JP3907738B2 - アリルエーテル類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アリルエーテル類の新規な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アリルエーテル類の製造方法としては、α−ハロメチルアクリル酸エステルとヒドロキシル基含有化合物とを反応させる方法が知られている。特開平6−145108号公報には、上記反応の例として、下式に示すように、メチル−α−ブロモメチルアクリレートと、2,2,2 −トリフルオロエチルアルコールとから、メチル−α-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチルアクリレートを合成する方法が開示されている。
【0003】
【化3】
【0004】
また、Polymer Preprints, Japan vol.41, No.6,1707−1709 (1992) には、メチル−α−ブロモメチルアクリレートと相当するアルコールとをトリエチルアミンの存在下で反応させることによって、メチル−α−アルコキシメチルアクリレート、メチル−α−(オリゴエチレンオキシ)メチルアクリレート等のアリルエーテル類を合成する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の製造方法では、原料にα−ハロメチルアクリル酸エステルを使用しているので、例えば工業的に生産する場合には、製造装置の腐食を防止するための手段を講じなければならず、また、得られる反応生成物を精製するための工程が煩雑となる等の問題点を有している。さらに、製造工程で副生成物としてハロゲン化水素が生成するため、該ハロゲン化水素を廃棄することにより環境破壊を招く等の問題点も有している。
【0006】
従って、上記種々の問題点を招来しない製造方法が求められている。即ち、本発明の目的は、アリルエーテル類の新規な製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、アリルエーテル類の新規な製造方法を提供すべく鋭意検討した結果、アクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを、例えば酸の存在下で反応させることにより、アリルエーテル類を得ることができることを見い出して、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明は、一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】
(式中、R1 は水素原子または有機残基を表し、R2 は有機残基を表す)
で表されるアクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを反応させることを特徴としている。
【0011】
また、本発明は、上記R1 が水素原子であることを特徴としている。
また、本発明は、触媒として酸を共存させることを特徴としている。
さらに、本発明は、上記酸がプロトン酸であることを特徴としている。
【0012】
また、本発明は、上記ヒドロキシル基含有化合物が、一般式(2)
【0013】
【化5】
【0014】
(式中、R3 は水素原子または有機残基を表し、R4 は有機残基を表し、nは1〜3の正数を表し、mは1〜100 の正数を表す)
で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類であることを特徴としている。
【0015】
さらに、本発明は、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることを特徴としている。
【0016】
本発明にかかる製造方法によれば、前記一般式(1)で表されるアクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを、例えば、触媒として酸、好ましくはプロトン酸の存在下で反応させることにより、アリルエーテル類を容易に得ることができる。従って、本発明にかかる製造方法を用いれば、アリルエーテル類の製造工程において副生成物としてハロゲン化水素が生成しないので、従来の製造方法において問題となっている製造装置の腐食や、環境破壊を防ぐことができる。
【0017】
また、上記反応を行う際には、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることが好ましい。原料である上記アクリル酸エステル類および生成物であるアリルエーテル類は、分子中にビニル基等を含有しているので、重合し易い性質を有している。従って、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることで、上記アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類の重合を抑制することができる。また、上記ヒドロキシル基含有化合物として、特に、前記一般式(2)で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を用いる場合には、上記ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類が、ポリアルキレングリコール鎖を有するパーオキサイド類を生成し易い性質を有しているため、該アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類はさらに重合し易くなる。従って、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類とアクリル酸エステル類とを反応させる際には、上記重合を充分に抑制するために、重合防止剤と分子状酸素とを併用することが望ましい。
【0018】
また、本発明の製造方法によって得られるアリルエーテル類は、ヒドロキシル基含有化合物に由来する側鎖部分がエーテル結合を介して該アクリル酸エステル類に由来する骨格部分に結合しているため、加水分解を受けず、上記側鎖部分が脱離しない。従って、該アクリル酸エステル類と反応させるヒドロキシル基含有化合物、即ち、ヒドロキシル基含有化合物に由来する側鎖部分を選択することで、所望する種々の物性を有する重合体が得られる。例えば、重合体に対して柔軟性を付与したければ、ヒドロキシル基含有化合物として長鎖アルキルアルコールを使用すればよく、撥水性を付与したければ、フッ素を含有するアルコールを使用すればよく、帯電防止性を付与したければ、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルを使用すればよい。また、上記ヒドロキシル基含有化合物として上記一般式(2)で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を使用することで、セメント分散剤として好適に用いることができる重合体が得られる。このように、ヒドロキシル基含有化合物を選択してアリルエーテル類を製造することにより、該アリルエーテル類およびその重合体に種々の性能を付与することができる。本発明の製造方法によって得られたアリルエーテル類は、重合性に優れており、帯電防止剤、撥水剤、セメント分散剤、各種樹脂等に使用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施の形態について詳しく説明する。
本発明にかかるアリルエーテル類の製造方法において原料として用いられる一般式(1)
【0020】
【化6】
【0021】
(式中、R1 は水素原子または有機残基を表し、R2 は有機残基を表す)
で表されるアクリル酸エステル類は、特に限定されるものではないが、式中、R1 で示される置換基が水素原子または有機残基で構成され、R2 で示される置換基が有機残基で構成される化合物、即ち、α−ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル類である。
【0022】
上記R1 、R2 で示される置換基のうち、有機残基とは、具体的には、炭素数1〜18の直鎖状、枝分かれ鎖状、若しくは環状のアルキル基を示す。そして、これら化合物のうち、R1 で示される置換基が水素原子またはメチル基である化合物が好ましく、なかでも、R1 で示される置換基が水素原子である化合物がより好ましい。
【0023】
前記一般式(1)で表されるアクリル酸エステル類としては、具体的には、例えば、メチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、n-ブチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、2-エチルヘキシル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、メチル−α-(1-ヒドロキシエチル) アクリレート、エチル−α-(1-ヒドロキシエチル) アクリレート、n-ブチル−α-(1-ヒドロキシエチル) アクリレート、2-エチルヘキシル−α-(1-ヒドロキシエチル) アクリレート等のアルキル−α−ヒドロキシアルキルアクリレート類が挙げられる。
【0024】
これらアクリル酸エステル類は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。上記例示の化合物のうち、メチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、およびn-ブチル−α−ヒドロキシメチルアクリレートが、ヒドロキシル基含有化合物との反応性や、重合性等が良好であり、また、入手が容易であるので好ましい。
【0025】
尚、上記のアクリル酸エステル類は、従来公知の方法、例えば、相当するアクリレート化合物とアルデヒド化合物とを塩基性イオン交換樹脂等の触媒の存在下で反応させる(特開平6-135896号公報等)ことにより、容易に得ることができる。
【0026】
本発明にかかるアリルエーテル類の製造方法において原料として用いられるヒドロキシル基含有化合物は、アクリル酸エステル類との反応に対して活性な水酸基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。
【0027】
このようなヒドロキシル基含有化合物としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキサノール等のアルキルアルコール類;シクロヘキサノール、シクロヘプタノール等のシクロアルキルアルコール類;フェノール、ナフトール、ベンジルアルコール等のアリールアルコール類;アリルアルコール、プロパギノール等の不飽和アルコール類;メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、カルビトール、ポリエチレングリコールモノメトキシエーテル、ポリプロピレングリコールモノエトキシエーテル等の、一般式(2)
【0028】
【化7】
【0029】
(式中、R3 は水素原子または有機残基を表し、R4 は有機残基を表し、nは1〜3の正数を表し、mは1〜100 の正数を表す)
で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類;糖類;および、これら化合物のハロゲン置換体等が挙げられる。さらに、本発明において原料として用いられるアクリル酸エステル類、即ち、α−ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル類もまた、本製造方法におけるヒドロキシル基含有化合物として用いることができる。尚、上記ヒドロキシル基含有化合物は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0030】
上記例示のヒドロキシル基含有化合物のうち、糖類とは、具体的には、単糖やオリゴ糖、多糖等の糖類を基本骨格とする末端にヘミアセタール水酸基を含有する全ての糖類を示す。尚、上記糖類が有する1位の水酸基以外の水酸基は、その一部または全部がアセチル基等のエステル結合、イソプロピリデン基等のアセタール結合、ブロモ基等のハロゲン原子等により保護されていてもよい。
【0031】
上記糖類のうち、単糖としては、具体的には、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース、グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミン、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルマンノサミン等の六炭糖類;キシロース、リボース、アラビノース等の五炭糖類等が挙げられる。また、オリゴ糖としては、具体的には、例えば、マルトース、ラクトース、セルビオース、トレハロース、イソマルトース、ゲンチオビオース、メリビオース、ラミナリビオース、キトビオース、キシロビオース、マンノビオース、ソロホース等の2糖類;マルトトリオース、イソマルトトリオース、マンノトリオース、マンニノトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース等が挙げられる。さらに、多糖としては、具体的には、例えば、セルロース、アミロース(デンプン)、キチン、キトサン(chitosan) 等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0032】
アクリル酸エステル類に対するヒドロキシル基含有化合物の添加量は、用いるヒドロキシル基含有化合物の種類にもよるが、例えば、該アクリル酸エステル類1モルに対する割合が0.1 モル〜10モルの範囲内となるようにすればよい。尚、ヒドロキシル基含有化合物の物性は、反応生成物であるアリルエーテル類においても或る程度保持されるものである。そこで、所望するアリルエーテル類が備えるべき各種物性に基づいて該アリルエーテル類の分子設計を行うこと、即ち、該物性に基づいてヒドロキシル基含有化合物の種類と添加量とを決定することが望ましい。例えば、アリルエーテル類を重合してなる重合体に対して、柔軟性を付与したければ、ヒドロキシル基含有化合物として長鎖アルキルアルコールを使用すればよく、また、撥水性を付与したければ、フッ素を含有するアルコールを使用すればよく、帯電防止性を付与したければ、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルを使用すればよい。このように、ヒドロキシル基含有化合物を適宜設定することにより、得られるアリルエーテル類に種々の機能を付与することができる。
【0033】
本発明にかかるアリルエーテル類の製造方法において必要に応じて用いられる触媒は酸であり、なかでもプロトン酸がより好ましい。
【0034】
上記の触媒としては、具体的には、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等の鉱酸、およびその部分中和塩;タングストリン酸、モリブドリン酸、タングストケイ酸、モリブドケイ酸等のヘテロポリ酸、およびその部分中和塩;メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の有機スルホン酸;酸性イオン交換樹脂等のプロトン酸が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら触媒は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0035】
アクリル酸エステル類に対する触媒の添加量は、用いるアクリル酸エステル類の種類にもよるが、例えば、該アクリル酸エステル類に対する割合が、 0.001モル%〜50モル%の範囲内、好ましくは0.01モル%〜20モル%の範囲内となるようにすればよい。触媒の添加量が 0.001モル%よりも少ない場合には、触媒活性が十分に発揮されにくく、反応時間が長くなり過ぎ、アリルエーテル類を効率的に製造することができなくなるので好ましくない。また、触媒の添加量を50モル%よりも多くしても、触媒量の増加に比例した、反応時間の短縮等の触媒効果のさらなる向上は望めず、添加した触媒の一部が無駄になり、経済的に不利となるので好ましくない。
【0036】
上記の反応を行う際の反応条件等は、特に限定されるものではないが、原料であるアクリル酸エステル類および生成物であるアリルエーテル類は、分子中にビニル基等を含有しているので、重合し易い性質を有している。従って、アクリル酸エステル類とヒドロキシル基含有化合物とを反応させる際には、該アクリル酸エステル類やアリルエーテル類の重合を抑制するために、反応系に重合防止剤(または重合禁止剤)や分子状酸素を添加することが好ましい。
【0037】
重合防止剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、p-ベンゾキノン、t-ブチルカテコール、フェノチアジン等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら重合防止剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。また、重合防止剤の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル酸エステル類に対する割合が、 0.001重量%〜5重量%の範囲内となるようにすればよい。また、分子状酸素としては、例えば、空気を用いることができるが、この場合、反応系、つまり、アクリル酸エステル類中に空気を溶存させるか、あるいは、吹き込む(いわゆる、バブリング)ようにすればよい。そして、上記重合を充分に抑制するために、重合防止剤と分子状酸素とを併用することが好ましい。
【0038】
また、上記ヒドロキシル基含有化合物のなかでも、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類は、ポリアルキレングリコール鎖を有するパーオキサイド類を生成し易い性質を有している。このため、上記ヒドロキシル基含有化合物として、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を用いる場合には、該アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類はさらに重合し易くなる。従って、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類とアクリル酸エステル類とを反応させる際には、上記重合を充分に抑制するために、重合防止剤(または重合禁止剤)と分子状酸素とを併用することが望ましい。
【0039】
また、反応は無溶媒で行うこともできるが、溶媒中で行うこともできる。上記の溶媒としては、具体的には、例えば、メチルエチルケトン等のようなケトン類、ジプロピルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられるが、上記反応を阻害するものでなければ、特に限定されるものではなく、その使用量もまた、特に限定されるものではない。
【0040】
また、反応温度は、特に限定されるものではないが、前記した重合を抑制するために、0 ℃〜 150℃の範囲内が好ましく、40℃〜120 ℃の範囲内が特に好ましい。反応温度が0℃よりも低い場合には、反応時間が長くなり過ぎ、アリルエーテル類を効率的に製造することができなくなるので好ましくない。また、反応温度が 150℃よりも高い場合には、前記した重合を抑制することができなくなるので好ましくない。そして、反応時間は、上記反応が完結するように、反応温度や、アクリル酸エステル類、ヒドロキシル基含有化合物、溶媒および触媒の種類や組み合わせ、使用量等に応じて、適宜設定すればよい。また、反応圧力は、特に限定されるものではなく、常圧(大気圧)、減圧、加圧の何れであってもよい。
【0041】
また、この反応は脱水反応であるため、反応によって生成する水は速やかに反応系外に除去することが望ましい。水の除去方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ヒドロキシル基含有化合物、あるいは溶媒と共沸させればよい。これにより、反応溶液中の水を容易に除去することができる。尚、水を除去せずに反応を行うこともできる。
【0042】
また、反応生成物、即ち所望するアリルエーテル類は、反応終了後、反応溶液を精製することによって得ることができる。上記精製手段は、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、抽媒を用いて抽出した後、抽媒を除去することによって精製することができる。尚、この場合、使用できる抽媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられるが、該反応生成物を溶解すると共に、該反応生成物以外の未反応物や副生成物、触媒等と相互溶解しないものであれば、特に限定されるものではない。また、抽媒の除去方法については、蒸留、蒸発等が挙げられるが、種々の方法を使用することができ、特に限定されるものではない。また、別の精製手段として、蒸留法や、いわゆるカラムクロマトグラフ法等によって分離・精製することもできる。
【0043】
さらに、反応時間や、触媒量等の反応条件を操作することで、エーテル化反応と共に、エステル交換反応も進行させることができる。これにより、アクリル酸エステル類1モルに対し、ヒドロキシル基含有化合物を2モル付加させることが可能となる。従って、例えば、ヒドロキシル基含有化合物として、フッ素を含有するアルコールを使用すれば、アリルエーテル1分子中のフッ素濃度が高くなり、撥水剤等に特に有用となる。
【0044】
以上のように、本発明にかかるアリルエーテル類の新規な製造方法は、前記一般式(1)で表されるアクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを、例えば触媒として酸、好ましくはプロトン酸の存在下で加熱する方法である。従って、本発明にかかる製造方法を用いれば、アリルエーテル類の製造工程において副生成物としてハロゲン化水素が生成しないので、従来の製造方法において問題となっている製造装置の腐食や、環境破壊を防ぐことができる。
【0045】
また、上記反応を行う際には、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることが好ましい。原料である上記アクリル酸エステル類および生成物であるアリルエーテル類は、分子中にビニル基等を含有しているので、重合し易い性質を有している。従って、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることで、上記アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類の重合を抑制することができる。また、上記ヒドロキシル基含有化合物として、特に、前記一般式(2)で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を用いる場合には、上記ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類が、ポリアルキレングリコール鎖を有するパーオキサイド類を生成し易い性質を有しているため、該アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類はさらに重合し易くなる。従って、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類とアクリル酸エステル類とを反応させる際には、上記重合を充分に抑制するために、重合防止剤と分子状酸素とを併用する必要がある。
【0046】
また、本発明の製造方法によって得られるアリルエーテル類は、ヒドロキシル基含有化合物に由来する側鎖部分がエーテル結合を介して該アクリル酸エステル類に由来する骨格部分に結合しているため、加水分解を受けず、上記側鎖部分が脱離しない。従って、該アクリル酸エステル類と反応させるヒドロキシル基含有化合物、即ち、ヒドロキシル基含有化合物に由来する側鎖部分を選択することで、所望する種々の物性を有する重合体が得られる。例えば、重合体に対して柔軟性を付与したければ、ヒドロキシル基含有化合物として長鎖アルキルアルコールを使用すればよく、撥水性を付与したければ、フッ素を含有するアルコールを使用すればよく、帯電防止性を付与したければ、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルを使用すればよい。また、上記ヒドロキシル基含有化合物として上記一般式(2)で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を使用することで、セメント分散剤として好適に用いることができる重合体が得られる。このようにして得られたセメント分散剤は、減水性能やスランプ保持性能に優れ、少ない添加量で空気連行性を低く抑えることができる。このように、ヒドロキシル基含有化合物を選択してアリルエーテル類を製造することにより、該アリルエーテル類およびその重合体に種々の性能を付与することができる。
【0047】
尚、アリルエーテル類を重合して重合体を得る際の重合条件等は、特に限定されるものではない。例えば、アリルエーテル類は、単独で重合させてもよく、また、該アリルエーテル類と共重合可能な共重合体と共重合させてもよい。該アリルエーテル類を重合して重合体を得る際の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を用いる重合方法;イオン化放射線、電子線等の放射線や、紫外線を照射する重合方法;加熱による重合方法等、従来公知の種々の方法を採用することができる。従って、本発明の製造方法によって得られたアリルエーテル類は、重合性に優れており、帯電防止剤、撥水剤、セメント分散剤、各種樹脂等に使用できる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0049】
〔実施例1〕
温度計、ガス吹き込み管、および攪拌装置を取り付けた 500mlのガラス製フラスコに、アクリル酸エステル類であるエチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート 130g、ヒドロキシル基含有化合物であるエチルアルコール92g、触媒としてのタングストリン酸33g、および、重合防止剤としてのヒドロキノン0.08gを仕込んで攪拌した。次に、上記の反応溶液中に空気を吹き込むと共に、該反応容器内の温度を80℃に保ちながらエチルアルコールを5時間還流させて、反応を完了させた。
【0050】
そして、反応終了後、反応溶液を、分液ロートを用いてシクロヘキサン−水系で2回洗浄・抽出を行い、反応生成物をシクロヘキサン層に抽出した。次いで、シクロヘキサン層を回収容器に移し、回収容器内の温度を50℃にすると共に40mmHgに減圧し、シクロヘキサンを留去して反応生成物 106.6gを得た。
【0051】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α−エトキシメチルアクリレートが97%含有されていた。
【0052】
〔実施例2〕
実施例1と同様の反応装置を用いて、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート65g、ヒドロキシル基含有化合物であるメトキシエトキシエタノール60g、溶媒としてのシクロヘキサン 150g、タングストリン酸25g、およびヒドロキノン0.08gを仕込んで攪拌した。次に、上記の反応溶液中に空気を吹き込むと共に、該反応容器内の温度を90℃に保ちながらシクロヘキサンを8時間還流して、反応を完了させた。そして、反応終了後、実施例1と同様の方法を用いて精製して、反応生成物73.3gを得た。
【0053】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α−(メトキシエトキシ)エトキシメチルアクリレートが71.2%、2−メトキシエトキシエチル−α−(メトキシエトキシ)エトキシメチルアクリレートが21.9%含有されていた。
【0054】
〔実施例3〕
実施例1と同様の反応装置を用いて、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート65g、ヒドロキシル基含有化合物である2,2,3,3 −テトラフルオロプロピルアルコール 132g、シクロヘキサン 100g、タングストリン酸20g、およびヒドロキノン0.08gを仕込んで攪拌した。次に、上記の反応溶液中に空気を吹き込むと共に、該反応容器内の温度を90℃に保ちながらシクロヘキサンを10時間還流して、反応を完了させた。そして、反応終了後、実施例1と同様の方法を用いて抽出した後、実施例1と同様の方法を用いてシクロヘキサン、および2,2,3,3 −テトラフルオロプロピルアルコールを留去して反応生成物19.2gを得た。
【0055】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α-(2,2,3,3 - テトラフルオロプロポキシメチル)アクリレートが20%、2,2,3,3 −テトラフルオロプロピル−α-(2,2,3,3 - テトラフルオロプロポキシメチル)アクリレートが70%含有されていた。
【0056】
〔実施例4〕
実施例1と同様の反応装置を用いて、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート260 g、シクロヘキサン 100g、タングストリン酸26g、およびヒドロキノン0.08gを仕込んで攪拌した。次に、上記の反応溶液中に空気を吹き込むと共に、該反応容器内の温度を90℃に保ちながらシクロヘキサンを5時間還流して、反応を完了させた。そして、反応終了後、実施例1と同様の方法を用いて精製して、反応生成物 200gを得た。
【0057】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレートのエーテルダイマーが97%含有されていた。
【0058】
〔実施例5〕
実施例1と同様の反応装置を用いて、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート97.5g、ヒドロキシル基含有化合物であるアリルアルコール87g、シクロヘキサン 100g、タングストリン酸37g、およびヒドロキノン0.08gを仕込んで攪拌した。次に、上記の反応溶液中に空気を吹き込むと共に、該反応容器内の温度を90℃に保ちながらシクロヘキサンを8時間還流して、反応を完了させた。そして、反応終了後、実施例1と同様の方法を用いて精製して、反応生成物64.1gを得た。
【0059】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α−アリルアルコキシメチルアクリレートが17%、アリル−α−アリルアルコキシメチルアクリレートが78%含有されていた。
【0060】
〔実施例6〕
実施例1と同じ反応装置を用いて、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート 130g、ヒドロキシル基含有化合物としてのグルコース36g、触媒としてのパラトルエンスルホン酸 5.2g、重合防止剤としてのt-ブチルカテコール 2.6gを仕込んで攪拌した。次に、加熱により、該反応容器内の温度を徐々に上昇させて、100 ℃で2時間攪拌することにより、反応を完了させた。
【0061】
そして、反応終了後、該反応溶液を2Nの水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、所定の方法を用いて減圧濃縮した。得られた濃縮液をいわゆるカラムクロマトグラフ法を用いて分離、精製して、オイル状の反応生成物45gを得た。尚、カラムクロマトグラフィーには、クロロホルム:メタノール=9:1溶液を展開溶媒として用いた。また吸着剤には、シリカゲルを使用した。
【0062】
以上のようにして得た反応生成物について、 1H−NMR、13C−NMRおよび赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物質の同定を行ったところ、上記反応生成物がエチル−α−グルコシドメチルアクリレートであることを確認した。また、所定の方法により測定したエチル−α−グルコシドメチルアクリレートの収率は77%であった。
【0063】
上記実施例1〜6の結果から明らかなように、本実施例にかかる方法によれば、アクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを、触媒として酸、好ましくはプロトン酸の存在下で反応させることにより、容易にアリルエーテル類を得ることができる。
【0064】
〔実施例7〕
実施例1と同様の反応装置を用いて、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート65g、ヒドロキシル基含有化合物であるメトキシエトキシエタノール60g、溶媒としてのシクロヘキサン 150g、タングストリン酸25g、およびヒドロキノン0.08gを仕込んで攪拌した。次に、上記の反応溶液中に空気を吹き込むと共に、該反応容器内の温度を90℃に保ちながらシクロヘキサンを8時間還流して、反応を完了させた。そして、反応終了後、実施例1と同様の方法を用いて精製して、反応生成物73.3gを得た。
【0065】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α−(メトキシエトキシ)エトキシメチルアクリレートが71.2%、2−メトキシエトキシエチル−α−(メトキシエトキシ)エトキシメチルアクリレートが21.9%含有されていた。
【0066】
〔実施例8〕
実施例2において、反応液中への空気の吹き込みを行わなかった以外は、実施例2と同様の反応を行った。この結果、8時間反応後の反応溶液、即ち、反応終了後の反応溶液において、気相との界面にスケールが発生していた。該反応溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで分析したところ、ポリマー成分が確認できた。次いで、該反応溶液を、分液ロートを用いてシクロヘキサン−水系で2回洗浄・抽出を行い、反応生成物をシクロヘキサン層に抽出した。このときの分液性は、実施例2と比べて幾分低下していた。次に、シクロヘキサン層を回収容器に移し、実施例2、即ち、実施例1と同様の方法によりシクロヘキサンを留去して反応生成物49.8gを得た。
【0067】
以上のようにして得た反応生成物についてガスクロマトグラフィーで分析したところ、エチル−α−(メトキシエトキシ)エトキシメチルアクリレートが71.4%、2−メトキシエトキシエチル−α−(メトキシエトキシ)エトキシメチルアクリレートが20.5%含有されていた。
【0068】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載のアリルエーテル類の製造方法は、以上のように、一般式(1)
【0069】
【化8】
【0070】
(式中、R1 は水素原子または有機残基を表し、R2 は有機残基を表す)
で表されるアクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを反応させる方法である。
【0071】
本発明の請求項2記載のアリルエーテル類の製造方法は、以上のように、請求項1記載のアリルエーテル類の製造方法において、上記R1 が水素原子である方法である。
【0072】
本発明の請求項3記載のアリルエーテル類の製造方法は、以上のように、請求項1または2記載のアリルエーテル類の製造方法において、触媒として酸を共存させる方法である。
【0073】
本発明の請求項4記載のアリルエーテル類の製造方法は、以上のように、請求項3記載のアリルエーテル類の製造方法において、上記酸がプロトン酸である方法である。
【0074】
本発明の請求項5記載のアリルエーテル類の製造方法は、以上のように、請求項1ないし4の何れか1項に記載のアリルエーテル類の製造方法において、上記ヒドロキシル基含有化合物が、一般式(2)
【0075】
【化9】
【0076】
(式中、R3 は水素原子または有機残基を表し、R4 は有機残基を表し、nは1〜3の正数を表し、mは1〜100 の正数を表す)
で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類である方法である。
【0077】
本発明の請求項6記載のアリルエーテル類の製造方法は、以上のように、請求項1ないし5の何れか1項に記載のアリルエーテル類の製造方法において、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させる方法である。
【0078】
本発明にかかる製造方法によれば、前記一般式(1)で表されるアクリル酸エステル類と、ヒドロキシル基含有化合物とを、例えば、触媒として酸、好ましくはプロトン酸の存在下で反応させることにより、アリルエーテル類を容易に得ることができる。従って、本発明にかかる製造方法を用いれば、アリルエーテル類の製造工程において副生成物としてハロゲン化水素が生成しないので、従来の製造方法において問題となっている製造装置の腐食や、環境破壊を防ぐことができる。
【0079】
また、上記反応を行う際には、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることが好ましい。原料である上記アクリル酸エステル類および生成物であるアリルエーテル類は、分子中にビニル基等を含有しているので、重合し易い性質を有している。従って、重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることで、上記アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類の重合を抑制することができる。また、上記ヒドロキシル基含有化合物として、特に、前記一般式(2)で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を用いる場合には、上記ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類が、ポリアルキレングリコール鎖を有するパーオキサイド類を生成し易い性質を有しているため、該アクリル酸エステル類およびアリルエーテル類はさらに重合し易くなる。従って、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類とアクリル酸エステル類とを反応させる際には、上記重合を充分に抑制するために、重合防止剤と分子状酸素とを併用することが望ましい。
【0080】
また、本発明の製造方法によって得られるアリルエーテル類は、ヒドロキシル基含有化合物に由来する側鎖部分がエーテル結合を介して該アクリル酸エステル類に由来する骨格部分に結合しているため、加水分解を受けず、上記側鎖部分が脱離しない。従って、該アクリル酸エステル類と反応させるヒドロキシル基含有化合物、即ち、ヒドロキシル基含有化合物に由来する側鎖部分を選択することで、所望する種々の物性を有する重合体が得られる。例えば、重合体に対して柔軟性を付与したければ、ヒドロキシル基含有化合物として長鎖アルキルアルコールを使用すればよく、撥水性を付与したければ、フッ素を含有するアルコールを使用すればよく、帯電防止性を付与したければ、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルを使用すればよい。また、上記ヒドロキシル基含有化合物として上記一般式(2)で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類を使用することで、セメント分散剤として好適に用いることができる重合体が得られる。このように、ヒドロキシル基含有化合物を選択してアリルエーテル類を製造することにより、該アリルエーテル類およびその重合体に種々の性能を付与することができる。本発明の製造方法によって得られたアリルエーテル類は、重合性に優れており、帯電防止剤、撥水剤、セメント分散剤、各種樹脂等に使用できるという効果を併せて奏する。
Claims (4)
- 一般式(1)
で表されるアクリル酸エステル類と、
ヒドロキシ基含有化合物と、
触媒として酸とを共存させ、反応させることを特徴とするアリルエーテル類の製造方法であって、
上記ヒドロキシ基含有化合物が、アルキルアルコール類、シクロアルキルアルコール類、アリールアルコール類、不飽和アルコール類、一般式(2)
で表されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類およびこれら化合物のハロゲン置換体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とするアリルエーテル類の製造方法。 - 上記ヒドロキシ基含有化合物が、メタノール、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、フェノール、ナフトール、ベンジルアルコール、アリルアルコール、プロパギノール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、カルビトール、ポリエチレングリコールモノメトキシエーテル、ポリプロピレングリコールモノエトキシエーテルおよびこれら化合物のハロゲン置換体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1記載のアリルエーテル類の製造方法。
- 上記酸がプロトン酸であることを特徴とする請求項1記載のアリルエーテル類の製造方法。
- 重合禁止剤および/または分子状酸素を共存させることを特徴とする請求項1または2に記載のアリルエーテル類の製造方法。
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