JP3930113B2 - 磁気ディスク用ガラス基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁気ディスク用ガラス基板に関するものである。より具体的には、特定組成を有するガラス基板表面にレーザ光を照射することにより突起を形成させ、テクスチャーとした磁気ディスク用ガラス基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固定磁気ディスク装置においては、ディスクが静止しているときに磁気ヘッドがディスク表面に接触し、ディスクが起動および停止時には磁気ヘッドがディスク表面を接触しながら摺動するCSS(Contact Start Stop)方式と呼ばれる機構が多く採用されている。
【0003】
このCSS方式においては、ディスクの起動および停止時に生ずるスティクション(粘着すること)の防止や摩擦力の軽減のために、「テクスチャー」と呼ばれる適度に微細に粗れた表面凹凸(凸部のみでも良い)が、ディスク上に形成されている。このテクスチャーは、ディスクの磁気層が形成された主表面の全面あるいは一部分に形成される。テクスチャーが一部分(CSSゾーン)にのみ形成されている場合、磁気ヘッドはCSS動作時の適切な時期に、テクスチャーが形成されたCSSゾーンまで移動する。また、ディスクが回転中に、電源が切れたような場合にも、CSSゾーンに移動するようになっている。
【0004】
特に、一部分にのみテクスチャーが形成されている場合には、残りの部分は鏡面状の平滑さを保つことができるため、磁気ヘッドの低浮上化が可能となる。このため、磁気ディスク装置の高記録密度化に適している。
【0005】
ところで、このディスク基板には、広くAl−Mg合金基板にNi−Pめっきを施した、いわゆるアルミ基板が用いられてきた。このアルミ基板にテクスチャーを施す方法としては、研磨テープにより基板に同心円状に傷をつけることが広く行われていた。しかしこの方法では、磁気ヘッドのさらなる低浮上化が求められた場合、スティクションの防止や摩擦力の軽減との両立を図ることが困難となってくる。
【0006】
これを解決するために、種々の方法が提案されている。例えば、米国特許第5062021号および第5108781号公報には、スティクションを減少させるためにアルミ基板の金属表面に、凹部とその周囲に形成されるリング状の突起からなるピットを形成するプロセスが開示されている。前記2つの特許は、Nd:YAGレーザを使用して必要な表面粗さを作り出す方法を開示している。
【0007】
さらに、ガラス基板は前記アルミ基板に比較して、研磨により比較的容易に平滑化できること、同一厚さであればより優れた剛性を有していること、耐衝撃性に優れていること等の優れた特性を有している。
【0008】
このガラス基板では、その表面を平滑面にすることができるが故に、上述したテクスチャー形成技術がより重要となる。
ガラス基板にテクスチャーを形成する方法として、最近レーザ光照射による方法が提案されている。例えば、特開平4−311814号公報には、バックプレートに所定の間隔を隔てて配置されたガラス基板の裏側からレーザ光パルスを照射し、前記バックプレートの表面から溶融飛散する微細粒子を、前記ガラス基板表面に衝突させることにより、ガラス基板にテクスチャー加工する方法が開示されている。
【0009】
特開平7−182655号公報には、特にガラス等の脆性材料にテクスチャーを形成する方法が明らかにされ、ガラス等の熱衝撃限界を有する脆性材料に対して、放射エネルギのフルエンスを熱衝撃限界以下の適当な値に制御することにより、テクスチャー加工が可能であることが開示されている。急激に遷移するエネルギフルエンス限界(熱衝撃限界)以下では、レーザ光パルスのエネルギフルエンスは全く影響しないか、または損傷を与えずに単に隆起を形成するだけである。圧縮表面応力を持つガラスディスクでは、このような隆起のほぼ全体が公称表面より上に突出し、データ記憶ディスクのスティクションを減少する上で有用である。
【0010】
このテクスチャー加工技術によれば、低コストでかつ制御性良くガラス基板表面にテクスチャーを形成することができるとされている。また、CSS領域のみにテクスチャーを形成することも可能である。
【0011】
加えて、特開平8−147687号公報には、アルミニウム合金基板やガラス基板の表面にレーザ出力が500mW以下、1回当たりの照射時間が5μsec 以下、照射表面におけるスポット径が5μm以下であるパルスレーザを相対的な移動速度1m/ sec 以上で照射して、その照射部分に突起を形成する方法が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特開平7−182655号公報においては、ガラスに対してレーザ光エネルギパルスの光透過がある値の範囲内になるようなレーザ光を用いると記述されているが、ガラス組成との関係については何ら記述されておらず、ましてガラス表面に形成される突起の高さの算出については示唆されていない。しかも、レーザ光の波長に関しても、10.6μmのみが開示されており、他の波長については述べられていない。従って、均一な突起を低出力のレーザ光で達成するためのレーザ光の波長は示唆されていない。
【0013】
ところで、一般に磁気ディスクのテクスチャー部において、全面積に対するテクスチャー突起部の面積の割合が同一の場合、テクスチャーの1つ1つの突起の径は小さい方が、即ちテクスチャーの突起の間隔の小さい方が潤滑剤は作用しやすく、耐摩耗特性が良好になることが知られている(▲1▼谷弘詞他,日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿集−金沢,1994年10月,p153,▲2▼H.Ishihara et al,Wear,vol172(1994年)p65)。そのため、テクスチャーの径としては、前記特開平7−182655号公報の開示例(テクスチャーの突起の径30μm)より小さいものが望まれる。
【0014】
ところが、前記特開平7−182655号公報の開示例において、テクスチャーの突起の径を十分小さくするために、レンズの開口数を大きくして照射するレーザ光スポットの径を小さくすると、形成されるテクスチャーの突起の大きさがディスク面内でばらついてしまうという問題があった。これは、レンズの開口数を大きくしてレーザ光を絞ったため、ディスク面のうねりによりディスク面内の各場所において、レーザ光のスポット径が変化してしまったためと考えられる。このようなディスク面内におけるテクスチャーの突起の径の変動は、ディスクのCSS特性、グライド特性等に悪影響を与える。
【0015】
さらに、特開平8−147687号公報に記載の技術においては、磁気ディスクの基板としてガラスを使用した場合、ガラスの組成とガラス基板の光の吸収係数との関係について触れるところは何もない。このため、ガラス基板上に突起を精度良く、しかも効率的に形成するために必要な光の吸収係数を容易に求めることができないという問題があった。しかも、その吸収係数と突起の高さとの関係やレーザ光の出力との関係については示唆するところはないのである。
【0016】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、磁気ディスクとして好適な高平坦性を有するなどの優れた品質を有するとともに、表面にレーザ光を照射することにより突起を形成させ、それをテクスチャーにできる磁気ディスク用ガラス基板を提供することにある。また、その他の目的とするところは、突起を精度良く形成できるとともに、ガラスの吸収係数、さらには突起の高さを容易に算出でき、テクスチャーの設計を効率良く行うことができる磁気ディスク用ガラス基板を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、磁気記録表面側にレーザ光を照射して多数形成した突起をテクスチャーとした磁気ディスク用ガラス基板において、前記突起は凸型形状をなし、レーザ光の波長266nmにおけるガラスの光の吸収係数が、20〜2000mm-1であり、かつガラスの組成が重量基準で、
酸化珪素(SiO2 ) 58〜66%、
酸化アルミニウム(Al2 O3 ) 13〜19%、
酸化リチウム(Li2 O) 3〜4.5%、
酸化ナトリウム(Na2 O) 6〜13%、
酸化カリウム(K2 O) 0〜5%、
R2 O 9〜18%(但し、R2 O=Li2 O+Na2 O+K2 O)、
酸化マグネシウム(MgO) 0〜3.5%、
酸化カルシウム(CaO) 1〜7%、
酸化ストロンチウム(SrO) 0〜2%、
酸化バリウム(BaO) 0〜2%、
RO 2〜10%(但し、RO=MgO+CaO+SrO+BaO)、
酸化鉄(Fe2 O3 ) 0. 05〜2%、
酸化チタン(TiO2 ) 0〜2%
酸化セリウム(CeO2 ) 0〜2%
酸化マンガン(MnO) 0〜1%
但し、Fe2 O3 +TiO2 +CeO2 +MnO=0.05〜3%
の範囲内にあるものである。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ガラスは化学強化されるとともに、レーザ光の波長266nmにおけるガラスの光の吸収係数は、ガラスの鉄含有率と次の関係式で表される直線関係を有するものである。
【0019】
吸収係数(1/mm)=α(1/mm・重量%)×鉄含有率(重量%)
但し、αは比例定数を表す。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記比例定数αは、1.7×102 (1/mm・重量%)である。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ガラスは化学強化されるとともに、突起の高さは、ガラスの光の吸収係数と次の関係式で表される直線関係を有するものである。
【0021】
突起の高さ(nm)=k(nm・mm)×〔吸収係数(1/mm)−β〕
但し、kは比例定数、βは突起の高さをY軸、吸収係数をX軸としたときのX軸切片の値を表す。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記比例定数kは2、X軸切片の値βは18である。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ガラスは化学強化されるとともに、突起の高さは、レーザ光の出力と次の関係式で表される指数関数の関係を有するものである。
【0023】
突起の高さ(nm)=a× exp〔γ×出力(mW)〕
但し、aは定数を表し、γはレーザ光の出力についての係数を表す。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記定数aは1、係数γは0. 48である。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ガラスはフロート法により製造されたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
ガラス基板の磁気記録表面側に照射されるレーザ光としては、目的を達成できるレーザ光であればいかなるものでもよいが、容易に大出力が得られること、装置価格が比較的安価であること等から、YAGレーザを1/4の波長に波長変換して得られたものが好ましく使用される。
【0026】
ガラス基板上にテクスチャーとして所望の突起を形成するためには、紫外線領域の波長(1〜400nm)の光に対する吸収が良好である必要がある。ガラスの、例えば波長266nmにおける光の吸収係数は、20mm-1以上であれば均一な突起よりなるテクスチャーの形成が可能である。より低出力のレーザ光の使用を可能にするには、50mm-1以上であることが好ましく、100mm-1以上であることがさらに好ましい。また、ガラスの成分の蒸発を防止したり、ガラスの割れを防止するため、光の吸収係数は2000mm-1以下であることが必要であり、1000mm-1以下であることが好ましく、300mm-1以下であることがさらに好ましい。
【0027】
前記凸型形状の突起によるテクスチャーは、ガラス基板の磁気記録表面(主表面)全体に形成されていても良いが、主表面のある特定の半径位置の範囲内のみに、部分的に形成されていても良い。部分的に突起を形成することにより、テクスチャー加工領域以外の半径位置において鏡面状のディスク表面を保つことが可能なため、磁気ディスクメディアとした場合、磁気ヘッドの低浮上化が可能になり、このような部分テクスチャーは好適に使用される。
【0028】
前記テクスチャーは、ほぼ平面円形の凸型形状よりなる突起がほぼ規則的に配置されたものであるが、凸型形状よりなる突起同士の間隔としては、1〜100μmの範囲が好ましい。その間隔が1μmよりも小さいと、テクスチャー加工に要する時間が長くなり、生産性が低下する。一方、その間隔が100μmよりも大きいと、CSS特性が劣化する。この間隔は、2〜50μmの範囲がより好ましい。
【0029】
前記突起の高さは、5〜100nmの範囲が好ましい。その高さが5nm未満であると、磁気メディアとした場合に磁気ヘッドとの間の粘着力が大きくなってしまう。一方、100nmを越えると磁気メディアとした場合に、磁気ヘッドを十分低く浮上させることができない。突起の高さは、10〜50nmの範囲がより好ましい。
【0030】
テクスチャーを形成する凸型形状よりなる突起の径は、1〜20μmの範囲が好ましい。突起の径が1μm未満であると、安定に均一のテクスチャーを形成することが困難になる。一方、突起の径が20μmを越えると、CSS特性が劣化する。このような特性の面および生産性の面から、1〜10μmの範囲がより好ましい。
【0031】
そして、ガラス基板上に、磁気特性を向上させるための下地層、磁気媒体層、保護層さらに潤滑層を順次設けることにより、磁気ディスクメディアが形成される。磁気特性をさらに向上させたり、付着力を向上させたりする等の目的のため、ガラス基板と下地層との間に、さらに複数の中間膜を形成しても良い。
【0032】
次に、ガラス基板を構成するガラスの組成について説明する。
ガラスの組成は重量基準で、酸化珪素(SiO2 )を58〜66%、酸化アルミニウム(Al2 O3 )を13〜19%、酸化リチウム(Li2 O)を3〜4.5%、酸化ナトリウム(Na2 O)を6〜13%、酸化カリウム(K2 O)を0〜5%、R2 Oを9〜18%、(但し、R2 O=Li2 O+Na2 O+K2 O)、
さらに、酸化マグネシウム(MgO)を0〜3.5%、酸化カルシウム(CaO)を1〜7%、酸化ストロンチウム(SrO)を0〜2%、酸化バリウム(BaO)を0〜2%、ROを2〜10%、(但し、RO=MgO+CaO+SrO+BaO)、
加えて、酸化鉄(Fe2 O3 )を0.05〜2%、酸化チタン(TiO2 )を0〜2%、酸化セリウム(CeO2 )を0〜2%、酸化マンガン(MnO)0〜1%、但し、Fe2 O3 +TiO2 +CeO2 +MnO=0.05〜3%である。
【0033】
このような組成を有するガラスは、フロート法により製造可能で、溶融温度が低く、化学強化処理後の耐水性や耐候性が良好で、しかも金属製品と組み合わせて使用可能な膨張係数を有する。フロート法は、溶融スズを収容し、上部空間を還元性雰囲気とした高温のバス中へ、一端から溶融ガラスを流入し、他端からガラスを引き延ばして板状のガラスを製造する方法である。このフロート法によれば、得られるガラスは両面が平行でゆがみがなく、表面光沢があるとともに、多量生産が可能で、板幅の変更も容易であり、自動化を図ることも容易である。
【0034】
このガラスの組成は、次のような組成範囲がさらに好ましい。
すなわち、重量基準で、SiO2 を60〜66%、Al2 O3 を15〜18%、Li2 Oを3〜4.5%、Na2 Oを7. 5〜12. 5%、K2 Oを0〜2%、かつR2 Oを10.5〜17%、(但し、R2 O=Li2 O+Na2 O+K2 O)、
さらに、MgOを0.5〜3%、CaOを2.5〜6%、SrOを0〜2%、BaOを0〜2%、かつROを3〜9%、(但し、RO=MgO+CaO+SrO+BaO)、
加えて、Fe2 O3 を0.05〜2%、TiO2 を0〜2%、CeO2 を0〜2%、MnOを0〜1%(但し、Fe2 O3 +TiO2 +CeO2 +MnO=0.2〜3%)である。
【0035】
前記のようなガラス組成において、SiO2 はガラスの主要成分であり、必須の構成成分である。その含有量が58重量%未満の場合、強化処理のためのイオン交換後の耐水性が悪化し、66重量%を越える場合、ガラス融液の粘性が高くなりすぎ、溶融や成形が困難になるとともに、膨張係数が小さくなりすぎる。
【0036】
Al2 O3 はイオン交換速度を速くし、イオン交換後の耐水性を向上させるために必要な成分である。その含有量が13重量%未満の場合、そのような効果が不十分であり、19重量%を越える場合、ガラス融液の粘性が高くなりすぎ、溶融や成形が困難になるとともに、膨張係数が小さくなりすぎる。
【0037】
Li2 Oはイオン交換を行うための必須の構成成分であるとともに、溶解性を高める成分である。その含有量が3重量%未満の場合、イオン交換後の表面圧縮応力が十分得られず、また溶解性も悪く、4. 5重量%を越える場合、イオン交換後の耐水性が悪化するとともに、液相温度が上がり、成形が困難となる。
【0038】
Na2 Oは溶解性を高める成分である。その含有量が6重量%未満の場合、その効果が不十分であり、13重量%を越える場合、イオン交換後の耐水性が悪化する。
【0039】
K2 Oは溶解性を高める成分であるが、イオン交換後の表面圧縮応力が低下するため必須成分ではない。このため、その含有量は5重量%以下が好ましい。
さらに、Li2 O+Na2 O+K2 Oの合計R2 Oが、9重量%未満の場合、ガラス融液の粘性が高くなりすぎ、溶融や成形が困難となるとともに、膨張係数が小さくなりすぎ、18重量%を越える場合、イオン交換後の耐水性が悪化する。
【0040】
MgOは溶解性を高める成分であり、3. 5重量%を越える場合、液相温度が上がり、成形が困難になる。
CaOは溶解性を高める成分であるとともに、イオン交換速度を調整するための必須成分である。その含有量が1重量%未満の場合、その効果が十分ではなく、7重量%を越える場合、液相温度が上がり、成形が困難になる。
【0041】
SrOやBaOは、溶解性を高める成分であるとともに、液相温度を下げるのに有効な成分である。それらの含有量は2重量%を越える場合、ガラスの密度が大きくなるとともに、製造コストが上昇する。
【0042】
さらに、MgO+CaO+SrO+BaOの合計ROが、2重量%未満の場合、ガラス融液の粘性が高くなりすぎ、溶融や成形が困難となり、10重量%を越える場合、液相温度が上がり、成形が困難となる。
【0043】
Fe2 O3 は、ガラス融液中でFe2+とFe3+が平衡状態にあり、これらのイオンが融液中の光の透過率、特に赤外領域の透過率を大きく左右する。このFe2 O3 の含有量が0.05重量%未満の場合、光の透過率が小さく、ガラスの吸収係数が小さくなり、2重量%を越える場合、赤外領域の吸収が大きくなりすぎ、溶融や成形時にガラスの温度分布を調節できなくなり、品質の悪化を招く。
【0044】
TiO2 、CeO2 、MnOはFe2+とFe3+の平衡状態を変化させ、相互作用によって光の透過率を変化させるのに有効な成分である。TiO2 、CeO2 がそれぞれ2重量%を越える場合、またはMnOが1重量%を越える場合、ガラス素地の品質が悪化するとともに、製造コストが上昇する。さらに、Fe2 O3 +TiO2 +CeO2 +MnOの合計が0.05重量%未満のとき、光の透過率が小さく、ガラスの吸収係数が小さくなり、3重量%越えるとき、ガラス素地の品質が悪化し、製造コストの上昇を招く。
【0045】
以上のような組成を有するガラスにおいては、50〜350℃の温度範囲における平均線熱膨張係数が80×10-7/K以上であり、さらに84×10-7/K以上であることが好ましい。
【0046】
なお、上記ガラス組成物は、溶融温度又は粘性を上昇させる酸化ジルコニウム(ZrO2 )を実質的に含有していない。従って、ガラス組成物の溶融温度(102 ポイズの粘性を有する温度)を1550℃以下に、作業温度(104 ポイズの粘性を有する温度)を1100℃以下に設定することができ、しかも液相温度を作業温度以下にすることができる。さらに、ガラス組成物の溶融温度(102 ポイズの粘性を有する温度)が1540℃以下で、作業温度(104 ポイズの粘性を有する温度)が1055℃以下であり、しかも液相温度が作業温度以下であることが好ましい。このような条件下では、ガラス基板をフロート法により容易に製造でき、高平坦性を有する高品質のガラス基板を得ることができる。
【0047】
前記ガラスは、磁気ディスク用基板として要求される強度を維持するために、化学強化されていることが好ましい。さらに、突起をより大きく盛り上げるために、ガラスはその表面に化学強化処理が施されていることが望ましい。この化学強化処理は、ガラスがその組成中に含まれる一価の金属イオンよりイオン半径が大きな一価の金属イオンを含有する溶融塩中に浸漬され、ガラス中の金属イオンと溶融塩中の金属イオンとがイオン交換されることにより行われる。
【0048】
例えば、ガラス基板を加熱された硝酸カリウム溶液中に浸漬することにより、ガラス基板表面近傍のナトリウムイオンがそれより大きなイオン半径を有するカリウムイオンに置き換えられ、その結果圧縮応力が作用してガラス基板表面が強化される。また、ガラス基板を硝酸銀(0. 5〜3%)と硝酸カリウム(97〜99. 5%)の混合溶液中に、30分から1時間浸漬してもよい。それにより、銀イオンがガラス基板表面に速やかに浸透され、ガラス基板表面の強化が促進される。また、硝酸銀と硝酸カリウムの混合溶液に代えて、硝酸カリウムと硝酸ナトリウムの混合溶液を使用することができる。
【0049】
このような組成を有するガラス基板を用い、その表面の所定領域にレーザ照射することにより、凸型形状、例えば山型又はクレータ型の突起を形成することができる。この突起を形成する場合、レーザ光の出力が小さいときには、後述するように、突起の高さに対するレーザ光の出力の影響が小さいことから、レーザ出力のばらつきが突起の高さのばらつきに与える影響は少ない。このため、レーザ出力が小さい条件で突起を形成することが望ましい。
【0050】
そのような方法としては、ガラスがレーザ光の照射を受けて光の一部を吸収する際の吸収係数を大きくする方法がある。波長266nmにおけるガラスの吸収係数は、ガラス中に含まれる遷移金属中の特に鉄の含有量と直線関係を有する。すなわち、この関係式は次式のように表わされる。
【0051】
吸収係数(1/mm)=α(1/mm・重量%)×鉄含有率(重量%)
但し、αは比例定数を表す。
この関係式は具体的には、例えば図3に示すような直線で表される。この場合の比例定数αは、1.7×102 (1/mm・重量%)である。
【0052】
また、テクスチャーを形成する突起の高さは、ガラスの吸収係数と直線関係を有する。すなわち、その関係式は、次式で表わされる。
突起の高さ(nm)=k(nm・mm)×〔吸収係数(1/mm)−β〕
但し、kは比例定数、βは突起の高さをY軸、吸収係数をX軸としたときのX軸切片の値を表す。
【0053】
この直線のX軸との切片はβ(1/mm)であることから、ガラスの吸収係数がその値以下ではガラス基板表面に突起は形成されない。従って、ガラスの吸収係数はβより大きいことが必要である。
【0054】
前記比例定数kは、0より大きく、3以下の範囲であることが好ましく、1〜2.5の範囲であることがさらに好ましい。比例定数kがあまり小さいとテクスチャーとして好適な突起が得られず、あまり大きいと突起の高さが高くなり過ぎたり、ガラスの熱衝撃限界を越えたりして好ましくない。
【0055】
また、X軸切片の値βは18〜100の範囲であることが好ましい。
この関係式は具体的には、例えば図4に示すような直線で表される。この場合の比例定数kは2、X軸切片の値βは18である。
【0056】
この直線のX軸との切片は18(1/mm)であることから、ガラスの吸収係数がその値以下ではガラス基板表面に突起は形成されない。なお、突起の高さのばらつきは、ガラス中の鉄の含有量と吸収係数との関係及びガラスの吸収係数と突起の高さとの関係がともに直線関係にあることから、ガラス中の鉄の含有量のばらつきに対してほぼ直線関係となる。
【0057】
さらに、ガラスの吸収係数を一定にした状態では、突起の高さはレーザ光の出力に対して指数関数の関係があり、その関係式は次式で表わされる。
突起の高さ(nm)=a× exp〔γ×出力(mW)〕
但し、aは定数を表し、γはレーザ光の出力についての係数を表す。
【0058】
なお、係数γはガラスの組成、吸収係数、レーザ光のスポット径やレーザ光のパルス幅などによって変化するが、0.4〜0.6の範囲が好ましく、0.45〜0.55の範囲がさらに好ましい。また、定数aは0.01〜1.5の範囲が好ましい。
【0059】
この関係式は具体的には、例えば請求項1に記載の組成範囲内のガラスで、その吸収係数が80(1/mm)、レーザ光の照射スポット径が10μm、レーザ光のパルス幅50nsの場合、図5に示すような指数関数で表される。この場合、定数aは1、係数γは0. 48である。なお、この関係式が成立するのは、レーザ光の照射エネルギーがガラスの熱衝撃限界内にあることが前提である。
【0060】
従って、これらの関係式に基づいてガラスの組成とレーザ光の照射条件を簡単に設定することができ、ガラス基板表面におけるテクスチャーの設計を容易に行うことができる。
【0061】
ちなみに、テクスチャーを形成する突起の高さのばらつきを小さくする方法として、ガラスの軟化温度を下げる方法がある。
以上のように、この実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1) ガラス基板の表面にレーザ光を照射することにより、径の小さな突起を容易かつ精度良く形成することができ、磁気ディスク用基板のテクスチャーとすることができる。
(2) この発明におけるガラス組成物は溶解温度が低く、成形性に優れているため、ガラス基板をフロート法により容易に製造でき、得られたガラス基板は、高平坦性を有する品質の高いものである。
(3) ガラス基板は、化学強化処理されることにより、耐水性や耐候性が良好で、かつ金属製品と組合せて使用できる膨張係数を有する。
(4) レーザ光の波長266nmにおけるガラスの吸収係数をガラスの鉄含有率に基づいて容易に算出することができる。
(5) 突起の高さをガラス基板の光の吸収係数に基づいて容易に算出することができ、テクスチャーの設計を効率良く行うことができる。
(6) 突起の高さをレーザ光の出力に基づいて容易に算出することができ、テクスチャーの設計を効率的に行うことができる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例によりこの発明をさらに具体的に説明する。なお、この発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下のような組成を有するガラスを用いたガラス基板の表面に、下記のような条件下でレーザ光を照射し、ガラス基板表面に突起を形成し、テクスチャーとした。
【0063】
すなわち、図2に示すような装置を用いてテクスチャーを形成した。レーザ加工用光源11としては、YAGパルスレーザ装置を使用した。二次高調波(SHG)素子12は光源11に付設され、光源11から照射されたレーザ光を元の波長の2分の1の波長に変換する。固定ミラー13はSHG素子12から所定距離をおいて配置され、SHG素子12からのレーザ光の方向を転換させる。
【0064】
四次高調波(FHG)素子14は固定ミラー13から一定間隔をおいて配置され、固定ミラー13で反射されたレーザ光の波長をさらに2分の1に変換して266nmの波長とする。ガルバノミラー15及び集光レンズ16はFHG素子14の下方に配置され、266nmの波長のレーザ光をガラス基板17表面の所定位置に焦点を結ぶようにする。
(1) ガラスの組成
次のような組成でガラスを製造した。
【0065】
すなわち、その組成は重量%で、SiO2 63.4%、Al2 O3 16.3%、Li2 O 3. 7%、Na2 O 10.6%、K2 O 0.23%、R2 O 14.53%、(但し、R2 O=Li2 O+Na2 O+K2 O)、 さらに、MgO 1.9%、CaO 3.8%、RO 5.7%、(但し、RO=MgO+CaO)、TiO2 0. 009%、Fe2 O3 0. 062%である。
(2) ガラスの化学強化処理
上記組成のガラス基板を、硝酸カリウム(KNO3 )60重量%と硝酸ナトリウム(NaNO3 )40重量%の混合溶液で380℃に加熱した液中に1時間浸漬した。
(3) レーザ光の照射条件
(i) レーザ(基本波)
半導体励起、Nd:YAGパルスレーザ、最大出力 2W
(ii) FHG素子
変換効率 3%、最大出力 60 mA、出力ばらつき 2.5%、エネルギー密度25nJ/μm2 (typ )
その結果、ガラス表面に図1に示すような山型の突起10が形成された。このとき、波長266nmにおけるガラスの吸収係数と、ガラス中に含まれる遷移金属中の特に鉄(Fe2 O3 )の含有量との間には、次の表1に示す関係が得られた。
【0066】
【表1】
この表1の結果を図3にプロットした。そして、図3の各実測点を結ぶことにより、鉄含有率とガラスの吸収係数との間に所定の直線関係が得られた。この直線は次式のように表わされた。
【0067】
吸収係数(1/mm)=1. 7×102 (1/mm・重量%)×鉄含有率(重量%)
(実施例2)
この実施例2においては、波長266nmにおけるガラスの吸収係数と突起の高さとの関係を、次のような条件下に求めた。
【0068】
レーザ照射によるガラス基板表面のスポット径 10μm、パルス幅 50ns、平均出力 10mW。
その結果、波長266nmにおけるガラスの吸収係数と、突起の高さとの間には、次の表2に示す関係が得られた。
【0069】
【表2】
この表2の結果を図4にプロットした。そして、図4に示した各実測点を結ぶことにより、ガラスの吸収係数と突起の高さとの間に所定の直線関係があることがわかった。この直線は次式のように表わされた。
【0070】
突起の高さ(nm)=2(nm・mm)×〔吸収係数(1/mm)−18〕
従って、例えば1μインチ、すなわち25. 4nmの高さの突起を形成するためには、上式より吸収係数は30. 7(1/mm)になる。この吸収係数の数値に基づき、前記実施例4の関係式から鉄(Fe2 O3 )の含有率は、0. 17(重量%)となる。このように、目標とする突起の高さから、ガラスの吸収係数が算出され、さらにはその吸収係数からガラス中の鉄の含有率が算出される。従って、テクスチャーの設計を行う場合の条件を容易に設定でき、テクスチャーの形成を効率的に行うことができる。
(実施例3)
この実施例においては、ガラスの吸収係数が80(1/mm)におけるレーザの照射エネルギー、すなわちレーザ光の出力(mW)と突起の高さ(nm)との関係を、実施例2と同様な条件下に求めた。
【0071】
その結果、レーザ光の出力と突起の高さとの間には、次の表3に示す関係が得られた。
【0072】
【表3】
この表3の結果を図5にプロットした。そして、図5に示した各実測点を結ぶことにより、レーザ光の出力と突起の高さとの間に指数関数の関係(片対数グラフでは直線関係)が得られた。この関係は次式のように表わされた。
【0073】
突起の高さ(nm)= exp〔0. 48×出力(mW)〕
従って、目標とする突起の高さから、レーザ光の出力が算出されるため、テクスチャーの設計を行うときの条件を容易に設定でき、テクスチャーの形成を効率良く行うことができる。
(実施例4)
実施例1に示すような組成(重量%)を有するガラス基板をラッピング及びポリッシングすることにより、ディスクの厚みが0.635mmの磁気ディスク用ガラス基板を得た。この基板の外径は65mm、内径は20mmである。この基板を化学処理した後、精密洗浄を行った。
【0074】
次に、この基板上に、実施例2にて使用したレーザテクスチャー装置を用いてテクスチャー加工を行った。突起の高さが20nmになるようにレーザ出力を光学的なアッテネータを用いて制御した。このときの実際のレーザ光の出力は7mWであった。前記レーザ光の出力と突起の高さとの関係に基づいてレーザ光の出力を求めると約6.3mWであり、数値的に良く合っている。この際のレーザ集光径は約10μm、突起の径は3μmであった。
【0075】
テクスチャーを形成した後、下地膜、磁性膜、保護膜を形成した。保護膜の種類は、シリコーンを20%含有する炭素膜で、膜厚は16nmとした。さらに、その上に潤滑油を塗布した。潤滑油の種類は、モンテジソン社製の商品名AM2001とし、厚みは2.3nmとした。塗布後、基板焼成を行い、潤滑油と保護膜表面との結合力を高めた。
【0076】
上記メディア基板を、荷重3.5gfのヘッドを用いてCSSテストを行った。基板回転数は4500rpmで、立ち上がり時間は3秒、停止時間は4秒とした。この条件下ではCSSを10万回施しても保護膜等には異常は認められず、ソーダライムシリケートガラスの基板と同じレベルかそれ以上であった。
【0077】
なお、実施形態の構成を次のように変更して具体化することも可能である。
(a) ガラス表面にテクスチャーを形成する方法として、研磨フィルムによる方法とレーザ照射による方法とを組み合わせること。
【0078】
このように構成した場合、突起の形状を所定形状に設定することができ、ゾーンテクスチャー部分に磁気ヘッドが当たって損傷を受けるのを効果的に防止することができる。
(b) レーザの繰り返し周波数またはアッテネータ(減衰器)を制御して、ガラス基板のゾーンテクスチャー部分である内周からデータ部分である外周へ照射エネルギーを徐々に減らすように構成すること。
このように構成すれば、突起の高さをゾーンテクスチャー部分からデータ部分に向かって徐々に低くなるように傾斜状に形成することができる。
【0079】
さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記レーザ光は、波長変換素子により短波長に変換されたものである請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
【0080】
このように構成した場合、大出力のレーザ光をガラスに効率良く吸収させることができ、ガラス基板表面に微笑な突起を効率良く形成することができる。
(2) ガラス組成物の溶融温度(102 ポイズの粘性を有する温度)が1550℃以下で、作業温度(104 ポイズの粘性を有する温度)が1100℃以下である請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
【0081】
このように構成した場合、ガラス基板をフロート法により容易に製造でき、高平坦性を有する高品質のガラス基板を得ることができる。
(3) 前記化学強化処理は、ガラスをその中に含まれる一価の金属イオンよりイオン半径の大きな一価の金属イオンを含有する加熱状態の溶融塩中に浸漬することにより、ガラス中の金属イオンを溶融塩中の金属イオンに置き換えるものである請求項2に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
【0082】
このように構成することにより、ガラス基板表面に作用する圧縮応力に基づいてガラス基板表面を確実に強化することができる。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば次のような効果が奏せられる。
請求項1に記載の発明によれば、ガラスの溶解温度が低く、成形性に優れているため、ガラス基板をフロート法により好適に製造できるとともに、表面が高平坦性を有するなどの磁気ディスクとして好適な品質を有するガラス基板を得ることができる。
【0084】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、得られたガラス基板は、化学強化処理後の耐水性や耐候性が良好で、かつ金属製品と組み合わせて使用可能な膨張係数を有することができる。しかも、波長266nmにおける光の吸収係数をガラス基板の鉄含有率に基づいて容易に算出することができる。
【0085】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、比例定数αが所定値に定められていることから、吸収係数はガラス基板の鉄含有率により速やかに算出することができる。
【0086】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、突起の高さをガラス基板の吸収係数より容易に算出することができ、テクスチャーの設計を効率的に行うことができる。
【0087】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、比例定数kとX軸切片の値βが所定値に定められていることから、突起の高さはガラス基板の鉄含有率により速やかに算出することができる。
【0088】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、突起の高さをレーザ光の出力に基づいて容易に算出することができ、テクスチャーの設計を効率良く行うことができる。
【0089】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明の効果に加え、定数aと係数γが所定値に定められていることから、突起の高さはレーザ光の出力により速やかに算出することができる。
【0090】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、ガラス基板をフロート法によって確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザの照射により形成された凸型突起の外形を示す説明図。
【図2】 実施例に用いたレーザ光の照射装置を示す概念図。
【図3】 ガラス中の鉄含有率と吸収係数との関係を示すグラフ。
【図4】 ガラス中の吸収係数と突起の高さとの関係を示すグラフ。
【図5】 レーザの出力と突起の高さとの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
10…突起、17…ガラス基板。
Claims (8)
- 磁気記録表面側にレーザ光を照射して多数形成した突起をテクスチャーとした磁気ディスク用ガラス基板において、
前記突起は凸型形状をなし、レーザ光の波長266nmにおけるガラスの光の吸収係数が、20〜2000mm-1であり、かつガラスの組成が重量基準で、
酸化珪素(SiO2 ) 58〜66%、
酸化アルミニウム(Al2 O3 ) 13〜19%、
酸化リチウム(Li2 O) 3〜4.5%、
酸化ナトリウム(Na2 O) 6〜13%、
酸化カリウム(K2 O) 0〜5%、
R2 O 9〜18%(但し、R2 O=Li2 O+Na2 O+K2 O)、
酸化マグネシウム(MgO) 0〜3.5%、
酸化カルシウム(CaO) 1〜7%、
酸化ストロンチウム(SrO) 0〜2%、
酸化バリウム(BaO) 0〜2%、
RO 2〜10%(但し、RO=MgO+CaO+SrO+BaO)、
酸化鉄(Fe2 O3 ) 0. 05〜2%、
酸化チタン(TiO2 ) 0〜2%
酸化セリウム(CeO2 ) 0〜2%
酸化マンガン(MnO) 0〜1%
但し、Fe2 O3 +TiO2 +CeO2 +MnO=0.05〜3%
の範囲内にある磁気ディスク用ガラス基板。 - 前記ガラスは化学強化されるとともに、レーザ光の波長266nmにおけるガラスの光の吸収係数は、ガラスの鉄含有率と次の関係式で表される直線関係を有する請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
吸収係数(1/mm)=α(1/mm・重量%)×鉄含有率(重量%)
但し、αは比例定数を表す。 - 前記比例定数αは、1.7×102 (1/mm・重量%)である請求項2に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
- 前記ガラスは化学強化されるとともに、突起の高さは、ガラスの光の吸収係数と次の関係式で表される直線関係を有する請求項2に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
突起の高さ(nm)=k(nm・mm)×〔吸収係数(1/mm)−β〕
但し、kは比例定数、βは突起の高さをY軸、吸収係数をX軸としたときのX軸切片の値を表す。 - 前記比例定数kは2、X軸切片の値βは18である請求項4に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
- 前記ガラスは化学強化されるとともに、突起の高さは、レーザ光の出力と次の関係式で表される指数関数の関係を有する請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
突起の高さ(nm)=a× exp〔γ×出力(mW)〕
但し、aは定数を表し、γはレーザ光の出力についての係数を表す。 - 前記定数aは1、係数γは0. 48である請求項6に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
- 前記ガラスはフロート法により製造されたものである請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
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