JP3926268B2 - 非対称ダンピングテンショナベルト伝動システム - Google Patents

非対称ダンピングテンショナベルト伝動システム Download PDF

Info

Publication number
JP3926268B2
JP3926268B2 JP2002591696A JP2002591696A JP3926268B2 JP 3926268 B2 JP3926268 B2 JP 3926268B2 JP 2002591696 A JP2002591696 A JP 2002591696A JP 2002591696 A JP2002591696 A JP 2002591696A JP 3926268 B2 JP3926268 B2 JP 3926268B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
tensioner
damping
arm
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002591696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004536259A (ja
JP2004536259A5 (ja
Inventor
リウ,ケミング
サーク,アレキサンダー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gates Corp
Original Assignee
Gates Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gates Corp filed Critical Gates Corp
Publication of JP2004536259A publication Critical patent/JP2004536259A/ja
Publication of JP2004536259A5 publication Critical patent/JP2004536259A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3926268B2 publication Critical patent/JP3926268B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/10Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley
    • F16H7/12Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley
    • F16H7/1209Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley with vibration damping means
    • F16H7/1218Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley with vibration damping means of the dry friction type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0829Means for varying tension of belts, ropes, or chains with vibration damping means
    • F16H2007/084Means for varying tension of belts, ropes, or chains with vibration damping means having vibration damping characteristics dependent on the moving direction of the tensioner

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

本発明は、フロントエンド補機伝動に関し、特に非対称ダンピングテンショナを備えたベルト伝動システムに関する。
自動車等に用いられる大部分のエンジンは、乗物の適正な運転に必要とされ、ベルトにより伝動されるいくつかの補機システムを備える。補機システムには、オルタネータ、エアコン用コンプレッサ、パワーステアリングポンプ等が含まれる。
補機システムは一般的にエンジンの前面に搭載される。各補機は、何らかの方式によるベルト伝動から動力を受け取るためのシャフトに取り付けられたプーリを備える。初期のシステムでは、各補機は、その補機とクランクシャフトとの間で走行される個別のベルトにより駆動されていた。ベルトに関する技術の発展により、今日では、単体の多軸掛けベルトが大部分の応用において一般に用いられている。様々な補機の間を走行される1つの多軸掛けベルトが複数の補機を駆動する。エンジンのクランクシャフトが多軸掛けベルトを駆動する。
多軸掛けベルトは全ての補機に掛け回される必要があることから、それは以前のものに比べ一般に長くなる。適正な運転のために、ベルトには所定の張力が掛けられる。それが作動されると、それはその長さよりも若干伸張される。これはベルト張力の低下をもたらし、ベルトの滑りを引き起こし得る。したがって、ベルトテンショナは、使用時にベルトが伸張するにつれ、適正なベルト張力を維持するために用いられる。
ベルトテンショナが作動されているとき、走行中のベルトはテンショナスプリングに振動を誘発し得る。これらの振動は、ベルトとテンショナの早期の摩滅をもたらすことから望ましくない。したがって、ダンピング機構は作動時の振動を減衰させるためにテンショナに付加される。
様々なダンピング機構が開発されてきている。それらには、粘性流体ダンパや、互いに滑り合うすなわち相互作用する摩擦面に基づく機構、相互作用するスプリングの連結を用いるダンパが含まれる。多くの場合、これらのダンピング機構は、ベルトの運動に対して一方向に抵抗することにより一方向に対して作動する。これは通常、テンショナアームが荷重位置と不荷重位置との間で振動される際、作動中のベルトに現れる不減衰振動をもたらす。
従来技術のシステムは、ベルトの運動に追随するためにコンプライアント(compliant)に設定されたテンショナを用いている。通常、テンショナは、この追従性(compliance)を容易にするために低い減衰比に設定される。その結果、従来技術のシステムは、荷重が変化する間、不満足な態様で作動される。補機は通常エンジンが定常のRPMで走行されているときに作動される。ベルトに荷重を掛けているテンショナはそのスパンの張力を維持する。一般に、テンショナは、ベルトの移動方向において、クランクシャフトの「下流」にある。ダンピングは、テンショナが走行中のベルトにおいて殆どの振動を減衰するように設定された。
問題は、エンジンの速さが5000〜10000RPM/secの範囲で急激に変化する際に発生する。この場合、オルタネータ等の補機は、慣性モーメントにより減速した後においてもベルトを伝動し続ける。これは、クランクシャフトの「下流」側にあるベルトを緊張させ、テンショナに荷重を掛ける。もし、テンショナにおける減衰比が低すぎると、テンショナはベルト張力の増大に抗することができず、アームはベルトから離れる方向に移動する。その結果、テンショナはベルトに十分な張力を維持していない。これは、ベルトがそのときにクランクシャフトに向けて伝動されることから、ベルトがクランクシャフトプーリにおいて滑ることを許し、軋り音を発生させる。従来技術のシステムは、ベルト張力の低下を防止するために、テンショナアームを荷重方向(loading direction)にロックする方法に頼っている。しかしながら、テンショナをロックすることは、テンショナがベルトにおける減衰振動の附随機能を果たすことを妨げる。
従来技術の代表は、メックストロース(Meckstroth)等の米国特許第5,439,420号であり、これはアームの回転運動を制御する調整器を備えるテンショナを有する補機伝動システムを開示し、ベルト張力が増大する方向にアームが自由に回転可能とされ、ベルト張力が低減される方向へのアームの運動に調整器が抵抗する。
従来技術は、慣性モーメントによる力のオーダが、ベルトの緊張した側から見たときにクランクシャフトプーリに最も近い補機に対して最大となるようにエンジン補機を配置する方法についても示している。これは、タナカ(Tanaka)の米国特許第4,959,042号に示されている。この方法は、テンショナの動作特性に依存しない代わりに、慣性モーメントに基づく補機の揺動状態の動力学(dynamics of staggered order)に依存する。
従来技術のシステムは、エンジン速度の高い比率での変化に対応するためにロッキングテンショナあるいは特別な機械的な配置に依拠している。何れのシステムも、ベルトの振動の減衰を行いながら変速時の軋り音を防止するという2つの問題を同時に解決することはできない。更に、従来技術のシステム、例えばメックストロース(Meckstroth)の場合には、複雑で高価であり、テンショナアームの動きを制御するための複雑な機械装置を必要とする。従来技術のシステムは、エンジン表面に比較的広い空間を必要とする。タナカの方法は、高い減速比の問題に十分対応できず、むしろ減速時におけるベルトの緊張を十分に解消しない補機(component)の配置を用いている。
必要とされているのは、非対称ダンピングテンショナを備えた非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムである。必要とされているのは、エンジン速度が急激に変化しているときに高いベルト張力を与えることが可能な非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムである。必要とされているのは、不荷重方向(unloading direction)よりも荷重方向により大きなダンピング摩擦力を有する非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムである。必要とされているのは、1.5を越える非対称係数を備える非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムである。本発明はこれらの要求に合致する。
本発明の第1の目的は、非対称ダンピングテンショナを備えた非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムである。
本発明の別の目的は、エンジン速度が急激に変化しているときに高いベルト張力を与えることが可能な非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムを提供することである。
本発明の別の目的は、不荷重方向よりも荷重方向により大きなダンピング摩擦力を有する非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムを提供することである。
本発明の別の目的は、1.5を越える非対称係数を備える非対称ダンピングテンショナベルト伝動システムを提供することである。
本発明のその他の目的は、本発明の以下の説明と添付された図面により指摘され、明らかにされる。
本発明は、エンジンにおけるベルト伝動のための非対称ダンピングテンショナシステムを備える。ベルトは、クランクシャフトに設けられた原動プーリと任意の数の従動プーリとの間において連絡されている。各従動プーリは、オルタネータ、パワーステアリングポンプ、コンプレッサ等の補機に連結されている。テンショナは、ベルトの移動方向において、大きな有効慣性モーメントを持つ第1の補機の前の任意の場所に配置される。テンショナ内のバイアス部材は、ベルト内の張力を維持するために用いられる。テンショナは、更に、エンジンの運転により発生するベルトの振動を減衰するためのダンピング機構を備える。テンショナのダンピング摩擦力は均等ではなく、すなわち非対称であり、テンショナアームの移動方向に依存する。加速時、不荷重方向へのテンショナのダンピング摩擦力は、減速時における反対方向へのダンピング摩擦力、すなわち荷重方向のダンピング摩擦力に比べ著しく低い。加速時における低いダンピング摩擦力は、加速により生じるベルト長さの増大にテンショナアームが迅速に適応することを可能にする。減速時における高いダンピング摩擦力は、荷重方向へテンショナアームが移動し過ぎ、滑りや異音を立てることを防止する。非対称ダンピングは、更に、全ての運転状態においてベルト全体の振動を著しく低減する。
ここで説明されるのは、非対称なダンピング特性を有するテンショナである。非対称テンショナは、双方が同じテンションナ力を有すると仮定される従来のテンショナよりも多くのエネルギーを散逸する。非対称テンショナの別の大きな利点は、それが与えられたベルト伝動システムに対して、従来のテンショナと比較し、より高い減衰比を提供できることである。
従来のテンショナと比較するとき、非対称テンショナの動作には2つの顕著な違いがある。第1に、非対称テンショナでは、摩擦力、従って散逸振動エネルギーは、テンショナ荷重半サイクル(tensioner loading half-cycle)において、テンショナ不荷重半サイクル(tensioner unloading half-cycle)におけるそれに比べて極めて高い。これらの力は、従来のテンショナにおいては略等しい。第2に、ベルト伝動エネルギーは、テンショナのダンピング機能が偏倚されていることから、荷重半サイクルにおいてのみテンショナのダンピングによって散逸される。不荷重半サイクルにおけるテンショナのダンピングは、テンショナの力学的エネルギーのみを散逸し、ベルトや他の構成部の力学的エネルギーは散逸しない。
特に、常時ベルトに掛かる力は低すぎるわけにはいかず、そうでないと、オルタネータやクランクシャフト等(図1参照)の補機のプーリにおいてベルト滑りが発生する。一般に、不荷重方向におけるダンピング摩擦力はテンショナスプリング力の70%よりも高くてはいけない。従来のテンショナでは、荷重及び不荷重ダンピングは実質的に等しいことから、荷重方向における摩擦力もスプリング力の70%となる。例えば、従来のテンショナのスプリングトルクが15N・mで、減衰率(damping factor)が70%であるとすると、ダンピングトルクは、両方向において10.5N・mとなる。より大きなダンピングが必要とされる場合には、張力の適正な下限を維持するためにスプリング力が増大される必要がある。ばね定数(spring rate)の増大は、ある補機が受ける荷重を増大させるとともに、ベルト寿命を短くする。
一方、同じベルト張力を有する非対称テンショナでは、非対称率(asymmetric factor)KASが例えば3のとき、荷重方向での摩擦ダンピングは不荷重方向におけるそれの3倍となる。その結果として、それは従来のテンショナの3倍となり、ベルト張力を増大させることなく、かなり高いダンピングをシステムに提供する。
したがって、従来のテンショナと比較すると、非対称テンショナは2つの更なる長所をもつ。第1に、同等のスプリングを用いて、より高いダンピングを提供できる。また、荷重方向における同じダンピング効果に対して、ベルト伝動は、非対称テンショナによりより低い張力を受ける。その結果として、非対称ダンピングは、ベルト寿命を著しく増大するとともに、システムの振動の制御により効果的である。
ここで説明されるダンピング機構とテンショナは、1/12/00に出願された米国特許出願第09/482、128号と略同じであり、ここにおいて参照として組み込まれる。
図1、2を参照すると、プーリ12を有するテンショナ10が、ベルト16と幾つかのプーリを含むベルト伝動システムの構成要素として図示されている。例えば、ベルト16は、クランクシャフトプーリ18、ファン/ウオータポンププーリ20、パワーステアリングプーリ22、オルタネータプーリ24、アイドラプーリ26、及びテンショナプーリ12の回りに掛け回される。テンショナプーリ12はベルト16と係合し、ベルト張力に適合するためにどのようにプーリが移動するかを模式的に示すために、幾つかの位置に描かれている。テンショナプーリ12はベルト16と係合し、隣接するベルトスパン28、30のベルト張力T1、T2の形でベルト荷重を受ける。ベルト張力T1、T2(すなわち荷重)は、ベルトスパン28、30の間で形成される角の2等分線に沿ったベルト力成分BFを合成する。ベルト力成分は、テンショナのピボット32から軸方向にオフセットされており、矢印HLで象徴的(すなわち、特定されるものとしてではなく)に表わされる力やモーメントを含む複雑なハブ荷重を発生する。本発明のダンピング機構は、テンショナ10内の34で示されている。
図3を参照すると、テンショナ10は、本発明のダンピング機構34を含む機械式のものであり、ベース42と、捩りスプリング44と、シャフト64に設けられたボールベアリング62等の方法によりピボットアーム52に回転自在に取り付けられたプーリ12とを備える。ボールベアリング62はシャフト64にフランジ留め金具66により保持される。ピボットアーム52は、ピボットアーム52を保持し、ピボットシャフト55とともに回転する円筒部材53に取り付けられる。少なくとも1つのスリーブ型ブッシング56がピボット32に配置される。ピボットブッシング56は、好ましくはポリマー系の物質で、ピボットシャフト55に対し回転するためにピボット内に配置され、これによりピボットアーム52を支持する。1つのピボットブッシング56が例示されたが、1つよりも多くのピボットブッシングを有することも可能である。留め金60を含めたピボットシャフト55は、円筒部材53のフランジボア57とピボットブッシング56を通って延在し、これによりピボットアーム52をベース42に取り付ける。
図2〜4を参照すると、ダンピング機構34は第1及び第2の端部72、74を具備する捩りスプリング70を備える。ダンピング機構34は更に、本実施形態においてテンショナ10のベース42と係合する外側摩擦面78を有するダンピングプレート76を備える。ピボットアーム52の突起部79と対係合(mating engagement)するランプ面77が設けられる。ダンピングプレート76は、スプリング70をダンピングプレート76に作用するように連結するために第1及び第2のスプリング接点80、82を有する。図4に示される本実施形態では、ダンピングプレート76がA−A軸に対して対称であることから、異なったスプリングコイル巻回方向を有するスプリング70を搭載することが可能である。
ダンピングプレートは、スプリング70を受けるための、プレート底部88、内側壁90、そして外側壁92を有する溝86を備える。プレート底部は、テンショナ円筒部材53と摺動係合するために底面200に周期的な間隔を置いて配置された摩擦パッド93を備える。
ダンピングプレート76は、取付ライニング84を備え、これは摩擦面78を画定するとともにライニング84をダンピングプレート76に固着するための機械的なタブ85を用いてダンピングプレート76に取り付けられる。
図2〜4に示されるように、ダンピング機構34は、円形に形成される。ダンピングプレートが半円形であるダンピング機構34の別の実施形態が図5に示される。ダンピングプレート76は、スプリング70からのトルクの下、Bによって示されるダンピングプレート76の相対的な運動を可能にするピボット継ぎ手100を備える。ダンピングプレート76の付加的な運動は、ダンピングのための摩擦力の増大をもたらす。
図6に示される別の実施形態では、外側壁92上に偏向バンド(deflecting band)102を有する半円形のダンピングプレート76が設けられる。この実施形態では、スプリング端部72から掛かる力は、ピボットアーム52への荷重を促進するようにテンショナと径方向の係合を可能とするため、Cで示されるように偏向バンド102に作用する。この実施形態では、偏向バンド102はテンショナアーム52に取り付けられた付加的な支持部材104と接触する。
図7は、内側摩擦面112を有するライニング110を備える内側壁90を備えたダンピング機構の別の実施形態を示す。
ダンピングプレートに作用する力の底面図を描いた図8を参照する。テンショナのダンピング機構としても参照される本発明のダンピングプレートを用いたダンピング特性は、非対称である。これはダンピング機構、すなわちダンピングプレートに作用する力の観点から最も良く説明される。すなわち、第1ダンピング力TLは、ピボットアームの無端部材から遠ざかる第1の方向への運動に作用し、第2ダンピング力Tunは、ピボットアームの無端部材に向かう第2の方向への運動に作用し、第1ダンピング力は第2ダンピング力よりも大きい。
静止した位置では、バイアス部材、すなわちスプリングトルクがTsprの捩りスプリングは、反力Nを発生し、Nは第1及び第2接点80、82に掛かる。スプリングの他端は、回転されないようにされたベース42に係合し、トルクを発生する。ダンピング機構は、実質的に、ランプ面77と接点79と摩擦面78との間において、ピボットアームに対して所定の位置に維持される。更にランプ面300は、低いダンピング力のために接点10と係合する。反対方向へ運動する場合、ランプ面302が低いダンピング力のために接点11と係合し、ランプ面310が高いダンピング力のために接点12と係合する。
ダンピングバンドはベース内側弧状面にも係合する。ピボットアーム52が動くと、ダンピングプレートの摩擦面がベース内側弧状面を圧迫し、ピボットアーム52の運動に抗して、第1及び第2ダンピング力を発生し、これにより、各方向へのピボットアームの振動運動を減衰する。ダンピングプレートのダンピング力は、ピボットアームの何れの方向への運動も妨害する。
解析の結果は、
spr=N*F (1)
である。
Fは接点80、82の間の距離である。ダンピングプレートのランプ面77は、ピボットアームを係止端すなわち接点79においてを圧迫し、突起部すなわちピボット点79の回りのダンピングプレート76の回転を制御する。
特に、ベース42が固定され、ピボットアーム52がダンピング機構とともに時計回りに回転するとき、曲線からなる摩擦面78の表面に発生する摩擦トルクすなわちダンピング力は、点79における反力Pを増大させる。ここで、
P=Tspr/A (2)
Aは、ダンピング機構における回転中心OからPへの径方向への距離である。Oはピボットアーム52の回転中心である。
ダンピングプレートの上面図である図9を参照すると、点Oに対するトルクの式は、
spr−PL*A+μTL*R=0 (3)
ここで、TLとPLはそれぞれベルト張力すなわちベルト力により生成される荷重力である。μは、摩擦面78の摩擦係数である。ここで説明される摩擦面78の各部は、隣接する摺動面の相対運動を減衰するのに適用できる従来公知のどのような摩擦部材を含んでもよく、ナイロン6、ナイロン66、そしてテフロン(登録商標)が含まれるがこれに限定されるものではない。Rは摩擦面78の半径である。
次に、x方向の力は、
L*cosθ+μTLsinθ−PL=0 (4)
となる。
したがって、
L=PL[1/(cosθ+μsinθ)] (5)
となる。
トルクの式(3)におけるTLとPLを置き換えると、結果は、
spr−PL*A+μ*PL[1/(cosθ+μsinθ)]*R=0 (6)
となる。
この式を代入すると、
L=Tspr/A*[(cosθ+μsinθ)/((cosθ+μsinθ)
−μ*R/A)] (7)
が得られる。
式(7)は、荷重サイクルにおいて、ダンピングプレートのランプ面77上の接点79に働く荷重力PLの値を与える(図8参照)。
不荷重方向へのダンピング機構の自由な状態における図(free body diagram)である図10を参照すると、図9に記載されたのと同様の論理により、テンショナアームが反時計回り、すなわち「不荷重」方向に移動するとき、摩擦トルクは反力Punを低減する。
反力PLまたはPunは、摩擦面上のダンピング力TLまたはTunを発生させる。より大きなPは、より高い垂直反力Tを生成し、対応してより高い摩擦トルクを生成する。逆も同様である。
un=Tspr/A*[(cosθ−μsinθ)/((cosθ−μsinθ)
+μ*R/A)] (8)
式(8)は、不荷重サイクルにおいてダンピングプレート76上の点79に働く力Punの値を与える(図8参照)。
ダンピングの非対称性と非対称性に関連する係数は、第1ダンピング力と第2ダンピング力に対応する荷重状態と不荷重状態の間におけるベルト張力すなわちPの荷重差によって定義される。
AS=ΔTBelt Loading/ΔTBelt Unloading (9)
ここでKASは非対称係数。
ΔTBelt Loadingは、ベルト張力における変化であり、ピボットアームがベルトすなわち無端部材から遠ざかって移動するときの第1ダンピング力に対応する。
ΔTBelt Loading=Tmax belt−Tbelt nom (10)
ΔTBelt Unloadingは、ピボットアームがベルトに向かって移動するときの第2ダンピング力のベルト張力における変化である。
ΔTBelt Unloding=Tbelt nom−Tbelt min (11)
テンショナの設計では、反力Pがベルト張力を与える。したがって、
AS=(PL−P)/(P−Pun) (12)
代入することにより、非対称係数の式は、
AS=[(cosθ−μsinθ+μ*R/A)/(cosθ+μsinθ)
−μ*R/A)] (13)
ここで、θ=arctan(μ)。
実施例
言及された変数に以下の値を仮定する。
μ=0.2、摩擦係数
R=33mm
A=16mm
θ=11.3°
そして、上記式を適用すると、
AS=1.35/0.61=2.2
を与えられる。
非対称係数は、寸法変数RとAを変化させて変えることができるが、摩擦面78の摩擦係数を変化させても変えることができる。
ダンピング機構が2つのダンピングバンドを持つ場合には、非対称性は、ここで説明される理論により、単一のダンピングバンドに対するものよりも1.5から2倍となる。
図表1及び図表2は、単一ダンピング機構に対するテンショナ荷重と静的及び動的に計測されたダンピング力を表わす。
図表1
Figure 0003926268
図表2
Figure 0003926268
図表3及び図表4は、ダブルダンピング機構に対するテンショナ荷重と静的及び動的に計測されたダンピング力を表わす(図15参照)。
図表3
Figure 0003926268
図表4
Figure 0003926268
上記各々の図表では、非対称特性はTload点とT点との間の開きに対するTunload点とT点との間の開きによって表される。KASの値の測定は、各グラフでの値を計るという簡単な問題である。各々は以下の通りである。
図表1について: 24 200 400
load−T =10 8 10
T−Tunload=6 6 6
AS=1.66 1.33 1.66
図表2について:
load−T =12 9 10
T−Tunload=7 6 6
AS=1.71 1.5 1.66
図表3について:
load−T =22
T−Tunload=11
AS=2.00
図表4について:
load−T =24
T−Tunload=11
AS=2.18
図11は、図8の線11−11に沿ったダンピング機構の側面図である。ガイド14はスプリングをダンピングプレート76に対して適正に配置するために設けられている。スプリング支持部13は、ダンピングプレート76の上に突出する。スプリングは、ピボットアームの回転軸に平行に作用する軸荷重により圧縮されて取り付けられ、ガイド14、15と同様に力F13が作用する。これはダンピングプレート76を図示されないピボットアームに押圧する(図2参照)。
摩擦面78は、ダンピングプレート76にタブ85により固定されている(図12参照)。摩擦パッド93は、図示されないピボットアームに摺動係合するダンピングプレート76に低い摩擦面を提供する(図2参照)。
図12は、ダンピング機構の上面図である。タブ85は、摩擦面78をダンピングプレート76に固定するためにダンピングプレート76と連結する。スプリング70の一端72は、ダンピングプレート76と接点80、82において接触する。溝9は摩擦面78を2つの対称な半片に二分し、各半片はテンショナベース内側弧状面(不図示)に係合する。溝9は、ここで説明される理由により、実質的に接点80、82に整列される。
時計回りの方向への移動における動作であって、低いベルト荷重すなわちハブ荷重の場合には、力Pは比較的小さい。ハブ荷重はプーリピボット点32に作用する荷重であり、ベルトによりピボットアームに作用する力によるものである。接点79は、ダンピングプレート76の運動を比較的軽い荷重状態で行なわせるように作用する。大きいハブ荷重の場合には、ダンピングフレーム76は、より重い荷重状態で接点10と接点79とに押し付けられる。これが、大きい荷重におけるダンピングプレートと摩擦面の僅かな塑性変形の結果である。
テンショナアームの反時計回りの運動の場合には、接点12が、ダンピングプレート76の運動を比較的軽い荷重状態で行なわせるように作用する。ハブ荷重が大きい場合には、接点11が接点12と協働して、より重い荷重状態で作用する。また、これは荷重が掛かった状態でのダンピングプレートの僅かな塑性変形の結果である。
何れの場合にも、ダンピングプレートの接点79又は10との接触は、適用されるスプリングトルクの強さに従って、点79又は10を回転中心とした回転をダンピングプレートに生じさせる。したがって、図8で参照されるように、80、82に作用する力は、荷重に応じて、ダンピングプレート76を点79もしくは10に係合させる。一旦そうなると、係合されたダンピングプレート76は、点79もしくは10を中心に僅かに回転され、これにより摩擦面78をハウジングの内側面に確りと接触させ、摩擦面に垂直力を与える。この理屈は、接点11、12とのダンピングプレートの係合にも適用される。
当業者であれば理解できることであるが、フレームと、ピボットアーム点79、10、11、及び12の間における回転の行程(travel)及び方向を制御することで、摩擦面78とハウジングの内側面との間の係合を高められる。ピボットアームは、ダンピングプレートが接点79、10、11、12の間において、アームに連結されていることから、ハウジングに対する運動におけるその作動角全体に渡って回転し得る。
図13は、ダンピングプレートの頂部斜視図である。摩擦パッド93は、ダンピングプレート76にダンピングプレート76とピボットアーム(不図示)との間の摩擦を低減するように取り付けられている。ダンピングプレートは点Oの回りの回転を十分制御するように軸状に固定されていないことに気づくであろう。ダンピングプレート76は、作動時には、スプリングの下において点79、10、11、及び12の間でぐらつく。これは各摩擦面が、作動時にベース内側弧状面に完全に係合するように荷重下において適正に方向付けられることを可能にする。これは更に、摩擦面をテンショナの寿命が尽きるまでの間、常時再方向付けを行うことにより摩滅に適応させる。ガイド14、15は、スプリング端部72をダンピングプレート76内において、適正に配置・保持する。この関係はダンピングプレート点7、8と接触するスプリング端部72の適正な配置にとって必要である。
図14は、ダンピングプレートの底部斜視図である。パッド93の押圧面は、摩擦面78の下側の面51と実質的に同一平面内にあり、これにより、ダンピングプレートを実質的に平らにピボットアーム上に維持する。面51は、摩擦面78と同じ摩擦係数を有する。
図15は、ダンピング機構の第1の変形実施形態の底面図である。第1の変形実施形態は、2つの摩擦面78をダンピングプレート76に備える。反対向きの力P1とP1’がダンピングプレートに対してピボット継ぎ手100において作用する。スプリング端部72は、接点107、108において、ダンピングプレート76に接触する。作動中は、スプリング50が、次の力を発生する。
1’=Tspr/r
ピボット継ぎ手100(図16参照)は、ダンピングプレートが僅かに曲がることを許容し、これにより、ダンピングプレート180と190の双方が各々に対して相対的に動くことを許容する。ピボット継ぎ手100におけるダンピングプレートの曲げによるフレーム部180と190の相対運動は、ダンピングプレート76の回転中心Oに対して輻射状に行われる。したがって、各摩擦面78はそれぞれD1、D2方向に移動可能である。
ダンピングプレートが釣合状態にあるときには、力P1’はダンピングプレート76、すなわち180と190、の他方に反対向きで同じ大きさの力P1を与える。力P1とPの合成は合力Rを発生する。
R=P1+P (14)
合力は、不図示のテンショナベースの内側弧状面に作用する(図2参照)。力RとTは、テンショナベース内側弧状面と摩擦面との間の境界面に作用する。これらの力は、摩擦係数と関連して、各摩擦面に摩擦力を発生する。
釣合状態では、力Pはベルト荷重のモーメントアームに対抗するため、すなわち釣り合を取るために作用する釣合力である。
L*M=P*A (15)
又は、
P=(BL*M)/A (16)
ここで、BLはベルト荷重すなわちハブ荷重であり、Mは回転中心Oから測られたアームに掛かるハブ荷重までのモーメントアームである。そしてPとAはここで説明される。
摩擦力(R+T)μは、付加的な力R=P+P1により、単一ダンピング機構における摩擦力よりも略3倍大きい。Pがハブ荷重に対するアームとの釣合をとる唯一の力である。
図16は、図15の線16−16に沿ったダンピング機構の側立面図である。摩擦面78の相対的な配置が示される。ピボット継ぎ手100は摩擦面の間に描かれている。摩擦面78はそれぞれ等しい弧状係合長さALを有し(図17参照)、同じ摩擦係数μを持つ。無論、ダンピング機構のダンピング特性は、各摩擦面の長さALを変化させることによりある程度に変更することができる。
図17は第1変形例のダンピング機構の頂面図である。タブ40は摩擦面78をダンピングプレート76に接続する。スプリング端部72は接点107、108においてダンピングプレート76に接触する。ピボット継ぎ手100はダンピングプレート76が曲がることを可能にし、これにより、本明細書のほかの部分で説明されたように、摩擦面78同士の相対運動を可能にする。
図18は、第1変形例のダンピング機構の頂部斜視図である。ピボット継ぎ手100は摩擦面78の間に示される。
図19は、第1変形例のダンピング機構の底部斜視図である。表面202と203は、ピボットアーム(不図示)に係合する。表面202と203は、ユーザが求めるならば、摩擦面として同じ摩擦係数を備えてもよい。本実施形態では、単一の摩擦面の実施形態において用いられたパッド93(図13参照)は必要とされない。
図20は、変形例のダンピング機構の頂部斜視図である。スプリング支持部20、21は捩りスプリング(不図示)の螺旋状コイルを適正に支持するために異なる高さを有する。作動時、スプリングは軸方向に僅かに圧縮される。これにより、スプリング支持部20、21を介してダンピング面202、203に作用する力が生じる。支持部20、21は、軸スプリング力を均等にダンピングプレートに分配する。
図21は第2の変形実施形態の底面図である。ダンピング機構は、単一の摩擦面78のみが用いられていることを除けば、図15に示された実施形態と実質的に同一である。更に、溝91は摩擦面78に存在しない。その代わりに、弧状面92(図23参照)は、ダンピングプレート76のための連続接触面を提供する。比較的低い摩擦係数を有することから、垂直力Tは無視し得る摩擦力をダンピングプレートに発生する。釣合のために2つの力(T+P)が存在する。摩擦のために、2つの力R=P1+Pも存在する。ダンピングプレートが静的な釣合P1’=−P1にあることによる。
図22は図21の線22−22に沿ったダンピング機構の側立面図である。
図23は第2の変形実施形態の頂面図である。摩擦面78は、タブ85によりダンピングプレート76に連結される。他の実施形態において、溝に隣接する接点107を有する形で示されたダンピングプレートのこの部分は、この実施形態においては、ピボットアームに係合する連続弧状面92である。
図24は、第2の変形実施形態の底部斜視図である。連続弧状面92は、ここで説明されるように力Tを受けるための押圧面を提供する。
図25は、第2の変形実施形態の頂面斜視図である。スプリング支持部20、21は、ここで説明される軸スプリング力を支えるのととともに捩りスプリング50(不図示)を支える。
システムの動作:
テンショナのダンピングは、自動車等に搭載された内燃(IC)機関のベルト伝動において用いられるテンショナにとって重要な特性である。ベルト伝動は一般に、エアコン用コンプレッサ、オルタネータ、ウオータポンプ、パワーステアリングポンプ等の補機(accessory component)を駆動するためのマルチリブドベルト伝動、あるいはカム・バルブ列を駆動するためのタイミングベルト伝動を備える。
大部分の自動車のベルト伝動は、摩擦ダンピングを備えたオートテンショナを用いる。テンショナに隣接する各ベルトスパンの平均張力は、テンショナスプリングにより制御される。動的な部分、すなわち張力の変動は、主にテンショナダンピングにより制御される。テンショナダンピングは、テンショナアームの振動を制御し、システムの振動を減衰するために用いられる主要な構成部である。
一般に、テンショナを用いるベルト伝動は、補機ベルト伝動とタイミングベルト伝動の2つの形式を備える。補機ベルト伝動では、ベルトは極めて大きな有効慣性モーメント(0.004kg・m2以上)を持つ補機を少なくとも1つ駆動し、これは多くの場合オルタネータである。有効慣性モーメントは、補機の回転部分の慣性モーメントにクランクシャフトに対する速度比を掛けたものである。
I_effect=I*(D_crk/D)
テンショナは、ベルトの移動方向において、大きな有効慣性モーメントを持つ第1補機よりも前の何れかの場所に配置される。タイミングベルト伝動では、テンショナはベルト移動方向における第1クランクシャフトの前に配置される。
内燃機関の補機ベルト伝動では、回転における振動を引き起こす主な源はクランクシャフトである。タイミングベルト伝動装置では、カムのトルクとクランクシャフトの回転振動が主な振動源である。ある場合には、ベルトにより駆動されるコンプレッサやポンプにより発生する高いトルクの振動も主要な振動源となり得る。
システムの典型的な振動現象は、過度のテンショナアームの振動や、スパンの振動(ばたつき)、ダイナミックなベルト滑りやスリップ音である。これら全ては、ベルトの寿命とシステムの信頼性を低下させる。
図27は典型的な4サイクル内燃機関のレイアウトを描いたものである。補機と伝動装置が全て取り付けられ、ベルト張力が300Nよりも小さく、ダンピングが30%よりも低いときには、パワーステアリング(P_S)とアイドラ(IDR)との間にスパンのばたつき(span flutter)が発生し、P_Sにおいてダイナミックな滑りと軋り音が発生し、その共振rpmにおいて6mm(ピークピーク)以上のアームの振動が発生する。エンジンレイアウトにおける他の部品については、ウオータポンプがW_P、エアコンがA_C、クランクシャフトがCRK、オルタネータがALTである。
図28は、図27のエンジンの動的ヒステリシス曲線と張力/ダンピングパラメータが、非対称テンショナ(図28b)と従来のテンショナ(図28a)との比較において描かれる。この事例における非対称テンショナの非対称率KAS、すなわち非対称係数は、2.7である。従来のテンショナではスプリングにより発生する張力は362Nであり、非対称テンショナでは241Nである。非対称テンショナにおける張力は、従来のテンショナよりも33%低い。張力は、取り付け張力とも呼ばれ、エンジンの運転時の大部分に渡って平均張力に等しい。
図29に示されているのは、補機ベルト伝動がその第1共鳴振動(1st resonant vibration)を持つ低いrpm領域における振動と動的な力との比較である。図表から分かるように、ベルト伝動システムへの起振、すなわち、クランクシャフト(CRK)の回転振動は、いずれのテンショナに対しても同じである(図29A)。図29Aは、非対称テンショナを用いたオルタネータ(ALT)のスパンにおいて、振動が小さいことを示す。図29Bは、テンショナアームの振動が、非対称テンショナでは、従来のテンショナに比べ40%以上低減されていることを示す。図29Cは、アイドラ(IDR)における動的な張力を示す。ベルト張力の大きな変動は、非対称テンショナにより約20%低減される。この場合、パワーステアリング(P_S)からアイドラ(IDR)かけてのスパンにおける大きな張力の変動が、スパン振動及びP_Sにおけるダイナミックな滑りとスリップ音の原因となる。図29Dは、アイドラにおける動的な張力の定義を示す。
非対称テンショナは、従来のテンショナよりも多くのエネルギーを散逸することから、ベルト伝動の振動、その変動と異音を改善する。また、非対称テンショナによれば、非対称率が大きい場合、あるいは取り付け張力が従来のテンショナと同じレベルまで上昇される場合、非対称テンショナの有効ダンピングは、システムの振動を改善するように更に増大することができ、それを低いレベルに低減する。
どのようなフロントエンド補機伝動にも用いることができるが、4サイクルや3サイクルの2.5L以下のガソリンエンジンや特にディーゼルエンジンのような小さい排気量のエンジンは一般的に大きなCRKの回転振動を有するので、非対称テンショナは振動と異音の問題を著しく改善しこれらを除去する。
別の非対称ダンピングテンショナの利点は、加速や減速などのエンジンの過渡運転状態において、非対称テンショナは従来のテンショナよりも良好な張力の制御を行なうことである。伝動装置における少なくとも1つの補機(component)が0.004kg・m2以上の有効慣性モーメントをもつ場合において、6000rpm/secを超える加速率あるいは減速率が、非対称テンショナが従来のテンショナを超えて顕著に改善された性能を示すレベルであると考えられる。
エンジンの加速時、補機伝動装置における補機(component)の慣性トルクは、ベルトスパンを緊張させ、ベルトを伸張させる。どの補機(accessory component)により生成される慣性トルクも、エンジンの最大加速度が掛けられた有効慣性モーメントにより表される。例えば、0.01kg・m2の有効慣性モーメントをもつオルタネータは、6000rpm/secのエンジン減速度において6.3N・mの慣性トルクを発生する。オルタネータが発電するために1.3N・mの荷重を受けたと仮定すると、5.0N・mのトルク差が回転方向へベルトを「伝動」し続ける。もし、エンジンが加速度6000rpm/secの状態にあるとすると、慣性トルクは、荷重トルクに加えられ、結果7.6N・mの慣性トルクをもたらす。
ほとんどの場合、問題はエンジンが、エンジン点火周波数がベルト伝動の第1固有振動数を含むRPM領域に加速されるときに起こる。ベルトの伸張された部分はテンショナアームの移動により吸収される。すなわち、テンショナアームは、テンショナの「不荷重」方向にベルトに向かって移動する。もし不荷重方向へのダンピングが大き過ぎる場合には、テンショナに隣接するスパンのベルト張力は低減し、これゆえに他の全てのスパン張力も低減し、滑りと異音をもたらす。与えられたテンショナ力に対して、不荷重方向への非対称のダンピング摩擦力は従来のテンショナのそれに比べて著しく小さいので、より高いスパン張力がテンショナによってエンジン加速時に維持され、これにより、滑りと異音が防止される。
エンジンの減速時には、ある補機の慣性トルク、例えばオルタネータやファンは極めて大きい可能性があるので、それはベルトを回転方向に「伝動」し続ける。テンショナは通常クランクシャフトに対して弛緩側に配置されるので、慣性トルクが進行方向にベルトを伝動しているとき、あるスパンにおける張力は低減し、ベルト長さは短くなる。そしてテンショナのスパンは、緊張側となり得、テンショナアームはテンショナ荷重方向、すなわちベルトから離れる方向にベルトによって押圧される。もし荷重方向へのテンショナダンピングが十分大きくないと、そのテンショナスパンの張力は十分大きいものとならず、ベルト滑りや異音を起こしかねない。
図30に示されるのは、エンジン減速時におけるテンショナの性能を例示したものである。図30Eは、1つの補機(accessory component)をもつ簡単な2点伝動装置である。補機はオルタネータであり、ALTはクランクシャフトCLKによって駆動される。テンショナはTENで示され、その相対運動が図示されている。高いエンジン減速時には、もしテンショナが、テンショナスパンが緊張側となりテンショナに荷重が掛かったときに十分な張力を与えられないと、ALTにおける滑りに牽連されるスリップ音が発生する。図30Cに示されるのは非対称テンショナに関するもので、図30Dに示されるのは、従来のテンショナに関するものである。従来のテンショナは非対称テンショナ(248N)よりも若干高い取り付け張力(264N)を有する。非対称テンショナが、大きな減速度においてベルトにより荷重されるときに、より高いダンピング力を提供できることから、平均張力が及ぶ範囲は440Nである。これに対し、従来のテンショナでは、平均張力はたった340Nである。同時に、従来のテンショナアームは、非対称テンショナアームの2倍移動した。非対称テンショナに関して図30Aに、従来のテンショナに関して図30Bに示されるように、オルタネータにおけるベルト滑りは、従来のテンショナでは9.3%であったのに対して、非対称テンショナではたった1.4%であった。これは著しい改善である。
図31に示されるのは、エンジン始動時におけるテンショナアームの運動の比較である。エンジン始動は、通常、アイドル速度における点火周波数よりも低い固有振動数をもつベルト伝動装置の共鳴振動とともに起こる。それは、システムの共振RPMがそのRPM領域内にあるエンジン加速の1例である。ベルト伝動装置は図27と同じものであり、テンショナは図28と同じものである。非対称テンションによれば、アームの運動は従来のテンショナアームの運動の大きさの約半分に低減される。より小さいアームの運動は、テンショナ寿命の著しい改善と同様に、システム変動の良好な制御を意味する。
図32は、従来のテンショナにおけるアームの運動と非対称テンショナにおけるアームの運動の比較である。非対称テンショナアームの運動は線1である。従来のテンショナアームの運動は線2である。CRKは、非対称(Asym)及び従来(Reg)のテンショナの各々におけるクランクシャフト速度を示す。図示されるように、冷態始動時における非対称テンショナのアームの運動は、従来のテンショナにおけるアームの運動よりも著しく小さい。
ここでは、本発明の1つの形態について説明されたが、当業者にとっては、ここで説明された本発明の精神と範囲を逸脱することなくその構成や構成部の関係を様々に変形できることは明らかである。
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本発明の好ましい実施形態を図解し、説明とともに本発明の原理を説明するために提供される。
本発明のダンピング機構を備えるベルトテンショナを含むフロントエンド補機伝動システムの正面模式図である。 図1の略線2−2における部分拡大模式図であり、テンショナに関係する様々な分力が示されている。 図2の線3−3に沿った側断面図である。 本発明のダンピング機構を示す拡大図である。 半円形状とされた、ダンピング機構の変形実施形態である。 半円形状とされ外周壁が偏向バンドを備えた、ダンピング機構の変形実施形態である。 内側摩擦面を有するダンピング機構の変形実施形態である。 ダンピングプレートに作用する力の底面図を図示する。 ダンピングプレートの頂面図である。 テンショナベース内のダンピング機構の自由な状態での図(free body diagram)である。 図8の線11−11に沿ったダンピング機構の側面図である。 ダンピング機構の頂面図である。 ダンピングプレートの頂部斜視図である。 ダンピングプレートの底部斜視図である。 ダンピング機構の第1変形実施形態の底面図である。 図15の線16−16に沿ったダンピング機構の側立面図である。 第1変形ダンピング機構の頂面図である。 第1変形ダンピング機構の頂部斜視図である。 第1変形ダンピング機構の底部斜視図である。 変形ダンピング機構の頂部斜視図である。 第2変形実施形態の底面図である。 図21の線22−22に沿ったダンピング機構の側立面図である。 第2変形実施形態の頂面図である。 第2変形実施形態の底部斜視図である。 第2変形実施形態の頂部斜視図である。 エンジンにおける典型的なベルト伝動の模式図である。 従来のテンショナと非対称テンショナとの間におけるテンショナパラメータの比較である。 従来のテンショナと非対称テンショナとの間におけるテンショナパラメータの比較である。 角振動を表わすテンショナパラメータの比較である。 テンショナアームの振動を表わすテンショナパラメータの比較である。 変動張力を表わすテンショナパラメータの比較である。 アイドラプーリにおける張力を表わすテンショナパラメータの比較である。 非対称テンショナにおけるテンショナパラメータの比較である。 従来のテンショナにおけるテンショナパラメータの比較である。 非対称テンショナにおけるテンショナパラメータの比較である。 従来のテンショナにおけるテンショナパラメータの比較である。 たった1つの補機をもつ簡単な2点伝動を示す。 従来のテンショナと非対称テンショナに対する冷態始動時におけるテンショナアームの運動の比較である。 従来のテンショナと非対称テンショナに対するアーム行程の比較である。

Claims (18)

  1. 原動プーリと、
    少なくとも1つの従動プーリと、
    前記原動プーリを前記従動プーリに連結するベルトと、
    ベルト荷重を支持するとともにベースに回転自在に取り付けられたアームと、前記アームに枢着され前記伝動ベルトに係合するプーリと、前記ベースに係合するバイアス部材と、前記ベースに係合する摩擦面を有するダンピング部材とを具備する前記ベルトの張力を維持するためのテンショナとを備え、
    前記ダンピング部材が、ピボット点において前記アームに係合し、
    前記ベルト荷重により垂直力が前記摩擦面に押圧されるように、前記バイアス部材が第1接点と第2接点において前記ダンピング部材に係合し、
    荷重方向へのダンピング力が不荷重方向へのダンピング力よりも大きい非対称なダンピング力を生じることにより、前記ダンピング部材が前記アームの運動を減衰し、
    前記不荷重方向のダンピング力に対する前記荷重方向への前記ダンピング力の比率が、1.5から5の範囲にある
    ことを特徴とする補機駆動システム
  2. 前記バイアス部材が捩りスプリングであることを特徴とする請求項1に記載の補機駆動システム。
  3. 前記テンショナが、前記システムにおいて、ベルト方向への運動で最大有効慣性モーメントを持つ回転部の前に配置されることを特徴とする請求項1に記載の補機駆動システム。
  4. ハブ荷重が、原動プーリの減速時に0.15秒よりも短い間に安定状態の値から最大値に増大することを特徴とする請求項3に記載の補機駆動システム。
  5. ベルト荷重を受けるとともにベースに回転自在に取り付けられたアームと、
    前記アームに枢着され伝動ベルトに係合するプーリと、
    前記ベースに摺接する摩擦面を有するダンピング部材と前記ベースに係合するバイアス部材を備え、
    前記ダンピング部材がピボット点において前記アームに係合し、前記ピボット点がアームの回転中心(O)から径方向に距離(A)離れて配置され、
    前記バイアス部材がダンピング部材に第1接点及び第2接点において係合することにより、垂直力が前記ベルト荷重により前記摩擦面に加えられ、
    前記ダンピング部材が、荷重方向におけるダンピング力が不荷重方向におけるダンピング力よりも大きい非対称なダンピング力をもつことにより前記アームの運動を減衰し、
    前記不荷重方向の前記ダンピング力に対する前記荷重方向への前記ダンピング力の比率が、1.5から5の範囲にある
    ことを特徴とするテンショナ。
  6. 前記バイアス部材が捩りスプリングを含むことを特徴とする請求項5に記載のテンショナ。
  7. 前記テンショナが、ベルト方向への運動で最大有効慣性モーメントを持つ回転部の前に配置されるとき、ハブ荷重が、原動プーリの減速時に0.15秒よりも短い間に安定状態の値から最大値に増大することを特徴とする請求項5に記載のテンショナ。
  8. 捩りスプリングの端部を受容するための溝を有する第1ダンピング部材と、
    前記第1ダンピング部材に回動自在に係合する第2ダンピング部材とを備え
    前記第1ダンピング部材第1弧状摩擦面を有し、前記第1弧状摩擦面がテンショナベースと摺接係合可能であり、
    前記溝が第1捩りスプリング接点及び第2捩りスプリング接点を有し、前記溝に対するスプリングトルクの作用により垂直力が前記第1弧状摩擦面に作用するように、前記第1捩りスプリング接点及び前記第2捩りスプリング接点が配置され、
    前記第2ダンピング部材が前記テンショナベースと摺接係合可能な第2弧状摩擦面を有し、前記第2弧状摩擦面が、前記溝に対するスプリングトルクの作用により前記第1ダンピング部材に対して径方向に回動される
    ことを特徴とするテンショナ用ダンピング機構。
  9. 前記第1弧状摩擦面が、アームの回転中心(O)に対して前記溝から径方向に外側に配置されることを特徴とする請求項8に記載のダンピング機構。
  10. 更に、テンショナピボットアームに係合するためのランプ面を備え、前記ランプ面がアームの回転中心(O)から径方向に外側に配置されることを特徴とする請求項8に記載のダンピング機構。
  11. ベルトと、
    前記ベルトに係合されるとともに、システムの構成要素に各々連結される少なくとも2つのプーリと、
    前記ベルトに係合されるテンショナプーリを有するテンショナとを備え、
    前記テンショナがベルト荷重を受けるとともにベースに回転自在に取り付けられたアームを備え、バイアス部材が、前記ベースに係合する摩擦面を有するダンピング部材と、前記ベースとに係合され、
    前記ダンピング部材が前記アームにピボット点において係合され、前記ピボット点がアームの回転中心(O)から径方向に距離(A)離れて配置され、
    前記バイアス部材が前記ダンピング部材に第1接点及び第2接点において係合され、これにより垂直力が前記ベルト荷重により前記摩擦面に作用し、
    前記ダンピング部材が、荷重方向におけるダンピング力が不荷重方向におけるダンピング力よりも大きい非対称なダンピング力をもつことにより前記アームの運動を減衰し、
    前記不荷重方向の前記ダンピング力に対する前記荷重方向への前記ダンピング力の比率が、1.5から5の範囲にある
    ことを特徴とするベルト伝動システム。
  12. 更に、前記構成要素の1つが、0.004kg・m以上の有効慣性モーメントを有し、
    前記テンショナが、ベルトの駆動方向において、前記構成要素の前に配置されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のベルト伝動システム。
  13. 前記構成要素がオルタネータであることを特徴とする請求項12に記載のベルト伝動システム。
  14. 前記構成要素がカムシャフトであることを特徴とする請求項12に記載のベルト伝動システム。
  15. 更に、前記ダンピング部材に回動自在に係合する第2ダンピング部材を備え、
    前記第2ダンピング部材が、前記ベースに係合する摩擦面を備える
    ことを特徴とする請求項11に記載のベルト伝動システム。
  16. 前記ベルト伝動システムの減速率が、6000rpm/secを越える範囲にあることを特徴とする請求項11に記載のベルト伝動システム。
  17. 前記プーリにおけるベルトの滑りが約1.4%であることを特徴とする請求項13に記載のベルト伝動システム。
  18. 前記テンショナが、ベルト方向への運動で最大有効慣性モーメントを持つ回転部の前に配置されるとき、ハブ荷重が、原動プーリの減速時に0.15秒よりも短い間に安定状態の値から最大値に増大することを特徴とする請求項11に記載のベルト伝動システム。
JP2002591696A 2001-05-24 2002-05-23 非対称ダンピングテンショナベルト伝動システム Expired - Fee Related JP3926268B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/864,536 US6609988B1 (en) 2001-05-24 2001-05-24 Asymmetric damping tensioner belt drive system
PCT/US2002/016495 WO2002095262A2 (en) 2001-05-24 2002-05-23 Asymmetric damping tensioner belt drive system

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004536259A JP2004536259A (ja) 2004-12-02
JP2004536259A5 JP2004536259A5 (ja) 2005-08-04
JP3926268B2 true JP3926268B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=25343487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002591696A Expired - Fee Related JP3926268B2 (ja) 2001-05-24 2002-05-23 非対称ダンピングテンショナベルト伝動システム

Country Status (15)

Country Link
US (1) US6609988B1 (ja)
EP (1) EP1390643B1 (ja)
JP (1) JP3926268B2 (ja)
KR (1) KR100565917B1 (ja)
CN (1) CN100561008C (ja)
AU (1) AU2002312046B2 (ja)
BR (1) BR0208779B1 (ja)
CA (1) CA2443451C (ja)
ES (1) ES2395554T3 (ja)
HU (1) HUP0600107A2 (ja)
MX (1) MXPA03012061A (ja)
PL (1) PL204188B1 (ja)
RU (1) RU2272947C2 (ja)
TR (1) TR200302050T2 (ja)
WO (1) WO2002095262A2 (ja)

Families Citing this family (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7086373B2 (en) * 2002-11-01 2006-08-08 The Gates Corporation Damped accessory drive system including a motor/generator
WO2003048606A1 (en) * 2001-12-05 2003-06-12 Litens Automotive Timing belt tensioner with stops controlled by frictional brake
US7004863B2 (en) * 2002-05-15 2006-02-28 The Gates Corporation Damping mechanism
JP4540974B2 (ja) * 2003-12-16 2010-09-08 Ntn株式会社 補機駆動用ベルトの張力調整装置
US7237447B2 (en) * 2003-12-19 2007-07-03 Daimlerchrysler Corporation Engine start/stop system
US20050282668A1 (en) * 2004-06-22 2005-12-22 Imtiaz Ali Tensioner
DE102004047422A1 (de) * 2004-09-28 2006-04-13 Muhr Und Bender Kg Riemenspannvorrichtung mit hoher Dämpfung
US8337344B2 (en) 2005-06-20 2012-12-25 Dayco Europe S.R.L. Asymetric damping belt tensioner
US8075433B2 (en) * 2005-06-28 2011-12-13 Dayco Products, Llc Belt tensioner with damping member
DE102006017287B4 (de) * 2006-04-12 2021-03-25 Litens Automotive Gmbh Spanner für einen Endlostrieb
DE102006059550A1 (de) * 2006-12-16 2008-06-19 Schaeffler Kg Spannvorrichtung für einen Zugmitteltrieb
DE102007015676A1 (de) * 2007-03-31 2008-10-02 Schaeffler Kg Spannvorrichtung eines Zugmitteltriebs
JP4961313B2 (ja) * 2007-04-13 2012-06-27 三ツ星ベルト株式会社 オートテンショナ
ATE520900T1 (de) * 2007-05-01 2011-09-15 Litens Automotive Inc Spanner mit verschleisskompensation
DE102007031298A1 (de) * 2007-07-05 2009-01-08 Schaeffler Kg Dämpfungsvorrichtung eines mechanischen Spannsystems für einen Zugmitteltrieb
US8784244B2 (en) * 2008-04-30 2014-07-22 Dayco Ip Holdings, Llc Pulley with asymmetric torque-sensitive clutching
US8529387B2 (en) * 2008-04-30 2013-09-10 Dayco Ip Holdings, Llc Pulley with asymmetric torque-sensitive clutching
US8142315B2 (en) * 2008-04-30 2012-03-27 Litens Automotive Partnership Tensioner with hub load balancing feature
CN102171489B (zh) 2008-10-02 2014-07-09 利滕斯汽车合伙公司 一种具有可持续阻尼的紧凑型张紧装置
JP5276520B2 (ja) * 2008-10-10 2013-08-28 智和 石田 オートテンショナ
DE102009020589A1 (de) * 2009-05-09 2010-11-11 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Riemenspanneinheit
US20110015017A1 (en) * 2009-07-17 2011-01-20 Alexander Serkh Tensioner
US8157682B2 (en) * 2009-07-17 2012-04-17 The Gates Corporation Tensioner
US20110177897A1 (en) * 2010-01-20 2011-07-21 Peter Ward Tensioner
DE102010019054A1 (de) * 2010-05-03 2011-11-03 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Spannvorrichtung
US8888627B2 (en) 2010-05-25 2014-11-18 Dayco Ip Holdings, Llc One-way damped over-arm tensioner
US8439781B2 (en) 2010-06-22 2013-05-14 Dayco Ip Holdings, Llc Radial damping mechanism and use for belt tensioning
US8617013B2 (en) 2010-09-02 2013-12-31 Dayco Ip Holdings, Llc Tensioner with expanding spring for radial frictional asymmetric damping
US8545352B2 (en) 2010-09-02 2013-10-01 Dayco Ip Holdings, Llc Tensioner with expanding spring for radial frictional asymmetric damping
JP5627621B2 (ja) * 2011-04-28 2014-11-19 三ツ星ベルト株式会社 オートテンショナ
US9334932B2 (en) * 2011-05-13 2016-05-10 Litens Automotive Partnership Intelligent belt drive system and method
DE102012210579A1 (de) 2012-06-22 2013-12-24 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Spannvorrichtung
CN102854016B (zh) * 2012-09-03 2015-03-04 东风康明斯发动机有限公司 测试发动机轮系皮带抖动、滑移和涨紧轮摆角的方法
US9394977B2 (en) 2013-03-15 2016-07-19 Dayco Ip Holdings, Llc Tensioner with expanding spring for radial frictional asymmetric damping
JP6554092B2 (ja) * 2013-05-14 2019-07-31 リテンズ オートモーティヴ パートナーシップ 減衰特性が改善されたテンショナ
ITTO20131032A1 (it) * 2013-12-17 2015-06-18 Dayco Europe Srl Tenditore per una trasmissione a cinghia
JP6162162B2 (ja) * 2014-02-18 2017-07-12 三ツ星ベルト株式会社 オートテンショナ
CN203770558U (zh) * 2014-03-25 2014-08-13 宁波丰茂远东橡胶有限公司 一种发动机用大阻尼低衰减张紧器
EP2955414A1 (en) * 2014-06-13 2015-12-16 Aktiebolaget SKF Tensioning device and method for assembling such a tensioning device
CN104179906A (zh) * 2014-08-08 2014-12-03 莱顿汽车部件(苏州)有限公司 弹簧外张式高阻尼自动张紧器
US9982760B2 (en) * 2015-02-12 2018-05-29 Ningbo Fengmao Far-East Rubber Co., Ltd. Tensioner for engine with large and stable damping and minimum deflection of shaft
US9618099B2 (en) 2015-07-13 2017-04-11 Gates Corporation Tensioner with secondary damping
WO2017070784A1 (en) * 2015-10-27 2017-05-04 Litens Automotive Partnership Tensioner with first and second damping members and increased damping
CN105889434A (zh) * 2016-05-17 2016-08-24 广西桂冠开投电力有限责任公司 一种带传动的稳定机构
JP6527550B2 (ja) * 2016-06-27 2019-06-05 三ツ星ベルト株式会社 補機駆動ベルトシステムに備わるオートテンショナ
CN108194591A (zh) * 2016-12-08 2018-06-22 王仁法 用于汽车皮带传动系统的阻尼装置及其应用
US11421561B2 (en) * 2017-07-05 2022-08-23 Gates Corporation Synchronous belt drive system
US10883575B2 (en) 2018-01-03 2021-01-05 Gates Corporation Tensioner
US10683914B2 (en) * 2018-02-14 2020-06-16 Gates Corporation Tensioner
US10876606B2 (en) * 2018-03-13 2020-12-29 Gates Corporation Orbital tensioner
CN110353807B (zh) * 2018-04-10 2022-03-01 苏州迈澜医疗科技有限公司 牵引装置和具有该牵引装置的操纵装置
MX2020000131A (es) 2018-07-05 2020-08-06 Gates Corp Sistema de correas impulsoras sincronicas.
CN108868212A (zh) * 2018-08-01 2018-11-23 甘肃工大舞台技术工程有限公司 一种大型多环旋转台
CN111503231A (zh) * 2019-01-30 2020-08-07 上海贝序汽车科技有限公司 一种汽车发动机的皮带张紧轮机构
CN110411761B (zh) * 2019-09-26 2020-01-31 潍柴动力股份有限公司 一种自动张紧轮可靠性验证试验台架
CN115135906A (zh) * 2020-01-08 2022-09-30 盖茨公司 用于张紧器装置的可调节的阻尼机构
DE102020004335A1 (de) * 2020-07-20 2022-01-20 Muhr Und Bender Kg Riemenspannvorrichtung und Riementrieb mit einer solchen Riemenspannvorrichtung
CN114291587B (zh) * 2022-03-07 2022-05-06 山东平安工程质量检测有限公司 带旋转上料斗的装载机

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4473362A (en) * 1981-07-08 1984-09-25 Litens Automotive Inc. Belt tensioner with variably proportional damping
US4696663A (en) 1986-04-14 1987-09-29 Dyneer Corporation Belt tensioner
DE3714645A1 (de) * 1987-05-02 1988-11-17 Daimler Benz Ag Spannvorrichtung fuer riemen oder ketten an brennkraftmaschinen
DE3718227A1 (de) * 1987-06-01 1988-12-15 Werner Kotzab Spannvorrichtung fuer riemen und dgl., insbesondere an kraftfahrzeugmotoren
US4808148A (en) 1988-04-04 1989-02-28 Federal-Mogul Corporation Temperature compensated self-tensioning idler pulley
US4959042A (en) 1988-05-13 1990-09-25 Mazda Motor Corporation Layout of auxiliary mechanisms for an engine
US4906222A (en) * 1989-07-07 1990-03-06 Dayco Products, Inc. Belt tensioner and method of making the same
IT1248517B (it) * 1991-06-21 1995-01-19 Pirelli Transmissioni Ind Spa Organo di tensionamento per cinghie di trasmissione
JP2615296B2 (ja) * 1991-12-10 1997-05-28 三ツ星ベルト株式会社 動力伝動機構
JPH06264981A (ja) * 1993-03-16 1994-09-20 Mazda Motor Corp ベルトテンショナー
US5531648A (en) 1994-04-04 1996-07-02 Ford Motor Company Accessory drive system for an automotive engine
US5439420A (en) 1994-04-04 1995-08-08 Ford Motor Company Accessory drive system for an automotive engine
JPH08326853A (ja) 1995-05-30 1996-12-10 Honda Motor Co Ltd 内燃機関における無端伝動帯の張力調整装置
US5632697A (en) * 1995-12-18 1997-05-27 The Gates Corporation Damping mechanism for a tensioner
US5647813A (en) * 1995-12-18 1997-07-15 The Gates Corporation Tensioner with damping mechanism and belt drive system
JPH1137232A (ja) * 1997-07-24 1999-02-12 Honda Motor Co Ltd オートテンショナー
JP2951321B1 (ja) * 1998-06-26 1999-09-20 ユニッタ株式会社 オートテンショナ
CA2392560C (en) * 1999-11-29 2008-06-17 Litens Automotive Partnership Timing belt tensioner having a floating backstop
JP3658371B2 (ja) * 2000-01-12 2005-06-08 ザ ゲイツ コーポレイション テンショナ用ダンピング機構
US6582332B2 (en) * 2000-01-12 2003-06-24 The Gates Corporation Damping mechanism for a tensioner

Also Published As

Publication number Publication date
EP1390643B1 (en) 2012-10-17
CA2443451C (en) 2007-07-24
WO2002095262A2 (en) 2002-11-28
HUP0600107A2 (en) 2006-05-29
CN1554000A (zh) 2004-12-08
AU2002312046B2 (en) 2005-01-20
WO2002095262A3 (en) 2003-04-10
EP1390643A2 (en) 2004-02-25
MXPA03012061A (es) 2004-04-05
RU2003137003A (ru) 2005-02-10
TR200302050T2 (tr) 2004-10-21
PL368918A1 (en) 2005-04-04
CA2443451A1 (en) 2002-11-28
BR0208779A (pt) 2004-09-08
CN100561008C (zh) 2009-11-18
KR100565917B1 (ko) 2006-03-30
US6609988B1 (en) 2003-08-26
JP2004536259A (ja) 2004-12-02
ES2395554T3 (es) 2013-02-13
BR0208779B1 (pt) 2011-04-19
KR20040011509A (ko) 2004-02-05
RU2272947C2 (ru) 2006-03-27
PL204188B1 (pl) 2009-12-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3926268B2 (ja) 非対称ダンピングテンショナベルト伝動システム
AU2002312046A1 (en) Asymmetric damping tensioner belt drive system
RU2244860C2 (ru) Натяжной направляющий шкив
JP3926269B2 (ja) テンショナのダンピング機構
JP3989003B2 (ja) ベルト伝動システムの調整方法
CA2767915C (en) Tensioner
US8157682B2 (en) Tensioner
US20120088616A1 (en) Isolator with Damping
CN107835907B (zh) 具有二次阻尼的张紧器
AU2001279124A1 (en) Tensioning idler
KR20010085550A (ko) 벨트전동장치
JP2004522912A (ja) リニアテンショナ
CA2457897C (en) Linear tensioner
JPS6319741B2 (ja)
AU2010274064B2 (en) Tensioner

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20061003

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20061018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3926268

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100309

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140309

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees