JP4505741B2 - 案内システム及び案内方法 - Google Patents
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情報提供サービスを行う案内センタと、車両に搭載される車載機とを備え、前記案内センタに蓄積される蓄積情報を使用して、ルートに関する要望要件を満たす推奨ルートを特定して前記車載機におけるルート案内を行う案内システムの特徴構成は、
探索基本情報である出発地情報及び目的地情報に基づいて、異なった探索条件をそれぞれ満足するルートを探索可能なルート探索手段を、前記案内センタ及び車載機に備え、
前記案内センタで、前記車載機から受け付けた前記探索基本情報に対して、前記異なった探索条件をそれぞれ満足する選定ルートを案内センタ側の前記ルート探索手段が求めるとともに、前記案内センタに、得られた前記選定ルートのうち、前記推奨ルートとすべき前記選定ルートの探索条件である推奨探索条件を割り出す推奨探索条件割り出し手段を備え、
前記車載機に伝達される前記推奨探索条件に基づいて、車載機側の前記ルート探索手段がルート探索を実行し、得られた確定ルートに基づいて、前記車載機がルート案内を行う点にある。
そして、探索基本情報を、車載機側から案内センタ側に送り、異なった探索条件を夫々満足する選定ルートが案内センタで求められる。そして、これらの選定ルートから推奨ルートとすべきルートが特定され、その探索条件が推奨探索条件として推奨探索条件割り出し手段により割り出される。
以上のようにして割り出された推奨探索条件は、車載機側に送り返され、その推奨探索条件に基づいて、車載機側で独自にルート探索手段がルート探索を実行し、得られた推奨ルートを確定ルートとしてルート案内を行うことができる。
情報提供サービスを行う案内センタと、車両に搭載される車載機とを備え、前記案内センタに蓄積される蓄積情報を使用して、ルートに関する要望要件を満たす推奨ルートを特定して前記車載機におけるルート案内を行うに、
探索基本情報である出発地情報及び目的地情報を車載機より案内センタに送る送信ステップと、
案内センタにおいて、前記探索基本情報に基づいて、異なった探索条件をそれぞれ満足する選定ルートを求めるルート探索ステップと、
前記選定ルートのうち、前記推奨ルートとすべき前記選定ルートの探索条件である推奨探索条件を割り出す推奨探索条件割り出しステップとを含み、
前記案内センタから前記車載機に前記推奨探索条件を送り、車載機において、前記推奨探索条件に基づいてルート探索を実行して、前記推奨ルートである確定ルートを求める確定ルート探索ステップと、前記得られた確定ルートに基づいて、前記車載機がルート案内を行うこととなる。
探索基本情報である出発地情報及び目的地情報に基づいて、異なった探索条件をそれぞれ満足するルートを探索可能なルート探索手段を、前記案内センタに備え、
前記案内センタで、前記車載機から受け付けた前記探索基本情報に対して、前記異なった探索条件をそれぞれ満足する選定ルートを案内センタ側の前記ルート探索手段が求めるとともに、前記案内センタに、得られた前記選定ルートのうち、前記推奨ルートとすべき前記選定ルートの探索条件である推奨探索条件を割り出す推奨探索条件割り出し手段を備え、
前記推奨探索条件を前記車載機に送る通信処理手段を備えた構成となる。
通常、案内センタ側と車載機側で保持されている地図は、そのバージョンが同一のものであるが、車載機の使用者が地図情報のバージョン更新を怠っていた場合等には、本願のメリットを享受できない。
そこで、案内センタで地図バージョンを受け付け、共通のバージョンの地図を利用してルート探索を行うことで、探索条件のみを車載機側に送り、再度車載機側で同条件でのルート探索を行うという操作で、的確且つ迅速なルート案内を実現できる。
前記推奨探索条件割り出し手段による推奨探索条件の割り出しにおいて、案内センタ側の前記ルート探索手段が、前記新しいバージョンの地図に基づいたルート探索をも実行し、両バージョンの地図から探索されたルートに基づいて、前記推奨探索条件が決定されることが好ましい。
推奨探索条件の割り出しにおいて、案内センタ側の前記ルート探索ステップで、前記新しいバージョンの地図に基づいたルート探索をも実行し、前記両バージョンの地図から探索されたルートに基づいて、前記推奨探索条件を決定することとなる。
従って、これらの探索条件の少なくとも2条件を探索条件として含むことで、現行のルート探索手段を使用して容易に本願に係る案内システムを構築できる。
案内センタ側においては、経路を成す各リンクに関して、リアルタイムベースで精度の高い旅行時間を得ることができる。従って、時間優先要件を要望要件とする推奨ルートの決定において、本システム構成を採用することで迅速且つ的確な推奨ルートの決定を行える。一方、車載機側にあっては、各リンクの旅行時間を保持しておく必要がないため、機器の容量を大幅に低減できると共に、簡易なシステムを採用できる。また、これまで説明してきたように、この案内システムは、推奨ルートの探索に要する時間を短くできるため、結果的に、使用勝手が非常によく、実用性が高い。
1.車載機4側で、出発地S、目的地Dが確定される。ここで、目的地Dは通常、使用者6により入力されたルート案内の対象となる目的地Dであり、出発地Sは、車両の現在地、或は使用者により入力されるルート案内の対象となる出発地である。
2.使用者6は、車載機4に、ルート案内に関して、本願にいう要望要件を入力する。
要望要件とは、ルート案内に採用されるべきルートに対する要望であり、例えば、より早く目的地に到着することを要件とする「時間優先要件」とか、遅くてもよいので、なるべく渋滞にはまらずに走行することを要件とする「車速優先要件」とか、予定通りに到着できる可能性があるルートを走行することを要件とする「所要時間精度優先要件」等である。
3.車載機4から案内センタ2に、出発地S、目的地D及び要望要件の情報が送られるとともに、当該車載機4が搭載している地図のバージョン情報が送られる(送信ステップ)。
4.案内センタ2では、受け付けた情報に基づいて、予め設定されている複数の探索条件のそれぞれについて選定ルートを探索する(ルート探索ステップ)。ここで、探索条件とは、先に従来技術の項で説明した探索条件であり、その条件の数だけ、選定ルートを抽出してくることとなる。
次に、これら選定ルートの中から、推奨ルートが割り出される。この割り出しは、上記要望要件を満たす選定ルートを推奨ルートとするものである。そして、その推奨ルートの探索条件が推奨探索条件とされる(推奨探索条件割り出しステップ)。
5.案内センタ2から車載機4に、前記推奨ルートに係る探索条件(推奨探索条件)が送られる。即ち、従来は、推奨ルート自体の情報を送り返していたのに対して、本願にあっては、推奨ルートを求めることができる探索条件が送られる。
6.車載機4では、車載機独自に、送られて来た推奨探索条件に従って、出発地S、目的地D及び自ら保持している地図を利用して推奨ルート(本願では、このルートを確定ルートと呼ぶ)を探索する(確定ルート探索ステップ)。
7.車載機4は、このようにして求まった確定ルートに従って、ルート案内を実行する。
図2に示すように、案内センタ側のシステムSCは、所定の演算処理を実行する演算処理装置SCaを核として構成されており、この演算処理装置SCaに対する入出力装置SCb,情報記憶装置SCcを備え、さらに、通信用の通信端末SCdを備えて構成されている。
本願構成にあっては、この車載機通信端末SCd1を介して、出発地S、目的地D、車載機4が装備する地図のバージョン及び要望要件が案内センタ2側で受け付けられるとともに、案内センタ2から車載機4に、推奨探索条件が送り返される。
図2に示すように、この情報記憶装置SCcは、地図データベースMDB、交通情報データベースTDB、探索条件データベースSDB及び要望要件データベースHDBを備えて構成されている。
この地図情報は、表示部SCb1に探索した所定のルートを表示する場合にも使用される。
ここで、過去統計交通情報データベースTDB1は、過去のVICS情報や道路交通センサスの情報に基づいて、月日及び時刻を同じくする過去の各リンクLにおける旅行時間を統計的に処理することで予め得られているものである。この過去統計交通情報データベースTDB1の旅行時間は、特定の月日・時刻における特定のリンクを通過するために必要となる平均的な時間といえる。
後述するように、ルート探索においては、ルート探索手段SCa2が、そのルートに要する総コストを計算する。このコスト計算は、例えば、出発地Sから目的地Dに至るルートに含まれる一連のリンクLに関して、各々のリンクLのリンクコストを合算することで、総コストとするものである。ここで、リンクコストは、リンクの長さ、道路種別、幅員等によって決定されるとともに、総コストの算出には、そのルートに含まれる左折、右折の数等も考慮される。
従って、探索条件とリンクLが特定されると、そのリンクLに関するリンクコストに対して、探索条件に対応したパラメータをデータベースから読取り、標準的なリンクコストと積算することで、そのリンクの、その探索条件に関するリンクコストを個々に特定することができる。
例えば、対象となるリンクLが通過に時間を要し、渋滞が起こり易い傾向にあり、車線数が少ない場合「時間優先要件」に関してはリンクコストを高く、「車速優先要件」の場合もリンクコストを高く、さらに「所要時間精度要件」に関してもリンクコストは高く設定されるように、パラメータが決定されている。
さらに、この演算処理装置SCaは、車載機4に備えられる地図のバージョンを確認する処理(この処理は地図バージョン判定手段SCa5が行う)を実行するように構成されるとともに、地図バージョンの差に従って適切な処理(この処理はメッセージ判定手段SC6が行う)を実行するように構成されている。
この旅行時間予測手段SCa3は、ルート探索手段SCa2によりルート探索の対象となるルートが特定されたときに、そのルートを成す全てのリンクLに関して、現在以降の旅行時間を予測する手段である。
先にも説明したように、システムは、交通情報データベースTDBとして、過去統計に基づく交通情報データベースTDB1と、現在の交通情報データベースTDB2とを備え、夫々が、各リンクLにおける旅行時間情報を備えている。
従って、この旅行時間予測手段SCa3では、リンク対応で、過去統計に基づく交通情報データベースTD1から得られる過去統計の旅行時間と、現在の交通情報データベースTD2から得られる現在の旅行時間とを合算することで、そのリンクの旅行時間とする。即ち、現在及び現在以降の時刻を異にする旅行時間に関して、このようにする(現在の旅行時間に関しては両データベースの旅行時間をそのまま合算し、現在以降の時刻の旅行時間に関しては、時刻を同一とする過去統計に基づく交通情報データベースTDB1からの旅行時間に、現在の交通情報データベースTDB2から得られる旅行時間を合算する)ことにより、現在の情報を過去の統計データに合わせた状態で予測することができる。
ルート探索手段SCa2は、各探索条件に従って、出発地Sから目的地DまでのルートRを探索する処理を行う。
図6に示すように、出発地Sと目的値Dが確定していれば、地図上で、両地点を繋ぐルート候補R1,R2,R3を複数特定することができる。この種のルート候補R1,R2,R3は、一群のリンクLの集合として表される。
一方、先に説明し、各リンクLに関しては、そのリンク長さ、道路種別、幅員は、決まっている。さらに、候補ルートに含まれる左折、右折の数も決まっている。従って、それぞれの候補ルートR1,R2,R3に関して、この候補ルートR1,R2,R3の総コストを求めることができる。従って、このようにして求まる総コストをルート候補間で比較することができる。
そこで、各リンクに対して特定されている標準的なコストに対して、探索条件別に設定されているパラメータ(探索条件データベースSDBに記憶されている)を積算し、その積算値を使用して得られる総コストを算定し、その探索条件のおけるルート探索に使用する。このようにすることで、探索条件に適合した選定ルートを得ることができる。
この手段SCa4は、ルート探索手段SCa2の働きにより、各探索条件に適合して求められている選定ルートから、ルート案内の対象とすべき推奨ルートを特定し、推奨ルートに対応する探索条件を割り出す手段である。
この手段まで処理が到達する段階にあっては、各探索条件を満たすように求められた選定ルートが定まっている。例えば、「有料優先条件」「一般道優先条件」「距離優先条件」を探索条件としている場合、これら3つの探索条件をそれぞれ満たす3つの選定ルートが求められている。
その場合、推奨ルートが探索条件として「有料優先条件」から探索されたルートであれば、この「有料優先条件」が本願にいう推奨探索条件となり、「一般優先条件」から探索されたルートであれば、この「一般優先条件」が本願にいう推奨探索条件となる。
以上のようにして、この推奨探索条件割り出し手段SCa4は、推奨ルートに対応する探索条件を推奨対象条件として割り出す。
この手段にあっては、車載機4に備えられる地図のバージョンが、最新のバージョンのものか否かが判定される。そして、この手段の判定に従って、後述する図7で示すフローに従った、異なった処理とされる。
この手段にあっては、車載機4側に備えられる地図に従ってルート探索を行った場合のルートと、案内センタ側に備えられる異なった新しい地図に従ってルート探索を行った場合のルートとの差が比較され、異なった場合は、適切なメッセージを生成するように構成されている。
図3に示すように、車載機4側も、所定の演算処理を実行する演算処理装置SVaを核として成立しており、この演算処理装置SVaに対する入出力装置SVb、情報記憶装置SVcを備え、さらに、車載機4の現在位置を検知するための現在位置検知装置SVe及び通信用の通信端末SVdを備えて構成されている。さらに、車載機4には所定の入力を受け付けるためのリモコン入力装置SVfが備えられている。
前記要望要件の入力は、表示部SVb1に表示される要望要件の一覧から、使用者6が、特定の要望要件を指定するものとされている。
この車載機側の地図データベ−スMDBは、車載機4の使用者6により随時更新されるものであり、その地図のバージョンが対応して記憶されている。図3に示す例では、車載機4に、古い地図データベースMDBである、バージョン1の地図データベースMDB1のみが備えられている例を示している。
この演算処理装置SVaは、探索条件に従ったルート探索処理(この処理はルート探索手段SVa2が受け持つ)を実行できるように構成されている。さらに、推奨探索条件に従ったルート探索により求められたルートによりルート案内を行う処理(この処理は案内処理手段SVa3が受け持つ)を行うとともに、前述の外部との通信のための処理(この処理は通信処理手段SVa1が受け持つ)を実行するように構成されている。
このルート探索手段SVa2の働きは、案内センタ2側に備えられているルート探索手段SCa2のものと同じである。但し、この車載機4側のルート探索手段SVa2にあっては、ルート探索は、推奨探索条件に関してのみ実行される。
この時、探索条件データベースSDBに、各探索条件に関連付けて格納されるパラメータが使用され、案内センタ2側で、選定ルートを探索した場合と同様な探索が実行され、案内センタ2側で推奨ルートと認定されたルートが、新たに探索できる。
この手段SVa3は、上記の様にして特定された推奨ルートに従って、車載機4に備えられる入出力装置SVbの表示部SVb1に表示される地図上に確定ルートを表示するとともに、現在位置及び走行方向を矢印で表す等、公知の手法で、使用者6に対する案内を実行する。表示される地図上に、ルートを表示する等の他、交差点が近接してきた場合、左折、右折の要、推奨ルートから外れた等の状況を音声で案内する。
この手段SVa1は、車載機4と案内センタ2との間の情報の授受を受け持つ。
即ち、車載機4側における案内の要が発生した時に、車載機4から案内センタ2に、出発地S、目的値D及び車載機4が搭載している地図のバージョン情報を送るように構成されるとともに、別途入力されているルートに対する要望要件を送る動作制御を実行する。
一方、案内センタ2から車載機4には、上記の送付対象の情報に応答する形で、推奨探索条件が送られてくるため、この通信処理手段SVa1は、推奨探索条件を受け取り、この条件をルート探索に使用することで、車載機4側で、確定ルート(推奨ルート)を得ることができる。
図7に示すフローは、システム全体のフローを示したものである。この図は、車載機4側の処理フローと案内センタ2側の処理フローを一図に示したものであり、同図左側に車載機4側のフローを、右側に案内センタ2側のフローを示している。
この例では、要望要件が「時間優先条件」、即ち、最短時間で、目的地Dに到達したいものとする。案内は、車両の走行状態で逐次行うこととなるため、車両の現在地が、これまで説明してきた出発地Sとなる。
1.車載機4側で、目的地Dが設定される(ステップ#1)。
さらに、この時、使用者6は、ルート案内に関して要望要件も入力する。即ち、要望要件として、目的地Dにより早く到着することを要件とする「時間優先要件」を選択して、設定しておく。
この判断は、ルート探索をどの地図バージョンに基づいて行うかの判断のための処理であり、車載機4側の地図バージョンが最新のものである場合(ステップ#3:yes)は、その地図バージョンをそのまま採用し、最新のバージョンでない場合(ステップ#3:no)は、最新のバージョンのものと車載機4に備えられるバージョンのものとの両方で、ルート探索を行い、ルート探索結果の比較から適切な案内及び、地図バージョン更新の助言を行う。
4−1.地図が最新のものである場合は、案内センタ2側と車載機4側に備えられる地図は共通のものであるため、その地図に基づいたルート探索を行えばよい。
即ち、現在地Sから目的地Dに到達することができるルート候補を抽出する(ステップ#4)とともに、抽出された各ルート候補に対して、各探索条件について、夫々の条件下における総コストを計算し、その総コストが低いルートを、各探索条件に対応した選定ルートとする。探索条件として、「有料優先条件」「一般道優先条件」「距離優先条件」を備える場合は、これら条件をそれぞれ満たす選定ルートが求められる(ステップ#5)。
この選定ルートの探索においては、リンク毎に求められているリンクコストに対して、各探索条件について設定されているパラメータを積算し、求められる探索条件に基づくリンクコストを特定することで、さらに左右折の数等も考慮して、ルート候補それぞれの総コストを求めることができる。そして、総コストの最も低いものとして、選定ルートを探索条件に従ったルートとして特定する。この処理は、ルート探索手段SCa2が行う。
即ち、各探索条件のうち、要望要件を満足するルートを推奨ルートとして求めるのであるが、要望要件が「時間優先要件」の場合、各選定ルートに関して、そのルートを採用した場合の総旅行時間を算出して、推奨ルートの決定に使用する。
要望要件が「時間優先要件」の場合は、旅行時間予測手段SCa3により各リンクに関して求められている旅行時間を、そのまま使用することで、総旅行時間を求めることができる。そして、各選定ルートに関して求められる総旅行時間を比較し、そのコストが最も低いルートを推奨ルートとすることができる。この時、この推奨ルートに対する探索条件が推奨探索条件となる。
以上の様にして求められた推奨ルートに係る推奨探索条件が、案内センタ2から車載機4に送り返される(ステップ#7)。
4−2.この場合は、地図が最新のものではないため、案内センタ2側では、最新バージョンでのルート探索と、車載機4側に備えられているバージョンでのルート探索を行って、その結果に従って、適切なルート案内とメッセージ出力を行う。
図7において、最も右側に記載されているのが、この場合の処理である。
先ず、先に説明したと同様な手順(ステップ#4、5、6)に従って、最新バージョンの地図でのルート探索を実行する(ステップ#10、11、12)。次に、車載機4に備えられているのと同一のバージョンの地図でのルート探索を実行する(ステップ#13、14、15)。従って、ステップ#15まで終了している段階で、推奨ルートとなりうるルートとして、最新バージョンの地図から決まるルート(探索条件)と、車載機側に保持されるバージョンの地図から決まるルート(探索条件)が求まっている。
5−1.最新の地図が車載機に搭載されている場合
この場合は、案内センタ2と車載機4とで、地図バージョンが一致しているため、車載機4側では、受け取った推奨探索条件に従って、ルート探索を行い、車載機独自に得ることができるルートでの案内を実行する。
即ち、受け取った推奨探索条件下でのルート探索を行う(ステップ#20)。この時、車載機4側で探索条件データベースSDBの格納されているパラメータが使用される。交通情報データベースTDB、要望要件データベースHSD側のパラメータは使用する必要がない。
結果、案内センタ2と車載機4との良好で、共通の推奨ルート(これが確定ルートになる)が得られることとなる。その後、得られた確定ルートに従って、ルート案内を行うことができる(ステップ#21)。
この場合は、案内センタ2と車載機4側とで、共通に保持されている地図バージョンである車載機4側で保持している地図バージョンを使用して、車載機4側で、受け取った推奨探索条件に従って、ルート探索を行い、車載機4独自に得ることができるルートでの案内を実行する。
即ち、受け取った推奨探索条件下でのルート探索を行う(ステップ#30)。この時、車載機4側で、探索条件データベースSDBの格納されているパラメータが使用される。この場合も案内センタ2と車載機4との両方で、共通の推奨ルート(これが確定ルートとなる)が得られることとなる。その後、得られた確定ルートに従って、ルート案内を行うことができる(ステップ#31)。
さらに、車載機4側に備えれる地図バージョンが古いものであるため、そのバージョンアップを促すべく、「地図のバージョンが古いため、地図のバージョンアップをお勧めします。」等のメッセージ出力を行う(ステップ#32)。
(1) 上記の実施の形態にあっては、車載機4は、車両に実装され、使用状態にある場合に関して説明したが、車載機4を車両から取り外した状態で、それ単独で、案内センタとの関係で、その時点でのルート探索に利用するものとしてもよい。即ち、本願における車載機は、ルート探索を実行可能な機器を意味する。
(2) 上記の実施の形態では、案内センタから車載機に探索条件のみを送信する例を示したが、車載機に探索条件データベースSDBを備えることなく、探索条件下でルート探索に必要なパラメータ(道路種別或は左右折のパラメータ)を、案内センタから車載機側へ送るようにしてもよい。
(3) 上記の実施の形態では、探索条件として、「有料優先条件」「一般動優先条件」「距離優先」を挙げたが、距離と道路種別や左右折れ回数等を考慮した走り易さがバランスする「バランス条件」を探索条件としてもよい。
(4) 上記の実施の形態では、使用者が表示部に表示される要望要件の一覧から特定の要望要件を指定するようになっているが、要望要件は固定、例えば時間優先条件に固定されていてもよい。この場合、使用者は要望要件を指定する必要がなく、車載機から案内センタに要望要件を送らなくてよい。
2:案内センタ
3:車両
4:車載機
5:VICSセンタ
6:使用者
Claims (11)
- 情報提供サービスを行う案内センタと、車両に搭載される車載機とを備え、前記案内センタに蓄積される蓄積情報を使用して、ルートに関する要望要件を満たす推奨ルートを特定して前記車載機におけるルート案内を行う案内システムであって、
探索基本情報である出発地情報及び目的地情報に基づいて、異なった探索条件をそれぞれ満足するルートを探索可能なルート探索手段を、前記案内センタ及び車載機に備え、
前記案内センタで、前記車載機から受け付けた前記探索基本情報に対して、前記異なった探索条件をそれぞれ満足する選定ルートを案内センタ側の前記ルート探索手段が求めるとともに、前記案内センタに、得られた前記選定ルートのうち、前記推奨ルートとすべき前記選定ルートの探索条件である推奨探索条件を割り出す推奨探索条件割り出し手段を備え、
前記車載機に伝達される前記推奨探索条件に基づいて、車載機側の前記ルート探索手段がルート探索を実行し、得られた確定ルートに基づいて、前記車載機がルート案内を行う案内システム。 - 前記案内センタが、前記探索基本情報とともに、前記車載機に備えられる地図のバージョン情報を受け付け、案内センタ側の前記ルート探索手段が、前記車載機に備えられる地図とバージョンを同じくする地図に基づいてルート探索を行う請求項1記載の案内システム。
- 前記車載機に備えられる地図のバージョンより新しいバージョンの地図が前記案内センタに保持されている場合に、
前記推奨探索条件割り出し手段による推奨探索条件の割り出しにおいて、案内センタ側の前記ルート探索手段が、前記新しいバージョンの地図に基づいたルート探索をも実行し、前記両バージョンの地図から探索されたルートに基づいて、前記推奨探索条件が決定される請求項1又は2記載の案内システム。 - 前記探索条件として、有料道路を優先したルート探索を実行する有料優先条件、一般道を優先したルート探索を実行する一般道優先条件、走行距離を優先したルート探索を実行する距離優先条件から選択される少なくとも2条件以上を含む請求項1から3の何れか1項記載の案内システム。
- 前記ルートに関する要望要件が、前記目的地に到達するまでの時間を最短とする時間優先要件であり、前記案内センタに蓄積情報として、ルート探索に使用する各リンクの旅行時間が蓄積されており、前記推奨探索条件割り出し手段が前記目的地までの全旅行時間に基づいて前記推奨探索条件を割り出す請求項1〜4の何れか1項記載の案内システム。
- 情報提供サービスを行う案内センタと、車両に搭載される車載機とを備え、前記案内センタに蓄積される蓄積情報を使用して、ルートに関する要望要件を満たす推奨ルートを特定して前記車載機におけるルート案内を行う案内方法であって、
探索基本情報である出発地情報及び目的地情報を車載機より案内センタに送る送信ステップと、
案内センタにおいて、前記探索基本情報に基づいて、異なった探索条件をそれぞれ満足するルートを探索して選定ルートを求めるルート探索ステップと、
前記選定ルートのうち、前記推奨ルートとすべき前記選定ルートの探索条件である推奨探索条件を割り出す推奨探索条件割り出しステップとを含み、
前記案内センタから前記車載機に前記推奨探索条件を送り、車載機において、前記推奨探索条件に基づいてルート探索を実行して、前記推奨ルートである確定ルートを求める確定ルート探索ステップと、前記得られた確定ルートに基づいて、前記車載機がルート案内を行う案内方法。 - 前記案内センタが、前記探索基本情報とともに、前記車載機に備えられる地図のバージョン情報を受け付け、案内センタ側の前記ルート探索ステップで、前記車載機に備えられる地図とバージョンを同じくする地図に基づいてルート探索を行う請求項6記載の案内方法。
- 前記車載機に備えられる地図のバージョンより新しいバージョンの地図が前記案内センタに保持されている場合に、
推奨探索条件の割り出しにおいて、案内センタ側の前記ルート探索ステップで、前記新しいバージョンの地図に基づいたルート探索をも実行し、前記両バージョンの地図から探索されたルートに基づいて、前記推奨探索条件が決定される請求項6又は7記載の案内方法。 - 前記探索条件として、有料道路を優先したルート探索を実行する有料優先条件、一般道を優先したルート探索を実行する一般道優先条件、走行距離を優先したルート探索を実行する距離優先条件から選択される少なくとも2条件以上を含む請求項6から8の何れか1項記載の案内方法。
- 前記ルートに関する要望要件が、前記目的地に到達するまでの時間を最短とする時間優先要件であり、前記案内センタに蓄積情報として、ルート探索に使用する各リンクの旅行時間が蓄積され、前記推奨探索条件割り出しステップにおいて、前記目的地までの全旅行時間に基づいて前記推奨探索条件を割り出す請求項6〜9の何れか1項記載の案内方法。
- 情報提供サービスを行う案内センタと、車両に搭載される車載機との間で、前記案内センタに蓄積される蓄積情報を使用して、ルートに関する要望要件を満たす推奨ルートを特定して前記車載機におけるルート案内を行うために、前記案内センタに備えられるシステムであって、
探索基本情報である出発地情報及び目的地情報に基づいて、異なった探索条件をそれぞれ満足するルートを探索可能なルート探索手段を、前記案内センタに備え、
前記案内センタで、前記車載機から受け付けた前記探索基本情報に対して、前記異なった探索条件をそれぞれ満足する選定ルートを案内センタ側の前記ルート探索手段が求めるとともに、前記案内センタに、得られた前記選定ルートのうち、前記推奨ルートとすべき前記選定ルートの探索条件である推奨探索条件を割り出す推奨探索条件割り出し手段を備え、
前記推奨探索条件を前記車載機に送る通信処理手段を備えた前記案内センタに備えられるシステム。
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