JPH1154045A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
プラズマディスプレイパネルInfo
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- JPH1154045A JPH1154045A JP9205598A JP20559897A JPH1154045A JP H1154045 A JPH1154045 A JP H1154045A JP 9205598 A JP9205598 A JP 9205598A JP 20559897 A JP20559897 A JP 20559897A JP H1154045 A JPH1154045 A JP H1154045A
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- magnesium oxide
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Abstract
を高め、表示機能の長寿命化を図ることを目的とする。 【解決手段】放電ガスと主放電のための電極とを絶縁す
る被覆層を有し、少なくとも被覆層のうちの表層が酸化
マグネシウム膜であるPDPにおいて、酸化マグネシウ
ム膜の光学屈折率を波長500nmの光に対して1.7
以上に選定する。
Description
ディスプレイパネル(PDP)に関する。近年、PDP
は、カラー画面の実用化を機にテレビジョン映像やコン
ピュータのモニターなどの用途で広く用いられるように
なってきた。ハイビジョン用の大画面フラット型デバイ
スとしても注目されている。いっそうの普及には、画質
の向上に加えて長寿命化と低価格化とを図る必要があ
る。
の電極が低融点ガラスからなる厚さ数十μmの誘電体層
で被覆され、さらに誘電体層の表面に放電時のイオン衝
撃によるスパッタリングを軽減するための耐熱性の保護
膜(厚さは1μm程度)が設けられている。保護膜は放
電ガスと接することから、その材質及び膜質が放電特性
に大きな影響を与える。一般に、保護膜材料として酸化
マグネシウム(MgO:マグネシア)が用いられてい
る。MgOは耐スパッタリング性に優れ且つ二次電子放
出係数の大きい絶縁物である。つまり、MgOを用いる
ことにより放電開始電圧が下がって駆動が容易になる。
の形成には真空蒸着法が用いられている。真空蒸着は工
業的に実績があり公知の他の成膜手法(有機酸金属塩の
吹き付け、微粉末の塗布など)と比べて総合的に優れて
いる。すなわち、吹き付けでは1回の作業で2000〜
3000Åの膜厚しか得られず、生産性に劣る。塗布で
は空隙が発生し易く信頼性に劣る。
μm程度のMgO膜で誘電体層を被覆することにより、
10000時間の寿命が実現されている。しかし、寿命
はより長い方が望ましい。また、高精細化を図ろうとす
ると、放電ギャップの縮小にともなってイオン衝撃が増
大するので、MgO膜のスパッタリングの進行が速まっ
て寿命が短くなる。寿命を延ばすにはMgO膜を厚くす
ればよい。しかし、真空蒸着では、膜厚が1μmを越え
るとクラックの発生率が大幅に増大し、歩留りが低下し
てしまう。
においては、下地が低融点ガラスであることから、下地
付近はアモルファス相となり、膜厚が増大するにつれて
徐々に結晶性が高まる。結晶構造は柱状であり、結晶ど
うしの間に膜厚方向に延びる空隙が存在し易い構造であ
る。結晶の密度が小さいほど、イオンが空隙を通って膜
に奥深く入り込み易く、スパッタリングの進行が速い。
スパッタリングがアモルファス相にまで達すると、放電
開始電圧が急激に上昇して駆動不能になる。つまり、P
DPの寿命はMgO膜の結晶密度に依存する。
パッタリング性を高め、表示機能の長寿命化を図ること
を目的としている。
の根拠に基づき、放電ガスと接する膜として単結晶塊
(バルク)に近い密度の酸化マグネシウム膜を設ける。
成膜し、それぞれの耐スパッタリング性を調べた。その
結果、膜密度と相関する物性値である光学屈折率が一定
値以上の膜は他の膜よりも大幅に耐スパッタリング性に
優れていることが分かった。光学屈折率と膜密度との関
係は(1)式で表される。
置”の光学屈折率が1.7以上の膜、及び波長500n
mの光に対する“平均の光学屈折率”が1.7以上の膜
は、耐スパッタリング性に優れている。なお、バルクに
おける波長500nmの光に対する光学屈折率は1.7
45である。
される厚さ方向の屈折率分布の表面側変曲点a,b,c
に対応した厚さ方向の位置である。厚さが5000〜1
0000Å程度であるPDPの酸化マグネシウム膜にお
いて、表面側変曲点から最上端までの部分(その厚さは
100〜500Å程度)は表面起伏部分である。酸化マ
グネシウム膜の厚さは小さいものの、特に表面側の膜質
は耐久性に大きく影響すると考えられる。また、“平均
の光学屈折率”とは、成膜中の偶発的又は意図的な成膜
条件の微小変化による厚さ方向及び膜面方向の屈折率の
不均一性を加味して膜密度を評価する指標であり、膜全
体からサンプリングした複数の位置の光学屈折率を平均
化した値である。
放電のための電極とを絶縁する被覆層を有し、少なくと
も前記被覆層のうちの表層が酸化マグネシウム膜である
PDPであって、前記酸化マグネシウム膜の全体におけ
る平均の光学屈折率が、波長500nmの光に対して
1.7以上に選定されたものである。
ネシウム膜における厚さ方向の屈折率分布の表面側変曲
点の光学屈折率が、波長500nmの光に対して1.7
以上に選定されたものである。
酸化マグネシウム膜が真空蒸着法によって形成された膜
である。
部構造を示す分解斜視図である。例示のPDP1は面放
電形式のAC型PDPである。前面側のガラス基板11
の内面に、マトリクス表示のライン毎に一対のサステイ
ン電極X,Yが配列されている。サステイン電極X,Y
は、それぞれが透明導電膜41と金属膜42とからな
り、AC駆動のための厚さが50μm程度の誘電体層1
7によって放電空間30に対して被覆されている。誘電
体層17の材料はPbO系低融点ガラス(誘電率は約1
0)である。誘電体層17の表面には保護膜として本発
明に特有のMgO膜18が形成されている。誘電体層1
7とMgO膜18とを合わせた積層体が本発明における
絶縁層である。なお、十分に厚いMgO膜18を設け、
誘電体層17を省略してもよい。
レス電極A、隔壁29、及びカラー表示のための3色
(R,G,B)の蛍光体層28R,28G,28Bが設
けられている。隔壁29によって放電空間30がライン
方向にサブピクセルEU毎に区画され、且つ放電空間3
0の間隙寸法が一定値に規定されている。放電空間30
には、ネオンに微量のキセノンを混合した放電ガスが充
填されている。
方向に並ぶ3つのサブピクセルEUからなる。隔壁29
の配置パターンがストライプパターンであることから、
放電空間30のうちの各列に対応した部分は、全てのラ
インに跨がって列方向に連続している。各列内のサブピ
クセルEUの発光色は同一である。PDP1では、サブ
ピクセルEUの点灯(発光)/非点灯の選択(アドレッ
シング)に、アドレス電極Aとサステイン電極Yとが用
いられる。すなわち、ライン順次に画面走査が行われ、
サステイン電極Yと表示内容に応じて選択されたアドレ
ス電極Aとの間での放電によって所定の帯電状態が形成
される。アドレッシングの後、サステイン電極Yとサス
テイン電極Xとに交互に所定波高値のサステインパルス
を印加すると、アドレッシング終了時点で所定量の壁電
荷が存在したセルで、基板面に沿った面放電(表示の輝
度を確保する主放電)が生じる。面放電で発生した紫外
線により蛍光体層28R,28G,28Bが局部的に励
起されて発光する。蛍光体層28R,28G,28Bで
発光しガラス基板11を透過する可視光が表示光とな
る。
1,21について別個に所定の構成要素を設ける工程、
ガラス基板11,21を対向配置して周囲を封止する工
程、及び放電ガスを封入する工程を経て製造される。そ
の際、ガラス基板11側の製造において、MgO膜18
は例えば真空蒸着法によって成膜される。
説明する。 〔実施例〕複数のソーダライムガラス基板11を用意
し、それぞれにサステイン電極X,Y及び誘電体層17
を順に形成した後、真空蒸着装置を用いて互いに異なる
条件でMgO膜を成膜した。条件の範囲は次のとおりで
ある。
し、それぞれにサステイン電極X,Y及び誘電体層17
を順に形成した後、真空蒸着装置を用いて互いに異なる
条件でMgO膜を成膜した。条件の範囲は次のとおりで
ある。
折率を測定した。測定にはJ.A.Woollman社
製の分光エリプソメトリ装置を用いた。また、GRAD
ED INDEX MODELを用いて解析し、測定の
適否を確認した。Psi、Deltaの両項目において
測定値と理論値とがほぼ一致する結果を得た。波長50
0nmの光に対する表面(有効表面位置)の光学屈折率
及び平均の光学屈折率の測定結果を表1,2に示す。表
2は代表的な試料の成膜条件と測定結果とを示してい
る。
gO膜の厚さは薄膜特有の異方性を無視することができ
る極めて小さい値である。つまり、光学屈折率の差異は
光学的異方性によるものではない。
するため、真空チャンバ内に配置した試料のMgO膜を
イオンガンを用いて一定時間にわたって一定出力でエッ
チングし、エッチングの深さ(スパッタ深さ)を測定し
た。
の関係を示すグラフ、図2は平均の光学屈折率とスパッ
タ深さとの関係を示すグラフである。表面の光学屈折率
が1.7以上のものでは、スパッタ深さは1.7未満の
ものの概ね半分である。平均の光学屈折率についても同
様である。このように耐スパッタリング性に差異が生じ
るのは、光学屈折率(すなわち膜密度)が一定値以上と
なるような条件で成膜を行うと、柱状結晶の割合が減っ
て単結晶に近い構造になるためであると考えられる。S
EM(走査型電子顕微鏡)による膜断面及び表面の観察
を行ったところ、光学屈折率が小さいものでは特に表面
側で明瞭な柱状構造が見られ、表面の凹凸が顕著であっ
た。これに対して、光学屈折率が大きいものでは表面側
に柱状に見える部分が存在するものの、その厚さ範囲は
光学屈折率が小さいものよりも小さく、表面は比較的に
平坦であった。
一の条件でMgO膜を設けたガラス基板11を用いてP
DP1を組み立てて動作確認を行った。放電特性は従来
例と同等であった。
放電ガスと接する内壁面の耐スパッタリング性を高め、
表示機能の長寿命化を図ることができる。
図である。
すグラフである。
すグラフである。
率分布の代表例を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】放電ガスと主放電のための電極とを絶縁す
る被覆層を有し、少なくとも前記被覆層のうちの表層が
酸化マグネシウム膜であるプラズマディスプレイパネル
であって、 前記酸化マグネシウム膜の全体における平均の光学屈折
率が、波長500nmの光に対して1.7以上であるこ
とを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 【請求項2】放電ガスと主放電のための電極とを絶縁す
る被覆層を有し、少なくとも前記被覆層のうちの表層が
酸化マグネシウム膜であるプラズマディスプレイパネル
であって、 前記酸化マグネシウム膜における厚さ方向の屈折率分布
の表面側変曲点の光学屈折率が、波長500nmの光に
対して1.7以上であることを特徴とするプラズマディ
スプレイパネル。 - 【請求項3】前記酸化マグネシウム膜は、真空蒸着法に
よって形成された膜である請求項1又は請求項2記載の
プラズマディスプレイパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9205598A JPH1154045A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | プラズマディスプレイパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9205598A JPH1154045A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | プラズマディスプレイパネル |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006268252A Division JP2006351555A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1154045A true JPH1154045A (ja) | 1999-02-26 |
Family
ID=16509534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9205598A Pending JPH1154045A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | プラズマディスプレイパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1154045A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-07-31 JP JP9205598A patent/JPH1154045A/ja active Pending
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