JP3932797B2 - 有害陰イオン吸着粒子の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、各種有害陰イオン、とりわけヒ素、リン酸、フッ素、セレンによる汚染水の浄化に用いられる有害陰イオン吸着粒子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ヒ素やリン、フッ素、セレンなど、各種電子機器等の製造工程で有用な陰イオンはまた有害な水質汚染物質でもあり、工業排水からの汚染が発生したり、天然水が始めからこうした天然有害陰イオンで汚染されていたりすると、多くの場合、代替水源の利用、汚染源の操業停止等の措置が執られるが、同時に汚染水の浄化が求められる。浄化処理には、原水の性状、処理量、処理後水の用途、経済性等の点を考慮して最適な方法を選択すべきである。
【0003】
例えば、沈殿法は操作がシンプルであり、経済性の高い方法であるが、処理後の水質が強化された基準を満たさないことがある。そうした場合、さらに高次な処理技術が必要となる。特に毒性の高いヒ素(III )に直接有効な方法が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在用いられている有害陰イオンの高次処理技術としては、陰イオン交換樹脂によるものがあるが、これはヒ素吸着の選択性において問題が残る方法である。また、希土類吸着剤の中には、ヒ素(III )に対しても吸着能を有しているものもあり、これらを利用して汚染水から有害陰イオンを吸着除去する方法も考えられるが、これらの吸着剤で市販されているものは粉末状のものであり、吸着、溶離、再生等の操作を行う上で取り扱いが困難であり、有害陰イオン用吸着塔へ充填して連続的処理に用いるには適さないものである。
【0005】
また、セリウムの含水酸化物あるいは活性アルミナがヒ素イオンの選択吸着剤として有望であることも報告されているが、これらの含水金属酸化物は微粉体であって、やはり取り扱い上問題がある。また、ジルコニウムをキレート樹脂に錯形成により担持したヒ素・リン吸着樹脂が市販されているが、酸、アルカリを用いた再生過程で樹脂からジルコニウムが脱離しやすいという問題がある。
【0006】
そこで、希土類系化合物を多孔質高分子のビーズや活性炭などの多孔質材料に高濃度分散状態で担持し、加熱処理して結晶化するという造粒する方法も開発されている。しかしながら、吸着性能が高く、かつ保持体から脱離しないものを開発することは至難であり、且つ工程が複雑になりがちとなる。以上のように、ヒ素をはじめ、各種有害陰イオンの高次処理技術として未だ確立されたのものはないと言える。
【0007】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、有害陰イオンに対して吸着性能を有する希土類系化合物を、高い吸着性能を有しながらも取り扱いが容易で連続的な高次処理に適用可能な粒子状に造粒してなる有害陰イオンの吸着粒子およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る有害陰イオン吸着粒子の製造方法は、ヒ素、リン酸、フッ素、セレンのいずれか一つ以上の有害陰イオンに対する吸着粒子の製造方法であって、0.1〜5wt%アルギン酸ナトリウム又はアルギン酸アンモニウムの水溶液に、炭酸ランタンまたは水酸化ランタンまたは炭酸イットリウムのうちの一種の粉末あるいは二種以上の粉末を混合させてなる希土類系化合物粉末を0.1〜60wt%と、ポリエチレングリコールまたはエタノールとを混合撹拌して材料原液を調整する工程と、前記滴下された液滴を多価金属水溶液中で中心まで凝固ゲル化させ、湿潤ゲル球体を得るゲル球体形成工程と、前記ゲル球体を水およびエタノールで洗浄する洗浄工程と、前記洗浄済ゲル球体を乾燥させる乾燥工程と、を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、本発明者らが種々検討した結果、バインダーとしてアルギン酸ナトリウムまたはアルギン酸アンモニウムを使用し、その水溶液が多価金属によりゲル化する現象を用いることによって有害陰イオン吸着剤粉末を粒子化し得ることを見出し、本発明に到ったものである。即ち、本発明による有害陰イオン吸着粒子は、アルギン酸のゲル化球体内部に有害陰イオン吸着剤粉末が分散されているものであり、その粉末は脱離することなく球体内に良好に保持され、従来は困難であった吸着塔への充填が容易に行えるとともに吸着、溶離、再生等の操作を行う上での取り扱いも簡便となり、連続的処理を行うことが可能となる。
【0016】
また、本発明の有害陰イオン吸着粒子の製造方法においては、多価金属との反応で凝固ゲル化しうるアルギン酸塩水溶液に予め有害陰イオン吸着剤粉末を混合しておくことによって、内部に有害陰イオン吸着剤粉末が分散されたゲル体を形成するものである。有害陰イオン吸着剤粉末が混合された材料原液を液滴状態で多価金属水溶液中で凝固させれば、ゲル球体からなる有害陰イオン吸着粒子を得ることができる。
【0017】
この粒子中の吸着剤密度は、材料原液中に混合される吸着剤濃度によって決定されるものであるため、その混合量によって任意の高密度のものが調整できる。また、粒子サイズは液滴サイズによって決定するものであり、液滴径を小さくすれば微小粒子も形成できるため、充分な比表面積を確保して有害陰イオン吸着性能の高いものが容易に得られる。
【0018】
このように、本発明による有害陰イオン吸着粒子の製造方法では、従来の多孔質材に吸着剤を含浸させる方法に比べて高密度で比表面積の高いものが製造可能であると共に、保持体からの脱離もなく取り扱いが容易であり、連続的な有害陰イオン吸着処理の実用に適したものが得られる。
【0019】
なお、有害陰イオン吸着粒子は、使用状態に応じて直径、密度だけでなく硬度も調整可能であることが望ましい。例えば、カラムに充填して有害陰イオン吸着塔を構成する場合など、或る程度以上の機械的強度を必要とし、比較的硬い粒子に調整したい場合がある。
【0020】
そこで、本発明におけるアルギン酸ゲル球体を担体としたものでは、請求項1に記載したように、原材料液にポリエチレングリコールやエタノールを添加して、その添加量を調整することによって粒子の硬軟の調整が行える。これは、添加量を増やすことにより、粒子が乾燥した場合のくずれ難さが高まることや粒子の密度が上昇して機械的強度が向上するなどの作用をもたらす。
【0021】
実際の材料原液の液滴の形成およびゲル球体の形成の工程としては、材料原液を多価金属水溶液中に滴下し、液滴の表面から中心まで充分にゲル化させるように該多価金属水溶液中に所定時間浸漬状態のままとするのが簡便である。
【0022】
このような滴下工程およびゲル球体形成工程を経て得られたゲル球体は、洗浄工程で水およびエタノールで洗浄し、乾燥してこれら水やエタノールを除去してヒ素吸着粒子とする。
【0023】
滴下工程には、振動ノズルを用いるのが簡便である。また、後のヒ素吸着粒子の直径を決定する液滴の直径dは、Q=π/6・d3f(Q:滴下原液の流量、f:振動のノズルの振動周波数)の式から、滴下原液の流量Q、振動ノズルの振動周波数fを設定することにより任意の直径に調整できるため、少なくとも振動周波数の変更調節可能な振動ノズルを用いて、所望の液滴直径が得られるよう適宜振動周波数を選択すれば良い。
【0024】
現在、一般に用いられている振動ノズルでは、変更可能な振動周波数fの範囲内10〜1000Hzにおいて、液滴直径dを0.1〜3mmの範囲内で調節できる。これは、有害陰イオン吸着粒子として、下限近くの直径で高い吸着性能を発揮するのに充分な比表面積が確保できるものである。
【0025】
なお、材料原液に混合される有害陰イオン吸着剤粉末には、ヒ素やリン、フッ素、セレンなど、一般的に工業用排水からの除去が望まれている有害な陰イオンを吸着する性能を有するものであれば良いが、特にヒ素(III )に対して高い吸着能を有するものが望ましく、例えば、水酸化ランタン、炭酸ランタン、炭酸イットリウムなどの希土類系化合物粉末が挙げられる。これらの吸着剤粉末は、一種を単独で用いるのに限らず、二種以上の粉末を混合して用いても良い。
【0026】
また、本発明に用いられる多価金属は、アルギン酸ナトリウムやアルギン酸アンモニウム水溶液に対してゲル化現象を生じせしめうるものであれば良く、たとえば、ランタン、イットリウム、カルシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛等が挙げられ、主として塩化物の形で用いられる。
【0027】
【実施例】
本発明の一実施例として、有害陰イオン吸着粒子の製造工程の一例を図1に示す。本実施例では、原料の希土類系化合物粉末としてヒ素吸着能を有する炭酸ランタン粉末を、バインダーとしてアルギン酸ナトリウムを、ゲル化用の多価金属として塩化ランタンを、それぞれ用いた。
【0028】
まず、原液調整工程1として、純水中にアルギン酸ナトリウムを1.0wt%と炭酸ランタン粉末を10wt%を混合攪拌して、材料原液を調整した。次に滴下工程2として、内径0.4mmの振動ノズルを用い、振動周波数80Hzで材料原液を液滴として常温の5wt%塩化ランタン水溶液に滴下した。
【0029】
滴下後の液滴は、瞬時に表面からゲル化が始まり球状のゲル体となるが、中心まで充分にゲル化(熟成)させるため、その後、60℃の5wt%塩化ランタン水溶液中に1時間浸漬状態とした(ゲル球体形成工程3)。以上の工程により、炭酸ランタン粉末の分散したアルギン酸ランタンの湿潤ゲル球体を得た。
【0030】
以上の工程で形成された湿潤ゲル球体は、洗浄工程4において、60℃純水で10分間ずつ2回の洗浄の後、60℃エタノールで15分間洗浄した。洗浄後の湿潤ゲル球体を乾燥工程5において、大気中、60℃で2時間乾燥し、直径1mmの炭酸ランタン粒子を有害陰イオン吸着粒子として得た。
【0031】
図2の断面模式図で示すように、この炭酸ランタン粒子10は、炭酸ランタン粉末11が高密度でアルギン酸ランタン12で保持された構造となっている。このような本実施例で得られた有害陰イオン吸着粒子では、従来のような吸着剤の担体からの脱離等の問題はなく取り扱いやすい。従って、本実施例で得られた有害陰イオン吸着粒子は、吸着塔への充填も容易で、汚染水中の有害陰イオンの連続的な吸着除去処理の実用に適したものである。
【0032】
以上の実施例で得られた炭酸ランタン粒子による各種有害陰イオン吸着試験を行った。その結果を以下に示す。なお、本炭酸ランタン粒子の物性は、直径が929.3μm、直径標準偏差44.4μm、水銀置換法により測定された密度は1.27g/cm3 、BET法により測定された比表面積は5.27m2/gである。
【0033】
まず、ヒ素(V)を対象に上記炭酸ランタン粒子による吸着試験を行った。即ち、初期濃度1.88ppmに調整したヒ素水溶液25mLに対して、炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。
【0034】
処理後の炭酸ランタン粒子を除いた水溶液のヒ素(V)濃度は、pH4.7〜9.96の範囲において処理を行ったものが4.5ppb以下となっていた。これは、10ppb以下という水道水質基準を充分に満足するものであり、処理前のヒ素(V)のうち約99%以上が吸着除去されたことになる。
【0035】
次に、リン酸を対象に上記炭酸ランタン粒子による吸着試験を行った。即ち、初期濃度47.5ppmに調整したリン酸水溶液25mLに対して、上記と同様に炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。その結果、処理後の炭酸ランタン粒子を除いたリン酸水溶液は、pH3.08〜10.18の範囲で処理を行ったものにおいては処理前の水溶液中のリン酸のうち36.0〜99.9%が吸着除去されていた。
【0036】
次に、フッ素を対象に上記炭酸ランタン粒子による吸着試験を行った。初期濃度9.5ppmに調整したフッ素水溶液25mLに対して、上記と同様に炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。その結果、処理後の炭酸ランタン粒子を除いたフッ素水溶液は、pH3.15〜9.98の範囲で処理を行ったものにおいては処理前の水溶液中のフッ素のうち56.0〜70.0%が吸着除去されていた。
【0037】
次に、セレン(IV)を対象に上記炭酸ランタン粒子による吸着試験を行った。初期濃度1.97ppmに調整したセレン(IV)水溶液25mLに対して、上記と同様に炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。その結果、処理後の炭酸ランタン粒子を除いたセレン水溶液は、pH3.04〜10.09の範囲で処理を行ったものにおいては処理前の水溶液中のセレン(IV)のうち52.0〜85.2%が吸着除去されていた。
【0038】
また、以上の実施例で炭酸ランタン粉末を用いて有害陰イオン吸着粒子を製造した図1に示す工程に従って、炭酸ランタン粉末を水酸化ランタン粉末に置き換えて水酸化ランタン粒子を製造した。得られた水酸化ランタン粒子は、アルギン酸のゲル化球体内部に水酸化ランタン粉末が高密度で分散保持されたものである。
【0039】
この水酸化ランタン粒子の物性は、直径793.6μm、直径標準偏差57.9μm、水銀置換法により測定した密度は2.03g/cm3 、BET法により測定した比表面積は16.46m2/g であった。以下に、この水酸化ランタン粒子による各種有害陰イオン吸着試験を行った結果を示す。
【0040】
まず、ヒ素(V)を対象に上記水酸化ランタン粒子による吸着試験を行った。初期濃度1.88ppmに調整したヒ素水溶液25mLに対して、炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。
【0041】
処理後の水酸化ランタン粒子を除いた水溶液のヒ素(V)濃度は、pH3.38〜10.43の範囲において処理を行ったものが0.22〜2.85ppb以下となっていた。この処理水は、10ppb以下という水道水質基準を充分に満足するものであり、処理前の水溶液中のヒ素(V)のうち約99%以上が吸着除去されたことになる。
【0042】
次に、リン酸を対象に上記水酸化ランタン粒子による吸着試験を行った。初期濃度47.5ppmに調整したリン酸水溶液25mLに対して、上記と同様に炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。その結果、処理後の水酸化ランタン粒子を除いたリン酸水溶液は、pH3.38〜10.43の範囲で処理を行ったものにおいては処理前の水溶液中のリン酸のうち32.2〜99.9%が吸着除去されていた。
【0043】
次に、フッ素を対象に上記水酸化ランタン粒子による吸着試験を行った。初期濃度9.5ppmに調整したフッ素水溶液25mLに対して、上記と同様に炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。その結果、処理後の水酸化ランタン粒子を除いたフッ素水溶液は、pH3.15〜9.98の範囲で処理を行ったものにおいては処理前の水溶液中のフッ素のうち42.0〜58.0%が吸着除去されていた。
【0044】
次に、セレン(IV)を対象に上記水酸化ランタン粒子による吸着試験を行った。初期濃度1.97ppmに調整したセレン(IV)水溶液25mLに対して、上記と同様に炭酸ランタン粒子を0.05g添加し、所定のpH範囲に亘る条件下で20℃,16時間、撹拌混合して吸着処理を行った。その結果、処理後の炭酸ランタン粒子を除いたセレン水溶液は、pH3.04〜10.09の範囲で処理を行ったものにおいては処理前の水溶液中のセレン(IV)のうち88.4〜93.2%が吸着除去されていた。
【0045】
以上のように、アルギン酸のゲル化球体内部に有害陰イオン吸着剤粉末が分散保持されてなる有害陰イオン吸着粒子によれば、吸着剤粉末の脱離もなくヒ素を始め各種の有害陰イオンを良好に吸着でき、汚染水から簡便に除去できる。このような吸着粒子は、上記の実施例のように、バッチ式の除去処理だけでなく、吸着塔内に充填しておこなう連続処理にも適用できる。
【0046】
なお、同じ吸着剤粉末が内部に分散保持された吸着粒子であっても、除去対象イオンによって異なる吸着性能を示し、また同じ除去対象イオンであっても吸着剤粉末によってその吸着性能は異なるため、処理対象水の汚染物質に応じて適宜吸着剤粉末を選択して吸着粒子を製造すれば良い。
【0047】
また、除去対象となる有害陰イオンが一種であれば、それに対して高い吸着性能を有する吸着剤粉末一種を単独で用いて吸着粒子を製造し、除去処理を行うのが好ましいが、汚染水中の除去対象となる有害陰イオンが複数種であれば、それぞれに高い吸着性能を有する吸着剤粉末を複数種混合したものを用いて吸着粒子を製造し、除去処理を行うのが効率的である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の製造方法によれば、有害陰イオンに対して吸着性能を有する希土類系化合物を、容易に粒子状に造粒できるという効果がある。また、本発明の有害陰イオン吸着粒子は、高い吸着性能を有しながらも取り扱いが容易で連続的な高次処理に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるヒ素吸着粒子の製造工程の一例を説明するフローチャート図である。
【図2】図1で示した製造工程で得られたヒ素吸着粒子の構成を示す概略断面模式図である。
【符号の説明】
1:原液調整工程
2:滴下工程
3:ゲル球体形成工程
4:洗浄工程
5:乾燥工程
10:炭酸ランタン粒子
11:炭酸ランタン粉末
12:アルギン酸ランタン
Claims (1)
- ヒ素、リン酸、フッ素、セレンのいずれか一つ以上の有害陰イオンに対する吸着粒子の製造方法であって、
0.1〜5wt%アルギン酸ナトリウム又はアルギン酸アンモニウムの水溶液に、炭酸ランタンまたは水酸化ランタンまたは炭酸イットリウムのうちの一種の粉末あるいは二種以上の粉末を混合させてなる希土類系化合物粉末を0.1〜60wt%と、ポリエチレングリコールまたはエタノールとを混合撹拌して材料原液を調整する工程と、
前記材料原液を多価金属水溶液中へ滴下する滴下工程と、
前記滴下された液滴を多価金属水溶液中で中心まで凝固ゲル化させ、湿潤ゲル球体を得るゲル球体形成工程と、
前記ゲル球体を水およびエタノールで洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄済ゲル球体を乾燥させる乾燥工程と、を有することを特徴とする有害陰イオン吸着粒子の製造方法。
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