JP3747821B2 - 経路案内システム及び車両用経路案内装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は移動端末を目的地まで案内するための経路案内システムに係り、詳しくは道路データを保有する情報配信センタと同じく道路データを保有する車両用経路案内装置とが通信を行いながら車両用経路案内装置にて目的地まで案内する経路案内システム及び車両用経路案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の経路案内システムにおいてはカーナビゲーションシステムが知られている。カーナビゲーションシステムは、車両用経路案内装置(車載装置)から情報配信センタに対して現在位置、目的地等の情報を送信する。情報配信センタはその受信した情報に基づいてセンタに備えたデータベースから最新の道路情報等を読出しその最新の道路情報等に基づいて経路探索、案内データ抽出が行われ、その経路・案内情報を車載装置に送信する。そして、車載装置では、受信した経路・案内情報に基づいて経路案内が行われる。又、車載装置は、再探索のために、現在地、目的地の情報の他に、マップマッチング処理を行いマップマッチングしている場合にはマッチングしている道路の道路種別情報を情報配信センタに送信している。
【0003】
この情報配信センタと車載装置との間で通信を行いながら車載装置を目的地まで案内するナビゲーションシステムにおいては、情報配信センタに備えたデータベースから最新の道路情報等を読出しその最新の道路情報等に基づいて経路探索、案内データ抽出が行われることから、新しく道路ができた場合でもその新しい道路を地図上に表示して経路案内をする点で優れている。
【0004】
又、上記カーナビゲーションにおいて、何らかの原因で情報配信センタと車載装置との間の通信が切れると、車載装置からは再探索のための現在地、目的地の情報、マップマッチングのための道路種別情報等を送信ができない。又、情報配信センタでは、再探索のための各情報が得られないことから新たな経路・案内情報の作成ができないことになる。
【0005】
そこで、このような場合には、自身に地図データ・道路データ等を記録したDVDやCDROM等の記録媒体を備えた車載装置では、その記録媒体に記憶した地図データ・道路データ等を使ってマップマッチングを行うとともに経路探索が行うことができるようにしている。そして、車両現在位置が画面表示された地図上の道路以外の場所に表示されているとき、車両は道路上にあるものとしてその車の現在位置を直近の道路上に表示させ経路案内するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、車載装置に装備された記録媒体は、高速道路が新たに延長されたり、既存の高速道路に新たな高速道路が繋がった時、その新設の高速道路のデータが記録されていない。従って、何らかの原因で情報配信センタと車載装置との間の通信が切れ、情報配信センタから経路案内情報を取得できなくなると、車載装置は前記記録媒体の道路データを使ってマップマッチングするとともに経路探索して経路案内情報を作成する。すると、その新設の高速道路を走行しているにもかかわらず、車載装置は、その新設の高速道路の情報がないことからその新設の高速道路以外の記録媒体に記録された一般道路上に車の現在位置を表示する。つまり、車載装置は、走行していない一般道路上に車両現在位置を画面上に表示しながら経路案内がされることから適切な現在位置及び経路案内表示ができない。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、車両用経路案内装置と情報配信センタとの間で通信が切れて、情報配信センタから経路案内情報を取得できなくなっても、適切な経路案内を画面上に表示させることのできる経路案内システム及び車両用経路案内装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、目的地までの経路を案内するための経路案内情報を情報配信センタから車両用経路案内装置に送信し、その経路案内情報に基づいて車両用経路案内装置で経路案内を行う経路案内システムにおいて、前記情報配信センタは、前記目的地までの経路を探索する探索手段と、前記経路を案内するための経路案内情報を前記車両用経路案内装置に送信する送信手段とを備え、前記車両用経路案内装置は、道路データを記憶する道路データ記憶手段と、前記情報配信センタとの通信において前記車両用経路案内装置の現在位置よりも前方の前記経路案内情報を受信できなかったときであって高速道路から一般道路におりたことを条件に、前記道路データを利用して経路の再探索を実行する再探索手段とを備えたことをその要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、目的地までの経路を案内するための経路案内情報を情報配信センタから車両用経路案内装置に送信し、その経路案内情報に基づいて車両用経路案内装置で経路案内を行う経路案内システムにおいて、前記情報配信センタは、前記目的地までの経路を探索する探索手段と、前記経路を案内するための経路案内情報を前記車両用経路案内装置に送信する送信手段とを備え、前記車両用経路案内装置は、道路データを記憶する道路データ記憶手段と、前記情報配信センタとの通信が異常であって、高速道路から一般道路におりたことを条件にマップマッチングを行うマッチング手段と、前記マップマッチングを行うことにより前記一般道路上に現在位置があると判断された場合に前記道路データを利用して経路の再探索を実行する再探索手段とを備えたことをその要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の経路案内システムにおいて、前記再探索手段は、料金所に設置された自動料金収受システムに基づいて高速道路から一般道路におりたことを判断するようにしたことをその要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の経路案内システムにおいて、前記再探索手段は、道路に設置されている発信手段から発信される情報に基づいて高速道路から一般道路におりたことを判断するようにしたことをその要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の経路案内システムにおいて、前記再探索手段は、走行道路の形状に基づいて高速道路から一般道路におりたことを判断するようにしたことをその要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、道路データを記憶する道路データ記憶手段と、目的地までの経路を案内するための経路案内情報が送信される情報配信センタとの通信が異常であって高速道路から一般道路におりたことを条件に、前記道路データを利用して前記目的地までの経路を再探索する再探索手段とを備え、前記再探索手段は、現在位置よりも前方の前記経路案内情報を前記情報配信センタから受信していないときに経路を再探索することをその要旨とする。
請求項7に記載の発明は、道路データを記憶する道路データ記憶手段と、目的地までの経路を案内するための経路案内情報が送信される情報配信センタとの通信が異常であって、高速道路から一般道路におりたことを条件にマップマッチングを行うマッチング手段と、前記マップマッチングを行うことにより前記一般道路上に現在位置があると判断された場合に前記道路データを利用して前記目的地までの経路を再探索する再探索手段とを備えたことをその要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の経路案内システムをカーナビゲーションシステムに具体化した第1実施形態を図1〜図4に従って説明する。図1は、本実施形態の通信型カーナビゲーションシステムの構成を示すシステム構成図である。
【0015】
図1において、通信型カーナビゲーションシステムは、情報配信センタ(以下、単に情報センタという)1と、自動車に搭載されたナビゲーション装置である車両用経路案内装置としての車載装置2とで構成されている。
【0016】
情報センタ1は、送受信部10、探索手段及び送信手段を構成する演算処理部20、データベース30及び外部情報収集部40を備えている。送受信部10は、送信装置、受信装置を含む通信機器であって、車載装置2との間でデータの送受信を行う。そして、送受信部10は、例えば、自動車電話、携帯電話、PHS等の通信システムを利用することができるようになっている。
【0017】
演算処理部20は、演算処理を行う中央処理装置(CPU)21、各種プログラムやデータを格納するメモリ22を備えている。メモリ22は、経路探索プログラム22a、道路長設定処理プログラム22b、案内情報抽出プログラム22c、システム制御プログラム22d等、情報センタ1で実行される各種のプログラムが格納されている。又、メモリ22には、それらのプログラムの実行に使用されるワーキングエリアも確保されている。
【0018】
因みに、経路探索プログラム22aは、車両の現在位置(ナビゲーションの開始位置或いは出発位置)から目的地(ナビゲーションの終了位置)までの経路探索をするためにCPU21が実行するプログラムである。道路長設定処理プログラム22bは、車両側に一回のリクエストで送信する経路案内する範囲(道路長)を設定するためにCPU21が実行するプログラムである。
【0019】
案内情報抽出プログラム22cは、前記道路長設定処理プログラム22bによって設定された道路長に対応する経路・案内情報を検索して抽出し編集するためにCPU21が実行するプログラムである。システム制御プログラム22dは、全体の動作を制御管理するためにCPU21が実行するプログラムである。
【0020】
前記データベース30は、目的地までの経路を探索するための道路ネットワークデータ等の経路探索用データ30a、経路案内のデータを集積した案内用データ30b、目的地を設定する電話番号や住所とこれら電話番号や住所に対応する位置などの目的地設定用データ30c等の経路探索及び経路案内に必要なデータを格納している。尚、前記経路探索用データ30aは、交差点に関するデータ、道路に関するデータ、ノード点に関するデータ等を含んだ道路ネットワークデータである。又、案内用データ30bには、各交差点や道路の地図データ、主要なランドマークデータ、音声案内データ等の各種案内データが含まれる。
【0021】
前記データベース30は、外部情報収集部40と接続されている。外部情報収集部40は、渋滞情報、事故情報、道路工事、交通規制、道路や施設の新設、通信不能又は不能地域(エリア)の変更等、最新の道路・交通情報や通信情報を電話回線等を利用して収集し、データベース30に格納されたデータを随時更新するためのものである。尚、渋滞情報、事故情報、道路工事情報、交通規制情報、道路や施設の新設情報等は、それら発生位置及び発生日時等が収集される。例えば、渋滞情報については、渋滞発生位置及びその発生日時等が収集される。その他、事故情報等においても同様である。
【0022】
次に、車載装置2について説明する。車載装置2は、送受信部51、位置計測部52、再探索手段を構成する演算処理部53、メモリ54、入力部55、表示部56、スピーカよりなる音声出力部57及び道路データ記憶手段としての外部記憶装置58を備えている。
【0023】
送受信部51は、送信装置、受信装置を含む通信機器であって、情報センタ1との間でデータの送受信を行う。そして、送受信部51は前記情報センタ1の送受信部10と同様に、自動車電話、携帯電話、PHS等の通信システムを利用することができるようになっている。送受信部51は、渋滞情報や道路規制情報等を車両に向けて送信するシステム、いわゆる、VICS(交通情報サービス;Vehicle Information and Communication System)において道路に設置され狭域の渋滞情報や道路規制情報等を車両に向けて送信する発信機であるビーコンから発信される経路情報としての光ビーコン情報を受信するための受信装置も備えている。
【0024】
前記位置計測部52は、いわゆるGPS等を利用して車両の位置を計測するものであって、複数のGPS衛星からの信号を受信して車両の絶対位置を計測するGPS受信機、車両の相対位置を計測するための速度センサや方位センサ等を備えている。そして、速度センサや方位センサは、自律航法に使用される。それらセンサによって、計測される相対位置は、GPS受信機がGPS衛星からの電波を受信できないトンネル内等において位置を取得したり、GPS受信機によって、計測された絶対位置の測位誤差を補正する等に利用される。
【0025】
演算処理部53は、CPUを中心に構成され、メモリ54に格納された各種のプログラムに従って各種の演算処理を実行する。
メモリ54は、プログラム格納領域54aを有し、そのプログラム格納領域54aには経路案内プログラム61、データリクエストプログラム62、制御プログラム63、通信障害対処プログラム64、経路探索プログラム65、案内情報抽出プログラム66等が格納されている。尚、経路案内プログラム61は、情報センタ1から送信される経路・案内情報に基づいて経路やランドマークを表示部56に表示したり、経路案内の音声を音声出力部57から出力させるために演算処理部53が実行するプログラムである。データリクエストプログラム62は、車両現在位置と受信した経路・案内情報を比較して次の経路案内に対する経路・案内情報を要求するために演算処理部53が実行するプログラムである。制御プログラム63は、車載装置全体の動作を制御するために演算処理部53が実行するプログラムである。
【0026】
通信障害対処プログラム64は、情報センタ1との通信が切れ、情報センタ1からの経路・案内情報にて経路案内ができなくなった時の各種経路案内をするために演算処理部53が実行するプログラムである。
【0027】
経路探索プログラム65は、前記通信障害対処プログラムによって情報センタ1からの経路・案内情報が受信できないと判断されたとき、外部記憶装置58に記憶された経路探索のための交差点に関するデータ、道路に関するデータ、ノード点に関するデータ等を含んだ道路データとしての道路ネットワークデータを使って目的地までの経路探索をするために演算処理部53が実行するプログラムである。
【0028】
案内情報抽出プログラム66は前記経路探索プログラム65によって経路探索された経路に対応する経路・案内情報を検索して抽出し編集するために演算処理部53が実行するプログラムである。
【0029】
又、メモリ54は、データ記憶領域54bを有し、そのデータ記憶領域54bは前記各種プログラムを実行するに際して適宜利用されるワーキングエリアとして機能する他に、情報センタ1から送信される経路・案内情報よりなる経路・案内データ71、車両固有のIDデータ情報72、前記位置計測部52により計測される車両位置データ73等が格納されている。
【0030】
尚、前記車両位置データ73は、位置計測部52によって所定時間間隔で測定した現在位置情報の他に、過去の複数の位置情報も含まれる。例えば、一定の距離に含まれる測定点の位置データ、又は、一定数の測定点の位置情報が記憶される。新たに位置計測部52で計測が行われると、その最新位置情報が記憶されるとともに、最も古く記憶された位置情報は消去される。これら複数の位置情報を結ぶことで車両の走行軌跡を得ることができる。この走行軌跡は、車両が走行している道路を特定するためのいわゆるマップマッチングに利用される。
【0031】
入力部55は、各種スイッチ、表示部56の表示面に取り付けられたタッチパネル、リモコン機、音声認識を利用したデータ入力装置等が含まれる。タッチパネルでは、表示部56に表示されたアイコン等をタッチすることで対応する情報や命令が入力される。音声認識を利用したデータ入力装置では、利用者が音声を発生することで対応する情報や命令が入力される。
【0032】
表示部56は、液晶やCRT等によるディスプレイであって、前記したタッチパネルを備えている。
外部記憶装置58は、前記地図に関するデータや、道路の関するデータ等を記録したDVDやCDROM等の記録媒体を有し、情報センタ1からの経路・案内データが受信できないとき、車載装置2側で目的地までの経路を探索し、経路・案内情報を作成する場合に、その記録媒体に記憶された地図に関するデータや、道路の関するデータ等が利用されるようになっている。又、外部記憶装置58は、ハードディスクのような読み書き可能な記録媒体でもよい。そして、予めユーザが地図に関するデータや、道路に関するデータを情報センタ1(例えば、インターネットサーバ)から取得し記録させるようにしてもよい。
【0033】
次に、上記のように構成した情報センタ1と車載装置2の作用について説明する。
[情報センタの動作]
最初に、情報センタ1の動作を図2のフローチャートに従って説明する。図2に示すフローチャートは、情報センタ1における経路探索・案内情報送信処理を示すフローチャートである。
【0034】
まず、車載装置2では、メモリ54に格納された制御プログラム63が演算処理部53で実行されている。この動作状態で、ユーザの入力操作に基づいてメモリ54に格納されているデータリクエストプログラム62が実行されると、位置計測部52で計測した車両現在位置、進行方向、目的地、現在位置が属する道路の種別、探索条件(一般道又は有料道路)、経路案内を必要とする道路長の各情報を送受信部51から情報センタ1に対して送信する。この時、自車と他車を識別するためにIDを同時に送信する。
【0035】
すると、情報センタ1は、車載装置2から送信された各情報を送受信部10で受信し(ステップS11のYES)、演算処理部20に出力する。尚、情報センタ1と車載装置2との通信形態は、パケット通信にて行う。
【0036】
情報センタ1の演算処理部20は、メモリ22に格納されているシステム制御プログラム22dが実行されている。そして、前記車載装置1からの情報を受信することにより、メモリ22に格納されている経路探索プログラム22aをCPU21が実行し、経路探索を行う。すなわち、まず、受信した情報から車両現在位置情報、目的地情報、進行方向、現在位置が属する道路の種別、探索条件等の各情報を抽出し(ステップS12)、その各情報に基づいて車両現在位置から目的地までの経路を探索する(ステップS13)。
【0037】
この経路探索は、前記データベース30の経路探索用データ30a、すなわち、交差点データ、道路データ、ノードデータを参照して行われる。この経路探索処理は公知であって、例えば、特開平1−173297号公報、特開平1−173298号公報に開示された方法で行われ、経路全体が最も短いものを最短経路とする等の条件で推奨経路を設定する。
【0038】
次に、情報センタ1の演算処理部20のCPU21は、メモリ22に格納された案内データ抽出プログラム22cを実行し、データベース30の案内データを参照して、送信道路長に相当する範囲の案内データを検索して抽出する(ステップS14)。抽出された経路・案内情報は経路案内データ22eとしてメモリ22に一時格納される。
【0039】
そして、以上のように作成された経路・案内情報(経路案内データ22e)は、リクエストを行った車両のIDとともに送受信10から車載装置2に送信される(ステップS15)。
【0040】
尚、本実施形態では、車載装置2側からリクエストを受信する毎に、車両の現在位置から目的地までの経路が探索される。情報センタ1では、外部情報収集部40によって外部から道路情報や交通情報等を取得し、データベース30が更新されるようになっている。このため、車両側からのリクエスト毎に経路探索が行われることにより、渋滞個所、工事個所、事故個所等を避けたり、新設の道路を利用する等常に最新のデータに基づく推奨経路とその案内が車載装置2に提供される。
【0041】
次に、車載装置2の動作について説明する。
まず、前記経路・案内情報をその時々で情報センタ1から取得して目的地までの経路案内を車載装置2の表示部56及び音声出力部57で出力させる動作について説明する。図3に示すフローチャートは、車載装置2におけるリクエスト・経路案内処理を示すフローチャートである。
【0042】
ステップS21において、車載装置2の演算処理部53は、位置計測部52で計測した車両現在位置、進行方向、現在位置が属する道路の種別、目的地、送信道路長、探索条件の各情報をIDとともに情報センタ1に送信する。続いて、演算処理部53は、送信した各情報に対する情報センタ1から送信される経路・案内情報の受信を待つ(ステップS22)。
【0043】
そして、情報センタ1から送信された経路・案内情報を受信すると(ステップS22でYES)、演算処理部53は、経路・案内情報を経路案内データ71としてメモリ54のデータ記憶領域54bに記憶する。そして、演算処理部53は、経路案内プログラム61を実行し、受信した経路・案内情報(経路案内データ71)を利用した案内を行う(ステップS23)。すなわち、経路の地図やランドマークが前記表示部56に表示されるとともに、交差点の右左折等では音声案内が音声出力部57から出力される。
【0044】
同時に、演算処理部53は、位置計測部52における車両現在位置を参照するとともに、データリクエストプログラム62を実行する。そして、車両現在位置が受信した経路の終端から一定の距離(例えば、200メートル)の位置となった時は、次の経路・案内情報のリクエストを行う(ステップS24のYES)。すると、前記したステップS21の送信に基づく各種処理が前記情報センタ1において行われ、得られた新たな経路・案内情報が車載装置2に送信される。
【0045】
一方、リクエストを行わない場合(ステップS24でNO)、さらに目的地までの経路・案内情報を全て受信したかどうか判断され(ステップS25)、全て受け取っている場合には動作を終了する。
【0046】
つまり、車載装置2が情報センタ1に対して車両現在位置、進行方向、現在位置が属する道路の種別、目的地、送信道路長、探索条件の各情報を送信する。情報センタ1はその各情報に基づいて経路探索が行われ、経路・案内情報(経路案内データ22e)が作成される。そして、情報センタ2はその作成した経路・案内情報を車載装置2に送信する。そして、車載装置2では、受信した経路・案内情報(経路案内データ71)に基づいて経路案内が行われる。
【0047】
尚、必要が無くなった経路・案内情報(経路案内データ71)は、破棄される。ここで、経路案内の継続情報が必要となった時(ステップS24でYES)、再び車両現在位置、進行方向、現在位置が属する道路の種別、目的地、送信道路長、探索条件の各情報を情報センタ1に通知する(ステップS21)。以後、目的地に至るまで、同様な動作を繰り返し行う。
【0048】
次に、情報センタ1との間で通信異常が発生し情報センタ1からの経路・案内情報が取得できなかった場合の車載装置2の処理動作について説明する。尚、本実施形態では、通信異常が発生し現在位置より前方の経路・案内情報が取得できなかった時の対処の仕方に特徴を有するため、その特徴の部分について詳細に説明する。
【0049】
図4は、通信障害が発生し現在位置より前方の経路・案内情報がない時、通信障害対処プログラム64に従って車載装置2の演算処理部53が動作するフローチャートを示す。尚、説明の便宜上、高速道路(その他有料道路も含む)を走行中に通信異常が発生し現在位置より前方の経路・案内情報が取得できなくなった場合を想定して説明する。
【0050】
まず、演算処理部53は、情報センタ1との間での通信が復帰したかどうか判断する(ステップS41)。そして、いまだ、通信が復帰していない場合(ステップS41でNO)、光ビーコン情報を受信したかどうか判断する(ステップS42)。つまり、VICSの光ビーコンは一般に一般道路に設置されている。従って、その光ビーコン情報を送受信部51が受信することは、この場合には車両が高速道路から一般道路におりたことを意味する。その結果、演算処理部53は、送受信部51を介して光ビーコン情報を受信すると、車両が高速道路から一般道路にいると判断する。
【0051】
そして、今、光ビーコン情報を受信していない場合(ステップS42でNO)、即ち、演算処理部53は、少なくともVICSの光ビーコンが設置された一般道路にいないと判断すると、車載装置2による再探索を実行させるために入力部55の再探索実行スイッチが操作されたかどうか判断する(ステップS43)。つまり、通信異常が発生したとして経路探索プログラム65を実行させて外部記憶装置58のデータを利用して目的地までの再探索させるべく、ユーザの意思でマニュアル操作したかどうか判断する。
【0052】
今、入力部55の再探索実行スイッチが操作されていない場合(ステップS43でNO)、次に、演算処理部53は高速道路から一般道路におりる際のインターチェンジを通過したかどうか判断する(ステップS44)。具体的には、演算処理部53は、走行している道路の一定区間毎の曲率を演算し、その曲率の道路形状が予めメモリ54に記憶されたループ状の各インターチェンジの道路の曲率と一致するかどうか判断する。そして、演算した走行した道路の曲率がインターチェンジの道路のループ曲率と一致すると、演算処理部53は、車両がインターチェンジを通って高速道路から一般道路におりたと判断する。反対に、演算した一定区間の道路の曲率がインターチェンジの道路のループ曲率と一致しないと、演算処理部53は、車両がインターチェンジを通って高速道路から一般道路におりていないと判断する。
【0053】
そして、インターチェンジを通って高速道路から一般道路におりていないと判断すると(ステップS44でNO)、演算処理部53はマップマッチング処理を禁止する(ステップS45)。つまり、演算処理部53は、通信異常が発生後も高速道路を車両は走行していて、しかも、入力部55の再探索実行スイッチが操作されていないとして、マップマッチング処理を禁止する。演算処理部53は、マップマッチング処理を禁止することから、演算処理部53による目的地までの経路再探索を実行しないでステップS41に戻る。つまり、演算処理部53は、再び情報センタ1との間での通信が復帰したかどかう判断する。
【0054】
従って、高速道路を走行中に通信異常が発生し、その通信異常が続いた状態で高速道路を走行し続けている場合には、車載装置2の演算処理部53はマップマッチング処理及び再探索処理をしない。その結果、例えば、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって車載装置2の外部記憶装置58の道路データには記憶されていない場合、車載装置2は、マップマッチングによりその新設の高速道路以外の外部記憶装置58に記憶された直近の一般道路上に車両現在位置を表示するとともに、目的位置までの経路を探索し経路案内をするといった不適切な表示をすることはない。
【0055】
そして、マップマッチング処理及び経路再探索を禁止した状態で走行している状態で情報センタ1との間の通信が復帰すると(ステップS41でYES)、演算処理部53は、情報センタ1に対して経路探索を要求するとともに(ステップS46)、情報センタ1に対して車両現在位置、進行方向、現在位置が属する道路の種別、目的地、送信道路長、探索条件の各情報を送信する(ステップS47)。
【0056】
やがて、車載装置2は、情報センタ2が作成した経路・案内情報を受信し(ステップS48)、その経路・案内情報(経路案内データ71)に基づいてマップマッチング処理が実行される(ステップSS49)。そして、以後、情報センタ1との間で通信を行いながら、車載装置2では、受信した経路・案内情報(経路案内データ71)に基づいて経路案内を行う。
【0057】
一方、光ビーコン情報を受信した場合(ステップS42でYES)、演算処理部53は、車両が一般道路を走行していると判断し、通信異常の発生した時に車両が高速道路を走行していたかどうか判断する(ステップS50)。そして、通信異常の発生した時に車両が高速道路を走行していた場合(ステップS50でYES)、演算処理部53は、おりた一般道路が外部記憶装置58の道路データに記憶された一般道路であるとしてマップマッチング処理を実行する(ステップS51)。つまり、車載装置2は、自車の外部記憶装置58の道路データを使っての経路探索が可能になったとしてマップマッチングを行う。
【0058】
そして、マップマッチング処理し車両現在位置が道路上にある場合(ステップS52でYES)、演算処理部53は経路探索プログラム65に基づいて現在位置から目的位置までの経路探索を実行する(ステップS53)。従って、車載装置2は、以後情報センタ1との間の通信が復帰するまで、外部記憶装置58の道路データを使って経路案内プログラム61を実行し経路案内を行う。又、反対に、マップマッチング処理し車両現在位置が道路上にない場合(ステップS52でNO)、経路探索を行わず終了する。つまり、演算処理部53は、おりた一般道路が外部記憶装置58の道路データに記憶されていない一般道路であって、外部記憶装置58に道路データを使って強制的にマップマッチングして経路探索しても不適切な経路案内になるため、経路探索を行わないようにしている。
【0059】
又、インターチェンジを通って高速道路から一般道路におりたと判断した場合(ステップS44でYES)、演算処理部53は、車両が一般道路を走行していると判断し、マップマッチングを行う(ステップS51)。つまり、演算処理部53は、車両が外部記憶装置58に記憶された道路データと一致する一般道路を走行していると判断し外部記憶装置58の道路データを使っての経路探索が可能になったとしてマップマッチングを行う。以後、演算処理部53は、前記と同様にステップS52及びステップS53を介して終了する。
【0060】
又、入力部55の再探索実行スイッチを操作した場合(ステップS43でYES)、演算処理部53は、ユーザの意思として車両が外部記憶装置58に記憶された道路データを使ってマップマッチングを行う(ステップS51)。以後、演算処理部53は、前記と同様にステップS52及びステップS53を介して終了する。
【0061】
尚、ステップS50において、通信異常の発生した時に車両が高速道路を走行していなかったと判断された場合(ステップS50でNO)、演算処理部53は、ステップS45に移りマップマッチング処理を禁止してステップS41に戻る。つまり、車両は、通信異常が発生した時点が高速道路(有料道路を含む)以外の道路、例えば光ビーコンの設置された新設のバイパス道路であって、車載装置2の外部記憶装置58に記憶されない道路データであった場合、車載装置は、マップマッチングによりその新設のバイパス道路以外の外部記憶装置58に記憶された一般道路上に車の現在位置を表示するとともに、目的位置までの経路を探索し経路案内するといった不適切な表示をすることはない。
【0062】
次に、上記のように構成した通信型カーナビゲーションシステムの特徴を以下に記載する。
(1)本実施形態では、高速道路(有料道路)を走行中に、情報センタ1との通信が切れ、経路・案内情報に基づく経路がなくなった時、車両が一般道路におりないで高速道路を走行し続ける限り(ステップS42,S44でNO)、演算処理部53は外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチング及び経路探索することを禁止した。
【0063】
従って、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって車載装置2に備えた外部記憶装置58の道路データに記憶されない場合、車載装置2の演算処理部53は、該外部記憶装置58の道路データを使って間違ったマップマッチングをし経路探索して経路・案内情報を作成し経路案内して、その新設の高速道路以外の外部記憶装置58に記憶された一般道路を使った不適切な経路案内表示をすることはない。
【0064】
(2)本実施形態では、高速道路(有料道路)を走行中に、情報センタ1との通信が切れ、経路・案内情報に基づく経路がなくなった時、車両がその高速道路から一般道路におりた時(ステップS42,S44でYES)、演算処理部53は外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチングし経路探索するようにした。
【0065】
従って、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって車載装置2に備えた外部記憶装置58の道路データに記憶されない場合、車載装置2は、車両が高速道路から一般道路におりた時にはじめて、外部記憶装置58に記憶された一般道路の道路データを使ってマップマッチングし経路探索するようにしたので、一般道路におりたときには適切な経路案内表示が自動的にすることができる。その結果、高速道路から一般道路におりるまで、不適切な経路案内表示が行われることはない。
【0066】
(3)本実施形態では、車両がその高速道路から一般道路におりて、マップマッチングして、車両現在位置が一般道路上にない場合(ステップS52でNO)、経路探索を行わず終了するようにした。従って、おりた一般道路が外部記憶装置58の道路データに記憶されていない一般道路である場合に不適切な経路案内を事前に回避することができる。
【0067】
(4)本実施形態では、入力部55の再探索実行スイッチを操作すれば(ステップS43でYES)、演算処理部53は、外部記憶装置58の道路データを使って経路探索を行い経路案内するようにした。従って、通信異常が発生してもユーザの意思で外部記憶装置58に記憶された一般道路の道路データを使ってマップマッチングし経路探索し経路案内することができる。
【0068】
(5)本実施形態では、高速道路から一般道路におりたことを判別する経路情報を既存の光ビーコンから発信される光ビーコン情報の受信で判断するようにしたので、特別な施設を設けることなく判断することができる。
【0069】
(6)又、本実施形態では、高速道路から一般道路におりたことを判別する経路情報を走行道路の形状とし、一定区間毎に走行道路の形状を演算し、その演算した道路形状がインターチェンジの道路形状(ループ形状)と一致したとき高速道路から一般道路におりたことを判断するようにした。従って、特別な装置を設けることなくインターチェンジを通過して一般道路におりたことを判断することができる。
【0070】
(7)本実施形態では、通信異常の発生した時に車両が高速道路を走行していなかったと判断された場合(ステップS50でNO)、演算処理部53は外部記憶装置58に記憶された道路データを使ってのマップマッチング処理及び経路再探索を禁止した(ステップS45)。従って、通信異常が発生した時点が高速道路(有料道路を含む)以外の道路、例えば光ビーコンの設置された新設のバイパス道路であって、車載装置2の外部記憶装置58に記憶されない道路データであった場合、車載装置2は、不適切なマップマッチングを行わないとともに、目的位置までの不適切な経路案内をすることはない。
【0071】
(第2実施形態)
次に、本発明の経路案内システムを通信型カーナビゲーションシステムに具体化した第2実施形態を図5に従って説明する。尚、本実施形態は、第1実施形態の通信型カーナビゲーションシステムとは、情報センタ1との間で通信が切れた時の車載装置2に設けた演算処理部53の処理動作が相違するだけで、他の部分は同じである。従って、説明の便宜上、本実施形態はその相違点について説明する。
【0072】
図5は、情報センタ1からの経路・案内情報に基づいて経路案内している状態で通信障害が発生し現在位置より前方の経路案内情報が取得できない時、本実施形態の演算処理部53が通信障害対処プログラム64に従って動作するフローチャートを示す。
【0073】
まず、演算処理部53は、情報センタ1との間での通信が復帰したかどうか判断する(ステップS61)。そして、いまだ、通信が復帰していない場合(ステップS61でNO)、演算処理部53は、通信異常が発生した時に車両が一般道路を走行していたかどうかを通信異常直前に走行していた道路の種別データから判断する(ステップS62)。そして、通信異常が発生した時に車両が高速道路(有料道路も含む)を走行していた場合(ステップS62でNO)、演算処理部53は、光ビーコン情報を受信したかどうか判断する(ステップS63)。つまり、演算処理部53は、車両が一般道路におりたかどうか判断する。
【0074】
そして、光ビーコン情報を受信していない場合(ステップS63でNO)、演算処理部53は、車載装置2による再探索を実行させるために入力部55の再探索実行スイッチが操作されたかどうか判断する(ステップS64)。つまり、経路探索プログラム65を実行させて外部記憶装置58の道路データを利用して目的地まで再探索させるべく、ユーザがマニュアル操作したかどうか判断する。
【0075】
今、ユーザの意思で再探索しない場合(ステップS64でNO)、演算処理部53は高速道路から一般道路におりる際のインターチェンジを通過したかどうか判断する(ステップS65)。具体的には、第1実施形態と同様に、演算処理部53は、走行している道路の一定区間毎の曲率を演算し、その曲率の道路形状が予めメモリ54に記憶されたループ状のインターチェンジの道路の曲率と一致するかどうか判断する。
【0076】
そして、インターチェンジを通って高速道路から一般道路におりていないと判断すると(ステップS65でNO)、演算処理部53はマップマッチング処理を禁止する(ステップS66)。つまり、演算処理部53は、通信異常が発生してから車両はいまだ高速道路を走行していて、しかも、入力部55の再探索実行スイッチが操作されていないとしてマップマッチング処理を禁止する。演算処理部53は、マップマッチング処理を禁止することから、目的地までの経路再探索を実行しないで、ステップS61に戻り情報センタ1との間での通信が復帰したかどうか判断する。
【0077】
従って、高速道路を走行中に通信異常が発生し、その通信異常が続いた状態で高速道路を走行し続けている場合には、車載装置2の演算処理部53は、マップマッチング処理及び再探索処理をしない。その結果、例えば、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって、車載装置2の外部記憶装置58に記憶されない道路データであった場合、車載装置2は、マップマッチングによりその新設の高速道路以外の外部記憶装置58に記憶された一般道路上に車の現在位置を表示するとともに、目的位置までの経路を探索し経路案内をするといった不適切な表示をすることはない。
【0078】
そして、マップマッチング処理及び経路再探索を禁止した状態で走行している状態で情報センタ1との間の通信が復帰すると(ステップS61でYES)、演算処理部53は、情報センタ1に対して経路探索を要求するとともに(ステップS67)、情報センタ1に対して車両現在位置、進行方向、現在位置が属する道路の種別、目的地、送信道路長、探索条件の各情報を送信する(ステップS68)。
【0079】
やがて、車載装置2は、情報センタ2が作成した経路・案内情報を受信し(ステップS69)、その経路・案内情報(経路案内データ71)に基づいてマップマッチング処理が実行される(ステップSS70)。そして、以後、情報センタ1との間で通信を行いながら、車載装置2では、受信した経路・案内情報(経路案内データ71)に基づいて経路案内を行う。
【0080】
一方、通信異常が発生した時に車両が一般道路を走行していた場合(ステップS62でYES)、又は、車両がその高速道路から一般道路におりた時(ステップS63でYES又はステップS65でYES)、演算処理部53は、走行している道路が外部記憶装置58の道路データに記憶されているとして同外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチング処理を実行する(ステップS71)。
【0081】
そして、マップマッチング処理し車両現在位置が道路上にある場合(ステップS72でYES)、演算処理部53は経路探索プログラム65に基づいて現在位置から目的位置までの経路探索を実行する(ステップS73)。従って、車載装置2は、以後情報センタ1との間の通信が復帰するまで、外部記憶装置58の道路データを使って経路案内プログラム61を実行し経路案内を行う。又、反対に、マップマッチング処理し車両現在位置が道路上にない場合(ステップS72でNO)、経路探索を行わず終了する。つまり、演算処理部53は、車両が外部記憶装置58に記憶されていない一般道路を走行して、外部記憶装置58に記憶されている一般道路に強制的にマップマッチングして経路探索しても不適切な経路案内になるため、経路探索を行わない。
【0082】
又、入力部55の再探索実行スイッチを操作した場合(ステップS64でYES)、演算処理部53は、ユーザの意思として車両が外部記憶装置58に記憶された道路データを使ってマップマッチングを行う(ステップS71)。以後、演算処理部53は、前記と同様にステップS72及びステップS73を介して終了する。
【0083】
次に、上記のように構成した第2実施形態の通信型カーナビゲーションシステムの特徴を以下に記載する。
(1)本実施形態では、情報センタ1からの経路・案内情報に基づいて経路案内されながら一般道路を走行しているときに通信異常が発生した時(ステップS62でYES)、演算処理部53は外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチングし経路探索するようにした。
【0084】
従って、通信異常が発生した地点の道路が一般道路である場合、車載装置2は、外部記憶装置58に記憶された一般道路の道路データを使ってマップマッチングし経路探索したので、直ちに適切な経路案内表示を行うことができる。
【0085】
(2)本実施形態では、高速道路(有料道路)を走行中に、情報センタ1との通信が切れ、経路・案内情報に基づく経路がなくなった時、車両が一般道路におりないで高速道路を走行し続ける限り(ステップS63,S65でNO)、演算処理部53は外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチング及び経路探索することを禁止した。
【0086】
従って、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって車載装置2に備えた外部記憶装置58の道路データに記憶されない場合、車載装置2の演算処理部53は、該外部記憶装置58の道路データを使って間違ったマップマッチングをし経路探索して経路・案内情報を作成し経路案内して、その新設の高速道路以外の外部記憶装置58に記憶された一般道路を使った不適切な経路案内表示をすることはない。
【0087】
(3)本実施形態では、高速道路(有料道路)を走行中に、情報センタ1との通信が切れ、経路・案内情報に基づく経路がなくなった時、車両がその高速道路から一般道路におりた時(ステップS63,S65でYES)、演算処理部53は外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチングし経路探索するようにした。
【0088】
従って、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって車載装置2に備えた外部記憶装置58の道路データに記憶されない場合、車載装置2は、車両が高速道路から一般道路におりた時にはじめて、外部記憶装置58に記憶された一般道路の道路データを使ってマップマッチングし経路探索したので、一般道路におりたときには適切な経路案内表示が自動的にすることができる。その結果、高速道路から一般道路におりるまで、不適切な経路案内表示が行われることはない。
【0089】
(4)本実施形態では、車両がその高速道路から一般道路におりて、マップマッチングして、車両現在位置が一般道路上にない場合、経路探索を行わず終了するようにした。従って、おりた一般道路が外部記憶装置58の道路データに記憶されていない一般道路である場合に不適切な経路案内を事前に回避することができる。
【0090】
(5)本実施形態では、入力部55の再探索実行スイッチを操作すれば(ステップS64でYES)、演算処理部53は、外部記憶装置58の道路データを使って経路探索を行い経路案内するようにした。従って、通信異常が発生してもユーザの意思で外部記憶装置58に記憶された一般道路の道路データを使ってマップマッチングし経路探索し経路案内することができる。
【0091】
(6)本実施形態では、高速道路から一般道路におりたことを判別する経路情報を既存の光ビーコンから発信される光ビーコン情報の受信で判断するようにしたので、特別な施設を設けることなく判断することができる。
【0092】
(7)又、本実施形態では、高速道路から一般道路におりたことを判別する経路情報を走行道路の形状とし、一定区間毎に走行道路の形状を演算し、その演算した道路形状がインターチェンジの道路形状(ループ形状)と一致したとき高速道路から一般道路におりたことを判断するようにした。従って、特別な装置を設けることなくインターチェンジの通過して一般道路におりたことを判断することができる。
【0093】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記各実施形態では、高速道路(有料道路も含む)から一般道路におりたことを判断する経路情報を、光ビーコン情報や、道路形状とした。これを、例えば、自動料金収受システム(ETC;Electoronic Toll Collection)を搭載した車両においては、同車両が料金所の通過レーン(ECTレーン)を通過する際、その料金所とETC車載器とをアンテナを介してやり取りする信号を受信することによって、高速道路(有料道路も含む)から一般道路におりたことを判断するようにしてもよい。
【0094】
○上記各実施形態では、車載装置2から送信道路長を情報センタ1に送信して、情報センタ1側でその送信道路長に基づいて1回に送信する道路長の経路・案内情報を作成した。これを、情報センタ1側が送信道路長を決定し1回に送信する道路長の経路・案内情報を作成し車載装置2に送信するようにしてもよい。
【0095】
○上記各実施形態のステップS43、ステップS64で説明するユーザのマニュアル操作による再探索の指示は、入力部55の再探索実行スイッチを操作することによって行ったが、これを音声認識装置を用いて音声で再探索を指示するようにしてもよい。
【0096】
○上記各実施形態では、高速道路を走行中に、情報センタ1との通信が切れ、経路・案内情報に基づく経路がなくなった時、車両が一般道路におりないで高速道路を走行し続ける限り、演算処理部53はステップS45、ステップS66において外部記憶装置58の道路データを使ってマップマッチング処理を禁止した。
【0097】
これを、マップマッチング処理を禁止するかわりに、道路にマッチングする条件を厳しくするようにしてもよい。つまり、マップマッチングは、現在位置情報と、今まで走行してきた走行軌跡とを、地図上の道路形状を比較し、最も適切な道路上に現在地マーク位置を補正するものである。そこで、通常は道路とのずれがX以下のうち最も適切な道路上に補正するところを、前記Xより小さいY以下の道路のうち最も適切な道路上に補正するというようにマップマッチングを厳しくするようにして実施してもよい。
【0098】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、通信異常が発生した地点の高速道路が新設の高速道路であって道路データ記憶手段の道路データに記憶されない場合、車両用経路案内装置の再探索手段は、高速道路から一般道路におりない限り、該道路データ記憶手段の道路データを使って経路探索しないので、その新設の高速道路以外の道路データ記憶手段に記憶された一般道路を使った不適切な経路案内はない。
【0100】
請求項2に記載の発明によれば、再探索手段は、再探索をする際にマップマッチングにより一般道路上に現在位置がある場合に再探索するようにしたので、一般道路が道路データ記憶手段の道路データに記憶されていない一般道路である場合に不適切な経路案内を事前に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の通信型経路案内システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】 情報センタにおける経路探索・経路案内情報送信処理動作を説明するフローチャートである。
【図3】 車載装置におけるリクエスト・経路案内処理動作を説明するフローチャートである。
【図4】 車載装置における通信異常が発生した時の経路案内処理動作を説明するフローチャートである。
【図5】 第2実施形態の通信型経路案内システムの車載装置における通信異常が発生した時の経路案内処理動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…情報配信センタ
2…車両用経路案内装置としての車載装置
10…送受信部
20…演算処理部
21…CPU
22…メモリ
22a…経路探索プログラム
22b…道路長設定処理
22c…案内情報抽出プログラム
22d…システム制御プログラム
30…データベース
30a…経路探索データ
30b…案内データ
40…外部情報収集部
51…送受信部
52…位置計測部
53…再探索手段としての演算処理部
54…メモリ
55…入力部
56…表示部
58…道路データ記憶手段としての外部記憶装置
61…経路案内プログラム
62…データリクエストプログラム
63…制御プログラム
64…通信障害対処プログラム
65…経路探索プログラム
66…経路案内抽出プログラム
Claims (7)
- 目的地までの経路を案内するための経路案内情報を情報配信センタから車両用経路案内装置に送信し、その経路案内情報に基づいて車両用経路案内装置で経路案内を行う経路案内システムにおいて、
前記情報配信センタは、
前記目的地までの経路を探索する探索手段と、
前記経路を案内するための経路案内情報を前記車両用経路案内装置に送信する送信手段と
を備え、
前記車両用経路案内装置は、
道路データを記憶する道路データ記憶手段と、
前記情報配信センタとの通信において前記車両用経路案内装置の現在位置よりも前方の前記経路案内情報を受信できなかったときであって高速道路から一般道路におりたことを条件に、前記道路データを利用して経路の再探索を実行する再探索手段と
を備えたことを特徴とする経路案内システム。 - 目的地までの経路を案内するための経路案内情報を情報配信センタから車両用経路案内装置に送信し、その経路案内情報に基づいて車両用経路案内装置で経路案内を行う経路案内システムにおいて、
前記情報配信センタは、
前記目的地までの経路を探索する探索手段と、
前記経路を案内するための経路案内情報を前記車両用経路案内装置に送信する送信手段と
を備え、
前記車両用経路案内装置は、
道路データを記憶する道路データ記憶手段と、
前記情報配信センタとの通信が異常であって、高速道路から一般道路におりたことを条件にマップマッチングを行うマッチング手段と、
前記マップマッチングを行うことにより前記一般道路上に現在位置があると判断された場合に前記道路データを利用して経路の再探索を実行する再探索手段と
を備えたことを特徴とする経路案内システム。 - 請求項1又は2に記載の経路案内システムにおいて、
前記再探索手段は、料金所に設置された自動料金収受システムに基づいて高速道路から一般道路におりたことを判断するようにしたことを特徴とする経路案内システム。 - 請求項1又は2に記載の経路案内システムにおいて、
前記再探索手段は、道路に設置されている発信手段から発信される情報に基づいて高速道路から一般道路におりたことを判断するようにしたことを特徴とする経路案内システム。 - 請求項1又は2に記載の経路案内システムにおいて、
前記再探索手段は、走行道路の形状に基づいて高速道路から一般道路におりたことを判断するようにしたことを特徴とする経路案内システム。 - 道路データを記憶する道路データ記憶手段と、
目的地までの経路を案内するための経路案内情報が送信される情報配信センタとの通信において現在位置よりも前方の前記経路案内情報を受信できなかったときであって高速道路から一般道路におりたことを条件に、前記道路データを利用して経路の再探索を実行する再探索手段と
を備えたことを特徴とする車両用経路案内装置。 - 道路データを記憶する道路データ記憶手段と、
目的地までの経路を案内するための経路案内情報が送信される情報配信センタとの通信が異常であって、高速道路から一般道路におりたことを条件にマップマッチングを行うマッチング手段と、
前記マップマッチングを行うことにより前記一般道路上に現在位置があると判断された場合に前記道路データを利用して前記目的地までの経路を再探索する再探索手段と
を備えたことを特徴とする経路案内システム。
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