JP3922389B2 - ゼオライト膜の製造方法及び製造装置、並びにこの方法により得られたゼオライト管状分離膜 - Google Patents

ゼオライト膜の製造方法及び製造装置、並びにこの方法により得られたゼオライト管状分離膜 Download PDF

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Description

本発明は、欠陥が少なく分離性能が高いために分子ふるい等に好適なゼオライト膜を製造する方法及び装置、並びにこの方法により得られたゼオライト管状分離膜に関する。
ゼオライトは分子程度の大きさの細孔を有する結晶性アルミノケイ酸塩であり、ゼオライトからなる膜は分子のサイズや形状の違いにより選択的に分子を通過させる性質を有するので、分子ふるいとして広く利用されている。なかでも水と有機溶剤との分離膜、特に水とアルコールとの分離膜としての用途が注目されている。分離膜として機能するゼオライト膜自体は十分な機械的強度を有しないので、セラミックス等からなる多孔質支持体に支持された状態で使用するのが普通である。
多孔質支持体に支持されたゼオライト膜は、シリカ源とアルミナ源を主原料とする原料中に多孔質支持体を浸漬させた状態で、水熱合成法により製造されている。シリカ源とアルミナ源を含有するスラリー状の原料中に多孔質支持体を浸漬させると、スラリー中の微細なゼオライト種結晶を核としてゼオライト膜が形成する。このため、スラリー中にはゼオライト原料が過飽和となっている必要がある。
しかしながら、過飽和のスラリー中に多孔質支持体を浸漬させると、微細なゼオライト種結晶が多孔質支持体の表面に付着してゼオライト膜が成長するのみならず、スラリー中で大きく成長したゼオライト結晶が多孔質支持体の表面に付着してゼオライト膜が成長する。このようにして形成されたゼオライト膜は均一な孔径及び膜厚を有しておらず、ピンホールを有し易いという問題がある。このため水熱反応により多孔質支持体上でゼオライト膜を合成する際には、予めセラミックス等の多孔質支持体に種結晶を担持させ、スラリー中のゼオライト原料の濃度を低く設定するのが好ましい。
特許第3272119号(特許文献1)は、結合剤の溶液にゼオライト結晶を懸濁させたスラリーをアルミナ基板に含浸させた後、基板を洗浄・乾燥することによってアルミナ基板の細孔内及び表面にゼオライト結晶を付着させ、ゼオライト前駆体を含む反応液に、アルミナ基板を浸漬させて水熱合成を行うことにより、上記ゼオライト結晶を成長させて結晶膜を得るゼオライト結晶膜の製造方法を開示している。この方法によりA型ゼオライト膜を形成する場合、70〜90℃で15分〜12時間程度、ZSM−5型ゼオライト膜を形成する際は160〜200℃で24〜72時間程度、アルミナ基板をオートクレーブ中で保持する。
この製造方法では、アルミナからなるフィルターを基板として、その細孔内及び表面に付着させたゼオライト結晶を反応液中で成長させる。このためスラリー中のゼオライト原料の濃度を低く設定でき、スラリー中でのゼオライト結晶の成長を少なくすることができる。しかしながらこの製造方法によると、基板の両面にゼオライト膜が付着してしまう惧れがある。基板の両面にゼオライト膜が付着した分離膜は透過流速が小さく、優れた分離性能を有していないという問題がある。
特開平9−202615号(特許文献2)は、ゼオライト合成用のゾルに、円筒状であって外側面をシールして外側面が前記ゾルと接しないようにした多孔質支持体を浸漬し、前記ゾルを入れた容器内を真空ポンプで10mmHgに減圧し、6時間保持した後で、前記多孔質支持体を前記ゾルとともにオートクレーブに入れて170℃で72時間水熱処理する方法を記載している。この方法によると、多孔質支持体の内部にゼオライト膜を形成することができるので、ゼオライト膜が支持体から剥がれ難い。しかしながら、ゼオライト膜が多孔質支持体の細孔内に入り込んでいると、ゼオライト膜の実質的な膜厚が大き過ぎ、分離膜の圧損が大き過ぎるという問題がある。
特開2001−240411号(特許文献3)は、多孔質基体の表面にモルデナイト(MOR)種結晶のゲル溶液を塗布した後で耐圧容器中に前記ゲル溶液を入れ、前記ゲル溶液中に管状の多孔質基体を立設した状態で水熱合成する方法を記載している。ゲル溶液中に多孔質基体を入れる際、ゼオライトの成膜面が水平になるように多孔質基体を配置すると、基体の下面側には配向性を有するMORゼオライト膜が形成するものの、基体の上面側には形成し難いが、この方法によると、ゼオライトの成膜面を垂直にしているので、b軸又はc軸が基体に平行に配向したMORゼオライト膜を多孔質基体全体の表面に形成できる。
ところで、水熱合成中にゲル溶液中で生成したゼオライトの微結晶の一部は容器の底に沈殿するが、この沈殿物が多孔質基体に局所的に付着すると、均質なゼオライト膜が得られない。特開2001−240411号に記載の方法のように、多孔質基体をゲル溶液中に立設すると、下端部に沈殿物が付着し易く、均質なゼオライト膜が形成しないという問題がある。
以上のような問題に加え、上述のゼオライト膜の製造方法にはいずれもオートクレーブ等の耐圧容器が必須であるので、ゼオライト膜を大量に生産したり、大型のゼオライト分離膜を製造したりしようとすると、建設コストが高くつくという問題もある。
特許第3272119号公報 特開平9−202615号公報 特開2001−240411号公報
従って、本発明の目的は、優れた分離係数及び透過流束を有するゼオライト膜を多孔質管状支持体の表面に形成できると共に、ゼオライト膜を大量に生産したり、大型のゼオライト分離膜を製造したりするのに適したゼオライト膜の製造方法及び製造装置、並びにこの方法により得られたゼオライト管状分離膜を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、(a)両端が開口した多孔質管状支持体の表面に水熱合成法によりゼオライト膜を製造する方法において、反応液を入れた反応容器内に縦にかつ反応容器の内面から実質的に離隔するように、多孔質管状支持体を入れ、多孔質管状支持体内にも反応液を入れた状態にして反応液を加熱することにより優れた分離性能を有するゼオライト膜が形成すること、(b)反応容器の内面から実質的に離隔するように多孔質管状支持体を反応液内に完全に浸漬した状態で、多孔質管状支持体を包囲する加熱手段により反応液を加熱する装置により、オートクレーブ等の密閉容器を用いることなくゼオライト膜を製造できること、及び(c)この製造方法により得られるゼオライト分離膜は、実質的に多孔質管状支持体の外面にのみゼオライト膜を有しており、かつその膜は薄いことを発見し、本発明に想到した。
すなわち本発明のゼオライト膜の製造方法は、両端が開口した多孔質管状支持体の表面に水熱合成法によりゼオライト膜を製造するもので、前記多孔質管状支持体より長い縦長の反応容器内にシリカ源及びアルミナ源を含有する反応液及び前記多孔質管状支持体を入れ、その際前記多孔質管状支持体を前記反応容器内に縦にかつ前記反応容器の内面から実質的に離隔するように配置するとともに、前記反応液に完全に浸漬させて前記多孔質管状支持体内にも前記反応液を入れ、かつ前記多孔質管状支持体の上下両端が開放した状態で前記反応液を加熱することにより前記多孔質管状支持体の表面にゼオライト膜を形成することを特徴とする。
多孔質管状支持体を反応容器内に縦にかつ反応容器の内面から実質的に離隔するように配置するために、前記反応容器の上端部に位置する保持部材により前記多孔質管状支持体を前記反応液中に懸下するのが好ましい。前記多孔質管状支持体を前記反応容器の下端部に設けた支持部材上に載置しても良い。ただし、前記支持部材は前記多孔質管状支持体の下端を実質的に密封しない構造を有する必要がある。
前記多孔質管状支持体は前記反応容器に一つずつ入れるのが好ましい。前記多孔質管状支持体の全長にわたって前記反応液の対流が生じるように前記反応液を加熱するのが好ましい。前記反応容器の外周にジャケットが設けられており、前記ジャケットに熱媒体を供給することにより前記反応液を加熱するのが好ましい。
前記反応液の液面は前記多孔質管状支持体の上端より2〜30cm上にあるのが好ましい。前記反応容器の内面から前記多孔質管状支持体の外面までの距離は2〜25mmであるのが好ましい。
本発明のゼオライト膜の製造方法の好ましい一実施例においては、前記反応液として濁度300NTU以下の透明溶液を調製し、かつ前記透明溶液の加熱温度を前記透明溶液の沸騰温度Tb−50℃の温度以上でTb未満の温度に調整する。前記透明溶液は35℃未満の温度で前記反応容器に入れ、5〜100℃/minの速度で昇温するのが好ましい。
本発明のゼオライト膜の製造方法の好ましい別の実施例においては、前記反応液を懸濁液とし、前記懸濁液を沸騰させる。前記懸濁液は35℃未満の温度で前記反応容器に入れ、5〜100℃/minの速度で前記懸濁液の沸騰温度付近まで昇温させ、前記懸濁液の沸騰温度付近に保持するのが好ましい。
本発明のゼオライト膜の製造装置は、両端が開口した多孔質管状支持体の表面に水熱合成法によりゼオライト膜を製造するもので、(a)前記多孔質管状支持体より長く、シリカ源及びアルミナ源を含有する反応液と前記多孔質管状支持体とを収容する反応容器と、(b)前記多孔質管状支持体を包囲する加熱手段と、(c)前記多孔質管状支持体を前記反応容器内に縦に保持する手段とを具備し、前記多孔質管状支持体は前記反応液内に完全に浸漬するとともに、前記反応容器の内面から実質的に離隔しており、前記加熱手段により前記反応液を加熱することにより前記多孔質管状支持体の表面にゼオライト膜を形成することを特徴とする。
前記反応容器の内面から前記多孔質管状支持体の外面までの距離は2〜25mmであるのが好ましい。前記反応容器の高さは前記多孔質管状支持体の縦方向長さより4〜90cm大きいのが好ましい。
本発明のゼオライト膜の製造装置の好ましい一実施例では、前記保持手段はクランプであり、前記クランプにより前記多孔質管状支持体の上端部を挟持することにより、前記多孔質管状支持体が前記反応液内に懸下する。
好ましい別の実施例では、前記保持手段は前記多孔質管状支持体を載置するための支持部材であり、前記支持部材は前記多孔質管状支持体の下端を実質的に密封しない構造を有する。
本発明の第一のゼオライト管状分離膜は、両端が開口した多孔質管状支持体の表面にゼオライト膜を有するもので、前記ゼオライト膜の80%以上は前記多孔質管状支持体の外面から20μm以内に形成されており、かつ前記多孔質管状支持体の内面には実質的にゼオライト膜が形成されていないことを特徴とする。
本発明の第二のゼオライト管状分離膜は、両端が開口した多孔質管状支持体の表面に複数のゼオライト単結晶からなるゼオライト膜を有し、前記ゼオライト膜の表面に露出したゼオライト単結晶は前記多孔質管状支持体にほぼ垂直な成長軸を有することを特徴とする。
複数のゼオライト単結晶の隙間には、粒界層が形成しているのが好ましい。前記粒界層の厚さは2〜50nmであるのが好ましい。
いずれのゼオライト管状分離膜においても、ゼオライト膜の80%以上は前記多孔質管状支持体の外面から10μm以内に形成されているのが好ましい。前記多孔質管状支持体を使用して水とアルコールの混合物から前記水を分離する際の分離係数αは1000以上であるのが好ましく、10000以上であるのがより好ましい。前記多孔質管状支持体は多孔質セラミック管であるのが好ましい。
本発明のゼオライト膜の製造方法によると、反応液を入れた反応容器内に縦にかつ反応容器の内面から実質的に離隔するように多孔質管状支持体を入れて反応液を加熱するので、反応液が好ましい対流状態となり、優れた分離係数及び透過流速を有するゼオライト膜を製造できる。本発明の製造装置は、オートクレーブ等の耐圧容器を必要としないため、ゼオライト膜を低コストで量産することができる。
本発明のゼオライト管状分離膜は均一な孔径を有する微孔膜であって、実質的に多孔質管状支持体の外面にのみゼオライト膜を有しており、その膜厚は小さい。このため混合物の分離に使用すると、圧力損失が小さく、大きな透過流束を示す。またゼオライト管状分離膜はピンホール等の欠陥をほとんど有していないので、大きな分離係数を示す。このため、本発明のゼオライト管状分離膜は各種の気体又は液体混合物を分離する分子ふるいとして優れた性能を有すると言える。
本発明のゼオライト膜の製造装置の一例を示す断面図である。 図1のA−A断面における温度勾配を概略的に示すグラフある。 反応液の対流を示す断面図ある。 本発明のゼオライト膜の製造装置の別の例を示す断面図である。 図4のB−B拡大断面図であり、多孔質管状支持体とその下端を支持する部材を示す。 図4のC部を示す拡大断面図であり、多孔質管状支持体の下端部における反応液の対流を示す。 ジャケットに供給する熱媒として温水を使用する場合の、温水の流れを示す断面図である。 本発明のゼオライト管状分離膜の一例を示す概略図である。 実施例1のゼオライト管状分離膜のX線回折パターンを示すチャートある。 実施例1のゼオライト管状分離膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1のゼオライト膜の表面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1のゼオライト管状分離膜の断面の透過型電子顕微鏡写真である。 実施例1のゼオライト管状分離膜の断面の別の透過型電子顕微鏡写真である。 各実施例で用いたパーベーパレーション(PV)試験装置を示す概略図である。 実施例2のゼオライト管状分離膜のX線回折パターンを示すチャートである。 実施例2のゼオライト管状分離膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2のゼオライト管状分離膜の表面の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1のゼオライト管状分離膜の断面の透過型電子顕微鏡写真である。
[1]ゼオライト膜の製造方法
(1)反応液
反応液はシリカ源及びアルミナ源を含有する。また必要に応じてアルカリ金属源及び/又はアルカリ土類金属源を含有しても良い。シリカ源の例として、ケイ酸ナトリウム、水ガラス、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩の他、シリカ粉末、ケイ酸、コロイダルシリカ及びケイ素アルコキシド(例えばアルミニウムイソプロポキシド)が挙げられる。アルミナ源の例としては、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩の他、アルミナ粉末及びコロイダルアルミナが挙げられる。アルカリ(土類)金属源の例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムが挙げられる。アルカリ金属ケイ酸塩は、シリカ源とアルカリ金属源とを兼ねる。
シリカ源とアルミナ源のモル比(SiO/Alに換算)は、目的とするゼオライトの組成によって適宜決定するが、一般には1以上であり、好ましくは2以上である。
反応液は、透明な溶液でも良いし、スラリーやコロイド溶液のような懸濁した液でも良い。本明細書中、反応液のうち濁度が300NTU以下のものを透明溶液と言い、濁度が300NTU超のものを懸濁液と言う。反応液の濁度は、液中に含まれるゼオライト原料の濃度に依存する。透明溶液としては濁度200NTU以下のものが好ましく、濁度150NTU以下のものがより好ましい。
反応液中のシリカ源+アルミナ源の含有量は特に限定されないが、反応液を透明溶液とする場合、5〜50質量%とするのが好ましく、10〜40質量%とするのがより好ましい。シリカ源+アルミナ源の含有量が5質量%未満であるとゼオライトの合成反応が遅すぎる。懸濁液の場合、50質量%超〜99.5質量%とするのが好ましく、60〜90質量%とするのがより好ましい。99.5質量%超であると均質なゼオライト膜が形成し難過ぎる。
(2)多孔質管状支持体
多孔質管状支持体はセラミックス、有機高分子又は金属からなるのが好ましく、セラミックスからなるのがより好ましい。セラミックスとしては、ムライト、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等が好ましく、金属としてはステンレススチール、焼結されたニッケル又は焼結されたニッケルと鉄の混合物等が好ましい。
多孔質管状支持体とその表面に形成したゼオライト膜からなるゼオライト管状分離膜を分子ふるいとして利用する場合、(a)ゼオライト膜を強固に担持することができ、(b)圧損ができるだけ小さく、かつ(c)多孔質管状支持体が十分な自己支持性(機械的強度)を有するという条件を満たすように、多孔質管状支持体の細孔径や気孔率を設定するのが好ましい。具体的には、多孔質管状支持体の平均細孔径は0.1〜20μmであるのが好ましく、0.1〜5μmであるのがより好ましい。また気孔率は5〜50%であるのが好ましく、30〜50%であるのがより好ましい。
多孔質管状支持体の大きさは特に限定されないが、実用的には長さ2〜200cm程度、内径0.5〜2cm、厚さ0.5〜4mm程度である。
(3)種結晶の付着
水熱合成を行う前に、多孔質管状支持体に種結晶を付着しておくのが好ましい。種結晶としては、ゼオライトの微結晶を使用すればよい。種結晶の平均粒径は1nm〜1μmであるのが好ましく、1nm〜0.4μmであるのがより好ましい。
ゼオライトの微結晶を水に入れ、撹拌してスラリーにする。スラリー中の種結晶の濃度は0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.1〜10質量%であるのがより好ましい。濃度が0.1質量%未満であると、多孔質管状支持体に種結晶が均一に付着せず、ゼオライト膜にピンホール等の欠陥が生じ易過ぎるので好ましくない。濃度を20質量%超とすると、種結晶を含む層が厚くなり過ぎる。種結晶を含む層が厚いと、層の外周付近にある種結晶は結晶成長するものの、それより内側にある種結晶はあまり結晶成長しないで多孔質管状支持体に保持されることになり、ゼオライト膜の剥離や欠陥を生じ易い。
種結晶を含むスラリーを多孔質管状支持体に付着させる方法は、ディップコート法、スプレーコート法、塗布法、濾過法等の中から多孔質管状支持体の形状に応じて適宜選択することができる。多孔質管状支持体とスラリーとの接触時間は0.5〜60分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。多孔質管状支持体の外面にのみゼオライト膜を形成する場合、多孔質管状支持体の外周にのみ種結晶を付着させるのが好ましい。
種結晶を付着させた後、多孔質管状支持体を乾燥させるのが好ましい。高温で乾燥させると、溶媒の蒸発が早く、種結晶粒子の凝集が多くなるため、均一な種結晶付着状態を壊してしまうおそれがあるので好ましくない。このため乾燥は70℃以下で行うのが好ましい。加熱乾燥を行う場合も、加熱時間を短くするために室温乾燥と加熱乾燥を組み合わせて行うのがより好ましい。乾燥は多孔質管状支持体が十分に乾燥するまで行えばよく、乾燥時間は特に限定されないが、通常2〜12時間程度である。
(4)水熱合成法
反応容器内に縦に、かつ反応容器の内面から実質的に離隔するように多孔質管状支持体を配置する。反応容器内に多孔質管状支持体を配置する方法としては、(a)反応容器の上端部に位置する保持部材により多孔質管状支持体を懸下する方法や、(b)反応容器の下端部に支持部材を設け、その上に多孔質管状支持体を載置する方法が挙げられる。支持部材は、多孔質管状支持体の下端を実質的に密封しない構造を有する必要がある。反応容器に反応液及び多孔質管状支持体を入れる順序は限定されず、反応容器内に反応液を入れた後で多孔質管状支持体を浸漬させても良いし、反応容器内で多孔質管状支持体を懸垂状態にした後で反応液を入れても良い。
(i)多孔質管状支持体の浸漬
反応液に多孔質管状支持体を浸漬させて、水熱合成を行う。例えば図1に示すように、反応容器1の中に多孔質管状支持体3を懸下し、反応液に浸漬させる。多孔質管状支持体3は、実質的に反応容器1から離隔するように配置する。多孔質管状支持体3の軸線がほぼ反応容器1の軸線上にあるように、多孔質管状支持体3を反応容器1内に入れるのが好ましい。多孔質管状支持体3の両端は開口しているので、管状支持体3内にも反応液が入る。一つの反応容器1には、多孔質管状支持体3を一つ入れるのが好ましい。反応容器1の中に多孔質管状支持体3を2つ以上入れると、反応液を加熱した時に反応液が好ましい対流状態にならず、均質なゼオライト膜が形成しない。
多孔質管状支持体3の上端が反応液の液面より2〜30cm下になるように、多孔質管状支持体3を浸漬させるのが好ましい。多孔質管状支持体3の上端から液面までの距離が2cm未満であると、反応液の対流が十分に起こらず、均質なゼオライト膜が形成しない。多孔質管状支持体3の上端から液面までの距離を30cm超とすると、加熱する反応液の量が多過ぎてエネルギーのロスが多過ぎる。
(ii)反応液の加熱
多孔質管状支持体の両端が開放した状態で反応液を加熱する。両端が開放した状態であると、多孔質管状支持体内にも反応液の流れが生じるため、反応液の温度が均一になり易い。加熱手段は、多孔質管状支持体を包囲するように設けられているのが好ましい。好ましい加熱手段として、反応容器の外周に設けられたジャケットや、反応容器内に設けられたスパイラル管が挙げられる。ジャケット又はスパイラル管に水蒸気等の熱媒体を供給することにより、反応液を加熱することができる。多孔質管状支持体の全長に渡って反応液に対流が生じるように反応液を加熱するのが好ましい。反応液にこのような対流が生じていると、ゼオライト膜が多孔質管状支持体の表面に均一に形成する。
加熱前の反応液は35℃未満とするのが好ましい。反応液が35℃以上であると、反応液中にゼオライトの結晶が生じやすい。水熱反応中にこの結晶が多孔質管状支持体に付着すると、ゼオライト膜に欠陥が生じやすいので好ましくない。反応容器に入れた反応液は、5〜100℃/minの速度で昇温するのが好ましい。昇温速度が5℃/min未満であると、加熱に時間がかかり過ぎるために、多孔質管状支持体上でゼオライト結晶の成長が開始する前に反応液中で自発的な核生成が起こる。反応液中で自発的に生成したゼオライト核が多孔質管状支持体に付着すると、均質で緻密なゼオライト膜が形成しないので、加熱に時間がかかり過ぎるのは好ましくない。昇温速度が100℃/min超であると、加熱温度の制御が難し過ぎる。
反応液は透明溶液であっても懸濁液であっても良いが、透明溶液であるか懸濁液であるかによって好ましい加熱温度が異なる。透明溶液を使用する場合、透明溶液の沸騰温度Tb−50℃の温度(沸騰温度Tbより50℃低い温度)以上でTb未満の温度となるように透明溶液を加熱温度を調整するのが好ましい。加熱温度がTb−50℃未満であると、反応に時間がかかりすぎる上、ゼオライトの合成反応が十分に起こらない。溶液の温度をTb以上にすると、均質なゼオライト膜が形成しない。
反応液として懸濁液を使用する場合、懸濁液を沸騰させるのが好ましく、沸騰温度付近に保持するのがより好ましい。懸濁液を沸騰させないと、ゼオライト膜が均質な形成し難過ぎる。
加熱時間は加熱温度に応じて適宜変更し得るが、一般に1〜100時間であれば良い。
(iii)ゼオライト膜の形成
反応液を加熱するとゼオライトの合成反応が進行し、多孔質管状支持体の表面にゼオライト膜が形成する。ゼオライト膜の厚さは、加熱時間や加熱温度を制御することにより適宜選択できる。例えば透明溶液を80℃で2時間保持した場合、平均膜厚約1〜20μmのゼオライト膜が得られる。
ゼオライト膜は多孔質管状支持体の表面に薄く付着しており、細孔内にはほとんど形成しない。このため均一な厚さを有し、欠陥の非常に少ないゼオライト膜が得られる。これは多孔質管状支持体内にも反応液が入った状態で水熱合成反応を行っているため、多孔質管状支持体の内側と外側との圧力差がほとんど無く、反応液が多孔質管状支持体の細孔内にあまり入り込まないためであると考えられる。
ゼオライト膜は、多孔質管状支持体の外面に形成する。多孔質管状支持体の内面にはゼオライト膜が実質的に形成しないのみならず、シリカ等からなるゲル状の物質もほとんど付着しない。これには、多孔質管状支持体内では対流による反応液の流れが小さいことや、反応液には温度勾配があり多孔質管状支持体内は温度が低いことが影響していると考えられる。
本発明のゼオライト膜の製造方法においては、多孔質管状支持体は反応容器の内面から実質的に離隔しており、多孔質管状支持体と反応容器の内面との間にある反応液は好ましい対流状態になっている。このような環境は、ゼオライト結晶の成長に好適である。また好ましい態様においては水熱合成時の昇温速度が十分に大きいので、反応液中で自発的核生成が開始する前に、多孔質管状支持体上でゼオライト結晶の成長反応が起こる。このためゼオライト結晶は多孔質管状支持体に担持された種結晶の骨格構造及び結晶方向を維持したまま成長し、ゼオライト膜を形成すると考えられる。このような結晶成長によって得られるゼオライト膜の構造については、後で詳細に説明する。
[2]ゼオライト膜の製造装置
(1)第一の実施例
図1は、本発明のゼオライト膜の製造装置の一例を示す。この装置は多孔質管状支持体3を縦に収容する縦長の反応容器1と、反応容器1の外周に設けられたジャケット2とを具備する。反応容器1は円筒状の本体部11と、本体部11の下端に取り付けられた下部12とを有する。本体部11の下端110と下部12の上端120は溶接されている。
本体部11の上端部には、一対の切り欠き111,111が設けられている。切り欠き111,111には多孔質管状支持体3を支持するための支持棒30が嵌合するようになっている。支持棒30の中央部には多孔質管状支持体3を挟持するクランプ31が取り付けられている。クランプ31により多孔質管状支持体3を挟持して支持棒30を切り欠き111に嵌めると、多孔質管状支持体3は反応容器1内で懸下する。
下部12は反応容器1の底にあたる円錐部121と、円錐部121から延在する円筒部122とからなる。円筒部122から反応液の入口13が突出しており、円錐部121から出口14が突出している。入口13及び出口14には、コック131及びコック141が設けられている。図1に示す例では、反応液を排出し易いように下部12の円錐部121の底に出口14が取り付けられている。
ジャケット2は、本体部11の外周の大部分を覆うように設けられている。ジャケット2には水蒸気Vの供給口となる上側口22と、水蒸気Vの出口となる下側口21とが突出している。上側口22から流入した水蒸気Vは、ジャケット2内を通過して下側口21から出るようになっている。ジャケット2に供給する熱媒として温水Wを使用する場合は、図7に示すように、下側口21からジャケット2に温水Wを供給し、上側口22から排出するのが好ましい。
反応液の入口13から反応容器1内に反応液を注入し、反応容器1内に充填する。多孔質管状支持体3の一端をクランプ31で挟持し、反応液内に多孔質管状支持体3を浸漬させる。多孔質管状支持体の下端は、反応容器の円錐部121(底)から離隔した位置にある。多孔質管状支持体3の下端が円錐部121に接触した状態で水熱合成を行うと、反応液中で生成した微小なゼオライトからなる沈殿物が多孔質管状支持体3の下端の付近に付着するので、ゼオライト膜に欠陥が生じ易く、好ましくない。多孔質管状支持体3の下端から円錐部121までの好ましい距離dは多孔質管状支持体3の長さに依存し、多孔質管状支持体3が長いほど距離dも長いのが好ましい。例えば80cmの多孔質管状支持体の場合、5〜60cm程度である。
図2は、図1のA−A断面における温度勾配を概略的に示す。ジャケット2の上側口22から水蒸気Vを供給すると、水蒸気Vはジャケット2内に充満し、水蒸気Vの熱が反応容器1の本体部11に伝わる。本体部11に伝わった熱は、多孔質管状支持体3の外側の反応液に伝わるが、熱損失のために反応液の温度はジャケット2内の温度より低くなる。多孔質管状支持体3内の反応液には、外側の反応液から多孔質管状支持体3を介して熱が伝わる。このため多孔質管状支持体3内が最も低温になっている。
図3は、反応液内に生じる対流を概略的に示す。図の簡単化のために、多孔質管状支持体3を懸垂するクランプ31等を省略している。上述のように、反応液には温度勾配が生じているので、反応液内には対流が生じる。ジャケット内の熱媒体により温められた反応液は、反応容器1の本体部11の内面に沿って上昇する。本体部11内を上昇した反応液が多孔質管状支持体3に接触すると、反応液は比較的低温の多孔質管状支持体3により冷却され、多孔質管状支持体3に沿って下降する。
反応液に好ましい対流状態が生じるように、反応容器1の内面から多孔質管状支持体3の外面までの距離Dは2〜25mmとするのが好ましい。反応容器1の内面から多孔質管状支持体3の外面までの距離Dが2mm未満であると、対流が十分に発達しないため、ゼオライトの合成原料が多孔質管状支持体3の表面に十分に供給され難過ぎる。距離Dが25mm超であると、反応液の温度応答性が低過ぎて、反応液の温度制御が難し過ぎる。
反応容器1の高さは、多孔質管状支持体3の長さより4〜90cm大きいのが好ましい。反応容器1の高さと多孔質管状支持体3の長さとの差が4cm未満であると、反応液に多孔質管状支持体3を完全に浸漬しても、反応液に好ましい対流が生じにくい。反応容器1の高さを多孔質管状支持体3の長さより90cm超大きくしても、大きくしたことによる好ましい効果は得られず、無駄となる。
反応液内に対流が生じることにより、反応液の温度が均一化すると共に、多孔質管状支持体3の表面にゼオライトの原料が供給される。このため多孔質管状支持体3の表面に、均質なゼオライト膜が形成する。
多孔質管状支持体3の一端をクランプ31で挟んでいるので、この部分にはゼオライト膜が形成しないが、多孔質管状支持体3とその表面に形成したゼオライト膜からなるゼオライト管状分離膜を分子ふるいとして使用する場合にも差し障りはない。なぜなら、分子ふるいとして使用する場合、管状分離膜の各端部には管の内部を封止する部材と、管を支持する部材とを設けるので、端部は分離膜として機能しないからである。
(2)第二の実施例
図4は、本発明のゼオライト膜の製造装置の好ましい別の例を示す。図4に示す製造装置は、多孔質管状支持体3を載置するための支持部材4を有している以外、第一の実施例とほぼ同じであるので、相違点のみ以下に説明する。反応容器1は円筒状の本体部11と、本体部11から突出した反応液の入口13を有している。本体部11の下端110は、円盤状の底体15に溶接されている。底体15からは反応液の出口14が下向きに突出している。
図4及び5に示すように、支持部材4は五徳のような形状を有しており、リング状の台座41と、台座41の内側に等間隔に取り付けられた3本のクランク状の脚部42とからなる。台座41の外径は、反応容器1の本体部11の内径より僅かに小さい。各脚部42は多孔質管状支持体3を載置するための水平部421と、水平部421の外端に連結する垂直部422と、垂直部422の下端に連結する水平な接合部423とを有する。図5に示すように、各水平部421の先端は接触しておらず、多孔質管状支持体3を載せても多孔質管状支持体3の下端を密封しないようになっている。支持部材4は反応容器1の底体15上に載置される。
多孔質管状支持体3の一端をクランプ31により挟持して反応容器1内に入れ、支持棒30を切り欠き111,111に嵌合する。多孔質管状支持体3の他端が脚部42の水平部421に当接すると、支持棒30も切り欠き111の底に当接する。切り欠き111,111の底にはパッキン112,112が取り付けられているので、多孔質管状支持体3の寸法誤差を吸収できる。
ジャケット2内に水蒸気Vを供給して反応液を加熱すると、反応液内に対流が生じる。図6に示すように、脚部42は多孔質管状支持体3の下端を密封していないので、多孔質管状支持体3内の反応液の流れは妨げられない。また脚部42は十分細いので、多孔質管状支持体3の下側の対流にもほとんど影響しない。このため反応液内は好ましい対流状態になり、多孔質管状支持体3の外面に均質なゼオライト膜が形成する。
[3]ゼオライト管状分離膜
本発明のゼオライト管状分離膜は、両端が開口した多孔質管状支持体と、多孔質管状支持体の表面に形成したゼオライト膜を有する。ゼオライト管状分離膜において、(a)ゼオライト膜の80%以上は、多孔質管状支持体の外面から0.1〜20μmに形成されており、(b)多孔質管状支持体の内面には実質的にゼオライト膜が形成されていない。ゼオライト膜が多孔質管状支持体の外面から20μm以上に形成していたり、多孔質管状支持体内にもゼオライト膜が形成していたりすると、圧力損失が大き過ぎる。ゼオライト膜の80%以上が多孔質管状支持体の外面から10μm以内に形成されているのが好ましく、5μm以内に形成されているのがより好ましい。
ゼオライト管状分離膜により水とアルコールとの混合物から水を分離する際の分離係数αは1000以上であるのが好ましく、10000以上であるのがより好ましい。ここで分離係数αは、水とエタノールの混合物の分離の場合、分離前の水の濃度をA質量%、エタノールの濃度をA質量%とし、膜を透過した液体又は気体中の水の濃度をB質量%、エタノールの濃度をB質量%とする時、下記式(1)
α=(B/B)/(A/A) ・・・(1)
により表される係数である。分離係数αはゼオライト膜の膜厚に比例するので、多孔質管状支持体上に膜厚の大きいゼオライト膜を形成することにより大きな分離係数αを有するゼオライト管状分離膜を作製することができる。
図8は、本発明のゼオライト管状分離膜を概略的に示す。ゼオライト膜8は多孔質管状支持体3にほぼ垂直に形成した複数のゼオライト単結晶81と、ゼオライト単結晶81の隙間に形成した粒界層82とからなる。「多孔質管状支持体3にほぼ垂直」とは、ゼオライト単結晶81の成長軸8aと多孔質管状支持体3の軸線又は表面とのなす角度θが80〜90°であることを示す。
このような構造を有するゼオライト膜8が形成するメカニズムは、次のように考えられる。本発明の製造方法において、ゼオライト種結晶は多孔質管状支持体3に対して任意の向きで担持され、水熱反応によってそれぞれの成長軸のうちで、多孔質管状支持体3に接触していない方向に成長を始める。このため各種結晶は任意の方向に成長を始めることになる。
結晶成長が進むと、結晶同士のぶつかり合いが生じる。多孔質管状支持体3の外面3aに対して垂直に成長する結晶は、最も大きな成長速度を示すので、垂直から少しずれた方向に成長する結晶は、既に垂直方向に成長した結晶によって成長方向を規制されながら成長することになる。また垂直から大きくずれた方向に成長する結晶は、垂直に成長した結晶にぶつかってそれ以上成長しなくなる。このように、多孔質管状支持体3に対して垂直な方向への結晶成長には障害がないのに対し、それ以外の方向への結晶成長は規制又は阻害される(幾何学的選別作用)。この結果、結晶成長の淘汰が起こり、ゼオライト結晶81は全体的には多孔質管状支持体3に対してほぼ垂直に伸びる。
ゼオライト膜8の表面に露出したゼオライト単結晶81のうち90%以上が多孔質管状支持体3にほぼ垂直な成長軸8aを有するのが好ましい。結晶成長中に幾何学的選別作用が十分に働くと、表面に露出したものの90%以上が多孔質管状支持体3にほぼ垂直な成長軸8aを有する。
垂直方向に成長した結晶にぶつかりながら、それに隣接する結晶が成長を続けると、ゼオライト結晶81中に取り込まれ難い物質が結晶表面に集まり、ゼオライト結晶81の間に粒界層82が生成する。このように形成した粒界層82は、ゼオライト結晶81より大きな密度を有する酸化物からなる。粒界層82の厚さは5〜50nm程度であるのが好ましい。粒界層82には、ゼオライトの細孔より大きな孔径の孔が形成していないのが好ましい。粒界層82に大きな孔径の孔が形成していると、優れた分子ふるい効果が得られない。実質的に緻密な粒界層82を有するゼオライト膜8は、優れた分子ふるい効果を示す。
多孔質管状支持体3としては、多孔質セラミック管が好ましい。好ましいセラミックスの例として、アルミナ、ムライト、シリカ、チタニア及びジルコニアが挙げられる。
本発明のゼオライト管状分離膜3は、欠陥が非常に少なく、均一な孔径を有する微孔膜であるのに加えて、ゼオライト膜8が実質的に多孔質管状支持体の外側にのみ薄く形成しているために圧力損失が小さく、優れた分離性能を有する。このように優れた分離性能を有する本発明のゼオライト管状分離膜は、本発明のゼオライト膜の製造方法により製造することができる。
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
A型ゼオライトの微粒子(平均粒径100nm〜1μm)を水に入れて撹拌し、0.5質量%の濃度のスラリーを作製した。このスラリーにα−アルミナからなる管状多孔質支持体(平均細孔径1.3μm、外径10mm、内径6mm、長さ10cm)を3分間浸漬させた後、一定の速度で引き上げた。これを25℃の恒温槽中で2時間乾燥した後、70℃の恒温槽中で16時間乾燥した。乾燥後の多孔質支持体の断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果、種結晶が多孔質支持体表面に均質に付着していることが確認された。
ケイ酸ナトリウム、水酸化アルミニウム及び蒸留水を、H.Robson著「Verified Synthesis of Zeolite Materials」Elsevier Science(2001)に記載のA型ゼオライトの組成となるように混合し、水熱反応溶液とした。この反応溶液の濁度は濁度測定装置の上限値(1000NTU)以上であった。この反応液に種結晶層を付与した多孔質支持体を浸漬させた。ジャケットに水蒸気を供給して反応液を100℃に加熱し、その後4時間保持した結果、多孔質支持体の外側の表面にゼオライト膜が形成した。このゼオライト膜を水洗した後、36℃で16時間時間乾燥させた。
ゼオライト膜のX線回折パターンを図9に示し、ゼオライト膜の断面及び表面の走査型電子顕微鏡写真をそれぞれ図10及び図11に示す。図10から分かるように、ゼオライト膜は多孔質管状支持体の細孔にほとんど入り込んでおらず、多孔質管状支持体の表面に薄く形成していた。図9〜11から、均一な膜厚を有するA型ゼオライトの結晶層が形成したことが分かった。
透過型電子顕微鏡を用いて、ゼオライト管状分離膜の断面を観察した。透過型電子顕微鏡写真(TEM写真)を図12及び13に示す。ゼオライト結晶81が管状多孔質支持体の表面3aに対してほぼ垂直に形成し、ゼオライト結晶81の隙間には粒界層82が形成していた。TEM写真中の粒界層82に当たる部分は、ゼオライト結晶81より暗く見えることから、粒界層82はゼオライト結晶81より大きな密度を有することが確認された。
得られたゼオライト膜の分離性能を評価するために、図14に示すパーベーパレーション(PV)試験装置を組み立てた。このPV試験装置は、供給液Aの供給を受ける管511及び攪拌装着512を具備する容器51と、容器51の内部に設置された分離膜52と、分離膜52の開放端に連結した管56と、管56の末端に液体窒素トラップ53を介して接続した真空ポンプ54とを有する。分離膜52は、上記のように多孔質支持体の表面にゼオライト膜を形成したものである。なお管56の途中には真空ゲージ55が取り付けられている。
このPV試験装置の容器51に、管511を介して75℃の供給液A(エタノール/水の質量比=90/10)を供給し、真空ポンプ54により分離膜52内を吸引した(真空ゲージ55による真空度:10〜1000Pa)。分離膜52を透過した液Bは液体窒素トラップ53で捕集された。供給液Aと透過液Bの組成をガスクロマトグラフ[(株)島津製作所製GC−14B]を用いて測定し、分離係数αを求めた。測定結果を表1に示す。なお分離膜52の透過液量は、4kg/m・hrであった。
実施例2
H.Robson著「Verified Synthesis of Zeolite Materials」Elsevier Science(2001)に記載のA型ゼオライトの組成の透明溶液を調整し、図7に示すようにジャケット2に下側口21から温水Wを供給して透明溶液を80℃に加熱し、その後2時間保持した以外実施例1と同様にしてゼオライト膜を作製した。ゼオライト膜のX線回折パターンを図15に示し、ゼオライト膜の表面及び断面の走査型電子顕微鏡写真をそれぞれ図16及び図17に示す。図15〜17から、均一な膜厚を有するA型ゼオライトの結晶層が形成したことが分かった。また分離膜の分離性能を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。なお分離膜52の透過液量は、4kg/m・hrであった。
Figure 0003922389
比較例1
管状多孔質支持体をスラリー中に立設し、管状多孔質支持体の下端が容器に接触し、支持体内が封止された状態で加熱した以外、実施例1と同様にして水熱合成を行ったところ、管状多孔質支持体の外側のみならず内側にもゼオライト膜が形成した。ゼオライト膜を走査型電子顕微鏡写真で観察したところ、膜に欠陥(ピンホール)が存在した。またこの分離膜を使用した以外実施例と同様にして分離性能を測定したところ、この分離膜の分離係数αは数100程度であり、優れた分離性能を有するものではなかった。
管状多孔質支持体の外側に形成したゼオライト膜の断面を透過型電子顕微鏡を用いて観察した。TEM写真を図18に示す。図18から、ゼオライト膜中にゼオライト結晶が規則的に形成していない部分があることがわかった。規則的に形成していない部分には、数10nm程度の孔径を有する空隙が生じていた。これは、水熱合成時に反応液に好ましい対流が生じなかったために、ゼオライト結晶の成長中に十分な幾何学的選別作用がはたらかなかったためであると考えられる。

Claims (13)

  1. シリカ源及びアルミナ源を含有するゼオライト合成用反応液の水熱反応により、両端が開口した多孔質管状支持体の表面にゼオライト膜を形成する方法であって、反応容器の上部及び/又は下部に配した保持部材にて、多孔質管状支持体を反応容器の内面に接触せず、且つ両端が開口した状態で保持して、反応容器に充たした反応液中に多孔質管状支持体を縦長の状態で全て浸漬し、反応液を加熱して反応せしめることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、反応容器に収納する多孔質管状支持体の数を1とすることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、 反応容器に収納した多孔質管状支持体の全長にわたって反応液の対流が生じるように反応液を加熱することを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、反応容器に充填された反応液の液面が、その中に縦長の状態で浸漬された多孔質管状支持体の上端より2〜30cm上となるように調節して、反応せしめることを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、反応容器の内面と多孔質管状支持体の外面までの距離が2〜25mmとなるように保持して、反応せしめることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、反応液の濁度を300NTU以下の透明溶液とし、沸騰温度乃至これより50℃低い温度の範囲内で反応せしめることを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、反応液を35 ℃以下の温度で反応容器に供給し、5〜100℃/min.の割合で昇温して反応せしめることを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載のゼオライト膜の形成方法において、反応液を懸濁液とし、沸騰温度付近で反応せしめることを特徴とする方法。
  9. シリカ源及びアルミナ源を含有するゼオライト合成用反応液の水熱反応によって、両端が開口した多孔質管状支持体の表面にゼオライト膜を形成する為の装置であって、(a)内部に反応液を収容し、その中に多孔質管状支持体の全てを、容器の内面に接触せず、且つ両端が開口した状態で保持して浸漬するに足る形状及び容積を有する反応容器と、(b)反応容器中の反応液の加熱手段、及び(c)多孔質管状支持体を反応容器の内面に接触しないよう縦長の状態で保持し得る反応容器の上部及び/又は下部に配した保持手段を具備したことを特徴とする装置。
  10. 請求項9に記載のゼオライト膜の形成用装置において、反応容器の下部に配された保持手段は、多孔質管状支持体の下端開口部を閉鎖することなく、縦長の状態に載置し得る構造を有することを特徴とする装置。
  11. 請求項9に記載のゼオライト膜の形成用装置において、反応容器は、その内面と中に保持される多孔質管状支持体の外面までの距離が2〜25mmであることを特徴とする装置。
  12. 請求項9に記載のゼオライト膜の形成用装置において、反応容器は、収容された反応液の液面がその中に縦長の状態で浸漬された多孔質管状支持体の上端より2cm以上となるに足る高さを有するものであることを特徴とする装置。
  13. 請求項9に記載のゼオライト膜の形成用装置において、反応液の加熱手段は、反応容器の外周に設けられ、その中に熱媒体を供給し得る加熱用ジャケットであることを特徴とする装置。
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