JP3905408B2 - 押出成形機 - Google Patents

押出成形機 Download PDF

Info

Publication number
JP3905408B2
JP3905408B2 JP2002107101A JP2002107101A JP3905408B2 JP 3905408 B2 JP3905408 B2 JP 3905408B2 JP 2002107101 A JP2002107101 A JP 2002107101A JP 2002107101 A JP2002107101 A JP 2002107101A JP 3905408 B2 JP3905408 B2 JP 3905408B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
cylinder
silo
die
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002107101A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003300243A (ja
Inventor
正行 上手
春彦 安孫子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2002107101A priority Critical patent/JP3905408B2/ja
Priority to TW092128351A priority patent/TWI241235B/zh
Publication of JP2003300243A publication Critical patent/JP2003300243A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3905408B2 publication Critical patent/JP3905408B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/78Thermal treatment of the extrusion moulding material or of preformed parts or layers, e.g. by heating or cooling
    • B29C48/86Thermal treatment of the extrusion moulding material or of preformed parts or layers, e.g. by heating or cooling at the nozzle zone
    • B29C48/865Heating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/78Thermal treatment of the extrusion moulding material or of preformed parts or layers, e.g. by heating or cooling
    • B29C48/875Thermal treatment of the extrusion moulding material or of preformed parts or layers, e.g. by heating or cooling for achieving a non-uniform temperature distribution, e.g. using barrels having both cooling and heating zones

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押出成形機に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、電子機器・電子部品等の精密機器や、果物等の傷みやすいものを外部の衝撃から保護するために、これらの機器等と一緒に収納される梱包緩衝材が多用されている。このような梱包緩衝材は、ポリプロピレン等の樹脂からなる発泡材料を発泡させ、内部に小さな空隙が形成された発泡体を成型したものである。このような発泡体は、一般に、押出成形機によって製造される。
【0003】
すなわち、押出成形機では、発泡材料をシリンダ内に供給するとともに、タンクからシリンダ内に水や油脂等の発泡用流体を供給し、この発泡材料および発泡用流体をシリンダ内のスクリュで混練しながら、シリンダの加熱により一気に加熱する。この際、発泡材料に混練された発泡用流体は、シリンダ内で高圧下にさらされて凝縮した状態もしくは一部が気化した状態となっている。そして、この凝縮した発泡用流体を含む発泡材料は、ダイに形成された穴から押出される際に加圧状態が一気に開放され、爆発的な気化が生じて発泡体が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように発泡用流体を含む発泡材料を一気に加熱して気化させ発泡させた場合には、急激な気化による膨張の作用によって、シリンダからタンクに向かって、この発泡用流体が逆流してくる場合があった。この場合には、発泡用流体の供給量にばらつきが生じること等から、発泡材料の内部に均一な空隙が形成されないため、形状等の品質が安定した製品を安定して製造されず製造効率が悪いという問題があった。
本発明の目的は、発泡用流体の逆流を防止して、製造効率を向上できる押出成形機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る押出成形機11は、発泡体Bを構成する発泡材料1が供給されるサイロ30と、このサイロ30に供給された発泡材料を混練しつつ搬送するシリンダ50およびスクリュ70とを備え、このシリンダ先端に接続されるダイ80を介して、発泡体の成形を行う押出成形機であって、前記サイロおよび前記スクリュの間の供給経路に接続され、前記発泡材料を発泡させる発泡用流体を収容するタンク40と、前記発泡材料を溶融するとともに、前記発泡用流体の気化温度よりも低い初期温度から前記発泡用流体が完全に気化する最終温度まで、前記シリンダの前記サイロ側基端からダイ側先端に向かって段階的に加熱するヒータ60とを備え、前記発泡用流体は、水であり、前記ヒータは、前記初期温度が60℃以上100℃未満で、前記最終温度が160℃以上240℃未満に設定され、前記発泡材料および発泡用流体を6段階に加熱することを特徴とする。
【0006】
ここで、発泡材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(6ナイロン、6,6ナイロン等;PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の一般的なプラスチックや、ポリ乳酸等の生分解性プラスチック等を採用できる。また、発泡材料としては、これらのプラスチックに、所定の添加物を加えたり、紙やでんぷん等の増量剤を加えたもの等も採用できる。また、紙やでんぷん等の増量剤を加えたものの他に、粉砕した木粉、活性炭、茶殻等の植物由来または木材由来の材料を加える構成としてもよい。この場合には、これらの材料を加えることにより、望ましくない物質の吸着や吸収、細菌やカビの発生等を抑えることもできる。
【0007】
前述した段階的な加熱とは、初期温度と最終温度との間で何段階かに分けて加熱することであり、例えば、シリンダを何個所かに分けて、これらの設定温度を変え、段階的に温度勾配をかけて上昇させる構成等とすることができる。なお、初期温度と最終温度とが特定されていれば、これらの間の設定温度は特に限定されない。従って、温度が段々と高くなる設定でもよいし、途中で一度温度を下げる設定としてもよい。
【0008】
本発明の押出成形機では、以下のようにして発泡体が製造される。
(1)まず、サイロに供給された発泡材料をシリンダ内に供給する。この際、サイロとスクリュとの間の供給経路に接続されたタンクのノズルから、サイロとスクリュとの間の供給経路にタンク内の発泡用流体を供給する。
【0009】
(2)次に、シリンダ内に供給された発泡用流体を含むこれらの材料を、ヒータによって加熱しながらスクリュの回転により均一に混練する。この際、シリンダ内の発泡材料は、ヒータによって段階的に加熱され最終温度で溶融状態となる。また、シリンダ内の発泡用流体は、ヒータによって、初めは気化温度よりも低い初期温度まで加熱された後に、段階的に最終温度まで加熱される。そして、溶融状態の発泡材料の中に、凝縮した発泡用流体が均一に分散した混練後の材料(混練材料)は、スクリュの回転によってダイ側へ搬送されることになる。
【0010】
(3)ダイ側へ搬送された混練材料は、さらにスクリュの回転によって、ダイを介して所定形状に成型されつつ、ダイに形成された穴から外部側へと押し出される。この際、外部側へ押し出された混練材料において、凝縮した発泡用流体は加圧状態から解放されて爆発的に気化し、また、発泡材料は急激に冷却されて硬化するため、発泡材料の内部に空隙を有する発泡体が形成される。
(4)その後、適宜、裁断されて製品化される。
【0011】
このように、シリンダ内に供給された発泡用流体は、混練材料の搬送に伴って段階的に加熱されるため、従来のように一気に気化温度以上まで加熱する場合に比べて、発泡用流体の急激な膨張変化等の影響を受けず、発泡用流体のタンク側への逆流を防止できる。
また、スクリュとサイロとの間の供給経路に発泡用流体を供給する構成としたので、シリンダ内のスクリュに直接発泡用流体を供給しないため、シリンダ内での発泡用流体の変化の影響を受けないから、発泡用流体のタンク側への逆流をより一層防止できる。このようにタンク側への逆流を防止できるため、品質の安定した発泡体を効率よく製造できる。以上より、本発明の目的を達成できる。
【0012】
以上の押出成形機において、前記発泡用流体は、水であり、前記ヒータは、前記初期温度が60℃以上100℃未満で、前記最終温度が160℃以上240℃未満に設定され、前記発泡材料および発泡用流体を6段階に加熱するので、シリンダ内に供給された水は、ヒータによってまず沸点(通常、水の沸点は100℃)以下の温度にさらされた後に、6段階に分けて加熱され、最終的には160℃以上240℃未満の環境にさらされる。この際、加熱された水は、一度気化した後に、シリンダおよびダイで囲まれた空間内および後から搬送される発泡材料によって加圧されて凝縮し、ダイから外部へと排出され加圧状態が開放された際に一気に気化するため、これにより、発泡体が形成される。このように入手が容易な水を原料として用いても、段階的に加熱することにより水の逆流を防止でき、よって、品質の安定した発泡体を効率よく安価で製造できる。
【0013】
前記発泡材料は、粉粒状に形成され、前記サイロの側面部分33Aを、間欠的に振動させる振動機構34を備えることが好ましい。
ここで、粉粒状の発泡材料としては、粉状物や、粒状物、ペレット状のもの、粉砕物等が採用できる。
また、振動機構としては、例えば、モータによってカムを回転させてサイロの側面部分を殴打して振動させる機構や、板ばねや電磁石等を用いて電磁的な振動力により振動させる機構等を採用できる。
このような構成では、例えば、サイロ内において、粉粒状に形成された発泡材料同士が固着したとしても、振動機構がサイロの側面部分を間欠的に振動させるので、発泡材料同士の固着を解消して、粉粒状の発泡材料をシリンダ内に円滑に供給できる。
【0014】
前記振動機構は、モータ341と、このモータに連結されたカム342とを備え、このカムは、前記モータの駆動に応じて、前記サイロの側面部分を殴打することにより、前記サイロを振動させることが好ましい。
このような場合では、モータにカムを取り付け、モータによって回転するカムの先端がサイロの側面部分を殴打するように配置するだけで、比較的簡単に振動機構を構成できる。
【0015】
以上の押出成形機において、前記ダイには、押出し用の複数の穴82Aが形成され、これらの複数の穴は、隣接する3つの穴により規定される三角形の形状が互いに等しくなるように分散配置されていることが好ましい。
【0016】
ここで、製造される発泡体には、未発泡部分の発生や、過剰発泡によるふくれ・欠け、ダイにおける発泡材料のつまり、未融着等により、形状等の品質が不安定となる場合があった。しかしながら、前述した位置に穴を形成する簡単な構成でありながら、ダイに形成された複数の穴同士の距離が略均等に位置することとなるから、ダイから排出され発泡した発泡体の形状等の品質を簡単に安定させることができる。
【0017】
また、前記複数の穴は、それぞれ円形状に形成され、この円形穴の直径は、1.8mm〜2.2mmであることが好ましい。
このような構成とした場合には、穴の直径が1.8mmよりも小さい場合には、発泡不十分な部分が発生するおそれがある。また、穴の直径が2.2mmよりも大きい場合にも、同様に発泡不十分な部分が発生するおそれがある。このため、ダイの穴の直径を前述した範囲とすることにより、十分に発泡した品質の良い発泡体をより一層確実に得ることができる。
【0018】
以上の押出成形機において、前記ダイを、160℃〜220℃の間の温度に調整する調温装置100を備えることが好ましい。
このような構成において、調温装置による加熱により、ダイの温度を160℃よりも小さくした場合には、発泡が不十分な部分が発生するおそれがあり、ダイの温度を220℃よりも大きくした場合には、過度の過熱により発泡材料に対して、熱劣化によるコゲが発生してしまうというおそれがある。このため、前述した範囲でダイの調温を行うことにより、十分に発泡して品質の良い発泡体をより一層確実に得ることができる。
【0019】
以上の押出成形機において、前記ダイの代わりに前記シリンダ側に配置され、一定速度で回転することにより、前記シリンダから押し出された発泡体を切断するカッタ200を備えて構成してもよい。
ここで、例えば、カッタとしては、シリンダに取り付けられシリンダから押出された混練材料を排出する口金部分と、この口金部分から排出された混練材料が発泡した発泡体を切断するカッタ本体とを備えて構成できる。
このような構成によれば、前述したカッタ本体のカッタの刃部分の回転速度と、混練材料(発泡体)の押しだし速度、例えば、スクリュの回転速度等とを調整するだけで、任意の長さの発泡体を簡単に製造できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る押出成形機11を模式的に示す図である。
押出成形機11は、図1に示すように、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を含む発泡材料1を加熱溶融し、所定形状に押し出して成型する際に、その内部に空隙を有する発泡体を形成する機械であり、発泡材料1が供給される原料タンク20と、サイロ30と、流体タンク40と、シリンダ50と、ヒータ60と、シリンダ50内に配置されるスクリュ70と、ダイ80と、ベルトコンベア90と、ダイ80の温度を160℃〜220℃の範囲に調整する調温装置100とを備える。
【0021】
ここで、発泡材料1は、主成分となる基剤2と、この基剤2に対して均一な空隙が形成されるよう調整する添加剤3とを備える。
基剤2は、樹脂成分である粉体としてのポリプロピレン2Aを40重量%と、非樹脂成分である粉状のコーンスターチ2Bを60重量%とを含有する。ポリプロピレン2Aの融点は160℃である。なお、ポリプロピレン2Aとしては、粉体以外のペレット状等のその他の形状のものを採用してもよい。
添加剤3は、基剤2に対して所定の重量比で添加されるタルク3Aである。
【0022】
ここで、樹脂成分とは、一般ごみとして処分できないものである。
非樹脂成分とは、金属、紙、ガラス、およびプラスチックの各リサイクル対象成分を除く成分のことであり、容器リサイクル法においてリサイクル対象成分とされておらず、一般ごみとして処分可能なもののことである。
添加剤とは、発泡材料を発泡させる際に、発泡の具合を調整するために添加される発泡調整剤のことである。
【0023】
原料タンク20は、ポリプロピレン2Aが供給される第1タンク21と、コーンスターチ2Bおよびタルク3Aが供給され、これらを均一に混合したものを収容する第2タンク22とを備える。
【0024】
サイロ30は、原料タンク20から供給された各原料2A,2B,3Aを一時的に収容し、予め設定された所定量の各原料2A,2B,3Aをシリンダ50内へ自動的に供給するものである。このサイロ30は、配管30Aを介して第1タンク21に接続された第1サイロ31と、配管30Bを介して第2タンク22に接続された第2サイロ32とを備える。
【0025】
第1サイロ31は、ポリプロピレン2Aを一時的に収容し、このポリプロピレン2Aをシリンダ50内へ供給するものであり、すり鉢状にテーパが形成されたサイロ本体33と、このサイロ本体33の側面部分33Aを、間欠的に殴打して振動させる振動機構34とを備える。なお、ポリプロピレン2Aは、比較的流動性が高いため、振動機構34を設けない構成も可能である。
【0026】
振動機構34は、モータ341と、このモータ341に取り付けられたカム342とを備え、モータ341の駆動に応じてカム342が回転し、このカム342の先端342Aが、サイロ本体33の側面部分33Aを周期的に殴打する。
これにより、サイロ本体33の側面部分33Aが振動するので、例え、サイロ本体33内でポリプロピレン2A同士が固着していても、これらの固着が解放され、ポリプロピレン2Aは、すり鉢状のテーパに沿って落下し、シリンダ50側へ移動することになる。
【0027】
第2サイロ32は、コーンスターチ2Bとタルク3Aとを一時的に収容して、これらの原料2B,3Aをシリンダ50内へ供給するものであり、前述したものと同じサイロ本体33および振動機構34を備える。
【0028】
流体タンク40は、発泡用流体である水41を収容し、サイロ30とスクリュ70との間の経路に接続された配管40Aを介して、この水41をシリンダ50内へ供給するものである。
シリンダ50は、サイロ30から供給された発泡材料1、および、流体タンク40から供給された水41を収容する中空箱形のものであり、シリンダ本体51と、このシリンダ本体51の図1中左側に位置する排出部52とを備える。
【0029】
ここで、図2は、シリンダ50の一部とダイ80とを示す分解斜視図である。図2に示すように、シリンダ本体51には、原料1,41の混練物である混練材料A(図1)を排出する楕円形状の開口部51Aと、この開口部51Aの上下側に2つずつ合計4つのボルト孔51Bとが形成されている。
排出部52には、開口部51Aおよび4つのボルト孔51Bを露出するとともに、ダイ80の一部を嵌合する嵌合孔52Aが形成されている。
【0030】
図1に戻って、ヒータ60は、シリンダ50の6箇所50A〜50Fをそれぞれ独立して加熱するものであり、シリンダ50の各箇所50A〜50Fに取り付けられる6つのヒータ本体61(61A〜61F)と、これらの6つのヒータ本体61(61A〜61F)の温度をそれぞれ制御する制御部62とを備える。
【0031】
具体的には、シリンダ50の6箇所50A〜50Fは、図1中の右側から順番に以下のように、6段階に温度設定がなされている。なお、温度設定は、使用する原料、原料中の含水率、気象条件等により変動する。
(1)第1箇所50A: 80℃(初期温度)
(2)第2箇所50B:145℃
(3)第3箇所50C:185℃
(4)第4箇所50D:175℃
(5)第5箇所50E:170℃
(6)第6箇所50F:230℃(最終温度)
なお、ヒータ本体61には、各箇所50A〜50Fの設定温度、および実測した温度が表示されるようになっている。
【0032】
スクリュ70は、シリンダ50内に供給された発泡材料1および水41を混練し、この混練材料Aを搬送して、シリンダ50の排出部52を介して外部へと排出するものであり、2本のスクリュ本体71,72と、これらの2本のスクリュ本体71,72を回転する駆動部73とを備え、2軸構造となっている。
【0033】
2本のスクリュ本体71,72は、シリンダ50内において、互いに略平行となるように隣接して配置される。2本のスクリュ本体71,72には、それぞれねじ山71A,72Aが形成されている。これらのねじ山71A,72Aは同じ方向を向いている。
駆動部73は、互いに近接する方向に2本のスクリュ本体71,72を回転させるものである。
従って、混練材料Aが供給されたシリンダ50内において、2本のスクリュ本体71、72が駆動部73の駆動により同一方向に回転すると、混練材料Aは、ねじ山71A,72Aによって、排出部52側へと搬送されることになる。
【0034】
ダイ80は、図1,2に示すように、シリンダ50の排出部52から排出された混練材料Aに空隙を形成して発泡体Bを構成する機能と、この発泡体Bを成形する機能とを有する金属製の部材であり、4つの部材で構成される第1ブロック81と、この第1ブロック81の排出側に取り付けられる第2ブロック83とを備える。
【0035】
第1ブロック81は、シリンダ50の排出部52の嵌合孔52Aに嵌合される嵌合凸部811と、直方体状の第1ブロック本体812とを備える。
第1ブロック本体812において、嵌合凸部811とは反対側の面には、同一の直径を有する複数の小穴82Aが形成されている。各小穴82Aの直径は、2.0mmである。
【0036】
ここで、図3は、第1ブロック本体812において、嵌合凸部811とは反対側の面を示す正面図である。
図3に示すように、これらの複数の小穴82Aは、押出方向と直交する一方向である水平方向に幅広に形成された矩形部812Aを規定した際に、この矩形部812Aの4頂点の位置Sと、矩形部812Aの長辺上を均等に分割した位置Tと、互いに隣接する4つの位置で構成された矩形Xにおける対角線の交点位置Uとに形成されている。すなわち、これらの複数の小穴82Aは、隣接する3つの小穴82Aにより規定される三角形の面積および形状が互いに等しくなるように分散配置されている。なお、この矩形部812Aは、押出形状に対応する形状となっている。
【0037】
また、第1ブロック本体812において、前記矩形部812Aの上下側には、シリンダ本体51の4つのボルト孔51Bに対応する位置に2つずつ合計4つのボルト挿通孔812Bが形成されている。
【0038】
図2に戻って、第2ブロック83は、混練材料Aに空隙を生じさせ、断面が所定形状の発泡体Bを成形するものである。この第2ブロック83は、第1ブロック81に取り付けられる板状の基部831と、この基部831に形成された中空で、かつ押出方向にある程度の長さ寸法を有する箱形の成形部832とを備える。
【0039】
基部831において、第1ブロック81の複数の小穴82Aに対応する位置、すなわち前記矩形部812Aに対応する矩形の開口部831Aが形成されている。
また、第3ブロック83の基部831において、開口部831Aの上下側で、第1ブロック81の4つのボルト挿通孔812Bに対応する位置には、4つの切欠き83Bが形成されている。
【0040】
箱形の成形部832において、その開口部831A側の面には、開口部831Aに対応する位置に供給側開口部832Aが形成されている。また、開口部831A側の面に対向する面には、供給側開口部832Aと同形状の射出側開口部832Bが形成されている。また、成形部832は、箱形の上面832Zが着脱自在に構成されており、この上面832Zを取り外すことにより内部が露出し、簡単に清掃できる。
【0041】
以上のようなダイ80において、各ブロック81,82は、相互に対応する切欠き83B、ボルト挿通孔812B、およびボルト孔51Bに、それぞれ4本のボルト86が挿通されシリンダ50に固定される。
【0042】
図1に戻って、ベルトコンベア90は、ダイ80を構成する第2ブロック83の射出側開口部832Bから排出された発泡体Bを搬送するとともに、この発泡体Bの粗切りを行うものである。図示を省略するが、ベルトコンベア90の搬送経路には、製品の厚さを調整するプレスローラと、粗切りカッタとが設けられている。この粗切りカッタは、ベルトコンベア90のコンベア速度によって製品の幅の調整を行うものであり、発泡体Bを冷却する冷却ファンと、発泡体Bを裁断する裁断装置とが設けられている。これらの装置により、発泡体Bは、最終製品として構成された後に所定の箱に保管される。この箱に保管された最終製品は、適宜、袋等に封入され、製品として出荷される。
【0043】
次に、発泡体Bの製造手順について説明する。
<1>各振動機構34によって、サイロ本体33の側面部分33Aをカム342の先端で叩きながら、第1サイロ31から所定量のポリプロピレン2Aを、また、第2サイロ32から所定量の原料2B,3Aをシリンダ50内に供給する。一方、流体タンク40から所定量の水41を、スクリュ70とサイロ30との間の原料供給経路に供給する。
【0044】
<2>シリンダ50内のスクリュ70の部分に供給された各原料2A,2B,3Aおよび水41は、スクリュ70の回転によって混練され、混練材料Aとなってダイ80側へと搬送される。
この際、ポリプロピレン2Aは、ヒータ60によって加熱され、融点である160℃以上となった時、すなわち、第3箇所50C以降の位置に運ばれた時に完全に溶融する。その他の原料2B,3Aは、溶融したポリプロピレン2Aに均一に分散される。
【0045】
一方、水41は、ヒータ60によって加熱されるが、シリンダ50の第1箇所50Aが80℃に設定されているため、この第1箇所50Aの位置では、完全には気化されず、その殆どが液体のままである。その後、第2箇所50B以降の位置では気化温度以上に加熱され気化して水蒸気となることになるが、シリンダ50と、後から搬送される原料と、ダイ80との間での加圧雰囲気により、凝縮することになる。これにより、水蒸気と液体とが混合された状態の水が混練材料Aに含まれることになる。
【0046】
<3>スクリュ70の回転によって、シリンダ50から排出された混練材料Aは、調温装置100で所定温度に調整されつつ、第1ブロック81に形成された複数の小穴82Aから、複数の細長い形状として押し出される。
【0047】
<4>この際、小穴82Aを通過した細長い形状の混練材料Aは、急激に減圧されて爆発的に発泡し、複数の小穴82Aに応じた複数の細長い発泡体Bとなる。これらの細長い発泡体Bは、複数の小穴82Aが前述したように均等に配置されていることから、互いに隙間無く密着して一体化することになる。
【0048】
ここで、発泡用流体である水41は、気化する際にその体積が1200倍となる。混練材料Aにおける水41は、均一な発泡を生じさせるために添加された添加剤の親水成分を溶解するとともに、十分な水蒸気爆発(発泡)を発生させるため、大過剰に必要とされる。一方、このように過剰な水41を添加することは、ダイ80から押出されて蒸発する際に潜熱を奪うため、発泡組織内部の水蒸気が液体状態の水に戻るものがあり、この液化する水41により発泡体Bの体積が減少し、組織が収縮して十分な発泡体が得られないおそれがある。この際の収奪されるエネルギーは、2.26MJ/kg(539kcal/kgを換算したもの)である。従って、この収奪されたエネルギー分を確保するために、調温装置100で連続的にダイ80を加熱することにより、水41の気化を促進して発泡体Bの収縮を抑えている。
【0049】
また、ダイ80からの混練材料Aの押出し圧力は、発泡用流体が水41である場合には、ダイ80の設定温度に対応して、下記の通りに保つ必要がある。なお、この結果を表1にまとめて示す。
・設定温度160℃:0.618 MPa(6.3kgf/cm2を換算したもの)以上
・設定温度170℃:0.795 MPa(8.1kgf/cm2を換算したもの)以上
・設定温度180℃:1.000 MPa(10.2kgf/cm2を換算したもの)以上
・設定温度190℃:1.255 MPa(12.8kgf/cm2を換算したもの)以上
なお、発泡用流体が水ではない場合には、押出し圧力を、1.28 MPa(1 3kgf/cm2を換算したもの)以上に保つ必要がある。
【0050】
【表1】
Figure 0003905408
【0051】
<5>この一体化された発泡体Bは、基部831の開口部831A、および成形部832の供給側開口部832Aを介して、第2ブロック83の成形部832内に供給される。
<6>この成形部832内に供給された発泡体Bは、図4に示すように、射出側開口部832Bへ運ばれる間に断面矩形の板状に形成され、射出側開口部832Bを介して、外部側へ押し出され成型される。
【0052】
<7>射出側開口部832Bから排出された板状に連続する発泡体Bは、ベルトコンベア90によって搬送される。この搬送された発泡体Bは、所定形状となるように適宜裁断される。
以上のような手順で、発泡体Bが製造される。
【0053】
以上のような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)シリンダ50内に供給された水41は、スクリュ70の搬送に伴ってヒータ60により段階的に加熱されるため、一気に気化温度以上まで加熱する場合に比べて、水41の急激な膨張変化等の影響を受けず、水41のタンク40側への逆流を防止できる。また、スクリュ70とサイロ30との間の供給経路に水41を供給する構成としたので、シリンダ50内のスクリュ70に直接水41を供給しないため、シリンダ50内での水41の変化の影響を受けないから、水41のタンク40側への逆流をより一層防止できる。以上のようにタンク40側への逆流を防止できるため、品質の安定した発泡体Bを効率よく製造できる。
【0054】
(2)入手が容易な水41を原料として用いても、6段階に加熱することにより水41の逆流の防止が可能である。このため、品質の安定した発泡体Bを効率よく安価で製造できる。
【0055】
(3)振動機構34によって、サイロ31,32の側面部分33Aを殴打することにより、側面部分33Aを間欠的に振動させるので、各サイロ31,32内の原料2A,2B,3A同士の固着を解消して、粉粒状の各原料2A,2B,3Aをシリンダ50内に円滑に供給できる。この際、モータ341にカム342を取り付け、モータ341の駆動によって回転するカム342の先端がサイロ31,32の側面部分33Aを殴打するように配置するだけで、振動機構34を簡単に構成できる。
【0056】
(4)ヒータ60は、1つの制御部62で、シリンダ50の6箇所50A〜50Fの加熱温度を同時に調整できるから、温度調整が容易である。また、ヒータ60では、シリンダ50を6段階に調温可能なので、製造時の状況や環境に合わせて、適宜変更して、より高品質な発泡体Bを製造できる。
【0057】
(5)第1ブロック81には、互いに隣接する3つの小穴82Aにより規定されう三角形の形状が同一となるように複数の小穴82Aを形成したので、発泡体Bの形状等の品質を簡単に安定させることができる。この際、小穴82Aの直径を2.0mmとしたので、より良好に発泡させることができ安定した形状に成形できる。
【0058】
(6)調温装置100によりダイ80の温度を160℃〜220℃の間の温度に調整したので、不必要な収縮を抑えて確実に発泡させることができ、良好な形状の発泡体Bを製造できる。
【0059】
(7)第1ブロック81において、シリンダ50の排出部52の嵌合孔52Aに嵌合する嵌合凸部811を設けたので、第1ブロック81が排出部52から外れたり、ずれたりするのを防止できる。また、高圧による蒸気の抜けを防止できる利点もある。
【0060】
(8)第2ブロック83において、成形部832には、押出方向にある程度の長さを設けたので、成形部832内の発泡体Bを十分に成形できる。
【0061】
(9)第2ブロック83において、上面832Zを着脱自在となっており、製造後に内部の清掃を簡単に実施できる。
【0062】
(10)スクリュ70を2軸71,72としたので、1軸の場合に比べて、発泡材料1と水41とをより一層均一に混練でき、押出成形後の発泡体Bの品質の安定化を図ることができる。
【0063】
(11)主成分が一般ごみとして処分可能な非樹脂成分であるため、発泡体Bは、容器リサイクル法におけるリサイクル対象の成分に該当しない。このため、発泡体Bを一般ごみとして扱えるから、コストを抑えて簡単に処分できる。この際、一般的な発泡体に比べて樹脂成分の含有量が少ないので、焼却した際に、発熱量が小さい上に黒煙等を発生させないため、環境を保護できる。なお、このような配合でも、実際の製品として十分に利用可能な発泡体Bを製造できる。
【0064】
(12)このような発泡体Bは、内部に形成された空隙によって柔軟性を有するため、精密機器や果物等の損傷しやすいものの緩衝材として、好適に使用できる。また、発泡体Bは、比較的比熱が高いので、断熱材として好適に使用できる。
【0065】
(13)樹脂成分としてポリプロピレン2Aを採用したが、このポリプロピレン2Aは、他の樹脂成分に比べて、加工性や、機械適性等に優れているため、発泡体Bを簡単に製造できる。
【0066】
(14)入手が容易で安価な植物性材料であるコーンスターチ2Bを原料として採用したので、発泡体Bの製造コストの削減と、製造の容易化とを図ることができる。
【0067】
(15)発泡体Bを最終的には板状としたので、柔軟性に加えてある程度の剛性も確保でき、例えば、果物や野菜等を個別に仕切るための仕切り板等や、断熱材に好適に使用できる。また、発泡体Bは、十分な復元性と水への難溶性とを備えるため、梱包緩衝材として十分に利用できる。
【0068】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第2実施形態に係る押出成形機12は、前記第1実施形態に係る押出成形機11とは、ダイ80に対応する部分が相違しており、その他の構成は全く同じである。このため、ダイ80の代わりに配置される部分であるカッタ200についてのみ説明する。
なお、前記第1実施形態と同一または相当構成品には同じ符号を付し、説明を省略または簡略する。
【0069】
図5は、本発明に係る押出成形機12を模式的に示す図である。
図6は、カッタ200を拡大して示す図である。
図5に示すように、カッタ200は、シリンダ50から押し出された混練材料Aを発泡させて発泡体Bを構成し、この発泡体Bを切断するものである。カッタ200は、シリンダ50の排出部52に取り付けられる取付部210と、カッタ本体220とを備える。
【0070】
図6に示すように、取付部210は、シリンダ50の排出部52に取り付けられて、シリンダ50から押し出された混練材料Aを発泡させるとともに、ダイとして機能する部分であり、中空箱形の基材211と、この基材211の押出側の面に形成された板状の補助部材212とを備える。
【0071】
補助部材212には、貫通する小穴212Aが形成されている。
基材211において、シリンダ50側の面には、シリンダ50の排出部52の嵌合孔52Aに嵌合する図示しない嵌合部が形成され、この嵌合部には、矩形状の開口部が形成されている。
また、押出側の面である補助部材212側の面211Xには、小穴212Aに対応する位置に小穴212Aよりも大きな図示しない孔が形成されている。
【0072】
従って、シリンダ50から押し出された混練材料Aは、基材211の内部を通って、補助部材212の小穴212Aから押し出される。押し出された際に、混練材料Aは、減圧されて発泡し発泡体Bとなる。
【0073】
カッタ本体220は、取付部210を支持するとともに、この取付部210から押し出された発泡体Bを所定の長さに切断するものであり、軸部材221と、この軸部材221を支持する支持部材225とを備える。
軸部材221は、押し出された発泡体Bを切断するものであり、軸本体222と、この軸本体222の先端に取り付けられた刃223とを備える。
【0074】
軸本体222は、図示しないモータ等の駆動機構によって、一定速度で回転可能に構成されている。なお、この回転速度は、駆動機構を制御することによって調整可能となっている。
刃223は、軸本体に対して直交する方向で、かつ互いに平行な2つの刃223A,223Bを備える。これらの2つの刃223A,223Bは、その刃先224が、図中の矢印Cで示す回転方向にそれぞれ向いている。このため、例えば、刃223Aが、矢印Cの方向に1回転する間に、刃先224は、小穴212Aの上を2回通過することになる。
支持部材225は、軸本体222および取付部210を支持する部材である。
【0075】
以上のような押出成形機12において、シリンダ50から押し出された混練材料Aは、基材211の内部を通って、補助部材212の小穴212Aから押し出される。押し出された際に、混練材料Aは、減圧され発泡し発泡体Bとなる。
この小穴212Aから押し出された発泡体Bは、軸本体222の回転に伴って回転する2つの刃223A,223Bによって、所定の長さに切断される。このようにして、図7に示すように、例えば10cm程度の所定長さで円筒状の発泡体Bが形成される。
【0076】
以上のような本実施形態によれば、前記第1実施形態の(1)〜(15)と同様の効果に加えて、以下のような効果がある。
(16)軸本体222の回転速度を調整するだけで、任意の長さの発泡体Bを簡単に製造できる。
【0077】
(17)補助部材212の小穴212Aの形状や大きさを変えることにより、任意の断面形状の発泡体Bを簡単に製造できる。
【0078】
(18)発泡体Bを比較的小さな円筒状に形成したので、精密機器の梱包緩衝材として使用する場合でも、隙間無く配置することができ、内部の精密機器を確実に保護できる。
【0079】
なお、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、発泡材料としてポリプロピレン2Aを採用したが、これには限定されず、その他の熱可塑性樹脂であってもよい。この際、コーンスターチ2Bやタルク3A等を添加したが、これらのものを添加しなくてもよいし、その他のものを添加してもよい。例えば、前述した配合比の他に、木粉や活性炭、茶殻等の材料を、一定の割合で混合したものを採用してもよい。この際、これらの材料の添加により、吸着機能や、細菌・カビ発生抑制機能等を発揮できる程度に混合することが好ましい。以上まとめれば、要するに、発泡材料1の配合は特に限定されないということである。
【0080】
前記各実施形態において、発泡用流体を水41としたが、これに限らず、例えば、油脂等のその他の流体を採用してもよい。
前記各実施形態において、初期温度を80℃としたが、これに限らず、例えば、50℃等としてもよい。また、初期温度は、原料によっては、気化温度以上に設定してもよい。
前記各実施形態において、最終温度を230℃としたが、これに限らず、例えば、150℃等としてもよく、要するに、発泡用流体が完全に気化する温度であって、かつ発泡材料が溶融する温度であればよい。
【0081】
前記各実施形態において、ヒータ60を6段階に設定していたが、これに限らず、例えば、3段階としてもよく、要するに段階的に設定されていればよい。
【0082】
前記各実施形態において、各原料2,3を粉粒状としたが、粗く粉砕しただけの状態のものでもよい。
前記各実施形態において、振動機構34を、モータ341とカム342とによって構成したが、これに限らず、例えば、電磁的に振動させる機構等のその他の機構を採用してもよい。ただし、前記実施形態の方が、原料の供給をより効率的に行える利点がある。
さらに、前記各実施形態において、振動機構34を、2つのサイロの両方に設けたが、いずれか一方のサイロにのみ構成したものでもよく、また、十分の効率よく原料が供給されるのであれば、特に設けなくてもよい。
【0083】
前記各実施形態において、スクリュ70を2軸としたが、これに限らず、1軸であってもよい。
前記第2実施形態において、刃223の数を2つとしたが、1つでもよく、その数は特に限定されない。
【0084】
【実施例】
〔実施例1〜3〕
前記第1実施形態において小穴82Aの直径を下記の通りとした。また、各実施例における小穴82Aの直径と、発泡体の状態(性状)とを表2に示す。
小穴82Aの直径:1.8mm、2.0mm、2.2mm
これらの場合には、良好に発泡された発泡体Bが得られた。
【0085】
【表2】
Figure 0003905408
【0086】
〔比較例1,2〕
前記第1実施形態において小穴82Aの直径を下記の通りとした以外については、前記実施例1〜3と同様とした。各比較例例における小穴82Aの直径と発泡体の状態(性状)とを表2に示す。
小穴82Aの直径:1.5mm、2.4mm
これらの場合には、十分に発泡していない部分を含む発泡体Bが形成される場合があった。
【0087】
〔実施例4〜7〕
前記第1実施形態において、調温装置100によるダイ80の設定温度を下記の通りとした。また、各実施例における設定温度と、発泡体の形状とを表3に示す。
調温装置100の設定温度:160℃、180℃、200℃、220℃
これらの場合には、良好な形状に形成された発泡体Bが得られた。
【0088】
【表3】
Figure 0003905408
【0089】
〔比較例3,4〕
前記第1実施形態において、調温装置100によるダイ80の設定温度を下記の通りとした以外については、前記実施例4〜7と同様とした。各比較例例における調温装置100の設定温度と発泡体の形状とを表3に示す。
調温装置100の設定温度:室温、240℃
設定温度を室温とした場合には、適正な形状に形成されない部分を含む発泡体Bが形成される場合があった。
また、設定温度を240℃とした場合には、混練材料Aの過度の加熱により、熱劣化によるコゲが生じる場合があった。
【0090】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、シリンダ内に供給された発泡用流体は、混練材料の搬送に伴って段階的に加熱されるため、従来のように一気に気化温度以上まで加熱する場合に比べて、発泡用流体の急激な膨張変化等の影響を受けず、発泡用流体のタンク側への逆流を防止できるという効果がある。また、スクリュとサイロとの間の供給経路に発泡用流体を供給する構成としたので、シリンダ内のスクリュに直接発泡用流体を供給しないため、シリンダ内での発泡用流体の変化の影響を受けないから、発泡用流体のタンク側への逆流をより一層防止できる効果がある。このため、品質の安定した発泡体を効率よく製造できるという効果がある。
【0091】
その上、請求項に記載の発明によれば、入手が容易な水を原料として用いても、段階的に加熱することにより水の逆流を防止でき、よって、品質の安定した発泡体を効率よく安価で製造できるという効果がある。
【0092】
請求項に記載の発明によれば、振動機構がサイロの側面部分を間欠的に振動させるので、発泡材料同士の固着を解消して、粉粒状の発泡材料をシリンダ内に円滑に供給できるという効果がある。
【0093】
請求項に記載の発明によれば、モータにカムを取り付け、モータによって回転するカムの先端がサイロの側面部分を殴打するように配置するだけで、比較的簡単に振動機構を構成できるという効果がある。
【0094】
請求項に記載の発明によれば、複数の穴を隣接する3つの穴により規定される三角形の形状が互いに等しくなるように分散配置することにより、ダイに形成された複数の穴同士の距離が略均等に位置することとなるから、ダイから排出され発泡した発泡体の形状等の品質を簡単に安定させることができるという効果がある。
【0095】
請求項に記載の発明によれば、複数の穴の直径を1.8mm〜2.2mmとしたので、十分に発泡して品質の良い発泡体を確実に得ることができるという効果がある。
【0096】
請求項に記載の発明によれば、調温装置によりダイを160℃〜220℃の間の温度に調整することにより、十分に発泡して品質の良い発泡体を確実に得ることができるという効果がある。
【0097】
請求項に記載の発明によれば、カッタの刃部分の回転速度と、混練材料(発泡体)の押しだし速度、例えば、スクリュの回転速度等とを調整するだけで、任意の長さの発泡体を簡単に製造できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る押出成形機を模式的に示す図である。
【図2】前記第1実施形態におけるシリンダの一部とダイとを示す分解斜視図である。
【図3】前記ダイを示す正面図である。
【図4】前記第1実施形態における板状の発泡体を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る押出成形機を模式的に示す図である。
【図6】前記第2実施形態におけるカッタを示す斜視図である。
【図7】前記第2実施形態における筒状の発泡体を示す図である。
【符号の説明】
1 発泡材料
2A 樹脂成分であるポリプロピレン
2B コーンスターチ
3 添加剤
3A タルク
11,12 押出成形機
20 原料タンク
31 第1サイロ
32 第2サイロ
33A 側面部分
34 振動機構
40 流体タンク
41 発泡用流体としての水
50 シリンダ
60 ヒータ
70 スクリュ
71,72 スクリュ本体
80 ダイ
82A 複数の穴としての小穴
100 調温装置
200 カッタ
341 モータ
342 カム
812A 想定した矩形としての開口部
A 混練材料
B 発泡体
S 頂点を示す位置
T 均等に分割した位置
U 対角線の交点位置

Claims (7)

  1. 発泡体を構成する発泡材料が供給されるサイロと、このサイロに供給された発泡材料を混練しつつ搬送するシリンダおよびスクリュとを備え、このシリンダ先端に接続されるダイを介して、発泡体の成形を行う押出成形機であって、
    前記サイロおよび前記スクリュの間の供給経路に接続され、前記発泡材料を発泡させる発泡用流体を収容するタンクと、
    前記発泡材料を溶融するとともに、前記発泡用流体の気化温度よりも低い初期温度から前記発泡用流体が完全に気化する最終温度まで、前記シリンダの前記サイロ側基端からダイ側先端に向かって段階的に加熱するヒータとを備え、
    前記発泡用流体は、水であり、
    前記ヒータは、前記初期温度が60℃以上100℃未満で、前記最終温度が160℃以上240℃未満に設定され、前記発泡材料および発泡用流体を6段階に加熱することを特徴とする押出成形機。
  2. 請求項1に記載の押出成形機において、
    前記発泡材料は、粉粒状に形成され、
    前記サイロの側面部分を間欠的に振動させる振動機構を備えることを特徴とする押出成形機。
  3. 請求項2に記載の押出成形機において、
    前記振動機構は、モータと、このモータに取り付けられたカムとを備え、
    このカムは、前記モータの駆動に応じて、前記サイロの側面部分を間欠的に殴打することにより、前記サイロを振動させることを特徴とする押出成形機。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の押出成形機において、
    前記ダイには、押出し用の複数の穴が形成され、
    これらの複数の穴は、隣接する3つの穴により規定される三角形の形状が互いに等しくなるように分散配置されていることを特徴とする押出成形機。
  5. 請求項4に記載の押出成形機において、
    前記複数の穴は、それぞれ円形状に形成され、
    この円形穴の直径は、1.8mm〜2.2mmであることを特徴とする押出成形機。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の押出成形機において、
    前記ダイを、160℃〜220℃の間の温度に調整する調温装置を備えることを特徴とする押出成形機。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の押出成形機において、
    前記ダイの代わりに前記シリンダ側に配置され、一定速度で回転することにより、前記シリンダから押し出された発泡体を切断するカッタを備えることを特徴とする押出成形機。
JP2002107101A 2002-04-09 2002-04-09 押出成形機 Expired - Fee Related JP3905408B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107101A JP3905408B2 (ja) 2002-04-09 2002-04-09 押出成形機
TW092128351A TWI241235B (en) 2002-04-09 2003-10-10 Extrusion molding machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107101A JP3905408B2 (ja) 2002-04-09 2002-04-09 押出成形機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003300243A JP2003300243A (ja) 2003-10-21
JP3905408B2 true JP3905408B2 (ja) 2007-04-18

Family

ID=29391230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002107101A Expired - Fee Related JP3905408B2 (ja) 2002-04-09 2002-04-09 押出成形機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3905408B2 (ja)
TW (1) TWI241235B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2003271148A1 (en) * 2003-10-09 2005-04-27 Misawa Homes Co., Ltd. Extrusion molding machine
KR100723667B1 (ko) * 2006-05-08 2007-05-31 미사와 홈스 컴파니 리미티드 압출성형기
KR100873689B1 (ko) 2007-07-19 2008-12-12 메탈엔지니어링(주) 소형 합성수지 발포장치
JP5089436B2 (ja) * 2008-02-29 2012-12-05 古河電気工業株式会社 光反射シートおよびその製造方法
CN110014583B (zh) * 2017-08-01 2023-12-12 蒙城县富源金属材料有限公司 一种一机多出箱包管条的生产装置
CN109080101B (zh) * 2018-08-29 2024-03-08 陕西科技大学 一种木塑线材生产设备及生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI241235B (en) 2005-10-11
JP2003300243A (ja) 2003-10-21
TW200513372A (en) 2005-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1217780C (zh) 热塑性聚酯系树脂发泡体的连续制造方法
JP3905408B2 (ja) 押出成形機
WO2005099984A1 (ja) 繊維状充填剤の長さが制御された樹脂組成物ペレットの製造方法
WO2005035222A1 (ja) 押出成形機
KR100723667B1 (ko) 압출성형기
JP2007290200A (ja) 廃棄発泡スチロールのペレット化装置
JP2003301061A (ja) 発泡体および発泡体の製造方法
JPS60501845A (ja) ポリマ−物品を射出成形する装置及び方法
JP2502424B2 (ja) 発泡プラスチックの減容機
JP4067106B2 (ja) 廃複合樹脂ペレット製造装置及びその製造方法
JP7166641B2 (ja) 架橋された樹脂のペレット製造方法
JP4806305B2 (ja) ペレット製造方法
KR20190001786A (ko) 플라스틱 압출 장치
JP4663695B2 (ja) 減容固化装置及び減容固化方法
JPH11151718A (ja) 発泡ポリスチレン廃棄物の処理装置
JP4296064B2 (ja) 廃プラスチック処理装置
JP2011098499A (ja) 樹脂供給装置、射出成形装置、及び樹脂成形品の製造方法
JP7421097B2 (ja) 廃プラスチック成形物の製造方法、および廃プラスチック成形物の製造装置
JP2005324522A (ja) 熱可塑性重合体片減容装置
JP2009274316A (ja) 廃発泡樹脂の減容方法及び装置
JP2008178761A (ja) 発泡プラスチック類の減容装置
JP2004255363A (ja) プラスチックの減容機
JP2006068655A (ja) 定量供給装置
JP2004216777A (ja) 発泡体の製造方法及びその製造装置
JP2000143869A (ja) プラスチックラミネート紙の廃棄物を用いた発泡材の 製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140119

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees