JP3928380B2 - プロペラファン及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、樹脂材の射出成形により製造されるプロペラファン及びその製造方法に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
図5には、プロペラファンの射出成形に用いられる一般的な射出成形機10を示している。この射出成形機10は、素材樹脂を溶融させてこれを射出する射出ユニット11と、該射出ユニット11からの射出樹脂を型成形する金型12と、成形後に上記金型12を型開きする型開閉機構13と、型開き後に成形品を突き出してこれを離型させる突出機構14とを備えている。
【0004】
ここで、上記金型12を用いた成形加工手順を、図6〜図8を参照して簡単に説明する。
【0005】
図6に示すように、上記金型12は固定型21と移動型22とこれら両者の中間に位置する中間金型23とを備えた3ピース型の金型であって、該移動型22の後方側には上記突出機構14により駆動される突出ピン24,24,・・が配置されている。そして、上記固定型21と移動型22と中間金型23とを衝合させた状態で、該移動型22と中間金型23の間に形成されたキャビティ(図示省略)内に、上記固定型21と中間金型23とに跨がって形成されたランナー(図示省略)を通して、上記射出ユニット21側から溶融樹脂が射出されることで該キャビティの内面形状に合致した成形品が形成される。
【0006】
図7には、成形後、上記各金型21,22,23を相互に引き離して型開きした状態を示している。この型開きによって、上記キャビティ内で成形された成形品16は上記移動型22の成形面に付着した状態で残留し、また上記ランナー内で固化したランナー部17は上記固定金型21側に付着残留している。
【0007】
図8は、上記金型12を型開きした状態であり、この状態で、上記突出ピン24,24,・・を前進させ、該突出ピン24,24,・・によって上記成形品16を上記移動型22側から離脱せるとともに、上記ランナー部17を上記固定金型21側から離脱させる。
【0008】
このようにして製作される上記成形品16が、成形目的物であるプロペラファン1であって、これを図3に示している。また、上記金型12における上記プロペラファン1の射出成形状態を図4に示している。
【0009】
図4に示すように、上記移動型22と中間金型23の衝合部分には、上記プロペラファン1を成形するためのキャビティ27が形成されている。また、上記固定型21と中間金型23には、上記射出ユニット11の射出ノズル11aから射出される溶融樹脂を上記キャビティ27へ供給するためのランナー28が形成されている。尚、上記キャビティ27は、有底筒状形態をもつ上記ハブ2の離型性を考慮して、上記移動型22側の成形面25が上記羽根3の圧力面3aを、上記中間金型23側の成形面26が羽根3の負圧面3bを、それぞれ構成するように、その形状が設定されている。
【0010】
また、上記ランナー28は、図3に示すように、上記プロペラファン1の羽根3の枚数に対応するような三又分岐路状の形態をもっており、該ランナー28の各分岐路部の下流端は、上記キャビティ27への溶融樹脂の射出口として機能するゲート29とされている。
【0011】
従って、上記射出ノズル11aから所定の射出圧で溶融樹脂が上記ランナー28を通って上記キャビティ27内に射出され、これが該キャビティ27内に充填されることで、該キャビティ27の内面形状に合致した形状をもつ上記プロペラファン1が成形されるものである。
【0012】
この場合、上記ランナー28内には、ここに供給された溶融樹脂によって該ランナー28の内面形状に合致した形状をもつランナー部17が成形されており、該ランナー部17は上記各ゲート29,29,・・部分において上記プロペラファン1と一体的に連結されているが、このプロペラファン1とランナー部17とは上記金型12の型開き時に上記各ゲート29,29,・・部分において切断分離され、該プロペラファン1は単体構造とされる。従って、成形後の上記プロペラファン1においては、その表面に上記ランナー部17との切断跡、即ち、ゲート痕18,18,・・(図3を参照)が残ることになる。
【0013】
ところで、一般にプロペラファンの翼面形状は、その送風性能に大きく影響するため、送風性能確保の観点から、極めて綿密な計算の元で設計されており、従って、特にその製作に際しては設計形状に合致した翼面形状が得られるように細心の注意を払うことが必要となる。従って、例えば上記キャビティ27の上記羽根3の翼面に対応する位置に上記ランナー28のゲート29を設定すると、成形されるプロペラファン1の各羽根3,3,・・の翼面上にそれぞれゲート痕18が残り、このゲート痕18の存在によって翼面が凹凸となりその形状が損なわれ、延いては送風性能が低下することが懸念されることから、従来一般には、図3及び図4に示すように、上記キャビティ27に対する上記ランナー28側の上記各ゲート29,29,・・を、上記羽根3側に設けるのを避けて、上記ハブ2の端面壁6上で且つ周壁5に対応する位置に設定するのが通例である。
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところが、このように、上記キャビティ27に対する上記ランナー28のゲート29の配置位置を、上記プロペラファン1のハブ2の周壁5側に設定した場合には、翼面上にゲート痕18が存在することによる翼面形状の変化、延いてはそれに起因する送風性能の低下という問題は防止できるものの、以下に述べるような新たな問題が発生することになる。
【0015】
即ち、上記ランナー28のゲート29をプロペラファン1のハブ2側に設定した場合、一般に該ハブ2の周壁5は薄肉構造とされており、しかもこの周壁5に対してこれと一体的に羽根3が設けられていることから、上記ゲート29からの射出樹脂は上記キャビティ27の上記周壁5に対応する部分を通って羽根3に対応する部位側に流動しここに充填されることになる。この場合、この溶融樹脂の通路が上記周壁5に対応する部分において絞られ、上記羽根3に対応する部位側へ流れる溶融樹脂の流動抵抗が大きくなり、しかも上記周壁5に対応する部分と上記羽根3に対応する部位との境界部(即ち、羽根3側への溶融樹脂の流入始点)から羽根3先端に対応する部分(即ち、羽根3側への溶融樹脂の流入終点)までの距離、即ち、溶融樹脂の流動距離Lも長くなる。これらの結果、羽根3に対応する部分への溶融樹脂の充填性が損なわれ、充填後における溶融樹脂の冷却収縮によって羽根3の翼面に「引け」が生じ易く、翼面形状の変化の一因となる。
【0016】
一方、このような問題を改善する一つの手段として、上記ゲート29部分にかかる射出圧力を射出完了後においてもそのまま維持し、射出圧力の負荷状態下において溶融樹脂を固化させることで翼面の「引け」の発生を抑制することが知られている。しかし、上述のように従来の製造方法では、上記羽根3部分における溶融樹脂の流動距離Lが長いことから、射出圧力の羽根3の先端側へ伝達効率が低く、従ってかかる伝達効率の低下を補うべく、射出圧力をより高圧に設定するようにしていたが、かかる射出圧力の高圧化は、成形品としてのプロペラファン1に大きな残留応力を生じさせ離型後の変形を招来するとか、高耐圧の金型構造を必要としコストアップを招来する、等の問題があり、好ましい対応策とは言い難いものであった。
【0017】
そこで本願発明は、安価で且つ高い送風性能をもつプロペラファン、及びその製造方法を提案することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0019】
本願の第1の発明では、ハブ2の外周に複数枚の羽根3,3,・・を備えてなるプロペラファンにおいて、上記羽根3の翼面上における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cを溶融樹脂の射出位置とする射出成形によって成形したことを特徴としている。
【0020】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかるプロペラファンにおいて、上記射出位置を、上記羽根3の上記翼面のうちの負圧面3bに設定したことを特徴としている。
【0021】
本願の第3の発明では、ハブ2の外周に複数枚の羽根3,3,・・を備えてなるプロペラファン1を、キャビティ27と該キャビティ27にゲート29を介して接続され溶融樹脂の射出通路となるランナー28とを備えた金型12を用い、上記キャビティ27内に上記ランナー28を通して溶融樹脂を射出して成形するプロペラファンの製造方法において、上記キャビティ27における上記プロペラファン1の羽根3の翼面3bに対応する位置で、且つ上記羽根3の翼面上における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに上記ゲート29を設定したことを特徴としている。
【0022】
本願の第4の発明では、上記第3の発明にかかるプロペラファンの製造方法において、上記ゲート29を、上記羽根3の上記翼面のうちの負圧面3bに設定したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
(a)本願の第1の発明では、ハブ2の外周に複数枚の羽根3,3,・・を備えてなるプロペラファンにおいて、上記羽根3の翼面上における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cを溶融樹脂の射出位置とする射出成形によって成形しているので、該プロペラファンの成形時においては、上記羽根3の翼面上の上記溶融樹脂の射出位置から該羽根3の先端部までの距離、即ち、溶融樹脂の流動距離が、例えば従来のように溶融樹脂の射出位置が上記ハブ2側に設定されている場合に比して短く、溶融樹脂の「引け」がより効果的に抑制されることとなり、その分だけ羽根3の翼面形状が設計形状に可及的に合致し、より高い送風性能を発揮することになる。
【0024】
さらに、上記羽根3の翼面上における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに溶融樹脂の射出位置を設定しているので、該ハブ2の上記部位3cにはゲート痕18が残り、翼面が凹凸化し、送風性能の低下の一因となり得るが、プロペラファン1の送風特性上、上記羽根3の翼面における送風仕事は羽根先端寄り側で大きく、ハブ寄り側では少ないことからして、上記ハブ2の外周面に近接した部位3cがゲート痕18によって凹凸化したとしても、これが送風性能に及ぼす影響は極めて小さく、従って、プロペラファン1全体としてみた場合、該プロペラファン1はその翼面にゲート痕18が存在するにも拘わらず、高い送風性能を発揮することになる。
【0025】
(b) 本願の第2の発明にかかるプロペラファンによれば、上記第1の発明にかかるプロペラファンにおいて、上記射出位置を、上記羽根3の上記翼面のうちの負圧面3bに設定しているので、該負圧面3bにはゲート痕18が存在しこれによって翼面が凹凸化するが、元々、負圧面3bは送風仕事にはほとんど関与しないものであることから、該負圧面3bにゲート痕18が存在しているとしても、プロペラファン全体としての送風性能にはほとんど影響せず、従ってプロペラファン1は高い送風性能を発揮することになる。
【0026】
(c) 本願の第3の発明にかかるプロペラファンの製造方法によれば、ハブ2の外周に複数枚の羽根3,3,・・を備えてなるプロペラファン1を、キャビティ27と該キャビティ27にゲート29を介して接続され溶融樹脂の射出通路となるランナー28とを備えた金型12を用い、上記キャビティ27内に上記ランナー28を通して溶融樹脂を射出して成形するプロペラファンの製造方法において、上記キャビティ27における上記プロペラファン1の羽根3の翼面3bに対応する位置で、且つ上記羽根3の翼面上における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに上記ゲート29を設定しているので、ランナー28を通して供給される溶融樹脂は、キャビティ27のプロペラファン1の羽根3の翼面上における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに設定したゲート29から該キャビティ27内に射出され、該キャビティ27内をその先端部、即ち、羽根3の先端部に対応する部位側に向かって流動し、ここに充填される。この場合、上記ゲート29が上記キャビティ27の上記羽根3の翼面における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに設定されていることで、例えば該ゲート29を上記ハブ2側に配置した場合に比して、該ゲート29部分から上記羽根3の先端部に対応する部位に至る距離、即ち、溶融樹脂の流動距離が短く、さらに上記ゲート29を上記ハブ2側に配置した場合のように溶融樹脂が該ハブ2に対応する狭い通路を経て羽根3に対応する部位へ流れるようにその途中で絞り作用を受けることがないことから、溶融樹脂の流動抵抗も小さく抑えられる。
【0027】
この結果、所定の射出圧力で上記ゲート29からキャビティ27内へ溶融樹脂が射出された場合、該溶融樹脂は該射出圧力によってキャビティ27内をスムーズに羽根3の先端部に対応する部位側へ向けて流動しここに十分に充填されるとともに、充填後、上記射出圧力が保持されるとき、この射出圧力はキャビティ27の先端側まで効率良く伝達され、この射出圧力が負荷された状態で溶融樹脂が固化することで、「引け」のない良好な翼面をもつ羽根3が形成され、延いては高い送風性能をもつプロペラファン1を提供できることになる。
【0028】
また、キャビティ27の羽根3に対応する部位側への射出圧力の伝達性が良好である分だけ、該射出圧力そのものを低圧に設定することができ、その結果、成形品としてのプロペラファン1においては残留応力が少なく、残留応力に起因する離型後における変形が可及的に抑制され、設計形状に可及的に合致した翼面形状をもつ送風性能の高いプロペラファンを提供できるとともに、射出圧力が低い分だけ金型12の強度性能を低く設定して金型費の低廉化を図ることもできるものである。
【0029】
さらに、上記ゲート29を、上記羽根3の翼面における上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに設定しているので、成形されたプロペラファン1においては上記ハブ2の上記部位3cにゲート痕18が残り翼面が凹凸化して送風性能の低下の一因となり得るが、該プロペラファン1の送風特性上、上記羽根3の翼面における送風仕事は羽根先端寄り側で大きく、ハブ寄り側では少ないことからして、上記ゲート痕18による翼面の凹凸化が送風性能に及ぼす影響は極めて小さく、従って、翼面にゲート痕18が存在するにも拘わらず、高い送風性能をもつプロペラファン1を提供することができる。
【0030】
(d) 本願の第4の発明では、上記第3の発明にかかるプロペラファンの製造方法において、上記ゲート29を、上記羽根3の上記翼面のうちの負圧面3bに設定しているので、該負圧面3bにはゲート痕18が存在しこれによって翼面が凹凸化するものの、元々、負圧面3bは送風仕事にはほとんど関与しないものであることから、該負圧面3bにゲート痕18が存在しているとしても、プロペラファン全体としての送風性能にはほとんど影響せず、従って上記ゲート痕18の存在に何ら影響されることなく高い送風性能を発揮するプロペラファン1を提供できることになる。
【発明の実施の形態】
【0031】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0032】
図1には、本願発明にかかる製造方法によって製造されるプロペラファン1を示している。このプロペラファン1は、樹脂一体成形品であって、周壁5と端面壁6とをもち且つ該端面壁6の中心部にはボス4が設けられた略有底円筒状形態のハブ2と、該ハブ2の周壁5上に一体的に取り付けられた三枚の羽根3,3,・・とを備えて構成される。そして、このプロペラファン1は、図2に示すように、固定型21と移動型22及びこれらの中間に位置する中間金型23とからなる金型12を備えた射出成形機10(図5参照)を使用して射出成形により製作される。
【0033】
即ち、図2に示すように、上記移動型22と中間金型23の衝合部分には、上記プロペラファン1を成形するためのキャビティ27が形成されている。また、上記固定型21と中間金型23には、上記射出ユニット11(図5参照)の射出ノズル11aから射出される溶融樹脂を上記キャビティ27へ供給するためのランナー28が形成されている。尚、上記キャビティ27は、上記移動型22側の成形面25が上記プロペラファン1の羽根3の圧力面3aを、上記中間金型23側の成形面26が負圧面3bをそれぞれ構成するように、その形状が設定されている。
【0034】
また、上記ランナー28は、図1に示すように、上記プロペラファン1の羽根3の枚数に対応するような三又分岐路状の形態をもっており、該ランナー28の各分岐路部の下流端は、上記キャビティ27への溶融樹脂の射出口として機能するゲート29とされている。
【0035】
そして、この実施形態の製造方法は、上記ランナー28の構成に最大の特徴を有している。即ち、従来のものでは、図4に示すように、上記キャビティ27の各下流端に位置するゲート29,29,・・を上記キャビティ27の上記周壁5に対応する部位に設定していたのに対して、この実施形態のものでは上記各ゲート29,29,・・を上記キャビティ27における上記羽根3の負圧面3bの、しかも上記ハブ2の外周面に近接した部位3cにそれぞれ設定している。
【0036】
このように構成された金型12を用い、上記射出ノズル11aから所定の射出圧で溶融樹脂を上記ランナー28を通して上記各ゲート29,29,・・から上記キャビティ27内に射出することで、該キャビティ27内には溶融樹脂が充填され、これが固化されることで該キャビティ27内にはその内面形状に合致した形状をもつプロペラファン1が成形される。
【0037】
このように、上記金型12を用いて上記プロペラファン1を射出成形する場合、この実施形態の製造方法によれば、上記キャビティ27への溶融樹脂の射出口となる上記ゲート29が上記キャビティ27における上記プロペラファン1の羽根3の翼面に対応する位置で、しかも上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに設定されているので、以下のような特有の作用効果が得られる。
【0038】
即ち、上記ゲート29が羽根3の負圧面3bに対応する位置に設定されているので、例えば従来のように該ゲート29を上記ハブ2の周壁5に対応する位置に設定した場合に比して、該ゲート29部分から上記羽根3の先端部に対応する部位に至る距離、即ち、溶融樹脂の流動距離Lが短くなっている。さらに、溶融樹脂が上記ゲート29から上記キャビティ27の上記羽根3に対応する部分に直接射出されるので、例えば従来のように溶融樹脂が上記キャビティ27の上記ハブ2に対応する狭い通路を介して上記羽根3に対応する部位へ移動すること、即ち、溶融樹脂がその流動途中において絞り作用を受けるということがなく、それだけ溶融樹脂の流動抵抗は小さく抑えられる。かかる溶融樹脂の流動抵抗の低減という効果は、例えば、上記羽根3を薄肉翼とした場合、該羽根3側への溶融樹脂の流動抵抗が高い構造において顕著である。これらの結果、溶融樹脂が所定の射出圧力で上記ゲート29から上記キャビティ27内へ射出される場合、該溶融樹脂は該射出圧力によってキャビティ27内を羽根3の先端部に対応する部位側へ向けてスムーズに流動し、ここに十分に充填され、溶融樹脂の充填不良による形状精度の低下等が確実に防止される。
【0039】
また、上記キャビティ27内への溶融樹脂の充填後は、上記射出圧力がそのまま保持され、充填樹脂は該射出圧力がかかった状態下において固化することで、溶融樹脂の冷却収縮に起因する翼面の「引け」の発生が防止されるが、この場合、この実施形態のものでは、上述のように上記ゲート29から羽根3の先端に至る流動距離Lが短く、且つこれらの間が直線的経路とされていることで、上記ゲート29にかかる射出圧力の上記羽根3の先端部側への伝達効率が高く、該射出圧力の負荷による翼面の「引け」防止がより一層確実ならしめられる。
【0040】
これらの相乗効果として、この実施形態の製造方法によれば、羽根3の翼面に「引け」による変形のない良好な翼面をもち、高い送風性能を発揮するプロペラファン1を提供できることになる。かかる効果は、例えば、上記羽根3を厚肉翼とした場合のように、該羽根3側への溶融樹脂の充填量が多い構造において顕著である。
【0041】
さらに、この実施形態のものにおいては、上述のように、上記キャビティ27の羽根3に対応する部位側への射出圧力の伝達性が良好である分だけ、該射出圧力そのものを低圧に設定することができることになる。かかる射出圧力の低圧設定は、成形品としてのプロペラファン1の内部での残留応力の発生が少ないこと、及び残留応力に起因する離型後における変形が少ないことを意味するものであり、この結果、設計形状に可及的に合致した翼面形状をもつプロペラファン、即ち、送風性の高いプロペラファン1を提供できるものである。また、溶融樹脂の射出圧力を低圧に設定できることで、その分だけ金型12の強度性能を低く設定し、金型費の低廉化を図ることも可能となる。
【0042】
一方、この実施形態においては、上記ゲート29を、上記羽根3の翼面上の上記ハブ2の外周面に近接した部位3cに設定しているので、成形されたプロペラファン1においては上記ハブ2の近傍にゲート痕18が残り、これによって翼面が凹凸化して送風性能の低下の一因となることも懸念される。しかし、プロペラファン1の送風特性上、上記羽根3の翼面における送風仕事は羽根先端寄り側で大きく、ハブ寄り側では少ないことからして、上記ゲート痕18による翼面の凹凸化が送風性能に及ぼす影響は極めて小さいものであり、しかも、上記ゲート痕18が羽根3の負圧面3b側、即ち、送風仕事にはほとんど関与しない面側に形成されるものであり、これらのことから、製造されるプロペラファン1は、その翼面にゲート痕18が存在していてもこれに影響されることなく、高い送風性能をもつことになる。
【0043】
尚、上記実施形態においては、薄肉翼構造の羽根3を備えたプロペラファン1を例にとって説明したが、本願発明はかかる構成に限定されるものではなく、厚肉翼構造の羽根を備えたプロペラファンにも広く適用できることは勿論である。
【0044】
また、特に厚肉翼構造のプロペラファンの製造に際しては、溶融樹脂に発泡剤を添加して発泡成形させることもできる。この場合、上述のように射出圧力を低圧に設定することで、離型後の発泡に起因する羽根3の事後変形が可及的に防止され、高い翼面形状精度をもつ高性能のプロペラファンを得ることができるとともに、発泡成形に特有の効果として軽量化も図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の製造方法により製造されるプロペラファンの斜視図である。
【図2】 プロペラファンの射出成形状態を示す断面図である。
【図3】 従来の製造方法により製造されるプロペラファンの斜視図である。
【図4】 従来の製造方法によるプロペラファンの射出成形状態を示す断面図である。
【図5】 射出成形機の全体図である。
【図6】 金型ユニットの射出成形状態の説明図である。
【図7】 金型ユニットの型開き状態の説明図である。
【図8】 金型ユニットからの成形品の離型状態の説明図である。
【符号の説明】
1はプロペラファン、2はハブ、3は羽根、4はボス、5は周壁、6は端面壁、10は射出成形機、11は射出ユニット、12は金型、13は型開閉機構、14は突出機構、16は成形品、17はランナー部、18はゲート痕、21は固定型、22は移動型、23は中間金型、24は突出ピン、25及び26は成形面、27はキャビティ、28はランナー、29はゲートである。

Claims (4)

  1. ハブ(2)の外周に複数枚の羽根(3),(3),・・を備えてなるプロペラファンであって、
    上記羽根(3)の翼面上における上記ハブ(2)の外周面に近接した部位(3c)を溶融樹脂の射出位置とする射出成形によって成形されたことを特徴とするプロペラファン。
  2. 請求項1において、
    上記射出位置が、上記羽根(3)の上記翼面のうちの負圧面(3b)に設定されていることを特徴とするプロペラファン。
  3. ハブ(2)の外周に複数枚の羽根(3),(3),・・を備えてなるプロペラファン(1)を、キャビティ(27)と該キャビティ(27)にゲート(29)を介して接続され溶融樹脂の射出通路となるランナー(28)とを備えた金型(12)を用い、上記キャビティ(27)内に上記ランナー(28)を通して溶融樹脂を射出して成形するプロペラファンの製造方法であって、
    上記キャビティ(27)における上記プロペラファン(1)の羽根(3)の翼面(3b)に対応する位置で、且つ上記羽根(3)の翼面上における上記ハブ(2)の外周面に近接した部位(3c)に上記ゲート(29)が設定されていることを特徴とするプロペラファンの製造方法。
  4. 請求項3において、
    上記ゲート(29)が、上記羽根(3)の上記翼面のうちの負圧面(3b)に設定されていることを特徴とするプロペラファンの製造方法。
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