決定することが可能になる。また、路面上を撮影する際に水平面偏向フィルターを用いた画像と用いない画像を比較することで路面が濡れているか、乾いているのかといった情報を得ることが可能になる。また、路上の白線が存在するにも係わらず認識できない場合には、路上に雪が積雪していると判定できる。
【0046】
以上、周囲環境解析装置12で路面情報を解析する方法について述べたが、車輪速センサー105やGPS受信機108を用いることで更なる路面情報が解析可能である。ここで解析する情報は路面の滑りやすさ情報で、駆動輪と非駆動輪との回転状態を比較することで解析する。即ち、動力を伝達する駆動輪ではタイヤから道路に摩擦力を用い前進・停止する力を加えるが、路面が雨や雪、氷結等で滑りやすい状態になると空回りないしタイヤのロック等によりタイヤと路面が滑る。一方、非駆動輪に対しては力を加えないと慣性力で回転しているため実際の走行速度に応じた回転速度になる。従って、駆動輪と非駆動輪を比較し回転数に差が発生したときは滑りやすい道路を走行中であると判別可能である。
【0047】
また、GPS受信機108が出力する速度ベクトル情報も絶対速度を測定可能である。従って、前記絶対速度情報と駆動輪の回転数から計算される速度情報を比較し、速度差が発生したときは滑りやすい道路を走行中であると判別できる。
【0048】
気象情報解析手段123は、周囲環境解析装置12で自車両周辺、及び路面を撮影した結果から走行路の天候が雨、雪、ないし霧かを判別する。また、雨滴センサーや温度センサー、ワイパー等の動作状況から、天候を判定することも可能である。
【0049】
ユーザ操作解析手段120は、ユーザからの要求を入力装置104で受け、その要求内容を解析し、対応する処理を実行するよう各ブロックを制御する。例えば、利用者が要求する付加価値情報を得るため情報センター21と通信する場合、通信制御手段129を制御し所望の情報、例えば施設等の位置情報や付帯情報、映像情報等の検索要求情報を通信装置13を用い情報センター21に送信する。情報センターでは、検索要求に応じた回答情報を生成し、通信回線20、通信装置13を経由して移動体に転送する。
【0050】
ところで、移動体10と情報センター21間の通信においてこれら検索要求情報のデータ量は、検索結果のデータ量と比較し圧倒的に少ないケースが大部分である。従って、検索結果が出力されるまでの待ち時間に、渋滞情報解析手段121、路面情報解析手段122、及び気象情報解析手段123で収集した自車が走行した道路に関する情報を検索要求情報と併せて送信することで、利用者や情報センター21側の通信回線負担を増すことなく、リアルタイムの道路環境情報を情報センター21側に送信することが可能になる。
【0051】
なお、移動体側で収集した道路環境情報を、情報センター側に送信するか否か利用者が選択できるようにできることが望ましい。これにより利用者のプライバシーを守ることができる。更に移動体が収集した道路環境情報を、検索結果が情報センター21から移動体10に送信している時間を利用し、移動体10から情報センター21に送信するようにしてもよい。
【0052】
これは、検索結果を移動体10に送信している期間、即ち下り回線を使用している期間は、上り回線が未使用であり、この無駄な回線を利用して道路環境情報を情報センター21に送信することを特徴とするものである。従って、何ら利用者の通信負担を増すことなく道路環境情報を送信することが可能になる。
【0053】
また、送信する道路環境情報のデータ量は、回答情報が送信し終えるまでに転送可能な量(データ転送速度が上り/下り回線で等しいときは回答情報と道路環境情報が等しく、ないし少なくなるデータ量)に制限するとよい。
【0054】
さらに送信データ量を制限する場合は、時間的に新しい情報を優先的に選択送信することにより、古い情報を捨てることが望ましい。これにより、前記手法同様に利用者や情報センター側の通信回線負担を増すことなく、リアルタイムの道路環境情報を情報センター側に送信することが可能になる。
【0055】
情報表示加工手段124は、地図画面や検索画面、検索結果の出力画面を描画するためのグラフィックス描画コマンドを生成し、グラフィックス処理手段130に転送する。グラフィックス処理手段130は、情報表示加工手段124で生成した描画コマンドを受けフレームメモリに画面イメージを展開し、ディスプレイ101に転送することで表示処理を実行する。
【0056】
図4は通信制御手段129の構成を表した図である。以下、各構成要素について説明する。
【0057】
受信装置制御手段141は、移動体10内に設置される受信装置14を制御し、かつLAN109で接続された受信装置14から送られる受信データを受信情報記憶手段145に転送するように動作する。ここで受信装置14とは、路上に設置されたビーコン装置(光ビーコン、電波ビーコンなど)、地上波テレビ放送(文字放送等を含む)、ラジオ放送、FM多重放送、ぺージャー、衛星放送等を受信装置で、受信装置制御手段141はこれら受信装置に対し道路環境情報を放送するチャネルを選択するように各ユニットを制御する。さらに、得られた受信データから道路環境情報に関するデータを選択し、受信情報記憶手段145に転送する。
【0058】
受信情報記憶手段145は、受信装置制御手段141で受信した道路環境情報、ないし通信装置制御手段142から得られた道路環境情報から各々の道路の渋滞情報や渋滞度情報、道路の路面状態情報、気象情報等を道路リンク単位で記憶する。記憶装置内の記憶フォーマット例を図7に示す。
【0059】
例えば、道路リンクが図7(a)の300で示されたように接続した道路網の道路環境情報は、図7(b)に示したように各リンク単位で各々のリンクの上下線単位の渋滞情報301a、路面状態情報301b、気象情報301c、更新時刻301fを管理すればよい。これにより、リンクを一意に指定することで必要とする道路リンクの道路環境情報を得ることが可能になる。また、時間とともに走行環境の変化を受信した場合は、記憶内容を最新情報に更新する。
【0060】
通信装置制御手段142は、移動体内に設置される通信装置13を制御し、目的とする通信相手との回線を接続するように通信装置を制御し、与えられたデータを送信/受信するように動作する。ここで通信装置13とは、所定の通信相手と双方向に通信可能で装置を指し、ある特定のデバイスに縛られることはない。即ち、セル状に配置された地上局と移動体を通信するセルラー通信やPHSであってもよいし、低軌道を周回する衛星通信や、MCA通信を用いてもよい。
【0061】
走行環境情報記憶手段146は、自車両が走行した道路に関し、渋滞情報解析手段121、路面情報解析手段122、及び気象情報解析手段123が収集した道路環境情報を道路リンク単位で記憶する。
【0062】
記憶フォーマット例を図8に示す。ここでは上記図7に示す記憶フォーマット例において、自車両が該リンクに進入した時刻情報301d、および該リンクから退出した時刻情報301eも併せて記憶する。これは、情報の新鮮度を情報センター側に送信するときに使用したり、最も新しい情報から優先的に道路環境情報を優先的に選択するために使用し、必要不可欠な情報である。なお時刻情報は、例えばGPS受信装置108が出力する時刻情報を用いることで正確な時刻情報を得ることができる。
【0063】
走行環境情報送信判定手段143は、走行環境情報の変化に応じて収集した道路環境情報を通信装置制御手段142を介し情報センター21に送信開始するかを判定する。収集した道路環境情報を情報センターに送信開始すると判断するケースは複数存在する。
【0064】
(1)第1のケースは、それぞれ受信情報記憶手段145と走行環境情報記憶手段146に記憶した該走行道路リンクの道路環境情報を比較し、比較結果が異なるときに情報センター21に情報を送信するように動作する。
【0065】
本ケースの処理により、道路の交通環境が変化したときのみ通信がなされるように動作するため通信量を大幅に削減できるという特徴を有する。
【0066】
なお、道路リンク単位に道路環境情報を比較し、異なるときに通信を行ってもよいし、さらに通信頻度を減らすため道路リンク単位に道路環境情報を比較した結果、所定回数以上比較結果が異なるとき通信を行ってもよい。
【0067】
(2)第2のケースは、それぞれ受信情報記憶手段145と走行環境情報記憶手段146に記憶した該走行道路リンクの道路環境情報を比較した結果、受信情報記憶手段145に移動体が走行した道路リンクに関する道路環境情報が記憶されていないと判断したとき情報センターに情報を送信するように動作する。なお、道路環境情報が記憶されていないということは、その道路リンクに関する情報が配布されていない、ないし不明な状態であり、その道路リンクに渋滞が無いとか、障害が発生していないことを表すものではない。
【0068】
本ケースの処理により、情報センター21が未収集の道路に関する道路環境情報を情報センターに送信するので、さらに情報センターに蓄えられる情報量を豊富にすることができる。また、受信情報記憶手段145に記憶されている道路リンクに関しては対象外とするため通信量を削減できるという特徴を有する。
【0069】
なお、道路リンク単位に通信してもよいし、さらに通信頻度を減らすため複数の道路リンク単位に道路環境情報をまとめて通信してもよい。
【0070】
(3)第3のケースは、走行環境情報記憶手段146に蓄えられた道路環境情報の変化点を判定し、変化が発生したと判定したとき情報センター21に情報を送信するように動作する。変化発生とは、例えば走行中の道路に関し、渋滞については渋滞無しから渋滞有りに変化したときや渋滞有りから渋滞無しに変化した場合、路面状態情報については障害物が発見された場合やスリップ無しからスリップ有りに変化した場合、気象情報については曇りから雪に変化した場合である。
【0071】
本ケースによれば、これら道路環境情報が変化した場合に情報センター21に情報を送信するように動作するため通信量を削減できるという特徴を有する。
【0072】
要求情報送受信手段144は、利用者が要求する付加価値情報を得るため情報センター21と通信するかを判定し、要求情報を情報センター21に送信すると同時に収集した道路環境情報を情報センター21に併せて送信するように動作する。
【0073】
ところで、移動体10から情報センター21に送信する検索要求情報のデータ量は、検索結果のデータ量と比較し圧倒的に少ないケースが大部分であり、検索結果が出力されるまでの待ち時間に、渋滞情報解析手段121、路面情報解析手段122、及び気象情報解析手段123で収集した自車が走行した道路に関する情報を検索要求情報と併せて送信することで、利用者や情報センター側の通信回線負担を増すことなく、リアルタイムの道路環境情報を情報センター側に送信できるという特徴を有する。
【0074】
なお、移動体側で収集した道路環境情報を、情報センター側に送信するか否か利用者が選択できるようにできることが望ましい。これにより利用者のプライバシーを守ることができる。更に移動体が収集した道路環境情報を、検索結果が情報センターから移動体に送信している時間を利用し、移動体から情報センターに送信するようにしてもよい。これは、検索結果を移動体に送信している期間、即ち下り回線を使用している期間は、上り回線が未使用であり、この無駄な回線を利用して道路環境情報を情報センターに送信することを特徴とする。従って、何ら利用者の通信負担を増すことなく道路環境情報を送信することが可能になる。
【0075】
また、送信する道路環境情報のデータ量は、回答情報が送信し終えるまでに転送可能な量(データ転送速度が上り/下り回線で等しいときは回答情報と道路環境情報が等しく、ないし少なくなるデータ量)に制限するとよい。さらに制限する場合は新しい情報を優先的に選択送信することにより、古い情報を捨てることが望ましい。これにより、前記手法同様に利用者や情報センター側の通信回線負担を増すことなく、リアルタイムの道路環境情報を情報センター側に送信できるという特徴を有する。
【0076】
図5は情報センター21の構成例を表した図である。以下、各構成要素について説明する。
【0077】
情報センター21は、移動体10が必要とすると考えられる道路環境情報やコンテンツ情報を収集してサーバ203、205に収録し、ユーザ要求に応じてサーバ203、205を検索し回答情報を生成したり道路環境情報を放送手段22を用いて放送するように動作するもので、第1の双方向通信端末200、通信制御装置201、回答情報生成装置202、コンテンツ情報サーバ203、道路情報生成装置204、道路網情報サーバ205、第2の双方向通信端末206、及び、放送情報生成装置207を備える。
【0078】
第1の双方向通信端末200は、通信回線20と情報提供センター21を接続するための装置で、ディジタル電話ないしアナログ電話で構成する。第1の双方向通信端末200をアナログ電話で構成する場合は、モデムを用いアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0079】
通信制御装置201はデータの流れを制御する装置で、移動体10から転送されてきた情報において、回答情報を生成する必要がある検索要求情報であれば回答情報生成装置202に、移動体が収集した走路環境情報であれば道路情報生成装置204に各々情報が転送される。なお、移動体10と第1の双方向通信端末200の通信は、検索要求情報であれば回答情報の送信終了後に、道路環境情報のみであれば情報転送終了後に通信を切断する。
【0080】
回答情報生成装置202は、検索要求情報の内容を解析しコンテンツ情報サーバ203から必要な情報を取り出し回答情報を生成し、移動体10に回答情報を通信する。なお、渋滞情報等の道路環境情報をユーザが要求している場合は、道路網情報サーバ205をアクセスし回答情報を生成するように動作する。
【0081】
コンテンツ情報サーバ203は、様々な動的情報や静的情報を収集し、蓄積する装置である。なお、ここには図示していないが、コンテンツ情報サーバ203は外部情報を収集するため独自の回線網やインターネットに接続され、常に最新の情報を蓄えるものとする。
【0082】
道路情報生成装置204は、移動体から随時送信される道路環境情報から道路網情報サーバ205を更新するように動作する。
【0083】
道路網情報サーバ205は、道路ネットワークに関する静的な情報、即ち道路の位置やリンク接続関係等と、動的な情報、即ち渋滞情報等を収集、蓄積する装置である。なお、移動体から送られた道路環境情報のみならず、路側に設置された感知器や監視カメラから得られた情報も同時にサーバに蓄えることで更に精度の高い情報を蓄積することが可能になる。
【0084】
放送情報生成装置207は、道路網情報サーバ205から道路環境情報を読み出し、所定の地域向けにフォーマット生成することで放送局等の放送手段22から送信する情報を生成する。
【0085】
第2の双方向通信端末206は、放送情報生成装置207が生成した情報を放送局等の放送手段22に転送する。なお第2の双方向通信端末203が接続する通信回線は、公衆通信回線網であってもよく専用回線であってもよい。放送局22は、情報サーバから送られた道路情報と、その他の放送すべき情報をミキシングし放送する。
【0086】
図6は、情報処理装置11における演算部100の走行環境情報送信判定手段143で実施される、収集した道路環境情報の送信判定の処理フロー例を表した図である。以下、前記処理をフローチャートを用い説明する。
【0087】
ステップ1001では、渋滞情報解析手段121、路面情報解析手段122、及び気象情報解析手段123と連携し走行中のリンクの走行環境情報を収集する。なお、走行中のリンク情報は、現在位置演算手段125から演算出力する位置情報を地図データと比較し走行中の道路リンクを判定するマップマッチ手段126から出力される。さらに各リンク毎に得られた道路環境情報は走行環境情報記憶手段146で、例えば図8に示したようなフォーマットで、該リンクを通過した時刻情報と共に記憶される。
【0088】
ステップ1002では、受信装置14を用いることで走行環境情報が受信可能かを判定する。例えば、放送局22のサービスエリアから外れてしまった場合や、受信装置14の電源を立ち上げた直後で十分な情報が受信できない状態においてはステップ1006へ、受信可能で十分な現在走行中の道路付近の走行環境情報を受信済みと判定した場合はステップ1003へ処理が遷移する。
【0089】
ステップ1003では、受信情報記憶手段145に蓄えられている道路環境情報をアクセスし、走行中の道路リンクに関する情報が記憶されているかを判定する。なお、道路環境情報が記憶されていないということは、その道路リンクに関する情報を受信していない、ないし不明な状態であり、その道路リンクに渋滞が無いとか、障害が発生していないことを表すものではない。記憶されていないと判定したときはステップ1006に、記憶していると判定したときはステップ1004に処理が遷移する。
【0090】
ステップ1004では、受信情報記憶手段145をアクセスし、現在走行中の道路リンクに関する走行環境情報を読み出す。
【0091】
ステップ1005では、走行中の道路リンクに関し受信情報記憶手段145、及び走行環境情報記憶手段146に蓄えられた走行環境情報、即ち渋滞情報301a、路面状態情報301b、及び気象情報301c等がそれぞれ等しいかを判定する。なお、ここで比較する項目は、渋滞情報等の独立した項目で比較してもよいし、複数の項目で比較することも可能である。
【0092】
等しいと判定されたときは情報センター側に蓄えられた情報が最新情報に変更されていることを意味するため、移動体側から走行環境情報を送信する必要はない。従ってステップ1005に処理が遷移する。等しくないと判定されたときは、情報センター側に記憶された情報が古くなったことを意味するためステップ1007に処理が遷移する。
【0093】
ステップ1006では、走行環境情報記憶手段146をアクセスし、走行中の道路リンクの走行環境が、それ以前の道路リンクの走行環境から変化したかを判定する。この判定処理につき例を示す。
【0094】
例えば、渋滞情報では、直前のリンクが渋滞無しと判定され、走行中のリンクが渋滞有りと判定したときは走行環境に変化が生じたと判定できる。なお、渋滞判定の精度を高めるため、所定リンク数以上にわたって渋滞が続く場合は渋滞有り、所定リンク数以上渋滞が無い場合は渋滞無しとすればよい。また、走行したリンクの道路種別や道路幅員が変化する場合にはそれを考慮し、渋滞かを判定するとよい。また、例えば路面状態情報では、路面が乾燥している状態から濡れている状態に変化した場合は走行環境が変化したと判定できる。ここで走行環境が変化したと判定した場合はステップ1007に、変化していないと判定した場合はステップ1008に処理が遷移する。
【0095】
ステップ1007では、移動体10が収集した走行環境情報を通信装置13を介し情報センター21に送信するように動作する。これにより、情報センター21内の道路網情報サーバ205が最新情報に更新されるため、他のユーザも常に最新情報を享受できるようになる。
【0096】
なお、リンク単位で走行環境の不一致や走行環境の変化が発生したときに収集した走行環境情報を情報センターに送信すると、通信回数が増加してしまうケースが発生する。そこで、ステップ1007に遷移した回数をカウントし、所定回数以上になったときに初めて収集した走行環境情報を情報センター21に送信することで、送信回数を更に削減することができる。
【0097】
また、上記遷移回数に代わり送信タイミングを所定時間間隔とし、その時間内に走行環境が変化したときに、走行環境情報を情報センター21に送信してもよい。
【0098】
ステップ1008では、次の走行リンクを対象にするため、走行リンクが変化したことを判定しステップ1001に処理を遷移する。
【0099】
本実施形態の走行環境情報収集装置では以上のように動作することで、走行中の走行環境情報を必要に応じて情報センター21に送信するように動作するため、通信頻度や通信時間を削減することが可能になる。
【0100】
【発明の効果】
本発明では、以上説明した走行環境情報収集装置において、移動体が収集した走行環境情報の変化点を検出したり、放送された走行環境情報と比較することで、収集した走行環境情報を情報センターに送信するタイミングを決定するように動作するため、情報センターが収集する走行環境情報の品質を落とさずに移動体と情報センター間の通信頻度や通信時間を削減できるという利点を有する。
【0101】
この利点は通信コスト削減に寄与し、ユーザには利用料金削減という形でメリットが生ずる。
【0102】
さらに、複数の移動体から同時に情報が送信される頻度が下がるため、センター側に設置する通信端末数を削減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行環境情報収集装置のシステム構成例を表した説明図。
【図2】情報処理装置の機能処理ブロックの構成例を表したブロック図。
【図3】演算部に設けられた処理ブロックの構成例を表したブロック図。
【図4】通信制御手段の構成例を表したブロック図。
【図5】情報センターの構成例を表したブロック図。
【図6】演算部で実行される処理フローを表したフローチャート。
【図7】
図7(a):走行環境情報におけるリンク構成を表した説明図。
図7(b):リンク毎の走行環境情報のデータフォーマット例を表した図表。
【図8】リンク毎の走行環境情報のデータフォーマット例を表した図表。
【符号の説明】
10…移動体、11…情報処理装置、12…周囲環境解析装置、13…通信装置、14…受信装置、20…通信回線、21…情報センター、22…放送局、100…演算部、101…ディスプレイ、102…情報記憶装置、103…音声入出力装置、104…入力装置、105…車輪速センサ、106…地磁気センサ、107…ジャイロ、108…GPS受信装置、109…LAN、120…ユーザ操作解析手段、121…渋滞情報解析手段、122…路面情報解析手段、123…気象情報解析手段、124…情報表示加工手段、125…現在位置演算手段、126…マップマッチ手段、127…データ読込手段、128…検索手段、129…通信制御手段、130…グラフィックス処理手段、141…受信装置制御手段、142…通信装置制御手段、143…走行環境情報送信判定手段、144…要求情報送受信手段、145…受信情報記憶手段、146…走行環境情報記憶手段、200…第1の双方向通信端末、201…通信制御装置、202…回答情報生成手段、203…コンテンツ情報サーバ、204…道路情報生成装置、205…道路網情報サーバ、206…第2の双方向通信端末、207…放送情報生成手段、300…道路リンク構成例、301…走行環境情報データ構成例。
Claims (9)
- 車両に搭載される走行環境情報収集装置であって、
自車両が走行した道路の走行環境情報を収集する収集手段と、
車外に設置された情報センターと通信する通信手段と、
利用者から指示された検索要求を、前記通信手段を介して前記情報センターへ送信する機能、および、前記通信手段を介して前記情報センターから、当該検索要求に対する検索結果を受信する機能を有する要求情報送受信手段と
を備え、
前記要求情報送受信手段は、
前記検索要求を前記情報センターへ送信する場合に、併せて、前記収集手段によって収集された走行環境情報を、前記通信手段を介して前記情報センターへ送信することを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項1に記載の走行環境情報収集装置であって、
前記要求情報送受信手段は、
前記情報センターから送信される前記検索結果の受信終了までに、前記収集手段によって収集された走行環境情報の送信が終了するように、前記走行環境情報の送信量を制限することを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項1に記載の走行環境情報収集装置であって、
走行環境情報を蓄積している前記情報センターから送信されてくる走行環境情報を受信する受信手段と、
前記受信手段を介して受信した走行環境情報と、前記収集手段によって収集された走行環境情報とを比較して、前記受信した走行環境情報の一部について更新および新規生成のうちの一方の処理が必要であるか否かを判定し、更新および新規生成のうちの一方の処理が必要である場合に、該当する処理で用いられる前記収集手段によって収集された走行環境情報を、前記通信装置を介して前記情報センターへ送信する走行環境情報送信判定手段と
をさらに備えることを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項1に記載の走行環境情報収集装置であって、
走行環境情報を蓄積している前記情報センターから送信されてくる走行環境情報を受信する受信手段と、
前記収集手段によって収集された走行環境情報と、前記受信手段を介して受信した走行環境情報の中で前記収集された走行環境情報に対応する走行環境情報とを比較し、これら2つの走行環境情報が異なる場合に、前記受信した走行環境情報と異なる、前記収集手段によって収集された走行環境情報を、前記通信装置を介して前記情報センターへ送信する走行環境情報送信判定手段と
をさらに備えることを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項1に記載の走行環境情報収集装置であって、
走行環境情報を蓄積している前記情報センターから送信されてくる走行環境情報を受信する受信手段と、
前記受信手段を介して受信した走行環境情報の中に、自車両が走行中の道路に関する走行環境情報が含まれていない場合に、当該自車両が走行中の道路に関する走行環境情報を、前記通信装置を介して前記情報センターへ送信する走行環境情報送信判定手段と
をさらに備えることを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項1に記載の走行環境情報収集装置であって、
自車両の走行環境に変化が発生した場合に、前記収集手段によって収集された走行環境情報を、前記通信装置を介して前記情報センターへ送信する走行環境情報送信判定手段
をさらに備えることを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項3から6のいずれか一項に記載の走行環境情報収集装置であって、
前記収集手段によって収集される走行環境情報には、渋滞情報、路面状態情報、および気象情報のうち、少なくとも一つが含まれることを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項7に記載の走行環境情報収集装置であって、
自車両の位置を測定する位置測定手段をさらに備え、
前記収集手段によって収集される走行環境情報には、当該走行環境情報が収集された位置に関する位置情報と、当該走行環境情報が収集された時刻に関する時間情報とがさらに含まれることを特徴とする走行環境情報収集装置。 - 請求項1に記載の走行環境情報収集装置であって、
車両の位置を測定する位置測定手段と、
車両の走行している道路が渋滞しているか否かを解析する渋滞情報解析手段と、
前記渋滞情報解析手段による解析結果が、渋滞なしから渋滞中に変化した場合に、当該該解析結果および前記位置測定手段によって測定された自車両の位置を示す位置情報を、前記通信装置を介して前記情報センターへ送信する走行環境情報送信判定手段と
をさらに備えることを特徴とする走行環境情報収集装置。
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