JP6450501B1 - タール酸塩の回収方法およびタール酸の製造方法 - Google Patents

タール酸塩の回収方法およびタール酸の製造方法 Download PDF

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Abstract

タール酸塩の回収率がより優れるタール酸塩の回収方法を提供すること。コールタールを蒸留して、ナフタリン油とカルボル油とを分離して得るコールタール蒸留工程と、前記コールタール蒸留工程で得られたナフタリン油にアルカリ水溶液を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層1とタール酸塩を含む水層1とに分離する第1の分離工程と、前記第1の分離工程で分離された油層1を蒸留して、ナフタリン軽油を得るナフタリン蒸留工程と、前記コールタール蒸留工程で得られたカルボル油と、前記第1の分離工程で分離された水層1と、前記ナフタリン蒸留工程で得られたナフタリン軽油とを混合し、前記カルボル油および前記ナフタリン軽油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層2とタール酸塩を含む水層2とに分離する第2の分離工程と、を有するタール酸塩の回収方法。

Description

本発明は、タール酸塩の回収方法およびタール酸の製造方法に関する。
石炭を乾留する際に発生するコールタールを蒸留して得られる軽質油分中には、タール酸(石炭酸)が含まれている。従来、コールタールからタール酸を製造する方法としては、コールタールを蒸留して得られる分留油のうち、タール酸を多く含有するカルボル油、ナフタリン油をアルカリ水溶液と接触させてタール酸塩として水層側に抽出して回収し、回収したタール酸塩を炭酸ガスおよび/または硫酸で分解して粗製タール酸とした後、精製蒸留して、フェノール、クレゾール、キシレノール等を主成分とするタール酸を得る方法が知られている。
このようにして得られるタール酸は、合成樹脂、難燃剤、半導体封止剤、絶縁ワニス等の各種製品の原料として有用であるため、コールタールからタール酸を効率よく得るための検討が行われている。
特許文献1には、タール蒸留工程で得られたタール酸類を含有する炭化水素油混合物を苛性アルカリ水溶液で抽出し、得られたタール酸抽出液をタール系軽質油で洗浄処理した抽出液洗浄油をタール蒸留工程に装入することで、タール酸類とタール系軽質油をともに高純度で効率よく回収できるタール酸抽出液洗浄油の処理方法が開示されている。
特公平2−22788号公報
本発明は、タール酸塩の回収率がより優れるタール酸塩の回収方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]コールタールを蒸留して、ナフタリン油とカルボル油とを分離して得るコールタール蒸留工程と、前記コールタール蒸留工程で得られたナフタリン油にアルカリ水溶液を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層1とタール酸塩を含む水層1とに分離する第1の分離工程と、前記第1の分離工程で分離された油層1を蒸留して、ナフタリン軽油を得るナフタリン蒸留工程と、前記コールタール蒸留工程で得られたカルボル油と、前記第1の分離工程で分離された水層1と、前記ナフタリン蒸留工程で得られたナフタリン軽油とを混合し、前記カルボル油および前記ナフタリン軽油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層2とタール酸塩を含む水層2とに分離する第2の分離工程と、を有するタール酸塩の回収方法。
[2]前記[1]に記載の水層2に含まれるタール酸塩を炭酸ガスおよび/または硫酸で分解して、粗製タール酸を得る粗製タール酸製造工程と、前記粗製タール酸製造工程で得られた粗製タール酸を蒸留して精製タール酸を得るタール酸精製工程と、を有するタール酸の製造方法。
本発明のタール酸塩の回収方法によれば、コールタールから、より高い回収率でタール酸塩を回収できる。
また、本発明のタール酸の製造方法によれば、コールタールから、より高い収率でタール酸を得ることができる。
図1は、本発明のタール酸塩の回収方法の一実施形態のフローを示す概略図である。 図2は、実施例1のタール酸塩の回収方法のフローを示す概略図である。 図3は、比較例1のタール酸塩の回収方法のフローを示す概略図である。
以下、本発明のタール酸塩の回収方法およびタール酸の製造方法の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(タール酸塩の回収方法)
図1は、本発明のタール酸塩の回収方法の一実施形態のフローを示す概略図である。本発明のタール酸塩の回収方法は、コールタールを蒸留して、ナフタリン油とカルボル油とを分離して得るコールタール蒸留工程と、前記コールタール蒸留工程で得られたナフタリン油にアルカリ水溶液を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層1とタール酸塩を含む水層1とに分離する第1の分離工程と、前記第1の分離工程で分離された油層1を蒸留して、ナフタリン軽油を得るナフタリン蒸留工程と、前記コールタール蒸留工程で得られたカルボル油と、前記第1の分離工程で分離された水層1と、前記ナフタリン蒸留工程で得られたナフタリン軽油とを混合し、前記カルボル油および前記ナフタリン軽油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層2とタール酸塩を含む水層2とに分離する第2の分離工程と、を有する。
<コールタール蒸留工程>
コールタール蒸留工程では、原料となるコールタールを蒸留して、ナフタリン油とカルボル油とを分離して得る。図1の例では、コールタールをタール蒸留塔に装入して蒸留処理し、ナフタリン油とカルボル油とを分離している。この際、前記ナフタリン油は、約200〜250℃の留分として得られ、前記カルボル油は、約170〜200℃の留分として得られる。前記ナフタリン油には、通常、ナフタリン(沸点218℃)が多く含まれ、キシレノール酸等の高沸点のタール酸や塩基も含まれる。また、前記カルボル油には、タール酸が多く含まれる。なお、本明細書における留分、沸点等の温度は、特に断らない限り常圧での温度を意味する。
<第1の分離工程>
第1の分離工程では、上記コールタール蒸留工程で得られたナフタリン油にアルカリ水溶液を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸塩を含む混合溶液を、タール酸が除去された油層1とタール酸塩を含む水層1とに分離する。図1の例では、抽出槽1で油層1と水層1とに分離する処理が行われる。
ナフタリン油にアルカリ水溶液を加えることで、ナフタリン油に含まれるタール酸は、タール酸塩(タール酸アルカリ塩)となり、水層(アルカリ水溶液中)に抽出される。すなわち、図1の例では、抽出槽1では、タール酸塩を含む混合溶液を、タール酸が除去(脱酸)されたナフタリン油(油層1)と、タール酸塩を含む水層1とに分離する処理が行われる。
油層1は、ナフタリン油に含まれるタール酸の少なくとも一部が除去されていればよい。したがって、油層1にはタール酸が残っていてもよい。
タール酸は、例えば、フェノール、o−クレゾール、m,p−クレゾールおよびキシレノールなどである。一実施形態では、タール酸は、フェノール、o−クレゾール、m,p−クレゾールおよびキシレノールからなる群より選択される1種以上である。
前記アルカリ水溶液としては、特に限定されず、公知のアルカリ水溶液を用いることができ、苛性ソーダ水溶液が好ましい。
前記アルカリ水溶液の濃度は、適宜に調整されるが、一例として、10〜12質量%程度である。
第1の分離工程でのアルカリ水溶液の添加量は、適宜に調整されるが、モル当量で、ナフタリン油に含まれるタール酸の含有量に対して過剰となる量のアルカリ水溶液を添加することが好ましい。また、後述の第2の分離工程で混合されるカルボル油とナフタリン軽油との混合比等を考慮して、アルカリ水溶液の添加量を調整することが好ましい。
<ナフタリン蒸留工程>
ナフタリン蒸留工程では、上記第1の分離工程で分離された油層1を蒸留して、ナフタリン軽油を得る。図1の例では、油層1を、ナフタリン蒸留塔に装入して蒸留処理してナフタリン軽油を得ている。通常、ナフタリン軽油は、ナフタリンよりも低沸点である。一例として、前記ナフタリン軽油は200〜210℃の沸点を有する。
上記油層1には、通常、第1の分離工程で水層1に移行されなかったタール酸が含まれている。このナフタリン蒸留工程で、油層1を蒸留処理してナフタリン軽油を得ることで、該ナフタリン軽油中にタール酸を濃縮でき、かつ他の成分を該ナフタリン軽油中から除去することができる。これにより、後述の第2の分離工程でナフタリン軽油からタール酸塩を抽出しやすくなり、タール酸塩の回収率をより高めることができる。
一実施形態では、このナフタリン蒸留工程で得られる前記ナフタリン軽油以外の成分は、他工程へ搬送され処理される。前記他工程としては、例えば、前記ナフタリン軽油以外の成分を蒸留処理してナフタリンを得る工程が挙げられる。
<第2の分離工程>
第2の分離工程では、上記コールタール蒸留工程で得られたカルボル油と、上記第1の分離工程で分離された水層1と、上記ナフタリン蒸留工程で得られたナフタリン軽油とを混合し、前記カルボル油および前記ナフタリン軽油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸塩を含む混合溶液を、タール酸が除去された油層2とタール酸塩を含む水層2とに分離する。図1の例では、抽出槽2で、タール酸塩を含む混合溶液を、油層2と水層2とに分離する処理が行われる。
この第2の分離工程では、上記カルボル油と、上記水層1と、上記ナフタリン軽油とを混合することで、カルボル油およびナフタリン軽油中に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸塩を水層2中に抽出して回収する。すなわち、図1の例では、抽出槽2では、タール酸塩を含む混合溶液を、タール酸が除去(脱酸)されたカルボル油およびナフタリン軽油(油層2)と、前記抽出されたタール酸塩を含む水層2とに分離する処理が行われる。
第2の分離工程では、カルボル油と、水層1と、ナフタリン軽油とを混合した混合物に、アルカリ水溶液を添加してもよいし、添加しなくてもよい。例えば、第1の分離工程で、ナフタリン油に含まれるタール酸の含有量に対して過剰量のアルカリ水溶液を添加した場合、水層1中にはアルカリが存在するため、第2の分離工程では、上記混合物にアルカリ水溶液を添加しなくてもよい。
第2の分離工程におけるカルボル油と、水層1と、ナフタリン軽油との混合比は、タール酸塩の抽出率等を考慮して適宜に調整される。一例として、カルボル油とナフタリン軽油の合計と、水層1との体積比は、(カルボル油とナフタリン軽油の合計:水層1)=1:0.6〜1:1.4であり、別の例では、当該体積比は、1:0.8〜1:1.2である。
カルボル油と、ナフタリン軽油との体積比は、一例では、カルボル油:ナフタリン軽油=1:0.5〜1:5であり、別の例では、当該体積比は、1:1〜1:2である。
このようにして得られた水層2には、カルボル油およびナフタリン油に含まれるタール酸がタール酸塩として抽出されていることに加え、従来回収されていなかったナフタリン軽油(あるいは油層1)に含まれるタール酸もタール酸塩として抽出されている。そのため、本実施形態のタール酸塩の回収方法によれば、原料のコールタールから、より高い回収率でタール酸塩を回収することができる。
一実施形態では、この第2の分離工程で分離された油層2(ナフタリン軽油)は、他工程へ搬送され処理される。前記他工程としては、例えば、前記油層2を蒸留処理してインデンを得る工程が挙げられる。
(タール酸の製造方法)
本発明のタール酸の製造方法は、上記タール酸塩の回収方法の第2の分離工程で得られた水層2に含まれるタール酸塩を炭酸ガスおよび/または硫酸で分解して、粗製タール酸を得る粗製タール酸製造工程と、前記粗製タール酸製造工程で得られた粗製タール酸を蒸留して精製タール酸を得るタール酸精製工程と、を有する。
前記粗製タール酸製造工程およびタール酸精製工程は、特に限定されないが、例えば従来の方法と同様に実施することができる。
粗製タール酸製造工程と、タール酸精製工程との間に、脱水工程等の任意の工程が設けられてもよい。
上記タール酸精製工程では、1回または複数回の精製蒸留により各種タール酸製品(フェノール、オルトクレゾール、メタクレゾール、キシレノール等)を留出させ製造してもよい。
本発明のタール酸の製造方法によれば、高い回収率で回収された水層2に含まれるタール酸塩からタール酸を製造できるため、より高い収率でタール酸を得ることができる。
コールタールからタール酸塩を回収する工程を想定したラボ試験を実施した。
(実施例1)
図2は、本発明のタール酸塩の回収方法のフローを示す概略図である。図2には、原料のコールタールに含まれるタール酸の含有量を100とした場合の、各工程でのタール酸の含有量の相対値を示してある。図2の場合、最終的なタール酸の含有量は、ナフタリン蒸留工程から他工程へ搬送されるナフタリン軽油以外に含まれるタール酸量0.5(相対値)と、水層2のタール酸量97(相対値)と、油層2のタール酸量2.5(相対値)との合計100(相対値)である。
<コールタール蒸留工程>
図2に示すように、原料のコールタールを蒸留し、ナフタリン油と、カルボル油とに分離した。
<第1の分離工程>
次いで、上記ナフタリン油に苛性ソーダ水溶液(濃度10〜15質量%、添加量平均0.8m3/hr)を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、油層1と水層1とに分離した。油層1中のタール酸濃度は、0.40質量%であった。
<ナフタリン蒸留工程>
上記第1の分離工程で分離した油層1を蒸留処理し、ナフタリン軽油を得た。このナフタリン軽油中のタール酸濃度は、5.8質量%であった。このことから、ナフタリン蒸留工程で油層1を蒸留処理することで、ナフタリン軽油中のタール酸濃度を油層1中のタール酸濃度より15倍程度高められることがわかった。
<第2の分離工程>
次に、上記実施形態の抽出槽2内を想定したタール酸塩の抽出試験を行った。上記カルボル油200mLに、上記ナフタリン軽油300mLを加え、これに上記水層1を480mL加えて、カルボル油およびナフタリン軽油に含まれるタール酸をタール酸塩とした。そして、このタール酸塩を含む混合溶液を、油層2と水層2とに分離した。
以上のようにして得られた水層2中のタール酸塩の含有量(タール酸換算)は、97(相対値)であり、原料のコールタール中に含まれていたタール酸に対してタール酸換算で回収率97%であった。
(比較例1)
次に、本発明の比較例として、図3に示すフローでタール酸塩の回収試験を行った結果を示す。図3は、比較例1のタール酸塩の回収方法のフローを示す概略図である。図3に示すタール酸塩の回収方法のフローは、第2の分離工程でナフタリン軽油を混合しないこと以外は、実施例1のタール酸塩の回収方法のフローと同様である。なお、図3にも、原料のコールタールに含まれるタール酸の含有量を100(相対値)とした場合の、各工程でのタール酸の含有量の相対値を示してある。
実施例1と同様にして、原料のコールタールを蒸留し、ナフタリン油と、カルボル油とに分離した(コールタール蒸留工程)。次いで、実施例1と同様に、前記ナフタリン油に苛性ソーダ水溶液を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、油層1と水層1とに分離した(第1の分離工程)。その後、前記カルボル油200mLに、前記水層1を480mL加えて、カルボル油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、油層2'と水層2'とに分離した。
以上のようにして得られた水層2'中のタール酸塩の含有量(タール酸換算)は、89(相対値)であり、原料のコールタール中に含まれていたタール酸に対してタール酸換算で回収率89%であった。
実施例1および比較例1の各工程でのタール酸の濃度を詳細に検討すると、図2、図3に示すように、ナフタリン油に苛性ソーダ水溶液を加えて分離した油層1には、水層1にタール酸塩として抽出されなかったタール酸が10.5(相対値)含まれていた。図3に示す比較例1のフローでは、この油層1に含まれるタール酸はタール酸として回収されずロス分となる。
これに対し、図2に示す実施例1のフローでは、油層1をナフタリン蒸留工程で蒸留し、得られたナフタリン軽油を、第2の分離工程で、カルボル油および水層1と混合する。これにより、比較例1のフローでは回収できなかった油層1に含まれるタール酸をタール酸塩として水層2中に回収できる。その結果、実施例1のフローでは、最終のタール酸塩の回収率を97%(タール酸換算)まで高めることができた。
以上の結果から、本発明のタール酸塩の回収方法を適用することにより、コールタールから、より高い回収率でタール酸塩を回収できることがわかる。

Claims (2)

  1. コールタールを蒸留して、ナフタリン油とカルボル油とを分離して得るコールタール蒸留工程と、
    前記コールタール蒸留工程で得られたナフタリン油にアルカリ水溶液を加えて、前記ナフタリン油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層1とタール酸塩を含む水層1とに分離する第1の分離工程と、
    前記第1の分離工程で分離された油層1を蒸留して、ナフタリン軽油を得るナフタリン蒸留工程と、
    前記コールタール蒸留工程で得られたカルボル油と、前記第1の分離工程で分離された水層1と、前記ナフタリン蒸留工程で得られたナフタリン軽油とを混合し、前記カルボル油および前記ナフタリン軽油に含まれるタール酸をタール酸塩とし、タール酸が除去された油層2とタール酸塩を含む水層2とに分離する第2の分離工程と、を有するタール酸塩の回収方法。
  2. 請求項1に記載の水層2に含まれるタール酸塩を炭酸ガスおよび/または硫酸で分解して、粗製タール酸を得る粗製タール酸製造工程と、
    前記粗製タール酸製造工程で得られた粗製タール酸を蒸留して精製タール酸を得るタール酸精製工程と、を有するタール酸の製造方法。
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