JP3916702B2 - アセトンの精製方法 - Google Patents

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    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/81Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C45/82Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
    • C07C45/83Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation by extractive distillation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェノール−アセトンの製造工程から来る粗製アセトン流中に含まれるアセトンの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェノール−アセトンを製造する今日の設備では、僅かにアルカリ性の環境中でクメンの流れを空気酸化している。こうして得られたクミルヒドロペルオキシドを続いて、硫酸の存在下で加水分解して、フェノールとアセトンの混合物を形成させ、この混合物から精留により粗製アセトンの流れを分離する。アセトンの精製は、図1に示すスキームにより行なう。
【0003】
実際には、精留塔のヘッドから来る、主としてクメン、水、アルデヒドおよびメタノールを不純物とする粗製アセトンの流れは、圧力350〜500トルおよび還流比3.5〜4.5の条件下の、合計段数70プレートからなる、直列の1個以上のカラムのラインで蒸留される。
【0004】
粗製アセトン(1)はカラムA”の第一プレート、または段数70プレートのカラムを1個だけ使用する場合には第10プレートに供給する。約0.2%の水および約300 ppmのメタノールを含む、規格内の製品(2)をA”のヘッドから回収する。酸性度を中和し、粗製物中に存在するアルデヒド不純物の縮合を誘発する機能を有する、水酸化ナトリウムの14%溶液(3)を同じカラムの26°プレートに供給する。さらに、原料中には、15%以上の量で水が存在することが、ナトリウム塩(sodic salts) の形成によるカラムの汚染を防止するのに必要である。クメン(4)はカラムA”の底に蓄積する傾向があり、そこから実体量のアセトンと共に除去される。カラムA”の底部の、水、ポリアルデヒド、メタノールおよびアセトンを含む物質(5)は、カラムA’に供給される。水酸化ナトリウムの作用により形成されたポリアルデヒドは、カラムA’の底から、大部分の水(6)と共に除去されるのに対して、ヘッド(7)からの、アセトンを含む流れはカラムA”に再供給される。
【0005】
このカラムが正しく機能するためには、原料中のクメンを最小に抑えることが必要であるが、これは一次精留塔(粗製フェノールから粗製アセトンの分離)で還流比を高く維持することにより達成される。
【0006】
粗製アセトンの流れ(1)では、水が重要な不純物になる。水はアセトンとの共沸混合物(アセトン95.6%、沸点54.5℃)を形成し、分別蒸留では除去できないからである。この問題は、アセトンの商業的な精製方法では、減圧で蒸留を行なうことにより解決される。この様に、水の含有量を妥当な水準に下げることにより、共沸混合物の組成を変えることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法には、例えばポンプの運転によりエネルギー消費が高いこと、および高還流比で運転する必要性がある、などの欠点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ここで、これまで使用されている方法で得られるよりもはるかに高い品質のアセトンを製造することができ、エネルギーを著しく節約できる精製方法が開発された。特に、本発明の方法では、水/アセトンの共沸混合物を分離するために、減圧で蒸留する代わりに、トリエチレングリコール(TEG)による抽出蒸留を使用する。
【0009】
【発明の実施の形態】
そこで、本発明は、フェノール−アセトンの製造工程から来る、不純物として主としてクメン、水、アルデヒドおよびメタノールを含む粗製アセトンの精製方法であって、
− フェノール/アセトンの製造設備の一次分別から来る粗製アセトンの流れを第一蒸留カラムに供給し、該第一蒸留カラムに2%水酸化ナトリウム溶液をも供給する工程、
− 第一カラムのヘッドにおける、アセトン、水およびクメンからなる流れを第二カラムに送り、該第二カラムに抽出溶剤トリエチレングリコールをも供給する工程、
− 第二カラムのヘッドから実際上無水のアセトンを回収する工程、
− 第二カラム底部の、トリエチレングリコール、水、クメンおよびアセトンを含む物質を、第三蒸留カラムに供給し、該第三蒸留カラムで水/クメンの共沸混合物をヘッドから回収し、無水トリエチレングリコールをテールから回収する工程、
− 水/クメンの共沸混合物をデカンターに送り、該デカンターの中で、アセトンを含む水相を分離し、第一カラムに循環させ、クメンおよびアセトンを含む有機相を一次分別に送る工程
を含んでなる方法に関する。
【0010】
本発明の方法により、関連する製造原価を増加することなく、一級品質のアセトン(含水量<300 ppmおよびメタノール含有量<100ppm )を製造できることに加えて、現在使用されている方法と比較して下記の利点が得られる。
【0011】
−大気圧で操作することができ、したがって真空ポンプを使用しないので、エネルギーを節約し、排ガスを低減させ、能力を増加させることができる。
【0012】
−精製工程における還流比の低下によりエネルギーが節約され、さらに能力を増加することができる。
【0013】
−一次分別における還流比が低下するためにエネルギーが節約される。
【0014】
提案する方法において、実際、重要な役割を果たすのは、水/クメンの共沸混合物が形成され、これが第三カラムのヘッドで容易に分離されるということである。
【0015】
したがって、粗製アセトン中にはある一定量のクメンが存在することができ、還流比を下げることにより、一次分別の難しさを緩和することができる。
【0016】
本発明の精製を行なうのに必要なスキームを図2に示すが、その主な特徴は以下に説明するとおりである。
【0017】
一次分別から来る粗製アセトンの流れ(1)を、合計16〜26、好ましくは20のプレートからなるカラム(A’)の3°−10°プレート(理論的プレート、上方向に数える)、好ましくは6°に供給する。カラムは、大気圧、還流比0.2〜0.5、好ましくは0.3で、およびその圧力降下に応じてテールにおける温度102〜110℃で運転される。粗製アセトンに対して12%〜17%の、好ましくは15%の量の、2%水酸化ナトリウム溶液(2)を同じカラムの13°−23°プレート、好ましくは19°、に供給する。このカラムのテールから、アルデヒド(ポリアルデヒドの形態の)、ソーダと共に供給された水の大部分およびメタノールの一部(3)が除去される。メタノールの分離は大量の水により改良されるが、水は、水酸化ナトリウムの溶液として粗製物に対して向流で供給される場合、この不純物の大部分をカラムの底部に引き止める効果を有する。
【0018】
カラムA’のヘッドから来る流れ(4)は、合計23〜36、好ましくは32の数のプレートからなり、大気圧で、還流比0.4〜1.5、好ましくは1で、カラムA''' のテールにおける温度により測定した、一般的に120℃のテールにおける自己発生温度(autogenous temperature)で運転されるカラムA”の3°−10°プレート、好ましくは6°、に供給する。
【0019】
このカラム中では、原料が25°−40°プレートで抽出溶剤トリエチレングリコールと、カラムA’に供給された粗製物の0.6÷1倍に等しい量で接触し、その効果により、水−アセトンの共沸混合物が分離され、水がカラムの底部に引き止められる。実際的に無水のアセトン(含水量<300 ppm)がヘッド(5)から回収される。カラムA”の、TEG、水、クメンおよび一般的に約3%量のアセトンを含む底部生成物は、抽出溶剤を回収するために、カラムA''' の6°−19°プレート、好ましくは13°プレートに供給される。
【0020】
9〜20、好ましくは15、の数のプレートからなることができて、大気圧で、カラムA’に供給される粗製物に対して0.1〜0.7、好ましくは0.2、の還流比で運転されるこのカラムでは、TEGの脱水を行なうために、水/クメンの共沸混合物(沸点95℃、クメン56%)を利用する。
【0021】
ヘッド(7)で回収された共沸混合物はデカンター(B)に集められ、そこで2つの相が分離される。33%までのアセトンを含む水相はカラムA’に循環される(8)。33%までのクメンおよび21%までのアセトンを含む有機相(9)は一次分別に循環される。
【0022】
無水TEG(10)はカラムA''' のテールから回収され、カラムA”に循環される。
【0023】
【実施例】
例1
図3に示す様な、直列の3個のカラムのラインおよび相分離装置S1からなる「ベンチスケール」の装置で試験を行なう。
【0024】
カラムT1は30プレートからなり、T2は45プレートからなり、T3は15プレートからなる。プレートは、NORMSCHLIFT から供給され、ガラス製で穴が開いており、直径が50mmで効率が総還流温度で65%である。
【0025】
一次分別から来る粗製アセトンの流れ(1)をT1の12°プレートに供給する。2%水酸化ナトリウム溶液(2)を同じカラムの30°プレートに供給する。このカラムのテールから、アルデヒド(ポリアルデヒドの形態の)、炭酸ナトリウムと共に供給された水の大部分およびメタノールの一部(3)が除去される。
【0026】
次いで、カラムT1のヘッドから来る流れ(4)をカラムT2の8°プレートに供給する。循環されるトリエチレングリコール(10)もこのカラムの25°プレートに供給される。事実上無水のアセトン(5)はT2のヘッドから回収され、TEG、水、クメンおよびアセトンを含む流れ(6)はテールから回収される。この流れはカラムT3の10°プレートに供給され、抽出溶剤を回収する。
ヘッド(7)で回収された共沸混合物はこのカラム中のデカンター(S1)に集められ、そこで2つの相が分離される。すなわち、アセトンを含む水相(8)(これはカラムT1に循環される)およびクメンおよびアセトンを含む有機相(9)である。無水TEG(10)はカラムT3のテールから回収され、カラムT2に循環される。
【0027】
操作パラメータ
原料供給カラムT1
−粗製アセトンの流れ 3042cc/h
(H2 O 2.5%、クメン150 ppm、メタノール210 ppm)
−S1から来る水相 104cc/h
−H2 O補給 −
−NaOH(2%) 458cc/h
【0028】
運転パラメータ
温度
テールT1 104℃ 還流T1 586cc/h
ヘッドT1 62℃ 還流T2 3000cc/h
テールT2 112℃ 還流T3 480cc/h
テールT3 183℃ 循環TEG 1430cc/h
ヘッドT3 106℃ 圧力 1気圧
【0029】
重要分析
アセトン テールT1 60 ppm
アセトン テールT2 2.3%
アセトン 有機相S1 10.7%
アセトン 水相S1 18.5%
2 O テールT2 9.9%
クメン テールT2 11.1%
クメン テールT3 12.7%
【0030】
最終生成物の特性
2 O含有量 800 ppm
メタノール含有量 150 ppm
過マンガン酸塩試験(ASTM D1363) 12時間
【0031】
例2
下記の操作パラメータで例1に記載した手順を行なう。
原料供給カラムT1
−粗製アセトンの流れ 3028cc/h
(H2 O 2.5%、クメン150 ppm、メタノール210 ppm)
−S1から来る水相 133cc/h
−H2 O補給 736cc/h
−NaOH(2%) 467cc/h
【0032】
運転パラメータ
温度
テールT1 105℃ 還流T1 1123cc/h
ヘッドT1 60℃ 還流T2 3001cc/h
テールT2 120℃ 還流T3 520cc/h
テールT3 182℃ 循環TEG 1430cc/h
ヘッドT3 110℃ 圧力 1気圧
【0033】
重要分析
アセトン テールT1 451 ppm
アセトン テールT2 1.6%
アセトン 有機相S1 12.0%
アセトン 水相S1 21.9%
2 O テールT2 5.9%
クメン テールT2 10.8%
クメン テールT3 11.7%
【0034】
最終生成物の特性
2 O含有量 600 ppm
メタノール含有量 60 ppm
過マンガン酸塩試験(ASTM D1363) 20時間
【0035】
例3
下記の操作パラメータで例1に記載した手順を行なう。
原料供給カラムT1
−粗製アセトンの流れ 3033cc/h
(H2 O 2.5%、クメン150 ppm、メタノール210 ppm)
−S1から来る水相 130cc/h
−H2 O補給 745cc/h
−NaOH(2%) 467cc/h
【0036】
運転パラメータ
温度
テールT1 105℃ 還流T1 1115cc/h
ヘッドT1 60℃ 還流T2 3000cc/h
テールT2 122℃ 還流T3 510cc/h
テールT3 184℃ 循環TEG 1760cc/h
ヘッドT3 110℃ 圧力 1気圧
【0037】
重要分析
アセトン テールT1 400 ppm
アセトン テールT2 1.3%
アセトン 有機相S1 13.7%
アセトン 水相S1 21.6%
2 O テールT2 4.9%
クメン テールT2 11.0%
クメン テールT3 11.8%
【0038】
最終生成物の特性
2 O含有量 307 ppm
メタノール含有量 57 ppm
過マンガン酸塩試験(ASTM D1363) 15時間
【0039】
例4
下記の操作パラメータで例1に記載した手順を行なう。
原料供給カラムT1
−粗製アセトンの流れ 3045cc/h
(H2 O 2.5%、クメン150 ppm、メタノール210 ppm)
−S1から来る水相 137cc/h
−H2 O補給 730cc/h
−NaOH(2%) 467cc/h
【0040】
運転パラメータ
温度
テールT1 105℃ 還流T1 1117cc/h
ヘッドT1 61℃ 還流T2 4000cc/h
テールT2 123℃ 還流T3 518cc/h
テールT3 183℃ 循環TEG 1760cc/h
ヘッドT3 111℃ 圧力 1気圧
【0041】
重要分析
アセトン テールT1 432 ppm
アセトン テールT2 1.1%
アセトン 有機相S1 12.2%
アセトン 水相S1 19.3%
2 O テールT2 5.0%
クメン テールT2 11.0%
クメン テールT3 11.6%
【0042】
最終生成物の特性
2 O含有量 230 ppm
メタノール含有量 61 ppm
過マンガン酸塩試験(ASTM D1363) 13時間
【0043】
例5
下記の操作パラメータで例1に記載した手順を行なう。
原料供給カラムT1
−粗製アセトンの流れ 3030cc/h
(H2 O 2.5%、クメン150 ppm、メタノール210 ppm)
−S1から来る水相 133cc/h
−H2 O補給 741cc/h
−NaOH(2%) 467cc/h
【0044】
運転パラメータ
温度
テールT1 104℃ 還流T1 1160cc/h
ヘッドT1 60℃ 還流T2 3010cc/h
テールT2 120℃ 還流T3 520cc/h
テールT3 183℃ 循環TEG 1760cc/h
ヘッドT3 113℃ 圧力 1気圧
【0045】
重要分析
アセトン テールT1 360 ppm
アセトン テールT2 1.2%
アセトン 有機相S1 15.0%
アセトン 水相S1 22.0%
2 O テールT2 5.1%
クメン テールT2 12.8%
クメン テールT3 12.7%
【0046】
最終生成物の特性
2 O含有量 309 ppm
メタノール含有量 63 ppm
過マンガン酸塩試験(ASTM D1363) 12時間
【0047】
例6
下記の操作パラメータで例1に記載した手順を行なう。
原料供給カラムT1
−粗製アセトンの流れ 3031cc/h
(H2 O 2.5%、クメン150 ppm、メタノール210 ppm)
−S1から来る水相 132cc/h
−H2 O補給 735cc/h
−NaOH(2%) 467cc/h
【0048】
運転パラメータ
温度
テールT1 105℃ 還流T1 1160cc/h
ヘッドT1 60℃ 還流T2 4000cc/h
テールT2 123℃ 還流T3 529cc/h
テールT3 184℃ 循環TEG 1760cc/h
ヘッドT3 113℃ 圧力 1気圧
【0049】
重要分析
アセトン テールT1 250 ppm
アセトン テールT2 1.0%
アセトン 有機相S1 11.0%
アセトン 水相S1 16.8%
2 O テールT2 5.1%
クメン テールT2 12.6%
クメン テールT3 12.9%
【0050】
最終生成物の特性
2 O含有量 250 ppm
メタノール含有量 49 ppm
過マンガン酸塩試験(ASTM D1363) 13時間
【0051】
例1〜6を、工業的設備から来る、下記の特性を有する粗製アセトンの流れでも実行した。
2 O含有量 4.0%
クメン含有量 8400 ppm
メタノール含有量 190 ppm
得られた結果は、上記の結果と同様であった。
【0052】
現在商業的な設備で使用されている様な精製方法を使用すると、これらの流れからは、下記の代表的な特性を有する規格内製品が得られる。
2 O含有量 0.15〜0.2%
メタノール含有量 200〜250 ppm
過マンガン酸塩試験 >3
(ASTM D1363)
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のアセトンの精製スキームを示す図。
【図2】本発明の精製スキームを示す図。
【図3】例1で使用した装置を示す図。

Claims (13)

  1. 下記の工程を含んでなることを特徴とする、フェノール−アセトンの製造工程から来る、不純物として主としてクメン、水、アルデヒドおよびメタノールを含む粗製アセトンの精製方法。
    (イ) フェノール/アセトンの製造設備の一次分別から来る粗製アセトンの流れを第一蒸留カラムに供給し、前記第一蒸留カラムに2%水酸化ナトリウム溶液をも供給する工程、
    (ロ) 第一カラムのヘッドにおける、アセトン、水およびクメンからなる流れを第二カラムに送り、前記第二カラムに抽出溶剤トリエチレングリコールをも供給する工程、
    (ハ) 第二カラムのヘッドから実際上無水のアセトンを回収する工程、
    (ニ) 第二カラム底部の、トリエチレングリコール、水、クメンおよびアセトンを含む物質を、第三蒸留カラムに供給し、前記第三蒸留カラムで水/クメンの共沸混合物をヘッドから回収し、無水トリエチレングリコールをテールから回収する工程、
    (ホ) 水/クメンの共沸混合物をデカンターに送り、前記デカンターの中で、アセトンを含む水相を分離し、このアセトンを第一カラムに循環させ、クメンおよびアセトンを含む有機相を一次分別に送る工程。
  2. 第一カラムを、大気圧で、還流比0.2〜0.5、およびテールにおける温度102〜110℃で運転する、請求項1に記載の方法。
  3. 第一カラムを、還流比0.3で運転する、請求項2に記載の方法。
  4. 粗製アセトンの12%〜17%の量の、2%水酸化ナトリウム溶液を第一カラムに供給する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 粗製アセトンの15%の量の、2%水酸化ナトリウム溶液を第一カラムに供給する、請求項4に記載の方法。
  6. 第二カラムを、大気圧で、還流比0.5〜1.5で、およびテールにおける120℃の自己発生温度(autogenous temperature)で運転する、請求項1に記載の方法。
  7. 第二カラムを、還流比1で運転する、請求項6に記載の方法。
  8. 含水量<300 ppmのアセトンを第二カラムのヘッドから回収し、トリエチレングリコール、水、クメンおよび3%量のアセトンを含む流れをテールから回収する、請求項1に記載の方法。
  9. 第二カラム中で、原料をトリエチレングリコールと、第一カラムに供給された粗製物の0.6÷1倍に等しい量で接触させる、請求項1に記載の方法。
  10. 第三カラムを、大気圧で、第一カラムに供給される粗製物に対して0.1〜0.7の還流比で運転する、請求項1に記載の方法。
  11. 第三カラムを、第一カラムに供給される粗製物に対して0.2の還流比で運転する、請求項10に記載の方法。
  12. デカンター中に集められた水/クメンの共沸混合物を、33%までのアセトンを含む水相および33%までのクメンおよび21%までのアセトンを含む有機相に分離し、前記水相を第一カラムに循環させ、前記有機相を一次分別に循環させる、請求項1に記載の方法。
  13. 無水トリエチレングリコールを第三カラムのテールから回収し、第二カラムに循環させる、請求項1に記載の方法。
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