JP3900962B2 - ナビゲーションシステム、情報センタ及び車載装置 - Google Patents

ナビゲーションシステム、情報センタ及び車載装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーションシステム、情報センタ及び車載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両に搭載されたナビゲーション装置においては、運転者等の操作者が所定の入力部を操作して目的地を設定すると、該目的地、及び、現在位置検出処理部によって検出された車両の現在位置に基づいて、該現在位置から目的地までの経路が探索され、探索された該経路の案内が行われる。この場合、前記現在位置から目的地までの距離や、所要時間が最短となるように経路を探索するようになっている。
【0003】
そして、道路情報を保有する情報センタと車両に搭載されたナビゲーション装置としての車載装置とが通信を行い、前記経路を案内する通信型のナビゲーションシステムが提供されている(特開平10−19588号公報参照)。
【0004】
この場合、前記情報センタは、車載装置からの要求(リクエスト)に基づいてデータベースから必要な情報を読み出すとともに、地図画像を作成する。また、経路探索を行って最適経路を示す情報を作成する。そして、これらの作成された地図画像や最適経路を示す情報は、前記情報センタから車載装置に送信され、該車載装置の表示手段に表示されて、経路案内が行われる。
【0005】
これにより、前記車載装置は、データベースを備える必要がなく、構成を簡素化することができる。また、前記情報センタに配設されたデータベースは、頻繁に更新されるので、常に最新の情報に基づいた経路探索の結果及び地図情報を操作者に提供することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のナビゲーションシステムにおいて、地図画像や最適経路を示す情報は、情報センタから車載装置に送信されるようになっているので、車両が通信不能地域又は通信不良地域を走行したり、前記情報センタのシステムダウン等によって、前記情報センタと車載装置との通信が不能になった場合、車載装置は前記地図画像や最適経路を示す情報を受信することができず、経路案内を行うことができなくなってしまう。
【0007】
このような問題を解決するために、情報センタと車載装置との通信が不能になった場合、車載装置に配設されたCD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体に格納されている地図情報を利用して、経路案内を継続するナビゲーションシステムが提供されている(特開2001−147132号公報参照)。
【0008】
しかし、前記情報センタは、通信不能であった間に車載装置がどのような経路を辿(たど)ったかを把握することができないので、通信が復帰した時点で経路探索をやり直してしまう。そのため、車載装置は、車両が走行中の有料道路の料金等の情報を正確に表示することができなくなってしまう。
【0009】
図2は従来のナビゲーションシステムにおける経路案内の表示例を示す図である。
【0010】
例えば、前記情報センタにおける経路探索の結果、最適経路として高速道路等の有料道路を通る経路が選択されて案内されている場合、図2に示されるように、有料道路92が経路として表示され、該経路上に車両の現在位置91が表示される。
【0011】
そして、車両が有料道路92の部分92aを走行した後に地点93aで前記情報センタと車載装置との通信が不能になると、前記車載装置は、既に受信した最適経路を示す情報に基づき、前記車載装置の記憶媒体に格納された地図情報を利用して、表示手段に通信不能な間に通過する部分92bの経路を表示する。続いて、地点93bで前記情報センタと車載装置との通信が復帰すると、前記情報センタは、前記車載装置から受信した現在位置に基づいて、経路案内を再開する。ところが、前記情報センタは、部分92bにおける走行軌跡等のデータを受信していないので、通信不能であった間に車載装置がどのような経路を辿ったかを把握することができない。そのため、前記情報センタは、地点93bから目的地までの経路探索をやり直すことになる。
【0012】
この場合、前記情報センタは、車載装置が地点93bからスタートしたとして、経路探索をやり直して、案内情報を作成することになる。そのため、案内情報に含まれる有料道路の料金案内には、部分92a及び部分92bに対応する料金が含まれず、部分92cに対応する料金だけが含まれてしまい、不適切な料金案内を行うことになってしまう。
【0013】
このように、従来のナビゲーションシステムにおいては、通信が不能になった状態から通信が復帰した場合、現在位置から目的地までの経路を探索して料金を計算する。したがって、通信が不能になった場所及び通信が復帰した場所が有料道路上の場合、有料道路の途中から目的地までの経路を探索することになり、有料道路に進入したインターチェンジが不明なので、料金を計算することができなくなってしまう。また、通信が不能になった状態で有料道路から退出した後、再度該有料道路に進入した場合も、進入したインターチェンジからの料金を計算することができなくなってしまう。
【0014】
本発明は、前記従来のナビゲーションシステムの問題点を解決して、通信が不能になっても、有料道路に進入した最新のインターチェンジを特定して正確な料金を計算することができるナビゲーションシステム、情報センタ及び車載装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のナビゲーションシステムにおいては、情報センタは車載装置からの要求に応じて経路を探索して作成した経路情報を前記車載装置へ送信し、該車載装置は前記経路情報に基づいて経路案内を行うナビゲーションシステムにおいて、前記車載装置は、通信不能中の走行軌跡情報を保存する走行軌跡保存手段と、通信復帰時に前記走行軌跡情報を送信する送信手段と、前記情報センタから料金情報を受信する受信手段と、前記料金情報を報知する報知手段とを有し、前記情報センタは、前記車載装置から受信した前記走行軌跡情報に基づき通信不能中の車両の走行経路を推定する走行経路推定手段と、前記走行経路と通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する料金情報作成手段と、前記料金情報を送信する送信手段とを有する。
【0016】
本発明の情報センタにおいては、車載装置からの要求に応じて経路を探索して作成した経路情報を前記車載装置へ送信する情報センタにおいて、前記車載装置から受信した走行軌跡情報に基づき通信不能中の車両の走行経路を推定する走行経路推定手段と、前記走行経路と通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する料金情報作成手段と、前記料金情報を送信する送信手段とを有する

【0017】
本発明の他の情報センタにおいては、さらに、次の経路を探索するまで、前に探索した経路の情報を保存する経路保存手段を有し、該経路保存手段に保存された通信不能前に探索した経路情報と、前記走行経路と、通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する。
【0018】
本発明の車載装置においては、要求を情報センタに送信し、該要求に応じて情報センタが経路を探索して作成した経路情報を受信し、該経路情報に基づいて経路案内を行う車載装置において、通信不能中の走行軌跡情報を保存する走行軌跡保存手段と、通信復帰時に前記走行軌跡情報を送信する送信手段と、前記情報センタから料金情報を受信する受信手段と、前記料金情報を報知する報知手段とを有する。
【0019】
本発明の他の車載装置においては、さらに、前記走行軌跡情報は計測された現在位置と地図情報とを比較して車両が走行したと推定される走行軌跡である。
【0020】
本発明の更に他の車載装置においては、さらに、前記走行軌跡情報は計測された車両の軌跡点である。
【0021】
本発明の更に他の車載装置においては、さらに、前記料金情報は車両が有料道路に進入した入口から退出する予定の出口までの区間の料金を含む。
【0022】
本発明の更に他の車載装置においては、さらに、前記料金情報は走行経路と探索した経路とに基づいて作成される。
【0023】
本発明の更に他の車載装置においては、さらに、前記走行経路は車両が走行した道路である。
【0024】
本発明の更に他の車載装置においては、さらに、前記走行経路の経路情報は車両が走行した道路のインターチェンジ及びジャンクションのリストを含み、前記料金情報は通信復帰後に探索された経路において有料道路から退出する予定のインターチェンジと前記リストに基づいて作成される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図3は本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの構成を示す概略図、図4は本発明の実施の形態における地図情報の構造を示す概念図である。
【0027】
図3に示されるように、ナビゲーションシステムは、情報センタとしてのサーバ10、及び、移動する側のナビゲーション装置としての車載装置100によって構成される。なお、該車載装置100は実際には複数であるが、本実施の形態においては、説明の都合上、一つの車載装置100で代表する。
【0028】
ここで、前記サーバ10は、送受信部12、演算処理部14、データベース30及び外部情報収集部40を有するコンピュータである。なお、前記サーバ10は、単一のサーバであってもよいし、複数の装置が有機的に結合して単一のサーバとして機能する分散型サーバであってもよいし、大型のサーバ又はコンピュータの中に構築されたシステムの一つであってもよい。
【0029】
そして、前記送受信部12は図示されない送信装置、受信装置を含む通信機器を備え、ネットワークを経由して、前記車載装置100との間で通信を行う。ここで、前記ネットワークは、有線又は無線の公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、衛星通信回線網、自動車電話網、携帯電話網、PHS(Personal Handy−PhoneSystem)電話網等であり、また、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。また、放送衛星によるCS放送やBS放送を利用して通信してもよく、地上波デジタルテレビ放送を利用して通信してもよく、FM多重放送を利用して通信してもよく、また、道路脇に設置され、渋滞情報や規制情報等を発信する光ビーコンや電波ビーコンを利用して通信してもよい。
【0030】
また、前記演算処理部14は、CPU、MPU等の演算手段16、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段18を備える。さらに、該記憶手段18には、車両の現在位置(ナビゲーションの開始位置又は出発地)から目的地(ナビゲーションの終了位置)までの経路を探索するためのプログラムを格納する経路探索プログラムファイル20、車両側に送信する道路長を設定するためのプログラムを格納する道路長設定プログラムファイル22、道路長設定プログラムによって設定された道路長に対応する案内情報を検索して抽出し、編集するためのプログラムを格納する案内情報抽出プログラムファイル24、データ送信の適否を判定するためのプログラムを格納する通信判定プログラムファイル25、全体の動作を制御管理するためのプログラムを格納するシステム制御プログラムファイル26等のサーバ10で実行される各種のプログラムのファイルが格納されている。また、車載装置100から経路探索を要求された道路長に関する情報を格納する要求道路長情報ファイル27、抽出された経路案内用の情報を格納する抽出案内情報ファイル28、主要な案内地点の情報を格納する主要案内地点情報ファイル29も格納される。さらに、前記記憶手段18には各種のプログラムの実行に使用されるワーキングエリアも確保されている。これにより、前記演算処理部14は、経路を探索する経路探索部、並びに、探索された経路の、経路情報、案内情報、有料道路案内情報等の情報を作成する情報作成部として機能する。
【0031】
そして、前記データベース30には、目的地までの経路を探索するための道路ネットワークデータ等を格納する経路探索用情報ファイル32、経路案内用の情報を集積した案内用情報ファイル34、通信エリアに関する情報を集積した通信エリア情報ファイル36、目的地を設定する電話番号や住所と該電話番号や住所に対応する位置などの情報を格納する目的地設定用情報ファイル38等の経路探索及び経路案内に必要な情報のファイルが格納されている。
【0032】
ここで、前記経路探索用情報ファイル32及び案内用情報ファイル34には、図4に示されるような構造を有する地図情報が格納されている。なお、該地図情報には、道路情報、地点名称情報、インターチェンジ情報が含まれる。ここで、該インターチェンジ情報は、高速道路や有料道路のような有料道路におけるインターチェンジの情報であり、インターチェンジだけでなくジャンクションの情報が含まれていてもよい。そして、前記インターチェンジ情報には、各インターチェンジについての情報が含まれる。なお、該各インターチェンジについての情報には、施設番号、名称、座標、交差点番号、道路番号、属性(入口、出口、料金所等)等が含まれている。
【0033】
さらに、前記通信エリア情報ファイル36には、電波が届かない地域(通信不能地域)、電波が届いても電波が弱い通信不適切な地域(通信不良地域)等を特定するためのデータなど(これらの情報を利用すると、通信可能地域を特定することができるので、これらの情報は通信可能地域を特定するための情報として考えることもできる。)の通信状況に関する情報が格納される。
【0034】
また、前記データベース30には外部情報収集部40が接続されている。該外部情報収集部40は、渋滞情報、事故情報、道路工事、交通規制、道路や施設の新設、通信不能地域又は通信不良地域(エリア)の変更等の最新の道路・交通情報や通信情報を電話回線網等を利用して収集し、データベース30に格納された情報を随時更新するためのものである。なお、渋滞情報、事故情報、道路工事情報、交通規制情報、道路や施設の新設情報等は、それらの発生位置及び発生日時などが収集される。例えば、渋滞情報については、渋滞発生位置及びその渋滞発生日時などが収集される。その他、事故情報等についても同様である。
【0035】
なお、前記サーバ10は、機能の観点から、車載装置100から受信した走行軌跡情報に基づき通信不能中の車両の走行経路を推定する走行経路推定手段と、前記走行経路と通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する料金情報作成手段と、前記料金情報を送信する送信手段と、次の経路を探索するまで、前に探索した経路の情報を保存する経路保存手段とを有する。この場合、演算処理部14が走行経路推定手段、料金情報作成手段及び経路保存手段に対応し、送受信部12が送信手段に対応する。
【0036】
次に、前記車載装置100について説明する。
【0037】
ここで、該車載装置100は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、液晶ディスプレイ、LEDディスプレイ、CRT等の表示手段、キーボード、リモートコントローラ、タッチパネル等の入力手段及び通信インターフェイス等を備えるものであり、例えば、携帯電話機、携帯情報端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、デジタルテレビ等いかなるものであってもよいが、本実施の形態においては、乗用車、トラック、バス、オートバイ等の車両に搭載されるナビゲーション装置である場合について説明する。本実施の形態において、前記車載装置100は、演算処理部101、記憶手段102、現在位置判定部としての位置計測部104、目的地設定部としての入力部105、案内出力部としての表示部106及び音声出力部107、並びに、送受信部108を有する。
【0038】
そして、前記送受信部108は送信装置、受信装置を含む通信機器を備え、前記ネットワークを経由して、前記サーバ10との間で通信を行う。また、前記演算処理部101はCPU、MPU等の演算手段を備え、また、前記記憶手段102は、半導体メモリ、磁気ディスク等を備え、プログラム格納領域102A及びデータ格納領域102Bを有する。
【0039】
ここで、前記プログラム格納領域102Aは、前記サーバ10から送信される経路情報に基づいて(案内情報を利用して)、経路やランドマークを表示部106に表示したり、経路案内の音声を音声出力部107から出力するためのプログラムを格納する経路案内プログラムファイル150、車両の現在位置と受信した経路情報や案内情報とを比較して次の経路情報や案内情報を要求するためのプログラムを格納するデータリクエストプログラムファイル152、全体の動作を制御するためのプログラムを格納する制御プログラムファイル154等を格納する。
【0040】
また、前記データ格納領域102Bは、プログラムの実行に際して適宜利用されるワーキングエリアとして機能する他、例えば、前記サーバ10から送信される経路案内情報を格納する経路案内情報ファイル160、個々の車載装置100をそれぞれ識別するために該個々の車載装置100に割り当てられた固有のIDを格納するID情報ファイル162、前記位置計測部104によって計測される車両位置情報(経度・緯度)を格納する車両位置情報ファイル164等を格納する。さらに、サーバ10等、他の装置からダウンロードした地図情報や有料道路案内情報を格納するようにしてもよい。
【0041】
なお、前記車両位置情報ファイル164には、前記位置計測部104によって所定時間間隔で測定した現在位置情報の他に、過去の複数の位置情報も含まれている。例えば、過去に車両が通過した一定距離の経路に含まれる複数の測定点の位置情報、又は、過去に車両が通過した経路に含まれる一定数の測定点の位置情報が格納される。そして、前記位置計測部104によって新たに計測が行われると、その最新の位置情報が記憶されるとともに、最も古く記憶された位置情報が消去される。これらの複数の位置情報を結ぶことによって、車両の走行軌跡を得ることができる。なお、該走行軌跡は、車両が走行している道路を特定するためのマップマッチングに利用される。
【0042】
次に、前記位置計測部104は、GPS(Global Positioning System)等を利用して車両の位置を計測するためのものであり、複数のGPS衛星からの信号を受信して車両の絶対位置を計測するGPS受信機、車両の相対位置を計測するための速度センサや方位センサなどを備えている。該速度センサや方位センサは、自律航法に使用される。それらのセンサによって計測される相対位置は、前記GPS受信機が衛星からの電波を受信することができないトンネル内などにおいて車両の現在位置を得たり、前記GPS受信機によって計測された絶対位置の測定誤差を補正したりする時に利用される。なお、前記車載装置100が携帯電話機、携帯情報端末等である場合には、該携帯電話機、携帯情報端末等が在圏する基地局との通信に基づいて、該基地局の位置を現在位置として検出する。
【0043】
また、前記入力部105には、各種スイッチ、前記表示部106の表示画面に取り付けられたタッチパネル、リモートコントローラ、音声認識を利用したデータ入力装置等が含まれる。そして、前記タッチパネルは、前記表示部106に表示されたアイコン等を利用者が指でタッチすることによって、対応する情報や命令が入力されるようになっている。なお、音声認識を利用したデータ入力装置においては、操作者の発生する音声を認識して、対応するデータや命令が入力される。
【0044】
そして、前記表示部106は、液晶やCRTなどのディスプレイであり、前述されたようにタッチパネルを備えていることが望ましい。
【0045】
また、前記送受信部108は、前記ネットワークを経由して、前記サーバ10との間で通信を行う。
【0046】
さらに、前記車載装置100は、経路探索プログラム、経路探索用情報、案内用情報、目的地設定用情報等を格納し、前記サーバ10との間で通信を行うことなく経路探索、帰路情報及び案内情報の作成等を実行することができる能力を備えるものであることが望ましい。この場合、操作者は、目的地設定、経路探索、経路情報の作成等の処理の一部又は全部を情報センタであるサーバ10に実行させるか、車載装置100に実行させるかを適宜選択することができる。
【0047】
なお、前記車載装置100は、機能の観点から、通信不能中の走行軌跡情報を保存する走行軌跡保存手段と、通信復帰時に前記走行軌跡情報を送信する送信手段と、情報センタとしてのサーバ10から料金情報を受信する受信手段と、前記料金情報を報知する報知手段とを有する。この場合、記憶手段102が走行軌跡保存手段に対応し、送受信部108が送信手段及び受信手段に対応し、表示部106及び音声出力部107が報知手段に対応する。
【0048】
次に、前記構成のナビゲーションシステムの動作について説明する。
【0049】
まず、前記車載装置100において設定された目的地等の情報を前記サーバ10に送信し、経路探索、経路情報の作成等の処理を前記サーバ10に実行させて、経路情報を前記車載装置100に返信させる場合の動作の概略について説明する。
【0050】
図5は本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの車載装置の動作を示すタイムチャート、図6は本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの情報センタの動作を示すフローチャートである。
【0051】
まず、車両の運転者等の操作者が車載装置100の入力部105を操作して目的地を設定して、該目的地までの経路を探索するように入力する。すると、前記車載装置100は、図5におけるF1で示されるように、位置計測部104で計測した車両の現在位置、目的地等の情報をサーバ10に送信するとともに、経路探索を実行し、探索された経路の経路情報及び前記経路を案内するための案内情報を返信するように、要求をサーバ10に送信する。さらに、前記車載装置100を他の車載装置と識別するためのID情報を同時に送信する。なお、前記車載装置100とサーバ10との間の通信は、例えば、パケット通信によって行われる。
【0052】
一方、前記サーバ10においては、前記車載装置100からの要求が送受信部12によって受信され、演算処理部14に送信される。そして、該演算処理部14においては、前記要求を受信すると、記憶手段18に格納されている経路探索プログラムを演算手段16において実行して経路探索を行う。この場合、まず、受信した情報に基づいて、図5におけるF2で示されるように、車両の現在位置及び目的地を抽出する。例えば、目的地情報として電話番号や住所などの情報を受信した場合は、データベース30の目的地設定用情報ファイル38を利用して目的地を抽出する。
【0053】
次に、受信した情報中の道路長に関する情報を要求道路長情報ファイル27に格納するとともに、車両の現在位置から目的地までの経路を探索する。なお、前記道路長は、サーバ10において適宜設定するようにしてもよい。ここで、経路探索は、データベース30に格納されている経路探索用情報、すなわち、交差点情報、道路情報、ノード情報を参照して行われる。なお、前記経路探索の処理は、公知の技術であり、経路全体の距離が最も短いものを最適経路とするなどの条件で推奨経路を設定する(特開平1−173297号公報、特開平1−173298号公報参照)。
【0054】
なお、本実施の形態においては、車両側から前記要求を受信する度に、車両の現在位置から目的地までの経路が探索されるようになっている。この場合、前記サーバ10においては、外部情報収集部40によって外部から道路情報や交通情報などを取得し、データベース30が最新の情報に更新されている。したがって、車両側からのリクエスト毎に経路探索を行うことによって、渋滞箇所、工事箇所、事故箇所等を避けることができ、常に最新のデータに基づく推奨経路の経路情報及びその案内データを車両側に提供することができる。
【0055】
次に、記憶手段18に格納されている案内情報抽出プログラムを実行し、データベース30の案内用情報ファイル34を参照して、前記道路長に相当する範囲の案内情報を検索して抽出する。そして、前記経路情報は、図5におけるF3で示されるように、経路案内情報として、案内情報と共に送受信部12によって前記車載装置100に送信される。
【0056】
続いて、前記車載装置100は、図5におけるF4で示されるように、前記道路長に相当する範囲の経路についての案内を実行する。この場合、該案内は、表示部106に表示されたり、音声出力部107から音声出力されることによって実施される。そして、前記道路長に相当する距離を車両が走行して、継続する経路についての案内を実施するための案内情報、すなわち、経路案内継続情報が必要になると、前記車載装置100は、図5におけるF5で示されるように、再度、車両の現在位置、目的地等の情報をサーバ10に送信するとともに、経路探索を実行し、探索された経路の経路情報を返信するように、要求をサーバ10に送信する。
【0057】
すると、前記サーバ10は前述された動作を繰り返して、継続する道路長に関する経路情報を経路案内情報として前記車載装置100に送信する。以降、前述された動作が、図5に示されるように、車両が目的地に到着するまで、又は、操作者が案内の中止を車載装置100の入力部105に入力するまで繰り返される。
【0058】
なお、前記サーバ10は、第1回目の車両側からの要求を受信した時に探索した経路を保持し続け、経路案内継続情報が必要になると、前記経路に基づいた経路情報を車両側に送信するようにしてもよい。これにより、経路探索の回数が減少し、前記サーバ10の負荷が低減される。また、経路情報は分割して送信されるので、1回の通信時間が短縮される。なお、受信した現在位置に基づき、車両が経路を外れて走行していると判断した場合、前記サーバ10は、経路探索をやり直し、新たな経路を探索する。
【0059】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 サーバ10は、車載装置100から経路情報の要求を受信するのを待機し、受信した場合はステップS2に進む。
ステップS2 サーバ10は、車両の現在位置及び目的地情報を抽出する。
ステップS3 サーバ10は、前記車両の現在位置から目的地までの経路を探索する。
ステップS4 サーバ10は、道路長に相当する経路情報を検索して抽出する。
ステップS5 サーバ10は、車載装置100に経路情報を送信する。
【0060】
次に、前記サーバ10と車載装置100との間の通信状態に異常が発生して、前記サーバ10が送信した案内情報を車載装置100で受信することができない場合の車載装置100の動作について詳細に説明する。
【0061】
図1は本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの車載装置の動作を示すフローチャート、図7は本発明の実施の形態における有料道路の料金テーブルの例を示す図である。
【0062】
まず、車両の運転者等の操作者が車載装置100の入力部105を操作して目的地を設定して、該目的地までの経路を探索するように入力する。この場合、前記操作者は希望する探索条件を設定することができることが望ましい。例えば、できる限り高速道路を走行する経路を探索するという探索条件、できる限り一般道を走行する経路を探索するという探索条件、できる限り経費が低くなるような経路を探索するという探索条件、できる限り市街地を避ける経路を探索するという探索条件等を設定することができるようにすることが望ましい。
【0063】
次に、前記操作者は前記入力部105を操作して、経路探索を車載装置100に実行させるか、サーバ10にアクセスして該サーバ10に実行させるかを選択する。例えば、該サーバ10による経路探索が有料であったり、前記サーバ10と車載装置100との間の通信が有料である場合、費用を節減したい操作者は、車載装置100によって経路を探索させることを選択することができる。また、前記車載装置100が最新の地図情報、道路ネットワーク情報等を備えていないのに対して、前記サーバ10が最新の地図情報、道路ネットワーク情報等の情報を備え、該情報に基づいた経路探索を実行する場合、最新情報に基づいた経路探索結果や案内情報を希望する操作者は、サーバ10によって経路を探索させることを選択することができる。なお、前記車載装置100が経路探索の機能を備えていない場合、前記操作者は、経路探索を車載装置100に実行させることができず、経路探索をサーバ10に実行させることを選択する。また、車載装置100は地図情報を備えていなくてもよい。この場合、経路探索を車載装置100に実行させることが不可能なので、経路探索をサーバ10に実行させることになる。
【0064】
なお、本実施の形態においては、経路探索をサーバ10に実行させる場合について説明する。この場合、前記車載装置100は、車両の現在位置、目的地等の探索に必要な情報である探索情報、ID情報、道路長に関する情報等とともに、経路探索を実行し、探索された経路の経路情報(前記経路を案内するための案内情報も含まれる)を返信するように、経路要求を前記サーバ10に送信する。これにより、前記サーバ10は経路探索を実行する。続いて、前記サーバ10は、探索された経路の経路情報を作成する。そして、所定の道路長に関する情報を前記経路情報とともに前記車載装置100に返信する。なお、前記サーバ10は、前記経路の経路情報を記憶手段18に格納し、次回の経路要求を前記車載装置100から受信して、再び経路探索を実行するまで保存する。この場合、前記経路の経路情報は、前記ID情報に基づき、それぞれの車載装置100に対応するようにして保存される。
【0065】
ここでは、前記経路に高速道路、有料道路等の有料道路が含まれている場合について説明する。この場合、前記サーバ10は、前記有料道路に進入するためのインターチェンジ(ジャンクションも含む)、前記有料道路から退出するためのインターチェンジ等のインターチェンジ情報に基づいて、図7に示されるような料金デーブルを参照して、前記有料道路の料金を計算して、前記有料道路の料金情報を作成する。
【0066】
そして、前記サーバ10は、現在位置から目的地までの経路の経路情報を前記道路長に対応するように分割して、前記車載装置100に返信するようになっている。ここで、前記道路長は種々の条件によって定められ、例えば、経路のすべてが一般道である場合には5〔km〕として、経路に有料道路が含まれる場合には15〔km〕とすることができる。また、トンネルのように通信不能の区間が含まれる範囲においては、道路長の両端の間に前記区間がすべて含まれるように、道路長を設定することができる。なお、前記道路長は、種々の条件に対応して変更されるようになっていてもよく、また、前記条件に関係なく固定されているものであってもよい。
【0067】
そして、前記車載装置100は、前記道路長に対応する経路の経路情報しか、前記サーバ10から受信して格納していないので、車両が前記道路長だけ走行してしまう前に、次の道路長に対応する経路の経路情報を前記サーバ10から受信するようになっている。このように、前記車載装置100は、道路長に対応して分割された経路の経路情報を格納するだけでよいので、記憶手段102の容量を小さくすることができる。そのため、前記車載装置100の構造を簡素化することができ、前記車載装置100の製造コストを低くすることができる。
【0068】
なお、前記経路の経路情報は、前記道路長に対応するように分割されることなく、一括して送信されてもよいが、本実施の形態においては、前記道路長に対応するように分割されて送信される場合について説明する。
【0069】
そして、前記車載装置100は、前記経路情報を受信すると、前記経路の案内を開始する。ここで、現在位置が有料道路にある場合、すなわち、車両が有料道路上を走行している場合、前記車載装置100は、前記サーバ10から経路の経路情報とともに前記有料道路の料金情報を受信するようになっている。これにより、前記車載装置100は、前記経路の案内とともに前記有料道路の料金案内を行う。この場合、例えば、表示部106に料金を表示することによって、前記有料道路の料金案内が行われる。
【0070】
続いて、前記車載装置100は、前記案内情報に含まれる道路長に関する情報に基づいて、次の道路長に対応する前記経路の経路情報が必要であるか否かを判断する。この場合、前記車載装置100は、次の(1)の条件が満たされた場合に前記経路の経路情報が必要であると判断してもよいし、次の(1)又は(2)のいずれかの条件が満たされた場合に、前記経路の経路情報が必要であると判断してもよい。
【0071】
まず、(1)の条件は、現在位置から、既に受信して現在案内を行っている経路の先端までの距離が所定距離以下であること、すなわち、記憶手段102に格納されている案内情報に対応する経路の残りが所定距離以下であることである。なお、車速に応じて、前記所定距離を調整することもできる。そして、前記経路の残りが所定距離以下の場合、次の道路長に対応する前記経路の経路情報が必要であると判断される。
【0072】
次に、(2)の条件は、現在位置から、経路の案内地点までの距離が所定距離以下であることである。なお、該案内地点は、表示部106に拡大図を表示したり、音声出力部107によって音声案内をするための地点である。また、車速に応じて、前記所定距離を調整することもできる。そして、前記案内地点までの距離が所定距離以下の場合、次の道路長に対応する前記経路の経路情報が必要であると判断される。当該(2)の条件は、案内地点を過ぎた後の経路の案内を確実に行うためのものである。
【0073】
なお、前記車載装置100は、現在位置が経路を外れていると判断した場合にも、次の道路長に対応する前記経路の経路情報が必要であると判断する。この場合、前記車載装置100は、現在位置と経路との距離、又は、走行軌跡と経路の形状との比較に基づき、現在位置が経路を外れているか否かを判断する。
【0074】
ここで、前記車載装置100は、前記道路長に対応する経路の経路情報しか、前記サーバ10から受信して格納していないので、次の道路長に対応する前記経路の経路情報が必要である場合、次の道路長に対応する経路要求を前記サーバ10に送信する必要がある。そのため、前記車載装置100は、前記サーバ10と通信が可能であるか否かを判断する。この場合、例えば、前記車載装置100は、通信プロトコールを前記サーバ10に送信し、対応する通信プロトコールを該サーバ10から受信することができたか否かに基づいて、通信可能であるか否かを判断することができる。
【0075】
なお、通信状態に何らかの異常が発生した場合には、通信不能となる。ここで、通信状態が異常となるのは、例えば、車両が通信不能地域、通信不良地域を走行している場合、大気中の電離層の状態が不安定である場合、ネットワークにシステムダウンが発生した場合等である。そして、通信可能であると判断した場合、前記車載装置100は、前記サーバ10に、次の道路長に対応する経路要求を送信する。
【0076】
一方、通信不能であると判断した場合、前記車載装置100は、車両の走行軌跡情報を車両位置情報ファイル164に格納して保存する。この場合、前記走行軌跡情報は、少なくとも再び通信が可能となるまで、すなわち、通信復帰するまで消去されることなく保存される。
【0077】
この場合、前記走行軌跡情報は、車両の走行軌跡に関する情報であり、位置計測部104によって計測された現在位置と地図情報とを比較して、車両が走行したと推定される走行軌跡であってもよいし、前記位置計測部104によって計測された過去の複数の位置、すなわち、軌跡点であってもよい。なお、前記走行軌跡情報が軌跡点である場合、前記サーバ10において、前記軌跡点と地図情報とを比較し、走行軌跡が作成される。
【0078】
続いて、前記車載装置100は、前記サーバ10と通信が再び可能となったか否か、すなわち、通信が復帰したか否かを判断する。そして、通信が復帰していないと判断した場合、前記走行軌跡情報を車両位置情報ファイル164に格納して保存する。
【0079】
一方、通信が復帰したと判断した場合、前記車載装置100は、前記サーバ10に経路要求を送信する。この場合、車両位置情報ファイル164に格納して保存されていた走行軌跡情報もともに送信される。なお、送信する必要がある走行軌跡情報は、前記サーバ10との通信が不能となった時点からの走行軌跡情報であり、それ以前、すなわち、通信が不能となる前の走行軌跡情報は送信されてもよいし、送信されなくてもよい。
【0080】
そして、前記サーバ10は、通信が復帰した時点での経路要求を受信すると、該経路要求とともに送信された走行軌跡情報に基づいて、通信不能であった間の走行経路を推定するための車載装置経路推定処理が、走行経路推定手段によって実行される。この場合、前記サーバ10は、記憶手段18に格納し保存されている経路の経路情報と前記車載装置100から受信した走行軌跡情報に基づいて、通信不能であった間の走行経路を推定することができる。ここで、前記車載装置100から受信した走行軌跡情報が前記車載装置100によって作成された走行軌跡である場合、前記サーバ10は前記走行軌跡をそのまま利用して走行経路を推定することができる。また、前記車載装置100から受信した走行軌跡情報が軌跡点である場合には、前記サーバ10において、前記複数の位置の情報と地図情報とを比較し走行軌跡が作成された後、該走行軌跡を利用して走行経路が推定される。
【0081】
なお、該走行経路の経路情報は、車両が走行した道路の情報を含むものであり、該道路が有料道路である場合には、該有料道路のインターチェンジ(ジャンクションも含む)のリストも含まれる。
【0082】
続いて、該走行経路が推定されると、該走行経路を記憶手段18に格納し、通信復帰後に探索された経路及び前回探索して保存されている経路と融合する。そして、融合された経路に基づいて、前記サーバ10は、車両が前記有料道路に進入したインターチェンジ又はジャンクションとしての入口、及び、車両が前記有料道路から退出するためのインターチェンジ又はジャンクションとしての出口を決定する。さらに、前記サーバ10は、前記入口及び出口に基づいて前記有料道路の料金を計算して、案内情報に含まれる料金情報を作成する。なお、前記有料道路の料金を計算することが、主たる目的であるので、前記走行経路推定手段は、少なくとも有料道路のインターチェンジ(ジャンクションも含む)を求めることによって、走行経路を推定するようにしてもよい。これにより、あたかも通信不能とならなかったかのように、有料道路の料金が計算される。
【0083】
続いて、前記サーバ10は、経路の経路情報とともに前記有料道路の料金情報を送信する。これにより、前記車載装置100は、前記経路の案内とともに前記有料道路の料金の案内を行うことができる。この場合、表示部106に表示される料金は、通信不能となる前に前記表示部106に表示された料金と同様のものである。
【0084】
これにより、車載装置100とサーバ10との間の通信が不通となった場合でも、前記サーバ10は、通信が復帰した時に経路探索を最初からやり直して、案内情報や該案内情報に通信不能の区間が含まれない料金情報を作成することがない。そのため、通信が不能になった区間、又は、通信が復帰する前の区間が反映されないような不適切な料金情報が作成されることがない。そして、前記入口及び出口に基づいて前記有料道路の料金が計算され、料金情報が作成される。
【0085】
なお、通信が不能となった場合、車載装置100が、記憶手段102に格納している地図情報や道路情報に基づいて経路探索を実行して、探索された経路の案内を行うようにすることもできる。この場合、通信が復帰すると、車載装置100は探索された経路をサーバ10に送信する。そして、該サーバ10は、通信が復帰した後で経路探索を実行し、探索された経路を前記車載装置100から受信した経路と融合して、有料道路の料金が計算する。
【0086】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 車載装置100はサーバ10に経路要求を送信する。
ステップS12 サーバ10は経路要求を受信する。
ステップS13 サーバ10は経路探索を実行する。
ステップS14 サーバ10は経路情報を作成して、車載装置100に送信する。
ステップS15 車載装置100は経路情報を受信する。
ステップS16 車載装置100は経路の案内を行う。
ステップS17 車載装置100は次の道路長に対応する経路情報が必要か否かを判断する。必要な場合はステップS18に進み、必要でない場合はステップS16に戻る。
ステップS18 車載装置100はサーバ10と通信不能であるか否かを判断する。通信不能であると判断した場合はステップS19に進み、通信不能でない場合は経路要求を送信する。
ステップS19 車載装置100は車両の走行軌跡情報を車両位置情報ファイル164に格納して保存する。
ステップS20 車載装置100は通信が復帰したか否かを判断する。通信が復帰したと判断した場合はステップS21に進み、通信が復帰していない場合はステップS19に戻る。
ステップS21 サーバ10は通信復帰時の経路要求を受信する。
ステップS22 サーバ10は受信した走行軌跡情報に基づいて車載装置経路推定処理を実行して、ステップS14に戻る。
【0087】
このように、本実施の形態において、ナビゲーションシステムは、サーバ10及び車載装置100によって構成され、経路探索をサーバ10に実行させ、探索の結果及び経路を案内する案内情報を車載装置100が受信して、出力することができるシステムであり、さらに、前記車載装置100は、車両が有料道路を走行中に通信不能になると前記車両の走行軌跡情報を保存し、通信が復帰した時に、経路要求とともに前記走行軌跡情報をサーバ10に送信するようになっている。
【0088】
そのため、前記サーバ10は、前記走行軌跡情報に基づいて、通信不能であった間の車両の走行経路を推定することができるので、通信が不能になった区間又は通信が復帰する前の区間を反映した経路を案内する案内情報を作成することができる。これにより、車両が有料道路に進入した入口から退出する予定の出口までの区間を反映した適切な料金が計算されて料金情報が前記車載装置100に送信されるので、前記車載装置100は有料道路の料金の案内を適切に行うことができる。
【0089】
例えば、「発明が解決しようとする課題」において説明した従来のナビゲーションシステムの場合、情報センタは、通信不能であった間の走行軌跡情報を受信していないので、通信が不能になった区間又は通信が復帰する前の区間を反映した経路を案内する案内情報を作成することができない。そのため、前記情報センタは、通信が復帰した地点から目的地までの経路探索をやり直して料金を計算するので、案内される料金には、通信が不能になった区間又は通信が復帰する前の区間の料金が反映されず、不適切なものとなってしまう。
【0090】
これに対し、本実施の形態のナビゲーションシステムにおいて、前記車載装置100は、車両が有料道路を走行中に通信不能になると前記車両の走行軌跡情報を保存し、通信が復帰した時に、経路要求とともに前記走行軌跡情報をサーバ10に送信する。これにより、前記サーバ10は、前記走行軌跡情報に基づいて、通信不能であった間の車両の走行経路を推定することができるので、車両が有料道路に進入した入口から退出する予定の出口までの区間を反映した適切な料金を計算することができる。
【0091】
したがって、車両が有料道路を走行中に通信不能となっても、通信が復帰した時に、前記車載装置100によって、適切な料金の案内が行われるので、操作者は、不適切な料金の案内によって惑わされることなく、確実な案内を入手することができる。
【0092】
なお、本発明の実施の形態においては、主として、車載装置100が、記憶手段102に地図情報や道路情報を格納し、経路探索を実行することができるものである場合について説明したが、前記車載装置100は、例えば、携帯電話機、携帯情報端末、PDA等のように、記憶手段に地図情報や道路情報を格納しておらず、経路探索を実行することができないものであってもよい。
【0093】
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0094】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、通信が不能になっても、有料道路に進入した最新のインターチェンジを特定して正確な料金を計算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの車載装置の動作を示すフローチャートである。
【図2】従来のナビゲーションシステムにおける経路案内の表示例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの構成を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態における地図情報の構造を示す概念図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの車載装置の動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムの情報センタの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における有料道路の料金テーブルの例を示す図である。
【符号の説明】
10 サーバ
12、108 送受信部
14 演算処理部
100 車載装置
104 位置計測部
105 入力部
106 表示部

Claims (10)

  1. 情報センタは車載装置からの要求に応じて経路を探索して作成した経路情報を前記車載装置へ送信し、該車載装置は前記経路情報に基づいて経路案内を行うナビゲーションシステムにおいて、
    (a)前記車載装置は、通信不能中の走行軌跡情報を保存する走行軌跡保存手段と、通信復帰時に前記走行軌跡情報を送信する送信手段と、前記情報センタから料金情報を受信する受信手段と、前記料金情報を報知する報知手段とを有し、
    (b)前記情報センタは、前記車載装置から受信した前記走行軌跡情報に基づき通信不能中の車両の走行経路を推定する走行経路推定手段と、前記走行経路と通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する料金情報作成手段と、前記料金情報を送信する送信手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
  2. 車載装置からの要求に応じて経路を探索して作成した経路情報を前記車載装置へ送信する情報センタにおいて、
    (a)前記車載装置から受信した走行軌跡情報に基づき通信不能中の車両の走行経路を推定する走行経路推定手段と、
    (b)前記走行経路と通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する料金情報作成手段と、
    (c)前記料金情報を送信する送信手段とを有することを特徴とする情報センタ。
  3. 次の経路を探索するまで、前に探索した経路の情報を保存する経路保存手段を有し、該経路保存手段に保存された通信不能前に探索した経路情報と、前記走行経路と、通信復帰後に探索した経路とに基づいて料金情報を作成する請求項2記載の情報センタ。
  4. 要求を情報センタに送信し、該要求に応じて情報センタが経路を探索して作成した経路情報を受信し、該経路情報に基づいて経路案内を行う車載装置において、
    (a)通信不能中の走行軌跡情報を保存する走行軌跡保存手段と、
    (b)通信復帰時に前記走行軌跡情報を送信する送信手段と、
    (c)前記情報センタから料金情報を受信する受信手段と、
    (d)前記料金情報を報知する報知手段とを有することを特徴とする車載装置。
  5. 前記走行軌跡情報は計測された現在位置と地図情報とを比較して車両が走行したと推定される走行軌跡である請求項4記載の車載装置。
  6. 前記走行軌跡情報は計測された車両の軌跡点である請求項4に記載の車載装置。
  7. 前記料金情報は車両が有料道路に進入した入口から退出する予定の出口までの区間の料金を含む請求項4〜6のいずれか1項に記載の車載装置。
  8. 前記料金情報は走行経路と探索した経路とに基づいて作成される請求項4〜7のいずれか1項に記載の車載装置。
  9. 前記走行経路は車両が走行した道路である請求項8に記載の車載装置。
  10. 前記走行経路の経路情報は車両が走行した道路のインターチェンジ及びジャンクションのリストを含み、前記料金情報は通信復帰後に探索された経路において有料道路から退出する予定のインターチェンジと前記リストに基づいて作成される請求項8に記載の車載装置。
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