JP2005238087A - ホウ素吸着剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造の制御が容易であり、安定性に優れ、水中のホウ素を選択的に吸着することができ、吸着速度と吸着容量の大きいホウ素吸着剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】メソポーラスシリカの細孔内が、アミノ基、単糖類により置換されたアミノ基及びフェノール類により置換されたアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基により修飾されてなるホウ素吸着剤、長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム塩を鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源として合成したメソポーラスシリカに、アミノアルキルトリアルコキシシランを反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得るホウ素吸着剤の製造方法、及び、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカに、ホルミル基を有する単糖類及び/又はホルミル基を有するフェノール類を反応させるホウ素吸着剤の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】メソポーラスシリカの細孔内が、アミノ基、単糖類により置換されたアミノ基及びフェノール類により置換されたアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基により修飾されてなるホウ素吸着剤、長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム塩を鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源として合成したメソポーラスシリカに、アミノアルキルトリアルコキシシランを反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得るホウ素吸着剤の製造方法、及び、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカに、ホルミル基を有する単糖類及び/又はホルミル基を有するフェノール類を反応させるホウ素吸着剤の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、ホウ素吸着剤及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、構造の制御が容易であり、安定性に優れ、水中のホウ素を選択的に吸着することができ、吸着速度と吸着容量の大きいホウ素吸着剤及びその製造方法に関する。
ホウ素化合物は、ガラス、陶器、ほうろう、断熱材、電気メッキ、半導体材料、医薬品、化粧品などのさまざまなの用途に使用され、これらの製造工程などから発生する排水にはホウ素が含まれている。また、火力発電所排煙脱硫排水、地熱発電排水、ごみ焼却場洗煙排水、埋立処分場浸出排水などにもホウ素が含まれる場合がある。排水中のホウ素により人の健康にかかわる被害が生ずるおそれがあり、過剰のホウ素は水稲や甜菜の生育を阻害するおそれがあるために、水質汚濁防止法施行令の一部が改正され、平成13年7月からホウ素及びその化合物の排水基準が、陸水域10mg/L、海水域230mg/Lに定められた。また、半導体製造工場の洗浄用水には、ホウ素濃度がppbレベル以下の超純水が要求されている。さらに、ホウ素の原料のほとんど全量を輸入に依存している現状を考慮すると、排水中のホウ素の捕集は、有害物質除害と有用物質の再利用の両面から重要である。
従来、ホウ素含有水の処理方法としては、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、カルシウム塩などの添加による凝集沈殿法や、イオン交換吸着法などが知られている。例えば、含有されるホウ素を効率的に除去することができるホウ素含有排水の処理方法として、ホウ素含有排水にジルコニウム化合物を含有するホウ素固定剤を添加して不溶性沈殿を生成させ、生成した沈殿を固液分離するホウ素含有排水の処理方法が提案されている(特許文献1)。また、ホウ素を吸着したホウ素選択吸着樹脂から鉱酸によりホウ素を溶離し、水酸化ナトリウム溶液を通液して樹脂を遊離型に変換したのち、改めてホウ素含有排液を通液するときの通液当初の処理液のpH調整を行わなくてもよい樹脂再生方法として、N−メチルグルカミン基を有するホウ素選択吸着樹脂に吸着したホウ素を鉱酸により溶離し、水酸化ナトリウム溶液を通液して再生処理を行うに際し、水酸化ナトリウム溶液の通液量を、通液後、洗浄及び逆洗浄を行った状態でホウ素選択吸着樹脂を取り囲む溶液のpHが7.5〜8.5になるように制御する方法が提案されている(特許文献2)。
しかし、凝集沈殿法では、多量の汚泥物質が発生する、ホウ素が低濃度になるまで処理することができない、処理水のpHが高い、ホウ素を回収して再利用することができないなどの問題がある。また、イオン交換吸着法では、ポリスチレン系母材を用いたN−メチルグルカミン型のイオン交換樹脂が多用されているが、そのイオン交換樹脂の製法が複雑で高価である、イオン交換塔、再生などの設備が必要で高額の投資が必要であるなどの問題がある。イオン交換吸着法としては、グルカミン型セルロース系キレート繊維、多価アルコール型タンニン系キレート樹脂、カテコール基やジオール基を導入したキレート樹脂などが開発されているが、ホウ素吸着能及び最適pH、取り扱い性などの使用方法に問題がある。
さらに、新しいホウ素吸着剤の開発が試みられている。例えば、マトリックスが親水性架橋剤により形成され、ホウ素吸着容量とともにホウ素吸着速度にも優れたホウ素吸着性能をもつ高分子多孔体として、ポリヒドロキシアルキルアミンの溶液中に、グリシジルメタクリレートとポリオールのメタクリル酸エステルとからなる架橋型共重合体を浸漬し、加熱反応させて架橋型共重合体にポリヒドロキシアルキルアミノ基を導入したホウ素吸着性高分子多孔体が提案されている(特許文献3)。しかし、このホウ素吸着性高分子多孔体は、多孔構造とポリヒドロキシアルキルアミノ基の導入量の制御手段と再現性に問題がある。
このために、構造の制御が容易であり、安定性に優れ、水中のホウ素を選択的に吸着することができるホウ素吸着剤が求められている。
特開平10−277563号公報(第2頁)
特開2003−94051号公報(第2頁)
特開2003−64128号公報(第2頁)
従来、ホウ素含有水の処理方法としては、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、カルシウム塩などの添加による凝集沈殿法や、イオン交換吸着法などが知られている。例えば、含有されるホウ素を効率的に除去することができるホウ素含有排水の処理方法として、ホウ素含有排水にジルコニウム化合物を含有するホウ素固定剤を添加して不溶性沈殿を生成させ、生成した沈殿を固液分離するホウ素含有排水の処理方法が提案されている(特許文献1)。また、ホウ素を吸着したホウ素選択吸着樹脂から鉱酸によりホウ素を溶離し、水酸化ナトリウム溶液を通液して樹脂を遊離型に変換したのち、改めてホウ素含有排液を通液するときの通液当初の処理液のpH調整を行わなくてもよい樹脂再生方法として、N−メチルグルカミン基を有するホウ素選択吸着樹脂に吸着したホウ素を鉱酸により溶離し、水酸化ナトリウム溶液を通液して再生処理を行うに際し、水酸化ナトリウム溶液の通液量を、通液後、洗浄及び逆洗浄を行った状態でホウ素選択吸着樹脂を取り囲む溶液のpHが7.5〜8.5になるように制御する方法が提案されている(特許文献2)。
しかし、凝集沈殿法では、多量の汚泥物質が発生する、ホウ素が低濃度になるまで処理することができない、処理水のpHが高い、ホウ素を回収して再利用することができないなどの問題がある。また、イオン交換吸着法では、ポリスチレン系母材を用いたN−メチルグルカミン型のイオン交換樹脂が多用されているが、そのイオン交換樹脂の製法が複雑で高価である、イオン交換塔、再生などの設備が必要で高額の投資が必要であるなどの問題がある。イオン交換吸着法としては、グルカミン型セルロース系キレート繊維、多価アルコール型タンニン系キレート樹脂、カテコール基やジオール基を導入したキレート樹脂などが開発されているが、ホウ素吸着能及び最適pH、取り扱い性などの使用方法に問題がある。
さらに、新しいホウ素吸着剤の開発が試みられている。例えば、マトリックスが親水性架橋剤により形成され、ホウ素吸着容量とともにホウ素吸着速度にも優れたホウ素吸着性能をもつ高分子多孔体として、ポリヒドロキシアルキルアミンの溶液中に、グリシジルメタクリレートとポリオールのメタクリル酸エステルとからなる架橋型共重合体を浸漬し、加熱反応させて架橋型共重合体にポリヒドロキシアルキルアミノ基を導入したホウ素吸着性高分子多孔体が提案されている(特許文献3)。しかし、このホウ素吸着性高分子多孔体は、多孔構造とポリヒドロキシアルキルアミノ基の導入量の制御手段と再現性に問題がある。
このために、構造の制御が容易であり、安定性に優れ、水中のホウ素を選択的に吸着することができるホウ素吸着剤が求められている。
本発明は、構造の制御が容易であり、安定性に優れ、水中のホウ素を選択的に吸着することができ、吸着速度と吸着容量の大きいホウ素吸着剤及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、メソポーラスシリカはナノメーター単位で制御された孔径のそろった細孔を有し、細孔内をアミノ基、単糖類により置換されたアミノ基又はフェノール類により置換されたアミノ基によって修飾することにより、ホウ素に対して優れた選択吸着性を有するホウ素吸着剤が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)メソポーラスシリカの細孔内が、アミノ基、単糖類により置換されたアミノ基及びフェノール類により置換されたアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基により修飾されてなることを特徴とするホウ素吸着剤、
(2)メソポーラスシリカの細孔の直径が1〜10nmであり、細孔内がアミノ基により修飾されてなる(1)記載のホウ素吸着剤、
(3)メソポーラスシリカの細孔の直径が2〜20nmであり、細孔内が単糖類により置換されたアミノ基及び/又はフェノール類により置換されたアミノ基により修飾されてなる(1)記載のホウ素吸着剤、
(4)炭素数10〜22の長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム塩を鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源として合成したメソポーラスシリカに、アミノアルキルトリアルコキシシランを反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法、
(5)炭素数10〜22の長鎖アルキルアミンを鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源、アミノアルキルトリアルコキシシランを修飾剤として3者を同時に反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法、及び、
(6)細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカに、ホルミル基を有する単糖類及び/又はホルミル基を有するフェノール類を反応させることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法、
を提供するものである。
すなわち、本発明は、
(1)メソポーラスシリカの細孔内が、アミノ基、単糖類により置換されたアミノ基及びフェノール類により置換されたアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基により修飾されてなることを特徴とするホウ素吸着剤、
(2)メソポーラスシリカの細孔の直径が1〜10nmであり、細孔内がアミノ基により修飾されてなる(1)記載のホウ素吸着剤、
(3)メソポーラスシリカの細孔の直径が2〜20nmであり、細孔内が単糖類により置換されたアミノ基及び/又はフェノール類により置換されたアミノ基により修飾されてなる(1)記載のホウ素吸着剤、
(4)炭素数10〜22の長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム塩を鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源として合成したメソポーラスシリカに、アミノアルキルトリアルコキシシランを反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法、
(5)炭素数10〜22の長鎖アルキルアミンを鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源、アミノアルキルトリアルコキシシランを修飾剤として3者を同時に反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法、及び、
(6)細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカに、ホルミル基を有する単糖類及び/又はホルミル基を有するフェノール類を反応させることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法、
を提供するものである。
本発明のホウ素吸着剤は、メソポーラスシリカの細孔内をホウ素に対して選択的な吸着性を有する基により修飾し、修飾する基に応じてメソポーラスシリカの細孔径を制御することができるので、ホウ素に対して優れた選択吸着性と吸着速度と吸着容量を有する。本発明方法によれば、ホウ素に対して優れた選択吸着性と吸着性能を有するホウ素吸着剤を容易に再現性よく製造することができる。
本発明のホウ素吸着剤は、メソポーラスシリカの細孔内が、アミノ基、単糖類により置換されたアミノ基及びフェノール類により置換されたアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基により修飾されてなるホウ素吸着剤である。
メソポーラスシリカは、均一な直径の細孔が規則的に配列した多孔質シリカであり、細孔の直径は、1〜50nmの範囲で制御することが可能である。従来より知られている多孔体は、細孔径がそろっていても直径の大きさに限界があるか、あるいは、細孔径が大きくてもその分布が広いものに限られていた。本発明に用いるメソポーラスシリカは、細孔径の大きさがそろっていて、しかも広い範囲で細孔の直径を選択し、制御することができるので、細孔内を修飾するホウ素吸着能を有する基の大きさに応じて、最適の細孔径を選択することができる。メソポーラスシリカの表面積は1g当たり1,000m2以上に達するので、この広い表面積を利用して多くのホウ素吸着能を有する基により修飾することができる。
メソポーラスシリカは、均一な直径の細孔が規則的に配列した多孔質シリカであり、細孔の直径は、1〜50nmの範囲で制御することが可能である。従来より知られている多孔体は、細孔径がそろっていても直径の大きさに限界があるか、あるいは、細孔径が大きくてもその分布が広いものに限られていた。本発明に用いるメソポーラスシリカは、細孔径の大きさがそろっていて、しかも広い範囲で細孔の直径を選択し、制御することができるので、細孔内を修飾するホウ素吸着能を有する基の大きさに応じて、最適の細孔径を選択することができる。メソポーラスシリカの表面積は1g当たり1,000m2以上に達するので、この広い表面積を利用して多くのホウ素吸着能を有する基により修飾することができる。
本発明に用いるメソポーラスシリカの製造方法に特に制限はなく、例えば、シリカ源として、テトラアルコキシシラン、ケイ酸ナトリウム、結晶性層状ケイ酸塩、シリカ微粒子などを用いる方法を挙げることができる。シリカ源としてテトラアルコキシシランを用いる方法においては、炭素数10〜22の長鎖アルキル基を有するアンモニウム塩などのカチオン界面活性剤を鋳型剤として水に溶解し、テトラアルコキシシランをシリカ源として加え、生成する沈殿物を濾別し、乾燥したのち、空気中で500〜800℃で焼成することにより、メソポーラスシリカを得ることができる。炭素数10〜22の長鎖アルキル基を有するアンモニウム塩としては、例えば、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムなどを挙げることができる。テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどを挙げることができる。
シリカ源としてケイ酸ナトリウムを用いる方法においては、ケイ酸ナトリウム水溶液をカチオン交換樹脂と接触させて活性シリカを調製し、活性シリカとカチオン界面活性剤をアルカリ性領域で混合してシリカとカチオン界面活性剤の複合体を形成させ、この複合体を焼成することにより、メソポーラスシリカを得ることができる。カチオン界面活性剤としては、例えば、臭化ドデシルトリメチルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩、塩化テトラデシルアンモニウムなどのアルキルアミン塩などを挙げることができる。カチオン界面活性剤の選択により、メソポーラスシリカの細孔径を制御することができる。複合体の焼成は、500〜1,200℃で、10〜60分処理することが好ましい。
シリカ源としてケイ酸ナトリウムを用いる方法においては、ケイ酸ナトリウム水溶液をカチオン交換樹脂と接触させて活性シリカを調製し、活性シリカとカチオン界面活性剤をアルカリ性領域で混合してシリカとカチオン界面活性剤の複合体を形成させ、この複合体を焼成することにより、メソポーラスシリカを得ることができる。カチオン界面活性剤としては、例えば、臭化ドデシルトリメチルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩、塩化テトラデシルアンモニウムなどのアルキルアミン塩などを挙げることができる。カチオン界面活性剤の選択により、メソポーラスシリカの細孔径を制御することができる。複合体の焼成は、500〜1,200℃で、10〜60分処理することが好ましい。
シリカ源として結晶性層状ケイ酸塩を用いる方法においては、カネマイトNaHSi2O5・3H2Oなどの結晶性層状ケイ酸塩中のアルカリ金属イオンをカチオン界面活性剤とイオン交換させて、カチオン界面活性剤を層間に導入した複合体とし、イオン交換により遊離したアルカリ金属イオンを洗浄して除去したのち複合体を焼成することにより、メソポーラスシリカを得ることができる。カチオン界面活性剤としては、例えば、臭化ドデシルトリメチルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩、塩化テトラデシルアンモニウムなどのアルキルアミン塩などを挙げることができる。複合体の焼成は、500〜1,200℃で、10〜60分処理することが好ましい。
シリカ源としてシリカ微粒子を用いる水熱合成法の場合は、鋳型剤としてのカチオン界面活性剤、シリカ微粒子、水酸化アルミニウム、水、アンモニア水をポリテトラフルオロエチレン内筒オートクレーブに入れ、100〜120℃で2〜4日加熱することにより、メソポーラスシリカを得ることができる。
シリカ源としてシリカ微粒子を用いる水熱合成法の場合は、鋳型剤としてのカチオン界面活性剤、シリカ微粒子、水酸化アルミニウム、水、アンモニア水をポリテトラフルオロエチレン内筒オートクレーブに入れ、100〜120℃で2〜4日加熱することにより、メソポーラスシリカを得ることができる。
本発明において、メソポーラスシリカの細孔内をアミノ基により修飾する方法に特に制限はなく、例えば、メソポーラスシリカの粒子を非プロトン性有機溶媒に懸濁させ、アミノアルキルトリアルコキシシランを添加して加熱することにより、細孔内をアミノ基により修飾することができる。使用するアミノアルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。これらのアミノアルキルトリアルコキシシランは、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらのアミノアルキルトリアルコキシシランを用いることにより、次に示すようなアミノ基をメソポーラスシリカの細孔内に形成して修飾することができる。
≡Si−(CH2)3NH2
≡Si−(CH2)3NH(CH2)2NH2
≡Si−(CH2)3NH(CH2)2NH(CH2)2NH2
≡Si−(CH2)3NH2
≡Si−(CH2)3NH(CH2)2NH2
≡Si−(CH2)3NH(CH2)2NH(CH2)2NH2
本発明においては、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを一段反応により製造することができる。一段反応においては、炭素数10〜22の長鎖アルキルアミンを鋳型剤として溶媒に溶解し、テトラアルコキシシランをシリカ源として加え、さらにアミノアルキルトリアルコキシシランを修飾剤として加えて加熱することにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることができる。得られた細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカは、有機溶媒を用いて洗浄することにより、長鎖アルキルアミンを除去することが好ましい。使用する長鎖アルキルアミンとしては、例えば、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミンなどを挙げることができる。テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどを挙げることができる。アミノアルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
本発明において、メソポーラスシリカの細孔内を単糖類により置換されたアミノ基により修飾する方法に特に制限はなく、例えば、ホルミル基を有する単糖類を有機溶媒に溶解した溶液中に、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを懸濁させて加熱することにより、アミノ基とホルミル基との脱水反応によりアゾメチン結合を生成し、単糖類により置換されたアミノ基を形成することができる。例えば、3−アミノプロピル基とグルコースとは、次式のように反応して、グルコースにより置換された3−アミノプロピル基が形成される。
≡Si−(CH2)3NH2 + HCO−(CHOH)4−CH2OH
→ ≡Si−(CH2)3N=CH−(CHOH)4−CH2OH
本発明に用いる単糖類としては、例えば、グリセルアルデヒドなどのトリオース、エリトロース、トレオースなどのテトロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソースなどのペントース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースなどのヘキソース、グルコヘプトース、マンノヘプトース、ガラヘプトース、グロヘプトースなどのヘプトース、グルコオクトース、マンノオクトース、ガラオクトースなどのオクトース、グルコノノース、マンノノノースなどのノノースなどを挙げることができる。
水中のホウ素は、オキソ酸又はオキソ酸陰イオンの形で存在し、例えば、B(OH)4 -は、次式に示されるように互いにcis位置にある2個のヒドロキシル基と結合して捕捉されるために、本発明のホウ素吸着剤は、ホウ素に対して高い選択性を有すると考えられる。
≡Si−(CH2)3NH2 + HCO−(CHOH)4−CH2OH
→ ≡Si−(CH2)3N=CH−(CHOH)4−CH2OH
本発明に用いる単糖類としては、例えば、グリセルアルデヒドなどのトリオース、エリトロース、トレオースなどのテトロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソースなどのペントース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースなどのヘキソース、グルコヘプトース、マンノヘプトース、ガラヘプトース、グロヘプトースなどのヘプトース、グルコオクトース、マンノオクトース、ガラオクトースなどのオクトース、グルコノノース、マンノノノースなどのノノースなどを挙げることができる。
水中のホウ素は、オキソ酸又はオキソ酸陰イオンの形で存在し、例えば、B(OH)4 -は、次式に示されるように互いにcis位置にある2個のヒドロキシル基と結合して捕捉されるために、本発明のホウ素吸着剤は、ホウ素に対して高い選択性を有すると考えられる。
本発明において、メソポーラスシリカの細孔内をフェノール類により置換されたアミノ基により修飾する方法に特に制限はなく、例えば、ホルミル基を有するフェノール類を有機溶媒に溶解した溶液中に、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを懸濁させて加熱することにより、アミノ基とホルミル基との脱水反応によりアゾメチン結合を生成し、フェノール類により置換されたアミノ基を形成することができる。例えば、3−アミノプロピル基とp−ヒドロキシベンズアルデヒドとは、次式のように反応して、p−ヒドロキシフェニル基により置換された3−アミノプロピル基が形成される。
本発明に用いるフェノール類としては、例えば、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒドなどを挙げることができる。
本発明において、メソポーラスシリカの細孔内がアミノ基のみにより修飾されている場合は、メソポーラスシリカの細孔の直径が1〜10nmであることが好ましく、2〜7nmであることがより好ましい。3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基などのアミノ基は、モル体積が小さく、かつ細長い形状を有するので、メソポーラスシリカの細孔径を1〜10nmとすることにより、細孔内にホウ素が進入するために必要にして十分な空間を確保することができる。
本発明において、メソポーラスシリカの細孔内が、単糖類により置換されたアミノ基及び/又はフェノール類により置換されたアミノ基により修飾されている場合は、メソポーラスシリカの細孔の直径が2〜20nmであることが好ましく、4〜15nmであることがより好ましい。グルコースにより置換されたアミノ基、ヒドロキシベンズアルデヒドにより置換されたアミノ基などは、モル体積が大きく、かつ嵩高い形状を有するので、メソポーラスシリカの細孔径を2〜20nmとすることにより、細孔内にホウ素が進入するために必要にして十分な空間を確保することができる。
本発明において、メソポーラスシリカの細孔内が、単糖類により置換されたアミノ基及び/又はフェノール類により置換されたアミノ基により修飾されている場合は、メソポーラスシリカの細孔の直径が2〜20nmであることが好ましく、4〜15nmであることがより好ましい。グルコースにより置換されたアミノ基、ヒドロキシベンズアルデヒドにより置換されたアミノ基などは、モル体積が大きく、かつ嵩高い形状を有するので、メソポーラスシリカの細孔径を2〜20nmとすることにより、細孔内にホウ素が進入するために必要にして十分な空間を確保することができる。
本発明のホウ素吸着剤は、ホウ素含有水と接触させることにより、水中のホウ素を選択的に吸着して除去することができる。ホウ素含有水との接触手段に特に制限はなく、例えば、反応槽懸濁方式、充填塔通水方式などを挙げることができる。
反応槽懸濁方式の場合には、反応槽内の被処理水に粉状、粒状などのホウ素吸着剤を添加し、撹拌することによりホウ素含有水とホウ素吸着剤とを接触させることができる。ホウ素吸着剤は、水との接触面積を大きくするために粉状であることが好ましい。水中のホウ素を吸着したのち、処理水とホウ素吸着剤とを固液分離する。固液分離の手段としては、例えば、沈殿、遠心分離、膜分離などを挙げることができる。反応槽と固液分離槽を連結し、反応槽に被処理水を連続的に供給するとともに、吸着剤を連続的又は間欠的に添加して、固液分離槽から連続的に処理水を得ることができ、あるいは、1槽で吸着と固液分離の工程を順次行う回分処理とすることもできる。分離したホウ素吸着剤は、酸などを用いてホウ素を脱着したのち、ホウ素吸着剤として再使用することができる。また、脱着液からはホウ素を回収し、有用物として再利用することができる。
反応槽懸濁方式の場合には、反応槽内の被処理水に粉状、粒状などのホウ素吸着剤を添加し、撹拌することによりホウ素含有水とホウ素吸着剤とを接触させることができる。ホウ素吸着剤は、水との接触面積を大きくするために粉状であることが好ましい。水中のホウ素を吸着したのち、処理水とホウ素吸着剤とを固液分離する。固液分離の手段としては、例えば、沈殿、遠心分離、膜分離などを挙げることができる。反応槽と固液分離槽を連結し、反応槽に被処理水を連続的に供給するとともに、吸着剤を連続的又は間欠的に添加して、固液分離槽から連続的に処理水を得ることができ、あるいは、1槽で吸着と固液分離の工程を順次行う回分処理とすることもできる。分離したホウ素吸着剤は、酸などを用いてホウ素を脱着したのち、ホウ素吸着剤として再使用することができる。また、脱着液からはホウ素を回収し、有用物として再利用することができる。
充填塔通水方式の場合は、ホウ素吸着剤を充填塔に充填し、この充填塔にホウ素含有水を通水して処理水を得る。この場合、充填するホウ素吸着剤は、水流により塔外へ流出しないような粒度に調製することが好ましい。充填塔は、被処理水が通水されても固定床を形成する固定床式とすることができ、あるいは、通水によりホウ素吸着剤が流動する流動床式とすることもできる。通水方向は、上向流、下向流のいずれともすることができる。所定時間吸着処理を行ったのち、充填層に脱着液を通液してホウ素吸着剤の再生を行うことができる。本発明のホウ素吸着剤は、弱酸性から弱アルカリ性の中性付近でホウ素を吸着することができ、pH5.5程度の酸性液と接触させることにより、ホウ素を脱着することができる。
本発明のホウ素吸着剤は、シリカ及び比較的生分解しやすい低分子を主とする化学構造であり、吸着剤の廃棄処理には微生物分解が期待できる。また、焼却する場合においても、合成高分子材料のようにタール成分を生成せず、炭酸ガスの発生量が少なく、環境負荷が小さい。
本発明のホウ素吸着剤は、シリカ及び比較的生分解しやすい低分子を主とする化学構造であり、吸着剤の廃棄処理には微生物分解が期待できる。また、焼却する場合においても、合成高分子材料のようにタール成分を生成せず、炭酸ガスの発生量が少なく、環境負荷が小さい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム8.6gを脱イオン水230gに溶解し、アンモニア水35gを加え、さらに脱イオン水を加えて溶液の体積を500mLとした。この溶液にテトラエトキシシラン34gを加え、生成した沈殿物を濾過し、水洗した。次いで、90℃で乾燥したのち、540℃で6時間空気中で焼成し、多孔体Aを得た。多孔体Aは、77Kでの窒素吸着等温線から算出した表面積1,000m2/gであり、BJH法で求めた細孔径2.6nmであった。
多孔体A1.0gを乾燥トルエン30gに分散し、アミノプロピルトリエトキシシラン4.0gを加え、48時間加熱還流して細孔内をアミノプロピル基により修飾した。得られたアミノプロピル基修飾多孔体の修飾量は、1.2ミリモル/gであった。
グルコース1.0gをエタノール50gに溶解し、上記のアミノプロピル基修飾多孔体0.3gを加え、78℃に加熱して2時間反応させたのち、濾過して、グルコースにより置換されたアミノ基により修飾されたホウ素吸着剤を得た。グルコースによる修飾量は、0.77ミリモル/gであった。
脱イオン水にホウ酸を溶解し、ホウ素10mg/Lを含有する溶液を調製した。この溶液30gに上記のホウ素吸着剤150mgを加え、2時間撹拌した。溶液中の残存ホウ素量をIPC発光分光法により定量し、減少したホウ素の量が吸着されたものとしてホウ素吸着量を算出した。ホウ素吸着量は、0.11ミリモル/gであった。
実施例2
オクタデシルアミン2.4gをエタノール10gに溶解し、脱イオン水120gを加えた。この溶液にテトラエトキシシラン8.3gを加え、65℃で72時間撹拌した。生成した沈殿物を濾過し、ソックスレー抽出器を用い、エタノールを抽出溶媒として24時間抽出し、オクタデシルアミンを除去して多孔体Bを得た。実施例1と同様にして求めた多孔体Bの表面積は530m2/gであり、細孔径は5.3nmであった。
実施例1と同様にして、多孔体Bとアミノプロピルトリエトキシシランを反応させ、細孔内をアミノプロピル基により修飾した。得られたアミノプロピル基修飾多孔体の修飾量は、1.3ミリモル/gであった。次いで、実施例1と同様にして、アミノプロピル基修飾多孔体にグルコースを反応させ、グルコースにより置換されたアミノ基により修飾されたホウ素吸着剤を得た。グルコースによる修飾量は、0.97ミリモル/gであった。このホウ素吸着剤のホウ素吸着量は、0.17ミリモル/gであった。
比較例1
多孔体Aの代わりに無定形シリカ[日本アエロジル(株)、Aerosil 200]を用いた以外は、実施例1と同様にして、アミノプロピル基により修飾し、グルコースと反応させて、ホウ素吸着剤を得た。アミノプロピル基修飾多孔体の修飾量は0.6ミリモル/gであり、グルコースによる修飾量は0.45ミリモル/gであり、ホウ素吸着量は0.064ミリモル/gであった。
実施例1
臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム8.6gを脱イオン水230gに溶解し、アンモニア水35gを加え、さらに脱イオン水を加えて溶液の体積を500mLとした。この溶液にテトラエトキシシラン34gを加え、生成した沈殿物を濾過し、水洗した。次いで、90℃で乾燥したのち、540℃で6時間空気中で焼成し、多孔体Aを得た。多孔体Aは、77Kでの窒素吸着等温線から算出した表面積1,000m2/gであり、BJH法で求めた細孔径2.6nmであった。
多孔体A1.0gを乾燥トルエン30gに分散し、アミノプロピルトリエトキシシラン4.0gを加え、48時間加熱還流して細孔内をアミノプロピル基により修飾した。得られたアミノプロピル基修飾多孔体の修飾量は、1.2ミリモル/gであった。
グルコース1.0gをエタノール50gに溶解し、上記のアミノプロピル基修飾多孔体0.3gを加え、78℃に加熱して2時間反応させたのち、濾過して、グルコースにより置換されたアミノ基により修飾されたホウ素吸着剤を得た。グルコースによる修飾量は、0.77ミリモル/gであった。
脱イオン水にホウ酸を溶解し、ホウ素10mg/Lを含有する溶液を調製した。この溶液30gに上記のホウ素吸着剤150mgを加え、2時間撹拌した。溶液中の残存ホウ素量をIPC発光分光法により定量し、減少したホウ素の量が吸着されたものとしてホウ素吸着量を算出した。ホウ素吸着量は、0.11ミリモル/gであった。
実施例2
オクタデシルアミン2.4gをエタノール10gに溶解し、脱イオン水120gを加えた。この溶液にテトラエトキシシラン8.3gを加え、65℃で72時間撹拌した。生成した沈殿物を濾過し、ソックスレー抽出器を用い、エタノールを抽出溶媒として24時間抽出し、オクタデシルアミンを除去して多孔体Bを得た。実施例1と同様にして求めた多孔体Bの表面積は530m2/gであり、細孔径は5.3nmであった。
実施例1と同様にして、多孔体Bとアミノプロピルトリエトキシシランを反応させ、細孔内をアミノプロピル基により修飾した。得られたアミノプロピル基修飾多孔体の修飾量は、1.3ミリモル/gであった。次いで、実施例1と同様にして、アミノプロピル基修飾多孔体にグルコースを反応させ、グルコースにより置換されたアミノ基により修飾されたホウ素吸着剤を得た。グルコースによる修飾量は、0.97ミリモル/gであった。このホウ素吸着剤のホウ素吸着量は、0.17ミリモル/gであった。
比較例1
多孔体Aの代わりに無定形シリカ[日本アエロジル(株)、Aerosil 200]を用いた以外は、実施例1と同様にして、アミノプロピル基により修飾し、グルコースと反応させて、ホウ素吸着剤を得た。アミノプロピル基修飾多孔体の修飾量は0.6ミリモル/gであり、グルコースによる修飾量は0.45ミリモル/gであり、ホウ素吸着量は0.064ミリモル/gであった。
実施例3
実施例1で得られた多孔体A1.0gを乾燥トルエン30gに分散し、N−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン4.0gを加え、48時間加熱還流して細孔内をN−(アミノエチル)アミノプロピル基により修飾した。得られたN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾多孔体からなるホウ素吸着剤の修飾量は、1.2ミリモル/gであった。
脱イオン水にホウ酸を溶解し、ホウ素10mg/Lを含有する溶液を調製した。この溶液30gに上記のホウ素吸着剤150mgを加え、2時間撹拌し、溶液中の残存ホウ素量をIPC発光分光法により定量し、減少したホウ素の量が吸着されたものとしてホウ素吸着量を算出した。ホウ素吸着量は、0.0094ミリモル/gであった。
比較例2
多孔体Aの代わりに、無定形シリカ[日本アエロジル(株)、Aerosil 200]を用いた以外は、実施例3と同様にして、N−(アミノエチル)アミノプロピル基による修飾を行った。得られたN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾シリカの修飾量は、0.4ミリモル/gであった。
得られたN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾シリカについて、実施例3と同様にしてホウ素吸着試験を行ったが、溶液中のホウ素濃度は減少せず、このN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾シリカは、ホウ素吸着能を示さなかった。
実施例4
エタノール50gにグルコース1.0gとp−ヒドロキシベンズアルデヒド0.6gを溶解し、実施例2で得られたアミノプロピル基修飾多孔体0.3gを加え、78℃に加熱して2時間反応させたのち、濾過して、グルコースにより置換されたアミノ基とフェノールにより置換されたアミノ基により修飾されたホウ素吸着剤を得た。グルコースによる修飾量は0.59ミリモル/gであり、フェノールによる修飾量は0.59ミリモル/gであった。
脱イオン水にホウ酸を溶解し、ホウ素10mg/Lを含有する溶液を調製した。この溶液30gに上記のホウ素吸着剤150mgを加え、2時間撹拌し、溶液中の残存ホウ素量をIPC発光分光法により定量し、減少したホウ素の量が吸着されたものとしてホウ素吸着量を算出した。ホウ素吸着量は、0.13ミリモル/gであった。
実施例1〜4及び比較例1〜2の結果を、第1表に示す。
実施例1で得られた多孔体A1.0gを乾燥トルエン30gに分散し、N−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン4.0gを加え、48時間加熱還流して細孔内をN−(アミノエチル)アミノプロピル基により修飾した。得られたN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾多孔体からなるホウ素吸着剤の修飾量は、1.2ミリモル/gであった。
脱イオン水にホウ酸を溶解し、ホウ素10mg/Lを含有する溶液を調製した。この溶液30gに上記のホウ素吸着剤150mgを加え、2時間撹拌し、溶液中の残存ホウ素量をIPC発光分光法により定量し、減少したホウ素の量が吸着されたものとしてホウ素吸着量を算出した。ホウ素吸着量は、0.0094ミリモル/gであった。
比較例2
多孔体Aの代わりに、無定形シリカ[日本アエロジル(株)、Aerosil 200]を用いた以外は、実施例3と同様にして、N−(アミノエチル)アミノプロピル基による修飾を行った。得られたN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾シリカの修飾量は、0.4ミリモル/gであった。
得られたN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾シリカについて、実施例3と同様にしてホウ素吸着試験を行ったが、溶液中のホウ素濃度は減少せず、このN−(アミノエチル)アミノプロピル基修飾シリカは、ホウ素吸着能を示さなかった。
実施例4
エタノール50gにグルコース1.0gとp−ヒドロキシベンズアルデヒド0.6gを溶解し、実施例2で得られたアミノプロピル基修飾多孔体0.3gを加え、78℃に加熱して2時間反応させたのち、濾過して、グルコースにより置換されたアミノ基とフェノールにより置換されたアミノ基により修飾されたホウ素吸着剤を得た。グルコースによる修飾量は0.59ミリモル/gであり、フェノールによる修飾量は0.59ミリモル/gであった。
脱イオン水にホウ酸を溶解し、ホウ素10mg/Lを含有する溶液を調製した。この溶液30gに上記のホウ素吸着剤150mgを加え、2時間撹拌し、溶液中の残存ホウ素量をIPC発光分光法により定量し、減少したホウ素の量が吸着されたものとしてホウ素吸着量を算出した。ホウ素吸着量は、0.13ミリモル/gであった。
実施例1〜4及び比較例1〜2の結果を、第1表に示す。
第1表に見られるように、メソポーラスシリカの細孔内がグルコースにより置換されたアミノプロピル基により修飾された実施例1〜2のホウ素吸着剤は、ホウ素0.11〜0.17ミリモル/gを吸着するのに対して、無定形シリカがグルコースにより置換されたアミノプロピル基により修飾された比較例1のホウ素吸着剤のホウ素吸着量は0.064ミリモル/gと少ない。
メソポーラスシリカの細孔内がN−(アミノエチル)アミノプロピル基により修飾された実施例3のホウ素吸着剤は、わずかではあるがホウ素吸着能を示すのに対して、比較例2のN−(アミノエチル)アミノプロピル基により修飾された無定形シリカは、ホウ素吸着能を全く示さない。
メソポーラスシリカの細孔内がグルコースにより置換されたアミノプロピル基とフェノールにより置換されたアミノプロピル基により修飾された実施例4のホウ素吸着剤のホウ素吸着量は0.13ミリモル/gであり、フェノールにより置換されたアミノプロピル基のホウ素吸着能が大きくないことを考えると、フェノールにより置換されたアミノプロピル基が存在することにより、グルコースにより置換されたアミノプロピル基のホウ素吸着能が強化されると推定される。
メソポーラスシリカの細孔内がN−(アミノエチル)アミノプロピル基により修飾された実施例3のホウ素吸着剤は、わずかではあるがホウ素吸着能を示すのに対して、比較例2のN−(アミノエチル)アミノプロピル基により修飾された無定形シリカは、ホウ素吸着能を全く示さない。
メソポーラスシリカの細孔内がグルコースにより置換されたアミノプロピル基とフェノールにより置換されたアミノプロピル基により修飾された実施例4のホウ素吸着剤のホウ素吸着量は0.13ミリモル/gであり、フェノールにより置換されたアミノプロピル基のホウ素吸着能が大きくないことを考えると、フェノールにより置換されたアミノプロピル基が存在することにより、グルコースにより置換されたアミノプロピル基のホウ素吸着能が強化されると推定される。
実施例5
脱イオン水250mLにホウ酸を溶解し、ホウ素濃度30mg/Lの溶液を調製した。この溶液に実施例1で調製したホウ素吸着剤5.0gを加え、2時間撹拌した。溶液中に残存するホウ素の濃度をIPC発光分光法により定量したところ、4.1mg/Lであった。
実施例6
実施例1で調製したホウ素吸着剤の代わりに、実施例2で調製したホウ素吸着剤5.0gを加えた以外は、実施例5と同様にして、ホウ素吸着試験を行った。
溶液中に残存するホウ素の濃度は、0.8mg/Lであった。
実施例7
実施例1で調製したホウ素吸着剤の代わりに、実施例4で調製したホウ素吸着剤5.0gを加えた以外は、実施例5と同様にして、ホウ素吸着試験を行った。
溶液中に残存するホウ素の濃度は、3.0mg/Lであった。
比較例3
脱イオン水1,000mLにホウ酸を溶解し、ホウ素濃度30mg/Lの溶液を調製した。この溶液に硫酸バンド8.4gと消石灰15.0gを添加し、凝集沈殿処理を行った。処理水のホウ素濃度は5.0mg/Lであり、処理水のpHは12.3であった。アルミン酸カルシウムと石膏の混合物からなる汚泥が、6.5g発生した。
比較例4
硫酸バンドの代わりに、ポリ塩化アルミニウム8.4gを添加した以外は、比較例3と同様にして、凝集沈殿処理を行った。処理水のホウ素濃度は、25mg/Lであった。
脱イオン水250mLにホウ酸を溶解し、ホウ素濃度30mg/Lの溶液を調製した。この溶液に実施例1で調製したホウ素吸着剤5.0gを加え、2時間撹拌した。溶液中に残存するホウ素の濃度をIPC発光分光法により定量したところ、4.1mg/Lであった。
実施例6
実施例1で調製したホウ素吸着剤の代わりに、実施例2で調製したホウ素吸着剤5.0gを加えた以外は、実施例5と同様にして、ホウ素吸着試験を行った。
溶液中に残存するホウ素の濃度は、0.8mg/Lであった。
実施例7
実施例1で調製したホウ素吸着剤の代わりに、実施例4で調製したホウ素吸着剤5.0gを加えた以外は、実施例5と同様にして、ホウ素吸着試験を行った。
溶液中に残存するホウ素の濃度は、3.0mg/Lであった。
比較例3
脱イオン水1,000mLにホウ酸を溶解し、ホウ素濃度30mg/Lの溶液を調製した。この溶液に硫酸バンド8.4gと消石灰15.0gを添加し、凝集沈殿処理を行った。処理水のホウ素濃度は5.0mg/Lであり、処理水のpHは12.3であった。アルミン酸カルシウムと石膏の混合物からなる汚泥が、6.5g発生した。
比較例4
硫酸バンドの代わりに、ポリ塩化アルミニウム8.4gを添加した以外は、比較例3と同様にして、凝集沈殿処理を行った。処理水のホウ素濃度は、25mg/Lであった。
本発明のホウ素吸着剤は、メソポーラスシリカを基材とし、その細孔内をホウ素吸着機能を有する基により修飾するので、構造の制御が容易であり、安定性に優れ、水中のホウ素を選択的に吸着することができ、吸着速度と吸着容量が大きい。したがって、処理水中のホウ素濃度を低濃度まで下げることができるのみならず、ホウ素吸着剤に吸着されたホウ素を酸を用いて脱着することにより、有用な資源として再利用することができる。
Claims (6)
- メソポーラスシリカの細孔内が、アミノ基、単糖類により置換されたアミノ基及びフェノール類により置換されたアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基により修飾されてなることを特徴とするホウ素吸着剤。
- メソポーラスシリカの細孔の直径が1〜10nmであり、細孔内がアミノ基により修飾されてなる請求項1記載のホウ素吸着剤。
- メソポーラスシリカの細孔の直径が2〜20nmであり、細孔内が単糖類により置換されたアミノ基及び/又はフェノール類により置換されたアミノ基により修飾されてなる請求項1記載のホウ素吸着剤。
- 炭素数10〜22の長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム塩を鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源として合成したメソポーラスシリカに、アミノアルキルトリアルコキシシランを反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法。
- 炭素数10〜22の長鎖アルキルアミンを鋳型剤、テトラアルコキシシランをシリカ源、アミノアルキルトリアルコキシシランを修飾剤として3者を同時に反応させることにより、細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカを得ることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法。
- 細孔内がアミノ基により修飾されたメソポーラスシリカに、ホルミル基を有する単糖類及び/又はホルミル基を有するフェノール類を反応させることを特徴とするホウ素吸着剤の製造方法。
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2004
- 2004-02-26 JP JP2004050763A patent/JP2005238087A/ja active Pending
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