JP3906536B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビまたはコンピュータ等の画像表示に用いるプラズマディスプレイパネル(以下PDPという)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のAC型PDPの製造工程は前面基板の形成工程、背面基板の形成工程およびこれらの組立工程に大別される。前面基板の形成工程は、走査電極および維持電極の形成工程と、誘電体層の形成工程と、保護膜の形成工程とからなる。一方、背面基板の形成工程は、データ電極の形成工程と、隔壁の形成工程と、蛍光体の形成工程とからなる。組立工程は、封着工程と、排気工程と、放電ガス封入工程と、エージング工程とからなり、エージング工程が終了するとパネルとして完成する。
【0003】
保護膜の形成工程は、放電によるイオン衝突から誘電体層を保護するために、誘電体層の上に保護膜を形成する工程である。保護膜の材料としては、電子ビーム蒸着などで形成された酸化マグネシウム(MgO)が用いられる。所定の条件下で電子ビーム蒸着などによって形成されたMgO膜は結晶性が高く緻密な膜であるので、走査電極または維持電極上に形成された誘電体層が放電中にイオンの衝突を受けてスパッタされ消耗することを、MgO膜によって防止することができる。また、放電ガスとしてはヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)およびキセノン(Xe)などの希ガスのうち2種以上混合したものが一般的に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のAC型PDPの製造方法においては、エージング工程に長時間を要するという課題があった。すなわち、耐スパッタ性に優れた膜であることが要求される保護膜は、最終工程であるエージング工程で容易に清浄化されない。特にMgO膜を保護膜として用いた場合、放電ガス封入工程までの間にMgO膜が空気中の水分、二酸化炭素(CO2)などと反応して、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、炭酸マグネシウム(MgCO3)などの化合物がMgO膜の表面に析出する。エージングを行う目的はこのような化合物を除去し、清浄なMgO面をMgO膜の表面に露出させることにあるが、AC型PDPの動作中の耐スパッタ性を高めることを主眼とした従来の製造方法で形成されたMgO膜では、エージング工程に長時間要していた。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、エージング工程に要する時間が短縮され、かつPDPの動作中の耐スパッタ性に優れた、すなわち長寿命のAC型プラズマディスプレイパネルの製造方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板上に電極および誘電体層を順次形成し、前記基板を加熱し、前記誘電体層の上に第一保護膜を形成し、前記基板を冷却した後、前記第一保護膜の上に、前記第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を形成し、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とする。この製造方法により、第二保護膜はエージングによってスパッタされやすい膜となるので、エージング工程にかかる時間が短く、かつ長寿命のAC型プラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【0007】
また、本発明による他のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、基板上に電極および誘電体層を順次形成し、ターゲットが設けられた成膜室で前記基板を前記ターゲットの上方で搬送することによって、前記誘電体層の上に第一保護膜および前記第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を順次連続して形成し、前記基板の表面の中心と前記ターゲットの表面とを結ぶ線分と、前記基板の中心軸とのなす角度を形成角度とするとき、前記第一保護膜の形成時の前記形成角度が、前記第二保護膜の形成時の前記形成角度よりも小さく設定されており、その後、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とする。この製造方法により、第一保護膜および第二保護膜の形成時間を短縮することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0009】
AC型PDPには、種々の構造のものがあるが、本発明の実施の形態では面放電AC型PDPを例にあげて説明する。
【0010】
図1は、本発明による面放電AC型PDPの製造工程を示したものであり、前面基板の形成工程、背面基板の形成工程およびこれらの組立工程に大別される。前面基板の形成工程は、走査電極/維持電極の形成工程aと、誘電体層の形成工程bと、第一保護膜の形成工程cと第二保護膜の形成工程dとからなる。一方、背面基板の形成工程は、データ電極の形成工程eと、隔壁の形成工程fと、蛍光体の形成工程gとからなる。組立工程は、封着工程hと、排気工程iと、放電ガス封入工程jと、エージング工程kとからなり、エージング工程kが終了するとパネルとして完成する。
【0011】
図2はエージング工程kに移る前の時点でのAC型PDPの部分破断斜視図である。
【0012】
ガラスなどの透明材料からなる前面基板1上には、対を成す帯状の走査電極2および維持電極3が互いに平行に複数対形成されており、走査電極2および維持電極3を覆ってガラスなどの誘電体層4が形成され、その上に第一保護膜5、第二保護膜6が順次形成されている。
【0013】
ガラスなどからなる背面基板7上には、走査電極2および維持電極3と直交する方向に、帯状のデータ電極8が互いに平行に形成されている。この各々のデータ電極8の間には、隔壁9が互いに平行に形成され、データ電極8上から隔壁9の側面にかけて蛍光体10が形成されている。
【0014】
前面基板1および背面基板7の周縁部はガラスフリットで封着されており、前面基板1と背面基板7との間に形成される放電空間11にはヘリウム(He)、ネオン(Ne)およびアルゴン(Ar)のうち少なくとも1種とキセノン(Xe)との混合ガスが封入されている。
【0015】
このように構成されたAC型PDPをエージングすることによって第二保護膜6はスパッタされてしまい、完成したAC型PDPでは第一保護膜5が露出している。
【0016】
第一保護膜5としては、電子ビーム蒸着などで形成された酸化マグネシウム(MgO)膜が用いられる。こうして形成されたMgO膜は、結晶性が高く緻密な膜となるため、AC型PDPの動作中の放電によるイオン衝突から誘電体層4を保護し、誘電体層4がイオン衝突によってスパッタされて消耗することを防止できる。
【0017】
このAC型PDPは表示面側である前面基板1側から画像表示を見るようになっており、放電空間11内における走査電極2と維持電極3との間の放電により発生する紫外線が蛍光体10を励起し、この蛍光体10からの可視光を表示発光に利用するものである。
【0018】
次に第一保護膜5および第二保護膜6の形成方法について、図を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図3は本発明によるPDPの保護膜を形成する方法を説明する断面図である。前面基板1上に形成された走査電極2および維持電極3や誘電体層4等は省略している。以降に示す製造方法を説明する図においても同様である。図3において、MgO膜形成装置20は、基板加熱室21、第一成膜室22、冷却室23および第二成膜室24から構成されている。誘電体層4等が形成された前面基板1は、まず基板加熱室21においてヒータ25によって200℃以上の温度に加熱され、第一成膜室22へ送られる。第一成膜室22では電子ビーム蒸着等の方法で、誘電体層4上に約5000Åの厚さのMgO膜からなる第一保護膜5が蒸着源(ターゲット)26により形成される。MgO膜形成の間、前面基板1の温度(以下基板温度という)は200℃以上に保たれるので、MgO膜は緻密で、結晶性のよいものとなる。
【0020】
続いて、前面基板1は冷却室23において室温まで冷却された後、第二成膜室24に入り、蒸着源27により第一保護膜5上に第二保護膜6が形成される。第二成膜室24では、基板温度はほぼ室温に保たれるので、第二保護膜6のMgO膜は結晶性が悪く、膜質も粗いものになる。このため、第二保護膜6はエージングによってスパッタされやすい膜となる。
【0021】
このようにして完成した前面基板1は背面基板7と組み合わされ、放電ガスが封入された後、エージングが行なわれる。
【0022】
MgO膜は、基板温度200℃以上で5000Å程度形成すれば、5万時間以上の動作寿命(MgO膜が放電によってスパッタされ、消耗するまでの時間)が得られることが知られている。一方、エージングでは通常動作の10倍程度の負荷をかけるので、エージングによるMgO膜の減少速度は約1Å/時と推定される。従来の技術では20時間程度のエージング時間が必要なので、エージングによって除去すべきMgO膜の厚みは約20Åである。これはMgO膜が大気に晒されることによって変質を受ける層の厚さと考えることができる。したがって、前述のような方法によって、第一保護膜5よりもスパッタされやすい第二保護膜6を第一保護膜5上に約20Åの厚みで形成すれば、従来より短時間のエージングによって清浄でかつスパッタされにくい第一保護膜5を露出させることができる。
【0023】
本発明者らの実験によれば、前面基板1の基板温度を30〜40℃に保って電子ビーム蒸着で形成した第二保護膜6は、2〜3時間程度エージングを行うことで除去され第一保護膜5を完全に露出させることができた。図4は、本実施の形態にもとづいて作製したAC型PDPのエージング時間と動作電圧との関係を、従来例の場合とともに示した図である。実線28は本実施の形態の場合であり、実線29は従来例の場合である。エージングは、AC型PDPの動作電圧が一定値に収束することをもって、完了するものとする。従来例の場合ではエージングに20時間以上を要していたのに対して、本実施の形態の場合では3時間以内でエージングが終了することがわかる。
【0024】
(実施の形態2)
図5は本発明の第2の実施の形態による保護膜の形成方法を示すもので、MgO膜形成装置30は、基板加熱室21、成膜室31および冷却室32から構成されている。
【0025】
誘電体層4等が形成された前面基板1は、まず基板加熱室21においてヒータ25によって200℃以上の温度に加熱され、成膜室31へ送られる。成膜室31では蒸着源33により誘電体層4上に第一保護膜5が5000Å程度の厚みで形成された後、前面基板1は一旦、冷却室32へ送られ、室温にまで冷却される。続いて再び成膜室31で、蒸着源33により第一保護膜5上に第二保護膜6を約20Åの厚みで形成する。この場合、成膜室31における前面基板1の搬送速度を、第一保護膜5を形成する場合の前面基板1の搬送速度にくらべて速く設定する。
【0026】
第二保護膜6を形成した後は、基板加熱室21を経ずに前面基板1を取り出し、前面基板の形成工程が終了する。
【0027】
以上のように本実施の形態においては、エージングによって容易に除去することができる第二保護膜6を20Å程度の厚さで形成することができるため、エージング時間が大幅に短縮されるとともに、長寿命なAC型PDPを得ることができる。
【0028】
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態は、実施の形態1と同様な図3に示したMgO膜形成装置を用いるが、第一保護膜5および第二保護膜6の形成条件が異なる。
【0029】
すなわち、本実施の形態では第二成膜室24の雰囲気を第一成膜室22の雰囲気よりも高圧にすることで、第一保護膜5よりもスパッタされやすい第二保護膜6を形成するものである。通常、MgO膜は減圧雰囲気(〜1×10-6torrのair)で成膜するが、AC型PDPの保護膜形成においては、MgO膜のストイキオメトリを1近くに保つため、若干の酸素を導入する。この酸素分圧を所定の値(約1×10-3torr)以上に高くした雰囲気で形成されるMgO膜はポーラスな膜となり、エージングによって容易に除去されるものとなる。
【0030】
なお、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、第二保護膜6の形成時には前面基板1の基板温度を室温程度まで冷却することで、第二保護膜6の耐スパッタ性をさらに低下させることができる。
【0031】
(実施の形態4)
図6は、本発明の第4の実施の形態による保護膜の形成方法を説明する断面図であり、MgO膜形成装置34は、図6に示すように、防着板35a、35bおよび35cと蒸着源36とを備えた成膜室37と基板加熱室21とから構成されている。蒸着源36は防着板35aと防着板35bとの間に設けられたスリット38aの鉛直下方に設けられており、防着板35bと防着板35cとの間にはスリット38bが設けられている。
【0032】
誘電体層4が形成された前面基板1は、まず基板加熱室21においてヒータ25によって200℃以上の温度に加熱され、成膜室37へ送られる。成膜室37では、電子ビーム蒸着などの方法でMgO膜を形成するが、まず、スリット38aの上方を前面基板1が通過するときに、蒸着源36により誘電体層4上にMgO膜からなる第一保護膜5が約5000Åの厚さに形成される。この間、前面基板1は連続的に搬送されるが、スリット38aの上方を通過した前面基板1は、防着板35bによって蒸着源36と隔離され、一旦MgO膜の堆積は停止する。この後、前面基板1はスリット38bの上方を通過し、第一保護膜5上にMgO膜からなる第二保護膜6が形成されることになる。第二保護膜6は、蒸着源36を見込む角度が浅い状態で成膜されるので、結晶粒界の隙間が大きな膜となる。このようなMgO膜は、スリット38aの上方で形成された緻密な膜にくらべて耐スパッタ性に劣るため、エージングによって容易に除去することができるので、エージングを短時間で終了することができる。
【0033】
また、本実施の形態では、第一保護膜5の形成と第二保護膜6の形成との間で、前面基板1を冷却する必要がないため、第一保護膜5および第二保護膜6の形成時間を短縮することができる。さらに、単一の成膜室37内で第一保護膜5および第二保護膜6を形成できるので、生産効率を高めることができる。
【0034】
本実施の形態では、図7に示すように、前面基板1の表面の中心40と蒸着源36の表面とを結ぶ線分41と、前面基板1の中心軸42とのなす角度θを形成角度とするとき、第一保護膜5の形成時の形成角度θが、第二保護膜6の形成時の形成角度θよりも小さく設定されているので、第二保護膜6は第一保護膜5にくらべ結晶粒界の隙間が大きくスパッタされやすい膜となる。前述の説明では同じ成膜室37内で第一保護膜5と第二保護膜6とを連続して形成しているが、図3で示した第二成膜室24内で形成角度θを大きくして第二保護膜6を形成することも可能である。
【0035】
なお、本発明の各実施の形態において、保護膜を電子ビーム蒸着によって形成する方法を示したがスパッタリングなどを採用してもよい。また、保護膜の材料としてMgOの例を示したが、酸化カルシウム(CaO)や酸化ストロンチウム(SrO)などMgO以外の材料を用いることもできる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は電極を覆っている誘電体層の上に第一保護膜を形成し、第一保護膜の上に、第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を形成することより、エージング時間を大幅に短縮し、かつ動作寿命の長いAC型プラズマディスプレイパネルを得るための製造方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法の工程図
【図2】本発明のエージング工程前のプラズマディスプレイパネルの部分破断斜視図
【図3】本発明の実施の形態1による保護膜の形成工程を説明する断面図
【図4】本発明および従来の製造方法によるプラズマディスプレイパネルのエージング時間と動作電圧との関係を示す図
【図5】本発明の実施の形態2による保護膜の形成工程を説明する断面図
【図6】本発明の実施の形態4による保護膜の形成工程を説明する断面図
【図7】本発明の実施の形態4における保護膜形成時の形成角度を説明する断面図
【符号の説明】
1 前面基板
2 走査電極
3 維持電極
4 誘電体層
5 第一保護膜
6 第二保護膜
7 背面基板
8 データ電極
9 隔壁
10 蛍光体
11 放電空間
20、30、34 MgO膜形成装置
21 基板加熱室
22 第一成膜室
23、32 冷却室
24 第二成膜室
26、27、33、36 蒸着源
31、37 成膜室
35a、35b、35c 防着板
38a、38b スリット
40 前面基板の表面の中心
42 前面基板の中心軸
Claims (7)
- 基板上に電極および誘電体層を順次形成し、前記基板を加熱し、前記誘電体層の上に第一保護膜を形成し、前記基板を冷却した後、前記第一保護膜の上に、前記第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を形成し、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 基板上に電極および誘電体層を順次形成し、酸素を含む雰囲気中で前記誘電体層の上に第一保護膜を形成し、酸素を含む雰囲気中で前記第一保護膜の上に前記第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を形成し、前記第二保護膜の形成時の雰囲気中の酸素分圧が、前記第一保護膜の形成時の雰囲気中の酸素分圧よりも高く設定されており、その後、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 基板上に電極および誘電体層を順次形成し、ターゲットが設けられた成膜室で前記誘電体層の上に第一保護膜を形成し、前記成膜室または前記成膜室とは別のターゲットが設けられた成膜室で、前記第一保護膜の上に前記第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を形成し、前記基板の表面の中心と前記ターゲットの表面とを結ぶ線分と、前記基板の中心軸とのなす角度を形成角度とするとき、前記第一保護膜の形成時の前記形成角度が、前記第二保護膜の形成時の前記形成角度よりも小さく設定されており、その後、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 基板上に電極および誘電体層を順次形成し、ターゲットが設けられた成膜室で前記基板を前記ターゲットの上方で搬送することによって、前記誘電体層の上に第一保護膜および前記第一保護膜よりもスパッタされやすい第二保護膜を順次連続して形成し、前記基板の表面の中心と前記ターゲットの表面とを結ぶ線分と、前記基板の中心軸とのなす角度を形成角度とするとき、前記第一保護膜の形成時の前記形成角度が、前記第二保護膜の形成時の前記形成角度よりも小さく設定されており、その後、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 基板上に電極および誘電体層を順次形成し、前記誘電体層の上に酸化マグネシウム膜からなる第一保護膜を形成し、前記第一保護膜を形成するときの雰囲気よりも高圧の雰囲気中で、前記第一保護膜の上に前記第一保護膜よりもスパッタされやすい酸化マグネシウム膜からなる第二保護膜を形成し、前記基板および別の基板を放電空間を挟んで対向配置して封着し、前記放電空間に放電ガスを封入してプラズマディスプレイパネルを構成し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングすることによって前記第二保護膜を除去して前記第一保護膜を露出させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 第一保護膜が酸化マグネシウム膜であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 第一保護膜を電子ビーム蒸着またはスパッタリングによって形成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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