JP4276349B2 - インデンの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インデン含有のタール留分からインデンを製造する方法に関し、さらに詳しくは、インデン含有のコールタール留分にグリコールまたはその誘導体(以下単に「グリコール類」という)もしくは炭酸アルキルを添加した後抽出蒸留して実質的にインデンのみを選択的に留出させ、一方、釜残にベンゾニトリルを濃縮することによって高純度インデンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コールタール留分からの蒸留で得られるインデンを含む留分中には、蒸留によってインデンとの分離が困難な成分を含んでおり、インデンを高純度化するには別途の精製操作を必要とする。インデン留分中の不純物は、ベンゾニトリル、インダン、アルキルベンゼン類、フェノール類などの含酸素有機化合物、ピリジン類、アニリン類などの含窒素有機化合物などを挙げることができる。そのうち、フェノール類、ピリジン類、およびアニリン類は、アルカリまたは酸で処理することによって除去できることは知られており、また、インダンは、精密蒸留によって除去することが可能である。ところが、ベンゾニトリルやアルキルベンゼン類は、酸やアルカリで処理しても除去できず、また、精密蒸留を行っても満足に分離することができない。
【0003】
インデン留分からベンゾニトリルを除去する従来の方法は、ベンゾニトリルをアルカリ水溶液中で熱加水分解して安息香酸塩として除去する方法(特開平09−301898号公報)、フルフラールあるいはn−ヘキサノールを加えて共沸除去する方法、吸着分離による方法、晶析法、さらにはフェノール類、アルコール類、アミン類などを加えて共沸蒸留する方法(USP2,279,780号明細書、特開昭60−87230号公報)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ベンゾニトリルを加水分解する方法は、高濃度の水酸化アルカリ水溶液を使用し、高温で長時間処理しなければならない。しかも、生成した安息香酸塩による水性エマルションが発生し、該エマルションのハンドリングが困難なものとなる。吸着分離による方法は、多量の原料を処理するには不適当である。晶析による方法は、工業的規模、多量の原料(インデン含有のタール留分)の処理、およびコストの面からも実現には困難を極める方法である。
【0005】
また、USP2,279,780号明細書に記載の共沸蒸留法は、添加剤として水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの極性基を有する化合物をタール留分に添加して精密蒸留することにより、インデン以外の軽質分を共沸的に除去するものである。この方法では、まず、蒸留の初期においてインデンよりも低沸点成分が極性を有する添加剤とともに塔頂より除去され、次いで、インデンおよび添加剤が留出した後にインデンよりも重質な成分が釜残として得られる。
【0006】
この方法は、必ずしもベンゾニトリル除去の観点からは効果的ではなく、しかも、各留分および釜残中にそれぞれ添加剤が含まれており、添加剤のリサイクル使用を考えると容易に実現する方法とは言いがたい。また、特開昭60−87230号公報に記載の方法は、タール留分にフェノール類を添加してインデンとフェノール類とを共沸留去させ、ベンゾニトリルなどのインデンより重質の成分が釜残として得られる方法である。
【0007】
この方法においては、確かに留出するインデンの濃度は、蒸留以前のタール留分中のそれよりは高くなっているが、共沸によって留出するフェノール類を相当量含んでいる。フェノール類は、アルカリ水溶液に抽出することは可能であるが、高純度インデンを製造するためには、フェノール類を大量に共沸剤として添加しなければならず、したがって、蒸留で回収した留分中のフェノールを処理するには、アルカリ水溶液処理の負担が大きくなり、また、アルカリ廃液の後処理も問題となる。したがって、インデン中のベンゾニトリルを除去する方法としては未だ満足すべき方法が確立されたとは言い難い。
したがって本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、高純度インデンが容易に得られるインデンの製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、第一発明として、インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分に、ベンゾニトリルの相対揮発度を低下させるグリコール類を添加した後、蒸留装置で抽出蒸留して、インデン留分を回収し上記ベンゾニトリルを釜残として残し、上記インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分からベンゾニトリルを除去することを特徴とするインデンの製造方法を提供する。
さらに本発明は、第発明として、インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分に、ベンゾニトリルの相対揮発度を低下させる炭酸アルキルを添加した後、蒸留装置で抽出蒸留して、インデン留分を回収し上記ベンゾニトリルを釜残として残し、上記インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分からベンゾニトリルを除去することを特徴とするインデンの製造方法を提供する。
【0010】
第一および第発明によれば、インデン含有のタール留分をグリコール類もしくは炭酸アルキルの存在下にて抽出蒸留を行うと、ベンゾニトリルの揮発性を変化させる効果、つまりグリコール類あるいは炭酸アルキルの添加によるベンゾニトリルの抽出効果により、実質的にインデンのみを留出させることによって、高純度のインデンを得ることができる。例えば、グリコール類として、トリエチレングリコールを、または、炭酸アルキルとして、例えば、炭酸エチレンを使用すると、実質的にインデンのみが留出し、インデンよりも重質な成分はトリエチレングリコールまたは炭酸エチレンとともに釜残として回収される。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明にて用いられるコールタール留分としては、コークス炉ガス軽油からの蒸留留分、コールタール蒸留で得られる軽油、中油、カルボル油、さらにはこれらの留分または油からインデン濃度を高めたものを挙げることができる。これらの留分または油中に含まれるフェノール類、ピリジン類およびアニリン類などの酸や塩基成分は、あらかじめ酸洗、アルカリ洗にて除去してもよいし、しなくてもよい
【0014】
発明で抽出剤として使用するグリコール類としては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのグリコール類、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール類のモノアルキルエーテル、その他のグリコール類またはこれらの混合物を用いることができる。このうち、特に好ましいのはトリまたはテトラエチレングリコールであり、これらのグリコール類がベンゾニトリルの相対揮発度を低下させることにより、実質的にインデンのみが留出し、ベンゾニトリルおよびトリまたはテトラエチレングリコールは釜残として回収することができる。
【0015】
回収された上記インデン留分は、トリまたはテトラエチレングルコールを含まないので、通常の後工程、すなわち、酸洗、アルカリ洗以外の後処理工程は何ら必要としない。一方の釜残には、ベンゾニトリルをはじめとするインデンより重質な成分およびトリまたはテトラエチレングリコールが残留しており、釜残からトリエチレングリコールを蒸留回収し、抽出剤として再使用することができる。上記グリコール類の添加量は、原料であるインデン含有タール留分に対し3重量%以上、好ましくは5〜200重量%添加する。
【0016】
以上のように、ベンゾニトリルを主な不純物として含む原料であるインデン含有タール留分を上記グリコール類を加えて蒸留することにより、ベンゾニトリル含有率が大幅に低下したインデン留分を得ることができる。このようなインデン留分には、タール由来の酸および塩基成分が混入しているため、公知の方法、すなわち酸洗およびアルカリ洗により、これらの成分を除去することができる。
【0017】
発明で抽出剤として使用する炭酸アルキルとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジフェニルおよびこれらの混合物を用いることができる。このうち、特に好ましいのは炭酸エチレンであり、炭酸エチレンを使用する場合、炭酸エチレンがベンゾニトリルの相対揮発度を低下させることにより、実質的にインデンのみが留出し、ベンゾニトリルおよび炭酸エチレンは釜残として回収することができる。
【0018】
回収された上記インデン留分は、炭酸エチレンを含まないので、通常の後工程、すなわち、酸洗、アルカリ洗以外の後処理工程は何ら必要としない。一方の釜残には、ベンゾニトリルをはじめとするインデンより重質な成分および炭酸エチレンが残留しており、釜残から炭酸エチレンを蒸留回収し、抽出剤として再使用することができる。炭酸アルキルの添加量は、原料であるインデン含有タール留分に対し3重量%以上、好ましくは5〜200重量%添加することがよい。
【0019】
以上のように、ベンゾニトリルを主な不純物として含む原料であるインデン含有タール留分を上記炭酸アルキルを加えて蒸留することにより、ベンゾニトリル含有率が大幅に低下したインデン留分を得ることができる。このようなインデン留分には、タール由来の酸および塩基成分が混入しているため、公知の方法、すなわち、酸洗およびアルカリ洗によりこれらの成分を除去することができる。
【0022】
は、第発明の方法を説明する図であって、ベンゾニトリルを含むインデン留分から、抽出剤として、例えば、トリエチレングリコールを上記インデン留分に添加することにより、高純度インデンを製造するプロセスの一例であり、比較的小規模でインデンを製造するのに適している。特に既存のフェノール類のナトリウム塩処理設備を利用できる場合は有利な手段となる。
【0023】
において、インデンを含むコールタール留分をライン1より回分蒸留装置3の釜4に装入し、トリエチレングリコール(抽出剤)はライン1よりも上段のライン2より装入して抽出蒸留を行う。まず、軽質留分をライン5より留出させ、次いで留出してくるインデンを主成分とする留分をライン6より採取する。ベンゾニトリルの大部分は釜残として残り、ライン7より排出する。この時、トリエチレングリコールも釜残に残っており、回収し蒸留操作でベンゾニトリルと分離し再びライン2に装入することができる。インデン留分はライン6より攪拌機を備えた洗浄槽8に装入される。また、インデンはライン9より供給される水酸化ナトリウムおよびライン10より供給される水または酸で酸成分およびアルカリ成分が順次抽出洗浄され、ライン11より廃洗浄液が分離された後、ライン12より回分蒸留装置13の釜14に装入されて精密蒸留に供され、ライン15より軽質留分を、ライン16より重質留分が除かれ、ライン17より高純度インデンが回収される。
【0024】
また、図に示す方法は、第発明にも適用することができ、ベンゾニトリルを含むインデン留分から、炭酸アルキル類の添加により高純度インデンを製造することができ、第発明と同様に、比較的小規模でインデンを製造するのに適している。特に既存のフェノール類のナトリウム塩処理設備を利用できる場合は有利な手段となる。
【0025】
において、インデンを含むコールタール留分をライン1より回分蒸留装置3の釜4に装入し、炭酸エチレンのような抽出剤の場合は、ライン1よりも上段のライン2より炭酸エチレンを装入して蒸留を行う。まず、軽質留分をライン5より留出させ、次いで留出してくるインデンを主成分とする留分をライン6より採取する。ベンゾニトリルの大部分は釜残に残り、ライン7より排出する。この時、炭酸エチレンなどの抽出剤も釜残に残っており、回収し蒸留操作でベンゾニトリルと分離し、再びライン2に装入することができる。インデン留分はライン6より攪拌機を備えた洗浄槽8に装入される。
【0026】
また、インデンはライン9より供給される水酸化ナトリウムおよびライン10より供給される水または酸で酸成分およびアルカリ成分が順次抽出洗浄され、ライン11より廃洗浄液が分離された後、ライン12より回分蒸留装置13の釜14に装入されて精密蒸留に供され、ライン15より軽質留分を、ライン16より重質留分が除かれ、ライン17より高純度インデンが回収される。
【0027】
【実施例】
つぎに、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるもいのではない。尚、文中[%]とあるのは特に断りのない限り重量基準である
【0036】
[第発明]
実施例1
タール系重質軽油からのインデン留分(インデン91%およびベンゾニトリル6%を含有)に、トリエチレングリコール(TEG)を添加し、減圧50Torr、段数15段、還流比10の条件下で減圧蒸留を行った。留分は全仕込みに対し10%ごとに回収し、その中に含まれているインデンとベンゾニトリルとトリエチレングルコールを定量した。結果を表4に示す。この結果、原料中では6%であったベンゾニトリルが0.6%にまで減少した。トリエチレングリコールの場合、インデンとともに留出することはなく、インデンのみを選択的に留出させることから、トリエチレングリコールがベンゾニトリルの留出を押さえる役割をもっていることがわかる。
【0037】
実施例2
タール系重質軽油からのインデン留分(インデン90%およびベンゾニトリル5.6%を含有)に、テトラエチレングリコールを添加し、実施例1と同条件で減圧蒸留を行った。結果を表4に示す。この結果、留分には殆どベンゾニトリルが含まれていないことがわかる。また、留分はテトラエチレングリコールが全く留出していないことから、実施例1と同様にテトラエチレングリコールがベンゾニトリルの留出を押さえる役割をもっていることがわかる。
【0038】
実施例3
コークス炉ガス軽油から得られた重質軽油(組成は表5に記載)に、トリエチレングリコールを添加し、実施例1と同条件下で減圧蒸留を行った。得られたインデンを水酸化ナトリウム水溶液と水で洗浄した。その後、インデンを常圧単蒸留して精製インデンを得た。原料油、インデン留分、アルカリ洗油および仕上蒸留分(精製インデン)の組成を分析した。結果を表5に示す。
【0039】
実施例4
コークス炉ガス軽油から得られた重質軽油(組成は表6に記載)に、抽出蒸留の釜残から回収および精製したトリエチレングリコールを混合し、実施例3と同様に処理して精製インデンを得た。原料油、インデン留分、アルカリ洗油および仕上蒸留分(精製インデン)の組成を分析した。結果を表6に示す。
下記表4〜6において留出率*は、対全仕込量(原料:添加剤=1:1)である。
BN:ベンゾニトリル
TriEG:トリエチレングリコール
TEG:テトラエチレングリコール
【0040】
Figure 0004276349
【0041】
Figure 0004276349
【0042】
Figure 0004276349
【0043】
[第発明]
実施例1
タール系重質軽油からのインデン留分(インデン93.4%およびベンゾニトリル5.65%を含有)に、炭酸エチレン(EC)を添加し、減圧50Torr、段数15段、還流比10の条件下で減圧蒸留を行った。留分は全仕込みに対し10%ごとに回収し、その中に含まれているインデンとベンゾニトリルとを定量した。その結果を表7に示す。この結果、原料中のベンゾニトリルが0.22%にまで減少した。炭酸エチレンの場合、インデンとともに溶剤が留出せずに、インデンのみを選択的に留出させることから、炭酸エチレンには抽出剤としての効果があることがわかる。
【0044】
実施例2
タール系重質軽油からのインデン留分(インデン92.8%およびベンゾニトリル5.66%を含有)に炭酸ジメチルを添加し、実施例1と同条件で減圧蒸留を行った。結果を表7に示す。この結果、留分には殆どベンゾニトリルが含まれていないことがわかる。また、留分は炭酸ジメチルが全く留出していないことから、実施例1と同様炭酸ジメチルがベンゾニトリルの留出を抑えていることがわかる。
【0045】
実施例3
コークス炉ガス軽油から得られた重質軽油(組成は表8に記載)に、炭酸エチレンを添加し、実施例1と同条件下で減圧蒸留を行った。得られたインデンを水酸化ナトリウム水溶液と水で洗浄した。その後、インデンを常圧単蒸留し、精製インデンを得た。原料油、インデン留分、アルカリ洗油および仕上蒸留分(精製インデン)の組成を分析した結果を表8に示す。
【0046】
実施例4
コークス炉ガス軽油から得られた重質軽油(組成は表9に記載)に、コールタール蒸留の際の釜残を蒸留により回収および精製した炭酸エチレンを混合し、実施例3と同様に処理して精製インデンを得た。原料油、インデン留分、アルカリ洗油および仕上蒸留分(精製インデン)の分析結果を表9に示す。
下記表7〜9において留出率*は、対全仕込量(原料:添加剤=1:1)である。
BN:ベンゾニトリル
EC:炭酸エチレン
DMC:炭酸ジメチル
【0047】
Figure 0004276349
【0048】
Figure 0004276349
【0049】
Figure 0004276349
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように第発明によれば、ベンゾニトリルを含むインデン留分にグリコール類を添加して抽出蒸留することにより、インデンのみを留出させ、ベンゾニトリルおよびグリコール類を釜残に残すことにより、インデン中のベンゾニトリル含有率を著しく低下させることができる。
また、第発明によれば、ベンゾニトリルを含むインデン留分に炭酸アルキルを添加して抽出蒸留することにより、インデンのみを留出させ、ベンゾニトリルおよび炭酸アルキルを釜残に残すことにより、インデン中のベンゾニトリル含有率を著しく低下することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を説明する図。
【符号の説明】
1:ライン
2:ライン
3:回分蒸留装置
4:釜
5:ライン
6:ライン
7:ライン
8:洗浄槽
9:ライン
10:ライン
11:ライン
12:ライン
13:回分蒸留装置
14:釜
15:ライン
16:ライン
17:ライン

Claims (4)

  1. インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分に、ベンゾニトリルの相対揮発度を低下させるグリコールまたはその誘導体を添加した後、蒸留装置で抽出蒸留して、インデン留分を回収し上記ベンゾニトリルを釜残として残し、上記インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分からベンゾニトリルを除去することを特徴とするインデンの製造方法。
  2. グリコールまたはその誘導体が、トリエチレングリコールおよびテトラエチレングルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項に記載のインデンの製造方法。
  3. インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分に、ベンゾニトリルの相対揮発度を低下させる炭酸アルキルを添加した後、蒸留装置で抽出蒸留して、インデン留分を回収し上記ベンゾニトリルを釜残として残し、上記インデンとベンゾニトリルとを含有するコールタール留分からベンゾニトリルを除去することを特徴とするインデンの製造方法。
  4. 炭酸アルキルが、炭酸ジメチル、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項に記載のインデンの製造方法。
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