JP3540040B2 - 吸着剤の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、白色で再生可能な高吸着性能を備えるシリカ系の吸着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸着剤は古くから多様の分野で活用されており、その種類も豊富で、例えば粉末活性炭、粒状活性炭、ビーズ活性炭、成形活性炭、活性炭素繊維、分子ふるい炭素等の炭素系吸着剤、シリカゲル、活性アルミナ、酸性白土、活性白土、多孔質ガラス、珪酸マグネシウム等のシリカ・アルミナ系吸着剤、イオン交換樹脂、キレート樹脂、アミドキシム型樹脂、ポーラスポリマー等の高分子吸着剤、金属錯体系吸着樹脂などが知られている。これらの吸着剤は、それぞれ気孔率、見かけ密度、平均細孔径、表面積、細孔容積等が異なっており、使用される用途も様々である。
【0003】
このうち、現在、最も一般的に普及している吸着剤は活性炭である。活性炭は主にガス精製、溶剤回収、脱色、浄水、廃水処理などに使用されているが、臭気公害防止のために酸、アルカリまたは触媒成分などを添着して、硫化水素、メチルメルカプタンなどの酸性ガスあるいはアンモニア、トリメチルアミン等の塩基性ガスのような悪臭を除去する目的にも使用されている。分子ふるい炭素(モレキュラーシービングカーボン;MSC)は、疎水性であることから水溶液中の溶質の吸着に用いられたり、超ミクロ細孔における酸素と窒素の拡散速度が異なることを利用して空気から窒素ガスを濃縮分離する圧力スウイング吸着法の吸着剤としても使用されている。
【0004】
活性アルミナはガスや液の乾燥に有効に使用されており、シリカゲルは食品、医療品などの乾燥剤、空気の除湿剤、工業ガスの脱水乾燥、炭化水素の分離等に汎用されている。ゼオライトは、特有の分子ふるい作用、高度の吸湿作用および極性効果に基づく吸着作用を有し、低分圧、高温下での平衡吸着量が大きく、かつ吸着速度も大きいため、高性能の乾燥剤として利用されている。また、ゼオライトは結晶内部に金属陽イオンを含むことから、陰性基をもつ極性分子、例えばH2 O、NH3 、H2 S、SO2 、CO2 を選択的に吸着させる用途や、石油化学におけるガスおよび液体の乾燥、水素ガスの精製、p−キシレンおよびn−パラフィンの分離などの用途にも使用されている。
【0005】
しかしながら、活性炭は材質的に黒色の炭素で構成されているため、他の色調に変えることができないうえ、加熱された酸化雰囲気下では酸化消耗が進行する関係で使用範囲が限定される欠点がある。ゼオライトは、汚染ガスに対する選択吸着性には優れるものの、組織の開孔サイズが3〜20オングストローム程度のミクロポアであるため多種類のガス成分を幅広く吸着除去する機能はない。
【0006】
また、活性アルミナやシリカゲルは、微細な一次粒子のランダム集合体であり、組織内にミクロポアからマクロポアまでの細孔が分布しているが、それ自体の吸着機能は十分ではなく、成形手段にによってポアサイズを一定の範囲に制御することも極めて困難である。したがって、担体として用いられることはあっても吸着剤としての使用分野は著しく限定される。
【0007】
ところで、特開平6−24867号公報には、カネマイトのような層状ケイ酸アルカリを起源とする層状シリカ多孔体およびその製造方法が開示されており、そのシリカ多孔体がオクタンや燃料等の有機物に対して優れた吸着能を示すことが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平6−24867号公報に記載されている層状シリカ多孔体は層状ケイ酸アルカリを原料としていることから、アルカリ成分の実質的な除去が困難となると共に、均一な細孔径をもつメソポアが分布する組織構造を設計することが困難となる問題があり、熱安定性が不十分となるうえ、被吸着成分の選択的除去や吸着機能に基づく触媒としての使用が制限させる欠点がある。
【0009】
近時、産業上の環境は勿論のこと、健康で快適な生活追求の指向に伴って生活環境を改善する各種のアメニティー商品が求められる中で、吸着、脱臭、防臭などに関連する新製品のニーズが高まっており、より機能的な吸着剤の開発が要望されている。
【0010】
本発明者らは、このような背景に鑑み、活性炭のもつ高吸着能を有しながら活性炭固有の欠点がない吸着材質であって、均一なメソポアとアルカリ成分が残留しないシリカ系の吸着剤について多角的に研究を進めた結果、活性シリカとカチオン界面活性剤からなる複合体を原料系としたメソポーラスシリカが前記の要求物性を満たすことを知見し、本発明の開発に至った。
【0011】
したがって、本発明の目的は、均一なメソポアを有し、実質的にアルカリ成分を含有せず、かつ活性炭と同等以上の高い吸着性能を発揮する熱安定性に優れた白色シリカ系の吸着剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による吸着剤の製造方法は、珪酸ソーダ水溶液をH 型のカチオン交換樹脂と接触させて調製した活性シリカと、カチオン系界面活性剤とを、アルカリ性領域で混合反応させてシリカとカチオン系界面活性剤の複合体を生成し、該複合体を500℃以上の温度で焼成して、平均細孔径10〜100オングストローム、BET比表面積800m /g以上の物性を有するメソポーラスシリカを得ることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る吸着剤はメソポーラスシリカを有効成分とするものであるが、その製造履歴は活性シリカとカチオン系面活性剤との複合体を焼成して得られるものに限定される。この要件によって、Na含有量が1000ppm 以下の実質的にアルカリ成分を含まない熱安定性に優れた高品位の吸着剤となる。
【0014】
また、有効成分となるメソポーラスシリカは、組織内にミクロポアとマクロポアの中間的ポアサイズを有しており、具体的には平均細孔径が10〜100オングストロームの均一な細孔分布を備え、BET比表面積が800m2/g以上の多孔質組織構造を備えている。このBET比表面積は、例えばシリカゲルやゼオライトのBET比表面積が概ね200〜600m2/gの範囲にあるのに比べて著しく表面活性が大きく、高性能活性炭と同等以上のBET比表面積に相当する。なお、メソポーラスシリカ組織における細孔単位セルの平均直径は粉末X線回折パターンの六方構造(100) 面の間隔d100 を測定し、この値から〔2d100 /√3〕式により算出することができ、その平均細孔径は窒素吸着法により求められる。
【0015】
本発明に係るメソポーラスシリカは、結晶化度は低いが、X線回折では明らかに結晶性が認められる。したがって、組織を構成するメソポアの細孔径は均一性に優れている。この細孔径は、製造段階で任意に調整することができるから、被吸着成分の選択的吸着性を付与することが容易となり、混合組成からの特定の成分を選択分離するために優れた機能が発揮される。製造されるメソポーラスシリカは、無水の白色粉末であり、見掛けの粉末度は適宜な粉砕機により調整することができる。しかし、過度の粉砕はメソポアの構造組織を破壊する虞れがあるから注意すべきである。なお、本発明の吸着剤は粉体のメソポーラスシリカをそのまま用いることもできるが、この粉体を成形して成形体として使用に供することもできる。また、使用目的に応じ所望の薬剤や触媒成分を担持させることにより吸着能を向上させることも可能である。
【0016】
本発明に係る吸着剤が対象とする被吸着物質としては、例えば硫化水素、ホスフィン、アルシン、硫化メチル、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン等の各種硫黄化合物、アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等の塩基性窒素化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類、酪酸、イソ吉草酸等のカルボン酸および誘導体、インドール、スカトール等のインドール類、ベンゼン、p−キシレン等のフェノール類などの悪臭ガスに限らず、エタン、エチレン等のエチレン類等の不飽和炭化水素類、プロパン、ブタン、オクタン等の飽和炭化水素類、イソプロピルアルコール等のアルコール類等の各種有機物に対し広範な吸着スペクトルを示す。
【0017】
本発明を構成するメソポーラスシリカは、活性シリカとカチオン界面活性剤を出発原料とする複合体を焼成して製造される。シリカ源となる活性シリカとは、ケイ酸〔Si(OH)4 〕から一部縮合したシロキサン結合を持つが、なおシラノール基を有している組成のシリカを指す。一方の原料系であるカチオン系界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩またはアルキルアミン塩等が用いられる。第4級アンモニウム塩は、一般式〔Rn (CH3 )4-n+ 〔X〕- (式中、Rは炭素数8〜24の長鎖アルキル基、nは1〜3の整数、XはハロゲンまたはOH基を表す)で示される第4級アルキルトリメチルアンモニウム塩および第4級ジアルキルジメチルアンモニウム塩であり、アルキルアミン塩は一般式〔RNH3 + 〔X〕- (式中、Rは上記と同じ長鎖アルキル基、nは1〜3の整数、XはハロゲンまたはOH基を表す)で示されるアルキルアミン塩である。これら界面活性剤の選択により、製造させるシリカのメソポアサイズを適宜に設計することができる。
【0018】
製造のプロセスは、珪酸ソーダ水溶液をカチオン交換樹脂と接触させて調製した活性シリカとカチオン系界面活性剤をアルカリ性領域で混合反応させてシリカとカチオン系界面活性剤の複合体を生成し、該複合体を焼成処理する工程からなる。焼成工程において適用する焼成温度は、界面活性剤成分が焼失する温度以上、概ね500℃以上の温度に設定する。より高い温度での焼成は、シリカの構造を安定させて機械的強度を向上させるために有効であるが、1200℃を越える温度域になると焼結反応が進行して構造の安定化に寄与しなくなる。焼成時間は処理温度との関係で適宜に設定されるが、概ね10分から1時間の範囲が適当である。したがって、焼成温度600〜1200℃、焼成時間1時間以内が好適な焼成条件となる。
【0019】
本発明に係る吸剤は、メソポーラスシリカ単独の粉体あるいはペレット状、ハニカム状または球状に成形して調製されるが、成形体として形成する場合には結合剤として適宜な無機質または有機質結合剤を用いる。この場合の無機結合剤としては、例えばアルミナゾル、シリカゾル、シリカーアルミナゾルまたは粘土類が使用され、有機系結合剤としてはポリビニルアルコール、CMC、MC、シアノエチル化デンプン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、水溶性セルロース誘導体等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニルラテックス、SBRラッテクス等の各種合成樹脂や合成ゴムのラッテクス等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合使用してもよい。メソポーラスシリカに対するこれらの結合剤の使用量は、使用形態によって変動し、特に限定されない。
【0020】
更に、吸着能を向上させ、吸着スペクトルを広くするために、所望により他の無機質微粉末を併用するか、メソポーラスシリカの粉体または成形体にLi、Na、K等のアルカリ金属の水酸化物または炭酸塩のようなアルカリ剤、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、酸性燐酸アルミニウムなどの酸化剤、アルカリ金属の過マンガン酸塩、塩素酸塩、沃素酸塩、過硫酸塩、鉄酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩などの酸化剤、アルカリ金属の亜燐酸塩、次亜燐酸塩などの還元剤、このほか着色剤、芳香剤等の1種以上の薬剤を担持させてもよい。併用する無機質微粉末としては、例えばアルミナゲル、チタン酸ゲル、亜鉛華、酸化鉄、二酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化銅、亜酸化銅、酸化カルシウム等の金属酸化物あるいはそれ等の含水物である金属水酸化物、珪酸マグネシウム,珪酸カルシウム等の金属珪酸塩、ゼオライトのような結晶質アルミノ珪酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩(アルミノ珪酸塩は一般的にナトリウムシリケートであるが、ナトリウムが他の金属に置換したものであってもよい)、その他微粉末珪酸等が挙げられる。このようにして得られた吸着剤は、所望の形状に調製し、種々の方法により被吸着物質の除去を行う。
【0021】
【作用】
本発明に係る吸着剤はメソポーラスシリカを有効成分とするものであるが、活性シリカとカチオン界面活性剤との複合体を焼成して得られる多孔質組織であること、および多孔質組織の平均細孔径が10〜100オングストロームのミクロポア乃至メソポアサイズの均一な細孔分布とBET比表面積が800m2/g以上、好ましくは1000〜1500m2/gという極めて大きな比表面積を備えるところに特徴がある。また、シリカ源として活性シリカを用いる製造履歴の特定は、従来の多孔質シリカに比べてNa含有量が著しく少ない1000ppm 以下のメソポーラスシリカを提供する要件となるもので、この物性が優れた熱安定性と、触媒担体とした際に経時的な劣化の少ない触媒性能を発揮させるために機能する。このため、苛酷な温度および雰囲気を伴う条件下に使用される触媒担体や吸着剤として卓越した性能が発揮される。
【0022】
平均細孔径が10〜100オングストロームでBET比表面積が800m2/g以上の多孔質組織は、活性炭と同等以上の吸着特性を発揮する要件となる。特にメソポーラスシリカの表面は親油性であるためベンゼンなどの有機物に対する吸着能に優れ、細孔径が比較的大きいことから炭素数6以上の炭化水素類を選択吸着する目的などに好適となる。このほか、本発明の吸着剤は簡単な加熱処理により再生して反復使用が可能であり、また酸化雰囲気下の加熱状態で安定で、白色であるため所望の色彩に着色できる等、活性炭にはない大きな利点がある。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例と比較例を対比しながら具体的に説明する。なお、各実施例で用いた試料Aのメソポーラスシリカは、下記の方法により製造した。
【0024】
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムCl塩(以下、「HDTMA−Cl」という)7kgを水120kgに投入し、1時間攪拌してHDTMA−Clを溶解させた。ついで,予めOH- 型にしておいたアニオン交換樹脂(“アンバーライトIRA-410 ”)を充填したカラムに溶解スラリーを通過させ、pH13のHDTMA−OH水溶液150kgを回収した。3号珪酸ソーダ(SiO2;29.1%、Na2O;9.45%) 12kgを水で120kgに希釈して,予めH+ 型にしておいたカチオン交換樹脂(“アンバーライトIR-120B ”)を充填したカラム中に通過させて、活性シリカを含む水性ゾル125kgを回収した。この活性シリカゾルは、pH3.1、シリカ中のNa含有量は50ppm であった。
【0025】
上記のHDTMA−OH水溶液を攪拌し、そこへ活性シリカゾルを少しづつ加えて全量を混合した。混合により液は白濁した。混合スラリーのpHは、10.2であった。ついで、混合スラリーを75℃の温度で3時間攪拌処理して反応させ、放冷した。この際のpHは10.2であった。次にスラリーを濾過し、100リットルにリパルプしたのち、再度濾過して120℃の温度で乾燥処理した。乾燥粉末をX線回折したところ、2θ=2.18度、3.74度および4.20度にパターンのピークを示し、シリカ・界面活性剤の複合体であることが確認された。引き続き、乾燥粉末を650℃で30分間焼成処理して界面活性剤成分を焼失除去した。得られた焼成物をX線回折した結果、2θ=2.34度と3.92度、4.12度および4.60度にピークを示し、平均細孔セル径43.5オングストローム、窒素吸着法では平均細孔径38.6オングストロームの均一細孔セルからなるメソポーラス組織の骨格が残留していることが認められた。また焼成物のBET比表面積は1400m2/g、Na含有量は22ppm であった。
【0026】
実施例1、比較例1
10リットルテドラーバック中央に、試料Aを0.5g分散したシャーレ (直径8.5mm)を静置した。このテドラーバックに大気を流入し、高濃度酢酸ガスを濃度10ppm になるように注入したのち、該汚染空気を経時的にサンプリングしてガステック検知管で測定し、一定時間毎の酢酸ガス濃度を測定した。その結果を表1に示した。なお、比較例1としてBET比表面積1100m2/gの粉末活性炭(第三工業社製)を用いて同様の試験を行い、その結果も表1に併載した。
【0027】
【表1】
Figure 0003540040
【0028】
実施例2、比較例2
被吸着ガスをNO2 ガスに変え、テドラーバックに大気を流入したのち高濃度NO2 ガスを濃度17ppm になるように注入した以外は、全て実施例1と同様にしてNO2 ガスの濃度を経時的に測定した。その結果を、比較例2として同様に測定した粉末活性炭(比較例1と同一)による結果と対比させて表2に示した。
【0029】
【表2】
Figure 0003540040
【0030】
実施例3、比較例3
被吸着ガスをアセトアルデヒドガスに変え、テドラーバックに大気を流入したのちアセトアルデヒドガスを濃度16ppm になるように注入した以外は、全て実施例1と同様にしてNO2 ガスの濃度を経時的に測定した。その結果を、比較例3として同様に測定した粉末活性炭(比較例1と同一)による結果と対比させて表3に示した。
【0031】
【表3】
Figure 0003540040
【0032】
実施例4〜6、比較例4〜9
吸着剤として試料Aを用い、被吸着ガスをオクタンガス、ベンゼンガス、トルエンガスとして同様にガス濃度を経時的変化を測定した。また、比較として同様に測定したシリカゲル(BET比表面積300m2/g) および粉末活性炭(比較例1と同一)による結果と対比させて表4に示した。
【0033】
【表4】
Figure 0003540040
【0034】
実施例7
実施例5でベンゼンガスを吸着した吸着剤(試料A)を、250℃の温度で30分間加熱再生したのち、再度ベンゼンガスの吸着性を調べたところ、吸着性能に変化はなく、劣化現象は認められなかった。また、再生を20回反復したが、再生前と同等の吸着特性を有するが判明した。
【0035】
実施例8
0.5%濃度のカルボキシメチルセルロース溶液380重量部を試料A100重量部に加え、十分に混練した。この混練物を細棒状に押出し成形し、通風乾燥機を用いて120℃で2時間乾燥して,直径3mm、長さ3〜7mmの円柱状ペレットを調製した。得られた成形ペレット10.4gを、試験カラム(直径25mm) に充填した。この時の充填層高は63mmであった。次いで、トリメチルアミンを大気で希釈して40ppm 濃度としたものを通過させた。条件として空間速度2000/hr、ガス流量10リットル/min 、面風速0.34m/sec 、温度20℃、湿度50%に設定し、ガス検知法により入口および出口濃度を測定してガス吸着率を測定した。得られた経過時間とガス吸着率の関係グラフを、図1に示した。
【0036】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明に係る吸着剤は従来から汎用されている活性炭と同等以上の吸着性能を示す。そのうえ、有効成分となるメソポーラスシリカは、白色粉末でアルカリ成分が少ないから、耐熱安定性、耐酸化性、安全性および着色性に優れており、活性炭に比べ適用する用途分野が著しく広範囲となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例11によるトリメチルアミンのガス吸着率を示したグラフである。

Claims (1)

  1. 珪酸ソーダ水溶液をH 型のカチオン交換樹脂と接触させて調製した活性シリカと、カチオン系界面活性剤とを、アルカリ性領域で混合反応させてシリカとカチオン系界面活性剤の複合体を生成し、該複合体を500℃以上の温度で焼成して、平均細孔径10〜100オングストローム、BET比表面積800m /g以上の物性を有するメソポーラスシリカを得ることを特徴とする吸着剤の製造方法。
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