JP4807032B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

本発明は、大型のテレビジョンや広告、情報等の公衆表示用の画像表示デバイスなどへの利用が拡大してきているプラズマディスプレイパネル(以下、PDPともいう)に関する。
近年、EL装置、SED装置、液晶表示(LCD)装置やPDP装置等のディスプレイパネルを用いる平板表示装置は薄型軽量化が可能で低消費電力であることから、大型のテレビジョン受像機や公衆表示用モニタとしての社会的な要望が増大し、注目を集めている。特に、希ガス放電による紫外線で蛍光体を励起発光させて画像・映像表示に利用し、視認性に優れるとされるPDPでは、最近、表示領域のサイズが50インチを超えて80インチもある大画面のPDPを用いた製品が登場している。将来的には、表示領域のサイズが100インチを超えるさらに大画面のPDP装置も計画されており、高性能化、低価格化、最適量産化等を目指して次々と新しい技術が開発されてきている。
PDPには交流駆動方式と直流駆動方式があるが、ここでは一般的な交流駆動方式のPDP(以下、交流駆動方式のPDPをAC型PDPともいう)について説明する。また、AC型PDPには各種の方式があり、図5には面放電型と呼ばれる方式を一例として、その構成の概略を斜視図で示している。PDPは、ガラス等の透明基板製の前面板PA1、背面板PA2にそれぞれ行電極、列電極が直交配置され、画素(ピクセル)となる行、列両電極の交点および両基板間にある隔壁19により放電空間21を形成する構造となっている。以下、図5に示した一般的な面放電型のAC型PDPの構成について簡単に説明する。
前面板PA1は、前面ガラス基板11上に順次表示用の走査信号を入力するための走査電極12aおよび放電の維持信号を入力するための維持電極12bが、それぞれ対をなして平行に複数形成されて行電極となる表示電極12が構成されている。これらの表示電極12上に放電による壁電荷を形成するための透明な誘電体層13が成膜され、誘電体層13上に放電によるイオン衝撃から誘電体層13を保護するための誘電体保護膜(以下、単に保護膜ともいう)14が形成されている。また、隣り合う走査電極12aと維持電極12bの対間に、表示面のコントラストを高めるため、必要に応じてブラックマトリクスとなる遮光層15を形成することもある。
次に、背面板PA2は、背面ガラス基板16上に複数の表示データ信号を入力するための列電極となるアドレス電極(データ電極ともいう)17が、前面板PA1の表示電極12と交差する方向に複数形成されている。アドレス電極17の上にやはり放電による壁電荷を形成するための下地誘電体層18が成膜されて、さらにその上にアドレス電極17と平行して隔壁19が形成されており、隔壁19間には赤色、緑色および青色をそれぞれ発光する蛍光体層20が設けられている。
そして、前面板PA1と背面板PA2とをその電極形成面側を対向させながら貼りあわせてフリットガラス等のシール材を用いて封着パネル化して加熱しながら脱ガス処理を行った後、放電ガスとしてHe、Ne、Xe等の希ガスを400Torr〜600Torrの圧力で封入して、パネルの各電極に所定の電圧、波形の駆動パルスを印加して放電を行うエージングを実施し、放電空間21が形成されたPDPパネル10が完成する。
完成したPDPパネル10には、走査電極12a、維持電極12bからなる表示電極12およびアドレス電極17に電気信号を供給するため、これらの電極の端子に駆動用のドライバICが搭載された回路基板が接続され、制御信号回路や電源回路とともに筐体に組み込んで表示装置として完成する。各電極に所定の信号の電圧パルスを印加することにより封入された希ガスを放電させ、放電により放出される紫外線で隔壁19間に設けられた各色蛍光体層20を励起して赤色、緑色、青色の可視光を発光させて、カラー画像等からなる情報を表示することができる。
特に、前面板PA1の形成にあたっては、走査電極12a、維持電極12bからなる表示電極12と誘電体層13とが形成された前面ガラス基板11上に放電によるイオン衝撃から誘電体層13を保護するとともに、2次電子放出による蛍光体の発光を促進する目的で、保護膜14が所定の条件下で電子ビーム蒸着によって形成されているが、一般的にこの保護膜14は単結晶のMgOが広く用いられている。そして、電子ビーム蒸着のような真空成膜技術によって形成されたMgOの保護膜14は、結晶性が高く緻密な膜であり、耐スパッ夕性に優れているので、放電で生じるイオン衝撃から誘電体層を保護しているのみならず、イオン衝撃により保護膜14そのものから2次電子を放出し、駆動電圧を低下させる役割も担うという優れた特徴を有している。ガス放電によるイオン衝撃から誘電体層13を保護する保護性能と、高い2次電子放出係数により放電電圧を下げて応答性の速い放電を実現するため、保護膜14の結晶学的構造や各種物理的特性を改善するための各種の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
上述したように、保護膜の役割としては、イオン衝撃から誘電体層を保護することがあるが、このほかにもアドレス放電を発生させるためのエキソ電子を放出することがあげられる。イオン衝撃から誘電体層を保護することは、放電電圧の上昇を防ぐ重要な役割であり、またアドレス放電を発生させるためのエキソ電子を放出することは、画像のちらつきの原因となるアドレス放電ミスを防ぐ重要な役割である(エキソ電子放出については、例えば、非特許文献1参照)。そして、保護膜の膜質として、イオン衝撃から誘電体層を保護するためには、高密度の膜、つまり屈折率の高い膜が望まれる。一方、アドレス放電を安定して発生させるためにエキソ電子を多く放出するためには、表面積の大きい膜、つまり表面の空隙率が高く屈折率の低い膜である、という相反する特性が望まれる。
ここで、図6に示したMgOの保護膜形成に用いる従来の真空蒸着装置の模式図を用いて、一般的なMgO保護膜の形成方法の原理について簡単に説明する。一般的に、PDPのMgOの保護膜14は物理気相法により形成される。物理気相法とは、低圧力下で固体原料を加熱し、蒸発または昇華させることにより、原料の薄膜を対象とする物体上に形成する方法である。物理気相法には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等がある。
図6において、真空蒸着装置40は真空ポンプ41が接続された密閉容器42内に、主にMgOの蒸発部となるハース44および基板保持部となるトレイ47からなる機器が設置されている。MgOからなる保護膜形成用原料43は、水冷されたハース44の蒸発源ポッド43a中に供給され、酸素雰囲気下で電子銃45から放出された熱電子ビーム46を照射することにより、蒸着源にある原料43に熱量が投入され、加熱・蒸発される。このとき、前面板PA1は、基板支持のための開口部47aを有するトレイ47に乗せられ、図6に示す矢印の方向に沿って左側から右側に移動し、蒸発したMgOは開口部47aを通過し、基板ヒータ48により所定温度まで加熱された前面板PA1上に付着し、所望の形状、膜厚のMgO保護膜14が連続的に形成される。
上述したように、保護膜として一般的に用いられているMgOは、その本来の目的である放電空間における高い耐スパッタ性を有することと同時に、放電空間での電気的挙動として、一定の電子放出特性を有する膜であることが求められている。そのために、放電遅れ時間を短くして、高精細高画質表示を可能とするように誘電体保護膜の屈折率を波長400nm〜1000nmの光に対して1.4〜2.0に設定することにより、保護膜からの電子放出性能を高くするための方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。一方、PDP製造上の大きな課題として低コスト化が考えられ、主に高価な真空成膜によって形成される保護膜の生産性を考えると、搬送式の成膜装置の際には、パネル特性を確保するために放電特性を重視しつつ搬送速度を上げることで生産設備による対投資効果を向上させる必要があり、このために成膜に要するパワー(蒸着源へ投入する熱量)を上げることによって生産性を犠牲にすることなくパネル特性を確保することが必要となり、このための各種の成膜装置、成膜方法の提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−54045号公報 特開2003−317631号公報 特開2004−55180号公報 理化学辞典、第4版、第119頁、岩波書店、1987年
これまで経験的に、屈折率が高い膜を成膜した場合、保護膜の耐イオンスパッタ性は向上するが、エキソ電子の放出特性は悪化し、アドレス放電ミスが発生することで画質が低下し、一方、屈折率が低い膜を成膜した場合、エキソ電子放出特性は向上するが、耐イオンスパッタ性が悪化して、パネルの寿命が短くなることが知られている。そして、一般的に、電極上で電界が強く維持放電の際に高エネルギーイオンの衝撃を受ける箇所と、エキソ電子を放出して対向する電極間でアドレス放電が発生する箇所は異なるといわれていたが、電極上に保護膜を形成するにあたって、局所的に屈折率の異なる膜を成膜することは困難であった。
また、PDPのパネル内に封入する放電ガス種としては、一般的にXe−NeまたはXe−Ne−Heなどの希ガスの混合ガスが用いられているが、これまではその混合ガス中のXeガスの混合比は10%未満であった。Xeが10%未満の場合、保護膜からのエキソ電子の放出量および保護膜の耐スパッタ性は、特に膜質を制御しなくても十分に特性を満たしていたため、特性劣化の原因となる課題としては認識されていなかった。しかし、Xeガスの混合比が10%以上になると、エキソ電子の放出量は悪化してしまい、アドレス放電ミスが多発して画質が悪化する。またXeガスの混合比が増えると、PDPセル内の放電電流のピーク電流値が増大することで、保護膜が受けるイオン衝撃も増大し、耐スパッタ性も悪化する。
このような現象は、Xeガスの混合比が15%以上になるとさらにその影響が顕著になり、エキソ電子放出特性および耐スパッタ性の悪化は非常に大きな問題になる。今後、高Xe分圧化による発光効率および輝度の向上を目指して、セル内に封入される混合ガスのXe分圧比は、10%〜15%、さらに20%以上とますます上昇することが考えられる。したがって、高Xe分圧化すると膜質を制御することなくエキソ電子放出特性と耐スパッタ性を両立させることは非常に難しくなる。
本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであり、膜厚方向に屈折率を変化させた保護膜を成膜し、放電ガスに曝される膜表面側の屈折率を低くすることでエキソ電子放出特性を向上させ、誘電体層側の屈折率を高くすることで耐イオンスパッタ性を向上させた膜を形成することを目的とする。このような保護膜により、電界が強く維持放電の際に高エネルギーイオンの衝撃を受ける箇所では、膜表面側の低屈折率領域はスパッタされやすいため膜厚が薄くなるが、膜厚が薄くなるにつれて屈折率は高くなるためパネルの寿命は保つことができ、逆にエキソ電子を放出して対向する電極間でアドレス放電が発生する箇所では、高エネルギーイオンの衝撃を受けることが少ないので膜がスパッタされることは少なく、膜表面の、低屈折率で良好なエキソ電子放出特性は保つことができるようにするものである。
上記の目的を達成するために、本発明のPDPは、走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極および誘電体層が順次形成されるとともに、誘電体層が保護膜で被覆された第1の基板と、第1の基板との間に放電空間が形成されるように対向配置されかつ表示電極と直交する方向に形成されたアドレス電極を有するとともに放電空間を区画する隔壁間に蛍光体層を形成した第2の基板とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、保護膜がTiO 、CaO、BaO、Y 、La 、CeO 、HfO のいずれかからなる金属酸化物、前記金属酸化物のいずれかを含む混合酸化物、AlN、GaN、BNのいずれかからなるIII−V族化合物、MgS、ZnS、BeSe、MgSe、MgTeのいずれかからなるII−VI族化合物、またはMgF、LaF 、CeF 、HfF のいずれかからなる金属ハロゲン化物で形成され、保護膜は異なる屈折率を有する3層以上の層からなり、かつ保護膜の誘電体層に近い下層の屈折率を放電ガスに曝される上層の屈折率よりも大きくした構成を有している。
また、本発明のPDPは、保護膜の屈折率をnとしたとき、nは波長600nmの光に対して1.2≦n≦2.0の範囲にあり、かつ屈折率nが誘電体層に近い下層側から放電ガスに曝される上層側にわたって変化している構成であってもよい。
これらの構成により、PDPの前面板に形成される保護膜の誘電体層に近い下層側から放電ガスに曝される上層側にわたって屈折率が膜厚方向に変化し、下層側の屈折率が上層側の屈折率よりも大きいので、アドレス放電に寄与するエキソ電子放出特性が良好で、かつ耐スパッタ性の高い保護膜を備えた、高画質・長寿命のプラズマディスプレイパネルを提供することが可能になる。
本発明のPDPによれば、前面板に形成される保護膜の誘電体層側の屈折率が放電ガスに曝される膜表面側の屈折率に比較して高く、屈折率が膜厚方向に変化することにより、エキソ電子放出特性が良好で、かつ耐スパッタ性の高い、高画質・長寿命のプラズマディスプレイパネルが実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態においては、PDPは背景技術の説明で図5に一例を示した面放電型のAC型PDPと同様な構造を有し、図6に模式図で示した保護膜形成用の真空蒸着装置により製造の手順を概略的に述べたのと同様な方法により保護膜が成膜されるものとする。
(実施の形態)
本発明の実施の形態におけるPDPの構成について、今一度、図5を用いて簡単に説明する。図5に示した面放電型のAC型PDPは、各電極にパルス状の電圧を印加することで放電を放電空間21内で生じさせ、放電に伴って背面板PA2側で発生した赤、緑、青各色の可視光を、前面板PA1の主表面から透過させる構成を有している。
第1の基板である前面板PA1は、走査電極12aと維持電極12bとがストライプ状に複数対配設(図5には便宜上1対を伸ばして記載)されて表示電極12が形成された前面ガラス基板11上に、表示電極12を覆うように誘電体層13が形成されている。さらに、この誘電体層13を覆うように、膜厚方向に屈折率が変化する保護膜14が形成されている。
第2の基板である背面板PA2には、複数のアドレス電極17が背面ガラス基板16上に、走査電極12aと維持電極12bとからなる表示電極12と直交するようにストライプ状に配されている。また、下地誘電体層18はアドレス電極17を覆うように形成され、アドレス電極17を保護し、可視光を前面パネル側に反射する作用を担う。この下地誘電体層18上にアドレス電極17と同じ方向に向けて、アドレス電極17を挟むように伸びる隔壁19が立設され、隔壁19間に塗布形成された蛍光体層20が配されている。
1対の走査電極12aおよび維持電極12bが表示電極12を構成し、これらとアドレス電極17とが交差する部分に隔壁19で囲まれて放電空間21が形成されている。各ピクセルを構成する放電空間21内で放電を発生させ、放電に伴って蛍光体層20から発生する赤、緑、青の3色の可視光が、前面板PA1を透過することにより、表示が行われる。
本発明によるPDPは、屈折率が膜厚方向で一様でないという保護膜14の特性およびその形成方法に特徴があり、その内容について、図1、図2、図3、図4を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態におけるPDPの保護膜形成に用いる真空蒸着装置の模式図、図2は本発明の実施の形態におけるPDPの前面板に形成された屈折率が膜厚方向に変化する保護膜の模式図、図3は本発明の実施の形態におけるPDPに形成されて種々の上層の屈折率を有するMgO保護膜の屈折率とエキソ電子放出量の関係を示すグラフ、図4は本発明の実施の形態におけるPDPに形成された保護膜の屈折率とスパッタ量の関係を示すグラフである。なお、各図において図5、図6と同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する構成要素の詳しい説明は省略する。
以下、図1に示したMgO保護膜14を形成する真空蒸着装置30の一例を用いて、本発明の実施の形態におけるPDPのMgO保護膜形成方法を説明する。図1に示した真空蒸着装置30の構成が図6に示した一般的なMgO保護膜を形成する真空蒸着装置40と異なるところは、真空蒸着装置30が、基板搬入チャンバ31、基板加熱チャンバ32、成膜チャンバ33、冷却チャンバ34、基板搬出チャンバ35の5チャンバより構成されており、前面板PA1が矢印36の方向に順次、搬送されて、MgOの保護膜を形成するシステム構成になっているところである。成膜チャンバ33が真空容器42に相等し、前面板PA1は基板加熱チャンバ32で加熱されるので基板ヒータ48は省略されている。図1において、成膜チャンバ33の下部壁面には2基の電子銃45、55が設置されており、MgO等の金属酸化物のペレットからなる保護膜形成用原料43、53は、水冷されたハース44の蒸発源ポッド43aおよび第2の蒸発源ポッド53a中にそれぞれ供給され、酸素雰囲気下で2基の電子銃45、55からそれぞれ放出された熱電子ビーム46、56が照射されることにより、加熱・蒸発される。蒸発したMgOは、成膜チャンバ33内を開口部47aを有するトレイ47に載置されて搬送移動する前面板PA1に付着して所望の膜厚、形状のMgO保護膜14が形成される。このとき、前面板PA1はあらかじめ基板加熱チャンバ32で所定の温度に加熱されている。
保護膜14を形成するにあたり、成膜時の酸素ガスの供給が必要である。酸素ガスを真空蒸着装置30の真空成膜室(真空チャンバ)となる成膜チャンバ33内に供給することにより、保護膜14を目標の膜厚となるように制御する。電子ビーム照射により膜原料であるMgO等の金属酸化物を蒸発させると、膜原料から酸素原子が脱離しやすいので、酸素ガスの供給なしで形成した膜は酸素欠損状態になりやすい。そのため、成長表面には常に酸素ガスを供給する必要がある。このようにして、酸素ガスを供給しつつ成膜を行うことで、結果的に可視光に対する透明性を高めることができる。
また、保護膜14の膜質・特性および膜厚は、基板である前面板PA1の加熱温度、酸素ガス圧力、電子銃からの電子ビームの強度、蒸着速度等の各種成膜パラメータによって任意に制御することができる。PDPにおいて保護膜14として用いるためには、基板温度を200℃以上、酸素ガス圧力を10−2Pa台にすることが好ましい。成膜パラメータを制御することにより、成膜対象となる表面板PA1の面に垂直な方向に屈折率等の膜質、特性を膜厚方向に分布を持たせるように変化させて保護膜14を形成することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態において図1に示した蒸着装置を用いて成膜したMgOの保護膜について説明する。本発明の実施の形態において図1に示した蒸着装置を用いて成膜したMgOの保護膜は、図2に示したように、誘電体層側の屈折率が放電ガスに曝される膜表面側の屈折率に比較して高く、屈折率が膜厚方向に変化している。このような構造のMgOの保護膜を形成するには、保護膜の屈折率を、誘電体層側から放電ガスに曝される膜表面側にかけて、膜厚方向に変化させるために、成膜中に膜表面に入射する保護膜材料粒子の入射角度を変化させて、ここに示した例では、大きくしていけばよい。こうすることで、成膜中に膜表面に入射する保護膜材料粒子の入射角度が、膜表面に垂直方向から角度が大きくなるにしたがい、つまり膜表面に対して斜め方向から入射するにつれて成膜される膜の屈折率は低下することになる。
したがって、放電ガスに曝される膜表面側の屈折率を低くすることでエキソ電子放出特性を向上させ、誘電体層側の屈折率を高くすることで耐イオンスパッタ性を向上させることができる。電界が強く維持放電の際に高エネルギーイオンの衝撃を受ける箇所では、膜表面側の低屈折率領域はスパッタされやすいため膜厚が薄くなるが、膜厚が薄くなるにつれて屈折率は高くなるためパネルの寿命は保つことができる。逆にエキソ電子を放出して、対向する電極間でアドレス放電が発生する箇所では、高エネルギーイオンの衝撃を受けることが少ないので、膜がスパッタされることは少なく、膜表面側の低屈折率の部分で良好なエキソ電子放出特性は保つことができる。
誘電体層側の屈折率が、放電ガスに曝される膜表面側の屈折率に比較して高く、例えば、屈折率の異なる2層の膜が膜厚方向に層状に積み重なった構造を持つような保護膜を成膜するためには、誘電体層側の、屈折率を高くする領域は、膜表面に対して垂直方向に近い角度から保護膜材料粒子を入射させ、途中から膜表面側で屈折率を低くするためには、膜表面に対して斜め方向から保護膜材料粒子を入射させて成膜すればよい。途中で膜表面への保護膜材料粒子の入射角度を変えることで、屈折率の異なる2層の膜が膜厚方向に層状に積み重なった構造を持つ保護膜を成膜することができる。
一般に、誘電体層側の膜の屈折率は高い方がよく、膜表面側の膜の屈折率は低い方がよいため、より大きな範囲で屈折率を変化させるには、保護膜は屈折率の異なる3層以上のより多くの層から構成されていることが望ましく、その場合は成膜途中で膜表面への保護膜材料粒子の入射角度を変える回数を増やせばよい。実際には、膜表面への保護膜材料粒子の入射角度を変えるために、2基の電子銃45、55のそれぞれの電子ビーム46、56の強度、すなわち電子銃のエミッション電流を変化させている。
次に、本発明の実施の形態において図1に示した真空蒸着装置を用いて成膜した保護膜を有するPDPの特性について説明する。
以下に、本発明の実施の形態におけるPDPの保護膜14の膜質・特性のうち屈折率に関し、膜厚方向に分布を持たせて形成試作した例について説明する。始めに、屈折率が膜厚方向で変化する保護膜を図1に示した真空蒸着装置30を用いて、真空蒸着法で成膜した前面板PA1のサンプルについて、保護膜の屈折率と、エキソ電子放出特性、耐スパッタ性との相関を調べた。
まず、成膜条件を調整することでさまざまな屈折率を有するサンプルを作成し、それぞれのサンプルのエキソ電子放出量を測定し、それぞれの保護膜の耐スパッタ性を評価した。それぞれの保護膜の屈折率を分光エリプソメータにより測定し、その測定結果を理論計算によりフィッティングすることで、波長600nmの光に対する光学屈折率を算出して、プロットする。
図3に、屈折率とエキソ電子放出量の関係を示す。保護膜材料として、TiO、MgO、MgFの3種の材料を用いて保護膜を形成した前面板PA1のサンプルを作成し、屈折率を分光エリプソメータで測定している。保護膜材料としてMgOを用いた場合の、屈折率1.60のときの保護膜のエキソ電子放出量の測定値を1とし、それぞれの屈折率における保護膜のエキソ電子放出量の相対比を算出し、屈折率に対してプロットした。いずれの材料においても屈折率が低いほどエキソ電子放出量が増加しており、屈折率が低いほど保護膜の表面積が増加することと相関している。
耐スパッタ性に関しては、保護膜を一定時間にわたって一定パワーでドライエッチングを行い、エッチング量(すなわちスパッタ量)を測定した。図4に屈折率とスパッタ量の関係を示す。図4に示す結果は、保護膜材料としてMgOを用いた場合の結果であるが、他の材料であるTiO、MgFを用いた場合においても同様の結果が得られる。図4の結果は、屈折率が高いほどスパッタ量が減少していることを示しているが、このことは屈折率が高いほど膜密度が上昇することを表している。
図3に示した3種の材料の中で最も屈折率の低い材料であるMgFに着目すると、屈折率が1.2以下では、エキソ電子放出特性は飽和傾向にあり、また、3種の材料の中で最も屈折率が高いTiOでは、屈折率が2.0以上になると、エキソ電子放出特性は急激に悪化していることがわかる。
耐スパッタ性に関しては、屈折率が高いほど耐スパッタ性が向上するため、必要なエキソ電子放出特性を有して、耐スパッタ性についても満足するためには、屈折率の値が1.2〜2.0の間にある保護膜であることが要求される。
PDPの保護膜材料として現在最も一般的であるMgOについて考えると、図3において、MgOでは屈折率が1.3以下になると、エキソ電子放出特性はエキソ電子放出量の相対値は1.4を超えることがなく、飽和傾向にあることがわかる。また、MgOの物性値として、単結晶材料において屈折率が1.75程度であることから、成膜される保護膜は単結晶材料の屈折率を上回ることはなく、1.75以下の屈折率となる。したがって、保護膜材料としてMgOを用いた場合、エキソ電子放出特性と耐スパッタ性を両立させるためには、屈折率の値が1.3〜1.75の間にあることが要求される。
ところで、成膜直後の膜では、保護膜の最表面は非常に密度が疎であるラフネス層となってしまう。この原因としては、成膜終了直前に、最表面にエネルギーの非常に低い保護膜材料粒子が付着してしまうためと考えられる。このようなラフネス層は、パネルの製造における最終工程であるエージング工程でスパッタリングにより除去される層と考えられることから、パネル化後の特性に影響を与えるものではない。それゆえ、本発明は、成膜直後の最表面の20nm以下の膜厚のこのラフネス層を除いた保護膜について適応されると考えればよい。
また、下地誘電体層が低融点ガラスであることから、誘電体層と保護膜との界面の層、つまり成膜初期に形成される層についてはアモルファス相となっている。この層については非常に結晶性が悪く、屈折率の低い層であると考えられるが、この層は保護膜としての結晶成長がなされる前に形成された層であり、本発明は、成膜初期の誘電体層との界面の20nm以下の膜厚のこのアモルファス相を除いた保護膜について適応されると考えればよい。
Xeガスの混合比を、現状で一般的な10%未満から10%以上にした場合、図3に示した関係は下方へシフトするため、同じ屈折率の保護膜でもエキソ電子放出量は減少してしまう。また、図4の屈折率とスパッタ量との関係は上方へシフトするため、同じ屈折率の保護膜でもスパッタ量は増加してしまう。Xeガスの混合比をさらに15%、20%以上・・と増加させていくと、このような傾向はますます顕著になってくる。それゆえ、画質と寿命の両特性を両立させるためには、保護膜の屈折率の制御は不可欠のものとなる。
なお、上述した本発明の実施の形態におけるPDPの保護膜の形成法は物理気相法の真空蒸着法を例にあげて説明したが、本発明はこの方法に限定されることはなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを用いて保護膜を形成することも当然可能であり、それぞれの方法において成膜条件を調整することで、所望の特性をもつ膜を成膜すればよい。さらに、物理気相法以外にも、化学気相法、ゾルゲル法、印刷法、塗布法、含浸法といったほかの成膜方法により本発明の実施の形態におけるPDPの保護膜を形成することも可能である。
また、本発明の実施の形態におけるPDPは、保護膜形成用の材料としてMgO、TiO、MgFを用いた場合を例にあげたが、ほかにCaO、BaO、Y、La、CeO、HfO等の金属酸化物やこれらの混合酸化物、AlN、GaN、BN等のようなIII−V族化合物、MgS、ZnS、BeSe、MgSe、MgTe等のII−VI族化合物、MgF、LaF、CeF、HfFのような金属ハロゲン化物等であってプラズマ放電によるイオン衝撃のダメージを受けにくくて、しかも2次電子放出係数の大きい材料であればいずれの材料を用いてもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態におけるPDPでは、その前面板PA1に形成する保護膜の誘電体層側の屈折率が、放電ガスに曝される膜表面側の屈折率に比較して高く、屈折率が膜厚方向に変化するように分布を持たせて形成しているので、エキソ電子放出特性が良好で、かつ耐スパッタ性の高い保護膜となっており、高画質・長寿命のPDPを実現できる。
本発明は、PDPの保護膜の膜質、特に屈折率を膜厚方向に変化するように分布を持たせて形成しているので、エキソ電子放出特性が良好で、かつ耐スパッタ性の高い保護膜を備えたPDPパネルを提供することが可能であり、高画質・長寿命のPDP表示装置へ適用して効果が大きい。
本発明の実施の形態におけるPDPの保護膜形成に用いる真空蒸着装置の模式図 本発明の実施の形態におけるPDPの前面板に形成された屈折率が膜厚方向に変化する保護膜の模式図 本発明の実施の形態におけるPDPに形成されて種々の上層の屈折率を有するMgO保護膜の屈折率とエキソ電子放出量の関係を示すグラフ 本発明の実施の形態におけるPDPに形成された保護膜の屈折率とスパッタ量の関係を示すグラフ 一般的な面放電型のAC型PDPの構成を示す斜視図 MgOの保護膜形成に用いる従来の真空蒸着装置の模式図
符号の説明
PA1 前面板
PA2 背面板
10 PDPパネル
11 前面ガラス基板
12 表示電極
12a 走査電極
12b 維持電極
13 誘電体層
14 (誘電体)保護膜
15 遮光層
16 背面ガラス基板
17 アドレス電極
18 下地誘電体層
19 隔壁
20 蛍光体層
21 放電空間
30,40 真空蒸着装置
31 基板搬入チャンバ
32 基板加熱チャンバ
33 成膜チャンバ
34 冷却チャンバ
35 基板搬出チャンバ
41 真空ポンプ
42 密閉容器
43,53 (保護膜形成用)原料
43a 蒸発源ポッド
44 ハース
45,55 電子銃
46,56 (熱)電子ビーム
47 トレイ
47a 開口部
48 基板ヒータ
53a 第2の蒸発源ポッド

Claims (2)

  1. 走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極および誘電体層が順次形成されるとともに、前記誘電体層が保護膜で被覆された第1の基板と、前記第1の基板との間に放電空間が形成されるように対向配置されかつ前記表示電極と直交する方向に形成されたアドレス電極を有するとともに前記放電空間を区画する隔壁間に蛍光体層を形成した第2の基板とを備えたプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記保護膜がTiO 、CaO、BaO、Y 、La 、CeO 、HfO のいずれかからなる金属酸化物、前記金属酸化物のいずれかを含む混合酸化物、AlN、GaN、BNのいずれかからなるIII−V族化合物、MgS、ZnS、BeSe、MgSe、MgTeのいずれかからなるII−VI族化合物、またはMgF、LaF 、CeF 、HfF のいずれかからなる金属ハロゲン化物で形成され、
    前記保護膜は異なる屈折率を有する3層以上の層からなり、かつ前記保護膜の前記誘電体層に近い下層の屈折率を放電ガスに曝される上層の屈折率よりも大きくしたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記保護膜の屈折率をnとしたとき、nは波長600nmの光に対して1.2≦n≦2.0の範囲にあり、かつ前記屈折率nが誘電体層に近い下層側から放電ガスに曝される上層側にわたって変化していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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