JP2002352383A

JP2002352383A - 交通情報提供システム

Info

Publication number: JP2002352383A
Application number: JP2001154115A
Authority: JP
Inventors: Makoto Kimura; 真木村
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2001-05-23
Filing date: 2001-05-23
Publication date: 2002-12-06

Abstract

(57)【要約】【課題】提供される交通情報の確からしさを評価し、
その結果を、無線通信手段を用いて交通情報センターへ
フィードバックすることで、交通情報の精度を上げるこ
とができる交通情報提供システムを提供する。【解決手段】車載受信処理手段７により受信した交通
情報に含まれている交通情報イベントの２つのパラメー
タである、「発生位置」と「程度」について、ＧＰＳ情
報を元に車両がイベント発生位置にさしかかったところ
で、速度プロファイル記憶手段１１に連続的に記憶して
いる車両の速度プロファイル情報を用いて、ユーザが車
両の位置情報と速度プロファイル情報の変化から、受信
した交通情報に含まれている前記「発生位置」と「程
度」が正しいかどうかを交通情報内容評価手段１３によ
り評価し、この評価結果を車載送信処理手段１４から受
信した交通情報に付加されているＩＤとともに符号化し
て、センター側へフィードバックするために送信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、交通情報提供シス
テムに関し、特に受信したリアルタイム交通情報を、ユ
ーザに提供する交通情報提供システム及びこれに用いら
れる車載装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＦＭ多重技術を用いて音声放送と並行し
て、ディジタル符号化されたデータを伝送することが可
能である。このディジタルデータ伝送技術を利用して、
リアルタイムで交通情報を提供するサービスが、近年欧
州で展開されており、ＦＭ多重以外に、地上波ディジタ
ル放送や、携帯電話を用いた無線通信が利用される場合
もある。

【０００３】ＦＭ多重システムの一種であるラジオデー
タシステム(ＲＤＳ)を用いて、移動体車載装置において
リアルタイムで交通情報を受信し、復号化した交通情報
を元に、その時の渋滞や停滞等の交通状況を、ナビゲー
ションシステムのルート検索に反映させることを可能と
した交通情報提供装置に関する従来例としては、特表平
１０−５０３０２６号公報に記載されたものが知られて
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のような交通
情報提供システムにおいては、通常、車載装置で受信さ
れた交通情報は、車載装置に備えられたメモリ等に蓄積
される。蓄積された情報は、ナビゲーションシステムで
ルート検索に反映されたり、車載装置の一部、もしくは
別途設置された表示部に、テキスト形式で表示された
り、言語毎にプリレコードされている情報を元に音声に
変換した後に読み上げられたりすることにより、ユーザ
に伝達される。

【０００５】しかしながら、提供される交通情報の中に
は、検出精度や、更新タイミング等の要因により、必ず
しも正確ではない内容の情報が含まれてしまうという問
題点があった。

【０００６】本発明は上記のような課題を解決するもの
で、提供される交通情報に含まれているイベントの発生
位置（ロケーション情報）やイベントの程度（事象内容
および程度情報）について、車載装置においてＧＰＳや
各種センサからの信号等を組み合わせ、また、車両の速
度プロファイルの変化から、該当する交通情報の確から
しさを評価し、結果を、無線通信手段を用いて交通情報
センターへフィードバックすることで、交通情報の精度
を上げることができる交通情報提供装置を提供すること
を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の交通情報提供装
置は、交通情報を蓄積する交通情報蓄積手段と、前記交
通情報を送出する交通情報送出手段と、ユーザからのフ
ィードバック情報を受信する受信手段と、前記フィード
バック情報内容を蓄積するフィードバック情報蓄積手段
と、前記フィードバック情報内容と前記交通情報蓄積手
段に蓄積されている交通情報とを比較検証する交通情報
比較手段と、前記交通情報比較手段による比較検証結果
を前記交通情報蓄積手段に蓄積されている交通情報に反
映させる交通情報修正手段とを備えたことを特徴とす
る。

【０００８】このように構成したことにより、ユーザか
らのフィードバック情報を元に交通情報を修正し精度の
高いリアルタイム交通情報を提供することができる。

【０００９】また本発明の交通情報提供装置は、上記し
た交通情報提供装置において、前記フィードバック情報
蓄積手段は、前記フィードバック情報を、それぞれ関連
する交通情報毎に分類して蓄積し、前記交通情報比較手
段は、前記フィードバック情報と前記交通情報蓄積手段
に蓄積されている交通情報とを前記分類毎に比較検証
し、この比較検証結果を前記交通情報蓄積手段に蓄積さ
れている交通情報に前記分類毎に反映させることを特徴
とする。

【００１０】このように構成したことにより、分類され
ている交通情報に対するユーザからのフィードバック情
報を元に分類されている交通情報を修正し精度の高いリ
アルタイム交通情報を提供することができる。

【００１１】本発明の車載装置は、交通情報を受信する
車載受信処理手段と、前記車載受信処理手段により受信
した前記交通情報を記憶する車載交通情報記憶手段と、
車両の現在位置を算出する車両位置検出手段と、前記車
両の速度プロファイル情報を記憶する速度プロファイル
記憶手段と、前記現在位置情報及び前記速度プロファイ
ル情報の両情報と前記交通情報に含まれるイベントの発
生位置情報及びイベント内容情報の両情報とを比較評価
する交通情報内容評価手段と、前記交通情報内容評価手
段による評価結果を送信する車載送信処理手段とを備え
たことを特徴とする。

【００１２】このように構成したことにより、車両の現
在位置情報と速度プロファイル情報の両情報と受信した
交通情報に含まれるイベントの発生位置情報及びイベン
ト内容情報の両情報とを比較評価してその結果を送信し
ているので、フィードバックする交通情報の精度を高め
ることができる。

【００１３】また本発明の車載装置は、上記した車載装
置において、前記交通情報内容評価手段の評価結果に基
づいて、受信した交通情報と実際の交通状況が異なると
判断した場合に、前記車載送信処理手段に情報を伝達す
るフィルタリング手段を備えたことを特徴とする。

【００１４】このように構成したことにより、評価結果
が、実際の交通状況が異なると判断した場合にのみフィ
ードバックすることができ、フィードバック時の通信コ
ストや交通情報提供装置おける不必要な処理を大幅に省
くことができる。

【００１５】さらに本発明の車載装置は、上記した車載
装置において、前記交通情報内容評価手段の評価結果に
対し情報を付加、修正及び削除のうちいずれか一つを行
うための入力を行うユーザ入力手段と、前記ユーザ入力
手段で入力した情報を前記評価結果に付加する情報加算
手段を備えたことを特徴とする。

【００１６】このように構成したことにより、評価結果
をユーザがチェックし、評価結果に対して手動で削除、
もしくは修正することが可能となり、交通情報提供装置
へフィードバックする情報の精度を高めることができ
る。

【００１７】本発明の交通情報提供システムは、上記し
た交通情報提供装置と、上記した車載装置を含んで構成
されることを特徴とする。

【００１８】このように構成したことにより、ユーザか
らのフィードバック情報を元に交通情報を修正し精度の
高いリアルタイム交通情報を提供することが可能とな
り、また、フィードバックする交通情報の精度を高める
ことができる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。

【００２０】（第１の実施の形態）本発明の第１の実施
の形態に係る交通情報提供システムは、車両の位置情報
と速度プロファイル情報の変化を元に、受信した交通情
報に含まれるイベントの発生位置と程度を評価し、その
評価結果を交通情報センターへフィードバックするよう
にしたものである。

【００２１】図１は、本発明の第１の実施の形態に係る
交通情報提供システムの機能ブロック図であり、図１
（ａ）は、交通情報センター等の交通情報提供装置の構
成を示し、図１（ｂ）は車載装置の構成を示している。
図１（ａ）において、交通情報蓄積手段１は、交通情報
センターに設置された交通情報を蓄積するための大容量
の記憶装置である。交通情報送出手段２は、送出すべき
交通情報を搬送波となるＦＭ放送や地上波ディジタル放
送等の送信フォーマットに合わせてディジタル符号化
し、さらに多重化してアンテナ２１を介して送出する手
段である。

【００２２】受信手段３は、フロントエンド部および信
号処理部から構成されており、ユーザからフィードバッ
クされるディジタル符号化された情報をアンテナ２２を
介して受信し復号する手段である。

【００２３】フィードバック情報蓄積手段４は、ユーザ
からのフィードバック情報を交通情報のＩＤ毎に分類し
記憶する記憶装置である。

【００２４】交通情報比較手段５は、随時、交通情報蓄
積手段１に蓄積されている情報と、フィードバック情報
蓄積手段４に蓄積されている情報とを比較する手段であ
り、交通情報修正手段６は、前記比較結果を元に、交通
情報蓄積手段１に記憶されている交通情報を修正する手
段である。

【００２５】図１（ｂ）において、車載受信処理手段７
は、フロントエンド部と信号処理部から構成されてお
り、ＦＭ放送や地上波ディジタル放送等を、アンテナ２
４を介して受信し、多重化されているディジタルデータ
を復号する手段である。車載交通情報記憶手段８は、復
号化された交通情報を蓄積しておく記憶装置であり、半
導体メモリ、車載ハードディスクまたはＤＶＤ−ＲＡＭ
等で構成される。

【００２６】交通情報表示手段９は、ユーザに交通情報
を伝達する液晶ディスプレイ等の表示手段であるが、音
声合成により音声報知する手段に代えることも可能であ
る。車両位置検出手段１０は、アンテナ２５にて受信し
たＧＰＳ衛星の信号を元に、走行中の車両の現在位置を
算出する手段である。

【００２７】速度プロファイル記憶手段１１は、計器類
２０から得られる車両の車速パルス情報やホイールセン
サ情報等から、車両の速度プロファイル情報を導き出し
て連続的に記憶する手段である。車載位置比較手段１２
は、車載交通情報記憶手段８に記憶されている各交通情
報のイベントの発生位置（ロケーション情報）と、車両
位置検出手段１０が算出する車両の現時位置を逐次比較
し、イベントの発生位置と車両の現在位置が近接あるい
は一致した場合に信号を出力する手段である。

【００２８】交通情報内容評価手段１３は、車載位置比
較手段１２からの信号を元に、交通情報に含まれている
イベントの発生位置（ロケーション情報）において、速
度プロファイル記憶手段１１から車両の速度プロファイ
ル情報を引き出し、実際の車両の動きと、交通情報に含
まれているイベントの程度（事象内容および程度情報）
と比較し、イベントの発生位置および程度を評価する手
段である。

【００２９】車載送信処理手段１４は、交通情報内容評
価手段１３からの評価結果を符号化し携帯電話等の無線
通信装置を用いてアンテナ２３を介して送出する手段で
ある。コントローラ１５は、各関係ブロックへの情報や
信号の受け渡しを行うため、種々の処理を行う機能を備
えた装置である。

【００３０】上記のように構成された本発明の第１の実
施の形態に係る交通情報提供システムの動作を、図１
（ａ）及び（ｂ）を参照しながら説明する。

【００３１】交通情報センターでは道路に設置したセン
サ（図示せず）や各種情報源からのデータを用いて交通
情報を作成し、交通情報蓄積手段１に記憶する。交通情
報蓄積手段１に記憶された交通情報は、交通情報送出手
段２において、送出する際の搬送波となる、ＦＭ放送や
地上波ディジタル放送等の放送送信フォーマットに合わ
せてディジタル符号化され、さらに多重化される。その
後、これらの交通情報は放送局よりアンテナ２１を介し
て送出される。

【００３２】一方、車両に搭載された車載装置は、走行
中にこれらの交通情報が多重化された放送をアンテナ２
４を介して受信し、車載受信処理手段７にて信号処理、
および交通情報の復号化を行い、コントローラ１５を介
して車載交通情報記憶手段８に記憶する。ここで、コン
トローラ１５は液晶ディスプレイ等の交通情報表示手段
９を介して、交通情報をユーザに伝達する。

【００３３】また、車両位置検出手段１０は、逐次、Ｇ
ＰＳ衛星からの情報を元に車両の現在位置を算出してい
る。車載位置比較手段１２では、交通情報に含まれてい
るイベントの発生位置（ロケーション情報）と、車両の
現在位置とを逐次比較しており、両者の位置が近接ある
いは一致した場合に、交通情報内容評価手段１３に信号
を出力する。

【００３４】交通情報内容評価手段１３は、車載位置比
較手段１２からの信号をトリガとし、車両の速度プロフ
ァイル情報を連続的に記憶している速度プロファイル記
憶手段１１から、情報を引き出し、実際に車両が渋滞に
巻き込まれていた場所と程度を算出し、交通情報に含ま
れているイベントの程度（事象内容および程度情報）、
（例えば渋滞５ｋｍならば、事象内容は「渋滞」で「程
度」は５ｋｍを指す）と比較を行い、受信した交通情報
のＩＤとともに、車載送信処理手段１４へ引き渡す。車
載送信処理手段１４は、交通情報内容評価手段１３から
の情報を符号化し、交通情報のＩＤと合わせて携帯電話
等の無線通信手段を利用して、アンテナ２３を介して交
通情報センターへ送信する。

【００３５】交通情報センターでは、ユーザからフィー
ドバックされてきた情報をアンテナ２２を介して受信手
段３にて受信して復号化し、フィードバック情報蓄積手
段４において交通情報のＩＤ毎に蓄積する。交通情報比
較手段５はフィードバック情報と交通情報蓄積手段１に
蓄積されている交通情報とをＩＤを元に比較し、“必要
に応じて”交通情報修正手段６により、修正もしくは更
新を行う。

【００３６】なお、“必要に応じて”とは、複数のユー
ザから同じＩＤで特定される交通情報が複数送られてき
た場合に、すべての交通情報が同じとは限らないため、
この点を考慮した処理を行うことを意味する。例えば、
２台のユーザからフィードバックされた情報と、１０台
のユーザからフィードバックされた情報が同じＩＤであ
るのにそれぞれ異なる場合には、後者を正しい情報とし
て認識し、これにしたがい修正もしくは更新を行う。

【００３７】このように本発明の第１の実施の形態の交
通情報提供システムによれば、ユーザが受信した交通情
報に含まれている交通情報イベントの２つのパラメータ
である、「発生位置」と「程度」について、ＧＰＳ情報
を元に車両がイベント発生位置にさしかかったところ
で、連続的に記憶している車両の速度プロファイル情報
を用いて、車両の位置情報と速度プロファイル情報の変
化から、受信した交通情報に含まれている上記「発生位
置」と「程度」が正しいかどうかを評価し、この評価結
果を、受信した交通情報に付加されているＩＤとともに
ディジタル符号化してセンター側へフィードバックする
ことで、センター側は複数のユーザからのフィードバッ
ク情報を元に、交通情報を修正することができるので、
精度の高いリアルタイム交通情報を提供することができ
る。

【００３８】（第２の実施の形態）本発明の第２の実施
の形態に係る交通情報提供システムは、このシステムを
構成する車載装置が車両の速度プロファイル情報の変化
を元に、受信した交通情報に含まれるイベントの発生位
置と程度を比較評価し、評価結果に特定の値（しきい
値）以上の差異が認められた場合にのみ、結果を交通情
報センターへフィードバックするようにしたものであ
る。

【００３９】図２は、本発明の第２の実施の形態に係る
交通情報提供システムの機能ブロック図であり、図２
（ａ）は、交通情報センター等の交通情報提供装置の構
成を示し、図２（ｂ）は車載装置の構成を示している。
第２の実施の形態の基本的な構成は、上記第１の実施の
形態の構成と同じであるが、第２の実施の形態が上記第
１の実施の形態と異なるところは、上記第１の実施の形
態の構成に加え、車載装置にフィルタリング手段１６を
設けた点である。

【００４０】図２（ｂ）の車載装置において、フィルタ
リング手段１６は、交通情報内容評価手段１３の評価結
果を監視し、車両の速度プロファイル情報から得られた
実際の車両の動きと、交通情報から得られたイベントの
発生位置（ロケーション情報）およびイベントの程度
（事象内容および程度情報）との比較結果に、特定の値
（しきい値）以上の差異が認められた場合にのみ、評価
結果を通過させる手段である。

【００４１】上記のように構成された本発明の第２の実
施の形態に係る交通情報提供システムの動作を、図２
（ａ）及び（ｂ）を参照しながら説明する。

【００４２】交通情報センターでは道路に設置したセン
サ（図示せず）や各種情報源からのデータを用いて交通
情報を作成し、交通情報蓄積手段１に記憶する。記憶さ
れた交通情報は、交通情報送出手段２において、送出す
る際の搬送波となる、ＦＭ放送や地上波ディジタル放送
等の放送送信フォーマットに合わせてディジタル符号化
され、さらに多重化される。これらの交通情報は放送局
よりアンテナ２１を介して送出される。

【００４３】一方、車両に搭載された車載装置は、走行
中にこれらの交通情報が多重化された放送をアンテナ２
４を介して受信し、車載受信処理手段７にて信号処理、
および交通情報の復号化を行い、コントローラ１５を介
して車載交通情報記憶手段８に記憶する。ここで、コン
トローラ１５は液晶ディスプレイ等の交通情報表示手段
９を介して、交通情報をユーザに伝える。

【００４４】また、車両位置検出手段１０は、逐次、ア
ンテナ２５を介するＧＰＳ衛星からの情報を元に車両の
現在位置を算出している。車載位置比較手段１２では、
交通情報に含まれているイベントの発生位置（ロケーシ
ョン情報）と、車両の現在位置とを逐次比較しており、
両者の位置が接近あるいは一致した場合に、交通情報内
容評価手段１３に信号を出力する。

【００４５】交通情報内容評価手段１３は、車載位置比
較手段１２からの信号をトリガとし、車両の速度プロフ
ァイル情報を連続的に記憶している速度プロファイル記
憶手段１１から、情報を引き出し、実際に車両が渋滞に
巻き込まれていた場所と程度を算出し、交通情報に含ま
れているイベントの程度（事象内容および程度情報）、
（例えば渋滞５ｋｍならば、事象内容が「渋滞」で「程
度」は５ｋｍを指す）と比較を行い、交通情報のＩＤと
ともに、フィルタリング手段１６へ引き渡す。

【００４６】フィルタリング手段１６では、交通情報内
容評価手段１３で行った比較の結果、車両の速度プロフ
ァイル情報から得られた実際の車両の動きと、交通情報
から得られたイベントの発生位置および程度との間に、
特定の値（しきい値）以上の差異が認められた場合にの
み、評価結果を車載送信処理手段１４へ引き渡す。車載
送信処理手段１４は、フィルタリング手段１６を通過し
た情報を符号化し、携帯電話等の無線通信手段を利用し
て、アンテナ２３を介して交通情報センターへ送信す
る。

【００４７】交通情報センターでは、ユーザからのフィ
ードバック情報をアンテナ２２を介して受信手段３にて
受信して復号化し、フィードバック情報蓄積手段４にお
いて交通情報のＩＤ毎に蓄積する。交通情報比較手段５
はフィードバック情報と交通情報蓄積手段１に蓄積され
ている交通情報とをＩＤを元に比較し、“必要に応じ
て”交通情報修正手段６により、修正もしくは更新を行
う。なお、“必要に応じて”については上述したのでこ
こでは再説しない。

【００４８】このように本発明の第２の実施の形態の交
通情報提供システムによれば、フィルタリング手段を設
けることで、受信した交通情報に含まれている「発生位
置」および「程度」を評価し、その結果、車両の速度プ
ロファイル情報の変化から得た実際のイベント「発生位
置」および「程度」との差異が一定の値を越えた場合に
のみ、受信した交通情報に付加されているＩＤとともに
ディジタル符号化し、センター側へフィードバックする
ことができ、フィードバック時の通信コストやセンター
における不必要な処理を大幅に省くことができる。

【００４９】（第３の実施の形態）本発明の第３の実施
の形態に係る交通情報提供システムは、このシステムを
構成する車載装置が車両の速度プロファイル情報の変化
を元に、受信した交通情報に含まれるイベントの発生位
置と程度とを評価した結果に対し、ユーザが手動操作
で、情報を付加したり、修正したり、場合によっては削
除することを可能にしたものである。

【００５０】図３は、本発明の第３の実施の形態に係る
交通情報提供システムの機能ブロック図であり、図３
（ａ）は、交通情報センター等の交通情報提供装置の構
成を示し、図３（ｂ）は車載装置の構成を示している。
第３の実施の形態の基本的な構成は、上記第２の実施の
形態の構成と同じであるが、第３の実施の形態が上記第
２の実施の形態と異なるところは、車載装置の構成に係
る交通情報内容評価手段１３の評価結果に対し、ユーザ
が手動操作で情報を付加、修正又は削除するための入力
を行うユーザ入力手段１７と、ユーザ入力手段１７から
入力した情報を付加する情報加算手段１８を設けた点で
ある。

【００５１】上記のように構成された本発明の第３の実
施の形態に係る交通情報提供システムの動作を、図３
（ａ）及び（ｂ）を参照しながら説明する。

【００５２】交通情報センターでは道路に設置したセン
サ（図示せず）や各種情報源からのデータを用いて交通
情報を作成し、交通情報蓄積手段１に記憶する。記憶さ
れた交通情報は、交通情報送出手段２において、送出す
る際の搬送波となる、ＦＭ放送や地上波ディジタル放送
等の放送送信フォーマットに合わせてディジタル符号化
され、さらに多重化される。これらの交通情報は放送局
よりアンテナ２１を介して送出される。

【００５３】一方、車両に搭載された車載装置は、走行
中にこれらの交通情報が多重化された放送をアンテナ２
４を介して受信し、車載受信処理手段７にて信号処理、
および交通情報の復号化を行い、コントローラ１５を介
して車載交通情報記憶手段８に記憶する。ここで、コン
トローラ１５は液晶ディスプレイ等の交通情報表示手段
９を介して、交通情報をユーザに伝える。

【００５４】また、車両位置検出手段１０は、逐次、ア
ンテナ２５を介するＧＰＳ衛星からの情報を元に車両の
現在位置を算出している。車載位置比較手段１２では、
交通情報に含まれているイベントの発生位置（ロケーシ
ョン情報）と、車両の現在位置とを逐次比較しており、
両者の位置が接近あるいは一致した場合に、交通情報内
容評価手段１３に信号を出力する。

【００５５】交通情報内容評価手段１３は、車載位置比
較手段１２からの信号をトリガとし、車両の速度プロフ
ァイル情報を連続的に記憶している速度プロファイル記
憶手段１１から、情報を引き出し、実際に車両が渋滞に
巻き込まれていた場所と程度を算出し、交通情報に含ま
れているイベントの程度（事象内容および程度情報）、
（例えば渋滞５ｋｍならば、事象内容は「渋滞」で「程
度」は５ｋｍを指す）と比較を行い、交通情報のＩＤと
ともに、フィルタリング手段１６へ引き渡す。

【００５６】フィルタリング手段１６では、交通情報内
容評価手段１３で行った比較の結果、車両の速度プロフ
ァイル情報から得られた実際の車両の動きと、交通情報
から得られたイベントの発生位置および程度との間に、
特定の値（しきい値）以上の差異が認められた場合にの
み、評価結果を車載送信処理手段１４へ引き渡す。ユー
ザは交通情報表示手段９により評価結果を確認し、ユー
ザ入力手段１７を用いて評価結果を付加したり、修正し
たり、ユーザが評価中に自分の意志で車両を駐停車させ
た場合には評価結果を削除することができる。ユーザに
より再評価された情報は情報加算手段１８を経て車載送
信処理手段１４へ引き渡される。車載送信処理手段１４
は、情報加算手段１８からの情報を符号化し、携帯電話
等の無線通信手段を利用して、アンテナ２３を介して交
通情報センターへ送信する。

【００５７】交通情報センターでは、ユーザからのフィ
ードバック情報をアンテナ２２を介して受信手段３にて
受信して復号化し、フィードバック情報蓄積手段４にお
いて交通情報のＩＤ毎に蓄積する。交通情報比較手段５
はフィードバック情報と交通情報蓄積手段１に蓄積され
ている交通情報とをＩＤを元に比較し、“必要に応じ
て”交通情報修正手段６により、修正もしくは更新を行
う。なお、“必要に応じて”については上述したのでこ
こでは再説しない。

【００５８】このように本発明の第３の実施の形態の交
通情報提供システムによれば、交通情報内容評価手段の
評価結果に対し、ユーザが手動操作で情報を付加、修正
又は削除するための入力を行うユーザ入力手段と、この
ユーザ入力手段から入力した情報を付加する情報加算手
段とを備えることで、ユーザが受信した交通情報に含ま
れている交通情報イベントの２つのパラメータである、
「発生位置」と「程度」について、ＧＰＳ情報を元に車
両がイベント発生位置にさしかかったところで、連続的
に記憶している車両の速度プロファイル情報を用いて、
車両の位置情報と速度プロファイル情報の変化から、受
信した交通情報に含まれている「発生位置」および「程
度」と比較し、交通情報に含まれている「発生位置」お
よび「程度」が正しいかどうかを評価し、評価結果を交
通情報センターへフィードバックする前に、評価結果内
容をユーザがチェックし、明らかな誤りがある場合や、
ユーザが評価中に自分の意志で車両を駐停車させた場合
や、誤った情報をセンターに送信する虞れがある場合
に、ユーザはこの評価結果を手動で削除もしくは修正す
ることが可能となり、交通情報センターへフィードバッ
クする情報の精度を高めることができる。

【００５９】なお上記説明では車載装置を例にして説明
したが、携帯電話装置にこれらの機能を組み込み、これ
を車内に持ち込んで使用するようにすれば、同様の効果
が得られることはいうまでもない。

【００６０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
交通情報提供装置は、交通情報を蓄積する交通情報蓄積
手段と、前記交通情報を送出する交通情報送出手段と、
ユーザからのフィードバック情報を受信する受信手段
と、前記フィードバック情報内容を蓄積するフィードバ
ック情報蓄積手段と、前記フィードバック情報内容と前
記交通情報蓄積手段に蓄積されている交通情報とを比較
検証する交通情報比較手段と、前記交通情報比較手段に
よる比較検証結果を前記交通情報蓄積手段に蓄積されて
いる交通情報に反映させる交通情報修正手段とを備えた
ことを特徴とするものであり、このように構成したこと
により、ユーザからのフィードバック情報を元に交通情
報を修正し精度の高いリアルタイム交通情報を提供する
ことができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る交通情報提供
システムの機能ブロック図、

【図２】本発明の第２の実施の形態に係る交通情報提供
システムの機能ブロック図、

【図３】本発明の第３の実施の形態に係る交通情報提供
システムの機能ブロック図である。

【符号の説明】

１交通情報蓄積手段２交通情報送出手段３受信手段４フィードバック情報蓄積手段５交通情報比較手段６交通情報修正手段７車載受信処理手段８車載交通情報記憶手段９交通情報表示手段１０車両位置検出手段１１速度プロファイル記憶手段１２車載位置比較手段１３交通情報内容評価手段１４車載送信処理手段１５コントローラ１６フィルタリング手段１７ユーザ入力手段１８情報加算手段２０計器類２１アンテナ２２アンテナ２３アンテナ２４アンテナ２５アンテナ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】交通情報を蓄積する交通情報蓄積手段
と、前記交通情報を送出する交通情報送出手段と、ユー
ザからのフィードバック情報を受信する受信手段と、前
記フィードバック情報内容を蓄積するフィードバック情
報蓄積手段と、前記フィードバック情報内容と前記交通
情報蓄積手段に蓄積されている交通情報とを比較検証す
る交通情報比較手段と、前記交通情報比較手段による比
較検証結果を前記交通情報蓄積手段に蓄積されている交
通情報に反映させる交通情報修正手段とを備えた交通情
報提供装置。
【請求項２】前記フィードバック情報蓄積手段は、前
記フィードバック情報を、それぞれ関連する交通情報毎
に分類して蓄積し、前記交通情報比較手段は、前記フィ
ードバック情報と前記交通情報蓄積手段に蓄積されてい
る交通情報とを前記分類毎に比較検証し、この比較検証
結果を前記交通情報蓄積手段に蓄積されている交通情報
に前記分類毎に反映させる請求項１に記載の交通情報提
供装置。
【請求項３】交通情報を受信する車載受信処理手段
と、前記車載受信処理手段により受信した前記交通情報
を記憶する車載交通情報記憶手段と、車両の現在位置を
算出する車両位置検出手段と、前記車両の速度プロファ
イル情報を記憶する速度プロファイル記憶手段と、前記
現在位置情報及び前記速度プロファイル情報の両情報と
前記交通情報に含まれるイベントの発生位置情報及びイ
ベント内容情報の両情報とを比較評価する交通情報内容
評価手段と、前記交通情報内容評価手段による評価結果
を送信する車載送信処理手段とを備えた車載装置。
【請求項４】前記交通情報内容評価手段の評価結果に
基づいて、受信した交通情報と実際の交通状況が異なる
と判断した場合に、前記車載送信処理手段に情報を伝達
するフィルタリング手段を備えた請求項３に記載の車載
装置。
【請求項５】前記交通情報内容評価手段の評価結果に
対し情報を付加、修正及び削除のうちいずれか一つを行
うための入力を行うユーザ入力手段と、前記ユーザ入力
手段で入力した情報を前記評価結果に付加する情報加算
手段を備えた請求項３または請求項４に記載の車載装
置。
【請求項６】請求項１または請求項２に記載の交通情
報提供装置と請求項３乃至５のいずれかに記載の車載装
置を含んで構成された交通情報提供システム。