JP3925801B2 - 車両の擬似運転装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載して車両の運転を擬似的に体験できる車両の擬似運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車の後席で映像や音声等を楽しむことが可能な、リアシートエンターテイメント(Rear Seat Entertainment,以下、RSEと称する)システムが注目されている。このシステムでは、ミニバンやSUV(Sports Utility Vehicle:スポーツ汎用車)などの車に搭載され、後席に近い天井やコンソールBOXもしくは前席シートのヘッドレスト等に設置された後席用ディスプレイにDVD,TV,ナビゲーション装置等の画像を映したり、車両後方のスピーカやワイヤレスあるいはワイヤードのヘッドフォンに、ラジオ,CD等のオーディオソースを流すことができる。このシステムを用いることにより、車中で快適に過ごすことができ、さらには、例えば、後席に乗車する子供のお気に入りのアニメを映すことにより、旅行などの長距離ドライブに飽きる、あるいは寝起きで機嫌が悪いなどの時に、車中で騒いだり動き回ったりして、運転を妨げないようにする等の効果も得られる。
【0003】
また、車両運転中に前席乗員が後席の子供の状態を容易に確認できることが可能で、車両運転中に後席の子供が前席乗員の顔を見ることができ、さらに、車両運転中に前席乗員が後席の子供を容易かつ安全にあやすことを可能とする車載用映像表示装置が本件出願人により提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−25911号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のRSEシステムでは、DVDやCD等を視聴するだけという受動的なものが多く、長時間ほぼ同じ姿勢で座っていることには変わりないため、話をすることなく一定の姿勢を保つことが苦手な子供にとっては苦痛なこと極まりなく、結局は車内で動き回ろうとする状況になってしまう。
【0006】
また、特許文献1の例では、車両運転中に運転者が後席の子供をあやすことは安全上好ましくないので、前席に運転者のみが乗車している場合には該車載用映像表示装置を十分に活用することは難しい。また、子供から離れてあやすということは、あやす方もあやされる子供も隔靴痛痒の感は否めない。さらに、言葉あるいは(親の)映像であやすだけでは子供が満足しない状況も有り得る。前席の乗車者が長時間にわたって子供をあやし続けることは、逆に該乗車者の疲労を増す可能性もある。
【0007】
よって、本発明は、RSEシステムなど連携して、長時間の乗車でも飽きのこない車両の擬似運転装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明は、上記課題を解決するための車両の擬似運転装置を提供するもので、車両の後部座席、助手席等の運転席以外の席である周辺席に対応して設けられた擬似操舵ハンドルあるいは擬似操作ペダルを含む擬似運転操作手段と、擬似運転操作手段に対応して周辺席の近傍に設けられ、車両の走行状況を示す画像を表示する表示装置とを備え、周辺席において、表示装置に表示される画像を見ながら運転者以外の乗員が擬似運転ができることを特徴とする車両の擬似運転装置として構成される。この構成によって、自分が車を運転しているような感覚を楽しむことができる。また、画像に合わせて擬似ハンドルあるいは擬似操作ペダルを動かすという動作が加わることにより、単に画像を見ている場合に比べて飽きがくるまでの時間も長くなる。
【0009】
擬似運転操作手段が周辺席に対応して着脱可能に取り付けられる車両の擬似運転装置としても上記課題を解決可能である。この構成によって、子供が乗車しないなどの擬似運転操作手段が不要な場合は、擬似運転操作手段を取り外すことよって車室空間を有効に利用できる。
【0010】
車両の操舵ハンドルの動きを検出する操舵状態検出手段と、擬似操舵ハンドルを回転させる駆動手段と、擬似操舵ハンドルが操舵状態検出手段により検出された操舵ハンドルの動きに対応して回転するように駆動手段を制御する駆動制御手段とを含む車両の擬似運転装置としても上記課題を解決可能である。この構成によって、運転者のハンドル操作に追従して擬似ハンドルも動くので、同乗者(子供)も走行状況を示す画像を見ながら「どのようにハンドルが動くか」を予測して楽しむことができる。子供の知的好奇心を刺激することで飽きがくることを防ぐ効果がある。
【0011】
表示装置はテレビ等の車載娯楽装置に含まれるものであって、擬似運転操作手段を操作する際に、前記表示装置に該車両の走行状況を示す画像を表示するための表示切換手段を含む車両の擬似運転装置としても上記課題を解決可能である。これによって、独自の表示装置が必要なくなるので、車室空間を狭くすることもないし、コスト面でも利点がある。
【0012】
また、本発明は、上記課題を解決するための車両の擬似運転装置を提供するもので、車両の後部座席、助手席等の運転席以外の席である周辺席に対応して設けられた擬似操舵ハンドルあるいは擬似操作ペダルを含む擬似運転操作手段と、
その擬似運転操作手段に対応して前記周辺席の近傍に設けられ、車両の走行状況を示す画像を表示する表示装置と、
前記擬似運転操作手段の操作状態を検出する擬似運転操作検出手段と、
該車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記擬似運転操作検出手段により検出される前記擬似運転操作手段の操作状態と、前記運転状態検出手段により検出される該車両の運転状態とに基づいて、擬似運転時の車両位置を算出する演算手段とを備え、
演算手段により算出された擬似運転時の車両位置を、車両用ナビゲーション装置の該車両の現在位置および地図データとともに前記表示装置に表示することを特徴とする車両の擬似運転装置としても上記課題を解決可能である。
【0013】
上記の運転状態検出手段として、該車両の操舵ハンドルの操作量を検出するステアリングセンサ,アクセルの操作を検出するアクセルセンサ,ブレーキの操作を検出するブレーキセンサ,シフトレバー位置を検出するシフトポジションセンサ,走行速度を検出する車速センサ,方向指示器の動作を検出する方向指示器動作検出センサ,および前方車両との車間距離を検出する車間距離センサのいずれか一種以上を用いる構成をとる。
【0014】
上記構成によって、車両の擬似運転装置と実際の車両の運転状態とを比較して、車両の実際の位置を基準とした擬似運転時の車両位置を算出することが可能となる。これにナビゲーション装置からのデータを使用すれば、表示装置の画面の地図上にナビゲーション装置から得られる実際の車両の位置と、擬似運転時の車両位置を表示することが可能となる。このような構成の場合、子供は車両の仮想位置を実際の車両の位置に一致させようとし、追いつ追われつといったゲーム感覚を楽しむことができる。これは、市販のドライビングゲームのような仮想画面とは異なり、現在車両が走行している場所を画像データとして表示しているので、仮想画面にはない臨場感や迫力を味わうことができる。これによって、車両後席にいても長時間のドライブに退屈することもなくなる。
【0015】
また、本発明は実際の運転教習にも応用可能である。例えば、運転者(教官)の操舵ハンドルの動きが後席(教習者)の擬似操舵ハンドルに連動する場合、教習者は教官の操舵ハンドルの操作を体感することが可能となる。ペダルが連動する場合も同様である。また、地図データ上に擬似運転時の車両位置が表示される構成の場合には、擬似運転時の車両位置を実際の車両の位置に一致するように車両の擬似運転装置を操作すれば、その状況における適切な運転操作を習得することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例としての車載擬似運転装置30の全体構成を示すブロック図で、周知のリアシートエンターテイメント(RSE)システムに擬似操舵ハンドルあるいは撮影装置等を追加した構成となっている。操舵ハンドル31,操舵ハンドル31の回転を検出する操舵角センサ32,前席ディスプレイ33,ビデオカメラ34,運転検出装置35,DVDプレーヤー36,オーディオ装置37,擬似操舵ハンドル40,ヘッドフォン41,スピーカ42,後席ディスプレイ43,ナビゲーション装置65が制御装置44に接続されている。
【0017】
操舵角センサ32は、例えばロータリエンコーダやタコジェネレータ等を用いて操舵ハンドル31の回転を検出するもので、本発明における操舵状態検出手段に相当する。また、車両に周知のパワーステアリング装置が装備されている場合には、該パワーステアリング装置の持つ回転検出センサからの信号を利用してもよい。
【0018】
ビデオカメラ34は、車両前部に搭載され車両の走行状況を撮影し、その画像データを制御装置44に送るものである。なお、ビデオカメラ34は、車線維持走行システムあるいは追突防止システム等の他の車載システムが搭載しているものを共用してもよい。また、車両側方あるいは後方を撮影するビデオカメラを搭載してもよい。同様に、車両後方を撮影するビデオカメラは、車両後退時に車両後方の状況を確認するバックドアモニタ用のものを共用してもよい。
【0019】
制御装置44は映像処理部44bおよび音声処理部44cを含み、入力される映像あるいは音声信号を設定された出力先へ出力するものである。映像処理部44bおよび音声処理部44cは制御部44aにより制御される。制御部44aは、図2のように通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU45,ROM46,RAM47,I/O48およびこれらの構成を接続するバスライン49が備えられている。CPU45は、ROM46およびRAM47に記憶されたプログラムおよびデータにより制御を行なう。ROM46は、プログラム格納領域46aとデータ記憶領域46bとを有している。プログラム格納領域46aには制御プログラム46pが格納される。データ記憶領域46bには制御プログラム46pの動作に必要なデータが格納されている。また、制御プログラム46pは、RAM47上にて制御プログラム用ワークメモリ47wを作業領域とする形で作動する。なお、制御装置44は本発明における駆動制御手段,表示切換手段および演算手段に相当する。
【0020】
図1に戻り、擬似操舵ハンドル40(本発明における擬似運転操作手段)は、ハンドル中央部に切換スイッチ39を持ち、ハンドル軸40a(図3参照)の先端に駆動用モータ38(本発明における駆動手段)が取り付けられている。また、擬似操舵ハンドル支持方法は図3のように駆動用モータ38が擬似操舵ハンドル角度調整部40bに取り付けられ、擬似操舵ハンドル角度調整部40bは支柱40cに接続されている。支柱40cは支柱回転部40dを介して基盤40eに取り付けられている。図4は擬似操舵ハンドルの後部座席への取り付け例で、座席51とチャイルドシート52の間に基盤40eを挿入するものである。別の固定具を使用して座席51に固定しても、車両床面に固定する方法を採ってもよい。
【0021】
図4において、後席ディスプレイ43(本発明における表示装置)は、車両天井部に折り畳まれる構造となっている。この他に、前席のヘッドレスト部に収納する構造を用いたり、支持具を介して支柱40cに取り付ける構成としてもよい。
【0022】
擬似ペダル部50は、図示しない擬似アクセルペダルおよび擬似ブレーキペダルを含むもので、本発明における擬似運転操作手段に相当する。これらは擬似操舵ハンドル40が取り付けられている支柱40cあるいは基盤40eに取り付けられるものである。切換スイッチ39がオフ状態の場合は、擬似ペダル部50は自由に操作することができる。また、擬似ペダル部50には制御装置44からの制御信号によって各擬似ペダルが踏まれた状態を示すための擬似ペダル駆動部(図示せず)が含まれる。
【0023】
切換スイッチ39は、オフ,追従モード(後述),および擬似運転モード(後述)の3つのモードを切り換えるものである。切換スイッチ39がオフ状態の場合は、擬似操舵ハンドル40および擬似ペダル部50を自由に操作することができる。
【0024】
運転検出装置35は本発明における運転状態検出手段に相当し、図示しないアクセルの操作を検出するアクセルセンサ,ブレーキの操作を検出するブレーキセンサ,シフトレバー位置を検出するシフトポジションセンサ,走行速度を検出する車速センサ,方向指示器の動作を検出する方向指示器動作検出センサ,および前方車両との車間距離を検出する車間距離センサのうちの少なくとも一種により構成される。
【0025】
アクセルセンサはアクセルペダルの踏み込み量を電圧信号に換算するものである。ブレーキセンサはブレーキペダルが踏まれた際にオン信号を送出し、それ以外の場合はオフ信号を送出するものである。シフトポジションセンサはシフトレバーあるいは変速機のギアの位置を検出するものである。車速センサは車両の速度を計測するもので、例えば車輪の回転を検出する回転検出部(例えばロータリエンコーダやタコジェネレータ)で構成される。方向指示器動作検出センサは方向指示器が左折および右折の位置にある場合、その位置に応じた電圧信号を発生し、中立の位置にある場合は0Vとなるものである。車間距離センサは電波あるいはレーザ光を前方に照射して、その反射波あるいは反射光の到達時間から、車両前方の物体(車)との距離を測定するものである。これらの電圧信号,オンあるいはオフ信号および測定結果は制御装置44に送られる。
【0026】
ナビゲーション装置65は、図示しない接続されたアンテナを介して測位用衛星からの測位信号を受信して、車両の現在位置の測位を行なうようにしてある。測位信号としては、例えばGPS(Global Positioning System)として実用化されているものが使用できる。ナビゲーション装置において、運転者が表示器上の地図に基づいて目的地を入力すると、GPS受信機から得られる衛星のデータに基づき車両の現在地が求められ、周知のダイクストラ法等により現在地から目的地までの最適な経路を求める処理が行われる。そして、表示器上の道路地図に誘導経路を重ねて表示し、運転者に適切な経路を案内する。
【0027】
上記構成により、車載擬似運転装置30は、前席ディスプレイ33または後席ディスプレイ43に含まれるスイッチあるいは制御装置44に含まれる操作スイッチ部(図示せず)を操作することにより、制御装置44がDVDプレーヤー36,オーディオ装置37およびナビゲーション装置65からの映像信号を前席ディスプレイ33あるいは後席ディスプレイ43に、音声信号をヘッドフォン41あるいはスピーカ42に分配し、RSEシステムとしての動作を行なう。この場合、前席と後席では同一または別々の音楽あるいは映像を視聴することが可能である。
【0028】
通常時(切換スイッチ39がオフ状態時)には、擬似操舵ハンドル40および擬似ペダル部50は、操作者が自由に動かすことができる。また、後席ディスプレイ43に表示される映像はビデオカメラ34,DVDプレーヤー36,オーディオ装置37あるいはナビゲーション装置65から提供される任意のものを選択することができる。
【0029】
図5のフロー図を用いて、制御部44aのCPU45の制御プログラム46pにより実行される追従モード処理について説明する。擬似操舵ハンドル40は通常時は自由に回転可能となっている。切換スイッチ39を操作して追従モードにした場合(S1:YES)、後席ディスプレイ43で表示していた映像を一時停止状態としてビデオカメラ34にて撮影した映像に切り換える(S2)。
【0030】
また、操舵角センサ32が操舵ハンドル31の回転を検出した場合(S3:YES)、制御装置44でその回転角度を算出する。そして、算出された回転に応じて駆動用モータ38に駆動制御信号を送る。駆動用モータ38は送られてきた駆動制御信号に基づいて、擬似操舵ハンドル40を回転させる(S4)。
【0031】
後席ディスプレイ43の画面の一部を使用したり、あるいは擬似操舵ハンドル40の本体あるいは周辺部にLEDなどの表示器を設けるなどして、ビデオカメラ34からの画像データとともに運転検出装置35から取得できる運転者の運転状態を表示してもよい。図7に後席ディスプレイ43の画面の表示例を示す。この映像は、ビデオカメラ34からの画像データと、運転検出装置35の各センサからのデータを基に、制御装置44においてディスプレイ用画像データを作成し後席ディスプレイ43に送られて表示されるものである。
【0032】
図7の例では、画面の上半分にビデオカメラ34によって撮影された車両前方の画像が表示され、画面の下半分に車両の運転席の計器盤を模した形で、車速センサによる車速,方向指示器動作検出センサによる方向指示器の状態,シフトポジションセンサによるシフトレバー位置,アクセルセンサからの情報に基づくアクセル開度(%表示のもの)を表示している。
【0033】
上記情報の他に、制御装置44と車両のエンジン制御装置とを信号線で通信可能に接続すれば、エンジン回転数も表示することも可能である。
【0034】
追従モード時の後席ディスプレイ43の表示方法は、上述の方法の他に、画面を分割して、追従モードに移行する前の画像を同時に表示する方法を採ってもよい。また、その際に画面分割の比率を任意に変更できるようにしてもよい。
【0035】
擬似ペダル部50が接続されている場合、追従モードにおいて、アクセルセンサあるいはブレーキセンサの情報を基に、その動きに応じた制御信号を制御装置44から擬似ペダル部50に送る。擬似ペダル部50は、送られてきた駆動制御信号に基づいて、擬似ペダル駆動部により該当する擬似ペダルを駆動する。
【0036】
追従モード時に切換スイッチ39をOFF状態とした場合には、後席ディスプレイ43の映像を切換スイッチ39が追従モード状態となる前のものに戻し、駆動用モータ38の回転制御を停止する。この後、擬似操舵ハンドル40あるいは擬似ペダル部50は自由に操作可能な状態となる。
【0037】
次に、図6のフロー図を用いて、制御部44aのCPU45の制御プログラム46pにより実行される擬似運転モード処理について説明する。これは、ナビゲーション装置65の地図データおよび車両の現在位置データを用いることによって実施可能となる。
【0038】
擬似運転モードで使用するために、擬似操舵ハンドル40には擬似操舵ハンドル回転検出部69が取り付けられている。これは、操舵角センサ32と同様に、例えばロータリエンコーダやタコジェネレータ等を用いて擬似操舵ハンドル40の回転を検出してその情報を制御装置44に送るものである。
【0039】
同様に、擬似ペダル部50は、運転検出装置35と同様の、例えば、擬似アクセルペダルにはアクセルセンサ(図示せず)が、擬似ブレーキペダルにはブレーキセンサ(図示せず)が取り付けられている。これらのセンサからの信号は制御装置44に送られる。
【0040】
切換スイッチ39を操作して擬似運転モードにした場合(S11:YES)、後席ディスプレイ43で表示していた映像を一時停止状態とした後に、制御装置44は擬似操舵ハンドル回転検出部69から擬似操舵ハンドル40の回転情報を取り込み操舵量を計算する。また、擬似ペダル部50から擬似アクセルペダルおよび擬似ブレーキペダルの操作状態を表すデータを取り込む(S12)。次に、操舵角センサ32から操舵ハンドル31の回転情報を取り込み操舵量を計算する。そして、同様に運転検出装置からアクセルペダルおよびブレーキペダルの操作状態を表すデータを取り込む(S13)。
【0041】
取り込んだデータから車載擬似運転装置30の運転状態を計算する(S14)。これは、車両の実際の走行状態に対してどれだけの偏差があるかを求めるものである。例えば、擬似操舵ハンドル40の操舵量が車両の操舵ハンドル31の操舵量よりも左回転側に多い場合には、擬似運転時の車両位置は実際の車両位置よりも左方にあると判断される。また、擬似アクセルペダルの踏み込み量が車両のアクセルペダルの踏み込み量よりも多い場合は、加速状態にあることになり車両の擬似運転時の位置は実際の車両よりも前方にあると判断される。また、擬似ブレーキペダルが踏まれた状態であれば、減速状態にあることになり、擬似運転時の位置はブレーキペダルが踏まれていない実際の車両位置よりも後方にあると判断される。
【0042】
本実施例において、車両の実際の走行状態に対する車載擬似運転装置30の運転状態の相関関係は、擬似操舵ハンドルの操舵量と操舵ハンドルの操舵量との差、あるいは擬似ペダルの踏み込み量と車両のペダルの踏み込み量との差に比例するものとしている。なお、この相関関係は特に比例関係に限定するものではない。
【0043】
続いて、ナビゲーション装置65から現在走行中の地域の地図データと、車両の現在位置データを取得する(S15)。上記で計算した偏差量と車両の現在位置から地図上での車両の擬似運転時の位置を算出して(S16)、これを車両の現在位置および地図データとともに後席ディスプレイ43に表示する(S17)。
【0044】
図8に擬似運転モードにおける後席ディスプレイ43の表示例を示す。車両の現在位置は黒三角印で示され、車両の擬似運転時の位置は白抜きの正方形で表示されている。黒丸印で示されているのは車両の走行軌跡である。図8の状態は、車両の擬似運転時の位置が実際の車両の位置よりも左に位置しているので、擬似操舵ハンドル40の左回転方向の操舵量が車両の操舵ハンドル31のそれよりも大きいことを示している。この状態で、擬似操舵ハンドル40を右方向に回転すると、車両の擬似運転時の位置が車両の現在位置に近づいていく。黒三角印と白抜きの正方形が重なって表示されれば、車両の擬似運転時の位置が車両の現在位置に一致し、運転者の運転操作と同じ操作をしているということになる。
【0045】
車両の擬似運転時位置を後席ディスプレイ43に表示する場合、後席ディスプレイ43の画面を分割してビデオカメラ34からの映像も同時に表示してもよい。また、その際に画面分割の比率を任意に変更できるようにしてもよい。
【0046】
切換スイッチ39をOFF状態とした場合には、後席ディスプレイ43の映像を切換スイッチ39が擬似運転モードとなる前のものに戻し、駆動用モータ38の回転制御を停止する。この後、擬似操舵ハンドル40あるいは擬似ペダル部50は自由に操作可能な状態となる。
【0047】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての車両の擬似運転装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】制御装置の構成を説明するための図。
【図3】擬似操舵ハンドルの構成を説明するための図。
【図4】擬似操舵ハンドルの取り付け方法の一例を説明するための図。
【図5】追従モード処理を説明するためのフロー図。
【図6】擬似運転モード処理を説明するためのフロー図。
【図7】追従モード時の画面表示の一例を示す図。
【図8】擬似運転モード時の画面表示の一例を示す図。
【符号の説明】
31 操舵ハンドル
32 操舵角センサ
34 ビデオカメラ
35 運転検出装置
38 駆動用モータ
39 切換スイッチ
40 擬似操舵ハンドル
43 後席ディスプレイ
44 制御装置
50 擬似ペダル部
Claims (2)
- 車両の後部座席、助手席等の運転席以外の席である周辺席に対応して設けられた擬似操舵ハンドルあるいは擬似操作ペダルを含む擬似運転操作手段と、
その擬似運転操作手段に対応して前記周辺席の近傍に設けられ、車両の走行状況を示す画像を表示する表示装置と、
前記擬似運転操作手段の操作状態を検出する擬似運転操作検出手段と、
該車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記擬似運転操作検出手段により検出される前記擬似運転操作手段の操作状態と、前記運転状態検出手段により検出される該車両の運転状態とに基づいて、擬似運転時の車両位置を算出する演算手段とを備え、
その演算手段により算出された擬似運転時の車両位置を、車両用ナビゲーション装置の該車両の現在位置および地図データとともに前記表示装置に表示することを特徴とする車両の擬似運転装置。 - 前記運転状態検出手段は、該車両の操舵ハンドルの操作量を検出するステアリングセンサ,アクセルの操作を検出するアクセルセンサ,ブレーキの操作を検出するブレーキセンサ,シフトレバー位置を検出するシフトポジションセンサ,走行速度を検出する車速センサ,方向指示器の動作を検出する方向指示器動作検出センサ,および前方車両との車間距離を検出する車間距離センサのいずれか一種以上である請求項1に記載の車両の擬似運転装置。
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