JPH06505266A - 環状ケテンアセタール類の合成 - Google Patents
環状ケテンアセタール類の合成Info
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- JPH06505266A JPH06505266A JP4506445A JP50644592A JPH06505266A JP H06505266 A JPH06505266 A JP H06505266A JP 4506445 A JP4506445 A JP 4506445A JP 50644592 A JP50644592 A JP 50644592A JP H06505266 A JPH06505266 A JP H06505266A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
環状ケテンアセタール類の合成
発明の分野
本発明は環状ケテンアセタール類の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は
、2−メチレン−1,3−ジオキセノぐンのような安定な型の環状ケテンアセタ
ール類を高い収率と転化率で製造する方法に関する。
発明の背景
合成ポリマー物質は種々の用途に広く使用されている。これらのポリマー物質の
環境分解性は、主として、ごみを埋め立てて処理する場所とごみの堆積が制限さ
れていることが原因で近年重要になってきた。合成ポリマーは一般に生物分解性
ではない。大部分の合成付加重合ポリマーの骨格中の炭素−炭素結合は、生物学
的開裂反応を余り受けないので、これらのポリマーは一般に生物分解反応に対し
て極めて抵抗性が高い。
この問題を解決する可能性がある一方法は、デンプンのような分解性物質を合成
ポリマーに混合して、フィルムのような構造体を、生きている微生物または光の
作用で分解してその構造の一体性をくずす方法であろう。しかしこの方法を行う
と、実際の合成ポリマー自体は分解されずに、環境中に粒子の形態で存在してい
るにすぎない。従ってそれ自体が生物分解性で環境から消失する合成ポリマーが
強く要望されている。
低融点で低分子量のポリエステル類が生物分解性であることは知られている。ポ
リマー連鎖中にエステル基のような容易に加水分解しつる基を有する合成の付加
重合ポリマーも生物分解性であることが知られている。2−メチレン−1,3−
ジオキセパンのような環状ケテンアセタール類とエチレンとのコポリマー類は公
知である( Bai leyら、 Makromol、 Chem、 Macr
omol、 Symp、、6巻、81〜100頁、 1986年参照)。これら
のコポリマー類は、過酸化物開始剤の存在下エチレンによって製造され、骨格(
又は主鎖)中にエステル基を有するコポリマーが得られる。これら環状ケテンア
セタール類の製造方法は公知であるが、これらの方法は、収率と転化率が低く、
時間がかかり及び/又は高価であり、並びに場合によっては、自然に分解もしく
は重合する不安定な環状ケテンアセタール類が生成する。
McElavin S、M、とCurry、 J、M、、 Journal o
f American ChemicalSociety、 70巻、 378
1〜3786頁、 1948年には、t−ブチルアルコール中のカリウムt−ブ
トキシドを用いて対応するハロゲン化環状アセタール類の脱ハロゲン化水素を行
うことによる2−メチレン−1゜3−ジオキソラン類及び1.3−ジオキサン類
の合成が開示されている。この環状ケテンアセタール類は純品を得ることは困難
であった。というのはこのアセタールは純度が高ければ高いほど、急速に重合す
るからである。
米国特許第3.431.281号には、直ちに重合することはない2−メチレン
−1,3−ジオキソランが開示されている。この化合物は、2−クロロメチル−
1,3−ジオキソランを、液体アンモニアとナトリウムもしくはカリウムのごと
きアルカリ金属との溶液と混合することによって製造されている。このモノマー
は少なくとも10日間は貯蔵できたと開示されている。
Ta5kinenとPentikainen、 Tetrahedron、 3
4巻、 2365〜2370頁。
1978年には、固体のカリウムt−ブトキシドで塩素誘導体の脱ハロゲン化水
素を行うことによる2−メチレン−1,3−ジオキセパンなどの環状ケテンアセ
タール類の製造法が開示されている。
Ba1leyら、J、 Polymer 5cience (Poly、 Ch
en+、 Ed、 20巻、3021〜3030頁、 1982年)には、t−
ブチルアルコール中のカリウムt−ブトキシドを用いて対応する塩素誘導体の脱
ハロゲン化水素を行うことによる2−メチレン−1,3−ジオキセパンの合成が
開示されている。また2−メチレン−1,3−ジオキセパンは、l−へキサデセ
ン中の水酸化カリウムを、2−クロロメチル−1,3−ジオキセバンと共に用い
て製造することができる。
ヨーロッパ特許第095.182号には、t−ブチルアルコール中のカリウムt
−ブトキシドを用いてハロゲン誘導体の脱ハロゲン化水素を行うことによる、2
−メチレン−1,3−ジオキセパンを含むいくつもの環状ケテンアセタール類の
合成が開示されている。
Fukudaら、 Tetrahedron Letters、 27巻、14
号、1587〜1590頁。
1986年には、t−ブチルアルコール中のカリウムt−ブトキシドでクロロ誘
導体の脱ハロゲン化水素を行うことによる環状ケテンアセタール類の合成が開示
されている。
2−メチレン−1,3−ジオキセパンのような環状ケテンアセタール類の製造法
は公知であるが、上記の方法は、不安定形のものを生成して反応が非常に遅くか
つ高価であるか、または転化率と選択性が劣っている。それ故に、効率的で有効
な生物分解性合成ポリマーを製造するのに用いる環状ケテンアセタール類を製造
可能にすることが要望されている。
発明の概要
本発明による環状ケテンアセタール類の製造方法は、高温において、ハロゲン化
環状ケテンアセタールと、アルカリ金属水酸化物類、アルカリ土類金属水酸化物
類及びそれらの混合物から選択した水酸化化合物とを、前記高温度で前記水酸化
化合物を溶解しうる非反応性アルコール中において、前記アルコール溶液中の水
酸化化合物の濃度が水酸化化合物とアルコールの合計量に対して20〜80重量
%になるようにして反応させて、環状ケテンアセタールを製造することからなる
方法である。
発明の詳細な説明
本発明は、非反応性アルコール中の水酸化化合物の存在下で脱ハロゲン化水素を
行うことによる、2−メチレン−1,3−ジオキセパンのような環状ケテンアセ
タール類を合成する改良法である。この方法によれば、反応時間が減少し、副反
応と副生物の数と量が減少する。
本発明の方法によって製造される環状ケテンアセタール類は、好ましくは一般式
:
(式中、nは2〜4であり、R1及びR3は各々独立して水素又は1〜8個の炭
素原子を有するアルキル基又はアリール基である)で示される。好ましい環状ケ
テンアセタール類は、2−メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオキモパン;2
−メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオキソラン;2−メチレン−5−ジメチ
ル−1,3−ジオキサン;4−n−へキシル−2−メチレン−1,3−ジオキソ
ラン;4−n−才クチル−2−メチレン−1,3−ジオキソラン;4−n−デシ
ル−2−メチレン−1,3−ジオキソラン;2−フェニル−4−メチレン−1,
3−ジオキソラン;シス−及びトランス−4,7−シメチルー2−メチレン−1
,3−ジオキセパン;5゜6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオキセパン=
2−メチレンー4−フェニル−1,3−ジオキソラン並びに2−メチレン−1゜
3−ジオキセパンからなる群から選択されるが、2−メチレン−1゜3−ジオキ
セバンが最も好ましい。環状ケテンアセタール類を製造するのに用いられる好ま
しいハロゲン化環状ケテンアセタール類は、2−クロロメチル−1,3−ジオキ
セパンのような対応するクロロメチル化合物である。
ハロゲン化環状ケテンアセタールは、ハロアセトアルデヒドジアルキルアセター
ルを、2〜4個の炭素原子を有するジオールと反応させることによって製造する
のが好ましい。好ましいハロゲン化環状ケテンアセタールは、酸触媒の存在下、
クロロアセトアルデヒドジメチルアセタールと1,4−ブタンジオールを反応さ
せて製造した2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンである。
ハロゲン化環状ケテンアセタールを製造するのに用いる酸触媒としては、塩酸、
硫酸、p−)ルエンスルホン酸のごとき酸性化合物を挙げることができる。この
酸は酸性イオン交換樹脂中のものが好ましい。適切な酸性イオン交換樹脂の例と
しては、AMBERLYST15及びDOWEX50があり、それぞれRohm
& Haas社とDow Chemica1社で製造され、Aldrich
Chemicals社から市販されている。好ましい触媒は、50〜100乾燥
メツシユの粒径を有する微粉末形態のイオン交換樹脂である。
環状ケテンアセタールを製造するには、ハロゲン化環状ケテンアセタールを、水
酸化化合物を非反応性アルコールに溶解した反応溶液中に少しずつ添加すること
が好ましい。この少しずつ添加する方法は温度のような反応条件を制御するのに
役立つ。
環状ケテンアセタールの製造に用いられる水酸化化合物は、アルカリ金属水酸化
物類、アルカリ土類金属水酸化物類及びそれらの混合物から選択されるが、アル
カリ金属水酸化物類の方が一層好ましい。最も好ましい水酸化化合物は水酸化カ
リウム又は水酸化す]・リウムから選択されるが、水酸化カリウムが最も好まし
中。
非反応性アルコール中の水酸化化合物の濃度は、水酸化化合物とアルコールの合
計量に対して20〜80重量%である。濃度が20重量%より可成り低いと反応
速度か非常に遅くなり、濃度が80重量%を超えると、粘稠なスラリーになって
適正な混合が妨げられる。非反応性アルコール中の水酸化化合物の量は45〜6
5重量%が好ましく、5゜〜60重量%が最も好ましい。
水酸化化合物中の水酸基:ハロゲン化環状ケテンアセタールのモル比は全ハロゲ
ン化環状ケテンアセタールが反応するように少なくとも1:1である。水酸基が
増大すると反応速度が上昇する。しかし水酸基:ハロゲン化環状ケテンアセター
ルのモル比は6:1より可成り大きくなってはならない。というのは、反応が終
わってがら無機相を分離するのに長時間かかるからである。このモル比は、1.
1:I〜G=1が好ましく、2:1〜5:lが一層好ま1バ、最も好ましいのは
4;1〜5:1である。
反応温度としては1oo〜130″Cが好ましい。反応温度はioo’eより可
成り低くない方が好ましいが、その理由は、温度が低くなると水酸化化合物のア
ルコールに対する溶解度が低くなるので反応速度か相当遅くなるからである。し
かし反応温度が130’Cを大きく超えると、望ましくない副反応が起こり始め
て選択性が低くなる。反応温度は115〜125’Cが好ましく、120−12
5”Cが最も好ましい。
非反応性アルコールは環状ケテンアセタールに対して非反応性である。この非反
応性アルコールは高温で水酸化化合物を溶解することができ、好ましくは2−ブ
タノール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール及びイソプロピルアルコール
から選択されるが、2−ブタノールが最も好ましい非反応性アルコールである。
J 好ましい環状ケテンアセタールである2−メチレン−1,3−ジオキセバン
の合成を下記の反応によって説明する。
■
: 環状ケテンアセタールが形成されたならば、生成物は、無機相がら有機相を
取り出し、その有機相を、アミンの存在下、減圧もしくは不活性雰囲気下で分別
蒸留することによって精製することが好ましい。この精製法には、トルエン、1
−へキサデセン及びトリエチルアミンを用いて、・有機相を粗混合物から5[す
る工程を含める方が一層好ましい。得られた有機相を部分減圧下で蒸留すると、
純品の2−メチレン−1,3−ジオキセバンのごとき純品の環状ケテンアセター
ルが、化合物の分解もしくは重合を伴うことなく単離される。
以下の実施例は本発明を例示するために述べるものであり、本発明の妥当な適用
範囲を限定するものではない。
クロロアセトアルデヒドジメチルアセタール(Aldrichカタログ第C19
40−6号)500g、1.4−ブタンジオール(Aldrichカタログ第8
8.480−7号) 360g及びDowex50樹脂(Aldrichカタロ
グ第21、749−2号)10gを、温度計、機械式攪拌機、8インチ(30,
32an )のPen 5tateカラム及び蒸留ヘッドを備えた1000−三
つロ丸底フラスコ中に入れた。得られた混合物を窒素雰囲気下115°Cに加熱
し2、メタノールを連続して取り出して、集めた量を重量を測って測定した。反
応は、留出物から採取した試料を、ジメチルシリコンカラムを備え、温度範囲が
so’c〜250″COガスクロマトグラフで分析することによって監視した。
化学量論的量のメタノールが集まったときに反応を停止した。得られた粗反応混
合物を濾過してイオン交換樹脂を除去した。上記粗混合物を、部分減圧下、O1
dershawカラムで分別蒸留することによって生成物の2−クロロメチル−
1,3−ジオキセパンを単離した。55mmHgで105℃にて沸騰する画分を
集めた。
化学構造を元素分析とプロトンNMRで確認した。
元素分析結果(%):
CHOC1
計算値 48 7.33 21.34 23.3 %実測値 47.2 7.5
8 22.64 22.57 %プロトンNMR: 1.71〜1.34ppm
多重線(−0C)(2CH2CH2CH,0−)、3、46〜3.4sppm二
重線(−CH2C1) 、3.66〜2.96pI)m 2セツトの三重線(−
0CL−: 2セツト、4プロトン) 、 4−83〜4.871)pm三重線
(CIC82CH(0) 2)。
例2・2−ブタノール中の水酸化カリウムを用いる2−メチレン−1,3−ジオ
キセバンの製造
KOH62,5gと2−ブタノール47gを、温度計、還流冷却器、圧力放出付
加漏斗及び機械式攪拌機を備えたILの四つ日丸底フラスコに入れた。その混合
物を、KOHのべしットがすべて溶解するまで125°Cに加熱した。例1に記
載の方法を用いて合成した2−クロロメチル−1,3−ジオキセバン37.5g
を添加漏斗を使用して滴下して加えた。添加を終わってから、2時間反応を続け
た。熱をきって、蒸留水100gとトルエン50gを反応混合物に添加した。存
機相を分離漏斗で分離した。反応混合物から採取した試料をガスクロマトグラフ
にかけたところ、2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンが完全に転化したこ
とを示し、2−メチレン−1,3−ジオキセパンの粗収率は72%と測定された
。
髭
KOH270g、 2−ブ9)−ルtsog及び2−クロロメチルー1゜3−ジ
オ牛セバン150gを使用して例Iを繰り返した。有機相を207gのトルエン
に溶解し、無機相を蒸留水400 g中に溶解した。
反応が終わった時、62.9%の組成率が測定された。
例2と3から集めた有機相619gを、1−へキサデセン100g及びトリエチ
ルアミン56gと混合した。得られた混合物を、部分減圧下、O1dersha
wカラムで分別蒸留に付した。63mmHgにおいて78℃で沸騰する画分を収
集した。全収率は72%であった。画分の47%は99十%の純品であり、残り
の部分には痕跡の2−ブタノールが入っていた。生成物の化学構造はプロトン及
びC−13NMRで確認した。
2−クロロメチル−1,3−ジオキセバン15g、 KO!(ベレット60g1
1−へキサデセン40rd及びペンジルトリブチルアンモニラムク(717ド5
gを、機械式攪拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた300m1’三つ日丸底
フラスコに入れた。混合物を周囲温度に20時間保持したが反応は全く起こらな
かった。得られた混合物を120”cに加熱した。GC測定に用いる試料を、反
応を監視するために、一定の時間間隔で採取した。いくつもの化合物が生成した
ことが示されたが、所望の生成物が生成したという指標は全くなかった。KO[
(30gとベンジルトリブチルアンモニウムクロリド5gを追加して添加してか
ら24時間反応を続けたが所望の生成物は生成しなかった。
例6:KOHの水溶液、1−へキサデセン、及び相間移動触媒としてのベンジル
トリブチルアンモニウムクロリドを用いる2−メチレン−1,3−ジオキセパン
の合成の比較実施例2−クロロメチル−1,3−ジオキモパン15g1KOH水
溶液(KOH60gを蒸留水40gに溶解した)、1−へキサデセン2(7及び
ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド5gを、機械式攪拌機、還流冷却器及
び温度計を備えた300−の三つ日丸底フラスコに入れた。その混合物を120
°Cまで加熱した。GC測定を行うため、有機相から試料を一定の時間間隔をお
いて採取した。生成物の2−メチレン−1゜3−ジオキセパンはほんの痕跡量し
か生成しなかったがいくつもの副生物か生成した。反応は6時間後に中止した。
例7:相間移動触媒としてテトラブチルアンモニウムクロリドを用いる2−メチ
レン−1,3−ジオキセバンの合成の比較実施例KO830gと1−ヘキサデセ
ン100−を、機械式攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた300rILlの
三つ日丸底フラスコに入れた。得られた混合物を115°Cまで加熱し、次いで
追加のKO890gを90分間かけて添加した。その目的は溶液中にKOHのペ
レットを得ることであった。次いで2−クロロメチル−1,3−ジオキセパン7
.5gを反応混合物に添加した。混合物が褐色に変色した。GCfiff定を行
うために試料を採取したが、所望の生成物に関連するピークは全く検出されなか
った。テトラブチルアンモニウムクロリド0.28 gを反応混合物に添加し、
140℃で20時間加熱した。GCの小ピークによる指示でほんの痕跡量の所望
生成物が生成したことか検出された。この反応は、粘稠なスラリーが生成し容易
に攪拌できなかったので中止しなければならなかった。
KOHのベレット60gを3001nlの三つ日丸底フラスコに入れた。次にエ
タノール40gを添加した。混合物を100’Cに加熱して還流状態が得られた
。得られた混合物に2−クロロメチル−1,3−ジオキセパン30.64 gを
加えた。激しい反応が起こり、反応混合物は極めて迅速に粘稠なスラリーになっ
た。加熱は90分後に中止し゛た。有機相はトルエンに溶解し、無機相は蒸留水
に溶解した。GCは、所望の生成物に対応するピークとともに二種の他の主副生
物の生成を示した。2−メチレン−1,3−ジオキセパンはエタノールと反応す
ることが見出された。
エタノールの代わりにt−ブタノールを用いて例8を繰り返した。
還流状態が85℃で得られた。2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンを添加
したとき反応混合物は褐色に変色した。反応は95℃で起こり始めた。8時間後
に90%が転化した。副生物に関連する二つのピークが、2−メチレン−1,3
−ジオキセパンのピークとともにGCでみとめられた。枢収率は56%であった
が、これは所望の生成物に対する選択性が低いことを示している。
t−ブタノールの代わりにイソプロピルアルコールを用いて例9を繰り返した。
例9の場合に観察されたのと同様に2−メチレン−1,3−ジオキセバンととも
に二種の主副生物が生成したが、これは選択性が低いことを示している。
本発明を、その好ましい実施態様を特に参照して詳細に説明したが、本発明の妥
当な適用範囲から逸脱することなく変形を実施することができることは言うまで
もない。
補正書の翻訳文提出書
(特許法第184条の8)
平成5年8月73日
Claims (12)
- 1.高温において、ハロゲン化環状ケテンアセタールと、アルカリ金属水酸化物 類、アルカリ土類金属水酸化物類及びそれらの混合物から選択された水酸化化合 物とを、前記高温で前記水酸化化合物を溶解可能な非反応性アルコール中で、前 記アルコール溶液中の水酸化化合物の濃度が、水酸化化合物とアルコールの合計 量に対して、20〜80重量%になるようにして反応させて、環状ケテンアセタ ールを製造する方法であって、前記高温が適正な反応速度を得るのには充分であ るが選択性を低下させるほど高くない温度である、環状ケテンアセタール類の製 造方法。
- 2.前記環状ケテンアセタールが下記一般式:▲数式、化学式、表等があります ▼ (式中、nは2〜4であり、R1及びR2は独立して水素、1〜8個の炭素原子 を有するアルキル基又はアリール基である)で表される請求の範囲第1項記載の 方法。
- 3.前記環状ケテンアセタールが、2−メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオ キセパン;2−メチレン−5−ジメチル−1,3−ジオキンラン;2−メチレン −5−ジメチル−1,3−ジオキサン;4−n−ヘキシル−2−メチレン−1, 3−ジオキンラン;4−n−オクチル−2−メチレン−1,3−ジオキンラン; 4−n−デシル−2−メチレン−1,3−ジオキンラン;2−フェニル−4−メ チレン−1,3−ジオキンラン;シス−及びトランス−4,7−ジメチル−2− メチレン−1,3−ジオキセパン;5,6−ベンゾー2−メチレン−1,3−ジ オキセバン;2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキンラン並びに2−メ チレン−1,3−ジオキセパンからなる群から選択される請求の範囲第2項記載 の方法。
- 4.前記環状ケテンアセタールが2−メチレン−1,3−ジオキセパンである請 求の範囲第3項記載の方法。
- 5.前記2−メチレン−1,3−ジオキセパンが、2−クロロメチル−1,3− ジオキセバンから脱ハロゲン化水素反応によって製造される請求の範囲第4項記 載の方法。
- 6.前記2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンが、酸触媒の存在下、クロロ アセトアルデヒドジメチルアセタールを1,4−ブタンジオールでアセタール交 換反応に付すことによって製造される請求の範囲第5項記載の方法。
- 7.前記水酸化化合物がアルカリ金属水酸化物であり、前記非反応性アルコール が、2−ブタノール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール及びイソプロピル アルコールから選択され、アルコール中のアルカリ金属水酸化物の濃度が45〜 65重量%である請求の範囲第1項記載の方法。
- 8.アルカリ金属水酸化物が水酸化カリウムであり、前記の非反応性アルコール が2−ブタノールである請求の範囲第7項記載の方法。
- 9.ハロゲン化環状ケテンアセタールを、水酸化化合物の非反応性アルコール溶 液中に少しずつ添加し、水酸化化合秘中の水酸基:ハロゲン化環状ケテンアセタ ールの最終モル比が1.1:1〜6:1である請求の範囲第1項記載の方法。
- 10.前記高温が100℃〜130℃である請求の範囲第1項記載の方法。
- 11.高温において、2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンと、アルカリ金 属水酸化物類、アルカリ土類金属水酸化物類及びそれらの混合物から選択された ヒドロキシ化合物の2−ブタノール溶液とを反応させることからなり、水酸化化 合物の2−ブタノール中の濃度が、2−ブタノールと水酸化化合物の合計量に対 して20〜80重量%である2−メチレン−1,3−ジオキセバンの製造方法。
- 12.2−ブタノール中の水酸化化合物の濃度が50〜60重量%であり、水酸 化化合物の水酸基:2−クロロメチル−1,3−ジオキセパンのモル比が1:1 〜6:1で反応を100℃〜130℃の温度で行う請求の範囲第11項記載の方 法。
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